JP3355608B2 - 木管楽器の音孔構造 - Google Patents
木管楽器の音孔構造Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は木管楽器の音孔構造に関
し、音孔を形成する筒体を管体内部に突出させることに
より、管体内壁に付着した唾液が該音孔に流れ込むこと
を防止したものである。
し、音孔を形成する筒体を管体内部に突出させることに
より、管体内壁に付着した唾液が該音孔に流れ込むこと
を防止したものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の木管楽器の音孔構造を図９を参照
しながら説明する。
しながら説明する。
【０００３】図９の（Ａ）は、従来の木管楽器、例えば
サクソフォーンの管体９０をその軸線に垂直な面で切断
して示す断面図であり、図９の（Ｂ）は、管体９０をそ
の軸線を含む平面で切断して示す断面図である。
サクソフォーンの管体９０をその軸線に垂直な面で切断
して示す断面図であり、図９の（Ｂ）は、管体９０をそ
の軸線を含む平面で切断して示す断面図である。
【０００４】管体９０の側面には、円形の貫通孔が穿設
されている。貫通孔の外周には音孔９１がろう付により
固着されている。この音孔９１は管体９０の側面から外
方に向かって所定量だけ突出している。管体９０の側面
の所定位置には支柱９３が立設され、この支柱９３には
カギ棒９４が回動自在に支持されている。さらに、カギ
棒９４の所定位置にはアーム９５の一端が取り付けら
れ、このアーム９５の他端にはタンポ皿を介して動物の
皮等よりなるタンポ９２が固着されている。演奏者がカ
ギ棒９４に取り付けられた鍵を楽曲に合わせて操作する
ことにより、カギ棒９４は回動し、タンポ９２は音孔９
１の開閉を行うものである。
されている。貫通孔の外周には音孔９１がろう付により
固着されている。この音孔９１は管体９０の側面から外
方に向かって所定量だけ突出している。管体９０の側面
の所定位置には支柱９３が立設され、この支柱９３には
カギ棒９４が回動自在に支持されている。さらに、カギ
棒９４の所定位置にはアーム９５の一端が取り付けら
れ、このアーム９５の他端にはタンポ皿を介して動物の
皮等よりなるタンポ９２が固着されている。演奏者がカ
ギ棒９４に取り付けられた鍵を楽曲に合わせて操作する
ことにより、カギ棒９４は回動し、タンポ９２は音孔９
１の開閉を行うものである。
【０００５】管体９０の一端には、リードを有するマウ
スピースが配設されている。演奏者が該マウスピースに
息を吹き込むと、リードが振動する。この振動を受けて
管体９０内に空気振動が生じるものである。
スピースが配設されている。演奏者が該マウスピースに
息を吹き込むと、リードが振動する。この振動を受けて
管体９０内に空気振動が生じるものである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
木管楽器の音孔構造は、音孔が管体の外方にのみ突出し
た構造のため、演奏中に演奏者の唾液が管体９０の内壁
を伝わり、該唾液が音孔を塞ぐことがあった。唾液が音
孔を塞ぐと、当該木管楽器において発音不良が生じると
いう問題が生じていた。このような問題は、弱音演奏時
に特に顕著に生じるものである。
木管楽器の音孔構造は、音孔が管体の外方にのみ突出し
た構造のため、演奏中に演奏者の唾液が管体９０の内壁
を伝わり、該唾液が音孔を塞ぐことがあった。唾液が音
孔を塞ぐと、当該木管楽器において発音不良が生じると
いう問題が生じていた。このような問題は、弱音演奏時
に特に顕著に生じるものである。
【０００７】また、音孔９１内壁からの唾液がタンポ９
２に付着することもある。タンポ９２は、上述したよう
に動物の皮等の素材よりなるため、タンポ９２に唾液が
浸透すると、タンポ９２の耐久性が劣化するという問題
も生じていた。
２に付着することもある。タンポ９２は、上述したよう
に動物の皮等の素材よりなるため、タンポ９２に唾液が
浸透すると、タンポ９２の耐久性が劣化するという問題
も生じていた。
【０００８】
【発明の目的】そこで、本発明は木管楽器の音孔構造に
おいて、唾液による発音不良およびタンポの耐久性の劣
化を防止することをその目的としている。
おいて、唾液による発音不良およびタンポの耐久性の劣
化を防止することをその目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、貫通孔が側面に穿設された金属製の管体を備えた木
管楽器の音孔構造において、この貫通孔から管体の外部
に向かって外パイプを突出し、この外パイプに沿って、
この外パイプの内壁から管体の内部に向かって内パイプ
を突出した木管楽器の音孔構造である。請求項２に記載
の発明は、上記内パイプの突出端を、上記管体の軸線と
垂直な断面で視て円弧状に形成した請求項１に記載の木
管楽器の音孔構造である。請求項３に記載の発明は、上
記内パイプの管体内部への突出端部の外面には、環状溝
が形成されている請求項１または請求項２に記載の木管
楽器の音孔構造である。請求項４に記載の発明は、上記
内パイプの内径をＤ、上記管体の半径をＲ、内パイプの
管体内部への突出長さをαとしたとき、Ｄ／Ｒ＝１．０
〜１．１で、かつ、α／Ｒ＝０．１１〜０．１６である
請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の木管楽器の
音孔構造である。
は、貫通孔が側面に穿設された金属製の管体を備えた木
管楽器の音孔構造において、この貫通孔から管体の外部
に向かって外パイプを突出し、この外パイプに沿って、
この外パイプの内壁から管体の内部に向かって内パイプ
を突出した木管楽器の音孔構造である。請求項２に記載
の発明は、上記内パイプの突出端を、上記管体の軸線と
垂直な断面で視て円弧状に形成した請求項１に記載の木
管楽器の音孔構造である。請求項３に記載の発明は、上
記内パイプの管体内部への突出端部の外面には、環状溝
が形成されている請求項１または請求項２に記載の木管
楽器の音孔構造である。請求項４に記載の発明は、上記
内パイプの内径をＤ、上記管体の半径をＲ、内パイプの
管体内部への突出長さをαとしたとき、Ｄ／Ｒ＝１．０
〜１．１で、かつ、α／Ｒ＝０．１１〜０．１６である
請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の木管楽器の
音孔構造である。
【００１０】
【作用】請求項１〜４に記載の発明に係る木管楽器の音
孔構造において、演奏中に演奏者の唾液が管体の内壁を
伝わったとする。貫通孔の周囲には内パイプが突出して
いるため、唾液が貫通孔に侵入することを回避できる。
したがって、唾液が貫通孔を塞ぐことによる発音不良を
防止することができる。また、唾液が貫通孔を介してタ
ンポに付着することもないので、唾液によるタンポの耐
久性の劣化をも防止できる。また、請求項３に記載の発
明にあっては、内パイプの突出端部外周に環状溝を形成
したため、貫通孔への唾液の侵入をよりいっそう確実に
防止することができる。請求項２〜４に記載の発明に係
る木管楽器の音孔構造においては、内パイプの突出端が
管体と同一円弧形状の断面を有するため、木管楽器の音
質を良好なものとすることができる。
孔構造において、演奏中に演奏者の唾液が管体の内壁を
伝わったとする。貫通孔の周囲には内パイプが突出して
いるため、唾液が貫通孔に侵入することを回避できる。
したがって、唾液が貫通孔を塞ぐことによる発音不良を
防止することができる。また、唾液が貫通孔を介してタ
ンポに付着することもないので、唾液によるタンポの耐
久性の劣化をも防止できる。また、請求項３に記載の発
明にあっては、内パイプの突出端部外周に環状溝を形成
したため、貫通孔への唾液の侵入をよりいっそう確実に
防止することができる。請求項２〜４に記載の発明に係
る木管楽器の音孔構造においては、内パイプの突出端が
管体と同一円弧形状の断面を有するため、木管楽器の音
質を良好なものとすることができる。
【００１１】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
ら説明する。
【００１２】図１は、本発明の第１実施例に係る木管楽
器（例えばサクソフォン）の音孔構造を示す図である。
詳しくは、図１の（Ａ）は、本音孔構造における管体１
０をその軸線に垂直に切断して示す断面図である。ま
た、図１の（Ｂ）は、管体１０をその軸線を含む平面に
沿って切断して示す断面図である。
器（例えばサクソフォン）の音孔構造を示す図である。
詳しくは、図１の（Ａ）は、本音孔構造における管体１
０をその軸線に垂直に切断して示す断面図である。ま
た、図１の（Ｂ）は、管体１０をその軸線を含む平面に
沿って切断して示す断面図である。
【００１３】これらの図にあって、１０は金属製の管体
であって、この管体１０の側面の所定位置には円形の貫
通孔が穿設されている。この管体１０の貫通孔形成部の
内径は２Ｒとしている。この管体１０側面における上記
貫通孔の外周部分には外パイプ１１が半田付けされてい
る。すなわち、外パイプ１１は管体１０側面から所定高
さだけ突出して設けられている。この外パイプ１１の内
径は上記貫通孔の内径と略同一である。１２は内径Ｄの
内パイプであり、この内パイプ１２は外パイプ１１に嵌
入され、ろう付により外パイプ１１に固着されている。
そして、この内パイプ１２の下端部は管体１０の内部に
所定長さαだけ突出している。１２Ａはこの突出部（壁
部）を示している。また、内パイプ１２の下端開口は、
図１に示すように、管体１０と同一の曲率を有するよう
に側面から見て円弧状に形成されている。そして、内パ
イプ１２の内径Ｄ、管体１０の半径Ｒ、および、内パイ
プ１２の突出長さαとの間には、Ｄ／Ｒ＝１．０〜１．
１、α／Ｒ＝０．１１〜０．１６の関係がある。この場
合に、当該木管楽器において良好な音質が得られるのが
確認されている。内パイプ１２の上端部の近傍にはタン
ポ皿に内嵌したタンポ１３が配設されており、内パイプ
１２の上端の開口部（音孔）を開閉する構成となってい
る。
であって、この管体１０の側面の所定位置には円形の貫
通孔が穿設されている。この管体１０の貫通孔形成部の
内径は２Ｒとしている。この管体１０側面における上記
貫通孔の外周部分には外パイプ１１が半田付けされてい
る。すなわち、外パイプ１１は管体１０側面から所定高
さだけ突出して設けられている。この外パイプ１１の内
径は上記貫通孔の内径と略同一である。１２は内径Ｄの
内パイプであり、この内パイプ１２は外パイプ１１に嵌
入され、ろう付により外パイプ１１に固着されている。
そして、この内パイプ１２の下端部は管体１０の内部に
所定長さαだけ突出している。１２Ａはこの突出部（壁
部）を示している。また、内パイプ１２の下端開口は、
図１に示すように、管体１０と同一の曲率を有するよう
に側面から見て円弧状に形成されている。そして、内パ
イプ１２の内径Ｄ、管体１０の半径Ｒ、および、内パイ
プ１２の突出長さαとの間には、Ｄ／Ｒ＝１．０〜１．
１、α／Ｒ＝０．１１〜０．１６の関係がある。この場
合に、当該木管楽器において良好な音質が得られるのが
確認されている。内パイプ１２の上端部の近傍にはタン
ポ皿に内嵌したタンポ１３が配設されており、内パイプ
１２の上端の開口部（音孔）を開閉する構成となってい
る。
【００１４】以上の構成を有する木管楽器の音孔構造に
おいて、演奏者による唾液が管体１０の内壁に付着した
とする。管体１０の内壁を伝わった唾液は、内パイプ１
２の突出部１２Ａにより内パイプ１２の内部への侵入が
阻止される。この結果、音孔が唾液により塞がれること
がないので、唾液が音孔を塞ぐことによる当該管楽器の
発音不良を防止することができる。
おいて、演奏者による唾液が管体１０の内壁に付着した
とする。管体１０の内壁を伝わった唾液は、内パイプ１
２の突出部１２Ａにより内パイプ１２の内部への侵入が
阻止される。この結果、音孔が唾液により塞がれること
がないので、唾液が音孔を塞ぐことによる当該管楽器の
発音不良を防止することができる。
【００１５】また、唾液が内パイプ１２の開口部（音
孔）から外部に流出することがないので、タンポ１３に
唾液が付着することもない。したがって、タンポ１３に
唾液が付着することによるタンポ１３の耐久性の劣化を
防止することができる。
孔）から外部に流出することがないので、タンポ１３に
唾液が付着することもない。したがって、タンポ１３に
唾液が付着することによるタンポ１３の耐久性の劣化を
防止することができる。
【００１６】図２は本発明の第２実施例に係る木管楽器
の音孔構造における管体１０等の断面図である。
の音孔構造における管体１０等の断面図である。
【００１７】この木管楽器の音孔構造は上記第１実施例
に係る木管楽器の音孔構造に比べて以下の点において異
なる構成を示している。すなわち、内パイプ２２下端部
の内壁２２Ｂはテーパ状をなして構成されている。この
ように、内パイプ２２の内壁２２Ｂをテーパ状、すなわ
ち内パイプ２２の下端部の肉厚を下端側ほど薄く形成
し、全体としてその内壁面を湾曲面で構成することによ
り、上記第１実施例の場合に比べて当該木管楽器におけ
る音質を変更することができる。本実施例に係る他の構
成および効果については、第１実施例に係る木管楽器の
音孔構造における構成および効果と同一であるため、そ
の説明を省略する。
に係る木管楽器の音孔構造に比べて以下の点において異
なる構成を示している。すなわち、内パイプ２２下端部
の内壁２２Ｂはテーパ状をなして構成されている。この
ように、内パイプ２２の内壁２２Ｂをテーパ状、すなわ
ち内パイプ２２の下端部の肉厚を下端側ほど薄く形成
し、全体としてその内壁面を湾曲面で構成することによ
り、上記第１実施例の場合に比べて当該木管楽器におけ
る音質を変更することができる。本実施例に係る他の構
成および効果については、第１実施例に係る木管楽器の
音孔構造における構成および効果と同一であるため、そ
の説明を省略する。
【００１８】図３は本発明の第３実施例に係る木管楽器
の音孔構造における管体１０等の断面図である。本実施
例に係る木管楽器の音孔構造においては、内パイプ３２
の下端部の外壁３２Ａがオーバハング形状に、すなわち
内パイプ３２側面から見た場合に内部にくぼんだ円弧状
となるように構成されている。換言すると、内パイプ３
２の突出部の外壁３２Ａには、底面が湾曲面で形成され
た環状溝が形成されているものである。管体１０の内壁
を伝わってきた唾液が内パイプ３２内壁に回り込みにく
くなるため（唾液が音孔に侵入しにくくなるため）、音
孔が唾液により塞がれるのをより有効に防止することが
できるものである。また、当該木管楽器における音質が
向上するという効果もある。
の音孔構造における管体１０等の断面図である。本実施
例に係る木管楽器の音孔構造においては、内パイプ３２
の下端部の外壁３２Ａがオーバハング形状に、すなわち
内パイプ３２側面から見た場合に内部にくぼんだ円弧状
となるように構成されている。換言すると、内パイプ３
２の突出部の外壁３２Ａには、底面が湾曲面で形成され
た環状溝が形成されているものである。管体１０の内壁
を伝わってきた唾液が内パイプ３２内壁に回り込みにく
くなるため（唾液が音孔に侵入しにくくなるため）、音
孔が唾液により塞がれるのをより有効に防止することが
できるものである。また、当該木管楽器における音質が
向上するという効果もある。
【００１９】また、外パイプ３１の上端部の外壁３１Ａ
は、テーパ状に構成されている。この結果、上記各実施
例に比べて音孔（開口部）を形成するパイプ部分の肉厚
が薄くなっている。このため、タンポ１３が音孔を塞い
だ場合に、外パイプ３１の上端部にタンポ１３が接触す
る面積が減少する。したがって、一定の押圧力でタンポ
１３を閉じた場合に、タンポ１３により押圧される内パ
イプ３２の上端部の単位面積あたりの圧力が増加する。
このため、タンポ１３を閉じた場合に、タンポ１３と、
内パイプ３１上端部および外パイプ３１上端部との間に
隙間が生じるのを防止することとができる。よって、当
該木管楽器において、音孔がタンポ１３により完全に塞
がれないことを理由とする発音不良を防止することがで
きる。本実施例に係る他の構成および効果は上記第１実
施例に係る構成および効果と同一であるため、その説明
を省略する。
は、テーパ状に構成されている。この結果、上記各実施
例に比べて音孔（開口部）を形成するパイプ部分の肉厚
が薄くなっている。このため、タンポ１３が音孔を塞い
だ場合に、外パイプ３１の上端部にタンポ１３が接触す
る面積が減少する。したがって、一定の押圧力でタンポ
１３を閉じた場合に、タンポ１３により押圧される内パ
イプ３２の上端部の単位面積あたりの圧力が増加する。
このため、タンポ１３を閉じた場合に、タンポ１３と、
内パイプ３１上端部および外パイプ３１上端部との間に
隙間が生じるのを防止することとができる。よって、当
該木管楽器において、音孔がタンポ１３により完全に塞
がれないことを理由とする発音不良を防止することがで
きる。本実施例に係る他の構成および効果は上記第１実
施例に係る構成および効果と同一であるため、その説明
を省略する。
【００２０】図４は本発明の第４実施例に係る木管楽器
の音孔構造における管体１０等の断面図である。本実施
例に係る内パイプ４２の下端部の内壁４２Ｂは、テーパ
状に構成されている。このため、当該木管楽器における
音質を向上することができるものである。本実施例に係
る他の構成および効果は上記第３実施例に係る構成およ
び効果と同一であるため、その説明を省略する。
の音孔構造における管体１０等の断面図である。本実施
例に係る内パイプ４２の下端部の内壁４２Ｂは、テーパ
状に構成されている。このため、当該木管楽器における
音質を向上することができるものである。本実施例に係
る他の構成および効果は上記第３実施例に係る構成およ
び効果と同一であるため、その説明を省略する。
【００２１】図５は本発明の第５実施例に係る木管楽器
の音孔構造示す管体５０等の断面図である。本実施例に
おいては、上記第１実施例〜第４実施例に係る外パイプ
１１〜４１の代わりにパイプホルダ部５１が管体５０と
引き上げ加工により一体となって構成されている。内パ
イプ５２の上端部の外周に沿って、所定形状の突起５２
Ａが設けられている。この突起５２Ａがパイプホルダ部
５１の上端部に当接するように、内パイプ５２Ａはパイ
プホルダ５１内部に挿入されている。この状態におい
て、内パイプ５２がパイプホルダ部５１Ａに半田付けさ
れるものである。
の音孔構造示す管体５０等の断面図である。本実施例に
おいては、上記第１実施例〜第４実施例に係る外パイプ
１１〜４１の代わりにパイプホルダ部５１が管体５０と
引き上げ加工により一体となって構成されている。内パ
イプ５２の上端部の外周に沿って、所定形状の突起５２
Ａが設けられている。この突起５２Ａがパイプホルダ部
５１の上端部に当接するように、内パイプ５２Ａはパイ
プホルダ５１内部に挿入されている。この状態におい
て、内パイプ５２がパイプホルダ部５１Ａに半田付けさ
れるものである。
【００２２】内パイプ５２の突起５２Ａをパイプホルダ
部５１Ａの上端部に当接させることにより、パイプホル
ダ部５２に対する内パイプ５２の位置決めを容易に行う
ことができる。したがって、実施例に係る木管楽器の音
孔構造の生産が容易になるという利点がある。また、図
示しないタンポと内パイプ５２の上端部とが接する面積
が減少しているので、タンポと内パイプ５２の上端部と
の間に隙間が生じるのを防止できるものである。他の構
成および効果は、上記第１実施例に係る構成および効果
と同一であるため、その説明を省略する。
部５１Ａの上端部に当接させることにより、パイプホル
ダ部５２に対する内パイプ５２の位置決めを容易に行う
ことができる。したがって、実施例に係る木管楽器の音
孔構造の生産が容易になるという利点がある。また、図
示しないタンポと内パイプ５２の上端部とが接する面積
が減少しているので、タンポと内パイプ５２の上端部と
の間に隙間が生じるのを防止できるものである。他の構
成および効果は、上記第１実施例に係る構成および効果
と同一であるため、その説明を省略する。
【００２３】図６は本発明の第６実施例に係る木管楽器
の音孔構造における管体５０等の断面図である。本実施
例に係る内パイプ６２の下端部の内壁６２Ｂはテーパ状
をなして構成されているので、当該木管楽器における音
色を向上することが可能である。他の構成および効果は
上記第５実施例に係る構成および効果と同一であるた
め、その説明を省略する。
の音孔構造における管体５０等の断面図である。本実施
例に係る内パイプ６２の下端部の内壁６２Ｂはテーパ状
をなして構成されているので、当該木管楽器における音
色を向上することが可能である。他の構成および効果は
上記第５実施例に係る構成および効果と同一であるた
め、その説明を省略する。
【００２４】図７は本発明の第７実施例に係る木管楽器
の音孔構造における管体５０等の断面図である。本実施
例に係る内パイプ７２の下端部の外壁７２Ｃは、内パイ
プ７２側面から見た場合に内部にくぼんだ円弧状となる
よう構成されている。したがって、唾液が内パイプ７２
の内壁に回り込むのを有効に防止することができるもの
である。他の構成および効果は上記第５実施例に係る構
成および効果と同一であるため、その説明を省略する。
の音孔構造における管体５０等の断面図である。本実施
例に係る内パイプ７２の下端部の外壁７２Ｃは、内パイ
プ７２側面から見た場合に内部にくぼんだ円弧状となる
よう構成されている。したがって、唾液が内パイプ７２
の内壁に回り込むのを有効に防止することができるもの
である。他の構成および効果は上記第５実施例に係る構
成および効果と同一であるため、その説明を省略する。
【００２５】図８は本発明の第８実施例に係る木管楽器
の音孔構造示す管体５０等の断面図である。本実施例に
係る内パイプ８２の下端部の内壁８２Ｂはテーパ状をな
している。したがって、当該木管楽器における音色の向
上を図ることが可能である。他の構成および効果は上記
第７実施例に係る構成および効果と同一であるため、そ
の説明を省略する。
の音孔構造示す管体５０等の断面図である。本実施例に
係る内パイプ８２の下端部の内壁８２Ｂはテーパ状をな
している。したがって、当該木管楽器における音色の向
上を図ることが可能である。他の構成および効果は上記
第７実施例に係る構成および効果と同一であるため、そ
の説明を省略する。
【００２６】なお、上述の各実施例では、本発明をサク
ソフォーンに適用した場合について説明したが、例え
ば、クラリネット、オーボエ等他の木管楽器にも適用で
きる。
ソフォーンに適用した場合について説明したが、例え
ば、クラリネット、オーボエ等他の木管楽器にも適用で
きる。
【００２７】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば木管楽器の音孔構造において、唾液による、発音不良
およびタンポの耐久性の劣化を防止することができる。
ば木管楽器の音孔構造において、唾液による、発音不良
およびタンポの耐久性の劣化を防止することができる。
【図１】 図１の（Ａ）は、本発明の第１実施例に係る
本音孔構造における管体をその軸線に垂直に切断して示
す断面図である。また、図１の（Ｂ）は、本発明の第１
実施例に係る管体をその軸線を含む平面に沿って切断し
て示す断面図である。
本音孔構造における管体をその軸線に垂直に切断して示
す断面図である。また、図１の（Ｂ）は、本発明の第１
実施例に係る管体をその軸線を含む平面に沿って切断し
て示す断面図である。
【図２】 本発明の第２実施例に係る木管楽器の音孔構
造における管体の断面図である。
造における管体の断面図である。
【図３】 本発明の第３実施例に係る木管楽器の音孔構
造における管体の断面図である。
造における管体の断面図である。
【図４】 本発明の第４実施例に係る木管楽器の音孔構
造における管体の断面図である。
造における管体の断面図である。
【図５】 本発明の第５実施例に係る木管楽器の音孔構
造における管体の断面図である。
造における管体の断面図である。
【図６】 本発明の第６実施例に係る木管楽器の音孔構
造における管体の断面図である。
造における管体の断面図である。
【図７】 本発明の第７実施例に係る木管楽器の音孔構
造における管体の断面図である。
造における管体の断面図である。
【図８】 本発明の第８実施例に係る木管楽器の音孔構
造における管体の断面図である。
造における管体の断面図である。
【図９】 図９の（Ａ）は、従来の木管楽器、例えばク
ラリネットの管体をその軸線に垂直な面で切断して示す
断面図であり、図９の（Ｂ）は、管体をその軸線を含む
平面で切断して示す断面図である。
ラリネットの管体をその軸線に垂直な面で切断して示す
断面図であり、図９の（Ｂ）は、管体をその軸線を含む
平面で切断して示す断面図である。
１０、５０ 管体、１２Ａ 内パイプの外壁（壁部）
Claims (4)
- 【請求項１】 貫通孔が側面に穿設された金属製の管体
を備えた木管楽器の音孔構造において、 この貫通孔から管体の外部に向かって外パイプを突出
し、 この外パイプに沿って、この外パイプの内壁から管体の
内部に向かって内パイプを突出した木管楽器の音孔構
造。 - 【請求項２】 上記内パイプの突出端を、上記管体の軸
線と垂直な断面で視て円弧状に形成した請求項１に記載
の木管楽器の音孔構造。 - 【請求項３】 上記内パイプの管体内部への突出端部の
外面には、環状溝が形成されている請求項１または請求
項２に記載の木管楽器の音孔構造。 - 【請求項４】 上記内パイプの内径をＤ、上記管体の半
径をＲ、内パイプの管体内部への突出長さをαとしたと
き、Ｄ／Ｒ＝１．０〜１．１で、かつ、α／Ｒ＝０．１
１〜０．１６である請求項１〜請求項３のいずれか１項
に記載の木管楽器の音孔構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03859992A JP3355608B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | 木管楽器の音孔構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03859992A JP3355608B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | 木管楽器の音孔構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05204377A JPH05204377A (ja) | 1993-08-13 |
| JP3355608B2 true JP3355608B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=12529745
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03859992A Expired - Fee Related JP3355608B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | 木管楽器の音孔構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3355608B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5619166B2 (ja) * | 2010-08-20 | 2014-11-05 | 株式会社Ｂａｃｋｓ Ｖｅｒｓｅ | サクソフォーン |
| JP6766387B2 (ja) * | 2016-03-14 | 2020-10-14 | ヤマハ株式会社 | 管楽器 |
| US11715448B2 (en) | 2018-05-30 | 2023-08-01 | Roland Corporation | Electronic wind instrument and method for manufacturing electronic wind instrument |
-
1992
- 1992-01-29 JP JP03859992A patent/JP3355608B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05204377A (ja) | 1993-08-13 |
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