JP3356032B2 - 多重化伝送装置、ポインタ処理装置、多重化伝送網および多重化伝送装置の構成方法 - Google Patents

多重化伝送装置、ポインタ処理装置、多重化伝送網および多重化伝送装置の構成方法

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JP3356032B2 JP32754197A JP32754197A JP3356032B2 JP 3356032 B2 JP3356032 B2 JP 3356032B2 JP 32754197 A JP32754197 A JP 32754197A JP 32754197 A JP32754197 A JP 32754197A JP 3356032 B2 JP3356032 B2 JP 3356032B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル伝送装
置の構成およびこれを用いた通信網の構成に係わり、特
に高速同期ディジタルハイアラキーで使用するに好適な
伝送装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】今日のディジタル伝送網は、同期化の技
術が発達して光伝送を用いるより高速な伝送装置と通信
網も同期化されつつある。このディジタル同期伝送網お
よび伝送装置の機能や構成は、世界的な規格が制定され
ており、この規格に従って伝送装置や通信網を導入する
ことにより高品質な伝送がどことでも可能となる。具体
的な規格の例を示すと、国際電気通信連合(以下、IT
U−Tと称する)が勧告G.707等で定めたエスディ
ーエイチ(SDH:Synchronous Digi
tal Hierarchy)と呼ばれる伝送システム
に関する規格(1988年制定)、およびアメリカ標準
化委員会(以下、ANSIと称する)が規格T1.10
5で定めたソネット(SONET:Synchrono
us Optical Network)と呼ばれる伝
送システムに関する規格(1991年制定)が挙げら
れ、どちらも光同期通信システムの構成と伝送装置の機
能を定めたものである。
【0003】上記SDHあるいはSONETは、ディジ
タル化された主信号を多重化したペイロードと呼ばれる
主信号部に伝送装置や通信網の監視保守運用を行うため
のオーバヘッドと呼ばれる信号を付加した同期多重化信
号(フレーム)を処理(伝送や多重分離)するもので、
オーバヘッドにはポインタを備え、このポインタを用い
てフレーム位相同期や周波数調整のスタッフ制御を行う
ことで、従来のディジタル同期伝送装置より伝送遅延が
少なく監視保守運用能力に優れた伝送システムを提供す
るものである。図1および図2は、SONETで規定さ
れた多重化信号のフレーム構成を示したフレーム構成図
であり、それぞれOC−12(622.08MHz)と
OC−192(9953.28Mhz)の多重化信号の
構成を示している。また、図3は、多重化信号に含まれ
る各オーバヘッドバイトの機能を示す説明図である。こ
れらの図において、1〜36コラム(OC−12)ある
いは1〜576コラム(OC−192)の信号がオーバ
ヘッド(各バイトの要とは、図3参照。また、未使用
(未定義)バイトは、図1と図2において×で示してあ
る。)であり、残りの部分が主信号を多重化したペイロ
ード部である。図4は、SDHあるいはSONETを用
いた伝送網の構成とオーバヘッドの伝送区間を説明する
網構成図である。図1や図2で示した多重化信号のオー
バヘッドの内、1〜3行がセクションオーバヘッドと呼
ばれ、伝送装置や中継器の間の伝送路区間(セクション
と定義されている)毎の監視保守運用を行うオーバヘッ
ドであり、ある装置(中継器を含む)で生成されたオー
バヘッドは、伝送路を介して送信されると次の装置で終
端される(図4(A)の細い矢印参照)。また、オーバ
ヘッドの内、5〜9行がラインオーバヘッドと呼ばれ、
多重化された主信号を処理する伝送装置間の伝送区間
(ラインと定義されている)毎の監視保守運用を行うオ
ーバヘッドであり、ある伝送装置で生成されたオーバヘ
ッドは、伝送路や中継器を介して送信されて次の伝送装
置で終端される(図4(A)の太い矢印参照)。尚、オ
ーバヘッドの内、4行目のバイトはポインタである。こ
のようなフレーム構成と機能は、いづれも上記の規格に
規定されたものである。
【0004】そして、上記SDHあるいはSONETを
用いた伝送装置や網の構成の例としては、特開平4−7
9628号公報や特開平5−114892号公報に示さ
れたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図4(A)で示した伝
送網において、多重化装置B(2001)と多重化装置
C(2004)との間は、リピータ2002と2003
を中継してOC−12伝送路で接続されている。この多
重化装置B(2001)およびC(2004)の間で監
視保守運用のために、例えばデータコミュニケーション
チャネルと呼ばれるDバイトやオーダワイヤと呼ばれる
Eバイトを送受信したい場合には、一方の多重化装置
(例えばB)でラインオーバヘッドのD4〜12バイト
やE2バイトに関し保守運用に必要なデータや音声信号
を挿入してOC−12伝送路に送信する。これらのライ
ンオーバヘッドは、OC−12伝送路とリピータを経由
して対局側の多重化装置(同図ではC)で終端されるの
で多重化装置B(2001)およびC(2004)の間
で監視保守運用が実施される。
【0006】しかし、上記伝送網において網の加入者が
増えたり送受信する信号の量が増える場合、これに対応
するために多重化装置を増設したり途中の伝送路をより
高速な伝送路に交換したりする伝送網の増設や変更が実
施される。この一例を示したものが図4(B)であり、
通信量の増加に伴い多重化装置B(2001)やC(2
004)に相当する多重化装置を増設する一方で(同図
では簡略化のために、それぞれ1つだけ示した)、リー
ピタ2002と2003の代わりにこれらの複数個の多
重化装置を収容して信号の処理を行う更に高速大規模な
多重化装置E(2008)とF(2009)を導入して
高速伝送路OC−192で接続した伝送網に変更した伝
送網の構成を示している。
【0007】通信量の増加に伴い伝送網が図4(A)か
ら(B)に変更された場合、上述したようにSDHやS
ONETの規格ではラインオーバヘッドを伝送装置毎に
終端する構成となっているため、多重化装置E(200
8)とF(2009)の増設後(B)は、多重化装置B
(2001)からのオーバヘッドが多重化装置E(20
08)で終端され、多重化装置C(2004)からのオ
ーバヘッドが多重化装置F(2009)で終端されてし
まい、このままでは多重化装置増設前(A)に多重化装
置B(2001)とC(2004)との間でオーバヘッ
ドを用いて行っていた監視保守運用ができなくなってし
まう。すなわち、伝送網の構成変更により主信号の伝送
能力は向上するが、今まで実施していた伝送装置間での
監視保守運用ができなくなる等の伝送網の監視保守運用
能力変更が発生するので、伝送網の保守者にとって今ま
で知り得た監視保守運用情報が入手できなくなるような
状況が発生して保守者にとって不都合な場合が生じてし
まう。
【0008】本発明の課題は、上述したような伝送網の
構成変更に伴う監視保守運用能力の変化を防ぐことにあ
り、伝送網を変更しても監視保守運用能力が変わらな
い、あるいは、よりフレキシブルで性能に優れた監視保
守運用が可能となる伝送装置を簡単な構成で提供するこ
とにある。
【0009】具体的には、SDHやSONETで規格化
されたオーバヘッド処理の他に、オーバヘッドを通過さ
せる機能も備えた伝送装置を提供することにある。
【0010】さらに詳細には、ディジタル伝送装置にお
いて、受信したオーバヘッドを選択編集して他のディジ
タル伝送装置に送信する手段を簡単な構成で提供するこ
とにある。また、オーバヘッドを単純に通過させるだけ
では相手側装置に情報を伝えることのできないオーバヘ
ッドについては、オーバヘッドを相手側装置で利用でき
る情報に変換して伝える手段を簡単な構成で提供するこ
とにある。特に、オーバヘッドを送受信する伝送区間で
発生した伝送誤りについては、誤り数を確実に伝えて伝
送品質の管理を可能とする手段を簡単な構成で提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明による多重化伝送装置は、複数個の主信
号を多重化したペイロードと複数個の監視保守運用に関
する保守情報を含むオーバヘッドバイトとからなる多重
化信号を受信して保守情報の終端処理と、オーバヘッド
バイトとペイロードの伝送処理を実施後、伝送処理され
たペイロードを多重化して送信ペイロードとする一方
で、伝送処理されたオーバヘッドバイトを多重化したも
のに複数個の監視保守運用に関する保守情報を挿入して
送信オーバヘッドバイトとし、送信ペイロードに送信オ
ーバヘッドバイトを付加して伝送路に送信する多重化伝
送装置に、受信した多重化信号に含まれる複数個の保守
情報から所定の保守情報を選択して送信側多重化信号の
オーバヘッドバイトに挿入することで通過させる手段を
備えた。
【0012】具体的には、上記多重化伝送装置に受信し
た多重化信号に含まれる複数個の保守情報から所定の保
守情報を抽出する手段と抽出された保守情報を受信側多
重化信号のオーバヘッドバイトの所定の位置に挿入する
挿入手段とオーバヘッドを装置内でそのまま通過させる
オーバヘッド通過手段とを備えた。尚、この通過手段に
抽出された保守情報を編集する編集手段を備えても良
い。
【0013】また、上記多重化伝送装置は、ペイロード
と複数個の監視保守運用に関する保守情報を含むオーバ
ヘッドバイトとからなる多重化信号を複数本受信して複
数個の保守情報の終端処理と複数のペイロードをさらに
多重度の大きいペイロードへの多重化を行い、この大き
なペイロードに複数個の監視保守運用に関する保守情報
を含む送信側より大きなサイズのオーバヘッドバイトを
付加した多重化信号に変換して送信するもので、複数個
の保守情報から所定の保守情報を抽出する手段と抽出手
段で抽出した情報を編集する編集手段と編集手段の出力
をオーバヘッドバイトの所定の位置に挿入する挿入手段
とからなる保守情報を通過させるオーバヘッド通過手段
を備え、複数個の伝送路から受信される保守情報をまと
めて転送通過させる多重化伝送装置とした。また、この
多重化伝送装置の逆方向のものは、同様に、複数個の保
守情報から所定の保守情報を抽出する手段と抽出手段で
抽出した情報を編集する編集手段と編集手段の出力をオ
ーバヘッドバイトの所定の位置に挿入する挿入手段とか
らなる保守情報を通過させるオーバヘッド通過手段を備
え、保守情報がまとまり転送通過してきた信号を受信す
ると、これらの信号を抽出編集して複数個の伝送路のオ
ーバヘッドバイトの規定の位置に挿入して送信する多重
化伝送装置とした。
【0014】ここで、上述した各多重化伝送装置は、国
際電気通信連合の勧告G.707あるいは米国標準化委
員会の規格T1.105に定めた多重化信号を扱うもの
であり、通過させる保守情報はセクションオーバヘッド
とラインオーバヘッドに含まれるもので、これらの情報
を多重化信号のラインオーバヘッドに入れて転送する構
成とした。しかも、このような多重化装置を直結する場
合には、セクションオーバヘッドも用いてより多くの保
守情報を通過転送する構成とした。尚、上記規格で定め
られたEバイト、Fバイト、Dバイト、Kバイト、Zバ
イト、M1バイト、S1バイトを保守情報として通過さ
せる場合、これらのバイトをそのまま選択して通過させ
る構成とした。
【0015】また、伝送装置がポインタ処理機能を具備
する場合には、本ポインタ処理において、通常では削除
されるオーバヘッド情報をそのまま通過させる構成とし
た。
【0016】一方、上記規格で定められたBバイトのよ
うな伝送路の誤りに関する情報を通過させる構成とし
て、受信伝送路での誤り発生数を検出すると、この誤り
発生数を多重化信号のオーバヘッドバイトに挿入して伝
送路誤り数を転送する手段を備えた。そして、転送され
た保守情報を受信する多重化伝送装置では、伝送路誤り
数を抽出する手段と、抽出された伝送路誤り数とこの装
置で検出された伝送路誤り数を加算する手段と、この加
算結果をさらにオーバヘッドに挿入して転送する、ある
いは、本多重化伝送装置で送信する他の伝送装置の誤り
検出用信号に加算結果だけ予め伝送路誤りを付加して送
信する伝送路誤り送信手段とを備えた。尚、途中の多重
化伝送装置は、上記抽出する手段で抽出した伝送路誤り
数をそのまま転送する構成として、最終段の多重化装置
に上記誤りに関する情報を転送する伝送区間で発生した
伝送誤り数を検出する手段と伝送路誤り数を抽出する手
段と抽出された伝送路誤り数と検出手段で検出された伝
送路誤り数を加算する手段と本多重化伝送装置で送信す
る他の伝送装置の誤り検出用信号に加算結果だけ予め伝
送路誤りを付加して送信する伝送路誤り送信手段とを備
える構成としても良い。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明による伝送装置の実施形態
について、以下、図面を用いながら詳細に説明する。本
発明の実施の形態では、主にSONETで使用される伝
送装置と伝送システムを例に挙げて説明するが、SDH
を用いる伝送装置や伝送システムの場合も同じであり、
従来の伝送システムでは装置毎に伝送フレームのオーバ
ヘッドが終端されてしまうものに対して、伝送装置にオ
ーバヘッドを通過させる機能を備えて伝送システム内の
所望の装置間でオーバーヘッドの送受信を可能とするこ
とで、伝送システムの監視保守運用能力を向上させるこ
とができる伝送装置の実施形態について説明するもので
ある。
【0018】図5は、本発明による多重化装置の実施形
態を示すブロック構成図である。本発明の多重化装置
は、複数個のオーバヘッドと多重化された主信号からな
る低速の多重化信号と1個のオーバヘッドと多重化され
た主信号からなる高速の多重化信号を収容し、各多重化
信号のオーバーヘッドの終端や付け替え等の処理を行う
とともに複数個の低速の多重化された主信号と1個の高
速の多重化された主信号間の多重分離を実施する装置で
あり、例えば、低速多重化信号として16本のOC−1
2(622.08MHz:図1参照)を収容し、高速多
重化信号OC−192(9953.28MHz:図2参
照)との間でSONETで規定された主信号の多重分離
とオーバーヘッドの処理を実施する一方で、本発明によ
る装置に入力された多重化信号のオーバーヘッドを他の
多重化装置で使用するために通過させるものである。も
ちろん、上記説明は一例であり、収容する多重化信号の
速度が、OC−1〜192あるいはSDHで規定された
速度等の他の速度であっても構わないし、収容する多重
化信号の数は、収容する多重化信号の種類により変える
ことができるものである。
【0019】図5において、本発明の多重化装置は、M
組の低速の多重化信号を入出力してオーバヘッドと主信
号の処理を行う低速信号送信/受信ユニット10−1〜
10−Mと、高速の多重化信号を入出力してオーバヘッ
ドと主信号の処理を行う1組の高速側送信/受信ユニッ
ト11と、低速多重化信号の主信号と高速多重化信号の
主信号との多重分離変換を行う主信号多重分離変換部1
00と、本多重化装置全体の制御を行う制御部400と
から構成し、信号の多重分離変換とオーバヘッド処理を
行うものである。
【0020】より詳細には、低速信号送信/受信ユニッ
ト10−1〜10−Mのそれぞれには、低速信号の受信
と受信セクションオーバヘッドの処理を行い、かつ、一
部のセクションオーバヘッドバイトを通過させるために
セクションオーバヘッドバイトを抜き取るSOH(セク
ションオーバヘッド)終端部20−1〜Mと、受信ライ
ンオーバヘッドの処理を行い、かつ、一部のラインオー
バヘッドバイトをセクションオーバヘッドと同様に抜き
取るLOH(ラインオーバヘッド)終端部30−1〜M
と、 SOH終端部20−1〜M及びLOH終端部30
−1〜Mで抜き取った一部のセクションオーバヘッドバ
イトとラインオーバヘッドバイトとを編集する本発明に
よる通過OH(オーバヘッド)編集部300−1〜M
と、通過OH編集部300−1〜M で編集したオーバ
ヘッド情報を元の信号上のオーバヘッドの所定位置に挿
入する本発明による通過OH挿入部310−1〜M
と、主信号多重分離変換部100からの信号を受信して
ラインオーバヘッドの所定位置を抜き取る本発明による
通過OH分離部360−1〜Mと、通過OH分離部36
0−1〜Mで抜き取ったオーバヘッド情報を編集する本
発明による通過OH編集部350−1〜Mと、送信ライ
ンオーバヘッドバイトの付与を行い、かつ、通過OH編
集部350−1〜Mから送信されてきたラインオーバヘ
ッドバイトの挿入を行うLOH挿入部80−1〜Mと、
送信セクションオーバヘッドバイトの付与を行い、か
つ、通過OH編集部350−1〜Mから送信されてきた
セクションオーバヘッドバイトの挿入と低速信号の送信
を行うSOH挿入部90−1〜Mとを備え、 通過OH
編集部350−1〜Mは編集したオーバヘッド情報をL
OH挿入部80−1〜MとSOH挿入部90−1〜Mに
振り分ける機能も有する。
【0021】一方、高速側送信/受信ユニット11に
は、低速信号送信/受信ユニットと同様な、高速信号の
SOH終端部60と、LOH終端部70と、LOH挿入
部40と、SOH挿入部50とを備える構成とする。但
し、これら SOH終端部60、 LOH終端部70、L
OH挿入部40、 SOH挿入部50ではラインオーバ
ヘッドの所定位置に対しては挿入も終端も行わずに、主
信号多重分離変換部100へとただ単に通過させる。
【0022】また、主信号多重分離変換部100では、
低速信号送信/受信ユニットや高速信号送信/受信ユニ
ットからペイロードに付随して転送されたオーバヘッド
に対しては、ペイロードに付随して多重化及び分離化
し、高速信号送信/受信ユニット及び低速信号送信/受
信ユニットに転送する。
【0023】この構成により、低速多重化信号と高速多
重化信号を収容して主信号の多重分離を行うとともに、
本多重化装置を使用する伝送システムで予め定めたオー
バヘッドを通過させたり処理(終端/付与)したりする
ことで、所望の伝送装置間でオーバヘッドを使用可能と
し、監視保守運用能力に優れた、使い勝手の良いシステ
ム構成に柔軟性を持たせることが可能な多重化装置を提
供するものである。
【0024】以下、高速多重化信号をOC−192、低
速多重化信号をOC−12(16本)を収容する多重化
装置において、低速信号の内15本の多重化信号のオー
バヘッド(オーダーワイヤE1,E2、データチャネル
D1〜D12、伝送路切替制御バイトK1,K2、ライ
ン間(装置間)誤り監視バイトB2)を通過させ、低速
多重化信号を使用する15対の伝送装置間(図4(B)
で示した多重装置B−C間)で使用する場合を例に挙
げ、本発明の多重化装置の構成と動作および伝送システ
ムの動作について説明する。
【0025】図6と図7は、本実施形態の多重化装置で
用いる低速信号のオーバヘッドを通過させる高速多重化
信号のオーバヘッドの構成の一例であり、図6にオーバ
ーヘッドの全体構成と一部詳細構成を示し、図7に残り
の詳細構成を示したものである。また、図8は本実施形
態の多重化装置で用いる多重化装置内での低速多重化信
号のオーバヘッドの構成の一例である。図8は低速多重
化信号がOC−12の場合での通過オーバヘッドの挿入
位置の一例を示している。
【0026】先ず、低速多重化信号を受信して高速多重
化信号に変換後、この高速多重化信号を送信する多重化
側の動作を説明する。
【0027】まず、低速信号送信/受信ユニット10−
1〜Mの動作概要について説明しよう。SOH終端部2
0−1〜MとLOH終端部30−1〜Mは、受信した多
重化信号のオーバーヘッドを通常の多重化装置と同様に
終端処理して主信号を主信号多重分離変換部100に送
出する。ここで通常の終端処理とは、本多重化装置と対
向する多重化信号送信側の伝送装置との間のセクション
やライン間の正常性をチェックしたりするもので、Aバ
イトで多重化信号の同期を取ったり、Bバイトで信号の
誤りをチェックしたりするもので、例えばANSI T
1.105で定められたオーバヘッドにより装置間ある
いは伝送線路間の監視保守運用に関する処理を行うもの
である。また、主信号は、主信号多重分離変換部100
で予め定められた多重化則(例えは、図1から図2への
マッピング)により高速信号の主信号に多重化される。
一方、本発明の多重化装置では、これらのオーバヘッド
の一部を所望の伝送装置間で使用するために通過させる
ので、SOH終端部20−1〜MとLOH終端部30−
1〜Mは、受信したオーバヘッド(B2バイト以外)を
そのまま分岐するようにして通過OH編集部300−1
に出力する。通過OH編集部300−1は、本多重化装
置で受信したオーバヘッドの一部を通過させ他の伝送装
置に送信するために、オーバヘッドを選択して編集処理
を行い、通過OH挿入部310−1に出力する。
【0028】また、B2バイトについては、後述するよ
うに単純には通過させることができないので、LOH終
端部30−1〜Mのそれそれで通常のB2バイト終端処
理として検出されたライン区間での誤り数を符号化した
信号を通過OH編集部300−1に送信するか、または
B2バイトそのものを通過OH編集部300−1に出力
して上記処理を通過OH編集部300−1で実施する構
成としても良い。
【0029】通過OH挿入部310−1では、通過OH
編集部300−1 で編集したオーバヘッド情報を低速
信号上のオーバヘッドの所定位置に挿入する処理を行
う。ここで挿入先のオーバヘッドの所定位置としては、
高速多重化信号に多重化された際に高速多重化信号のオ
ーバヘッドの未規定領域となる位置であればどこでもよ
く、低速信多重化号上では未規定領域でも、あるいは正
規のバイト位置であってもよい。例えば後者の正規のバ
イト位置の場合、抽出したK1バイトは低速多重化信号
上のK1バイトの位置に挿入し、抽出したK2バイトは
低速多重化信号上のK2バイトの位置に挿入するといっ
た具合にである。 図8は低速多重化信号がOC−12
の場合での通過オーバヘッドの挿入位置の一例を示して
いる。図8中、Trb.K1、 Trb.K2、 Tr
b.D1、等の頭文字“ Trb.”が付加されている
位置が挿入先としての所定位置を示しており、“ Tr
b.”に続く文字が被挿入オーバヘッド情報を示す。例
えば、LOH終端部30−1で抽出されたK1バイトは
低速多重化信号上のTrb.K1バイトの位置に挿入す
ることを意味する。具体的には、低速多重化信号がOC
−12で16本収容される場合であれば、各低速信号送
信/受信ユニット10−1〜Mのそれぞれには図1で示
したフォーマットでオーバヘッドが送られてくる。この
うち、高速多重化信号に多重化されたときに先頭のST
S−12c位置を占めることになるOC−12を除く最
大で15本のOC−12について、各ユニットからの通
過させるオーバーヘッド情報を抽出し、図8で示したフ
ォーマットの位置に挿入する。ここで、該当オーバヘッ
ド情報の挿入先フレームは分離した際のフレームと同一
でも異なっていてもよく、あくまで、分離した際のフレ
ームから一定遅延後のフレーム上での同一位置に挿入さ
れさえすればよい。但し、K1バイトとK2バイト、D
1バイト〜D3バイト、D4バイト〜D12バイトは各
々1セットとして同一フレーム上に同時に挿入されねば
ならない。これはAPSデータとしてK1バイトとK2
バイトの2バイトが同時に使用され、セクションDCC
データとしてD1バイト〜D3バイトの3バイトが同時
に使用され、ラインDCCデータとしてD4バイト〜D
12バイトの9バイトが同時に使用される為である。
【0030】通過OH挿入部310−1の出力、すなわ
ちオーバヘッドとペイロードは主信号多重分離変換部1
00で、オーバヘッドとペイロードが区別されずに一つ
の単位として多重化されて、高速信号送信/受信ユニッ
ト11に送信される。具体的には、低速信号送信/受信
ユニット10−1〜Mで受信した各低速多重化信号の6
行1コラムにあるD4バイト(図1参照)は抽出された
後、通過OH挿入部310−1〜Mで各低速多重化信号
の6行1コラムにあるTrb.D4バイト(図8参照)
に挿入され、主信号多重分離変換部100で高速多重化
信号に多重化されて、6行5コラムから61コラムを占
有し(図6中1000、1002参照)、高速信号送信
/受信ユニット11に送信される。すなわち、低速多重
化信号のオーバヘッド情報は各種類毎に纏めて高速多重
化信号のオーバヘッドバイトの未規定バイト位置に多重
化される。本例では多重化の結果、例えば各低速多重化
信号のD4、D7、D10バイトは各々、高速多重化信
号のオーバヘッドバイトの未規定バイト位置である6行
5コラムから61コラムと、7行5コラムから61コラ
ムと、8行5コラムから61コラムに纏められる。オー
ダーワイヤE1,E2、ユーザチャネルF1、データチ
ャネルD1〜D12、伝送路切替制御バイトK1,K
2、ライン間(装置間)誤り監視バイトB2、対向ライ
ン間(装置間)誤り転送バイトM1についても同様であ
る(図6、図7の1000〜1004、1100〜11
07、1200〜1208参照)。また、低速多重化信
号でD4バイトより先頭フレーム側のセクションオーバ
ヘッドに位置するD1バイトは(図1参照)、通過OH
挿入部310−1において、ラインオーバヘッドの未規
定バイト位置である7行5コラムの“Trb.D1”に
挿入され(図8参照)、このバイト位置はラインオーバ
ヘッド中ではD4バイトが挿入される“Trb.D4”
より後方に位置する。よって多重化後の高速多重化信号
においても“Trb.D1”は“Trb.D4”バイト
より後方に挿入される(図6の1000、1001、1
002参照)。すなわち、セクションオーバヘッド内の
オーバヘッド情報は、通過OH挿入部310−1でライ
ンオーバヘッド領域の未規定バイトの予め指定されたバ
イトに挿入されるので、もともとラインオーバヘッド内
に位置したオーバヘッド情報が挿入される位置よりも後
方になりうる。
【0031】高速信号送信/受信ユニット11は、SO
H挿入部50とLOH挿入部40により通常の多重装置
と同様に送信側伝送路のセクション区間とライン区間で
使用するオーバヘッドバイトを生成して、主信号多重分
離変換部100からの入力信号のオーバヘッドの規定位
置に相当するタイムスロットに挿入する一方で、低速信
号送信/受信ユニット10−1〜Mの通過OH挿入部で
挿入されたオーバヘッド位置については単に通過させる
のみとする。
【0032】尚、本実施形態では、途中の伝送路に中継
器があると、この中継器でセクションオーバヘッドが終
端されてしまうので、ラインオーバヘッド領域だけに前
記低速信号受信部から抜き取られたオーバヘッドを挿入
してある。もちろん、途中の伝送路に中継器等がなくて
セクションオーバヘッドが送信先の伝送装置まで終端さ
れない場合であれば、このセクションオーバヘッド領域
の未使用(未規定)バイトを使用して良い。この場合、
更に多数の低速多重化信号のオーバヘッドを通過させる
ことができる。
【0033】ここで、各低速信号送信/受信ユニット1
0−1〜M、または高速信号送信/受信ユニット11、
または主信号多重分離変換部100の、各部の多重化側
が、ポインタ処理部を備える場合について次に説明しよ
う。
【0034】ポインタ処理とは機能的に受信オーバヘッ
ド終端後でかつ送信オーバヘッド挿入前の段階で、ペイ
ロードのデータに対して受信ポインタ値解釈等にもとず
いてその位相調整を行う機能である。ここで、ポインタ
とは、ペイロード領域内でのデータの先頭位置を相対的
に表示する為のものであり、ANSI勧告T1.10
5、あるいはITU−T勧告G.707で規定されるH
1バイトとH2バイトがこれに該当し、さらにH3バイ
トが位相調整用のアクションバイトとして使用され、フ
レーム上での位置は図1、図2で“ポインタ”と記した
位置(図1では4行目1コラム〜36コラム、図2では
4行目1コラム〜576コラム)である。また、ITU
−T勧告G.783ではこのポインタ処理はMSA(M
ultiplex Section Adaptati
on)機能としてモデル化されており、その配備位置は
LOH終端部に該当するMST(Multiplex
Section Termination)のシンク処
理機能と、LOH挿入部に該当するMST のソース処
理機能との間に位置する。
【0035】よって多重化側の場合、ポインタ処理部は
低速信号送信/受信ユニット10−1〜MのLOH終端
部30−1〜Mよりも後段でかつ、高速信号送信/受信
ユニット11のLOH挿入部40よりも前段に位置する
こととなる。しかし、通常このポインタ処理部はその機
能の性質上、ポインタとペイロードのみが出力される構
成となっており、ポインタ処理部に入力された主信号の
うちポインタを除くオーバヘッド情報は通過されず、こ
のオーバヘッド部分に相当するタイムスロットは空きス
ロットの状態、例えばオールゼロやオール1の状態で出
力する構成をとるのが普通である。これは、 前記勧告
で規定されるように、位相調整の対象となるのがペイロ
ードデータのみであり、オーバヘッド部分は位相調整の
対象とはならず、あくまでも送信側のオーバヘッド挿入
部(図5の40、50)で生成挿入することを前提とし
ている為である。より具体的には、ポインタ処理部は、
ペイロードデータをいったんメモリにバッファリングし
た後適当なタイミングで読みだしをおこなって適切なポ
インタを付加するが、オーバヘッド部分に対しては既に
終端されている空スロットと見なして、そもそもメモリ
にバッファリングをおこなわない、あるいはメモリにバ
ッファリングしても読みださない構成をとるからであ
る。
【0036】上記のような通常のポインタ処理部が前記
した位置に存在すると、この位置でオーバヘッド情報が
削除されてしまい、本実施例の主旨である低速信号送信
/受信ユニット10−1〜Mから高速信号送信/受信ユ
ニット11までオーバヘッド情報を通過させることがで
きなくなる。
【0037】そこで、本実施例に適応可能なポインタ処
理部の構成について以下に説明する。このポインタ処理
部の構成を図9(A)に示す。まず入力した主信号60
1のうち、オーバヘッド以外の主信号、すなわちペイロ
ードに対しては、上記した通常のポインタ処理、つまり
ペイロードデータのバッファリングによる位相調整とこ
れに伴うポインタ値の付け替えが行われる。具体的には
書込制御部620が、主信号601に同期したライトク
ロック603の位相にもとずいて、ペイロードデータを
データバッファ部610に書き込む制御を行い、ポイン
タ値解釈部620での受信ポインタ値の解釈結果と、位
相差検出部650で検出したライトクロック603とリ
ードクロック604とのタイミング差にもとずいて、読
出制御部630がデータバッファ部610の読み出し制
御及び、ポインタ付替部660でのポインタ値付替の制
御をおこなう。ここで受信ポインタ値の解釈ならびにポ
インタ値付替については前記勧告に従う。また、データ
バッファ部610での書き込みから読み出しまでの遅延
時間は、装置構成にも依存するが、数バイトから高々数
十バイト相当程度であるのが普通である。なお、リード
クロック604はポインタ処理によってペイロードデー
タをタイミング的に乗せ換える先のクロック、例えば伝
送装置内で共通に使用されるクロックや、あるいは伝送
路に送信させる際の送信クロック等に相当する。さら
に、ポインタ付替部660の出力信号上では、オーバヘ
ッド相当の位置は空きスロットの状態、例えばオールゼ
ロやオール1の状態である。
【0038】一方、本ポインタ処理部600の特徴とし
て、入力した主信号601のうち所定のオーバヘッド情
報も、ライトクロック603の位相にもとずいて通過O
Hバッファ部670にバッファリングされる。このバッ
ファリングされたオーバヘッド情報は、リードクロック
604にもとずいた通過OH読出制御部690からの制
御信号にもとずいて通過OH挿入部680へと読み出さ
れる。通過OH挿入部680では、ポインタ付替部66
0から入力した主信号フレーム中のオーバヘッド相当の
所定の位置(ここは前記した通り空きスロットとなって
いる)を認識し、ここに通過OHバッファ部670から
入力されたオーバヘッド情報を挿入する。ここで、オー
バヘッド相当の所定の位置としては、例えばポインタ処
理部600の入力フレームフォーマット上でのオーバヘ
ッド位置と同一位置でよい。この場合、ポインタ処理部
600の出力主信号602のフレームフォーマット上で
の該当オーバヘッド位置は、入力主信号601のフレー
ムフォーマット上でのそれと同一であり、図8と同一と
なる。
【0039】本ポインタ処理部600で位相調整が発生
する際の入出力フレームでのオーバヘッド通過の様子を
図10に示す。図10は、ポインタ位相調整によってペ
イロード領域内でペイロードデータ位置がダイナミック
に変化する一方で、該当オーバヘッド部分はあたかもス
ルーで通過する様子を示している。
【0040】また、通過OH挿入部310−1の説明で
も記したのと同様に、該当オーバヘッド情報の挿入先フ
レームは分離した際のフレームと異なっていてもよく、
あくまで、あるフレーム上での同一位置に挿入されさえ
すればよい。ここで、挿入先フレームが分離した際のフ
レームと異なるか否かについては、ポインタ処理による
フレームの建て直しが存在する為、通過OH挿入部31
0−1での説明とは状況が異なるが、分離する際のフレ
ーム上のペイロードが挿入先フレームに乗せ換えられて
いる場合、すなわち通過OHバッファ670での書き込
みから読み出しまでの遅延時間がペイロードのそれと同
程度で数バイトから高々数十バイト相当程度の場合を同
一フレームとし、それ以上の遅延の場合、すなわち通過
OHバッファ670での遅延時間が1フレーム相当程度
以上の場合を別フレームとする。ちなみに図10は、挿
入先フレームが、オーバヘッド情報を分離した際のフレ
ームと同一の場合を示している。さらに、Trb.K1
バイトとTrb.K2バイト、 Trb.D1バイト〜
Trb.D3バイト、 Trb.D4バイト〜 Trb.
D12バイトは各々1セットとして、あるフレーム上に
同時に挿入されねばならず、その理由については通過O
H挿入部310−1でのK1バイトとK2バイト等の説
明と同様である。
【0041】上記例において、通過OH読出制御部69
0で、上記した通過OH挿入部680での該当オーバヘ
ッド相当位置の認識を実行し、これにもとずいて通過O
Hバッファ部670のペイロードデータを読み出しても
よい。この場合、通過OHバッファ部670からは主信
号フレームに挿入するタイミングでオーバヘッド情報が
読み出されるので、通過OH挿入部680はポインタ付
替部660から入力した主信号に、通過OHバッファ部
670から入力されたオーバヘッド情報を単に同一のタ
イミングで挿入するだけの機能でよい。
【0042】あるいは、図9(B)に示すように、通過
OHバッファ部670にバッファリングされたオーバヘ
ッド情報を読出制御部630によって読出制御をおこな
ってもよい。この場合は上記した通過OH挿入部680
での該当オーバヘッド相当位置の認識が必須であり、通
過OH読出制御部690が存在しないことを除けば上記
例と同様である。さらにこの場合、データバッファ部6
10が通過OHバッファ部670の機能を有していても
よく、ペイロードデータが読み出されるときにはポイン
タ付替部660へと読み出され、オーバヘッドが読み出
されるときには通過OH挿入部680へと読み出されれ
ばよく、他は上記例と同様である。
【0043】上記の本ポインタ処理部を伝送装置内での
前記該当位置に用いれば、この位置ではオーバヘッド情
報はそのまま通過するので、本実施例の主旨である低速
信号送信/受信ユニット10−1〜Mから高速信号送信
/受信ユニット11までオーバヘッド情報を通過させる
ことが可能となる。
【0044】次に、上記図9(A)、(B)の実施例に
おいてライトクロック603の周波数fwとリードクロ
ック604の周波数frとが微妙にずれている場合につ
いて説明する。
【0045】通過OHバッファ部670は例えばFIF
O(First In FirstOut)メモリで構
成されるが、このFIFOメモリはデータを書き込む際
には番地の小さい方から大きい方に向かって順に書き込
み、最終番地の次は最初の番地にもどって書き込みをお
こなうといった使い方が普通である。よってデータを読
み出す際には番地の小さい方から大きい方に向かって順
に読み出すこととなり、また、読み出し番地(リードア
ドレス)は書き込み番地(ライトアドレス)よりも常に
前方、つまり番地が小さい方になければならない。以下
ではこのことを前提とする。
【0046】ライトクロック603の周波数fwがリー
ドクロック604の周波数frよりもわずかに小さい場
合には、ライトアドレスとリードアドレスとの相対位置
が周期的に1つずつ減少し、つまりリードアドレスがラ
イトアドレスに接近し、ついにはリードアドレスがライ
トアドレスを追い越し、以降では読み出すデータがメモ
リ1周期分に相当するフレーム数分だけ以前のデータに
スリップしてしまい、メモリ1周期分に相当するフレー
ム数分のデータを2重に読み出していくこととなる。逆
に、ライトクロック603の周波数fwがリードクロッ
ク604の周波数frよりもわずかに大きい場合には、
ライトアドレスとリードアドレスとの相対位置が周期的
に1つずつ増加し、つまりライトアドレスがリードアド
レスよりも進み、ついには、ライトアドレスがリードア
ドレスよりもメモリ1周期分進んでリードアドレスを追
い越してしまい、以降では読み出すデータがメモリ1周
期分に相当するフレーム数後のデータにスリップしてし
まい、メモリ1周期分に相当するフレーム数分のデータ
が欠落する。
【0047】もし通過OHバッファ部670の1周期分
のメモリ容量が、通過させるオーバヘッドの1フレーム
分の容量の整数倍でない場合には、上記いずれの場合に
おいても、スリップ発生以降のデータの挿入位置はフレ
ーム内でその順序がずれてしまい、上記のスリップは周
期的に発生する為、データ位置のズレは徐々に大きくな
る。図11はポインタ処理装置の出力フレームにおい
て、リードクロック603の周波数frがライトクロッ
クのfwよりも大きい場合のスリップ発生による順序の
ズレの様子を示している。通過OHバッファ部670の
1周期分の情報蓄積容量nバイトを、通過させるオーバ
ヘッドの1フレーム分の容量qバイトで除した余りをr
とすると(図11はrが“3”の場合であり)、この場
合スリップ発生によりフレーム内での挿入位置が順序的
にrバイトずつずれる。具体的には、図中1300の位
置のタイミングでスリップが発生し、本来ならば130
0の位置にはTrb.D5バイトが挿入されるべきとこ
ろ、ちょうどメモリ1周期分前のデータ、つまりmフレ
ーム前(m=(n−r)/q)のTrb.K1バイトに
スリップして挿入され、フレーム内での挿入位置が順序
的にrバイトずつ後方にずれることになる(図11、上
から2フレーム目)。さらに、kフレーム後の1301
で示した位置のタイミングでスリップが発生し、本来な
らば1301の位置にはTrb.F1バイトが挿入され
るべきところ、ちょうどメモリ1周期分前のデータ、つ
まりmフレーム前のTrb.D5バイトにスリップして
挿入され、フレーム内での挿入位置が順序的にさらにr
バイトずつ後方にずれることになる(図11、下から2
フレーム目以降)。ここで、kはスリップ発生から次の
スリップ発生までの時間(フレーム数)であり、fwと
frの差、及びnに依存する。
【0048】そしてこのズレは、所定位置のオーバヘッ
ドバイトを所定位置のオーバヘッドバイトに挿入して通
過させる本発明にとっては致命的となる。
【0049】このデータの順序のズレを回避する為に
は、上記の説明よりrをゼロとすればよい。つまり、予
め通過OHバッファ部670のメモリ1周期分の容量n
を、qバイトの整数倍(p倍)に設定するか、あるいは
通過OHバッファ部670のメモリ容量のうち、qバイ
トの整数倍(n倍)の容量のみを使用する、例えばある
番地(A番地)から開始して(q×p)バイト相当目の
番地(B番地)まで書き込み/読み出しをおこなった後
は、再びA番地に戻って書き込み/読み出しをおこなえ
ばよい。いずれの方法でも、スリップ発生による(q×
p)バイト相当のデータの欠落や2重読み出しは避けら
れないものの、データ位置のズレを回避することができ
る。具体的には、仮に図中1300の位置のタイミング
でスリップが発生しても、1300の位置にはpフレー
ム前のTrb.D5バイトにスリップして挿入されるの
で、フレーム内での挿入位置はずれない。さらに、kフ
レーム後の1301で示した位置のタイミングでスリッ
プが発生しても、1301の位置にはpフレーム前のT
rb.F1バイトにスリップして順次挿入されるので、
フレーム内での挿入位置はずれない。
【0050】ここでスリップ発生による(q×p)バイ
ト相当のデータの欠落と2重読み出しについて、pを小
さく設定すればfrが相対的に大きい場合での2重読み
出しによるpフレーム相当の遅延と、 fwが相対的に
大きい場合での欠落データ量とを小さくすることができ
る一方で、fwが相対的に大きい場合での欠落が頻繁に
起こりやすくなる。逆に、pを大きく設定すれば欠落の
頻度を小さくすることができる一方で、欠落のデータ量
と2重読み出しによる遅延が大きくなるといったトレー
ドオフの関係となる。よってpの値は、ポインタ処理装
置としてのオーバヘッド通過に関する遅延時間の許容
値、欠落データの許容量及びその許容頻度とから決めれ
ばよい。
【0051】以下では上記した欠落の頻度を増加させず
に、欠落データ量と2重読み出しによる遅延を数フレー
ム程度(各々aフレーム、bフレーム)に抑える方法に
ついて説明する。まず通過OHバッファ部670のメモ
リ1周期分の容量nバイトに対して、a、b共に(n/
q)未満の自然数とする。この状態で、 frが相対的
に大きい場合でのスリップ発生時、すなわちリードアド
レス(RADR1)がライトアドレス(WADR1)を
追い越した時、またはリードアドレスとライトアドレス
とが等しく読出しタイミングが書込みタイミングを追い
越した時、以降の(125×a)マイクロ秒間は読み出
しを停止し、(125×a)マイクロ秒後に再びRAD
R1から読み出しを開始する。一方、 fwが相対的に
大きい場合でのスリップ発生時、すなわちライトアドレ
ス(WADR2)がリードアドレス(RADR2)を1
周期分追い越した時、以降の(125×b)マイクロ秒
間は書き込みを停止し、(125×b)マイクロ秒後に
再びWADR2から書き込みを開始する。ここで通過O
Hバッファ部670のメモリ1周期分の容量nバイトが
(2×q)バイト以上であればaとbを共に1とするこ
とができ、読み出し停止による遅延と書き込み停止によ
る欠落データ量を最小値1フレーム相当に抑えることが
でき、かつスリップ発生によるフレーム内での挿入位置
のズレを回避することができる。
【0052】上記では、番地の小さい方から大きい方に
向かって順に書き込みと読み出しをおこなうこととした
が、逆に番地の大きい方から小さい方に向かって順に書
き込みと読み出しをおこなってもよい。その際、メモリ
の一部領域だけを使用する場合にはB番地から書き込み
/読み出しを開始し、A番地で書き込み/読み出しをお
こなたった後はB番地に戻ればよい。
【0053】或いは、通過OHバッファ部670が各オ
ーバヘッドの種類毎に複数のメモリで構成されていても
よい。例えば、Trb.K1バイト専用のメモリ1と、
Trb.K2バイト専用のメモリ2と、 Trb.D4
バイト専用のメモリ3と、等という具合にである。
【0054】よって上記のポインタ処理部を伝送装置内
での前記該当位置に用いれば、データクロックと乗換ク
ロックの周波数にずれが存在する場合でも、この前記該
当位置ではオーバヘッド情報はそのフレーム内での順序
がずれることなくそのまま通過するので、本実施例の主
旨である低速信号送信/受信ユニット10−1〜Mから
高速信号送信/受信ユニット11までオーバヘッド情報
を通過させることが可能となる。
【0055】次に、高速多重化信号を受信して低速多重
化信号に変換後、この低速多重化信号を送信する分離化
側の動作を説明する。
【0056】高速信号送信/受信ユニット11のSOH
終端部60とLOH終端部70は、低速信号送信/受信
ユニット10−i(iは1以上M以下)のSOH終端部
20−iとLOH終端部30−iと同様に、受信した多
重化信号のオーバーヘッドを通常の分離化装置と同様に
終端処理する。但し、図6のフレームフォーマット上の
“Trb.”の頭文字のついたオーバヘッド位置につい
ては終端せずにそのまま通過させて、ペイロードとオー
バヘッドとからなる主信号を主信号多重分離変換部10
0に送出する。
【0057】この主信号は、主信号多重分離変換部10
0で、オーバヘッドとペイロードが区別されずに一つの
単位として低速信号の主信号に分離化されて、低速信号
送信/受信ユニット10−1〜Mに送信される。
【0058】M組の低速信号送信/受信ユニット10−
1〜Mのそれぞれは、SOH挿入部80−1〜MとLO
H挿入部90−1〜Mにより通常の多重化装置と同様に
送信側伝送路のセクション区間とライン区間で使用する
オーバヘッドバイトを生成する一方で、主信号多重分離
変換部100から受信した主信号のオーバヘッドに関し
て、前記した多重化側の動作と逆の動作を実行する。具
体的には、低速信号送信/受信ユニット10−1〜Mの
それぞれには、主信号多重分離変換部100から図8の
フォーマットの信号が入力されるので、通過OH分離部
360−1〜Mにおいて、図8中の“Trb.”の頭文
字を有するバイト位置の情報を分離して通過OH編集部
350−1〜Mに出力する。
【0059】通過OH編集部350−1〜M は、本多
重化装置で受信したオーバヘッドの一部を通過させ他の
伝送装置に送信するために、入力されたオーバヘッド情
報を選択して編集処理を行うとともに、オーバヘッド情
報をLOHとSOHに振り分けて、各々の挿入部80−
1〜M 、90−1〜Mに出力する。
【0060】LOH挿入部80−1〜M 及びSOH挿
入部90−1〜M では、通常の多重装置と同様に送信
側伝送路のセクション区間とライン区間で使用するオー
バヘッドバイトを生成して、主信号多重分離変換部10
0からの入力信号のオーバヘッドの規定位置に挿入する
一方で、通過OH編集部350−1〜M で編集したオ
ーバヘッド情報も主信号上のオーバヘッドの規定位置に
挿入する処理を行う。例えば、通過OH分離部360−
1〜Mにおいて分離されたTrb.K1バイト(図8参
照)は、LOH挿入部80−1〜M においてK1バイ
トの位置(図1参照)に挿入され、分離されたTrb.
D1バイト(図8参照)は、SOH挿入部90−1にお
いてD1バイトの位置(図1参照)に挿入される。すな
わち、多重化側の通過OH挿入部310−1〜Mの逆の
動作が実行される。また、多重化側の動作と同様に該当
オーバヘッド情報の挿入先フレームは分離した際のフレ
ームと同一でも異なっていてもよく、あくまで、分離し
た際のフレームから一定遅延後のフレーム上の同一位置
に挿入されさえすればよい。但し、K1バイトとK2バ
イト、D1バイト〜D3バイト、D4バイト〜D12バ
イトは各々1セットとして同一のフレーム上に同時に挿
入されねばならないことも同じである。
【0061】また、分離化側で、各低速信号送信/受信
ユニット10−1〜M、または高速信号送信/受信ユニ
ット11、または主信号多重分離変換部100がポイン
タ処理部を備える場合については、前記した多重化側で
ポインタ処理部を備える場合と同様である。すなわち、
通常ポインタ処理部は高速信号送信/受信ユニット11
のLOH終端部70よりも後段でかつ、低速信号送信/
受信ユニット10−1〜MのLOH挿入部80−1〜M
よりも前段に位置し、この場合に適応可能なポインタ処
理部の構成は前記多重化側での実施例と同一である。
【0062】ここで、本発明による受信したオーバーヘ
ッドを他の伝送装置に通過させることが可能な伝送装置
におけるB2バイトの通過処理について、上記実施形態
で用いた多重化装置を用いて説明する。
【0063】図12は、SONETあるいはSDHで使
用される伝送装置におけるライン区間の伝送誤りを検出
するB2バイトの計算領域を説明する動作説明図であ
る。SONETあるいはSDHで使用される伝送装置
は、多重化信号の遅延を小さくするために図1に示した
ようなオーバヘッド領域にあるポインタ(4行目のHバ
イト)を用いて多重化信号の位相を識別して多重分離等
の信号処理を行う装置で、各伝送装置では、多重化信号
を形成するフレームに対してポインタを付け替えてフレ
ームの再識別を行うだけで従来の伝送装置のような装置
毎のフレーム位相調整を行わない。このため、図12に
示したように、ポインタ付け替えにより受信した多重化
信号のB2計算領域と送信する多重化信号のB2計算領
域がずれてしまうので、受信したB2バイトを他のオー
バヘッドバイトと同様に通過させても、オーバヘッドを
受信する伝送装置では受信B2バイトによる誤りを正し
く検出できない。
【0064】すなわち、上述したように、B2バイトを
直接通過させることはできないので、本多重化装置の多
重化側では、低速信号送信/受信ユニットのLOH終端
部30−1〜MのそれぞれでB2バイトを読み取りエラ
ー検出数を求め(終端して)、このエラー検出数(以下
の説明でjとする)をコード化した信号を通過させて相
手側の伝送装置に伝える構成としたものである。具体的
には、各低速多重化信号のB2バイト(図1:5行1〜
12コラム)を終端して作成した信号(誤り数j)を高
速多重化信号のオーバヘッド領域の未使用バイト(図
7、1103)に挿入して送信する構成とした。
【0065】一方、本多重化装置の分離化側では、送信
側から送られてきた誤り数jを他のオーバヘッドバイト
と同様にそのまま相手側の装置に送ったのでは、本来規
定されたB2バイトの構成とは異なる信号が送信される
ので、相手側の装置では誤り数を検出できない。さら
に、送受信したいのは、所望の伝送装置間(図4(B)
の伝送装置B−C間)の伝送路で発生した誤り数であ
り、jの値には、本多重化装置間の伝送路で発生した誤
り数は含まれていないので補正も必要となる。従って、
本実施形態の多重化装置の分離化側では、B2バイトの
処理に関して上述した説明の他に以下の処理を行う構成
とした。
【0066】先ず、高速信号送信/受信ユニット11の
LOH終端部70に、本実施例でのB2バイトの通過補
正処理機能を加えた機能ブロック図を図13に示す。B
2照合部73は、 B2バイト(これは、もともとの高
速多重化信号に規定されたものであり、図2と図6の構
成図において5行1〜192コラムにあるB2バイト)
を用いて、ITU−T勧告G.707やANSI勧告T
1.105に規定されたパリティ照合により、本多重化
装置間のエラー検出数iを求める。また、通過B2分離
部74では、高速信号のラインオーバヘッドのTrb.
B2バイト(図6、1103)からコード化されたエラ
ー検出数jを分離する。そして、エラー数加算部75で
はこのiとjの和kを計算する。ここで、エラー検出数
iの計算単位は、分離化される低速信号送信/受信ユニ
ットの最小単位とする。これは、対向側で所望されるの
はあくまでも高速多重化信号中でその低速信号が占有す
る帯域で何個の誤り数が発生したかだからである。高速
信号のラインオーバヘッド(図6、1103)にコード
化されたエラー検出数jは、無論、低速信号送信/受信
ユニットの最小単位であり、従って、和kも低速信号送
信/受信ユニットの最小単位となる。そして、通過B2
挿入部72では、このkの値をコード化して、高速信号
のラインオーバヘッド(図7、1103)の該当位置、
すなわちエラー検出数jがコード化されていたTrb.
B2バイトの位置に再度挿入して主信号多重分離変換部
100へと送信する。ここで、kの値のコード値が挿入
されるフレーム1は、エラー検出数jが分離されたフレ
ーム2と同一である必要はなく、あくまでもフレーム2
からの遅延が一定となるフレーム1上のTrb.B2バ
イトの位置であればよい。
【0067】次に、低速信号送信/受信ユニット10−
1〜M では、LOH挿入部80−1〜Mは、ここで送
信する1フレームのB2パリティを生成した後、通過O
H分離部360−1〜M で分離したコード化されたT
rb.B2の値、すなわちkの値に相当するビット数分
だけ符号を反転させたものを、低速信号のB2バイトの
位置に挿入し、低速側伝送路に伝送することで、相手側
の伝送装置で誤りの検出を可能とさせる。ここで、符号
を反転させるビットの位置については任意でよく、例え
ば先頭ビットから末尾ビットに向かって順次であって
も、あるいは末尾ビットから先頭ビットに向かって順次
であっても、あるいはまったくのランダムであってもよ
い。
【0068】上述した本発明の伝送装置の実施形態であ
る多重化装置においては、図示しない網管理装置等から
システム構成に関する情報を受信すると、制御部400
が低速信号送信/受信ユニット10−1〜Mや高速信号
送信/受信ユニット11の設定を行うことにより、本装
置を通過させるオーバヘッドの種類やオーバヘッドを挿
入する未規定バイトの位置を選択できる構成とした。
【0069】図14は、本発明の多重化装置を用いた伝
送ネットワークの構成例を示す網構成図であり、図4
(B)で示した網構成図の増設多重化装置E、Fとし
て、図5で示した上述の多重化装置を用いた場合の網構
成を詳細に示したものである。尚、同図は、多重化装置
Bから多重化装置Cへのオーバヘッド送信を例にしたも
ので、本発明の多重化装置は、それぞれ各多重化装置に
必要な多重化側と分離化側だけを示してある。
【0070】本発明の多重化装置を用いた伝送ネットワ
ークは、主信号を多重化して低速伝送路500に低速多
重化信号を送信する多重化装置B2001と、低速多重
化信号をさらに多重化して高速信号伝送路501に高速
多重化信号を送信する多重化装置E2006と、高速信
号伝送路501から受信した高速多重化信号を分離化し
て低速信号伝送路502に低速多重化信号を送信する多
重化装置F2007と、低速多重化信号をさらに低速の
主信号に分離化する多重化装置C2004からなり、多
重化装置B2001で処理する主信号を多重化装置C2
004に伝送するとともに、多重化装置B2001とC
2004との間で低速多重化信号のオーバヘッドも伝送
して伝送システムの監視保守運用を行うものである。
【0071】より詳細には、多重化装置B2001が主
信号を多重化してオーバヘッドを付加した低速多重化信
号を低速信号伝送路500に送信すると、多重化装置E
2006は、低速多重化信号のオーバヘッドの終端と主
信号の多重化と高速多重化信号のオーバヘッドの生成を
行う一方で、本発明の特徴であるオーバーヘッド通過処
理を行う。この通過処理は、図5〜図7を用いて先に説
明したように、低速信号のSOH終端部20およびLO
H終端部30および通過OH編集部300および通過O
H挿入部310と、高速信号のLOH挿入部40とによ
り、制御部400で指定された低速多重化信号のオーバ
ヘッドを選択編集して高速多重化信号のオーバヘッドの
指定された位置に挿入(図6、図7参照)することで行
われる。指定されたオーバヘッドにB2バイトが含まれ
る場合は、上述したようなB2バイト処理も行われる。
【0072】通過させるオーバヘッドを含んだ高速多重
化信号を高速伝送路501を介して多重化装置E200
6から受信した多重化装置F2007は、高速多重化信
号のオーバヘッドの終端と主信号の分離化と低速多重化
信号のオーバヘッドの生成を行う一方で、本発明の特徴
であるオーバーヘッド通過処理を行う。この通過処理
は、先に説明したように多重化装置E2006の通過処
理と逆の処理を行うものであり、高速信号のLOH終端
部70と、低速信号のLOH挿入部80およびSOH挿
入部90および通過OH分離部360および通過OH編
集部350とにより、制御部400で指定された高速多
重化信号に含まれる通過させる低速多重化信号のオーバ
ヘッドを選択編集して低速多重化信号のオーバヘッドの
規定された位置に挿入することで行われる。指定された
オーバヘッドにB2バイトが含まれる場合は、上述した
ようなB2バイト処理も行われる。
【0073】以上の構成と動作により、多重化装置B−
C間に他の多重化装置E,Fが挿入されている伝送ネッ
トワークであっても、多重化装置BーC間において、主
信号の伝送の他に、低速多重化信号のオーバヘッド伝送
が多重化装置E,Fで終端されることなく伝送される。
【0074】本発明の伝送装置は、以上の実施形態で説
明した構成と動作により多重化信号の任意のオーバヘッ
ドを通過させることができる。すなわち、図4(A)で
示したような伝送システムを図4(B)で示したような
新システムに変更する場合でも、新しく追加する多重化
装置に本実施形態で示した多重化装置を用いれば、シス
テム変更前に多重化装置B−C間で使用していたオーバ
ヘッドは、新たな多重化装置で終端されることなく通過
するので、変更後のシステムの多重化装置B−C間でも
使用できる。したがって、システム構成の変更による多
重化装置間の監視保守運用能力変化は生じない。また、
所望の伝送装置間でのオーバヘッドの使用が可能となる
ので、監視保守運用能力に優れた使い勝手の良い、シス
テム構成に柔軟性を持たせることが可能な多重化装置を
提供できる。
【0075】さらに、本発明による伝送装置の別の実施
形態および伝送装置を用いた伝送システムあるいはネッ
トワークの実施形態について、以下、図面を用いながら
詳細に説明する。
【0076】図15は、本発明による伝送装置であるア
ッドドロップ多重化装置(以下、ADMと称する)の実
施形態を示すブロック構成図である。また、図16は、
本発明のADMを用いた伝送ネットワークの構成例を示
す網構成図である。
【0077】本発明のADMは、複数個のオーバヘッド
と多重化された主信号からなる低速の多重化信号と2個
のオーバヘッドと多重化された主信号からなる高速の多
重化信号を収容し、各多重化信号のオーバーヘッドの終
端や付け替え等の処理を行うとともに複数個の低速の多
重化された主信号を高速の多重化された主信号に挿入
(アッド)したり高速の多重化された主信号から複数個
の低速の多重化された主信号を分岐(ドロップ)したり
高速の多重化された主信号同士の入れ替え(クロスコネ
クト)や通過(スルー)を実施する多重分離装置であ
り、先の実施形態と同様に、例えば、低速多重化信号を
OC−12、高速多重化信号をOC−192として、S
ONETで規定された上記主信号の処理とオーバーヘッ
ドの処理を実施する一方で、本発明による装置に入力さ
れた多重化信号のオーバーヘッドを他の伝送装置で使用
するために通過させるものである。そして、本ADMを
用いる伝送ネットワークは、図16で示したように、A
DM同士を高速伝送路(OC−192)で階段状(図1
6(A))あるいはループ状(図16(B))に接続す
るとともに、ADMの低速伝送路(OC−12)多重化
装置等の伝送装置を接続するように構成して、ADMで
上記のような主信号の処理を行うことで伝送装置間の主
信号送受信を行う他に本発明によるオーバヘッドの通過
処理により任意の伝送装置間で任意の低速多重化信号の
オーバヘッド送受信も行うことで、オーバヘッドを主信
号と同様に網内の伝送装置間で自在に送受信させる、監
視保守運用能力に優れた柔軟性のある伝送システムを構
築する。
【0078】本ADMの構成は、先に説明した多重化装
置とほぼ同じであり、主信号に対して上記アッド・ドロ
ップ・クロスコネクト・スルーを行うための主信号挿入
分離部105を加え、他の機能ブロックは、先の多重化
装置と同じもの(図15で図5と同じ機能ブロックは同
一参照番号を付与してある)を用いてその配置と数をA
DM用に変化させた構成である。以下の説明では、先の
多重化装置と異なる箇所についてのみ説明する。
【0079】高速信号送信/受信ユニット11は、本A
DMが高速伝送路でADM同士を接続するように用いら
れるので(図16参照)、両側のADMに接続するよう
WEST側11−1とEAST側11−2の2個の高速
信号送信/受信ユニット11を備えた。そして、上記主
信号処理を行うために、これらの高速信号送信/受信ユ
ニット11−1および11−2と低速信号送信/受信ユ
ニット10−1〜Mとを接続したり高速信号送信/受信
ユニット11−1および11−2同士を接続できるよう
に、高速信号送信/受信ユニット11−1および11−
2と主信号多重分離変換部100との間に主信号挿入分
離部105を付加した。本主信号挿入分離部105は主
信号多重分離変換部100と同様に、入力された主信号
中のオーバヘッドとペイロードとを区別することなく、
一つの単位として挿入分離化を行う。
【0080】すなわち、本ADMでは、高速多重化信号
のオーバヘッド同士も通過させるように、一方の(例え
ばEAST側)高速信号送信/受信ユニットで受信した
通過すべきオーバヘッドを選択編集して高速多重化信号
の所定位置に挿入し、主信号挿入分離部105を介して
他方の(例えばWEST側)高速信号送信/受信ユニッ
トに送信し、そのままの状態で他方の(例えばWEST
側)伝送路に送信する構成とした。
【0081】また、各低速信号送信/受信ユニット10
−1〜M、または高速信号送信/受信ユニット11−
1、11−2、または主信号多重分離変換部100、ま
たは主信号挿入分離部105がポインタ処理部を備える
場合については、前記した図5の多重化装置でポインタ
処理部を備える場合と同様である。すなわち、ポインタ
処理部は高速信号送信/受信ユニット11−1、11−
2のLOH終端部70−1、70−2よりも後段でか
つ、 LOH挿入部40−1、40−2よりも前段でか
つ、各低速信号送信/受信ユニット10−1〜MのLO
H終端部30−1〜M よりも後段でかつ、 LOH挿入
部80−1〜M よりも前段に位置する。この場合に適
応可能なポインタ処理部の構成は、前記多重化装置の実
施例でのポインタ処理部(図9、図11)と同一であ
る。
【0082】さらに、高速多重化信号間で通過させるオ
ーバヘッドにB2バイトに関する情報が含まれる場合に
ついて説明する。
【0083】まず、高速信号送信/受信ユニット11−
1、11−2のLOH終端部70−1、70−2では、
先の図5の多重化装置のLOH終端部70と同様の処理
をおこなう。具体的には、LOH終端部70−1、70
−2は図13の構成と同様であり、受信高速伝送路で発
生した誤り数i(B2バイト終端結果)を受信した誤り
数j(Trb.B2バイト分離結果)に加算した誤り数
kをそのままコード化してオーバヘッドの所定位置、す
なわちTrb.B2バイトの位置(図6、7参照)に挿
入して主信号挿入分離部105へと送る。
【0084】次に、高速信号送信/受信ユニット11−
1、11−2のLOH挿入部40−1、40−2では、
先の図5の多重化装置の低速信号送信/受信ユニット1
0のLOH挿入部80で行っていたようなB2バイトの
符号反転操作を行わずに、B2バイトにはあくまでも正
規のパリティ演算によるパリティを挿入する一方、主信
号挿入分離部105から入力したTrb.B2バイトを
そのまま高速多重化信号の所定位置、すなわちTrb.
B2バイトの位置(図6、7参照)に挿入して送る構成
にした。
【0085】尚、本ADMにおいても、制御部400が
各機能ブロックに対して通過させるべきオーバヘッドの
種類や挿入する位置を指示して、各機能ブロックがこれ
らのオーバヘッドの編集・選択・挿入を行う構成であ
る。また、制御装置は、図16で示した網管理装置20
17から上記制御情報を受ける構成とした。すなわち、
網管理装置2017が、各ADMに対して通過させるオ
ーバヘッドの種類や挿入すべき位置を衝突や矛盾が起こ
らないように適当に指示することでオーバヘッドを主信
号と同様に網内の伝送装置間で自在に送受信させる構成
とした。
【0086】上記の図5、図15の多重化伝送装置の実
施例においては、通過転送をおこなう監視保守情報の受
信主信号からの分離と編集と受信主信号のオーバヘッド
の所定位置への挿入を低速信号送信/受信ユニット10
−1〜Mでおこなうとしており、高速信号送信/受信ユ
ニット11では単に所定のオーバヘッドをそのままの状
態で通過させる構成としている。
【0087】これとは逆に、低速信号送信/受信ユニッ
ト11では単に所定のオーバヘッドをそのままの状態で
通過させ、高速信号送信/受信ユニット11で監視保守
情報の受信主信号からの分離と編集と受信主信号のオー
バヘッドの所定位置への挿入をおこなう構成としてもよ
い。
【0088】具体的には、多重化側では、低速信号送信
/受信ユニット10−1〜Mにおいて、低速側伝送路か
ら受信した低速多重化信号のオーバヘッド上の通過転送
をおこないたい監視保守情報を単にそのままの状態でオ
ーバヘッド上の位置を変えずに主信号多重分離変換部1
00へと通過させた後、高速信号送信/受信ユニット1
1のLOH挿入部40で監視保守情報を受信主信号から
分離し、編集をおこない、高速多重化信号のオーバヘッ
ドの所定位置に挿入して高速側伝送路へと送信する。
【0089】一方、分離化側では、高速信号送信/受信
ユニット11のLOH終端部70で所定のオーバヘッド
情報を分離し、編集をおこない、分離化後に低速多重化
信号のオーバヘッドの正規位置となる位置に挿入して主
信号多重分離変換部100へと通過させた後、低速信号
送信/受信ユニット10−1〜Mにおいて、このオーバ
ヘッドバイトを送信低速多重化信号のオーバヘッド上に
単にそのままの状態で位置も変えずに通過させ、低速側
伝送路へと送信する。
【0090】例えば、D1バイトを通過転送させる場合
は、多重化側では、低速信号送信/受信ユニット10−
1〜MからはオーバヘッドのD1バイト相当の位置のま
まで出力し、このバイトは高速信号送信/受信ユニット
11のLOH挿入部40でLOHの未規定領域内のTr
b.D1バイトに挿入されるとともに、高速多重化信号
上のD1バイト位置にはあくまで、高速多重化区間で使
用される本来のD1バイトが挿入される。一方、分離化
側では、高速信号送信/受信ユニット11のLOH終端
部70でTrb.D1バイトを分離して編集後、高速多
重化区間で使用される本来のD1バイトを分離した後に
D1バイトの位置に編集されたTrb.D1バイトを挿
入して出力し、このバイトは低速信号送信/受信ユニッ
ト10−1〜Mではそのままの状態で位置をかえずに低
速伝送路へと送信する。
【0091】上述のように、本実施形態で示したADM
とそれを用いた伝送ネットワークあるいは伝送システム
でも、本発明によれば、オーバヘッドを任意の伝送装置
で通過させ、任意の伝送装置間で使用できる。したがっ
て、システム構成の変更による監視保守運用能力変化が
生じない、すなわち、監視保守運用能力に優れた柔軟性
のある使い勝手の良い伝送システムを提供できる。
【0092】さらに、本発明によれば、仮に高速多重化
信号上でのSTSパスのタイムスロット位置が変換され
る状況、例えば単にSTSパスの多重化信号上での張り
替えや、多重化高速側の伝送路の冗長系切り替え時にパ
ス単位でそのタイムスロット位置が現用系帯域から予備
系帯域へと移し換えられる状況が発生した場合でも、高
速信号送信/受信ユニット11−1、11−2、及び低
速信号送信/受信ユニット10−1〜Mではその通過さ
せるオーバヘッドに対応したSTSパスの高速多重化信
号上での占有位置を気にすることはなく、オーバヘッド
通過に関して非常に簡易な運用が可能となる。これは、
伝送装置内では通過転送されるオーバヘッド情報は常に
これと対応するSTSパスに付随して伝送され、 かつ
STSパスのタイムスロット変換が実行される主信号多
重分離変換部100、及び主信号挿入分離部105で
は、 STSパスとこれに付随するオーバヘッド情報と
を1セットとしてそのタイムスロットを変換する為、自
動的にオーバヘッド情報は対応するSTSパスに付随し
てタイムスロット変換が施されて高速多重化信号へと多
重化され、あるいは低速多重化信号へと分離される為で
あり、いいかえれば対応するSTSパスの高速多重化信
号上でのタイムスロット変換に応じたオーバヘッド情報
のタイムスロット変換を独立におこなう必要がなく、従
って通過させるオーバヘッド情報が高速多重化信号上で
占有する低速多重化信号単位でのタイムスロット位置を
一切認識する必要がないからである。
【0093】また上記の実施例では、高速多重化信号に
多重化される複数の低速多重化信号のうち、オーバヘッ
ド情報を通過させる低速多重化信号と、オーバヘッド情
報を通過させない通常の低速多重化信号とが混在する場
合においても、オーバヘッド通過に関する非常に簡易な
運用が可能である。これは、通過させるオーバヘッド情
報は高速多重化信号上ではオーバヘッドの未規定位置を
用いて転送され、本未規定位置は高速多重化信号区間に
関する監視保守運用及び性能監視等に一切影響を与えな
い為、本未規定位置は未規定パターンであるオール
“0”値やオール“1”値でも、あるいは何らかの情報
が挿入されていてもかまわない為、高速多重化信号上に
おいては、オーバヘッド情報を通過させる低速多重化信
号が占有するタイムスロットと、オーバヘッド情報を通
過させない低速多重化信号が占有するタイムスロットと
を区別する必要がない為である。つまり、高速信号送信
/受信ユニット11では常時全帯域でオーバヘッドの通
過動作をおこなうこととし、低速信号送信/受信ユニッ
ト10−1〜Mでオーバヘッドの通過動作をおこなうか
否かを決めるだけでよい。具体的には、網管理装置から
の指示にもとずいて制御部400が、高速信号送信/受
信ユニット11に対して全帯域でオーバヘッドの通過動
作をおこなう設定をおこない、オーバヘッド情報を通過
させる低速多重化信号を収容する低速信号送信/受信ユ
ニット10−1〜Mのいずれかに対してはオーバヘッド
の通過動作を実行する設定をおこない、オーバヘッド情
報を通過させない低速多重化信号を収容する低速信号送
信/受信ユニット10−1〜Mのいずれかに対してはオ
ーバヘッドの通過動作を実行しない設定をおこなえばよ
い。
【0094】以上のようにあらかじめ高速信号送信/受
信ユニット11と、各低速信号送信/受信ユニット10
−1〜M 単位に設定をおこなっておけば、以降STS
パスの占有タイムスロット位置の変換や冗長系切替が発
生したとしても、オーバヘッドの通過動作を、高速信号
送信/受信ユニット11に対して高速多重化信号上での
タイムスロット単位に再設定したり、あるいは各低速信
号送信/受信ユニット10−1〜M単位に再設定する必
要はなく、非常に簡易な運用が可能となる。但し、オー
バヘッド情報を通過させていた状態を通過させない状態
に変更する際や、その逆にオーバヘッド情報を通過させ
ていない状態を通過させる状態に変更する際や、伝送網
内での低速多重化信号と高速多重化信号とのアッドドロ
ップ点を変更する際には勿論再設定が必要であるが、あ
くまでも各伝送装置の各低速信号送信/受信ユニット1
0−1〜M単位に再設定をおこなうだけでよい。
【0095】以上の図5の多重化装置と図15のアッド
ドロップ多重化装置の実施例では、低速側信号と高速側
信号間での所望のオーバヘッドの通過転送処理を、各低
速信号送信/受信ユニット10−1〜M内でおこなう構
成としたが、各低速信号送信/受信ユニット10−1〜
M間でまたがった処理をしてもよい。例えば、通過OH
編集部300−1〜Mの各ブロックをひとつに纏め(こ
れを単に通過OH編集部300と呼ぶ)、通過OH編集
部350−1〜Mの各ブロックもひとつに纏め(これを
単に通過OH編集部350と呼ぶ)、この通過OH編集
部300及び350を低速信号送信/受信ユニット10
−1〜Mとは異なるユニットに配置し、SOH終端部2
0−1〜MとLOH終端部30−1〜Mから分離したM
系統のオーバヘッド情報を通過OH編集部300に入力
し、通過OH編集部300で編集した後そのM系統の順
序を変えて通過OH編集部310−1〜Mへと出力し、
一方、通過OH分離部360−1〜Mで分離したM系統
のオーバヘッド情報を通過OH編集部350に入力し、
通過OH編集部350で編集した後そのM系統の順序を
変えてLOH挿入部80−1〜MとSOH挿入部90−
1〜Mへと出力する構成としてもよい。ここで、通過O
H編集部300及び350では空間スイッチや時間スイ
ッチを用いてM系統のオーバヘッド情報の順序を変える
ことができる構成とする。あるいは単に入力したM系統
のオーバヘッド情報を順序通りに出力しても構わない。
【0096】上述したように、多重化装置やADMに本
発明によるオーバヘッドを通過させる機能を備えて伝送
網を構築することにより、従来の伝送システムのように
網構成の変更により監視保守運用能力が変化することは
ない。そして、伝送網の任意の伝送装置間で任意のオー
バヘッドを送受信することが可能となるので、監視保守
運用能力に優れた柔軟性のある伝送網が簡単に実現でき
る。具体的には、任意の伝送装置間で、オーダワイヤE
1やE2を送受信することで保守者の音声による通話が
できる。また、データコミュニケーションチャネルD1
〜12を送受信することで伝送装置の各種設定等が可能
となり構成変更が容易にでき柔軟性のある伝送網が構築
できる。特に、SONETにおいては、網管理装置等か
らD1〜12を送信して各伝送装置の設定を行う構成で
あるが、本発明のような途中の伝送装置を通過させる構
成を用いれば、従来の装置では伝送装置毎に一旦終端し
てまた送信するというような伝送装置の制御部が介在す
る複雑な処理を行わなくても対象とする伝送装置まで設
定に必要なデータを簡単に送れるようになり、伝送網の
保守運用管理に極めて有効である。さらに、伝送路の切
替制御バイトであるK1とK2を送受信することで、伝
送装置間で矛盾のない伝送路選択が実行可能となるの
で、伝送路に障害が発生した場合の網構成を速やかに変
更したり再構成できるようになり、伝送網の保守運用管
理に有効である。そして、伝送誤りについては、伝送装
置間でB2バイトを直接転送させることはできないが、
発生した誤り数を検出して確実に通知する構成としたの
で、伝送装置間においては、途中に伝送装置がなく直結
した場合にB2バイトを送受信した場合と等価な伝送区
間における誤り率の管理が可能となる。尚、図3で示し
た他のオーバヘッドも上記説明したオーバヘッドと同様
に転送することで伝送装置間の監視保守運用に利用でき
ることはもちろんである。
【0097】また、本発明では、上述したような規格で
規定された多重化信号のオーバヘッド領域の未規定バイ
トを選択して、この選択された未規定バイトに伝送装置
を通過させるオーバヘッドを挿入して送信する構成であ
る。すなわち、伝送網やシステムにおいて予め使用する
バイトを決めてから送受信したり、あるいは、先に説明
したデータコミュニケーションチャネルを用いて使用す
るバイトの設定を変更して送受信することが可能であ
り、伝送装置の数や監視保守運用情報量に応じて空きバ
イトがある限り伝送網内で自由な設定ができるので、網
構成や監視保守運用方法が変更、あるいは、今後の規格
の変更が生じても、これらに柔軟に対応できる監視保守
運用能力に優れた伝送装置および伝送網が提供できる。
【0098】
【発明の効果】本発明の多重化伝送装置と伝送網によれ
ば、従来の伝送装置では装置毎に終端されていた監視保
守運用にかかわる情報を送受信するオーバヘッドを網内
の所望の伝送装置間で送受信できるようになるので、網
構成の変更や監視保守運用方法に依存しない監視保守運
用能力に優れた伝送装置および伝送網が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】低速多重化信号(OC−12)の構成を示すフ
レーム構成図である。
【図2】高速多重化信号(OC−192)の構成を示す
フレーム構成図である。
【図3】多重化信号のオーバヘッドの機能を示す機能説
明図である。
【図4】伝送網の構成とオーバヘッド処理区間を説明す
る網構成図である。
【図5】本発明による伝送装置(多重化装置)の構成を
示すブロック構成図である。
【図6】同じく、オーバヘッド通過の様子を説明するオ
ーバヘッド構成図である。
【図7】同じく、オーバヘッド通過の様子を説明するオ
ーバヘッド構成図である。
【図8】同じく、オーバヘッド通過の様子を説明するオ
ーバヘッド構成図である。
【図9】本発明によるポインタ処理部の構成を説明する
構成図である。
【図10】本発明によるポインタ処理部でのオーバヘッ
ド通過の様子を説明するフレーム図である。
【図11】スリップによるオーバヘッドデータの挿入位
置ずれを説明するフレーム図である。
【図12】オーバヘッド(B2バイト)の計算領域を示
す動作説明図である。
【図13】エラー数の補正機能を有するLOH終端部の
構成を示すブロック構成図である。
【図14】本発明による伝送装置を使用した伝送網の構
成を示す網構成図である
【図15】本発明による別の伝送装置(ADM)の構成
を示すブロック構成図である。
【図16】同じく、別の伝送装置を使用した伝送網の構
成を示す網構成図である。
【符号の説明】
10−1〜M…低速信号送信/受信処理ユニット、11
…高速信号送信/受信処理ユニット、20−1〜M…低
速信号セクションオーバヘッド終端部、30−1〜M…
低速信号ラインオーバヘッド終端部、40…高速信号ラ
インオーバヘッド挿入部、50…高速信号セクションオ
ーバヘッド挿入部、60…高速信号セクションオーバヘ
ッド終端部、70…高速側信号ラインオーバヘッド終端
部、71…LOH分離終端部、72…通過B2挿入部、
73…B2照合部、74…通過B2分離部、75…エラ
ー数加算部、80−1〜M…低速信号ラインオーバヘッ
ド挿入部、90−1〜M…低速信号セクションオーバヘ
ッド挿入部、100…主信号多重分離変換部、105…
主信号挿入分離部、300−1〜M、350−1〜M
…通過オーバヘッド編集部、310−1〜M…通過オー
バヘッド挿入部、360−1〜M …通過オーバヘッド
分離部、400…制御部、501…高速信号伝送路、6
00…ポインタ処理部、610〜680…ポインタ処理
部の各構成要素、601、602…主信号、603…ラ
イトクロック、604…リードクロック、1000〜1
004、1100〜1107…通過オーバヘッド、12
00〜1208…通過オーバヘッド、1300、130
1…通過オーバヘッド、2000〜2033…伝送装
置、OC−12、OC−192…多重化伝送路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 隆 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株式会社日立製作所 情報通信事業部内 (72)発明者 尾林 正剛 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株式会社日立製作所 情報通信事業部内 (56)参考文献 特開 平7−58716(JP,A) 特開 平10−98443(JP,A) 特開 平10−341214(JP,A) 特開 平9−321729(JP,A) 特開 平10−341216(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 3/00

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の主信号を多重化した第1のペイロ
    ードと複数個の監視保守運用に関する第1の保守情報を
    含む第1のオーバヘッドバイトとからなる第1の多重化
    信号を第1の伝送路から受信し、前記第1のオーバヘッ
    ドバイトのうちの所定の保守情報を終端して第3のオー
    バヘッドバイトとし、前記第3のオーバヘッドバイトと
    前記第1のペイロードとからなる第3の多重化信号の伝
    送処理を実施後、前記第3の多重化信号を前記第1のペ
    イロードを多重化した第2のペイロードと前記第3のオ
    ーバヘッドバイトを多重化した第4のオーバヘッドバイ
    トとからなる第4の多重化信号へと多重化し、前記第4
    のオーバヘッドバイトのうちの複数個の第1の所定の位
    置に複数個の監視保守運用に関する第2の保守情報を挿
    入する一方で複数個の第2の所定の位置は内容をそのま
    まにして第2のオーバヘッドバイトとし、前記第2のオ
    ーバヘッドバイトと前記第2のペイロードとからなる第
    2の多重化信号に変換して第2の伝送路に送信する多重
    化伝送装置において、 前記第1のオーバヘッドバイトから所定の保守情報を抽
    出する手段と、前記抽出手段で抽出した情報を編集する
    編集手段と、前記編集手段の出力を前記第3のオーバヘ
    ッドバイトの所定の位置に挿入する挿入手段と、からな
    る保守情報を通過させるオーバヘッド通過手段を備えた
    ことを特徴とする多重化伝送装置。
  2. 【請求項2】複数個の主信号を多重化した第1のペイロ
    ードと複数個の監視保守運用に関する第1の保守情報を
    含む第1のオーバヘッドバイトとからなる第1の多重化
    信号を複数個の第1の伝送路から受信し、前記複数個の
    第1のオーバヘッドバイトのうちの所定の保守情報を終
    端して複数個の第3のオーバヘッドバイトとし、前記複
    数個の第3のオーバヘッドバイトと前記複数個の第1の
    ペイロードとからなる複数個の第3の多重化信号の伝送
    処理を実施後、前記複数個の第3の多重化信号を前記複
    数個の第1のペイロードを多重化した第2のペイロード
    と、前記複数個の第3のオーバヘッドバイトを多重化し
    た第4のオーバヘッドバイトとからなる第4の多重化信
    号へと多重化し、前記第4のオーバヘッドバイトのうち
    の複数個の第1の所定の位置に複数個の監視保守運用に
    関する第2の保守情報を挿入する一方で複数個の第2の
    所定の位置は内容をそのままにして第2のオーバヘッド
    バイトとし、前記第2のオーバヘッドバイトと前記第2
    のペイロードとからなる第2の多重化信号に変換して第
    2の伝送路に送信する多重化伝送装置において、 前記複数個の第1のオーバヘッドバイトから所定の保守
    情報を抽出する手段と、前記抽出手段で抽出した情報を
    編集する編集手段と、前記編集手段の出力を前記複数個
    の第3のオーバヘッドバイトの所定の位置に挿入する挿
    入手段と、からなる保守情報を通過させるオーバヘッド
    通過手段を備え、複数個の第1の伝送路で送信される保
    守情報を第2の伝送路で転送することを特徴とする多重
    化伝送装置。
  3. 【請求項3】複数個の主信号を多重化した第1のペイロ
    ードと複数個の監視保守運用に関する第1の保守情報を
    含む第1のオーバヘッドバイトとからなる第1の多重化
    信号を複数個の第1の伝送路から受信し、前記複数個の
    第1のオーバヘッドバイトのうちの所定の保守情報を終
    端して複数個の第3のオーバヘッドバイトとし、前記複
    数個の第3のオーバヘッドバイトと前記複数個の第1の
    ペイロードとからなる複数個の第3の多重化信号の伝送
    処理を実施後、前記複数個の第1のペイロードを多重化
    して第2のペイロードとする一方で、前記複数個の第3
    のオーバヘッドバイトを多重化して第4のオーバヘッド
    バイトとし、前記第4のオーバヘッドバイトのうちの所
    定の位置に複数個の監視保守運用に関する第2の保守情
    報を挿入して第2のオーバヘッドバイトとし、前記第2
    のペイロードに前記第2のオーバヘッドバイトを付加し
    た第2の多重化信号に変換して第2の伝送路に送信する
    多重化伝送装置において、 前記第4のオーバヘッドバイトから所定の保守情報を抽
    出する手段と、前記抽出手段で抽出した情報を編集する
    編集手段と、前記編集手段の出力を前記第2のオーバヘ
    ッドバイトの所定の位置に挿入する挿入手段と、からな
    る保守情報を通過させるオーバヘッド通過手段を備え、
    複数個の第1の伝送路で送信される保守情報を第2の伝
    送路で転送することを特徴とする多重化伝送装置。
  4. 【請求項4】上記多重化信号のそれぞれに付加されるオ
    ーバヘッドは、国際電気通信連合の勧告G.707ある
    いは米国標準化委員会の規格T1.105に定めたセク
    ションオーバヘッドとラインオーバヘッドで構成された
    ものであり、上記多重化伝送装置は、上記第1の多重化
    信号からの保守情報を上記第2の多重化信号のラインオ
    ーバヘッドに入れて転送することを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか一に記載の多重化伝送装置。
  5. 【請求項5】複数個の主信号を多重化した第1のペイロ
    ードと複数個の監視保守運用に関する第1の保守情報を
    含む第1のオーバヘッドバイトとからなる第1の多重化
    信号を第1の伝送路から受信し、前記第1のオーバヘッ
    ドバイトのうちの所定の保守情報を終端して第3のオー
    バヘッドバイトとし、前記第3のオーバヘッドバイトと
    前記第1のペイロードとからなる第3の多重化信号の伝
    送処理を実施後、前記第3の多重化信号を前記第1のペ
    イロードを分離化した複数個の第2のペイロードと前記
    第3のオーバヘッドバイトを分離化した複数個の第4の
    オーバヘッドバイトとからなる複数個の第4の多重化信
    号へと分離化し、前記複数個の第4のオーバヘッドバイ
    トのうちの所定の位置に複数個の監視保守運用に関する
    第2の保守情報を挿入して複数個の第2のオーバヘッド
    バイトとし、前記複数個の第2のオーバヘッドバイトと
    前記複数個の第2のペイロードとからなる複数個の第2
    の多重化信号に変換して複数個の第2の伝送路に送信す
    る多重化伝送装置において、 前記複数個の第4のオーバヘッドバイトから所定の保守
    情報を抽出する手段と、前記抽出手段で抽出した情報を
    編集する編集手段と、前記編集手段の出力を前記第2の
    オーバヘッドバイトの所定の位置に挿入する挿入手段
    と、からなる保守情報を通過させるオーバヘッド通過手
    段を備え、第1の伝送路で送信される保守情報を複数個
    の第2の伝送路で転送することを特徴とする多重化伝送
    装置。
  6. 【請求項6】複数個の主信号を多重化した第1のペイロ
    ードと複数個の監視保守運用に関する第1の保守情報を
    含む第1のオーバヘッドバイトとからなる第1の多重化
    信号を第1の伝送路から受信し、前記第1のオーバヘッ
    ドバイトのうちの所定の保守情報を終端して第3のオー
    バヘッドバイトとし、前記第3のオーバヘッドバイトと
    前記第1のペイロードとからなる第3の多重化信号の伝
    送処理を実施後、 前記第3の多重化信号を前記第1のペイロードを分離化
    した複数個の第2のペイロードと前記第3のオーバヘッ
    ドバイトを分離化した複数個の第4のオーバヘッドバイ
    トとからなる複数個の第4の多重化信号へと分離化し、
    前記複数個の第4のオーバヘッドバイトのうちの第1の
    所定の位置に複数個の監視保守運用に関する第2の保守
    情報を挿入する一方で第2の所定の位置は内容をそのま
    まにして複数個の第2のオーバヘッドバイトとし、前記
    複数個の第2のオーバヘッドバイトと前記複数個の第2
    のペイロードとからなる複数個の第2の多重化信号に変
    換して複数個の第2の伝送路に送信する多重化伝送装置
    において、 前記第1のオーバヘッドバイトから所定の保守情報を抽
    出する手段と、前記抽出手段で抽出した情報を編集する
    編集手段と、前記編集手段の出力を前記第3のオーバヘ
    ッドバイトの所定の位置に挿入する挿入手段と、からな
    る保守情報を通過させるオーバヘッド通過手段を備え、
    第1の伝送路で送信される保守情報を複数個の第2の伝
    送路で転送することを特徴とする多重化伝送装置。
  7. 【請求項7】上記多重化信号のそれぞれに付加されるオ
    ーバヘッドは、国際電気通信連合の勧告G.707ある
    いは米国標準化委員会の規格T1.105に定めたセク
    ションオーバヘッドとラインオーバヘッドで構成された
    ものであり、上記多重化伝送装置は、上記第1の多重化
    信号のラインオーバヘッドに含まれた保守情報を上記第
    2の多重化信号のセクションオーバヘッドあるいはライ
    ンオーバヘッドの前記勧告あるいは規格で定めた位置に
    入れて転送することを特徴とする請求項5または6に記
    載の多重化伝送装置。
  8. 【請求項8】上記第1の伝送路での誤り発生数を検出し
    前記誤り発生数を上記第3のオーバヘッドバイトの所定
    の位置に挿入することで、上記第1の伝送路で発生した
    伝送路誤り数を上記第2の伝送路に転送することを特徴
    とする請求項1乃至4いずれか一に記載の多重化伝送装
    置。
  9. 【請求項9】上記第1の保守情報の中に上記第1の伝送
    路より前段の伝送路にて発生した伝 送路誤り数を示すエ
    ラー数コードと、上記第1の伝送路の伝送路誤り数を検
    出する誤り検出用信号とを含む場合であって、 前記エラー数コードを抽出する手段と、前記誤り検出用
    信号から上記第1の伝送路の伝送路誤り数を検出する手
    段と、抽出された前記エラー数コードが示す前期第1の
    伝送路より前段の伝送路にて発生した伝送路誤り数と検
    出された前記第1の伝送路の伝送路誤り数を加算する
    手段と、前記加算手段の出力を上記第3のオーバヘッド
    バイトの所定の位置に新たなエラー数コードとして挿入
    する手段とを備えたことを特徴とする請求項5乃至7い
    ずれか一に記載の多重化伝送装置。
  10. 【請求項10】上記第1の保守情報の中に上記第1の伝
    送路より前段の伝送路にて発生した伝送路誤り数を示す
    エラー数コードと、上記第1の伝送路の伝送路誤り数を
    検出する誤り検出用信号とを含む場合であって、 前記エラー数コードを抽出する手段と、前記誤り検出用
    信号から上記第1の伝送路の伝送路誤り数を検出する手
    段と、抽出された前記エラー数コードが示す前期第1の
    伝送路より前段の伝送路にて発生した伝送路誤り数と検
    出された前記第1の伝送路の伝送路誤り数を加算する
    手段と、上記第2の伝送路で送信する他の伝送装置の誤
    り検出用信号に前記加算手段の出力分だけ予め伝送路誤
    りを付加して送信する伝送路誤り送信手段とを備えたこ
    とを特徴とする請求項5乃至7いずれか一に記載の多重
    化伝送装置。
  11. 【請求項11】上記多重化伝送装置で送受信する伝送路
    誤りの情報は、国際電気通信連合の勧告G.707ある
    いは米国標準化委員会の規格T1.105に定めたB2
    バイトで処理される伝送路誤りに対応した情報であるこ
    とを特徴とする請求項8乃至10いずれか一に記載の多
    重化伝送装置。
  12. 【請求項12】上記多重化信号において転送あるいは通
    過させる保守情報は、国際電気通信連合の勧告G.70
    7あるいは米国標準化委員会の規格T1.105に定め
    た保守情報であるE1,E2バイト、F1バイト、D1
    〜D12バイト、K1,K2バイト、B2バイト、Zバ
    イト、M1バイトから選択された保守情報であることを
    特徴とする請求項1乃至12いずれか一に記載の多重化
    伝送装置。
  13. 【請求項13】各フレームにオーバヘッドとペイロード
    と前記ペイロードの先頭位置を示すポインタとを具備す
    る同期デジタル信号を受信し、前記ペイロードの先頭位
    置の調整をおこなうペイロード位相調整部と、前記ペイ
    ロード位相調整部で先頭位置が調整されたペイロードに
    対し、ポインタ値の付け替えをおこなうポインタ付替部
    とを具備するポインタ処理装置において、前記受信信号
    のオーバヘッドのうち所定の複数のバイトを格納するオ
    ーバヘッド格納部と、前記ポインタ付替部の出力信号上
    の所定の位置に前記オーバヘッド格納部から読み出した
    データを挿入するオーバヘッド挿入部とを具備し、 前記オーバヘッド格納部では、前記所定のオーバヘッド
    バイトを格納する際には前記受信信号に同期したクロッ
    ク1のタイミングで書き込みをおこない、格納された前
    記所定のオーバヘッドバイトの情報を読み出す際には前
    記ペイロード位相調整部及び前記ポインタ付替部にて処
    理後の主信号に同期したクロック2のタイミングで読み
    出しをおこない、 前記オーバヘッド挿入部では、前記ペイロード位相調整
    部及び前記ポインタ付替部にて処理後の主信号の所定の
    位置に前記オーバヘッド格納部から読み出したデータを
    挿入して送信信号とすることで、所定のオーバヘッドを
    通過させることを特徴とするポインタ処理装置。
  14. 【請求項14】上記ポインタ処理装置において、上記オ
    ーバヘッド格納部への書き込み及び読み出しが上記オー
    バヘッド格納部の連続する番地の小さい方から大きい方
    に順に、あるいは大きい方から小さい方に順におこなわ
    れ、上記オーバヘッド格納部の総容量が、1フレームあ
    たりの通過させる所定のオーバヘッドの容量の整数倍で
    あることを特徴とする請求項13に記載のポインタ処理
    装置。
  15. 【請求項15】上記ポインタ処理装置において、上記オ
    ーバヘッド格納部への書き込み及び読み出しが上記オー
    バヘッド格納部の連続する番地の小さい方から大きい方
    に順に、あるいは大きい方から小さい方に順におこなわ
    れ、上記オーバヘッド格納部のある番地1から書き込み
    及び読み出しを開始して、1フレームあたりの通過させ
    る所定のオーバヘッドの容量の整数倍の容量に相当する
    番地2まで書き込み及び読み出しをおこなった後は、番
    地1に戻って再び前記と同様に書き込み及び読み出しを
    おこなうことを特徴とする請求項13に記載のポインタ
    処理装置。
  16. 【請求項16】上記ポインタ処理装置において、スリッ
    プによる遅延フレーム値1と欠落フレーム値2とが予め
    定められ、上記オーバヘッド格納部の情報蓄積容量が、
    上記オーバヘッド格納部に格納される上記所定のオーバ
    ヘッドバイトの前記遅延フレーム値1相当のフレーム数
    での容量よりも大きく、 上記オーバヘッド格納部からの読み出し番地3が上記オ
    ーバヘッド格納部への書き込み番地4を追い越した時、
    または上記オーバヘッド格納部からの読み出し番地3が
    上記オーバヘッド格納部への書き込み番地4に等しくか
    つ前記の読み出し番地3からの読み出しのタイミングが
    前記の書き込み番地4への書き込みのタイミングを追い
    越した時には、以降の前記遅延フレーム値1に相当する
    期間だけ上記オーバヘッド格納部からの読み出しを停止
    し、前記遅延フレーム値1に相当する時間後に前記読み
    出し番地3から再び読み出しを開始し、 一方逆に、上記オーバヘッド格納部への書き込み番地5
    が上記オーバヘッド格納部からの読み出し番地6を追い
    越した後、再び書き込み番地7が読み出し番地8を追い
    越した時、または前記書き込み番地7が読み出し番地8
    に等しくかつ前記の書き込み番地7への書き込みのタイ
    ミングが前記の読み出し番地8からの読み出しのタイミ
    ングを追い越した時には、以降の前記欠落フレーム値2
    に相当する期間だけ上記オーバヘッド格納部への書き込
    みを停止し、前記欠落フレーム値2に相当する時間後に
    前記書き込み番地7から再び書き込みを開始することを
    特徴とする請求項13に記載のポインタ処理装置。
  17. 【請求項17】上記ポインタ処理装置で受信する同期デ
    ジタル信号が、各フレームにオーバヘッドと複数個の多
    重化されたペイロードと、各々のペイロードの先頭位置
    を示す複数個のポインタとを具備し、上記ペイロード位
    相調整部が前記複数個の多重化されたペイロードの各々
    に対して先頭位置を独立に調整し、上記ポインタ付替部
    が上記ペイロード位相調整部で先頭位置が調整された各
    々のペイロードに対し独立にポインタ値の付け替をおこ
    ない、かつ上記ペイロード位相調整部と上記ポインタ付
    替部にて出力される複数個のペイロードとポインタのタ
    イミングが全て上記タイミング2に同期したものである
    ことを特徴とする請求項13乃至16いずれか一に記載
    のポインタ処理装置。
  18. 【請求項18】上記ポインタ処理装置で送受信する信号
    は、国際電気通信連合の勧告G.707あるいは米国標
    準化委員会の規格T1.105で定められた信号であ
    り、ポインタは前記勧告で定められたH1バイトとH2
    バイトとH3バイトであることを特徴とする請求項13
    乃至17いずれか一に記載のポインタ処理装置。
  19. 【請求項19】上記第3のオーバヘッドと上記第1のペ
    イロードとからなる上記第3の多重化信号が上記多重化
    伝送装置内で伝送処理されて上記第4の多重化信号ある
    いは上記第2の多重化信号へと変換されるまでの区間内
    に、国際電気通信連合の勧告G.707あるいは米国標
    準化委員会の規格T1.105で定められたペイロード
    の位相調整をおこなうポインタ処理部を具備する上記多
    重化伝送装置において、 前記ポインタ処理部が請求項13乃至18いずれか一に
    記載のポインタ処理装置であることを特徴とする請求項
    1乃至12いずれか一に記載の多重化伝送装置。
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