JP3355480B2 - Zifコネクタ - Google Patents

Zifコネクタ

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JP3355480B2
JP3355480B2 JP11465499A JP11465499A JP3355480B2 JP 3355480 B2 JP3355480 B2 JP 3355480B2 JP 11465499 A JP11465499 A JP 11465499A JP 11465499 A JP11465499 A JP 11465499A JP 3355480 B2 JP3355480 B2 JP 3355480B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ZIF(Zero
Insertion Force 無挿入力)コネク
タに関し、特に、スライド操作によって接続及び開放を
行うことができるZIFコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平8−55656号公報に記載され
たZIFコネクタの要点について図11〜図18を参照
して説明する。
【0003】ZIFコネクタは、相手側コネクタと嵌合
する嵌合部81aが設けられているハウジング81と、
このハウジング81に対して嵌合方向に対して垂直方向
(図11と図12における矢印方向)に移動可能に設け
られているインシュレータ91とを有している。
【0004】ハウジング81には、その長手方向一側に
スライダ101を組み付けた受容部81bが設けられて
いる。スライダ101の左右両側には略円柱形状のロー
ラ111が設けられている。
【0005】受容部81bには、この受容部81bを構
成する一対の壁面に嵌合方向に長いハウジング溝82が
形成されている。即ち、ハウジング81には嵌合部81
aの長手方向の外側に、かつ嵌合方向とは逆側に開放し
た箱状の受容部81bが設けられている。ハウジング溝
82は、上下端部に嵌合方向と平行となる第1のストレ
ート部82a,82bが形成されている。即ち、ハウジ
ング81及びインシュレータ91のうち、偏心するハウ
ジング溝82の嵌合時にローラ111が位置する端部
(嵌合部81a側)に嵌合方向と平行となるストレート
部82a,82bを構成している。この第1のストレー
ト部82a,82bのうち、上側の第1のストレート部
82aは、嵌合時においてローラ111の端部が挿入・
位置する部分である。
【0006】ローラ111は、その中央部と同心であ
り、かつ軸方向における両端部分が中央部よりも細い円
柱部111aを両端に構成した形状である。即ち、ロー
ラ111はスライダ101の厚さ寸法とほぼ同じ幅で中
央部が太い円柱状で、両側にこれより細い円柱部111
aを構成している。ハウジング溝82及びインシュレー
タ溝92は、ローラ111の両端側に対向してそれぞれ
構成されている。これによりローラ111の抜け止めを
行っている。
【0007】また、受容部81bの端面には嵌合方向に
ハウジングスリット84が形成されている。スライダ1
01にはハウジング溝82に対向した位置に嵌合方向と
垂直方向とに長いスライダ溝102が形成されている。
ハウジング溝82とスライダ溝102とは相互に偏心し
た位置関係となっている。
【0008】スライダ溝102の両側には垂直方向と平
行となる第2のストレート部102a,102b形成
されている。スライダ溝102の両側に嵌合方向に対し
て垂直方向となる第2のストレート部102a,102
bを構成したことによりスライダ101のスライド移動
の開始点及び終了点に第2のストレート部102a,1
02bに相当する一定量だけローラ111が移動しな
い。
【0009】スライダ溝102にはローラ111がスラ
イド可能に設けられている。また、スライダ101には
受容部81bの上面に穿設した逃げ穴83から突出する
スライダ操作部103が設けられている。スライダ操作
部103は指により操作する部分である。
【0010】インシュレータ91にはハウジング81の
受容部81bに組込まれた箱状部91aが一体に設けら
れている。箱状部91aはハウジング81の受容部81
bに覆われる形で嵌合方向に開放している。箱状部91
aの両側面には嵌合方向に長く嵌合方向と平行なインシ
ュレータ溝92が構成される。即ち、箱状部91aには
ハウジング溝82に対向する一対の壁面に嵌合方向に長
いインシュレータ溝92と、これらのインシュレータ溝
92の近傍で、一対の壁面に突起部93とが設けられて
いる。
【0011】また、箱状部91aの底面にはその縁端か
ら内側にのびているインシュレータスリット94が形成
されている。インシュレータスリット94はインシュレ
ータ91へスライダ101、ローラ111を組み立てた
ときに弾性変形して、組み立て易いようにしたものであ
る。
【0012】ハウジング溝82、インシュレータ溝9
2、及びスライダ溝102にはローラ111が挿通され
る。さらに、インシュレータ91にはフラットケーブル
のようなケーブル121を一端で保持した一対の保持板
122が取り付けられている。
【0013】このZIFコネクタでは、スライダ操作部
103を操作してスライダ101を垂直方向に移動する
ことにより、ハウジング81に対してインシュレータ9
1を移動させるものである。
【0014】さらに、インシュレータ91には、図1
4、図15及び図16に示すように、複数のピン形状の
導電性のコンタクト131が固定されている。コンタク
ト131にはハウジング81に形成されている複数の挿
入穴81cに一対一に挿通されているチューニングフォ
ーク型の導電性ソケットコンタクト132が接続されて
いる。ソケットコンタクト132は、嵌合部81aにま
で入り込んでいる。
【0015】ハウジング81とインシュレータ91との
垂直方向の相対的な移動により相手側コネクタに接続を
行う。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のZIFコネ
クタでは、スライダにローラを使用しているから、部品
点数が多く、また、スライダのスライド方向の寸法が大
きくなる。
【0017】そこで、本発明は、前記従来のZIFコネ
クタの欠点を改良し、部品点数が少なく、しかも、コネ
クタを接続及び開放する機構のスライド方向の寸法が小
さいZIFコネクタを提供しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、次の手段を採用する。
【0019】複数のコンタクトと、前記各コンタクトを
固定されたベースインシュレータと、前記ベースインシ
ュレータに対して嵌合方向と垂直方向に移動可能なハウ
ジングと、前記ベースインシュレータに対して回転可能
なレバーを有し、前記レバーは支点の付近にカムを有
し、前記ハウジングは前記カムの受容穴を有し、前記レ
バーの回転によって前記ハウジングを前記ベースインシ
ュレータに対して移動させ、相手側コネクタとの接続及
び開放を行うZIFコネクタにおいて、前記レバーの先
端部に円柱状突起を設け、前記円柱状突起を受容する穴
を有するスライダを前記ZIFコネクタの外側に設け、
前記穴は前記円柱状突起を押す一対の面を有し、前記ス
ライダが前記ZIFコネクタの嵌合方向と垂直方向にス
ライドすることによって前記相手側コネクタとの接続及
び開放を行い、前記スライダの往復スライド時に前記円
柱状突起を押す前記穴の一対の面のうち少なくとも一方
が、前記スライド方向と垂直方向に対して傾斜している
傾斜面であるZIFコネクタ。
【0020】
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態例のZIF
コネクタについて図1〜図10を参照して説明する。
【0022】まず、ZIFコネクタの構成を図1〜図3
を参照して説明する。ZIFコネクタは、2列に配置さ
れた多数のピンコンタクト10と、各ピンコンタクト1
0を固定されたベースインシュレータ20と、ベースイ
ンシュレータ20に対して嵌合方向(図2における上下
方向)と垂直方向(図2における左右方向)にスライド
可能なハウジング30と、ベースインシュレータ20に
対して回転可能なレバー40を有する。レバー40は、
その支点42の付近に略扇形形状のカム41を有し、ま
た、その先端部側面に円柱状突起43を有する。ハウジ
ング30は、カム41の受容穴31を有し、また、相手
側コネクタ(後述する。)に対する一対の位置決め凹部
32を有する。
【0023】次に、相手側コネクタの構成を図4〜図6
を参照して説明する。相手側コネクタは、2列に配置さ
れた多数のソケットコンタクト50と、各ソケットコン
タクト50を固定されたインシュレータ60を有し、ま
た、インシュレータ60は、ZIFコネクタに対する一
対の位置決め凸部61を有する。
【0024】続いて、ZIFコネクタと相手側コネクタ
との接続及び開放の概略を図7と図8を参照して説明す
る。相手側コネクタの一対の位置決め凸部61をZIF
コネクタの一対の位置決め凹部32にはめることによっ
て、図7のコネクタの開放状態に至る。開放状態では、
ZIFコネクタの各ピンコンタクト10の先端部は、相
手側コネクタの各ソケットコンタクト50の先端部に挿
入されているが、両コンタクトは、電気的に接触してい
ない。
【0025】図7の状態において、レバー40を左回転
すると、カム41は、ハウジング30をベースインシュ
レータ20に対して右方向に移動させる。すると、ハウ
ジング30の一対の位置決め凹部32がインシュレータ
60の一対の位置決め凸部61を押すため、インシュレ
ータ60は、右方向に移動して、図8のコネクタの接続
状態に至る。この結果、各ソケットコンタクト50は、
各ピンコンタクト10をこじるので、両コンタクトは、
電気的に接触する。
【0026】更に、カム41を有するレバー40とこれ
を回転させるスライダ70との関連構造を図9を参照し
て説明する。1個のベースインシュレータ20に2個の
ハウジング30が搭載されたZIFコネクタが、2組直
列に配置されている。各ZIFコネクタの両側は、第1
スティフナ21と第2スティフナ22とによって保持さ
れ、第2スティフナ22の向側にスライダ70が配置さ
れ、更に、スライダ70の向側にスライダ押え板73が
配置されている。スライダ70は、レバー40の円柱状
突起43を受容する穴71を有するが、穴71に傾斜面
72を形成する理由を図10を参照して説明する。図9
では、傾斜面72は、穴71の一面にしか形成されてい
ないが、スライダ70の往復スライドに対処するため、
穴71の二面に形成する。
【0027】図10(a)は、スライダ70の穴71に
垂直面が形成された場合の力学的説明図、図10(b)
は、スライダ70の穴71に傾斜面72が形成された場
合の力学的説明図である。
【0028】P1 ,P2 は、スライダ70がレバー40
の円柱状突起43を押す力、Wは、ハウジング30がレ
バー40のカム41を押す反力とする。P1 ,P2 ,W
は、いずれも摩擦を考慮し、摩擦角をρとする。F1
2 は、スライダ操作力とする。
【0029】Wは、図10(a)と図10(b)とで等
しい。P1 ,P2 は、支点42の周りの力のモーメント
がWと釣り合うように働く。
【0030】P1 の摩擦角ρの方向線とこれに平行な支
点42を通る直線との間隔をA、傾斜面72の傾斜角を
θとするとき、P2 の摩擦角ρの方向線とこれに平行な
支点42を通る直線との間隔をBとすると、A<Bとな
り、したがって、P1 >P2となる。
【0031】F1 ,F2 は、それぞれP1 ,P2 のスラ
イド方向成分であるから、傾斜角θを適宜設定すれば、
1 >F2 となるので、スライダ操作力を低減すること
ができる。
【0032】再び、図8を参照して説明すると、スライ
ダ70の穴71に傾斜面72を形成すると、傾斜面72
がレバー40の円柱状突起43に加える力(ただし、こ
こでは摩擦角を考慮しない。)は、矢印のようになるか
ら、前記力の方向線とこれに平行な支点42を通る直線
との間隔(垂直距離)Bが大きくなるので、スライダ7
0の操作力を小さく設定することができる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、次の効果を奏することができる。
【0034】1.従来の技術が必要とするスライダのロ
ーラを使用しないので、部品点数を削減することができ
る。
【0035】2.コネクタを接続及び開放する機構のス
ライド方向の寸法が小さくなる。
【0036】3.単純な部材のスライダでZIFコネク
タを操作することができる。
【0037】4.スライダの穴に傾斜面を形成すること
によって操作力が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタにお
けるハウジングの三面図であり、(a)は平面図、
(b)は正面図、(c)は側面図を、それぞれ示す。
【図2】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタの正
面側から見た断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタの側
面側から見た断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタと接
続する相手側コネクタの五面図であり、(a)は正面
図、(b)は平面図、(c)は背面図、(d)は側面
図、(e)は底面図を、それぞれ示す。
【図5】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタと接
続する相手側コネクタの正面側から見た断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタと接
続する相手側コネクタの側面側から見た断面図である。
【図7】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタと相
手側コネクタとの開放状態の正面側から見た断面図であ
る。
【図8】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタと相
手側コネクタとの接続状態の正面側から見た断面図であ
る。
【図9】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタを複
数配置した状態の分解斜視図である。
【図10】本発明の一実施の形態例のZIFコネクタに
おけるスライダの力学的説明図であり、(a)はスライ
ダの穴に垂直面が形成された場合、(b)はスライダの
穴に傾斜面が形成された場合を、それぞれ示す。
【図11】従来のZIFコネクタの開放状態の斜視図で
ある。
【図12】従来のZIFコネクタの接続状態の斜視図で
ある。
【図13】従来のZIFコネクタの分解斜視図である。
【図14】従来のZIFコネクタの底面側から見た断面
図である。
【図15】従来のZIFコネクタの正面側から見た断面
図である。
【図16】従来のZIFコネクタの側面側から見た断面
図である。
【図17】従来のZIFコネクタにおけるインシュレー
タの正面図である。
【図18】従来のZIFコネクタにおけるインシュレー
タの受容部の側面側から見た断面図である。
【符号の説明】
10 ピンコンタクト 20 ベースインシュレータ 21 第1スティフナ 22 第2スティフナ 30 ハウジング 31 受容穴 32 位置決め凹部 40 レバー 41 カム 42 支点 43 円柱状突起 50 ソケットコンタクト 60 インシュレータ 61 位置決め凸部 70 スライダ 71 穴 72 傾斜面 73 スライダ押え板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−199634(JP,A) 特開 平8−307078(JP,A) 特開 平4−333190(JP,A) 特開 昭55−121280(JP,A) 特開 平10−50443(JP,A) 別役万愛,メカニズム,日本,大濱亮 一,1977年8月15日,15版,100 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 23/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコンタクトと、前記各コンタクト
    を固定されたベースインシュレータと、前記ベースイン
    シュレータに対して嵌合方向と垂直方向に移動可能なハ
    ウジングと、前記ベースインシュレータに対して回転可
    能なレバーを有し、前記レバーは支点の付近にカムを有
    し、前記ハウジングは前記カムの受容穴を有し、前記レ
    バーの回転によって前記ハウジングを前記ベースインシ
    ュレータに対して移動させ、相手側コネクタとの接続及
    び開放を行うZIFコネクタにおいて、前記レバーの先
    端部に円柱状突起を設け、前記円柱状突起を受容する穴
    を有するスライダを前記ZIFコネクタの外側に設け、
    前記穴は前記円柱状突起を押す一対の面を有し、前記ス
    ライダが前記ZIFコネクタの嵌合方向と垂直方向にス
    ライドすることによって前記相手側コネクタとの接続及
    び開放を行い、前記スライダの往復スライド時に前記円
    柱状突起を押す前記穴の一対の面のうち少なくとも一方
    が、前記スライド方向と垂直方向に対して傾斜している
    傾斜面であることを特徴とするZIFコネクタ。
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別役万愛,メカニズム,日本,大濱亮一,1977年8月15日,15版,100

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