JP3358993B2 - ターボ回転機械の自動調整シール - Google Patents
ターボ回転機械の自動調整シールInfo
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
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Description
スタービン、コンプレッサ等のターボ回転機械に用いら
れる自動調整シールに関するものである。
の漏洩を低減させて効率向上を目指すために、ダミー環
シール、グランドシール、又は動翼チップシール等の様
に、回転部分とこれに対峙する固定部分との間のシール
について種々の工夫、配慮が払われている。
ールを例にとってみると、動翼チップと称呼される動翼
の先端とケーシングとの間にラビリンスブロックが設け
られ、同ラビリンスブロックに植え込まれたラビリンス
フィンと動翼先端との間隔を小さな隙間にしている。
一般の回転機械では定常速度にまで昇速する過程におい
て、危険速度を通過し、動翼先端の半径方向振動が大き
くなると、ラビリンスフィンの先端と動翼先端とが接触
することがあるためあまり小さく設定することはできな
い。
くなるので、これも初期隙間をあまり小さくできない理
由の一つとなっている。これらの状況変化を織り込ん
で、前記隙間を限りなく小さくする設計が試みられると
共に、多少の接触が起こっても大事故に至らないような
配慮、工夫がなされている。
図21及び図22に基づいて説明する。図21、図22
において、01は封じられたロータ、07はシールリン
グ受で、その中心をロータ01が貫いている。08はシ
ールリングで、断面が図21に見るようにI字形で、側
面形状が図22に見るように扇状をしており、ロータ0
1の周囲のシールリング受07に設けられた環状の溝0
6内にその4個が環状にはめ込まれている。
の内周にロータ01に対して垂直に植え込まれて設けら
れた複数の扇状の薄板である。03は板ばねで、シール
リング受07に設けられた溝06の内周面とシールリン
グ08の外側面との間に設けられシールリング08をロ
ータ01の中心方向へ押す働きをする。
グ08が板ばね03に押圧されてシールリング受07と
当接し、ロータ01とシールフィン05との隙間の基準
を形成する面である。
に前記したシールリング08が設けられている。Dは隙
間で、ロータ01の外周とシールフィン05の先端との
間の空間で、流体の漏れはこの隙間Dを通って高圧側M
から低圧側Nへ流れることになる。
た従来例のラビリンスシールでは、シールフィン05の
先端とロータ01の外周との隙間Dは一定に設定してあ
り、運転中のロータ01の振れや熱膨張によりロータ0
1がシールフィン05に接触することも考えられる。シ
ールフィン05がロータ01に接触すると、長期間の使
用によってシールフィン05の摩耗が進み、隙間Dが大
きくなって高圧側Mから低圧側Nへ流体の漏れが増大
し、機械の効率低下を招き、場合によっては大事故の原
因ともなりかねない。
に、初期の隙間は精密に、かつ適切に設定することを要
し、その作業は結果的に隙間を大きくする傾向は否め
ず、ここに流体の漏れが伴うことになるのは避けがたい
ものであった。
たターボ回転機械における作動流体は、蒸気タービンで
代表される様にボイラ配管から始まり静翼、動翼等のタ
ービンブレードに至る経路で、エロージョン等の発生す
る所々の部位を経由してシール装置の設置位置に至る
が、ボイラー配管で生じる酸化スケール、静翼での固体
粒子エロージョン、動翼におけるシュラウドやテノンの
エロージョンという様に、作動流体の中には種々のごみ
が混在しており、このごみが狭い作動流体通路に詰まっ
て通路を閉塞させたり、また、摺動接合部に異常摩擦等
を発生させるというような不具合の可能性を有するもの
である。
合を解消し、機械の起動−稼働−停止と変化する一連の
動きに応じてラビリンスシールの隙間を自動的に変化さ
せて流体の漏れを極力防止し、かつ、作動流体の経路で
発生したごみが狭い経路に入り込むのを減じ、また、入
り込んだごみは所定の場所に集合させて他に分散しない
様にして、狭隘部位及び摺動部位を保護するようにした
ターボ回転機械の自動調整シールを提供することを課題
とするものである。
解決すべくなされたもので、回転部とこれに対峙する固
定部との間に配置され、ラビリンスフィンを有するシー
ルリングを、回転体の水平分割面寄りに配置された固定
シールリングと、中央寄りに配置された可動シールリン
グとで形成し、同可動シールリングは回転体の起動・停
止時に半径方向外方に弾性体で付勢され、定格運転時に
半径方向内方に作動流体で押圧されるターボ回転機械の
自動調整シールであって、各シールリングの軸方向断面
形状はラビリンスブロックが高圧側に突き出し部を有し
た非対称形としたターボ回転機械の自動調整シールを提
供するものである。
回転体の水平分割面寄りに配置された固定シールリング
と、中央寄りに配置された可動シールリングとで形成さ
れ、かつ、可動シールリングは回転体の起動・停止時に
あっては弾性体により半径方向外方に向けて付勢され、
定格運転時にあっては作動流体により半径方向内方に向
けて押圧される構成を基本とし、これに加えて同シール
リングは軸方向断面形状において高圧側に突き出し部を
形成することにより非対称形としたラビリンスブロック
を有しているので、前記のように弾性体及び作動流体で
半径方向外方及び内方に付勢され押圧される中央寄りに
配置された可動シールリングは、所謂コサイン成分を出
さずに安定的な移動を可能とし、かつ、前記非対称形と
したラビリンスブロックにより小さい作動圧でも確実に
機能して所期のシールを迅速かつ効果的に行うようにし
たものである。
定部との間に配置され、ラビリンスフィンを有するシー
ルリングを、回転体の水平分割面寄りに配置された固定
シールリングと、中央寄りに配置された可動シールリン
グとで形成し、同可動シールリングは回転体の起動・停
止時に半径方向外方に弾性体で付勢され、定格運転時に
半径方向内方に作動流体で押圧されるターボ回転機械の
自動調整シールであって、前記固定シールリングと可動
シールリングの合せ面を水平方向に延びる平坦面で形成
し、同合せ面の固定シールリング側に前記可動シールリ
ングの垂直方向の移動を案内するガイドピンを設け、前
記各シールリングの軸方向断面形状はラビリンスブロッ
クが高圧側に突き出し部を有しスラスト面より低圧側に
突き出し部を有しない非対称形としたターボ回転機械の
自動調整シールを提供するものである。
定格運転時に弾性体または作動流体で付勢され、かつガ
イドピンで案内されて垂直方向に移動する可動シールリ
ングは、固定シールリングとの合せ面を水平方向に延び
る平坦面で形成されているので、可動シールリングの動
きに伴って各シールリング間にこじれ等の発生するおそ
れはなく、また、高圧側に突き出し部を形成しスラスト
面より低圧側には突き出し部を形成しない所謂非対称形
のラビリンスブロックとしているので、定格運転時に作
用する作動流体の圧力は無駄な抵抗を受けることなく敏
感、敏速に機能し、効果的なシール機能を達成するよう
にしたものである。
向及び周方向にそれぞれ一定のばね定数を有する皿ばね
で構成したターボ回転機械の自動調整シールを提供する
ものである。
停止時に可動シールリングを付勢する弾性体を皿ばねで
構成し、かつこの皿ばねを回転体の軸方向及び周方向に
それぞれ一定のばね定数とすることにより、可動シール
リングは軸方向又は周方向に対して片寄ることなく、ガ
イドピンで案内される垂直方向に適切に移動し、精度の
高い適格な作動を行うようにしたものである。
した前記シールリングの各分割部内において、固定シー
ルリングが前記水平分割面から周方向にそれぞれほぼ3
0°の範囲に延び、可動シールリングが中央部分120
°の範囲に亘って延びる3分割構造としたターボ回転機
械の自動調整シールを提供するものである。
割面を基準として固定シールリングは周の両側からほぼ
30°の範囲をカバーして配置され、かつその間の中央
部分に残されたほぼ120°の範囲には可動シールリン
グが配置される3分割構造とされているので、ターボ回
転機械の水平分割面に対する上下動に鈍感な範囲及び位
置を構造簡単な固定シールリングで確保し、上下動に対
して敏感に影響する中央部分を可動シールリングで受け
持ち、シールの隙間を調整する上下動に対し適切に対応
しうるようにしたものである。
央に位置決めピンを設け、同位置決めピンと前記各合せ
面に設けたガイドピンの3点で位置決めするように構成
したターボ回転機械の自動調整シールを提供するもので
ある。
グはその両端位置に当たる固定シールリングとの合せ面
でガイドピンにより案内されることに加えて、その中央
で位置決めピンにより位置を確保され、合わせて3点で
位置決めされるので、その作動はより安定し、精度の高
い動きを行ない得るようにしたものである。
ける位置決めピンの内方でシールリング受の低圧側のシ
ールリング基準面とスラスト受面及びこれに対応する高
圧側の一部を切欠き、ここに波形ばねを介装したターボ
回転機械の自動調整シールを提供するものである。
ガイドピンの位置で作用する付勢力に加えて、前記波形
ばねの付勢力が可動シールリングにかかり、同可動シー
ルリングはより安定した保持をなされるものである。
軸方向長さ対スラスト作動面の半径方向長さの比をスラ
スト受け面の摩擦係数の2倍より大きく形成したターボ
回転機械の自動調整シールを提供するものである。
により発生する可動シールリングをシール方向に押す力
と、同可動シールリングに発生するスラスト力との関係
にスラスト受面の摩擦を含めて配慮し、スラスト受け面
の摩擦係数の2倍より大きくなるようなラビリンスブロ
ックの軸方向長さ対スラスト作動面の半径方向長さの比
を得ることにより、スラスト受面の摩擦力を抑制し、可
動シールリングの移動が円滑に行われるようにしたもの
である。
同一合せ面にそれぞれ2個併置し、可動シールリングの
中央に設けた位置決めピンと共働して可動シールリング
を5点で位置決めするように構成したターボ回転機械の
自動調整シールを提供するものである。
グと固定シールリングの合せ面では同可動シールリング
を案内するガイドピンを各合せ面毎に2個併置してお
り、これに加えて中央の位置決めピンとの都合5点で位
置決めをすることにより、可動シールリングの位置決め
はより正確、安定したものとなり、精度の高い動きに追
従対応できるようにしたものである。
定部との間に配置され、ラビリンスフィンを有するシー
ルリングを、回転体の水平分割面寄りに配置された固定
シールリングと、中央寄りに配置された可動シールリン
グとで形成し、同可動シールリングは回転体の起動・停
止時に半径方向外方に弾性体で付勢され、定格運転時に
半径方向内方に作動流体で押圧されるターボ回転機械の
自動調整シールであって、前記可動シールリングの半径
方向外面に同可動シールリングを押圧する作動流体の供
給される圧力作用空間を形成すると共に、前記可動シー
ルリングと組み合わせたシールリング受けと可動シール
リングのラビリンスブロックの間に前記圧力作用空間を
高圧側に連通する作動流体の供給経路を形成し、同供給
経路の入口に前記シールリング受けから半径方向内方に
突出するスクレイパーを設けたターボ回転機械の自動調
整シールを提供するものである。
グを半径方向内方に押圧すべく形成された圧力作用空間
へ向けて作動流体を供給する高圧側に連通する供給経路
入口に、前記シールリング受けから半径方向内方に突出
して異物混入防止板となるスクレイパーを設けているの
で、上流側から作動流体に混入して運ばれた異物である
ごみの類は、同スクレイパーにより供給経路に入るのを
邪魔され、同供給経路に閉塞現象の生じるのを防止し、
また、摺動接合部にごみが侵入して異常摩擦の発生する
のを防止するようにしたものである。
定部との間に配置され、ラビリンスフィンを有するシー
ルリングを、回転体の水平分割面寄りに配置された固定
シールリングと、中央寄りに配置された可動シールリン
グとで形成し、同可動シールリングは回転体の起動・停
止時に半径方向外方に弾性体で付勢され、定格運転時に
半径方向内方に作動流体で押圧されるターボ回転機械の
自動調整シールであって、前記可動シールリングの半径
方向外面に同可動シールリングを押圧する作動流体の供
給される圧力作用空間を形成すると共に、前記可動シー
ルリングと組み合わせたシールリング受けと可動シール
リングのラビリンスブロックの間に前記圧力作用空間を
高圧側に連通する作動流体の供給経路を形成し、前記圧
力作用空間の半径方向外方で低圧側寄りの隅には、シー
ルリング受けに周方向に延びる溝状のごみ取り受けを設
けたターボ回転機械の自動調整シールを提供するもので
ある。
グを半径方向内方に押圧すべく形成された圧力作用空間
へ供給された作動流体に、上流側から作動流体に混入し
て運ばれたごみの類が混入した場合には、このごみの類
は、圧力作用空間の半径方向外方で低圧側寄りの隅にシ
ールリング受けに周方向に延びて設けた溝状のごみ取り
受けに集められるので、同ごみの類が更に分散して可動
シールリングのスラスト受け面等摺動接合部に侵入し、
異常摩擦等の不具合を発生するのを防止したものであ
る。
る固定部との間に配置され、ラビリンスフィンを有する
シールリングを、回転体の水平分割面寄りに配置された
固定シールリングと、中央寄りに配置された可動シール
リングとで形成し、同可動シールリングは回転体の起動
・停止時に半径方向外方に弾性体で付勢され、定格運転
時に半径方向内方に作動流体で押圧されるターボ回転機
械の自動調整シールであって、前記可動シールリングの
半径方向外面に同可動シールリングを押圧する作動流体
の供給される圧力作用空間を形成すると共に、前記可動
シールリングと組み合わせたシールリング受けと可動シ
ールリングのラビリンスブロックの間に前記圧力作用空
間を高圧側に連通する作動流体の供給経路を形成し、同
供給経路の入口に前記シールリング受けから半径方向内
方に突出するスクレイパーを設け、かつ、前記圧力作用
空間の半径方向外方で低圧側寄りの隅には、シールリン
グ受けに周方向に延びる溝状のごみ取り受けを設けたタ
ーボ回転機械の自動調整シールを提供するものである。
グを半径方向内方に押圧すべく形成された圧力作用空間
へ向けて作動流体を供給する高圧側に連通する供給経路
入口に、前記シールリング受けから半径方向内方に突出
するスクレイパーを設けているので、上流側から作動流
体に混入して運ばれたごみの類は、同スクレイパーによ
り供給経路に入るのを邪魔され、同供給経路に閉塞現象
の生じるのを防止し、また、このスクレイパーによる防
御線を越えて、万一ごみが圧力作用空間へ進入した場合
には、このごみの類は、圧力作用空間の半径方向外方で
低圧側寄りの隅に、シールリング受けに周方向に延びて
設けた溝状のごみ取り受けに集められ、更に分散して可
動シールリングのスラスト受け面等摺動接合部に侵入
し、異常摩擦等の不具合を発生するのを防止したもので
ある。
示す幾つかの実施の形態に基づいて説明する。図1乃至
図8は、本発明の実施の第1形態を示し、また図9及び
図10はその機能の概要を説明している。
受7が配置され、また同シールリング受7には前記ロー
タ1の周面に向かって延びるシールフィン5を植え込ん
だ可動シールリング8が支持されている。
グ8の支持構成を更に詳細に見れば、可動シールリング
8の外周にはシールリング受7のシールリング後退面1
2との間に蒸気圧作用面10が設けられ、同蒸気圧作用
面10は周方向複数箇所(ここでは4ヵ所)のバイパス
穴14に連通し、かつ同バイパス穴14から可動シール
リング8自身の周囲とシールリング受7の間の隙間を経
てロータ1の外周部(機械本体内部に当たる)に通じて
いる。
用面10に対向する内周側は、ラビリンスブロックとし
て前記した様にシールフィン5(ラビリンスフィンとな
っている)を植え込んでいるが、前記蒸気圧作用面10
を中心にして見るとき高圧側に対しては突き出し部分を
形成するが、低圧側に対してはこの突き出し部分が形成
されず、スラスト受面11に対応する位置で終了する非
対称形状に構成されている。
列が理解されるように、軸断面で見てその中央位置に周
方向120°に亘って延びており、その両端には、機械
の水平分割面から両側各30°の範囲で固定シールリン
グ9が配置され、両側一対の固定シールリング9、9及
び中央の可動シールリング8の3分割体で機械上半分の
分割部内におけるシールリングが形成されている。
ング9との接合する合せ面24は、図3の切断線表示及
び図4の斜視図に拡大して示すように、水平方向に平坦
な面で形成されている。そしてこの合せ面24には、図
3で略示し、図5に拡大して示すように皿ばね15で付
勢されるガイドピン16が押え板17で押さえられて固
定シールリング9に取付けられ、同ガイドピン16によ
り可動シールリング8は図で上下方向(マクロ的には半
径方向であり、可動シールリング8の中央では半径方向
に重なる)に案内されるようになっている。
図6に拡大して示すように、皿ばね19で付勢され押え
板17で位置決めされた位置決めピン18が配置され、
可動シールリング8の両端位置のガイドピン16、16
と共働し、この3点で可動シールリング8の位置決めを
している。
1の軸方向及び周方向にそれぞれ一定のばね定数を有す
る構造のものであり、かつ、ガイドピン16、16及び
位置決めピン18で案内して可動シールリング8を図で
上方に付勢している。
と、図3に略示するように、その外周面側に板ばね13
を介装しており、前記従来の装置として図15、図16
で説明したものと同等の構成をしており、このため同固
定シールリング9は板ばね13でロータ1の軸方向へ向
けて付勢されている。
分割面位置において、上半部分及び下半部分のものそれ
ぞれが、位置決めピン25または位置決めピン26及び
上部止め金21または下部止め金22によりシールリン
グ受7に固定されており、その状況は図7及び図8に示
すところから理解されるであろう。
ターボ回転機械の起動・停止時には可動シールリング8
は皿ばね15等で付勢され、ガイドピン16等で案内さ
れて図2に示す様に可動シールリング8がシールリング
後退面12に当接し、隙間D 1 は無し、隙間D2 は有
り、同様に隙間D3 も有りの状態となり、ロータ1周面
とシールフィン5との間に所定のクリアランスが保たれ
ている。
ボ機械内部に作動流体が生じて圧力が立ち、高圧側と低
圧側の区分ができ、高圧側の圧力がバイパス穴14を経
て蒸気圧作用面10に作用して前記皿ばね15等の付勢
力に打ち勝って図1で隙間D 1 は有り、隙間D2 は無
し、同様に隙間D3 も無しの状態となり、ロータ1周面
とシールフィン5との間のクリアランスはシールリング
基準面4で規制される狭いものとなる。
れるクリアランスは、構造上の規制による基本的なもの
であり、これに静止部と回転部の熱膨張差等による変化
等が加重されて、実際のクリアランスが定まることにな
る。
に作動してクリアランス調整が行われるが、ここで可動
シールリング8は固定シールリング9との合せ面24を
水平方向に延びる平坦面で形成しているので、可動シー
ルリング8の移動に際して固定シールリング9との間で
こじれ等の発生するおそれはなく円滑な移動が行われう
る。
る力、特に定格以前の起動・停止時に於ける可動シール
リング8の付勢力は、ロータ1の軸方向及び周方向にそ
れぞれ一定のばね定数とした皿ばね15により与えられ
るので、可動シールリング8はロータ1の軸方向又は周
方向に対して片寄ることなく、ガイドピン16で案内さ
れて移動する。
ング9との配列は、水平分割面を基準として固定シール
リング9が周の両側からほぼ30°の範囲に一対配置さ
れ、その間の中央部分に可動シールリング8がほぼ12
0°の範囲に亘って配置されて3分割構造となっている
ので、ターボ回転機械の水平分割面に対する上下動に鈍
感な範囲を構造簡単な固定シールリング9で分担し、上
下動に対して敏感に影響する中央部分をその敏感性に追
従できる可動シールリング8で受け持つという好適な役
割分担がなされている。
置決めピン18により支持位置を確保され、かつ合せ面
24で前記ガイドピン16により案内されて皿ばね15
で付勢される構成であるために、安定した3点支持構造
となり、皿ばね15の付勢力も周方向に分散する所謂コ
サイン成分を出さずに有効に、かつ安定した付勢力を得
る構成となっている。
リング8は、ラビリンスブロックが高圧側に対しては突
き出し部分を形成するが、低圧側に対してはスラスト受
面11に対応する位置で終了し、いわゆる突き出し部分
が形成されない非対称形のラビリンスブロックであるた
め、可動シールリング8に作用する作動圧は、小さい力
でも確実に機能するものである。
ールリング8が前記したように低圧側に対してはスラス
ト受面11に対応する位置で終了しているので、同図9
(a)のように可動シールリング8にかかる力は対抗力
成分がなく、全て下向きの力H(皿ばね15に抗して可
動シールリング8を内側に押す力)となるが、比較のた
めに示した同図9(b)のようにスラスト受面11より
突き出して対称形となると、前記下向きの力Hが少なく
なるのみならず、対抗力成分Lが生じてこのマイナス成
分が加わるので、下向きの力Hは更に小さくなる。
昇の過程で、本実施形態における可動シールリング8の
移動により形成される隙間の変化を示す線分Aが、静止
部と回転部の熱膨張差を示す線分Cとの差として現実に
形成される「すきま」の大きさを示し、前記に説明した
一定のばね力のみでシールリングを支持した従来のもの
における設定隙間を示す線分Bと前記線分Cとの差とし
て従来装置に形成される「すきま」とを比較したもので
ある。
「すきま」は、B−Cに相当する従来装置のものに比
べ、定格時においては約半分となり、漏洩が大幅に防止
されることが読み取れる。
荷の低い範囲では、前記線分Aの示す隙間量l2 は、前
記線分Bの示す隙間量l1 より大きく、定格運転に入る
前に通過する危険速度域等の含まれる時期に十分な隙間
を確保できることを示し、この面からも有用性が認めら
れるものである。
能が一段と向上するので、シールリング自体の小型化が
可能となり、シールリングを2列配置した部分に対して
はこれを1列にしてもよい等、装置、設備の小型化、コ
ンパクト化に大いに貢献、寄与することになる。
11および図12に基づいて説明する。なお、前記した
実施の第1形態と同一の部分については図中同一の符号
を付して示し、重複する説明は省略して説明を簡潔にす
る。
グ8の低圧側で、スラスト受面11に生じる摩擦力等、
スラスト作動面Hに加わる力を低減して可動シールリン
グ8の動きを円滑化しようとするものであり、この力の
関係を示す図12に基づいて説明する。
に押す単位圧力P0 が可動シールリング8の作動面L
(ラビリンスブロックにおけるシールフィン植設部長さ
で、実質的にラビリンスブロック長さに相当する)にか
かって生じる可動シールリング8を下方に押す力F
A は:FA =P0 ×L、で表される。
らシールフィンの間を順次通過して高圧側から低圧側に
向かい、ここで前記可動シールリング8を下方に押す力
FAと対抗して可動シールリング8を上方に押す力Fp
が生じる。
す力Fp は:Fp =P0 ×L×1/2、で表される。
に押す力FL は:FL =FA +(−Fp )=P0 ×L×
1/2、で表される。
H は:FH =P0 ×H、で表される。
FL とスラスト作動面Hにかかる力FH との間には、同
スラスト作動面の摩擦係数をμとすれば:FL /FH >
μ、の関係があるので、この関係式に前記FL とFH を
代入し:L/H>2μの関係があることになる。
方向長さ(L)対スラスト作動面の半径方向長さ(H)
の比(L/H)をスラスト受け面の摩擦係数の2倍(2
μ)より大きく形成したものが好ましいことを示し、こ
の結果としてスラスト受面の摩擦力が抑制され、可動シ
ールリング8の移動が円滑に行われるものである。
Lは、機械の制約上変動幅が限られているので、これを
一定とすれば、ラビリンスブロックのラビリンス植え込
み部厚さSを小さくすることにより、前記スラスト作動
面の半径方向長さHを小さくして、前記L/H>2μの
関係を得ることができる。
13および図14に基づいて説明する。なお、前記した
実施の第1形態と同一の部分については図中同一の符号
を付して示し、重複する説明は省略して説明を簡潔にす
る。
8の半径方向内方に当たるシールリング受7において、
その低圧側でシールリング基準面4とスラスト受面11
の一部(半分以下)及びこれに対応する高圧側の一部を
可動シールリング8の周方向でほぼ半分の範囲に亘って
切欠き、ここにそれぞれ対応して波形ばね33を介装し
たものである。
16の位置で作用する付勢力に加えて、前記波形ばね3
3の付勢力が可動シールリング8にかかり、可動シール
リング8はより安定した保持をなされるものである。
15および図16に基づいて説明する。なお、前記した
実施の第1形態と同一の部分については図中同一の符号
を付して示し、重複する説明は省略して説明を簡潔にす
る。
グ8と固定シールリング9との合せ面24に設置され、
可動シールリング8の移動を案内するガイドピンを、ガ
イドピン16a 、16b と併設したものである。
リング8はその両端におけるガイドピン16a 、16b
及び中央部における位置決めピン18の都合5ヵ所で支
持され、位置決めされることになり、可動シールリング
8の位置決めはより正確、安定したものとなる。
防止板23が配置されているので、可動シールリング8
が皿ばね15等により付勢されて固定シールリング9と
離れる方向に移動する起動・停止の時においても、この
合せ面24から作動流体の漏洩は防止されることにな
る。
17および図18に基づいて説明する。
受7が配置され、また同シールリング受7には前記ロー
タ1の周面に向かって延びるシールフィン5を植え込ん
だ可動シールリング8が支持されている。
グ8の支持構成を更に詳細に見れば、可動シールリング
8の外周にはシールリング受7のシールリング後退面1
2と対峙して蒸気圧作用面10が設けられ、同蒸気圧作
用面10とシールリング後退面12とにより周方向に延
びる圧力作用空間50を区画している。
所に設けた図示省略のバイパス穴を経由し、可動シール
リング8自身のラビリンスブロックとシールリング受7
の間の隙間で形成される作動流体の供給経路40を経て
ロータ1の外周部(機械本体内部に当たる)に通じてい
る。
に面して、同入口にシールリング受7から半径方向内方
に突出してスクレイパー30が設けられており、作動流
体は同スクレイパー30を迂回して供給経路40に入
り、圧力作用空間50に供給されるようになっている。
用面10に対向する内周側は、ラビリンスブロックとし
てシールフィン5(ラビリンスフィンとなっている)を
植え込んでいるが、前記圧力作用空間50の中央を通る
軸縦断面を中心にして見ると、高圧側に対しては突き出
し部分を形成するが、低圧側に対してはこの突き出し部
分が形成されず、スラスト受面11に対応する位置で終
了する非対称形状に構成されている。
ターボ回転機械の起動・停止時に、可動シールリング8
は図示省略のばね等の弾性部材で付勢され、かつ適宜の
案内機構により案内されて図18に示す様に可動シール
リング8がシールリング後退面12に当接し、隙間D1
は無し、隙間D2 は有り、同様に隙間D3 も有りの状態
となり、ロータ1周面とシールフィン5との間に所定の
クリアランスが保たれるので、機械内部に残留するごみ
等の異物は、このクリアランスを通って下流側に排出可
能である。次いで運転が進み定格状態になると、ターボ
機械内部に作動流体が生じて圧力が立ち、高圧側と低圧
側が区分されて高圧側の作動流体が供給経路40を経て
圧力作用空間50に供給され、ばね等の弾性部材の付勢
力に打ち勝って図17に示す様に隙間D1 は有り、隙間
D2 は無し、同様に隙間D3 も無しの状態となり、ロー
タ1周面とシールフィン5との間のクリアランスはシー
ルリング基準面4で規制される狭いものとなる。
等で発生し作動流体に混入して運ばれて来たごみ類の異
物は、供給経路40の入口を遮って突出したスクレイパ
ー30により、供給経路40に進入するのを減じられる
ので、同供給経路40、ひいてはこれに続く圧力作用空
間50に異物が導かれることはなくなり、狭隘な供給経
路40がごみ類で閉塞されて圧力作用空間50への作動
流体の供給に支障を来す心配はなく、また、圧力作用空
間50の下流に当たるスラスト受面11等の摺動接合部
がごみ等の異物により異常摩耗を生じる心配もなく、正
常機能を確保することができる。
出し部分を形成し、低圧側に対してはこの突き出し部分
を形成せず、スラスト受面11に対応する位置で終了す
る非対称形状に構成することにより、前記圧力作用空間
50にかかる作動流体に対抗力成分の発生をなくし、小
さな作動圧で確実な動きを確保した可動シールリング8
の機能をより適格なものにすることができる。
19および図20に基づいて説明する。なお、前記した
実施の第5形態と同一の部分については図中同一の符号
を付して示し、重複する説明は省略して説明を簡潔にす
る。
のに加えて、可動シールリング8の半径方向外面に形成
した圧力作用空間50の半径方向外方で低圧側寄りの隅
に、ごみ取り受け31を設けたものである。
空間50の半径方向外方で低圧側寄りの隅に当たる位置
で、シールリング受7の一部に周方向に溝状に延びて形
成されている。
イラー配管等で発生し作動流体に混入して運ばれて来た
ごみ類の異物が、スクレイパー30の関門をクリヤーし
て圧力作用空間50まで進入して来た時には、このごみ
の類は、このごみ取り受け31に集められ、更に分散し
て可動シールリング8のスラスト受け面11等摺動接合
部に侵入し、異常摩擦等の不具合を発生するのを防止し
たものである。
いて説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定され
ず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加
えてよいことはいうまでもない。
対するシール構造として説明したので、ターボ回転機械
におけるグランドシール、又はダミー環シールへの適用
のイメージが強いものとなっているが、これは動翼又は
静翼等のチップシールとして用いても同様の作用効果を
奏するものであり、これらのシールが全て本発明に含ま
れることは勿論である。
ング9との合せ面24は平坦な水平面として説明した
が、この水平面は連続する一つの面に限定されることな
く、段差を以て連なる複数の面で構成してもよい。
31の形状は図示の形状に限定されるものではなく、前
者についてはトリガー状でなく方形状に構成てもよく、
また、後者については入口を狭く奥行きを広げた巾着形
にする等種々の形状を採用し得ることは勿論である。
転部とこれに対峙する固定部との間に配置され、ラビリ
ンスフィンを有するシールリングを、回転体の水平分割
面寄りに配置された固定シールリングと、中央寄りに配
置された可動シールリングとで形成し、同可動シールリ
ングは回転体の起動・停止時に半径方向外方に弾性体で
付勢され、定格運転時に半径方向内方に作動流体で押圧
されるターボ回転機械の自動調整シールであって、各シ
ールリングの軸方向断面形状はラビリンスブロックが高
圧側に突き出し部を有した非対称形に構成したので、こ
のように弾性体及び作動流体で半径方向外方及び内方に
付勢され押圧される中央寄りに配置された可動シールリ
ングは、所謂コサイン成分を出さずに安定的な移動を可
能とし、かつ、前記非対称形としたラビリンスブロック
により小さい作動圧でも確実に機能して所期のシールを
迅速かつ効果的に行うことができたものである。
対峙する固定部との間に配置され、ラビリンスフィンを
有するシールリングを、回転体の水平分割面寄りに配置
された固定シールリングと、中央寄りに配置された可動
シールリングとで形成し、同可動シールリングは回転体
の起動・停止時に半径方向外方に弾性体で付勢され、定
格運転時に半径方向内方に作動流体で押圧されるターボ
回転機械の自動調整シールであって、前記固定シールリ
ングと可動シールリングの合せ面を水平方向に延びる平
坦面で形成し、同合せ面の固定シールリング側に前記可
動シールリングの垂直方向の移動を案内するガイドピン
を設け、前記各シールリングの軸方向断面形状はラビリ
ンスブロックが高圧側に突き出し部を有しスラスト面よ
り低圧側に突き出し部を有しない非対称形に構成したの
で、起動・停止時と定格運転時に弾性体または作動流体
で付勢され、かつガイドピンで案内されて垂直方向に移
動する可動シールリングは、固定シールリングとの合せ
面を水平方向に延びる平坦面で形成されたことにより、
可動シールリングの動きに伴って各シールリング間にこ
じれ等の発生するおそれはなく、また、高圧側に突き出
し部を形成しスラスト面より低圧側には突き出し部を形
成しない所謂非対称形のラビリンスブロックとしたこと
により、定格運転時に作用する作動流体の圧力は無駄な
抵抗を受けることなく敏感、敏速に機能し、効果的なシ
ール機能を達成すると共に小型化、コンパクト化に貢献
することができたものである。
機械の自動調整シールにおいて、回転体の起動・停止時
に可動シールリングを付勢する弾性体を皿ばねで構成
し、かつこの皿ばねを回転体の軸方向及び周方向にそれ
ぞれ一定のばね定数とすることにより、可動シールリン
グは軸方向又は周方向に対して片寄ることなく、ガイド
ピンで案内される垂直方向に適切に移動し、精度の高い
適格な作動を行うことができるようにしたものである。
機械の自動調整シールにおいて、回転体の水平分割面を
基準として固定シールリングは周の両側からほぼ30°
の範囲をカバーして配置され、かつその間の中央部分に
残されたほぼ120°の範囲には可動シールリングが配
置される3分割構造としたので、ターボ回転機械の水平
分割面に対する上下動に鈍感な範囲及び位置を構造簡単
な固定シールリングで確保し、上下動に対して敏感に影
響する中央部分を可動シールリングで受け持ち、シール
の隙間を調整する上下動に対し適切に対応し、安定性を
一段と向上することができたものである。
機械の自動調整シールにおいて、可動シールリングはそ
の両端位置に当たる固定シールリングとの合せ面でガイ
ドピンにより案内されることに加えて、その中央で位置
決めピンにより位置を確保され、合わせて3点で位置決
めされるので、その作動はより安定し、精度の高い動き
を行なうことができたものである。
機械の自動調整シールにおいて、可動シールリングの内
方に波形ばねを配設し、合せ面に設けたガイドピンの位
置で作用する付勢力に加えて、前記波形ばねの付勢力が
可動シールリングにかかり、同可動シールリングはより
安定した保持をおこなうことが出来たものである。
機械の自動調整シールにおいて、作動流体の圧力により
発生する可動シールリングをシール方向に押す力と、同
可動シールリングに発生するスラスト力との関係にスラ
スト受面の摩擦を含めて配慮し、スラスト受け面の摩擦
係数の2倍より大きくなるようなラビリンスブロックの
軸方向長さ対スラスト作動面の半径方向長さの比を得る
ことにより、スラスト受面の摩擦力を抑制し、可動シー
ルリングの移動を円滑に行うことができたものである。
機械の自動調整シールにおいて、可動シールリングと固
定シールリングの合せ面では同可動シールリングを案内
するガイドピンを各合せ面毎に2個併置しており、これ
に加えて中央の位置決めピンとの都合5点で位置決めを
することにより、可動シールリングの位置決めはより正
確、安定したものとなり、精度の高い動きに追従対応す
ることができたものである。
対峙する固定部との間に配置され、ラビリンスフィンを
有するシールリングを、回転体の水平分割面寄りに配置
された固定シールリングと、中央寄りに配置された可動
シールリングとで形成し、同可動シールリングは回転体
の起動・停止時に半径方向外方に弾性体で付勢され、定
格運転時に半径方向内方に作動流体で押圧されるターボ
回転機械の自動調整シールであって、前記可動シールリ
ングの半径方向外面に同可動シールリングを押圧する作
動流体の供給される圧力作用空間を形成すると共に、前
記可動シールリングと組み合わせたシールリング受けと
可動シールリングのラビリンスブロックの間に前記圧力
作用空間を高圧側に連通する作動流体の供給経路を形成
し、同供給経路の入口に前記シールリング受けから半径
方向内方に突出するスクレイパーを設けているので、可
動シールリングを半径方向内方に押圧すべく形成された
圧力作用空間へ向けて作動流体を供給する高圧側に連通
する供給経路入口に、前記シールリング受けから半径方
向内方に突出して異物混入防止板となる前記スクレイパ
ーにより、上流側から作動流体に混入して運ばれた異物
であるごみの類は供給経路に入るのを邪魔され、同供給
経路に閉塞現象の生じるのを減じ、また、摺動接合部に
ごみが侵入して異常摩擦の発生するのを減じて、正常機
能を確保を図ることが出来たものである。
に対峙する固定部との間に配置され、ラビリンスフィン
を有するシールリングを、回転体の水平分割面寄りに配
置された固定シールリングと、中央寄りに配置された可
動シールリングとで形成し、同可動シールリングは回転
体の起動・停止時に半径方向外方に弾性体で付勢され、
定格運転時に半径方向内方に作動流体で押圧されるター
ボ回転機械の自動調整シールであって、前記可動シール
リングの半径方向外面に同可動シールリングを押圧する
作動流体の供給される圧力作用空間を形成すると共に、
前記可動シールリングと組み合わせたシールリング受け
と可動シールリングのラビリンスブロックの間に前記圧
力作用空間を高圧側に連通する作動流体の供給経路を形
成し、前記圧力作用空間の半径方向外方で低圧側寄りの
隅には、シールリング受けに周方向に延びる溝状のごみ
取り受けを設けているので、前記可動シールリングを半
径方向内方に押圧すべく形成された圧力作用空間へ供給
された作動流体に、上流側から作動流体に混入して運ば
れたごみの類が混入した場合には、このごみの類は、前
記圧力作用空間の半径方向外方で低圧側寄りの隅にシー
ルリング受けに周方向に延びて設けた溝状のごみ取り受
けに集められ、同ごみの類が更に分散して可動シールリ
ングのスラスト受け面等摺動接合部に侵入し、異常摩擦
等の不具合を発生するのを防止して、正常機能を確保を
図ることが出来たものである。
れに対峙する固定部との間に配置され、ラビリンスフィ
ンを有するシールリングを、回転体の水平分割面寄りに
配置された固定シールリングと、中央寄りに配置された
可動シールリングとで形成し、同可動シールリングは回
転体の起動・停止時に半径方向外方に弾性体で付勢さ
れ、定格運転時に半径方向内方に作動流体で押圧される
ターボ回転機械の自動調整シールであって、前記可動シ
ールリングの半径方向外面に同可動シールリングを押圧
する作動流体の供給される圧力作用空間を形成すると共
に、前記可動シールリングと組み合わせたシールリング
受けと可動シールリングのラビリンスブロックの間に前
記圧力作用空間を高圧側に連通する作動流体の供給経路
を形成し、同供給経路の入口に前記シールリング受けか
ら半径方向内方に突出するスクレイパーを設け、かつ、
前記圧力作用空間の半径方向外方で低圧側寄りの隅に
は、シールリング受けに周方向に延びる溝状のごみ取り
受けを設けているので、可動シールリングを半径方向内
方に押圧すべく形成された圧力作用空間へ向けて作動流
体を供給する高圧側に連通する供給経路入口に、これを
遮って前記シールリング受けから半径方向内方に突出し
て設けたスクレイパーにより、上流側から作動流体に混
入して運ばれたごみの類は、供給経路に入るのを邪魔さ
れて同供給経路に閉塞現象の生じるのを減じ、また、こ
のスクレイパーによる防御線を越えて、万一ごみが圧力
作用空間へ進入した場合には、このごみの類は、圧力作
用空間の半径方向外方で低圧側寄りの隅にシールリング
受けに食い込んで周方向に延びて設けたごみ取り受けに
集められ、更に分散して可動シールリングのスラスト受
け面等摺動接合部に侵入し、異常摩擦等の不具合を発生
するのを減じて、正常機能を確保を図ることが出来たも
のである。
の自動調整シールを定格運転時に軸方向断面で示す説明
図である。
示す説明図である。
(b)は軸断面、(c)は側面を示す説明図である。
を示す説明図である。
のガイドピンを拡大して示す説明図である。
部の位置決めピンを拡大して示す説明図である。
ールリング位置決めピンを拡大して示す説明図である。
ールリング位置決めピンを拡大して示す説明図である。
力を説明し、(a)は非対称形状のもの、(b)は比較
として採用した一般の対称形状のものを示す説明図であ
る。
従来のものと対比して示す説明図である。
械の自動調整シールを定格運転時に軸方向断面で示す説
明図である。
かる押し付け力とスラスト力の関係を示す説明図であ
る。
械の自動調整シールを定格運転時に軸方向断面で示す説
明図である。
を示す説明図である。
械の自動調整シールの全貌を示し、(a)は上面、
(b)は軸断面、(c)は側面を示す説明図である。
せ面を示す説明図である。
械の自動調整シールを定格運転時に軸方向断面で示す説
明図である。
面で示す説明図である。
械の自動調整シールを定格運転時に軸方向断面で示す説
明図である。
面で示す説明図である。
方向断面で示す説明図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 回転部とこれに対峙する固定部との間に
配置され、ラビリンスフィンを有するシールリングを、
回転体の水平分割面寄りに配置された固定シールリング
と、中央寄りに配置された可動シールリングとで形成
し、同可動シールリングは回転体の起動・停止時に半径
方向外方に弾性体で付勢され、定格運転時に半径方向内
方に作動流体で押圧されるターボ回転機械の自動調整シ
ールであって、各シールリングの軸方向断面形状はラビ
リンスブロックが高圧側に突き出し部を有した非対称形
としたことを特徴とするターボ回転機械の自動調整シー
ル。 - 【請求項2】 回転部とこれに対峙する固定部との間に
配置され、ラビリンスフィンを有するシールリングを、
回転体の水平分割面寄りに配置された固定シールリング
と、中央寄りに配置された可動シールリングとで形成
し、同可動シールリングは回転体の起動・停止時に半径
方向外方に弾性体で付勢され、定格運転時に半径方向内
方に作動流体で押圧されるターボ回転機械の自動調整シ
ールであって、前記固定シールリングと可動シールリン
グの合せ面を水平方向に延びる平坦面で形成し、同合せ
面の固定シールリング側に前記可動シールリングの垂直
方向の移動を案内するガイドピンを設け、前記各シール
リングの軸方向断面形状はラビリンスブロックが高圧側
に突き出し部を有しスラスト面より低圧側に突き出し部
を有しない非対称形としたことを特徴とするターボ回転
機械の自動調整シール。 - 【請求項3】 前記弾性体は回転体の軸方向及び周方向
にそれぞれ一定のばね定数を有する皿ばねで構成したこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載のターボ回転機械
の自動調整シール。 - 【請求項4】 前記シールリングは回転体の水平分割面
で区画した各分割部内において、固定シールリングが前
記水平分割面から周方向にそれぞれほぼ30°の範囲に
延び、可動シールリングが中央部分120°の範囲に亘
って延びる3分割構造としたことを特徴とする請求項
1、2又は3に記載のターボ回転機械の自動調整シー
ル。 - 【請求項5】 前記可動シールリングは中央に位置決め
ピンを設け、同位置決めピンと前記各合せ面に設けたガ
イドピンの3点で位置決めするように構成したことを特
徴とする請求項1、2、3又は4に記載のターボ回転機
械の自動調整シール。 - 【請求項6】 前記可動シールリングは位置決めピンの
内方でシールリング受の低圧側のシールリング基準面と
スラスト受面及びこれに対応する高圧側の一部を切欠
き、ここに波形ばね33を介装したことを特徴とする請
求項1、2、3、4又は5に記載のターボ回転機械の自
動調整シール。 - 【請求項7】 前記ラビリンスブロックの軸方向長さ対
スラスト作動面の半径方向長さの比をスラスト受け面の
摩擦係数の2倍より大きく形成したことを特徴とする請
求項1、2、3、4、5又は6に記載のターボ回転機械
の自動調整シール。 - 【請求項8】 前記合せ面のガイドピンを同一合せ面に
それぞれ2個併置し、可動シールリングの中央に設けた
位置決めピンと共働して可動シールリングを5点で位置
決めするように構成したことを特徴とする請求項1、
2、3、4、5又は7に記載のターボ回転機械の自動調
整シール。 - 【請求項9】 回転部とこれに対峙する固定部との間に
配置され、ラビリンスフィンを有するシールリングを、
回転体の水平分割面寄りに配置された固定シールリング
と、中央寄りに配置された可動シールリングとで形成
し、同可動シールリングは回転体の起動・停止時に半径
方向外方に弾性体で付勢され、定格運転時に半径方向内
方に作動流体で押圧されるターボ回転機械の自動調整シ
ールであって、前記可動シールリングの半径方向外面に
同可動シールリングを押圧する作動流体の供給される圧
力作用空間を形成すると共に、前記可動シールリングと
組み合わせたシールリング受けと可動シールリングのラ
ビリンスブロックの間に前記圧力作用空間を高圧側に連
通する作動流体の供給経路を形成し、同供給経路の入口
に前記シールリング受けから半径方向内方に突出するス
クレイパーを設けたことを特徴とするターボ回転機械の
自動調整シール。 - 【請求項10】 回転部とこれに対峙する固定部との間
に配置され、ラビリンスフィンを有するシールリング
を、回転体の水平分割面寄りに配置された固定シールリ
ングと、中央寄りに配置された可動シールリングとで形
成し、同可動シールリングは回転体の起動・停止時に半
径方向外方に弾性体で付勢され、定格運転時に半径方向
内方に作動流体で押圧されるターボ回転機械の自動調整
シールであって、前記可動シールリングの半径方向外面
に同可動シールリングを押圧する作動流体の供給される
圧力作用空間を形成すると共に、前記可動シールリング
と組み合わせたシールリング受けと可動シールリングの
ラビリンスブロックの間に前記圧力作用空間を高圧側に
連通する作動流体の供給経路を形成し、前記圧力作用空
間の半径方向外方で低圧側寄りの隅には、シールリング
受けに周方向に延びる溝状のごみ取り受けを設けたこと
を特徴とするターボ回転機械の自動調整シール。 - 【請求項11】 回転部とこれに対峙する固定部との間
に配置され、ラビリンスフィンを有するシールリング
を、回転体の水平分割面寄りに配置された固定シールリ
ングと、中央寄りに配置された可動シールリングとで形
成し、同可動シールリングは回転体の起動・停止時に半
径方向外方に弾性体で付勢され、定格運転時に半径方向
内方に作動流体で押圧されるターボ回転機械の自動調整
シールであって、前記可動シールリングの半径方向外面
に同可動シールリングを押圧する作動流体の供給される
圧力作用空間を形成すると共に、前記可動シールリング
と組み合わせたシールリング受けと可動シールリングの
ラビリンスブロックの間に前記圧力作用空間を高圧側に
連通する作動流体の供給経路を形成し、同供給経路の入
口に前記シールリング受けから半径方向内方に突出する
スクレイパーを設け、かつ、前記圧力作用空間の半径方
向外方で低圧側寄りの隅には、シールリング受けに周方
向に延びる溝状のごみ取り受けを設けたことを特徴とす
るターボ回転機械の自動調整シール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26647098A JP3358993B2 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | ターボ回転機械の自動調整シール |
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