JP3354624B2 - 冷凍機 - Google Patents

冷凍機

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JP3354624B2
JP3354624B2 JP11066393A JP11066393A JP3354624B2 JP 3354624 B2 JP3354624 B2 JP 3354624B2 JP 11066393 A JP11066393 A JP 11066393A JP 11066393 A JP11066393 A JP 11066393A JP 3354624 B2 JP3354624 B2 JP 3354624B2
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良夫 大塚
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肇 佐野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍サイクルを構成す
る圧縮機内にオイルクーラ用パイプを配設し、かつ凝縮
器として水冷式のものを備えた冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図10に示すような構成の冷凍機
が知られている。図中1は圧縮機であり、冷媒吐出管2
に水冷凝縮器3が接続される。この水冷凝縮器3内には
冷媒管4が内底部まで挿入延出され、ここに減圧装置で
ある膨張弁5、蒸発器6の順に接続され、さらに冷媒吸
込管7を介して圧縮機1に接続される。冷媒吐出管2の
中途部にはエジェクタ8および、このエジェクタ8をバ
イパスする均圧管9が設けられる。
【0003】前記圧縮機1は、密閉容器10内に電動圧
縮機本体11が収容され、容器10の内底部に潤滑油の
溜り部12が形成され、ここから電動圧縮機本体11の
各摺動部へ給油されるようになっている。
【0004】さらに、溜り部12には、オイルクーラ用
パイプ13が浸漬されている。このパイプ13の一端部
には、水冷凝縮器3の内底部から延出されるオイルクー
ラ入口管14が接続される。他端部には、オイルクーラ
出口管15が接続されており、これはまた前記エジェク
タ8に接続される。
【0005】前記水冷凝縮器3内には、コイル状に巻迴
された冷却水管16が収容されていて、図示しない給水
源と連通する。図9に示すように、前記エジェクタ8が
構成される。図において、水平方向左側部に形成される
第1の口体部8aに、圧縮機1から延出される冷媒吐出
管2が接続される。水平方向右側部に形成される第2の
口体部8bに、水冷凝縮器3へ延出される冷媒吐出管2
が接続される。
【0006】これらの中間部において口径が絞られた部
分があり、この絞り部8cと僅かに位置をずらせた状態
で、オイルクーラ出口管15が接続される第3の口体部
8dが形成される。
【0007】再び図10に示すように、圧縮機1で圧縮
された冷媒ガスが冷媒吐出管2に吐出され、エジェクタ
8を介して水冷凝縮器3内に導かれる。ここで冷媒は液
冷媒となって容器内底部に溜まる。
【0008】この液冷媒は、冷媒管4に吸上げられ、膨
張弁5で減圧される。さらに、蒸発器6に導かれて蒸発
し、冷凍作用をなす。蒸発冷媒は、蒸発器6から圧縮機
1に吸込まれて、再び上述のサイクルを導かれる。
【0009】一方、水冷凝縮器3に集溜する液冷媒の一
部は、オイルクーラ入口管14に導出され、圧縮機1内
のオイルクーラ用パイプ13に導かれて、潤滑油と熱交
換してこれを冷却する。油温の低下が効率よく行われ
て、各摺動部の潤滑性を確保する。
【0010】エジェクタ8には絞り部8cが設けられて
いるところから、この絞り効果(ベルヌーイの定理を利
用した、いわゆるエジェクタ効果)によって、オイルク
ーラ出口管15から液冷媒が吸上げられ、圧縮機1から
吐出される高温高圧の冷媒中に混合する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような構成および
作用をなす冷凍機であるが、特にオイルクーラ用パイプ
13への液冷媒循環構造に問題がある。すなわち、エジ
ェクタ8の揚程量hは、次式で表される。
【0012】 h = r2 /r1 × 1/2g(D2 /d 2×V)21 :吐出ガスの比重量 r2 :凝縮液の比
重量 g :重力加速度 D :冷媒吐出管
の直径 d :エジェクタの絞り部の口径 V :冷媒吐出管
内の流速 上式から分かるように、揚程量hを大きくするために
は、エジェクタ8の絞り部8cの口径dを小さくすると
よい。しかしながら、極端に小さくすると、今度は絞り
部8cを通過する冷媒の通過音が大きくなる不具合や、
圧縮機1の起動時など、吐出流量の多いプルダウン運転
で吐出圧力が上昇し易い。
【0013】その結果、圧縮機1の高圧スイッチが作動
して運転中止に陥ったり、圧縮機1の電動機部の負荷が
増大してブレークダウンが発生する。さらに、冷媒循環
量が低いサイクルの場合には、冷媒吐出管2内の流速が
遅いため、エジェクタ8において充分な揚程量が得られ
ない。そのため、オイルクーラ用パイプ13内での熱交
換量が減少し、油溜り部12の潤滑油の発生熱量を奪う
ことができなくなってくる。
【0014】オイルクーラ用パイプ13の受ける熱量が
過大になると、内部の液冷媒が気液混合状態に変り、つ
いには、完全なガス状態になる。この状態では潤滑油に
対する少しの冷却効果も得られず、圧縮機1自体の過熱
を招く。
【0015】水冷凝縮器3においても同様な状態であ
り、ここでは冷媒に対して過冷却がとれ難いため、熱を
受けるとガス状態に変り易い。したがって、オイルクー
ラ用パイプ13に導かれたときは完全にガス化して、圧
縮機1内の潤滑油に対する冷却効果は期待できない。
【0016】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、圧縮機にオイルクーラ
を配設し、このオイルクーラに導かれる油冷却媒体とし
ての液冷媒を、水冷凝縮器から導く構成であることを前
提に、どのような状況にあってもオイルクーラへの液冷
媒循環量を確保して、圧縮機に対する冷却効率の向上
と、この圧縮性能の向上化を得られる冷凍機を提供しよ
うとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足するた
め、本発明の冷凍機は、圧縮機内にオイルクーラ用パイ
プを配設し、この圧縮機に冷媒吸込管および冷媒吐出管
を接続し、この冷媒吐出管に水冷凝縮器を接続し、この
水冷凝縮器と前記オイルクーラ用パイプの一端部とにオ
イルクーラ入口管を接続し、前記オイルクーラ用パイプ
の他端部と、エジェクタを介して冷媒吐出管にオイルク
ーラ出口管を接続し、前記オイルクーラ入口管から分岐
し、絞り装置を介して冷媒吸込管に接続され、前記絞り
装置の出口部がオイルクーラ入口管と熱交換する冷却用
バイパス管を具備した。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【作用】本発明では、エジェクタを備えることを前提
に、水凝縮器からオイルクーラ用パイプに導かれる液冷
媒の一部を冷却用バイパス管に導いて熱交換させ、圧縮
機の温度低下を図る。
【0023】なお、エジェクタを備えることを前提に、
オイルクーラ用パイプからエジェクタに導かれる液冷媒
の一部を、補助バイパス管を介して圧縮機吸込側に導
き、冷凍サイクルにおける冷媒循環量の増大を図り、そ
の結果、圧縮機の温度低下を図ることができる
【0024】なお、オイルクーラ用パイプから出た液冷
媒を水冷凝縮器内の再熱交換用器に導き、再熱交換して
から冷凍サイクルに導出し、オイルクーラ用パイプの油
冷却媒体である液冷媒の循環量を確保することができ
【0025】なお、オイルクーラ用パイプから出た液冷
媒を再熱交換器に導き、再熱交換してから冷凍サイクル
に導出し、循環量を確保する。そして、水冷凝縮器から
出た液冷媒の一部を液インジェクション回路に導いて圧
縮機の冷却をなす。この回路の開閉制御を、圧縮機の吐
出冷媒温度もしくは、オイルクーラ用パイプの出入り口
温度差から行なうことによって、精度の向上化を図る
とができる
【0026】なお、エジェクタの連通部の口径を適宜調
整することにより、冷凍サイクルにおける冷媒循環量に
適応した流速が得られ、したがってオイルクーラ用パイ
プからの液冷媒の吸上げ量の調整を図れることができ
【0027】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1における20は圧縮機であって、ここに接
続される冷媒吐出管21は水冷凝縮器22に連通する。
この水冷凝縮器22の内底部に出口側の冷媒管23が挿
入され、ここには減圧装置である膨張弁24と蒸発器2
5が順に接続される。この蒸発器25から冷媒吸込管2
6を介して前記圧縮機20に接続される。
【0028】前記冷媒吐出管21の中途部にはエジェク
タ27が接続され、さらにこのエジェクタ27をバイパ
スするように、均圧管28が並列に接続される。前記圧
縮機20は、密閉容器29内に電動圧縮機本体30が収
容されるともに、密閉容器29内底部に潤滑油の溜り部
31が形成され、電動圧縮機本体30の各摺動部へ給油
するようになっている。
【0029】溜り部31にはオイルクーラ用パイプ32
が浸漬されている。このオイルクーラ用パイプ32はコ
イル状に巻迴形成されており、一端部には水冷凝縮器2
2の内底部から延出されるオイルクーラ入口管33が接
続される。
【0030】オイルクーラ用パイプ32の他端部には、
オイルクーラ出口管34が接続されており、これはまた
前記エジェクタ27に延出して接続される。エジェクタ
27は、先に図9において説明したものと、全く同一の
構成でよい。
【0031】前記水冷凝縮器22は、密閉容器35内に
コイル状に巻迴され、一端部が給水源に連通される冷却
水管36が収容されている。上記オイルクーラ入口管3
3の中途部には、冷却用バイパス管37の一端部が接続
される。このバイパス管37は、絞り装置38を備える
とともに、たとえば接着テープ39を用いてオイルクー
ラ入口管33に密接する密接部37aを有する。他端部
は、冷媒吸込管26の中途部に接続される。
【0032】しかして、圧縮機20を駆動することによ
り、ここで圧縮された高温高圧の冷媒が冷媒吐出管21
に吐出され、エジェクタ27を介して水冷凝縮器22内
に導かれる。
【0033】水冷凝縮器22に収容される冷却水管36
には冷却水が循環しているところから、高温高圧の冷媒
は熱交換して凝縮され、液冷媒となって容器35内底部
に溜まる。この液冷媒は、容器35内底部に垂直に延出
される冷媒管23に吸上げられ、この外部から膨張弁2
4に導かれて減圧される。
【0034】さらに、蒸発器25に導かれて蒸発し、こ
の蒸発潜熱を周囲から奪って、冷凍作用をなす。蒸発冷
媒は、圧縮機20に吸込まれて、再び上述のサイクルを
導かれる。
【0035】一方、水冷凝縮器22の容器35に集溜す
る液冷媒の一部は、オイルクーラ入口管33に導出さ
れ、圧縮機20内のオイルクーラ用パイプ32に導かれ
る。このオイルクーラ用パイプ32は、潤滑油の溜り部
31に浸漬され、潤滑油と熱交換して冷却する。油温の
低下が効率よく行われて、潤滑性の確保がなされる。
【0036】エジェクタ27には絞り部が設けられ、こ
の絞り効果によって、オイルクーラ出口管34から液冷
媒が吸上げられ、圧縮機20から吐出される高温高圧の
冷媒中に混合して循環する。
【0037】さらにまた、水冷凝縮器22に集溜する液
冷媒がオイルクーラ入口管33からオイルクーラ用パイ
プ32へ導かれる途中、その一部が冷却用バイパス管3
7に分流される。ここには絞り装置38があって、流量
を絞られた液冷媒は密接部37aに導かれ、オイルクー
ラ入口管33と熱交換する。
【0038】オイルクーラ入口管33を導かれる液冷媒
は、一時的に過冷却状態になり、管内ではガス化し難い
状態になってオイルクーラ用パイプ32に導かれる。そ
のため、オイルクーラ用パイプ32において圧縮機20
に集溜する潤滑油と充分な熱交換作用がなされる。
【0039】また、冷却用バイパス管37において、密
接部37aで熱交換した高圧液冷媒が、蒸発器25から
導出する低圧の蒸発冷媒中に注入されて蒸発する。バイ
パス管37の液冷媒は蒸発熱を奪われて温度低下する。
すなわち、オイルクーラ入口管33との熱交換効率が高
められ、液冷媒の過冷却をさらに助成する。
【0040】冷凍サイクルにおいて蒸発温度が低下し、
エジェクタ27の吸上げ効果が低下して圧縮機20の内
部温度が上がった場合、冷媒の特性上、温度の高いとこ
ろへは流れ難く、オイルクーラ用パイプ32へ油冷却媒
体としての液冷媒が循環し難い。また、水冷凝縮器22
内部において、過冷却がとれなくなる。
【0041】しかるに、先に説明したような冷却用バイ
パス管37を備えることにより、オイルクーラ用パイプ
32の出口側に気液混合状態を継続するだけの冷媒量を
供給でき、冷凍サイクルの冷媒循環量が低下しても、圧
縮機20の冷却を確実に行える。
【0042】図8は、本発明の冷却用バイパス管を備え
たサイクルの特性変化と、先に図10で説明した従来の
サイクルの特性変化との比較を、実際の実験データをも
とに示す。
【0043】図中A特性が本発明のものであり、 蒸発温度が−45(°C)のとき、圧縮機の油温が85(°C)。 同 −40 同 88。
【0044】 同 −30 同 92。 であって、いずれの蒸発温度であっても、オイルクーラ
用パイプ32には効率よく液冷媒が循環することが判明
した。
【0045】一方、B特性は従来のものであって、 蒸発温度が−45(°C)のとき、圧縮機の油温が148(°C)。 同 −40 同 156。
【0046】 同 −30 同 105。 であって、蒸発温度が−40°C以下のときには、オイ
ルクーラ用パイプ32に液冷媒が循環しないことが判明
した。
【0047】図2は、変形例を示す。図1における冷却
用バイパス管の代用として、後述する補助バイパス管4
0を備えており、これ以外の構成は、先に説明したもの
と全く同一でよいので、同番号を付して、新たな説明は
省略する。
【0048】圧縮機20内のオイルクーラ用パイプ32
とエジェクタ27とを連通するオイルクーラ出口管34
と、蒸発器25と圧縮機20とを連通する冷媒吸込管2
6のそれぞれ中途部に、補助バイパス管40の両端部が
接続される。
【0049】この補助バイパス管40の中途部には、電
磁開閉弁41とストレーナ42および絞り装置43が順
次設けられる。前記電磁開閉弁41は、オイルクーラ出
口管34の温度もしくは圧縮機密閉容器29の温度を検
知し、所定温度以上の温度を検知したときのみ開放制御
されるようになっている。
【0050】しかして、電磁開閉弁41は、オイルクー
ラ出口管34の温度もしくは圧縮機密閉容器29の温度
が所定温度以上に上昇したとき開放する。エジェクタ2
7は、蒸発温度の低下により吸上げ力が弱まり、オイル
クーラ出口管34からの冷媒吸上げ量が減少する。
【0051】これに対して、オイルクーラ出口管34と
圧縮機20の冷媒吸込管26とが補助バイパス管40で
連通しているところから、エジェクタ27の吸上げ力が
低下した分、補助バイパス管40には圧縮機20の吸込
圧が影響して、冷媒が導かれる。
【0052】したがって、圧縮機20には充分な量の冷
媒が吸込まれることとなり、この内部温度の低下と冷媒
循環量の増大化を得られる。結果的には、先に図8で示
したA特性のような変化となる。
【0053】図3は、さらに異なる変形例を示す。圧縮
機20と水冷凝縮器22とは冷媒吐出管21で直接連通
され、ここにはこれまで説明したようなエジェクタは存
在しない。オイルクーラ入口管33などの構成は、先に
説明したものと同一でよいので、同番号を付して説明を
省略するが、以下に述べる構成が相違する。
【0054】水冷凝縮器22内には、冷却水管36とと
もに再熱交換器45が配設される。この再熱交換器45
は、水冷凝縮器22の容器35内底部に集溜する液冷媒
内に浸漬する。一端部はオイルクーラ出口管34に接続
され、他端部は冷凍サイクルの膨張弁24と連通する出
口側冷媒管23に接続される。
【0055】しかして、水冷凝縮器22内の液冷媒はオ
イルクーラ入口管33を介してオイルクーラ用パイプ3
2に導かれ、圧縮機20内の潤滑油を冷却してから、オ
イルクーラ出口管34に導出される。
【0056】この出口管34は水冷凝縮器22内の再熱
交換器45に連通しており、オイルクーラ用パイプ32
で熱交換した液冷媒が再熱交換する。したがって、オイ
ルクーラ用パイプ32で潤滑油と熱交換して温度上昇す
るようなことがあっても、水冷凝縮器22内の液冷媒と
再熱交換するので、冷凍サイクルの冷媒循環量は充分確
保される。
【0057】その結果として、オイルクーラ用パイプ3
2には冷媒の蒸発温度に拘りなく、充分な量の油冷却媒
体としての液冷媒が循環して潤滑油を冷却し、圧縮機2
0の温度上昇を阻止する。
【0058】図4は、さらに異なる変形例を示す。基本
的には、図3の構成と同一である。すなわち、エジェク
タは備えおらず、オイルクーラ出口管34が水冷凝縮器
22内の再熱交換器45と連通し、さらには膨張弁24
と連通する冷媒管23に接続される。
【0059】この実施例では、冷媒管23の中途部か
ら、液インジェクション回路50の一部が分岐してお
り、この回路50には電磁開閉弁51と絞り装置52が
設けられ、圧縮機20の電動圧縮機本体30内に直接連
通する。
【0060】制御部53は、圧縮機20の冷媒吐出管2
1に設けられる温度センサ54と、オイルクーラ入口管
33に設けられる温度センサ55と、オイルクーラ出口
管34に設けられる温度センサ56とから検知信号を受
け、かつ液インジェクション回路50の電磁開閉弁51
の開閉制御をなす。
【0061】しかして、冷凍サイクル運転を行うと、条
件によって吐出ガス温度および潤滑油温度が上昇する。
圧縮機20に接続される冷媒吐出管21に設けられる温
度センサ54が所定温度以上の上昇を検知した場合に
は、制御部53は液インジェクション回路50の電磁開
閉弁51に信号を送って、これを開放させる。
【0062】水冷凝縮器22から導出される液冷媒の一
部は、液インジェクション回路50に分流され、途中、
絞り装置52で流量を絞られた状態で圧縮機20に導か
れる。すなわち電動圧縮機本体30に直接注入されて冷
却をなし、吐出ガス温度の低下を図る。
【0063】また、制御部53は、オイルクーラ出口管
34と入口管33にそれぞれ設けられた温度センサ5
5,56からも検知信号を受けており、常時、これらの
温度差を演算する。
【0064】この温度差が一定以上になったとき、制御
部53は電磁開閉弁51に開放信号を送って液インジェ
クション作用を行わせる。このように、液インジェクシ
ョン作用をなすのに、圧縮機20の吐出冷媒温度の検
知、もしくはオイルクーラ用パイプ32の出入口の温度
差の検知との、二面から電磁開閉弁51の制御を行う。
【0065】蒸発温度低下の影響は、吐出ガス温度ある
いは潤滑油温度のどちらか一方に必ず生じるところか
ら、確実な開閉弁制御をなす。一方、冷凍サイクルにお
ける冷媒循環量の充分な確保により、オイルクーラ用パ
イプ32の冷却効果を確実にして、潤滑油の温度低下を
図り、圧縮機20の過熱を抑制することは全く同様であ
る。
【0066】図5は、さらに異なる変形例を示す。図で
は簡略化して示すが、実際の構成は、先に図10で示し
たものと、後述するエジェクタを除いて同一でよい。
【0067】エジェクタ60は、口径の異なる複数のエ
ジェクタ体61ないし64を並列に接続し、それぞれの
エジェクタ体61ないし64と直列に電磁開閉弁65a
ないし65dが接続される。各開閉弁65aないし65
dは、図示しない制御部から制御信号を受け、蒸発温度
の低下など所定の条件下で、いずれか1つの開閉弁のみ
開放するよう制御される。
【0068】図6は、先の変形例に係る他の実施例を示
す。すなわち、エジェクタ70の基本的な構成は変わら
ないが、第2の口径部71に、絞り手段である絞り機構
72が設けられる。これは、口径部71に突出する作動
杆72aで無段階に開閉するようになっていて、図示し
ない制御部によって制御される。
【0069】蒸発温度の低下など所定の条件下で、エジ
ェクタ70の口径を実線特性で示すように無段階に絞
る。具体的には、絞り機構72の作動杆72aを徐々に
進出させて、第2の口径部71の口径を実質的に小さく
して、ここを導かれる冷媒の流速を上げる。
【0070】蒸発温度の低下にも拘らず、エジェクタ7
0の流速が上がり、オイルクーラ出口管34から吸上げ
られる液冷媒量が増大して、結局、冷凍サイクルの冷媒
循環量に適応した条件を確保できる。
【0071】図7は、このようなエジェクタ60,70
を備えた場合の、蒸発温度に対する冷媒循環量の特性を
表す。すなわち、冷凍サイクルの蒸発温度の低下にとも
なって、エジェクタ60の場合は口径を破線変化Cで示
すように段階的に絞る。具体的には、より細い口径のエ
ジェクタ体61から64まで順次選択して、ここを導か
れる冷媒の流速を上げる。エジェクタ70の場合は、口
径を一点鎖線変化Cで示すように無段階に絞って、冷媒
の流速を上げる。
【0072】蒸発温度の低下にも拘らず、エジェクタ6
0,70の流速が上がれば、ここではオイルクーラ出口
管34から吸上げられる液冷媒量が増大して、結局、冷
凍サイクルの冷媒循環量に適応した条件を確保できる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、圧縮機にオイルク
ーラ用パイプを配設し、このオイルクーラ用パイプに導
かれる油冷却媒体としての液冷媒を水冷凝縮器から導
き、オイルクーラ入口管から分岐し絞り装置を介して冷
媒吸込管に接続し絞り装置出口部がオイルクーラ入口管
と熱交換する冷却用バイパス管を具備したから、 オイル
クーラ用パイプと圧縮機集溜潤滑油との充分な熱交換作
用がなされるとともに、オイルクーラ入口管との熱交換
効率が高められて液冷媒の過冷却をさらに助成し、冷凍
サイクルの蒸発温度が低下しエジェクタの吸上げ効果が
低下して圧縮機の内部温度が上がった場合でも、オイル
クーラ用パイプへの液冷媒循環量を確保して、圧縮機に
対する冷却効率の向上を図り、その結果、圧縮性能の向
上化が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、オイルクーラを備え
た冷凍機の冷凍サイクル構成図。
【図2】変形例を示す、オイルクーラを備えた冷凍機の
冷凍サイクル構成図。
【図3】さらに異なる変形例を示す、オイルクーラを備
えた冷凍機の冷凍サイクル構成図。
【図4】さらに異なる変形例を示す、オイルクーラを備
えた冷凍機の冷凍サイクル構成図。
【図5】さらに異なる変形例を示す、エジェクタの概略
構成図。
【図6】先の変形例の他の実施例を示す、エジェクタの
概略構成図。
【図7】先の変形例における各実施例のエジェクタの冷
媒循環特性を表す図。
【図8】本発明構造と、従来構造との特性比較を表す
図。
【図9】従来構造の、エジェクタの縦断面図。
【図10】従来例を示す、オイルクーラを備えた冷凍機
の冷凍サイクル構成図。
【符号の説明】
32…オイルクーラ用パイプ、20…圧縮機、21…冷
媒吐出管、26…冷媒吸込管、22…水冷凝縮器、33
…オイルクーラ入口管、27…エジェクタ、34…オイ
ルクーラ出口管、38…絞り装置、37…冷却用バイパ
ス管、40…補助バイパス管、45…再熱交換器、23
…出口側冷媒管、50…液インジェクション回路、54
…吐出側冷媒温度センサ、55…オイルクーラ出口温度
センサ、56…オイルクーラ入口温度センサ、53…制
御部、61〜64…エジェクタ体、72…口径絞り機
構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 肇 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東 芝富士工場内 (72)発明者 磯野 賢 静岡県富士市蓼原336番地 東芝エー・ ブイ・イー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−74242(JP,A) 実開 昭53−56955(JP,U) 実開 昭55−6786(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にオイルクーラ用パイプが配設された
    圧縮機と、 この圧縮機に接続された冷媒吸込管および冷媒吐出管
    と、 この冷媒吐出管に接続された水冷凝縮器と、 この水冷凝縮器と前記オイルクーラ用パイプの一端部と
    に接続されるオイルクーラ入口管と、 前記オイルクーラ用パイプの他端部と、エジェクタを介
    して冷媒吐出管に接続されるオイルクーラ出口管と、 前記オイルクーラ入口管から分岐され、絞り装置を介し
    て冷媒吸込管に接続され、前記絞り装置出口部がオイ
    ルクーラ入口管と熱交換する冷却用バイパス管とを具備
    したことを特徴とする冷凍機。
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