JP3355893B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3355893B2
JP3355893B2 JP27027395A JP27027395A JP3355893B2 JP 3355893 B2 JP3355893 B2 JP 3355893B2 JP 27027395 A JP27027395 A JP 27027395A JP 27027395 A JP27027395 A JP 27027395A JP 3355893 B2 JP3355893 B2 JP 3355893B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像形成体上に形成
したトナー像を転写媒体に対して転写ロール等を利用し
て静電的に転写させるタイプの、複写機、プリンタ等の
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式等を用いた画像形成
装置においては、その感光ドラム上に形成したトナー像
を記録紙等の転写媒体に直接或いは中間転写体を介して
静電的に転写することにより、所望の画像を得るように
なっている。
【0003】この種の画像形成装置のうちで、像形成体
に形成したトナー像を中間転写体に一次転写した後に、
その中間転写体上のトナー像を記録紙に二次転写すると
いう中間転写方式を採用した画像形成装置としては、そ
の二次転写を、転写バイアスが印加される導電性のバイ
アスロール(転写ロール)を用い、かかるバイアスロー
ルにより記録紙を中間転写体に対し押圧した状態で静電
的に行う、いわゆるバイアスロール方式を採用したもの
が知られている。
【0004】例えば、特開平6−95521号公報に
は、図14aに示すように、中間転写体100の表面側
に接離可能に配設されて転写バイアス101が印加され
る転写ロール102を備え、しかも、その転写ロール1
02に対向する位置で中間転写体100の裏面側から回
転して支持する支持ロール(バックアップロール)10
3と、この支持ロール103に接触して回転する導電性
のアースロール104とを備えたものが示されている。
そして、このバイアスロール方式を採用した画像形成装
置によれば、中間転写体100から記録媒体105への
二次転写に際して転写ロール102に転写バイアスを印
加すると、転写ロール102から記録媒体105、中間
転写体100、支持ロール103、アースロール104
の順で通過する転写電流が流れ、これにより中間転写体
100上のトナー像が記録媒体107に静電的に転写さ
れるようになっている。図中の符号108は中間転写体
の張架用ロールを示す。
【0005】また、上記公報に開示の装置に類似した技
術として、図14bに示すように、転写バイアス101
を転写ロール102側ではなく、電極ロール106を介
して支持ロール103側に印加して転写ロール102を
接地するものがあるが、この場合には、二次転写におけ
る転写電流が電極ロール106から支持ロール103、
中間転写体100、記録媒体105、転写ロール102
の順で通過して流れることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たようなバイアスロール方式による二次転写を行う画像
形成装置においては、その転写ロール102又は支持ロ
ール103として、例えばカーボンブラック等の導電材
料を分散させたパーフロロアルコキシ(PFA)等から
なる半導電性層を被覆したゴムロールを使用した場合、
次のような問題が生じる。
【0007】すなわち、カーボンブラック等の導電材料
を分散させた半導電性層は、その抵抗が、圧接して回転
するアースロール104又は電極ロール106により繰
り返して加えられる圧力による変形や流れる転写電流等
により経時的に変化してしまい、これによりこの半導電
性層と接触する部品との間に流れる電流が変化するため
電圧が降下して転写電界そのものが変化してしまい、結
果としてトナー像の安定した静電転写ができないという
問題がある。
【0008】また、このような半導電性層の抵抗が変化
することによってトナー像の安定した静電転写ができな
いという問題は、像形成体上のトナー像を中間転写体を
用いずに転写ロールを用いて記録媒体に直接転写するタ
イプの画像形成装置において、その転写ロールとしてカ
ーボンブラック等の導電材料を分散させた半導電性層を
被覆したゴムロールを使用し、しかもその転写ロールに
圧接して回転する電極ロールを介して転写バイアスを印
加する場合も、同様に起こり得るものである。
【0009】なお、図14aに例示したごとき転写バイ
アス101を転写ロール102側に印加する画像形成装
置において、そのスタンバイ時又は画像形成動作前のプ
レサイクル時に、転写ロール102を中間転写体100
に接触させてその転写ロール102から中間転写体10
0、支持ロール103を通って流れる電流を検出し、そ
の電流値に基づいて転写ロール102の半導電性層の抵
抗を求め、かかる抵抗値に応じた最適な転写電圧を決定
して転写ロール102に印加する方法が提案されてい
る。しかしながら、この方法は、転写ロール102の半
導電性層の抵抗値が1桁以上変化した場合には最適な転
写電圧値も大幅に変化させなければならず、それに対応
させようとする場合には高性能で高価な電源機器を使用
する必要が生じて大幅なコストアップを招くという難点
がある。
【0010】従って、本発明の目的は、導電性ロールが
圧接されるとともにカーボンブラック等の導電材料を分
散させた半導電性層が被覆されたロールの抵抗変化に伴
う転写電流の変動を防止し、良好な転写を安定して行う
ことができる画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する、
請求項1に係る発明の画像形成装置は、画像情報に応じ
たトナー像が形成される像形成体に接離可能に配設さ
れ、フッ素系樹脂又はゴム材料に導電性材料を分散させ
た半導電性層が被覆された絶縁性ロールからなる転写ロ
ールと、この転写ロールに圧接して回転し、その転写ロ
ールに転写バイアスを印加する導電性ロールとを有し、
像形成体に担持される未定着トナー像を像形成体と転写
ロールとの間に挿通される記録媒体に対して転写する画
像形成装置において、上記転写ロールは、その使用前に
おいて、交流電圧を一定電圧又は電流で所定時間印加す
る通電処理が施されていることを特徴とするものであ
る。
【0012】また、請求項2に係る発明の画像形成装置
は、画像情報に応じたトナー像が形成される像形成体に
接触して回動し、その像形成体に担持される未定着トナ
ー像が一次転写される中間転写体と、この中間転写体の
表面側に接離可能に配設され、その中間転写体との間に
間に挿通される記録媒体に対して中間転写体に担持され
る未定着トナー像を二次転写する転写ロールと、この転
写ロールと対向する位置で中間転写体の裏面側から回転
して支持する、フッ素系樹脂又はゴム材料に導電性材料
を分散させた半導電性層が被覆された絶縁性ロールから
なる支持ロールと、この支持ロールに圧接して回転する
導電性ロールとを有し、転写ロール側若しくは導電性ロ
ールを介して支持ロール側から転写バイアスを印加する
画像形成装置において、上記支持ロールは、その使用前
において、交流電圧を一定電圧又は電流で所定時間印加
する通電処理が施されていることを特徴とするものであ
る。
【0013】上記2つの技術的手段において、「その使
用前」とは、(請求項1に係る)転写ロール又は(請求
項2に係る)支持ロールの製造後であって、かつ、かか
るロールを装置内に装着して実際に使用する前までの時
期をいい、好ましくは転写又は支持ロールを製造して装
置内に装着する前の時期である。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜2は、請求項1に係る発明
の一実施形態を示すもので、図1はその画像形成装置の
主要部構成を示す概念図、図2はその転写部を示す拡大
図である。また、図3〜4は、請求項2に係る発明の一
実施形態を示すもので、図3はその画像形成装置の主要
部構成を示す概念図、図4はその二次転写部を示す拡大
図である。
【0015】図1〜4において、符号1は像形成体とし
ての感光ドラム、2a、2b、2c、2dはブラック
(BK)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)又はシアン
(C)の各色のトナーをそれぞれ収容する現像装置、3
は感光ドラム1に対して接離可能に配設された転写ロー
ル、4は転写ロール3に圧接して回転する導電性電極ロ
ール、5は転写バイアス印加装置、6は記録媒体として
の記録紙、7は中間転写体としての中間転写ベルト、8
は中間転写ベルト7の表面側に中間転写体に対して接離
可能に配設される二次転写ロール、9は支持ロール、1
0は支持ロール9に圧接して回転する導電性アースロー
ル、11は感光ドラム用のクリーナー、12は記録紙6
を収容する給紙用トレー、13は一次転写用帯電器(コ
ロトロン)、14a、14b、14cはベルト用ロー
ル、15は剥離爪、16はベルト用クリーナー、17は
クリーニングブレード、18はピックアップロール、1
9はフィールドロールである。
【0016】図1に図示の請求項1に係る画像形成装置
では次のようにして画像形成がなされる。まず、矢印A
方向に回転する感光ドラム1の表面が図示しない帯電器
で一様に帯電された後、レーザー光等の画像書き込み手
段により第1色目の静電潜像が形成され、その潜像がそ
の色に対応するトナーを収容する現像装置2により現像
されてトナー像が形成される。以後同様にして、第1色
目のトナー像が形成された感光ドラム1上に、第2色
目、第3色目及び第4色目のトナー像が順次重ね合わせ
られるように形成され、最終的に多重トナー像が得られ
る。そして、この多重トナー像は、トレー12から所定
のタイミングで転写ロール4との間に供給される記録紙
6に対して静電的に転写される。転写後の記録紙6は、
感光ドラム1から剥離された後、図示しない定着装置に
搬送されることにより加熱/加圧処理されて排出され
る。一方、転写後の感光ドラム1はクリーナー11によ
り残留トナーの除去が行われて次の画像形成プロセスに
備える。
【0017】また、図3に図示の請求項2に係る画像形
成装置では次のようにして画像形成がなされる。まず、
感光ドラム1上に前記した画像形成装置と同様にして第
1色目のトナー像が形成される。そのトナー像は転写用
コロトロン13が配置された一次転写部において矢印B
方向に回転する中間転写ベルト7に静電的に一次転写さ
れる。以後同様にして、第2色目、第3色目及び第4色
目のトナー像が順次感光ドラム1に形成された後に中間
転写ベルト7上に重ね合わせられるように一次転写さ
れ、最終的に多重トナー像が得られる。そして、中間転
写ベルト7上に担持された多重トナー像は、トレー12
から所定のタイミングで中間転写ベルト7と二次転写ロ
ール8との間に供給される記録紙6に対して静電的に転
写される。トナー像が転写された記録紙6は、最終色の
トナー像の一次転写が終了まで退避位置にある剥離つめ
15の剥離動作により中間転写ベルト7から剥離された
後、図示しない定着装置に搬送されることにより加熱/
加圧処理されて排出される。一方、転写後の中間転写ベ
ルト7はクリーナー16により残留トナーの除去が行わ
れて次の転写プロセスに備える。また、二次転写ロール
8は、その表面に常時当接されているクリーニングブレ
ード17により、二次転写時に付着するトナーや紙粉等
の異物が除去される。
【0018】上記の中間転写体を使用する画像形成装置
は、単色画像を形成する場合には、感光ドラム1に形成
された単色トナー像を中間転写ベルト7に一次転写した
後、直ちに二次転写するようになっている。また、前記
したように複数色のトナー像を重ね合わせて多色画像を
形成する場合には、各色のトナー像が一次転写部で正確
に一致するようにするため中間転写ベルト7の回転を感
光ドラム1の回転に同期させている。さらに、その二次
転写部において、転写バイアス印加装置から電極ロール
10を介してトナー像の極性と同極性の転写バイアス
(電圧)を印加することにより、中間転写ベルト7上の
トナー像を記録紙6に静電反発力で転写させるようにし
ている。
【0019】上記中間転写ベルト7としては、アクリ
ル、塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リイミド等の合成樹脂又は各種のゴム材料にカーボンブ
ラック等の導電材料を適量含有させて例えば厚さ0.0
5〜0.15mm程度のフィルム(又はシート)状に成
形したものであり、しかも、その表面抵抗率を108
1014Ω/□に調整したものが使用される。
【0020】さて、上記した2種の画像形成装置におけ
る転写ロール3と支持ロール9は、図2又は図4に示す
ように、軸30、90のまわりに形成されるゴム材料等
からなる絶縁性ロール31、91の表面に、フッ素系樹
脂又はゴム材料に導電性材料を分散させてなる半導電性
層32、92を被覆して構成されている。特に半導電性
層32、92は厚さが10〜100μmとなるようなフ
ィルム状のものであり、このため、この半導電性層を絶
縁性ロール表面に被覆形成する当たっては例えば以下の
ような方法を適用する。1つの方法としては、その半導
電性層形成材料からなるフィルム材料をチューブ状に加
工し、そのチューブを内部に空気等の流体を圧入して膨
らませた状態にしてからその中に絶縁性ロール31、9
1を挿入させた後に流体の圧入を停止して収縮させるも
のであり、その他の方法としては、上記チューブをシリ
ンダー形状からなる金型の内壁面に貼り付けた後、その
中に絶縁性ロール形成用の液状の絶縁性ゴム材料を注入
してから加硫して硬化させる方法である。
【0021】半導電性層32、92は、上記のような被
覆形成方法により形成される際に50〜200%程度の
伸縮状態になるため、そのような伸縮状態が弾性領域内
であるような材料を用いて形成することが必要となる。
このような観点から半導電性層32、92の基材として
は、パーフロロアルコキシ(PFA)、エチレンテトラ
フロロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)等のフッ素系樹脂や、シリコン、アクリル
ニトリル共重合体(NBR)、ポリウレタン等のゴム材
料を用いることが望ましい。また、このような基材に分
散させる導電性材料としてはカーボンブラックや金属酸
化物等が使用される。この導電性材料は、カーボンブラ
ックの場合、基材に対して5〜15wt%となるように
分散させることが好ましい。特に、半導電性層は、その
形成材料の弾性領域内での変形量が大きいことから、カ
ーボンブラックを分散させたPFA、ETFE又はPV
DFからなる材料にて形成することが望ましい。
【0022】このような転写ロール3と支持ロール9に
対して行う通電処理は、例えば、製造直後における表面
抵抗率が109.5〜1011Ω・cmである半導電性層4
2、92が、通電処理により表面抵抗率が108〜10
9.5Ω・cmとなるように行われる。また、この通電処
理は、転写ロール3と支持ロール9の製造後であって装
置内に装着する前に行う場合には、例えばそのロール製
造ライン上に設置する適宜の電源装置により行えばよ
く、また、転写ロール3と支持ロール9を装置内に装着
した後に行う場合には、例えば転写バイアス印加装置5
を利用して行えばよい。
【0023】以下、この通電処理に関して詳述する。
【0024】最初に、二次転写部における支持ロール9
の表面抵抗率の経時的変化に関する考察結果について説
明する。
【0025】図5は、一定電圧を連続して印加した際に
おける、二次転写部の支持ロール9の表面抵抗率の経時
的変化(低下量)を示すものである。すなわち、これ
は、支持ロール9としてシリコンゴム(アスカーC62
°)からなる厚さ6.5mmの絶縁性ロール91の表面
に、カーボンブラック分散(9wt%)のPFAからな
る厚さ50μmの半導電性層92を被覆したロールを用
いるとともに、導電性の電極ロール10として直径12
mmの金属ロールを用い、その電極ロール10を介して
支持ロール9に転写バイアスに相当する流の一定電圧
(2kV)を印加した場合、その支持ロール9(半導電
性層)の表面抵抗率を測定し、その結果を表面抵抗率の
低下量として示したものである。
【0026】このときの表面抵抗率(ρs)は、図12
に示すように、支持ロール9に直径12mm、長さ33
0mm(ロール9よりも長い)の2本の金属ロール(1
0)を支持ロール9の円周方向に10mm離した状態で
かつ0.2mm食い込ませた状態で接触させ、その2本
の金属ロール間に直流電圧1kVを印加して10秒後の
金属ロール間における電流値Iを測定し、その電流値I
を下記の式に当てはめることにより算出したものであ
る。 ρs=LV/GI 式中、Lは支持ロール9の軸方向における長さ(c
m)、Vは印加電圧、Gは2本の金属ロールの離間距離
(cm)である。
【0027】図5において、表面抵抗率の低下量を縦軸
にΔLog(ρs)で示した。ρsは前記したようにし
て求められる表面抵抗率である。また、ΔLog(ρ
s)は上記測定時に得られる電流値Iから−Log(I
/Iin)の算出式をもとに求めることもできる[式中、
in(in:initial)は初期の電流値であり、
この例では−Log(I/Iin)=−1.4である]。
なお、支持ロール9の表面抵抗率の初期値は1010.5
1011.0Ω/□であり、この表面抵抗率は図12に示す
前記測定方法により求めたものである。
【0028】この図5の結果から、支持ロール9の表面
抵抗率は、2時間印加した段階で1桁低下し(この1桁
低下により転写電流は10倍となる)、その後も徐々に
低下していくが、20時間印加した段階では2時間印加
後の時点での抵抗率に対して0.5桁の低下になり、そ
の低下の度合い(変化量)が少なくなることがわかる。
【0029】図6は、図5の測定に使用した支持ロール
9に2種のロールを押圧して回転させた際における、そ
の表面抵抗率の経時的変化を示すものである。すなわ
ち、直径12mmのステンレス製電極ロール(10)と
導電性ゴム材料からなる弾性電極ロール(体積抵抗率1
4Ω・cm、ゴム硬度30°)とを食い込み量が0.
5mmとなるような圧力で支持ロール9に当接させ、そ
の各電極ロールを介して支持ロール9に直流の一定電圧
(2kV)を印加した場合、その支持ロール9(半導電
性層)の表面抵抗率を図5の測定時に適用した前記の方
法により測定し、その結果を表面抵抗率の低下量として
示したものである。
【0030】この図6の結果から、支持ロール9の表面
抵抗率は、電極ロールが圧接している時間が長くなるに
つれて低下し、コピー相当枚数3,000枚前後でほぼ
1桁低下することがわかる。しかも、この表面抵抗率
は、弾性電極ロールの場合よりも本例のごとき金属(剛
性)電極ロールの場合のほうが、その低下量が経時的に
大きくなることもわかる。
【0031】図7は、図5の測定に使用した支持ロール
9の半導電性層92の基材として数種のものを使用し、
それら各半導電性層材料からなるフィルム材料に繰り返
し伸張変形を付与した際における、各半導電性層材料フ
ィルムの経時的変化を示すものである。すなわち、基材
として前記したPFA、ETFE、PVDFをそれぞれ
使用して図5の測定時の半導電性層92と同じ組成から
なる厚さ50±5μmの半導電性層材料フィルムを引張
試験機により所定回数繰り返して伸び率5%の繰り返し
変形を付与し、その各回数ごとの半導電性層材料フィル
ムにおける表面抵抗率を後述の図8の測定時に適用する
方法(図13参照)により測定し、その結果を示したも
のである。
【0032】この図7の結果から、半導電性層材料フィ
ルムの表面抵抗率は、電極ロールによる機械的変形が加
えられるときのように、その繰り返し変形が増加するに
つれて低下し、その低下の割合はいずれの基材のもので
もほぼ同じであることがわかる。
【0033】次に、支持ロール9に対して各種条件のも
とで通電処理を行った考察結果について説明する。
【0034】図8は、図5の測定に使用した支持ロール
9における半導電性層(92)材料に電圧の異なる交流
電圧を一定時間印加した際における、その表面抵抗率の
低下量を示すものである。すなわち、電圧(実効値:r
ms)が1.8kV、2.1kV、2.5kV、2.8
kV、3.2kVのように異なりかつ周波数が60Hz
の交流電圧を2分間印加した時の半導電性層材料の表面
抵抗率を測定し、その結果を示したものである。
【0035】このときの表面抵抗率(ρs)は、図13
に示すように、測定用テーブル20上に載置した幅10
0mmの半導電性層(92)材料に直径15mm、長さ
330mmの2本の金属ロール(10)を支持ロール9
の円周方向に10mm離した状態で接触させ、その2本
の金属ロール間に上記の各交流電圧を印加して10秒後
の金属ロール間における電流値Iを測定し、その電流値
Iを前記した算出式(ρs=LV/GI)に当てはめる
ことにより算出したものである。なお、この算出に際し
ては、式中のLは半導電性層材料の長さ(cm)とな
る。
【0036】この図8の結果から、半導電性層(92)
材料は、印加する交流電圧の電圧値が高くなる程、その
表面抵抗率の低下もほぼ比例して大きくなることがわか
る。
【0037】図9は、図5の測定に使用した支持ロール
9における半導電性層(92)材料に電圧の異なる交流
電圧を所定の時間印加した際における、その表面抵抗率
を示すものである。すなわち、図5の測定時と同じ電圧
値からなる周波数60Hzの各交流電圧を0.5分間、
1分間、2分間、3分間、5分間それぞれ印加した時の
半導電性層材料の表面抵抗率を図8の測定時に適用した
前記の方法により測定し、その結果を示したものであ
る。
【0038】この図9の結果から、半導電性層(92)
材料の表面抵抗率は、印加した交流電圧の電圧値にかか
わらず電圧を0.5分間印加した段階でいずれも1桁程
度大きく低下するが、印加時間がそれ以上増えても(1
分間以降では)殆ど低下しないことがわかる。
【0039】図10は、初期の表面抵抗率が異なる半導
電性層(92)材料に一定電圧の交流電圧を所定の時間
印加した際における、その表面抵抗率を示すものであ
る。すなわち、図5の測定時に使用した支持ロール9の
半導電性層材料とほぼ同じ構成からなり、初期の表面抵
抗率が107.8Ω/□、109.5Ω/□、1010.6Ω/□
の半導電性層材料に対し、電圧2.5kVの交流電圧を
周波数60Hzで1分間、2分間、5分間、10分間、
20分間、30分間、60分間それぞれ印加した時の半
導電性層材料の表面抵抗率を図8の測定時に適用した前
記の方法により測定し、その結果を示したものである。
ここで、半導電性層材料の初期の表面抵抗率は押出成形
時の温度を変更して設定されたものであり、そのカーボ
ン含有量については図5で使用した材料と同量である
が、そのカーボンの分散状態が異なることによって上記
のごとき値になっている。
【0040】この図10の結果から、各半導電性層(9
2)材料の表面抵抗率は、その初期値にかかわらず電圧
を1分間印加した段階でいずれも1桁程度大きく低下す
るが、印加時間がそれ以上増えても(2分間以降では)
殆ど低下しないことがわかる。
【0041】以上の結果から、支持ロール9(の半導電
性層)の表面抵抗率は(転写ロール3の場合も同様)、
その低下量が通電処理により印加される交流電圧の電圧
値により大きく変化し、しかも、その印加時間が2分間
を越えるとほとんど変化しなくなることが理解される。
そして、通電処理時の好適な交流電圧の電圧値は2.5
〜3.0kVであり、また、その好適な印加時間は1〜
2分である。
【0042】次に、通電処理時の交流電圧を一定電圧で
印加した場合と一定電流で印加した場合における、支持
ロール9の表面抵抗率の変化状態に関する考察結果につ
いて説明する。
【0043】まず、表1に、交流電圧を一定電圧で印加
した場合の支持ロール9の表面抵抗率について測定した
結果を示す。これは、図5の測定時に使用した支持ロー
ル6の半導電性層92の押出成形時における押出温度条
件を変えることによりカーボンブラックの分散状態を変
えてその初期の表面抵抗率を約1010.0〜1010.3Ω/
□とした支持ロール(No.1〜5)に対し、電圧が
2.5kV(rms)、周波数が60Hzの交流電圧を
2分間印加した時の各支持ロールの表面抵抗率を図5の
測定時に適用した前記の方法により測定し、その結果を
示したものである。
【0044】通電処理時の交流電圧の印加方法は、1本
の導電性ロールを介して支持(又は転写)ロールを回転
させながら印加するようにしても、或いは、図12に示
すような2本の導電性ロールを介して支持(又は転写)
ロールを周方向に複数分割してそのい分割領域ごと1つ
ずつ印加するようにしてもよいが、実際の通電処理に当
たっては1本の導電性ロールを介してロールを回転させ
ながら印加する印加方法が望ましい。なお、表1に係る
測定時は、支持ロールを周方向に8分割して印加し、そ
の各分割領域の表面抵抗率をそれぞれ測定した。そし
て、その各ロールの表面抵抗率のばらつきを示す表1中
の標準偏差は、各ロールをその周方向に8分割して計測
したN=8のデータをもとに算出したものである。
【0045】
【表1】
【0046】また、表2に、交流電圧を一定電流で印加
した場合の支持ロール9の表面抵抗率について測定した
結果を示す。これは、表1の測定時の場合と同様に、図
5の測定時に使用した支持ロール6の半導電性層92の
押出成形時における押出温度条件を変えることによりカ
ーボンブラックの分散状態を変えてその初期の表面抵抗
率を約1010.0〜1010.2Ω/□とした支持ロール(N
o.1〜5)に対し、電流が280μA、周波数が60
Hzの交流電圧を2分間印加した時の各支持ロールの表
面抵抗率を図5の測定時に適用した前記の方法により測
定し、その結果を示したものである。
【0047】
【表2】
【0048】表2の結果から、支持ロールの表面抵抗率
は、交流電圧を一定電流で印加した場合でも交流電圧を
一定電圧で印加した場合(表1)と同様に、低下するこ
とが認められる。
【0049】最後に、支持ロール9に使用前の通電処理
を施した場合における表面抵抗率の経時的変化に関する
考察結果について説明する。
【0050】図11は、通電処理を施した支持ロール9
と通電処理を施さない支持ロール9を用い、各支持ロー
ルに1本の導電性ロールを介して電圧(2kV)を20
×103(枚/ボリウム)プリント枚数相当の印加時間
印加し続けたときの各支持ロールの表面抵抗率を測定
し、その結果を表面抵抗率の低下量として示したもので
ある。すなわち、支持ロール9として図5の測定時に使
用した支持ロールとほぼ同じ構成で初期の表面抵抗率が
1010.1Ω/□の支持ロールを使用し、その支持ロール
9に対して図12で示すような10mm離間して配され
た2本の金属ロール(10)を介して電圧2.5kV、
周波数60Hzの交流電圧を2分間ロールを回転させな
がら印加することにより通電処理を行い、表面抵抗率を
109.1Ω/□にした。このような通電処理を施した支
持ロールと施さなかった支持ロールに上記と同じ電圧を
上記プリント枚数相当の印加時間と同じ時間印加したと
きの表面抵抗率を測定した。その結果を、図11に実線
を用いて示す。
【0051】この図11の結果より、支持ロール9の表
面抵抗率は、通電処理を施さない場合には1桁程度低下
してしまうが、通電処理を施した場合には0.5桁程度
の低下で済み、その変動量が少なくなることが理解でき
る。
【0052】また、図11には、上記の通電処理を施し
た支持ロール9を実際のプリンタ(又は複写機)に装着
して実際のプリントを上記印加時間に相当する枚数分行
った際の表面抵抗率を測定し、その結果を2点鎖線を用
いて示した。この結果から、通電処理を施した支持ロー
ル9をプリンタに装着して段階においても、その表面抵
抗率の低下量が少ないことがわかる。従って、この場合
には、支持ロール9の抵抗変動に起因する転写電界の変
動がなく、トナー像の安定した(二次)転写が可能とな
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
導電性ロールが圧接され、かつカーボンブラック等の導
電材料を分散させた材料からなる半導電性層を被覆した
転写ロール(又は二次転写部での支持ロール)を有する
画像形成装置であっても、そのロールの使用段階におけ
る抵抗の経時的変化が少なくなり、このため、かかるロ
ールの低下変化に伴う転写電流の変動も少なくなる結
果、良好な転写ひいては画像形成を安定して行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1に係る発明の画像形成装置の一実施
形態を示す概念図である。
【図2】 図1に図示の装置の転写部を示す拡大図であ
る。
【図3】 請求項2に係る発明の画像形成装置の一実施
形態を示す概念図である。転写ドラムの一部を拡大した
斜視図である。
【図4】 図3に図示の装置の二次転写部を示す拡大図
である。
【図5】 支持ロールの表面抵抗率の経時変化を示すグ
ラフである。
【図6】 導電性ロールの圧接時における、支持ロール
の表面抵抗率の経時変化を示すグラフである。
【図7】 繰り返し変形付与時における、半導電性層形
成材料の表面抵抗率の経時変化を示すグラフである。
【図8】 一定電圧印加時における、その印加電圧と支
持ロールの表面抵抗率の低下量との関係を示すグラフで
ある。
【図9】 各種の電圧印加時における、その印加時間と
支持ロールの表面抵抗率との関係を示すグラフである。
【図10】 一定電圧印加時における、その印加時間と
支持ロールの表面抵抗率との関係を示すグラフである。
【図11】 通電処理の有無による支持ロールの表面抵
抗率の経時変化を示すグラフである。
【図12】 支持ロールの表面抵抗率の測定方法を示す
説明図である。
【図13】 半導電性層形成材料の表面抵抗率の測定方
法を示す説明図である。
【図14】 従来装置の二次転写部の代表例を示す説明
図である。
【符号の説明】
1…像形成体、3、8…転写ロール、4、10…導電性
ロール、6…記録媒体、7…中間転写体、32、92…
半導電性層。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報に応じたトナー像が形成される
    像形成体に接離可能に配設され、フッ素系樹脂又はゴム
    材料に導電性材料を分散させた半導電性層が被覆された
    絶縁性ロールからなる転写ロールと、この転写ロールに
    圧接して回転し、その転写ロールに転写バイアスを印加
    する導電性ロールとを有し、像形成体に担持される未定
    着トナー像を像形成体と転写ロールとの間に挿通される
    記録媒体に対して転写する画像形成装置において、 上記転写ロールは、その使用前において、交流電圧を一
    定電圧又は電流で所定時間印加する通電処理が施されて
    いることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 画像情報に応じたトナー像が形成される
    像形成体に接触して回動し、その像形成体に担持される
    未定着トナー像が一次転写される中間転写体と、この中
    間転写体の表面側に接離可能に配設され、その中間転写
    体との間に間に挿通される記録媒体に対して中間転写体
    に担持される未定着トナー像を二次転写する転写ロール
    と、この転写ロールと対向する位置で中間転写体の裏面
    側から回転して支持する、フッ素系樹脂又はゴム材料に
    導電性材料を分散させた半導電性層が被覆された絶縁性
    ロールからなる支持ロールと、この支持ロールに圧接し
    て回転する導電性ロールとを有し、転写ロール側若しく
    は導電性ロールを介して支持ロール側から転写バイアス
    を印加する画像形成装置において、 上記支持ロールは、その使用前において、交流電圧を一
    定電圧又は電流で所定時間印加する通電処理が施されて
    いることを特徴とする画像形成装置。
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