JP3358034B2 - ワイパーブレードのためのエアフォイル - Google Patents
ワイパーブレードのためのエアフォイルInfo
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Description
ラスのワイパーブレード(以下、単に「ブレード」とも
称する)のためのエアフォイルに関する。
現とともに、又、曲面状フロントガラスの出現ととも
に、自動車のフロントガラスに吹きつける風の作用を受
けるのでワイパーのブレードラバー(ヨークに取り付け
られたゴム製ブレード部材)をワイパーの払拭運動パタ
ーンの大部分に亙って終始フロントガラスに接触した状
態に維持することが困難になっていきている。空気流
(風)の速度が高くなるほど、空気流がワイパーのブレ
ードハーネスの下に入り、ワイパーをその払拭運動パタ
ーンのある部分においてフロントガラスから離脱させて
持ち上げようとする傾向が大きくなる。「ブレードハー
ネス」(以下、単に「ハーネス」とも称する)とは、ブ
レードラバーを担持するためのブレードラバーキャリア
のことである。風がワイパーブレードをフロントガラス
から持ち上げる現象を「ウインドリフト」即ち風の持ち
上げ作用と称する。この問題は、ワイパーをフロントガ
ラスに圧接する押圧力を増大させることによって、即
ち、ワイパーアームのばねのばね力を増大させることに
よってある程度は解決することができる。しかしなが
ら、この方法は高い風速のときにワイパーリフトに対処
するのには有効であることが認められたが、低い風速の
ときには風の持ち上げ作用がなく、ウインドリフトワイ
パーの押圧力が相当に大きいので、フロントガラスに対
するワイパーブレードの特に低速での払拭動作を阻害す
ることになる。従って、ワイパーの押圧力が高い場合、
ブレードラバーとフロントガラスとの間の過度の摩擦に
打克つために相当に強力なワイパー駆動モータを設ける
必要がある。
イパーの押圧力を空気流の速度の関数として変更する構
成によって上記の問題を克服するためのいろいろな提案
がなされている。その1つは、空気流を捕捉して空気流
の持ち上げ力に対抗する下向き力をワイパーブレードに
与えるように付形されたエアフォイルベーン(以下、単
に「エアフォイル」とも称する)(翼形部材)をワイパ
ーブレードの上流側(風上側)に配置することである。
即ち、エアフォイルは、ワイパーブレードにウインドリ
フトに対抗する下向き作用力を及ぼすか、あるいは、空
気流のかなりの量をブレードの下にではなく上に偏向さ
せるように付形される。このタイプの作用は比較的効果
が大きいことが認められているが、そのようなエアフォ
イルを経済的な(製造コストの安い)構造にするという
問題がある。
は、エアフォイルベーンがブレードハーネス自体のヨー
ク構造体に組み込まれているが、そのような構成は、別
のタイプのヨークの開発を必要とするので望ましくな
い。エアフォイルを組み込むべきヨークは、通常、金属
で作られており、エアフォイルを組み込むことによりハ
ーネスの製造コストが相当に高くなり、しかもその重量
が重くなるという欠点がある。
品として設け、ブレードハーネスの適当な部分に取り付
ける提案もなされている。しかしながら、その場合、エ
アフォイルベーンをハーネスに取り付けるのに比較的複
雑な手段が必要とされ、確実に取り付けるためにはブレ
ードハーネスの1つ又はそれ以上のヨークを特殊な構造
にしなければならないことが多い。
を解消することを課題とするものであり、ワイパーブレ
ードのヨークとは別体であり、しかも、ワイパーブレー
ドに容易に取り付けることができ、必要なときブレード
から容易に取り外すことができる部材から成るワイパー
ブレードのためのエアフォイルを提供することを目的と
する。
成するために、自動車のフロントガラスのワイパーブレ
ードのためのエアフォイルであって、走行中の自動車に
向かって流れる空気流の上流側に位置するワイパーブレ
ードの側面に沿って配置されるベーン本体と、該ベーン
本体の、フロントガラスから離された縁に突設された少
くとも2つのクリップ部材から成り、該クリップ部材
は、該ワイパーブレードの主ヨークのベースに形成され
た孔に挿通されるようになされており、それらのクリッ
プ部材又はその一部分は、該ベーン本体を所定位置に保
持するために上記孔の縁に係合するようにベーン本体に
対して可撓性で、弾性であるか、又は、ベーン本体に対
して可動であるか、可動部分を有するものであることを
特徴とするエアフォイルを提供する。エアフォイルベー
ンを取り付ける主ヨークの上記孔は、現行のタイプのワ
イパーブレードの主ヨークに既に設けられている孔であ
ってよい。従って、ブレードのための主ヨークを特別な
構造にする必要性が回避されるばかりでなく、ベーンを
既存のワイパーに取り付けることができる。
プ部材(以下、単に「クリップ」とも称する)は、ワイ
パーブレードの長手方向に外方に開口したスロットを有
する。このスロットは、ブレードハーネスの主ヨークに
形成された上記孔の縁を受容するようになされており、
ハーネスに対するベーンの組み立ては、ベーン自体を撓
ませることによって行うことができる。
リップは、該クリップのヘッド部分と協同する1対の外
方に向けられた弾性突起を有しており、該1対の弾性突
起の間を前記主ヨークの孔の両側縁が通るようになされ
ており、該1対の弾性突起は、互いに近づける方向に押
すことによって該孔に通すことができ、孔に通した後放
せば、弾性的に外方に戻り前記孔の両側縁の下に係合す
るようになされる。
フォイルを前記主ヨーク対して適正な向きに保持するの
を助成するために該主ヨークの底部の下に延長した追加
の係止部材を設けることができる。
イプの主ヨーク3を有するハーネスを含むワイパーブレ
ード1が示されている。図に示されるように、ブレード
のハーネスは、主ヨーク3と、主ヨーク3に枢動自在に
連結された複数の副ヨークから成り、ブレードラバー1
3(ゴム製ブレード部材)は、各副ヨークの自由端に設
けられた鈎爪(図示せず)によって担持されている。主
ヨーク3は、断面溝形の部材であり、周知の態様で長手
方向に間隔をおいて穿設された複数の孔7を有してい
る。
「エアフォイル」又は「ベーン」とも称する)9は、こ
のワイパーブレード1に取り付ける。エアフォイル9
は、ワイパーブレード1の一側に沿って延設され、図に
みられるようにワイパーブレード1の上縁からブレード
ラバー13の近傍にまで下方へ延長している。エアフォ
イルベーン9は、ベーン本体と、その上縁に設けられた
少くとも2つのクリップ部材(以下、単に「クリップ」
とも称する)15から成る。クリップ15は、後述する
ようにワイパーブレード1の主ヨーク3の対応する孔7
内に係合するように付形されている。
が詳細に示されている。この実施例では、クリップ15
は、エアフォイル9のベーン本体の上縁19から延長し
たベーン延長部17から成る。延長部17は、主ヨーク
3の対応する孔7の上の位置で主ヨークの溝形のベース
即ち底壁21の上面を覆って延長するようにベーン本体
に対してほぼ直角に延長している。延長部17は、主ヨ
ーク3の孔7内に嵌入する垂下(下向き)突部23を備
えている。この実施例では、垂下突部23は、その一側
に該突部23に平行に延長し、ワイパーブレード1の長
手方向に外方に開口したスロット27(図4)を画定す
るリップ部分25を有している。図1及び2でみて右側
のクリップ15は、右向きに開口したスロット27(図
4参照)を有して、左側のクリップ15は、左向きに開
口したスロット27(図示せず)を有している。この目
的については後述する。
に取り付けるには、2つのクリップ15の内の一方のク
リップの垂下突部23を主ヨーク3の一端寄りの孔7に
挿入し、次いで孔7の外側側縁29をクリップ15のス
ロット27に進入させる方向に垂下突部23を側方へ
(ワイパーブレードの長手方向に外方へ)移動させる。
次いで、他方のクリップ15を主ヨーク3の他端寄りの
孔7に、好ましくはプラスチック材製のベーン9の可撓
性を利用することによって(即ち、2つのクリップ15
を近づけるようにベーン9を撓ませることによって)挿
入することができる。他方のクリップ15の垂下突部2
3が主ヨーク3の孔7に挿入されたならば、ベーン9を
放すことができ、それによって2つのクリップ15が互
いに離れる方向に押しやられ、他方のクリップ15に対
応する孔7の側縁29を該クリップのスロット27内に
進入させる。ベーン9をワイパーブレード1から外すに
は、上述した手順を逆にすればよい。
した部品に加えて更に、弾性を有する垂下舌片33を設
けることができる。垂下舌片33の下端には、内方へ突
出した止め35を形成する。垂下舌片33の目的は、図
3にみられるように、クリップ15を溝形の主ヨーク3
の側壁に座着させ、主ヨーク3の開口縁に係合させるこ
とである。
ベーン9を撓ませる必要のないクリップ15の第2実施
例を示す。この実施例では、ベーン9は、上述した第1
実施例のものと同様の延長部17を備え、該延長部から
下向きに突出し、主ヨーク3の孔7に嵌入する垂下突部
41を有している。ただし、この実施例の垂下突部即ち
クリップのヘッド部分41の幅(ブレードの長手方向に
測定した寸法)は、上述した第1実施例のものより相当
に狭く、垂下突部41はその両側から外方に突出した1
対の弾性突起又は可撓性止め部材43を備えている。こ
れらの可撓性止め部材43は、孔7に通すことができる
ように垂下突部41の幅を孔7の長さ(ブレードの長手
方向に測定した寸法)より狭くする第1の不安定位置
と、垂下突部41の幅を孔7の長さより広くする第2の
安定位置との間で可動である。可撓性止め部材43が第
2の安定位置におかれたときは、クリップ15は孔7か
ら抜け出ることはできないので、ベーン9を所定位置に
保持する。
レード1の主ヨーク3に取り付けるには、単に、2つの
クリップ15の垂下突部41をそれぞれ対応する孔7の
上に位置づけし、クリップ15を押し下げるだけでよ
い。それによってクリップの垂下突部41及び止め部材
43を孔7を通して押し下げられるが、止め部材43は
孔7を通り過ぎると弾性的に外方に拡がり、上述した第
2の安定位置即ち錠止位置を取る。又、図6に示される
ように、各止め部材43の上端には、孔7の縁と下面と
に当接することができるようにL字形の切欠き45が形
成されている。更に、第1実施例の垂下舌片33を第2
実施例にも設けることができ、同様の機能をもたせるこ
とができる。
が、本発明は、ここに例示した実施例の構造及び形態に
限定されるものではなく、本発明の精神及び範囲から逸
脱することなく、いろいろな実施形態が可能であり、い
ろいろな変更及び改変を加えることができることを理解
されたい。例えば、上記各実施例ではベーンのクリップ
は、ワイパーブレードのハーネスの主ヨークの既存の孔
に挿入するためのものとして例示したが、ヨークに形成
された他の孔、特にヨークに特別に形成した孔に挿入す
るようにしてもよい。又、所望ならば、特に比較的長い
ワイパーブレードの場合は、2つ以上、例えば3つ又は
4つのクリップを設けてもよい。ベーンを主ヨークの孔
に取り付けるための手段も、必要に応じて、上述した構
成とは異なる構成とすることもできる。
れば、ワイパーブレードに、特に現在市販されているあ
る種のワイパーブレードに容易に着脱することができる
ベーン即ちエアフォイルを提供することができる。
を装着した得合いぱブレードの正面図であり、エアフォ
イルは、その後側のブレードの構造をみせるために透明
であるものとして示されている。
る。
であり、図1及び2のエアフォイルの取り付け手段を示
す。
あり、図1及び2のエアフォイルの取り付け手段を示
す。
の取り付け手段を示す。
付け手段を示す。
9はエアフォイル又はベーン、15はクリップ、17は
延長部、19は上縁、21はベース、23は垂下突部、
25はリブ部分、27はスロット、29は孔の縁、33
は垂下舌片、35は止め、41は垂下突部又はヘッド部
分、43は可撓性止め部材又は弾性突起。
Claims (4)
- 【請求項1】 自動車のフロントガラスのワイパーブレ
ード(1)に容易に取り付け、容易に取り外すことがで
きる、ワイパーブレードのためのエアフォイルであっ
て、走行中の自動車に向かって流れる空気流の上流側に
位置するワイパーブレード(1)の側面に沿って配置さ
れるベーン本体(9)と、該ベーン本体の、フロントガ
ラスから離された縁に一体的に突設された少くとも2つ
のクリップ(15)から成り、該各クリップは、該ワイ
パーブレード(1)の主ヨーク(3)のベースに形成さ
れた孔(7)に該孔の上方から挿通されるように下方に
延長した垂下部分(23)有しており、それらのクリッ
プ又はその一部分(25)は、該ベーン本体を所定位置
に保持するために前記孔の縁の下に係合するようにベー
ン本体に対して可撓性で、弾性であるか、又は、ベーン
本体に対して可動であるか、可動部分を有しており、ベ
ーン本体の右側に位置するクリップ(15)は、前記ワ
イパーブレード(1)の長手方向に外方に右向きに開口
したスロット(27)を有し、ベーン本体の左側に位置
するクリップ(15)は、前記ワイパーブレード(1)
の長手方向に外方に左向きに開口したスロット(27)
を有し、該各スロット(27)は、前記主ヨークの孔
(7)の縁を受容するようになされており、主ヨークに
対するエアフォイルの取り付けは、前記ベーン本体
(9)自体を撓ませることによって該2つのクリップ
(15)の垂下部分を主ヨークのそれぞれ対応する孔
(7)に挿入し、次いで、該ベーン本体(9)を放すこ
とによって該2つのクリップ(15)を互いに離れる方
向に押しやってそれぞれの孔(7)の側縁(29)を該
対応するクリップのスロット(27)内に進入させるこ
とによって可能にされることを特徴とするエアフォイ
ル。 - 【請求項2】 前記各クリップ(15)は、該エアフォ
イルのベーン本体(9)を前記主ヨーク(3)に対して
適正な向きに保持するのを助成するために該主ヨークの
底部の下に延長した追加の係止部材(35)を有してい
ることを特徴とする請求項1に記載のエアフォイル。 - 【請求項3】 自動車のフロントガラスのワイパーブレ
ード(1)に容易に取り付け、容易に取り外すことがで
きる、ワイパーブレードのためのエアフォイルであっ
て、走行中の自動車に向かって流れる空気流の上流側に
位置するワイパーブレード(1)の側面に沿って配置さ
れるベーン本体(9)と、該ベーン本体の、フロントガ
ラスから離された縁に一体的に突設された少くとも2つ
のクリップ(15)から成り、該各クリップは、該ワイ
パーブレード(1)の主ヨーク(3)のベースに形成さ
れた孔(7)に該孔の上方から挿通されるように下方に
延長した垂下部分(41)と、該垂下部分(41)の両
側から外方に突出し、該クリップのヘッド部分(17)
と協同する1対の弾性突起(43)を有しており、該各
弾性突起(43)と該ヘッド部分(17)との間を前記
主ヨーク(3)の孔(7)の両側縁が通るようになされ
ており、該1対の弾性突起(43)は、互いに近づける
方向に押すことによって該孔(7)に通すことができ、
該孔(7)に通した後放せば、弾性的に外方に戻り該孔
の両側縁の下に係合するようになされおり、該各クリッ
プ(15)は、該エアフォイルのベーン本体(9)を前
記主ヨーク(3)に対して適正な向きに保持するのを助
成するために該主ヨークの底部の下に延長した追加の係
止部材(35)を有していることを特徴とするエアフォ
イル。 - 【請求項4】 該エアフォイルのベーン本体(9)を取
り付けるための前記主ヨーク(3)の前記孔(7)は、
現行のタイプのワイパーブレード(1)の主ヨーク
(3)に形成された孔であることを特徴とする請求項1
又は3に記載のエアフォイル。
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