JP3359915B2 - 透過型スクリーンとその製造方法及びそれを用いた背面投写型画像ディスプレイ装置 - Google Patents

透過型スクリーンとその製造方法及びそれを用いた背面投写型画像ディスプレイ装置

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JP3359915B2
JP3359915B2 JP2001358342A JP2001358342A JP3359915B2 JP 3359915 B2 JP3359915 B2 JP 3359915B2 JP 2001358342 A JP2001358342 A JP 2001358342A JP 2001358342 A JP2001358342 A JP 2001358342A JP 3359915 B2 JP3359915 B2 JP 3359915B2
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lenticular lens
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透過型スクリーン
とその製造方法及びそれを用いた背面投射型テレビなど
の背面投写型画像ディスプレイ装置に係り、特に、フレ
ネルレンズシートと組み合わせて透過型スクリーンを構
成するレンチキュラーレンズシートもしくはフライアイ
レンズシートと、前面保護シートとに関する。
【0002】
【従来の技術】小型画像発生源としての投写型ブラウン
管や液晶表示装置などに表示された画像を投写レンズに
よって拡大し、透過型スクリーンに投写する背面投写型
テレビジョン受像機などの画像ディスプレイ装置は、近
年画質の向上が著しく、大画面による迫力ある臨場感を
楽しむことができるため、家庭用や業務用としてに普及
が進んでいる。
【0003】この背面投写型ディスプレイ装置において
は、投写型ブラウン管を画像発生源として用いる場合、
透過型スクリーン上の輝度を充分に明るくするために、
従来から一般に、赤,緑,青の3原色夫々毎のブラウン
管と投写型レンズを組み合わせ、透過型スクリーン上で
3原色の合成を行なう方式が採用されていた。
【0004】図15はかかる背面投写型ディスプレイ装
置の光学系を示す構成図であって、30B,30G,3
0Rは夫々青色投写管,緑色投写管,赤色投写管、31
B,31G,31Rは夫々投写レンズ、32B,32
G,32Rは夫々青色映像光,赤色映像光,緑色映像
光、33は透過型スクリーンである。
【0005】同図において、緑色投写管30Gを中心と
して左右に青色投写管30B、赤色投写管30Rが横方
向にインライン配置され、緑色投写管30Gからの緑色
映像光32G,青色投写管30Bからの青色映像光32
B及び赤色投写管30Rからの赤色映像光32Rが夫々
投写レンズ31G,31B,31Rで拡大されて、透過
型スクリーン33上で合成投写される。これにより、透
過型スクリーン33の前面(図面上、右側の面)に拡大
されたカラー映像が表示される。
【0006】図16はこのような背面投写型画像ディス
プレイ装置に用いられる従来の透過型スクリーンの要部
を示す斜視図であって、1はレンチキュラーレンズシー
ト、3はフレネルレンズシート、7は映像光出射面、8
は映像光入射面、9は映像光出射面、10は映像光入射
面、11は光吸収帯である。
【0007】同図において、透過型スクリーンはフレネ
ルレンズシート3とレンチキュラーレンズシート1から
なる2枚構成であって、レンチキュラーレンズシート1
が背面投写型画像ディスプレイ装置の前面側にある。フ
レネルレンズシート3の投写管(図示せず)側の映像光
入射面10は平面であって、その反対側の映像光出射面
9にはフレネル凸レンズが形成されている。フレネルレ
ンズシート3の映像光出射面9のフレネル凸レンズは、
映像光入射面10から入射する画像光の光束がこの映像
光出射面9からほぼ平行光束となって出射するように設
けられており、透過型スクリーンの画面全体の明るさを
均一にする効果がある。
【0008】図17は図16でのレンチキュラーレンズ
シート1の要部を示す横断面図であって、34は映像光
であり、図16に対応する部分には同一符号をつけてい
る。
【0009】同図において、レンチキュラーレンズシー
ト1では、フレネルレンズシート3側の映像光入射面8
の形状が、スクリーン画面の垂直方向を長手方向とする
縦長レンチキュラーレンズをスクリーン画面の水平方向
に連続して複数配列した形状をなしており、また、その
反対側の映像光出射面7の形状が、スクリーン画面の垂
直方向を長手方向とする縦長レンチキュラーレンズと、
スクリーン画面の垂直方向を長手方向とする有限幅の光
吸収帯11とを交互に連続して複数配列した形状をなし
ている。映像光入射面8をなすレンチキュラーレンズの
横断面形状は楕円に近い面形状をしており、その形状及
び特性は特開昭58−59436号公報に詳しく述べら
れている。
【0010】フレネルレンズシート3(図16)から出
射した映像光34は、映像光入射面8での縦長レンチキ
ュラーレンズによって画面水平方向に屈折拡散され、広
い角度範囲に出射する。
【0011】また、明るい室内でかかる背面投写型ディ
スプレイ装置の映像を観視したときには、室内の光が外
光となってスクリーンで反射され、映像光と重なって見
えて映像が見づらくなる現象が発生することがあるが、
このレンチキュラーレンズシート1が持つ作用にによ
り、かかる背面投写型ディスプレイ装置では、外光の反
射が低減される。
【0012】映像光入射面8の縦長レンチキュラーレン
ズによって屈折された光は、映像光出射面7の一定の幅
の範囲内に集光されて出射される。そして、光が出射し
ない場所には黒色の塗料で塗装して光吸収帯11とし、
これにより、透過型スクリーンでの外光反射を大幅に低
減できるようにしている。
【0013】因みに、かかる従来のレンチキュラーレン
ズシート1では、映像光出射面7に対する光吸収帯11
の面積比率を約50%にすると、光吸収帯11での外光
反射は、極めて小さいことから、ほぼ0とみなすことが
でき、このため、スクリーン表面での外光の平均反射率
は、光吸収帯11がない場合に比較すると、約50%低
減される。従って、同じ外光があった場合でも、反射強
度は半減する。
【0014】なお、かかる縦長レンチキュラーレンズで
は、映像光はスクリーン画面の垂直方向には拡散されな
い。そこで、映像光をスクリーン画面の垂直方向に拡散
させるために、レンチキュラーレンズシート1のプラス
チック基材の中に屈折率が異なる透明な硝子ビーズなど
でできた光拡散材が練り込まれており、これによって水
平及び垂直方向への光拡散を行なっている。レンチキュ
ラーレンズシート1の内部へ入射した映像光はこの光拡
散材によって屈折もしくは反射され、上下左右方向に散
乱する。レンチキュラーレンズシート1では、この光拡
散材の拡散作用によってスクリーン画面の垂直方向に光
を拡散させている。そのため、レンチキュラーレンズシ
ート1の内部に入射した外光は光拡散材によって散乱さ
れる。従って、レンチキュラーレンズシート1の内部に
入射した外光の反射は極めて小さいため、ほぼ0とみな
すことができる。
【0015】しかしながら、かかるレンチキュラーレン
ズシート1を用いると、スクリーン表面が平坦でなく、
レンチキュラーレンズ7及び光吸収帯11の複雑な凸凹
を持つため、スクリーン表面が傷つきやすく、また、清
掃がしづらいという問題があった。さらに、このような
表面形状を持つスクリーンではざらざらした表面に見
え、ディスプレイ装置としての高級感を損ねるという問
題もあった。
【0016】そこで、レンチキュラーレンズシート1よ
り外側(映像観視側)に、さらに、アクリル平板の前面
保護シートを設置する技術が近年行なわれている。
【0017】図18はかかる前面保護シートを使用した
従来の透過型スクリーンの要部を示す斜視図であって、
2は前面保護シート、5は映像光出射面、6は映像光入
射面であり、図16に対応する部分には同一符号をつけ
ている。
【0018】同図において、この透過型スクリーンは3
枚構成であって、フレネルレンズシート3とレンチキュ
ラーレンズシート1と前面保護シート2からなってお
り、レンチキュラーレンズシート1の前面側に平行平面
状の映像光入射面6、映像光出射面5を有する前面保護
シート2が配置されている。
【0019】かかる前面保護シート2を設置することに
より、映像観視側のスクリーン表面が平面となり、この
ため、スクリーン表面の傷付き防止や清掃を容易にする
ことができるし、また、スクリーン表面に光沢を持たせ
たディスプレイ装置としての高級感を高めることができ
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような前面保護シート2を備えた従来の透過型スクリ−
ンでは、映像光の入出射面数の増加による外光反射の増
加や重量増、構成シート数の増加などの問題がある。以
下、これらについて詳細に説明する。
【0021】第1の問題点として、透過型スクリ−ンの
映像観視側に平面の前面保護シート11を追加すること
により、前面保護シート11によって新たな外光反射が
発生し、スクリ−ン上に室内の照明や周囲の人,窓など
が映り込んで表示される映像と重なって見え、映像が見
づらくなるという映り込みの問題が発生していた。
【0022】図19は前面保護シートを用いた従来の透
過型スクリーンでの外光反射の状態を示す光線追跡図で
あり、12は外光、13は表面反射光、14,15は内
部反射光である。
【0023】同図において、前面保護シート2での外光
12の反射光は、この前面保護シート2の映像光出射面
5での表面反射光13だけではなく、その他の反射光も
生ずる。その主な反射光としては、一旦前面保護シート
2の内部に入射した外光12が前面保護シート2での映
像光入射面6で反射され、再度前面保護シート2を通っ
てその映像光出射面5から出射する内部反射光14や、
さらに映像光入射面6を透過してレンチキュラーレンズ
シート1の映像光出射面7で反射され、再度前面保護シ
ート2の映像光入射面6から入射して映像光出射面5か
ら出射する内部反射光15も含まれる。
【0024】ここで、表面反射光13の強度Rs,内部
反射光14の強度Rn,内部反射光15の強度Rmは、
外光12の強さを1とし、レンチキュラーレンズシート
1での映像光出射面7側の面の光吸収帯11の面積比率
をH、界面での反射率をRaとすると、夫々次の式
(1)で表わすことができる。
【0025】 前面保護シート2の映像光出射面5:Rs=Ra 前面保護シート2の映像光入射面6:Rn=Ra・(1−Ra)2 レンチキュラーレンズシート1の 映像出射面7:Rm=(1−H)・Ra・(1−Ra)4 ………(1) 但し、Rは全反射を1とし、Hは全て光吸収帯である場
合を1として定義する。
【0026】このとき、室内の光がスクリーンで反射さ
れるときの外光の入射角度は様々であるが、代表的な垂
直に近い角度で入射する外光について考える。スクリー
ンに対してほぼ垂直に入射する外光に対する表面反射光
と内部反射光とを併せた映り込みの大きさR1は、外光
の強さを1とし、界面での反射率をRaとすると、次の
式(2)で表わすことができる。
【0027】 R1=Rs+Rn+Rm =Ra+Ra・(1−Ra)2+(1−H)・Ra・(1−Ra)4………(2) ここで、屈折率の異なる物質の界面における反射率R
は、光が垂直に入射する場合、光入射側の媒質の屈折率
をN1とし、光出射側の媒質の屈折率をN2とすると、
次の式(3)で表わすことができる。
【0028】 R=(N1−N2)2/(N1+N2)2 ………(3) そこで、前面保護シート2の基材は一般にアクリル樹脂
であり、アクリル樹脂基材の屈折率が約1.49である
から、屈折率1.0の空気との界面に垂直に入射する光
に対して、前面保護シート2の映像光出射面5,映像光
入射面6での反射率Raは、上記式(3)から、約0.
039となる。従って、上記式(1),式(2)によ
り、従来の前面保護シート2の映り込みの強度は、 前面保護シート2の映像光出射面5の反射光強度Rs:0.039 同 映像光入射面6の反射光強度Rn:0.036 レンチキュラーレンズシート1の 映像光出射面7の反射光強度Rm:0.017 の合計となり、スクリーンに入射する外光12に対して
約0.092となる。
【0029】このような内部反射光を低減する方法とし
ては、従来、前面保護シート2に半透明の着色を加え
て、光透過率を減少させる方法が行なわれていた。この
方法によると、図19に示すように、前面保護シート2
の内部に入射して界面で反射される内部反射光14,1
5は、再び外部に出射するまでに、少なくとも2回前面
保護シート2の内部を通過することになるが、これによ
って内部反射光14,15は、着色された前面保護シー
ト2の透過率の2乗に比例して減衰することになる。但
し、表面反射光13はこの着色による影響は受けない。
従って、着色による透過率をTとし、前面保護シート2
における界面の反射率をRaとすると、映り込みの強さ
R2は次の式(4)で表わされる。
【0030】 R1=Rs+T2・Rn+T2・Rm =Ra+T2・Ra・(1−Ra)2 +T2・(1−H)・Ra・(1−Ra)4 ………(4) 但し、Tは着色のない場合を1、全く光を透過しない場
合を0とする。
【0031】しかし、この方法では、スクリーンを通過
する映像光の強度をも減衰させることになる。映像光の
減衰に比べると、内部反射光は透過率の2乗に比例して
減少するため、映像は観視しやすくなるが、映像光も減
衰してしまうことは問題である。例えば、映り込みを従
来の0.092の80%の0.074に減小させるため
には、表面反射光13は着色の影響を受けないため、前
面保護シート2の映像光入射面6における内部反射光1
4とレンチキュラーレンズシート1の映像光出射面7に
おける反射光15とを着色のない場合の約66%に減少
させる必要があり、従って、着色により映像光の透過率
を約81%に減少させる必要が生じる。このように、従
来の着色を使用した技術によって映り込みを減少させる
と、映像光の強度も減少してしまうという問題が生ず
る。
【0032】従来の透過型スクリーンの第2の問題とし
ては重量が増大化することである。
【0033】投写形ディスプレイ装置を開発する上での
課題の1つとして、据付け作業を容易にするためのセッ
トを軽量化することが挙げられる。ところが、従来の前
面保護シート2(図19)は、破損や凹みなどのに対す
る強度を確保するため、一般に2mm以上の厚さを有し
ている。画面サイズが対角35″を超える投写形ディス
プレイ装置では、装置全体の重量を画面対角1″当り1
kg以下に、例えば、画面サイズ対角40″では40k
g以下に抑えることが目標の1つであるが、前面保護シ
ート単体の重さは1kg近くになり、重量増も無視でき
ない問題となっていた。
【0034】従来の透過型スクリーンの第3の問題とし
て、図19に示したように、前面保護シート2を新たに
加えることによってスクリ−ンを構成するシート枚数が
2枚から3枚に増加するため、ディスプレイ装置のキャ
ビネットのスクリ−ン取付け構造が複雑になり、部品点
数の増加や組付け性の悪化を招くという問題がある。
【0035】本発明の目的は、かかる問題を解消し、前
面保護シートを有しながら映り込みによる画質の低下を
軽減し、良好な品質感を保ちつつ傷付き防止を図り、清
掃が容易な透過型スクリーンとその製造方法及びそれを
備えた背面投写形ディスプレイ装置を提供することにあ
る。
【0036】本発明の他の目的は、前面保護シートの追
加により増加したスクリーンの重量を軽減し、構成シー
トの枚数を低減することによって軽量でかつ組み付け性
に優れた透過型スクリーンとその製造方法及びそれを備
えた背面投写形ディスプレイ装置を提供することにあ
る。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による透過型スクリーンは、レンチキュラー
レンズシートまたはフライアイレンズシートと前面保護
シートとを接着し、1枚の前面シートとする。この場
合、接着するのは、レンチキュラーレンズシートまたは
フライアイレンズシートの映像光出射面に設けられた光
吸収帯と前面保護シートの映像光入射面とであり、前面
保護シートの映像光出射面は平面形状とする。
【0038】また、本発明による透過型スクリーンは、
上記光吸収帯の面積S1がスクリーンの全面積S0に対し
て、0.4≦S1/S0≦0.8となるようにする。
【0039】さらに、本発明による透過型スクリーン
は、レンチキュラーレンズシートまたはフライアイレン
ズシートと前面保護シートとを接着する接着剤を、D線
に対する屈折率Nが1.3≦N≦1.7であるものとす
る。
【0040】本発明による透過型スクリーンの製造方法
は、レンチキュラーレンズシートまたはフライアイレン
ズシートの映像光出射面の形状を形成しながら、前面保
護シートとレンチキュラーレンズシートまたはフライア
イレンズシートとを接着剤で貼り合わせ、しかる後、熱
圧着もしくは紫外線,可視光線,電磁波の照射によって
この接着剤を硬化させて前面シートを形成する。
【0041】本発明による透過型スクリーンでは、前面
保護シートの映像光出射面から入射した外光の一部は、
この前面保護シートの映像光入射面で反射するが、この
映像光入射面でのレンチキュラーレンズシートまたはフ
ライアイレンズシートの光吸収帯に接着された部分で
は、光吸収が行なわれるので、この部分からの内部反射
光の強度は低減する。このため、反射光全体の強度が低
減し、外光による映り込みを低減できて表示される映像
が見やすくなる。
【0042】また、前面保護シートとレンチキュラーレ
ンズシートまたはフライアイレンズシートとが接着され
て1枚の前面シートが形成されているため、この前面シ
ートの機械強度が、前面保護シートとレンチキュラーレ
ンズシートまたはフライアイレンズシートとが分離され
ているときよりも、大きくなり、このため、前面保護シ
ートの厚みを薄くできて、スクリーン全体を軽量化でき
る。
【0043】さらに、スクリーン構成のシート枚数も、
従来の3枚から2枚に減らすことができ、スクリーンの
取付け構造が簡略化できて、背面投写型画像ディスプレ
イ装置への組付け性能が向上する。
【0044】さらにまた、スクリーン画面となる前面保
護シートの映像光出射面は平面形状をなすものであるか
ら、背面投写型画像ディスプレイ装置としても、品質感
が高まり、また、スクリーンに傷がつきにくくて清掃も
容易になる。
【0045】また、本発明による透過型スクリーンで
は、スクリーンの全面積に対する上記光吸収帯の面積が
設定されるので、前面シートでの貼り合わせの機械的強
度が充分であるとともに、光吸収帯によって映像光が影
響されることも防止することができる。
【0046】さらに、本発明による透過型スクリーンで
は、前面保護シートとレンチキュラーレンズシートまた
はフライアイレンズシートとを接着する接着剤の屈折率
を上記のように設定しているので、この接着剤と前面保
護シートとの屈折率とが非常に近いものとなり、このた
め、前面保護シートとレンチキュラーレンズシートまた
はフライアイレンズシートとの接着面での反射率が非常
に小さいものとなる。従って、この接着面での外光の反
射光の強度を充分低減できる。
【0047】本発明による透過型スクリーンの製造方法
では、レンチキュラーレンズシートもしくはフライアイ
レンズシートの映像光出射面の形状を形成しながら、か
かるシートと前面保護シートとの貼り合わせによる前面
シートの形成が行なわれるから、製造工程が短縮でき
る。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1は本発明による透過型スクリーン
の第1の実施形態の要部を示す斜視図であって、4は前
面シートであり、図16〜図19に対応する部分には同
一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0049】同図において、この実施形態は、フレネル
レンズシート3と前面シート4との2枚構成であって、
前面シート4はレンチキュラーレンズシート1と前面保
護シート2が貼り合わされたものである。
【0050】フレネルレンズシート3は、映像光入射面
10,映像光出射面9の少なくとも一方にフレネル凸レ
ンズが形成されているが、ここでは、図16〜図19で
示した従来の透過型スクリーンの場合と同様に、その映
像光入射面10が平面形状であり、その映像光出射面9
の形状がフレネル凸レンズ形状をなしているものとす
る。
【0051】前記前面シート4を形成するレンチキュラ
ーレンズシート1では、映像光入射面8の形状が、スク
リーン画面の垂直方向を長手方向とする縦長レンチキュ
ラーレンズをスクリーン画面の水平方向に連続して多数
配列した形状をなし、また、映像光出射面7の形状が、
スクリーン画面の垂直方向を長手方向とする縦長レンチ
キュラーレンズとスクリーン画面の垂直方向を長手方向
とする有限幅の光吸収帯11とを交互に連続して複数配
列した形状をなしている。ここで、これらレンチキュラ
ーレンズは映像光入射面8でのレンチキュラーレンズに
各々対向している。この映像光出射面7において、光吸
収帯11は縦長レンチキュラーレンズよりも高く突き出
した凸形状の突起の上面に位置し、映像光出射面7全体
に対する面積比率は約50%とする。また、前面保護シ
ート2は映像光入射面6と映像光出射面5とが平面であ
り、厚さが1mmである。
【0052】これらレンチキュラーレンズシート1と前
面保護シート2とはレンチキュラーレンズシート1の光
吸収帯11で貼り合わされており、これにより、1枚の
前面シート4が形成されている。従って、この実施形態
では、フレネルレンズシート3と前面シート4との2枚
構成となっている。
【0053】図2は図1の水平面で切断してみた場合の
横断面図であって、図1に対応する部分には同一符号を
つけて重複する説明を省略する。
【0054】同図において、レンチキュラーレンズシー
ト1と前面保護シート2とがレンチキュラーレンズシー
ト1の光吸収帯11で貼り合わされ、1枚の前面シート
4となっている。このとき、光吸収帯11上には、黒色
で光を吸収する材質の接着剤が塗布されており、これに
よって光吸収帯11が接着面となっている。
【0055】次に、この第1の実施形態の作用について
説明する。
【0056】図1,図2において、透過型スクリーン後
方(即ち、フレネルレンズシート3の映像光入射面10
側)からの映像光は、まず、フレネルレンズシート3に
よってほぼ平行な光に変換され、レンチキュラーレンズ
シート1の映像光入射面8での縦長レンチキュラーレン
ズによってスクリーン画面の水平方向に拡散され、ま
た、レンチキュラーレンズシート1の内部に練り込まれ
た光拡散材により、スクリーン画面の垂直方向にも拡散
される。かかる拡散された映像光は、前面保護シート2
を透過して観視者に到達する。
【0057】ここで、明るい室内で映像を観視した場
合、室内の光源や人物などがスクリーンで反射されて映
り込みとなる。
【0058】図3にこの第1の実施形態における外側か
ら入射した外光の反射状況を概略的に示す図であって、
12は外光、13は表面反射光、14,15は内部反射
光であり、図2に対応する部分には同一符号をつけてい
る。
【0059】同図において、入射した外光12は前面保
護シート2の映像光出射面5で一部が反射され、残りが
前面シート2内に入射する。この反射した光が表面反射
光13となる。前面保護シート2の内部に入射したこの
外光の一部も、また、前面シート1の映像光入射面6で
反射されて内部反射光14となり、この映像光入射面6
を透過した外光はレンチキュラーレンズシート1の映像
光出射面7で一部反射され、さらに、前面保護シート2
を透過して内部反射光15となる。
【0060】このとき、前面保護シート2の映像光入射
面6の面積のうちの50%の部分は、この前面シート2
の基材と屈折率の差の少ない接着剤が塗布されているレ
ンチキュラーレンズシート1の光吸収帯11と接着され
ており、このため、この接着面での界面反射率は大幅に
低減し、この接着面からの反射光はほとんどないことに
なる。
【0061】例えば、前面保護シート2の基材を屈折率
が1.49のアクリル樹脂とし、接着剤を、例えば、屈
折率が1.52の接着剤とすると、上記式(3)によ
り、上記接着面での垂直に入射した光に対する反射率R
は0.0001であり、前面保護シート2の映像光入射
面6が空気に接している場合のこの映像光入射面6での
反射率R=0.039に対して、1/100以下とな
る。従って、かかる接着面に達した外光はほとんど光吸
収帯11で吸収される。
【0062】そこで、前面保護シート2での映り込みR
3は、外光12の強度を1.0、レンチキュラーレンズ
シート1の映像光出射面7での光吸収帯11の面積比率
をH、接着面での界面での反射率をRb、空気とアクリ
ル樹脂との界面での反射率をRaすると、次の式(5)
で表わすことができる。
【0063】 前面保護シート2の映像光出射面5 :Rs=Ra 前面保護シート2の映像光入射面6 :Rn=(1−H)・Ra・(1−Ra)2 +H・Rb・(1−Ra)2 レンチキュラーレンズシート1の 映像出射面7 :Rm=(1−H)・R・(1−Ra)4 総反射強度 :R3=Rs+Rn+Rm ………(5) 例えば、レンチキュラーレンズシート1の映像光出射面
7での光吸収帯11の面積比率Hを0.5とすると、貼
り合わせによって前面保護シート2の映像光入射面6の
内、面積比50%の部分の界面での反射率が0.039
から0.0001に減少するため、内部反射光14の強
度は上記式(1)によって求められる従来の0.036
に対し、上記式(5)で求められる0.018と約50
%減少させることができる。ここで、表面反射光13と
レンチキュラーレンズシート1による内部反射光15は
貼り合わせによる影響を受けないが、前面シート4にお
ける外光の映り込みの強度は全体で従来の0.092
(上記式(2)による)から0.074(上記式(5)
による)に減少する。
【0064】また、このとき、レンチキュラーレンズシ
ート1の光吸収帯11のみを接着面とすることにより、
映像光の通過する部分には影響を与えないため、貼り合
わせによる映像光の光量の損失や光の拡散の変化などは
発生しない。
【0065】ここで、レンチキュラーレンズシート1の
映像光出射面7での光吸収帯11の面積比率Hは0.5
近辺に限定されるものではなく、0.4〜0.8であれ
ばよい。ここで、この面積比率Hを0.4よりも小さく
すると、前面保護シート2に貼り合わせる機械的強度が
低下する。また、この面積比率Hを0.8よりも大きく
すると、映像光の一部が光吸収帯11にかかって損失光
が生じるため、実用的でない。このことは、後述する他
の実施形態についても同様であるが、以下では、この面
積比率Hを0.5として説明する。
【0066】2枚のシートを接着する接着剤について
は、前面保護シート2との屈折率との差が少ないほど好
ましいが、屈折率が1.3〜1.7の接着剤であれば、
充分に映り込みを低減できる。
【0067】また、従来の前面保護シート2に半透明の
着色を加えるだけの方法では、外光の映り込みを0.0
74に減少させるためには、透過率81%の着色が必要
となるが、この実施形態では、映像光の透過率を減少さ
せる必要がなく、より好ましい技術である。但し、この
実施形態においても、前面保護シート2に半透明の着色
を加えることにより、さらに映り込みを減少させること
も可能である。このとき、着色による透過率の範囲がD
線(波長589.3nmの光)に対して40%以上であ
ればよく、40%よりも小さいと、映像そのものが暗く
なり、実用的でなくなる。このことは後述する他の実施
形態についても同様である。
【0068】さらに、この実施形態では、夫々のシート
の映像光入出射面に反射防止膜を施すことでさらに映り
込みを減少させることも可能である。反射防止膜として
は、例えば、非晶質のフッ素樹脂をパークルオロ溶剤に
溶かして所望濃度の溶液とし、これをスピン法やディッ
ピング法などにより塗布して成膜すればよい。
【0069】ここで、透過型スクリーンに入射する外光
の入射角度は様々であるが、以下、代表的な外光である
スクリーン面に垂直に入射する外光に対する反射光の強
度について評価を行なった。
【0070】次の表1は、この実施形態と、従来の前面
保護シートとレンチキュラーレンズシートとが分離され
ている場合と、さらに、前面保護シートに半透明の着色
を加えた場合との垂直に入射した外光に対する映り込み
の強度を比較したものである。
【0071】
【表1】
【0072】表1に示すように、この実施形態では、上
記のように2枚のシートを貼り合わせることにより、映
像光の光量の損失を伴わずに、前面保護シート2の映像
光入射面6での内部反射光の強度を0.036から0.
018へと従来の50%に低減し、外光の映り込みも全
体で従来の0.092から0.074へと約80%に低
減した。
【0073】なお、次の表2に、この実施形態での前面
シート4の前面保護シート2に半透明の着色(透過型率
81%)を加えることにより、さらに映り込みを低減さ
せた結果を示す。
【0074】
【表2】
【0075】表2に示すように、この実施形態では、前
面保護シート2を着色した場合でも、従来の透過型スク
リーンに対して反射光の強度を低減できた。
【0076】また、透過型スクリーンを構成する各シー
トでの反射を低減するために、上記のように、夫々のシ
ートの映像光入出射面に反射防止膜を施すことにより、
さらに映り込みの少ない透過型スクリーンを実現するこ
ともできる。この場合、反射防止膜によって個々のシー
トの映像光入出射面での反射率を小さくし、外光の映り
込みを大幅に減少できるが、この実施形態では、従来の
透過型スクリーンに反射防止膜を使用した場合よりもさ
らに映り込みを減少させることができる。
【0077】以上の説明から明らかなように、この実施
形態では、外光の映り込みが少なく、室内灯などの外光
がある場合でも、映像が観視しやすい。また、スクリー
ンの表面が平面であるため、光沢を持って高級感が出る
ほか、傷が付きにくく、清掃が容易である。
【0078】また、レンチキュラーレンズシート1と前
面保護シート2を貼り合わせることにより、従来の透過
型スクリーンよりも前面シートの強度が増すため、前面
保護シートの厚さを2mmから1mmに薄くしても充分
な強度を持ち、スクリーンを約500g軽量化すること
ができる。さらに、透過型スクリーンを構成するシート
の枚数は従来の3枚から2枚に低減したため、ディスプ
レイ装置に対するスクリーンの取付け構造が単純なもの
となる。
【0079】図4は上記第1の実施形態での前面シート
4の製造方法の一実施形態を示す図であって、16は押
出し成形機(エクストルーダ)、17はシート基材、1
8は映像光出射面成形ロール、19は映像光入射面成形
ロール、20は接着剤塗布ロール、21は前面保護シー
ト圧着ロール、22は熱可塑性接着剤であり、前出図面
に対応する部分には同一符号をつけている。
【0080】同図において、押出し成形機16より押し
出されたレンチキュラーレンズシート1のシート基材1
7は、その映像光入射面8のレンチキュラーレンズ面を
形成する映像光入射面成形ロール19とその映像光出射
面7のレンチキュラーレンズと光吸収帯11を成形する
光出射側成形ロール18によって挾まれて、レンチキュ
ラーレンズシート1が成形される。成形されたこのレン
チキュラーレンズシート1は、次いで、接着剤塗布ロー
ル20により、映像光出射面7の光吸収帯11に、黒色
の熱可塑性接着剤22が塗布される。そして、前面保護
シート圧着ロール21により、レンチキュラーレンズシ
ート1の出射面7に前面保護シート2が熱圧着によって
貼り合わされて、前面シート4が形成される。ここで、
前面保護シート2の材質をロール状に変形可能なものに
すると、圧着の際に、前面保護シート2に無理な力や熱
を加える必要がなくなる。
【0081】なお、この実施形態では、黒色の接着剤を
使用することとしているが、本発明はこれに限定される
ものではなく、黒色の塗料と接着剤とを別々にし、黒色
の塗料を塗布した後に接着剤をその上に塗布するように
してもよい。
【0082】図5は上記第1の実施形態での前面シート
4の製造方法の他の実施形態を示す図であって、23は
紫外線照明、24は紫外線硬化接着剤であり、図4に対
応する部分には同一符号をつけている。
【0083】同図において、図4に示した方法と同様に
して映像光入射面8と映像光出射面7とが形成されたレ
ンチキュラーレンズシート1は、接着剤塗布ロール20
によって黒色の紫外線硬化接着剤24が塗布され、次い
で、前面保護シート圧着ロール21により、レンチキュ
ラーレンズシート1の出射面7に前面保護シート2が圧
着された後、前面保護シート2側から紫外線照明23に
より紫外線が照射されて紫外線硬化接着剤24が硬化
し、前面シート4が形成される。
【0084】なお、紫外線の照射を映像光入射面8側よ
り行なうと、その縦長レンチキュラーレンズのレンズ作
用によって光吸収帯11に紫外線が入射しない。このた
め、紫外線の照射は前面保護シート2側から行なう必要
がある。
【0085】また、この実施形態では、接着剤を紫外線
によって硬化する紫外線硬化樹脂としてが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、可視光線もしくは電磁波
によって硬化する接着剤としてもよい。
【0086】以上のように、レンチキュラーレンズシー
ト1と前面保護シート2との接着に紫外線硬化樹脂の接
着剤を使用した場合、前面保護シート2の圧着の際に熱
を加える必要がなく、かつ、接着後、紫外線照射により
直ちに強い接着力が得られるため、レンチキュラーレン
ズの熱や時間,揮発性物質による変形が少なく、より高
精度な前面シート4を得ることができる。
【0087】図6は本発明による透過型スクリーンの第
2の実施形態の要部を示す斜視図であって、1Aはレン
チキュラーレンズシート、7Aは映像光出射面、8Aは
映像光入射面、4Aは前面シートであり、前出図面に対
応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略す
る。
【0088】同図において、先の実施形態と同様に、こ
の実施形態においても、レンチキュラーレンズシート1
Aと前面保護シート2とが貼り合わされて前面シート4
Aを形成しているが、説明の都合上、これらレンチキュ
ラーレンズシート1Aと前面保護シート2とを離した状
態で図示している。従って、この実施形態も、前面シー
ト4Aとフレネルレンズシート3とからなる2枚構成で
あり、図1に示した第1の実施形態と同様の構成をなし
ている。
【0089】ここで、前面シート4Aを構成するレンチ
キュラーレンズシート1Aは、映像光入射面8Aが、ス
クリーン画面の垂直方向を長手方向とする縦長レンチキ
ュラーレンズをスクリーン画面の水平方向に連続して多
数配列した形状をなし、映像光出射面7Aが平面形状で
あって、この平面状の映像光出射面7Aに、スクリーン
画面の垂直方向を長手方向とする有限幅の光吸収帯11
が、所定の等間隔で、映像光入射面8Aでのレンチキュ
ラーレンズに等しい個数配列されている。
【0090】そして、レンチキュラーレンズシート1A
と前面保護シート2とが、図1に示した第1の実施形態
と同様の方法により、貼り合わせて前面シート4Aが形
成されている。
【0091】図7は図6の水平面で切断してみた場合の
横断面図であって、図6に対応する部分には同一符号を
つけて重複する説明を省略する。
【0092】同図において、貼り合わせに使用する接着
剤は約0.1mmの厚さをもっており、このため、レン
チキュラーレンズシート1Aと前面保護シート2との間
の光の透過部分には隙間が生じる。しかし、この実施形
態の作用は図1に示した第1の実施形態と同様であり、
外光の映り込みについては、前面保護シート2の映像光
入射面6での内部反射光を大幅に低減できる。
【0093】従って、外光の映り込みが少なく、室内灯
などの外光がある場合でも、映像が観視しやすいし、ス
クリーンの表面が平面であるため、高級感があって傷が
付きにくく、清掃が容易である。
【0094】そして、レンチキュラーレンズシート1A
と前面保護シート2とを貼り合わせることによって従来
よりも前面シート4Aの強度が増すため、前面保護シー
ト2の厚さを2mmから1mmに薄くして軽量化が可能
であり、また、透過型スクリーンを構成するシートの枚
数は従来の3枚から2枚に低減したため、ディスプレイ
装置に対する透過型スクリーンの取付け構造が単純なも
のとなる。
【0095】また、この実施形態においても、透過型ス
クリーンを構成する各シートの映像光入出射面での反射
が低減するために、夫々のシートの映像光入出射面に反
射防止膜を施すことにより、さらに映り込みの少ないも
のとすることもできる。
【0096】図8は本発明による透過型スクリーンの第
3の実施形態の要部を示す斜視図であって、4Bは前面
シート、25はフライアイレンズシート、26は映像光
出射面、27は映像光入射面であり、前出図面に対応す
る部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0097】同図において、フライアイレンズシート2
5と前面保護シート2とは貼り合わされて前面シート4
Bを形成しているが、説明の都合上、これらフライアイ
レンズシート25と前面保護シート2とは離して図示し
ている。
【0098】この実施形態も、フライアイレンズシート
25と前面保護シート2とが貼り合わされてなる前面シ
ート4Bと、フレネルレンズシート3とからなる2枚構
成である。
【0099】ここで、前面シート4Bを構成するフライ
アイレンズシート25の映像光入射面27は、フレネル
レンズシート3側に凸状のマイクロレンズ素子をスクリ
ーン画面の水平及び垂直方向に連続して並べた形状をな
しており、映像光出射面26は、前面保護シート2側に
凸状のマイクロレンズ素子をスクリーン画面の水平及び
垂直方向に連続して並べた形状をなしている。そして、
映像光出射面26のマイクロレンズ素子相互の境界部に
は、かかるマイクロレンズ素子よりも高く突き出した格
子状の平面部が設けられ、その上に格子状の光吸収帯1
1が設けられている。この光吸収帯11の面積はフライ
アイレンズシート25の映像光出射面26の全面積の約
50%とする。
【0100】かかるフライアイレンズシート25と前面
保護シート2とが、図4または図5に示した方法によ
り、光吸収帯11で接着されて前面シート4Bが形成さ
れる。
【0101】次に、この第3の実施形態の作用について
説明する。
【0102】透過型スクリーン後方からの映像光は、ま
ず、フレネルレンズシート3によってほぼ平行な光に変
換され、フライアイレンズシート25に入射する。フラ
イアイレンズシート25に入射した映像光はそのフライ
アイレンズによってスクリーン画面の水平及び垂直方向
に拡散され、拡散された映像光は前面保護シート2を透
過して観視者に到達する。
【0103】また、スクリーン画面の外側から入射した
室内の外光は、前面保護シート2の映像光出射面5で一
部が反射されて表面反射光となる。前面保護シート2の
内部に入射した外光は、その一部が映像光入射面6で反
射されて内部反射光となる。ここで、前面保護シート2
の映像光入射面6の全面積のうちの約50%がそのシー
ト基材と屈折率の差の少ない接着剤を使用した光吸収帯
11との接着面であるため、この接着面での界面反射率
はフライアイレンズシート25と前面保護シート2とが
離れている場合の0.039から0.0001へと1/
100以下となり、この内部反射光の強度をフライアイ
レンズシート25と前面保護シート2とが離れている場
合の約50%に低減させ、前面保護シート2全体での映
り込みを約80%に改善できる。
【0104】このように、この実施形態でも、先の実施
形態と同様に、外光の映り込みが少くなく、室内灯など
の外光がある場合でも、映像が観視しやすい。また、ス
クリーンの表面が平面であるため、高級感があって傷が
付きにくく、清掃が容易である。
【0105】そして、フライアイレンズシート25と前
面保護シート2を貼り合わせることによって従来よりも
前面シート4Bの強度が増すため、前面保護シート2の
厚さを2mmから1mmに薄くして軽量化できるし、シ
ートの枚数も従来の3枚から2枚に低減したため、ディ
スプレイ装置に対する透過型スクリーンの取付け構造が
単純なものとなった。
【0106】また、この実施形態でも、各シートでの反
射を低減するために、夫々のシートの入出射面に反射防
止膜を施すことにより、さらに映り込みを少なくするこ
とができる。
【0107】図9は本発明による透過型スクリーンの第
4の実施形態の要部を示す斜視図であって、4Cは前面
シート、25Aはフライアイレンズシート、26Aは映
像光出射面、27Aは映像光入射面であり、前出図面に
対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略
する。
【0108】同図において、フライアイレンズシート2
5Aと前面保護シート2とは貼り合わされて前面シート
4Cを形成しているが、説明の都合上、これらフライア
イレンズシート25Aと前面保護シート2とは離して図
示している。
【0109】この実施形態も、フライアイレンズシート
25Aと前面保護シート2とが貼り合わされてなる前面
シート4Cと、フレネルレンズシート3とからなる2枚
構成である。
【0110】フライアイレンズシート25Aの映像光入
射面27Aは、フレネルレンズシート3側に凸状のマイ
クロレンズ素子をスクリーン画面の水平及び垂直方向に
連続して並べた形状をなしている。映像光出射面26A
の形状は平面であり、そこに格子状の光吸収帯11が設
けられている。映像光出射面26Aでの光吸収帯11で
囲まれた光透過部分は、映像光入射面27Aでのマイク
ロレンズ素子に夫々対向している。
【0111】これらフライアイレンズシート25Aと前
面保護シート2とは、図4または図5で示した方法によ
り、光吸収帯11で接着されて、前面シート4Cが構成
されている。
【0112】かかる構成により、この実施形態において
も、先の第3の実施形態と同様の効果が得られる。
【0113】また、この実施形態においても、各シート
での反射を低減するために、夫々のシートの映像光入出
射面に反射防止膜を施すことにより、さらに映り込みを
少なくすることもできる。
【0114】図10は本発明による透過型スクリーンの
第5の実施形態の要部を示す斜視図であって、2Aは前
面保護シート、6Aは光入射面、4Dは前面シートであ
り、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する
説明を省略する。
【0115】同図において、レンチキュラーレンズシー
ト1と前面保護シート2Aとが貼り合わされて前面シー
ト4Dを構成しており、この前面シート4Dとフレネル
シート3とにより、2枚構成となっている。
【0116】ここで、前面保護シート2Aの光入射面6
Aの形状は、スクリーン画面の水平方向を長手方向とす
る横長レンチキュラーレンズがスクリーン画面の垂直方
向に連続して多数配列した形状をなしている。また、レ
ンチキュラーレンズシート1は第1の実施形態における
ものと同様である。
【0117】図11は図10での光吸収帯11に沿って
縦方向に切断してみたときの縦断面図であって、映像光
の拡散状態を示す光線追跡図である。
【0118】同図において、レンチキュラーレンズシー
ト1によってスクリーン画面の水平方向の拡散された映
像光は、前面保護シート2Aの光入射面6Aでの横長レ
ンチキュラーレンズにより、スクリーン画面の垂直方向
に拡散される。ここでは、横長レンチキュラーレンズに
よる光の垂直方向の拡散状態を明確に示すため、光拡散
材による映像光の拡散を除いているが、実際には、レン
チキュラーレンズシート1の内部で映像光は垂直方向に
拡散されており、スクリーン画面の垂直方向の観視可能
範囲は、この光拡散材と横長レンチキュラーレンズとの
拡散作用が足し合わされたものとなる。
【0119】この実施形態でも、図1に示した第1の実
施形態と同様、前面保護シート2Aの光入射面6Aの面
積のうちの50%は、そのシート基材と屈折率の差の少
ない接着剤を使用した光吸収帯11との接着面であるか
ら、この接着面での界面反射率は接着しない場合の0.
039から0.0001となり、内部反射光の強度を接
着しない場合の約50%に低減させて、前面保護シート
2Aの映り込みを改善できる。
【0120】また、前面保護シート2Aの光出射面5A
は平面であるため、光沢による高級感があって傷が付き
にくく、清掃が容易である。
【0121】さらに、レンチキュラーレンズシート1と
前面保護シート2Aとを貼り合わせることによって従来
よりも前面シート4Dの強度が増すため、前面保護シー
ト2Aの厚さを2mmから1mmに薄形化して軽量化が
できるほか、シートの枚数を従来の3枚から2枚に低減
できるため、ディスプレイ装置に対するスクリーンの取
付け構造が単純なものとなる。
【0122】そして、前面保護シート2Aの横長レンチ
キュラーレンズの作用により、図1に示した第1の実施
形態に比べ、スクリーン画面の垂直方向の観視可能範囲
がさらに広い特性が得られる。
【0123】また、この実施形態においても、各シート
での反射を低減するために、夫々のシートの入出射面に
反射防止膜を施すことにより、さらに映り込みを少なく
することもできる。
【0124】図12は図10での前面シート4Dの製造
方法の一例を示すものであって、図4,図10に対応す
る部分には同一符号をつけている。
【0125】同図において、図4に示した方法と同様に
して得られたレンチキュラーレンズシート1での光出射
面7の光吸収帯11に、接着剤塗布ロール20により、
黒色の熱可塑性接着剤22が塗布され、その上に、さら
に、前面保護シート圧着ロール21により、前面保護シ
ート2Aの予め横長レンチキュラーレンズが成形されて
いる光入射面6Aが熱圧着によって貼り合わされて、前
面シート4Dが形成される。
【0126】図13は本発明による透過型スクリーンの
第6の実施形態の要部を示す斜視図であって、2Bは前
面保護シート、5Bは光出射面、6Bは光入射面、4E
は前面シートであり、図1に対応する部分には同一符号
をつけて重複する説明を省略する。
【0127】同図において、この実施形態においても、
レンチキュラーレンズシート1と前面保護シート2Bと
が貼り合わされて前面シート4Eが形成されており、こ
の前面シート4Eとフレネルレンズシート3とで2枚構
成となっている。
【0128】ここで、前面保護シート4Eの光入射面6
Bの形状が、スクリーン画面の垂直方向を長手方向とす
る縦長レンチキュラーレンズをスクリーン画面の水平方
向に連続して多数配列した形状をなしており、これ以外
の点では、図1に示した第1の実施形態と同様である。
【0129】そこで、スクリーン後方からの映像光は、
まず、フレネルレンズシート3によってほぼ平行な光に
変換され、次いで、レンチキュラーレンズシート1の縦
長レンチキュラーレンズによってスクリーン画面の水平
方向に拡散される。また、レンチキュラーレンズシート
1の内部に練り込まれた光拡散材により、スクリーン画
面の垂直方向にも拡散される。レンチキュラーレンズシ
ート1によってスクリーン画面の垂直及び水平方向に拡
散された映像光は、前面保護シート2Bの光入射面6B
の縦長レンチキュラーレンズにより、スクリーン画面の
水平方向にさらに拡散される。
【0130】この実施形態も、図1に示した第1の実施
形態と同様、前面保護シート2Bの光入射面6Bの面積
のうちの50%がそのシート基材と屈折率の差の少ない
接着剤を使用した光吸収帯11との接着面であり、この
ため、この接着面での界面反射率は接着されていない場
合の1/100以下となる。従って、内部反射光が接着
されていない場合の約50%に低減し、前面保護シート
2Bの映り込みを改善できる。また、前面保護シート2
Bの光出射面5Bは平面であるため、光沢による高級感
があって傷が付きにくく、清掃が容易である。
【0131】さらに、レンチキュラーレンズシート1と
前面保護シート2Bとを貼り合わせることによって貼り
合わせない場合よりも前面シート4Eの強度が増すた
め、前面保護シート2Bの厚さを2mmから1mmに薄
くして軽量化が可能となるし、シートの枚数が貼り合わ
せない場合の3枚から2枚に低減できるため、ディスプ
レイ装置に対するスクリーンの取付け構造が単純なもの
となる。
【0132】そして、前面保護シート2Bの縦長レンチ
キュラーレンズの作用により、図1に示した第1の実施
形態に比べ、スクリーン画面の水平方向の観視可能範囲
がさらに広い特性が得られる。
【0133】なお、この実施形態でも、各シートでの反
射を低減するために、夫々のシートの光入出射面に反射
防止膜を施すことにより、さらに映り込みを少なくする
こともできる。
【0134】また、この実施形態での前面シート4E
は、図12に示した方法で製造することができる。
【0135】図14は本発明による透過型スクリーンの
第7の実施形態の要部を示す斜視図であって、2Cは前
面保護シート、5Cは光出射面、6Cは光入射面、4F
は前面シートであり、図1に対応する部分には同一符号
をつけて重複する説明を省略する。
【0136】同図において、この実施形態においても、
レンチキュラーレンズシート1と前面保護シート2Cと
が貼り合わされて前面シート4Fが形成されており、こ
の前面シート4Fとフレネルレンズシート3とで2枚構
成になっている。ここで、この前面保護シート2Cの光
入射面6Cの形状が擦りガラス状に微細な凸凹を成形し
た形状をなしている。
【0137】そこで、フレネルレンズシート3から出射
した映像光は、レンチキュラーレンズシート1の縦長レ
ンチキュラーレンズによってスクリーン画面の水平方向
に拡散される。また、レンチキュラーレンズシート1の
内部に練り込まれた光拡散材により、スクリーン画面の
垂直方向にも拡散される。レンチキュラーレンズシート
1によってスクリーン画面の垂直及び水平方向に拡散さ
れた映像光は、前面保護シート2Cの光入射面6Cの擦
りガラス状の微細な凸凹により、スクリーン画面の垂直
及び水平方向にさらに拡散される。
【0138】かかる構成により、この実施形態でも、図
1に示した第1の実施形態の透過型スクリーンと同様
に、前面保護シート2Cの光入射面6Cの面積のうちの
50%は、シート基材と屈折率の差の少くない接着剤を
使用した光吸収帯11との接着面であり、このため、こ
の接着面での界面反射率は接着されない場合の1/10
0以下となり、内部反射光を接着されない場合の約50
%に低減させ、前面保護シート2Cの映り込みを改善で
きる。また、前面保護シート2Cの光出射面5Cが平面
であるため、光沢による高級感があって傷ず付きにく
く、清掃が容易である。
【0139】さらに、レンチキュラーレンズシート1と
前面保護シート2Cを貼り合わせることによって貼り合
わされない場合よりも前面シート4Fの強度が増すた
め、前面保護シート2Cの厚さを2mmから1mmに薄
くした軽量化が可能となる。また、シートの枚数は貼り
合わされない場合の3枚から2枚に低減できるため、デ
ィスプレイ装置に対するスクリーンの取付け構造が単純
なものとなる。
【0140】そして、前面保護シート2Cの光入射面6
Cの擦りガラス状の凸凹の拡散作用により、図1に示し
た第1の実施形態に比べて、スクリーン画面の垂直及び
水平方向の観視可能範囲のさらに広い特性が得られる。
【0141】また、この実施形態でも、各シートでの反
射を低減するために、夫々のシートの光入出射面に反射
防止膜を施すことにより、さらに映り込みを少くなくす
ることもできる。
【0142】さらに、この実施形態での前面シート4F
は、図12に示した方法で製造することができる。
【0143】なお、上記各実施形態では、フレネルレン
ズシート3の映像光入射面10を平面形状としたが、ス
クリーン画面の水平方向を長手方向とするレンチキュラ
ーレンズを複数個、スクリーン画面の垂直方向に連続的
に配置した形状としてもよい。これによると、フレネル
レンズシート3によっても映像光がスクリーン画面の垂
直方向に拡散される。
【0144】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
前面保護シートを追加しても、映像の明るさを低減させ
ることなく、外光の映り込みを低減することができ、よ
り見やすい映像を得ることができるし、該前面保護シー
トの光出射面が平面状のスクリーン画面を形成するか
ら、品質感を高め、傷がつきにくくて清掃も容易とな
る。
【0145】また、本発明によると、前面保護シートと
レンチキュラーレンズシートとの貼り合わせにより、ス
クリーン強度が増すため、シートを薄型化して軽量化が
可能となるし、シート枚数も従来の3枚から2枚へと低
減するから、スクリーンの取付け構造も簡略化し、背面
投写型ディスプレイ装置への組付け性能が向上する。
【0146】さらに、本発明によると、レンチキュラー
レンズシートと前面保護シートとの貼り合わせを1つの
装置で行なうことができるから、製造工程を短縮でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透過型スクリーンの第1の実施形
態の要部を示す斜視図である。
【図2】図1に示した第1の実施形態の横断面図であ
る。
【図3】図1に示した第1の実施形態での外光の反射を
示す横断面図である。
【図4】図1における前面シートの製造方法の一例を示
す概略図である。
【図5】図1における前面シートの製造方法の他の例を
示す概略図である。
【図6】本発明による透過型スクリーンの第2の実施形
態の要部を示す斜視図である。
【図7】図6に示した第2の実施形態の横断面図であ
る。
【図8】本発明による透過型スクリーンの第3の実施形
態の要部を示す斜視図である。
【図9】本発明による透過型スクリーンの第4の実施形
態の要部を示す斜視図である。
【図10】本発明による透過型スクリーンの第5の実施
形態の要部を示す斜視図である。
【図11】図10に示した第5の実施形態での光の拡散
状態の光線追跡を示す図である。
【図12】図10における前面シートの製造方法の一例
を示す概略図である。
【図13】本発明による透過型スクリーンの第6の実施
形態の要部を示す斜視図である。
【図14】本発明による透過型スクリーンの第7の実施
形態の要部を示す斜視図である。
【図15】背面型投写ディスプレイ装置の光学系を示す
概略図である。
【図16】従来の透過形スクリーンの要部を示す斜視図
である。
【図17】レンチキュラーレンズシートの特性を示す横
断面図である。
【図18】前面保護シートを持つ従来の透過形スクリー
ンの要部を示す斜視図である。
【図19】図18における前面保護シートの外光の反射
を示す横断面図である。
【符号の説明】
1,1A レンチキュラーレンズシート 2,2A,2B,2C 前面保護シート 3 フレネルレンズシート 4,4A,4B,4C,4D,4E,4F 前面シート 5,5A,5B,5C 映像光出射面 6,6A,6B,6C 映像光入射面 7,7A 映像光出射面 8,8A 映像光入射面 9 映像光出射面 10 映像光入射面 11 光吸収帯 12 外光 13 表面反射光 14,15 内部反射光 16 押出し成形機(エクストルーダ) 17 シート基材 18 映像光出射面成形ロール 19 映像光入射面成形ロール 20 接着剤塗布ロール 21 前面保護シート圧着ロール 22 熱可塑性接着剤 23 紫外線照明 24 紫外線硬化接着剤 25,25A フライアイレンズシート 26,26A 映像光出射面 27,27A 映像光入射面 34 映像光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02B 3/08 G03B 21/10 G03B 21/10 H04N 5/74 C H04N 5/74 B29K 105:32 // B29K 105:32 G02B 1/10 Z (72)発明者 平田 浩二 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社 日立製作所 映像メディア研 究所内 (56)参考文献 特開 平5−66479(JP,A) 特開 平5−292437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 21/60 B29C 65/48 G02B 1/10 G02B 3/00 G02B 3/06 G02B 3/08 G03B 21/10 H04N 5/74 B29K 105:32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレネルレンズシートとレンチキュラー
    レンズシートと前面保護シートとを有し、映像発生源側
    から入射する映像光線を透過して映像観視側に出射する
    透過型スクリーンにおいて、 前記フレネルレンズシートの少なくとも1つ面には、
    フレネル凸レンズが形成されており、 前記レンチキュラーレンズシートは、映像光入射面がス
    クリーン画面の垂直方向を長手方向とする縦長レンチキ
    ュラーレンズをスクリーン画面の水平方向に連続して複
    数配列した形状をなして、前記レンチキュラーレンズの
    焦点位置がその映像光出射面とほぼ同じとなるように
    し、前記映像光出射面の前記映像光線が通過しない領域
    に光吸収帯が設けられ、前記映像光出射面の前記映像光
    線が通過する領域を平面形状とし、 前記前面保護シートの少なくとも映像光出射面は平面で
    あり、 前記レンチキュラーレンズシートの前記映像光出射面に
    設けられた前記光吸収帯と前面保護シートとを、貼り合
    わせのための材質により貼り合わせることによって、1
    枚の前面シートを形成し、 前記材質は、D線(波長589.3nmの光)に対する
    屈折率Nが 1.3≦N≦1.7 なる条件を満たす ことを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記材質は、接着剤である ことを特徴とする透過型スク
    リーン。
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