JP3358798B2 - 簡易型消臭装置 - Google Patents

簡易型消臭装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡易型消臭装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】悪臭、異臭等の人体に不快な臭(以下、
悪臭とする。)を発生する状況として、座椅子用便器、
簡易便器(オマル)等を使用する排便時と思われる。そ
の一例としては、高齢化社会に移行する昨今、老人の病
気、痴呆に基づく入院と、この入院に伴なう相部屋待遇
がある。この際、座椅子用便器等の使用で発生する悪臭
に起因する問題、即ち、他人又は介護者等への気使いと
か、又は床の中での用便による羞恥心は、言葉では表現
できない程辛い。従って、この問題を解消できれば、病
人にとってどんなに気の休まるかはかり知れない。殊
に、携帯用として簡易に持ち運びができる簡易型消臭装
置があれば、前記の問題は一蹴できる。そこで簡易型消
臭装置にもなりえる文献を挙げると、(1)特開昭63-2062
46号の消臭装置がある。この発明は、可撓性の吸入管と
吐出管よりなる吸気経路に消臭フィルタを設ける構成で
あり、前記吸入管を介して吸引した悪臭を、消臭フィル
タで消臭した後、吐出管より排気することを特徴とす
る。
【0003】尚、携帯型の消臭装置ではないが、同様の
消臭目的で便器と直結式の構成としては、下記の文献が
ある。(2)特許第2567868号の水洗トイレの脱臭装置で、
その内容は、便器に連通する空気吸引管、この空気吸引
管に接続する浄水タンク内に設置される空気吸引エジェ
クターでなり、この空気吸引エジェクターで便器内の悪
臭を吸引し、この悪臭を浄水タンクの水中内に導いて気
泡化して消臭する構成である。(3)実開昭64-678号トイ
レ用脱臭器で、トイレ室内に発生する悪臭を吸気する送
風装置と、送風装置にて送風される悪臭を含んだ空気を
水洗用水貯溜タンク内の水洗用水中に送る送気体とを利
用して消臭する構成である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記(1)の文献は、確
かに簡易型(ポータブル型)消臭装置としても利用でき
るが、消臭装置とホースとが別体で構成されているの
で、嵩ばり、簡易に持ち運ぶには問題がある。また単に
消臭フィルターのみでは十分な消臭は期待できないと思
われる。
【0005】また前記(2)、(3)の文献は、便器及び浄水
タンクにセットする構成であり、簡易型消臭装置とは云
えず、前述の従来技術と同様な課題がある。
【0006】従って簡易型消臭装置が強く要望される処
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、簡易
に持ち運びできる簡易型の消臭装置を提供すること、及
び悪臭を確実かつスムーズに吸引して消臭すること、等
を目的とする。
【0008】請求項1は、脱臭溶液タンクには、悪臭空
気吸込み用の吸引管と、この吸引管に接続する悪臭空気
吸引エジェクターと、当該吸引管に設けた濾過室及びポ
ンプと、また略無臭空気を排出する排気管と、脱臭剤溶
液とをそれぞれ設け、前記吸引管及び悪臭空気吸引エジ
ェクターで吸引した悪臭空気を、前記濾過室より前記脱
臭溶液タンクに充填した脱臭剤溶液中に混入し、当該脱
臭剤溶液との接触を介して消臭し、略無臭空気として
記排気管より空気中に拡散可能としたことを特徴とする
簡易型消臭装置である。
【0009】請求項2の発明は、脱臭溶液タンクの機能
を最大限に発揮すること、及び当該脱臭溶液タンクの小
型化を図ること、等を目的とする。
【0010】請求項2は、脱臭溶液タンクに設けた気泡
留め板で、この脱臭溶液タンクを区画し、気泡溜め室を
形成するとともに、前記気泡留め板に無臭空気排気用の
排出孔を形成する構成の簡易型消臭装置である。
【0011】請求項3の発明は、消臭に加え、さらに香
気を拡散できる簡易型の消臭装置を提供することを目的
とする。
【0012】請求項3は、脱臭溶液タンクに芳香剤を設
ける構成の簡易型消臭装置である。
【0013】請求項4の発明は、構造が簡単でかつ低コ
ストの簡易型の消臭装置を提供することを目的とする。
【0014】請求項4は、ポンプを水中ポンプとする構
成の簡易型消臭装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】脱臭溶液タンク内に脱臭溶液を気
泡留め板まで入れる。このタンク内に装備された水中ポ
ンプの作動により、水中ポンプに接続されている吸引管
を通り悪臭空気吸引エジェクターにて、脱臭溶液の出口
が細く絞られているため、脱臭溶液の勢いが増し、それ
を囲んでいる悪臭空気吸引エジェクター内は減圧される
ので吸引管より悪臭を吸引する。吸引された悪臭は、水
中ポンプの吸引力により吸引管を流れる脱臭剤溶液に混
じり濾過室(分離器)に導かれる。この濾過室において
ガスは浮上し、脱臭剤溶液は水中ポンプにて循環する。
分離されたガスの気泡は、脱臭剤溶液を浮上しながら悪
臭を分解する。浮上したガスの気泡は、分解不十分なこ
とを想定し、気泡留め板にて停止させた後に排気孔より
抜き清浄化されたガスとする。この清浄化されたガス
は、更に芳香剤ボックスに装着された芳香剤を通過し、
心地良い香りを放つて空気に拡散される。従って、香気
を備えた脱臭空気を拡散できる構成であり、消臭及び/
又は香気の拡散が図れる。
【0016】悪臭空気吸引エジェクターは、循環する脱
臭剤溶液を、噴射して減圧状態を生成する。この減圧を
利用して、吸引管及びホースの誘導により悪臭を吸引す
る。その後、水中ポンプの吸引力により、脱臭剤溶液と
ともに脱臭用タンク内に取込み、濾過室により、脱臭剤
溶液と気泡に分離して、ガスとなり脱臭剤溶液内で分解
しながら上昇し、順次正常な略無臭空気を生成するため
に使用される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0018】1は脱臭剤溶液2が充填されている脱臭溶
液タンクで、この脱臭溶液タンク1は気泡留め板3を介
して区分されている。尚、この気泡留め板3には気泡溜
め室3a及び数個の排気孔3bが設けられており、当該
気泡溜め室3aには脱臭剤溶液2より浮上した略無臭の
気泡Aが集められる。一方、排気孔3bからは略無臭の
気泡Aが排気される。またこの脱臭溶液タンク1には吸
引管4が設けられており、この吸引管4は脱臭溶液タン
ク1の脱臭剤溶液2と脱臭溶液タンク1の空気室101
に循環状に設けられていて、その終端ベンチュリー管4
aは、当該吸引管4の膨出部4bに達し、かつこの膨出
部4bで開口する。この膨出部4bとベンチュリー管4
aとで悪臭空気吸引エジェクターBが形成される。4c
は吸引管4の吸引口で図示しないホースを介して悪臭空
気を吸引する。尚、この吸引管4には水中ポンプ5、濾
過室6が設けられている。この濾過室6は上面に悪臭空
気排出用の多数の排気孔6aが開設されている。尚、水
中ポンプ5は、図示しないが、例えば、家庭用電源、バ
ッテリー等の電源を使用する。またこの水中ポンプ5
を、脱臭溶液タンク1外に設ける構成とすれば、他のポ
ンプ(図示せず)でも可能である。
【0019】7は脱臭溶液タンク1に設けた排気管で、
この排気管7の排気口7aから略無臭空気が排気され
る。この排気管7には芳香剤8が設けられている。
【0020】9は脱臭溶液タンク1に開口する溶液注入
口、10は溶液注入口9に設けたキャップ、11は脱臭
溶液タンク1に開口する溶液排出口、12は溶液排出口
11に設けたコック、13は把手をそれぞれ示す。
【0021】尚、脱臭溶液タンク1は縦型が理想である
が限定されない。また脱臭溶液タンク1に設けられた吸
引管4は、支持部材(図示せず)を介して移動しないよ
うに構成されている。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明は、脱臭溶液タンクに
は、悪臭空気吸込み用の吸引管と、吸引管に接続する悪
臭空気吸引エジェクターと、吸引管に設けた濾過室及び
ポンプと、また略無臭空気を排出する排気管と、脱臭剤
溶液とをそれぞれ設け、吸引管及び悪臭空気吸引エジェ
クターで吸引した悪臭空気を、濾過室より脱臭溶液タン
クに充填した脱臭剤溶液中に混入し、脱臭剤溶液との接
触を介して消臭し、略無臭空気として排気管より空気中
に拡散可能としたことを特徴とする簡易型消臭装置であ
る。従って、簡易に持ち運びできる簡易型の消臭装置と
して重宝されること、及び悪臭を確実かつスムーズに吸
引して消臭できること、等ができる。
【0023】請求項2の発明は、脱臭溶液タンクに設け
た気泡留め板で、この脱臭溶液タンクを区画し、気泡溜
め室を形成するとともに、気泡留め板に無臭空気排気用
の排気孔を形成する構成の簡易型消臭装置である。従っ
て、簡易型消臭装置の消臭タンクの機能を最大限に発揮
すること、及び当該脱臭溶液タンクの小型化が図れる。
【0024】請求項3の発明は、脱臭溶液タンクに芳香
剤を設ける構成の簡易型消臭装置である。従って、消臭
に加え、さらに香気を拡散できる簡易型の消臭装置を提
供できる。
【0025】請求項4の発明は、ポンプを水中ポンプと
する構成の簡易型消臭装置である。従って、構造が簡単
でかつ低コストの簡易型の消臭装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】消臭装置全体の断面図である。
【図2】消臭装置全体の斜視図である。
【図3】濾過室の拡大斜視図である。
【図4】図3の断面図である。
【符号の説明】
1 脱臭溶液タンク 2 脱臭剤溶液 3 気泡留め板 3a 気泡溜め室 3b 排気孔 4 吸引管 4a ベンチュリー管 4b 膨出部 4c 吸引口 5 水中ポンプ 6 濾過室 6a 排気孔 7 排気管 7a 排気口 8 芳香剤 9 溶液注入口 10 キャップ 11 溶液排出口 12 コック 13 把手 101 空気室 A 気泡 B 悪臭空気吸引エジェクター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E03D 9/05 (56)参考文献 特開 平10−155858(JP,A) 特開 平1−201259(JP,A) 特開 昭63−206246(JP,A) 特開 平1−62531(JP,A) 実開 昭60−141843(JP,U) 実開 平6−9645(JP,U) 実開 昭64−678(JP,U) 特許2567868(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 9/00 - 9/05 A61L 9/14 - 9/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱臭溶液タンクには、悪臭空気吸込み用
    の吸引管と、この吸引管に接続する悪臭空気吸引エジェ
    クターと、当該吸引管に設けた濾過室及びポンプと、ま
    た略無臭空気を排出する排気管と、脱臭剤溶液とをそれ
    ぞれ設け、前記吸引管及び悪臭空気吸引エジェクターで
    吸引した悪臭空気を、前記濾過室より前記脱臭溶液タン
    クに充填した脱臭剤溶液中に混入し、当該脱臭剤溶液と
    の接触を介して消臭し、略無臭空気として前記排気管よ
    り空気中に拡散可能としたことを特徴とする簡易型消臭
    装置。
  2. 【請求項2】 上記の脱臭溶液タンクに設けた気泡留め
    板で、この脱臭溶液タンクを区画し、気泡溜め室を形成
    するとともに、前記気泡留め板に無臭空気排気用の排出
    孔を形成する構成の請求項1に記載の簡易型消臭装置。
  3. 【請求項3】 上記の脱臭溶液タンクに芳香剤を設ける
    構成の請求項1に記載の簡易型消臭装置。
  4. 【請求項4】 上記のポンプを水中ポンプとする構成の
    請求項1に記載の簡易型消臭装置。
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