JP3356750B2 - 印刷ブランケット用布地及びこれを用いた印刷ブランケット - Google Patents

印刷ブランケット用布地及びこれを用いた印刷ブランケット

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JP3356750B2 JP2000073520A JP2000073520A JP3356750B2 JP 3356750 B2 JP3356750 B2 JP 3356750B2 JP 2000073520 A JP2000073520 A JP 2000073520A JP 2000073520 A JP2000073520 A JP 2000073520A JP 3356750 B2 JP3356750 B2 JP 3356750B2
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晋哉 宮崎
明彦 島
俊幸 石川
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東工コーセン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は印刷機、主として
オフセット印刷機のブランケットローラに巻き付けて使
用するブランケット製造用の布地およびこれを用いて製
造したブランケットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来一般に紡績糸は特定の方向に撚りが
かけられ、その撚り方向にそれぞれS方向、Z方向と称
せられている。而して、各紡績会社毎にその何れかが採
用されて販売されている。
【0003】従来のブランケット用の布地は前述のよう
な糸のうち、S撚り又はZ撚りの何れかの単種の糸で織
成され、太番手糸を用いたものから、細番手糸を用いた
布地までをゴム又は弾性合成樹脂材をバインダーとし
て、積層し、表面は細番手糸よりなる織布を重ね、表面
ゴム引面を研磨平滑面としたものが、ブランケットとし
て使用されている。
【0004】また、この種の印刷は通常5万部、10万
部と印刷部数が多く、前記の印刷時に受ける圧縮される
回数も繰り返し受けるとブランケット円周方向の中間部
分がブランケットローラの軸方向に次第にずれ、甚だし
いときには0.5乃至2cmも幅方向にずれ、版胴の印
刷面及び給紙位置とがずれ、印刷不良となる。また多色
刷りにおいては一回毎の各ブランケットロールのブラン
ケットが軸方向へのずれ寸法が相互に一定でないため、
微妙な印刷ずれが生じる欠点があった。
【0005】従来はこの種のブランケットの変形乃至位
置ずれはブランケット自体の不可避的なものとして放置
され、ブランケットをブランケットローラに取付けると
き、常時緊張を与えるなどして、その変形乃至移動量を
極力少なくするようにしていた。しかし、ブランケット
布地自体に着目し、これらが圧力による変形方向が糸の
撚方向に伴うものであるとの原因究明は全く顧えりみら
れず、前記の取付方法乃至構造や或いは表面の平滑度の
向上及び弾性層の改善などに注意が注がれているに過ぎ
なかった。
【0006】本発明者らは前述のようなブランケットの
ブランケットローラに対するずれは織布を構成する撚り
糸の撚方向に起因することを知見した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
一枚の織布に面方向に圧力が加えられても、個々の糸の
撚動が相互に相殺されて、一枚の織布として特定の方向
に移動しないブランケット用の布地及びこれらに用いて
製造したブランケットを市場に提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を達成するた
めに、この発明は織布生地において,経緯糸のうち、少
なくとも経糸を一本おきに、撚り方向が逆になっている
糸を配列して織成してあることを特徴とする印刷ブラン
ケット用布地。
【0009】また前述の課題を達成するために、前記の
印刷ブランケット用布地の前記織布の経緯糸共に一本お
きに撚り方向が逆になっている糸を配列して織成してあ
ることを特徴とすることが好ましい。
【0010】また前述の課題を達成するために、関連発
明として、前記請求項1、2のうちの一つのブランケッ
ト用布地をブランケットローラ側の面に太番手の糸より
なる布地とし、表面側を細番手の糸よりなる布地とし、
中間層は、表裏層の中間の番手の布地とし、ブランケッ
トローラ側から表面側になる程次第に目の細かい布地と
してこれらをゴム、弾性合成樹脂のうちの一種の弾性材
をバインダーとして積層形成し、表面を平滑とした印刷
用ブランケットとする。
【0011】発明の作用 請求項1及び3記載の発明においては、経(たて)方向
の糸が、一本おきに撚り方向が異なるつまり、Z方向と
S方向の糸が配列されて、織成した布地である。このよ
うな布地よりなるブランケット布地を適宜重ねて製造し
たブランケットを用いて、これとオフセット印刷機のブ
ランケットローラに巻き付け固定して使用すると、印版
ローラや、バックアップローラとの圧接により各糸はそ
の撚方向が全く逆方向に、各糸の長さ方向の軸線周りに
転動しようとする。しかしながら、一本おきに逆方向の
転動であるから、相互にその動作は相殺され、布地全体
としては、何れの幅方向にも移動しない。
【0012】ブランケットの円周方向については、緯
(よこ)糸がすべて同一方向の場合は、前述の接触圧に
よって、若干円周方向にずれるが、ブランケットはブラ
ンケットローラに取付けられたとき、円周の一部で不連
続に取付けられるため、相手方のローラは、この不連続
部を通過する毎に、離反する状態となり、前記ブランケ
ットの円周方向のずれは、一回転毎に圧接力が解除され
る状態となり、ブランケットは一回毎円周方向に戻るこ
とになり、前記のずれは累積されない。
【0013】請求項2及び3記載の発明においては、前
述の通り構成されているから、ブランケット布地はブラ
ンケットの幅方向及び円周方向に対しても、印版ローラ
や、バックアップローラによる圧力に対して、ブランケ
ットがずれることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1に示すものであり、請求項1の実施の形態である。
図において、10は経糸であり、1本おきに、2乃至6
本撚りのZ撚り糸10aとS撚り糸10bが配列してあ
る平織の布地Aである。11は緯糸であり、すべて同一
のS撚り又はZ撚り糸よりなる。各糸のトータル番手は
ブランケットローラ15側に用いる布地Aにおいては、
番手10乃至25、24.5mm間の打ち込み数は55
乃至72のものを用い、表面に用いるものはトータル番
手30乃至40、24.5mm間の打ち込み数100乃
至120を用い、中間層としては、これらの中間の番手
及び打ち込み数のものを用いる。各糸はエジプトコーマ
糸、アメリカンコーマ糸などの綿糸、その他、レーヨ
ン、ナイロン、ポリエステルなどの化学繊維またはこれ
らと綿との混紡糸が一般に用いられる。また長繊維を用
いたり、これと短繊維と合わせた撚り糸であってもよ
い。これら材質は単なる例示であって、この発明に用い
る糸は従来ブラケットとして使用されているすべての繊
維よりなる糸に適用しても、この発明の実施の形態に含
まれる。
【0015】実施の形態2 図2に示すものであり、請求項2記載の発明の実施の形
態である。実施の形態1と異なるところは緯糸11も、
一本おきにZ撚り糸11a、S撚糸11bよりなるその
他は実施の形態1と何らかわるところがない。
【0016】実施の形態3 実施の形態2の布地Aを用いたブランケットBであり、
請求項3記載の発明の実施の形態である。ブランケット
Bとしてはブランケットローラ15に接する側は丈夫な
太番手経緯糸10、11よりなる平織布基層布地A1で
あり、これらを1乃至2枚重ね、ゴム、弾性合成樹脂材
(例えばシリコーンゴムとNBRの混合体)をバインダ
ーとして、次第に経緯糸の細番手の中間層布地A2のも
のを重ね、表面は、細番手の表層布地A3を積層し、更
に表面に薄く前記ゴム製又は弾性合成樹脂製の中間弾性
層13を形成し、表面を平滑にしたものである。表層1
2は印刷インクの移行性の向上、耐油性などに優れた材
質を選定する。また必要に応じて、微細な梨地状態を表
面に形成する場合もある。また前記各層間には前記バイ
ンダーで形成された中間弾性層13が形成してある。こ
れらブラケットB全体としての厚みは1.65乃至2.
5mmとしてある。
【0017】
【発明の効果】請求項1記載の発明においては、請求項
3記載のブランケットが製造できるものであり、印刷時
の圧力によっても、ブランケットローラの幅方向(軸方
向)へのずれが生じないブランケットを製造できる。請
求項2記載の発明のものにおいては、同様に請求項3記載
のブランケットが製造できるものであり、印刷時の圧力
によってもブランケットの幅及び回転方向のずれが生じ
ないブランケットを製造することができる。
【0018】請求項1記載の布地Aを用いた請求項3記
載の発明のものにおいては、これをブランケットローラ
に巻き付けて使用するとき、印刷時に受ける圧力によっ
ても、幅方向にずれることなく、円周方向にも殆どずれ
なく、数箇のブランケットローラに巻き付けたブランケ
ットの場合、幅方向へのずれは皆無に等しく、円周方向
へのずれはブランケットの巻き付け時の張力で概ね固定
され、多数のブランケットを用いる多色印刷において、
異なるブランケットローラのブランケット間の相互のず
れはなく、印刷ずれを起こさない。また請求項2記載の
布地を用いた請求項3記載の発明のブランケットにおい
ては印刷時の圧力によって、ブランケットの幅方向及び
円周方向へのずれはなく、印刷は経緯何れの方向にもず
れを生じることがなく、殊に多色カラー写真などにおい
て、色ずれがなく、より鮮明な印刷が可能となる。殊
に、この請求項3のブランケットをブランケットローラ
に巻き付けて長時間連続運転をしても、幅方向のずれが
なく、版胴や給紙位置とのずれが起こらず、従来公知の
ブランケットのように度々ブランケットを巻き直した
り、特別な接着剤を用いる必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の拡大横式平面図である。
【図2】実施の形態2の拡大横式平面図である。
【図3】実施の形態3の一部破断拡大斜視図である。
【図4】ブランケットをブランケットローラに取付けた
状態の概略側面図である。
【符号の説明】
10 経糸 10a Z撚り経糸 10b S撚り経糸 11 緯糸 11a Z撚り緯糸 11b S撚り緯糸 A 布地 A1 基層布地 A2 中間層布地 A3 表層生地 12 表層 13 中間弾性層 15 ブランケットローラ B ブランケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−297877(JP,A) 特開 平6−219078(JP,A) 特開 昭58−65049(JP,A) 特開 昭57−77592(JP,A) 特開 昭50−143605(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 10/00 - 10/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】織布生地において,経緯糸のうち、少なく
    とも経糸を一本おきに、撚り方向が逆になっている糸を
    配列して織成してあることを特徴とする印刷ブランケッ
    ト用布地。
  2. 【請求項2】前記織布の経緯糸共に一本おきに撚り方向
    が逆になっている糸を配列して織成してあることを特徴
    とする印刷ブランケット用布地。
  3. 【請求項3】前記請求項1、2のうちの一つのブランケ
    ット用布地をブランケットローラ側の面に太番手の糸よ
    りなる布地とし、表面側を細番手の糸よりなる布地と
    し、中間層は、表裏層の中間の番手の布地とし、ブラン
    ケットローラ側から表面側になる程次第に目の細かい布
    地としてこれらをゴム、弾性合成樹脂のうちの一種の弾
    性材をバインダーとして積層形成し、表面を平滑とした
    印刷用ブランケット。
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