JP3352255B2 - 支持部が座部と連動する乗物用の折畳式長椅子 - Google Patents

支持部が座部と連動する乗物用の折畳式長椅子

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JP3352255B2
JP3352255B2 JP31253694A JP31253694A JP3352255B2 JP 3352255 B2 JP3352255 B2 JP 3352255B2 JP 31253694 A JP31253694 A JP 31253694A JP 31253694 A JP31253694 A JP 31253694A JP 3352255 B2 JP3352255 B2 JP 3352255B2
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秀計 近松
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に、種々な乗物内に
設置される長椅子に関し、特に、所謂ラッシュ時には座
部を背当部側に折り畳んでおくことができ、乗客が少な
くなってきたときには、座部を通常の椅子のように展開
させることのできる折畳式長椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特に、都市における乗物においては、ラ
ッシュ時とそうでない場合とでは、これを利用する乗客
の数に大きな違いがあり、同じ乗物を効率良く使用する
ための種々な工夫が凝らされている。従来提案されてい
る折畳式長椅子は、座部を背当部側に折り畳むことによ
り、ラッシュ時において通路を広げることができて、多
数の乗客を乗せることができるものではあるが、その全
体は、座部の折畳みによって小さくはなっているもの
の、単なる邪魔物でしかないものとなっているのが実状
である。
【0003】このため、本発明は、折り畳まれてはいる
が折角乗物内に存在しているものをうまく利用できない
かと思案をめぐらせたところ、座部が折り畳まれた状態
の長椅子を、バースツールやステップチェアのような腰
掛けとすることが可能であることに気付いたのである。
すなわち、背当部側に折り畳まれた座部の上端面(当該
座部が使用されているときには着座者の脚が当接してい
るところ)と背当部の上端面とが略同じ位置となり、こ
れらが座部となり得ることに気付いたのである。それ
も、特に背当部の上端面は、展開した座部に着座してい
る人の首よりも下方にあって、通路に立っている人の腰
より低い位置となっているのが通常であり、その位置は
バースツールの座部と殆んど同じなのである。
【0004】しかしながら、従来の折畳式長椅子の折り
畳まれた座部と背当部との上に腰を実際に掛けてみる
と、腰やお尻が乗物の窓ガラスに接触することになり、
もしその状態で押されたとしたら、乗物の窓ガラス90
を割ってしまいそうになると考えられた。そうなれば、
窓ガラス90の内側に保護バーを設ければよいようであ
るが、今度は、この保護バーが通常時の長椅子に着座し
ている人の頭等に当たることになるし、保護バーの乗物
に対する取付作業が必要となってしまって、いずれにし
ても不適なものである。
【0005】そこで、本発明者等は、座部を折畳んだ折
畳式長椅子を、通勤途中の所謂腰掛けとするとともに、
その場合の使用者や窓ガラスの保護を行うようにするに
はどうしたらよいかについて種々検討を重ねてきた結
果、背当部の上側に支持部を配置するとともに、この支
持部が座部の状況に応じて上下するようにすることがよ
い結果を生むことを新規に知見して、本発明を完成した
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の経緯
に基づいてなされたもので、その解決しようとする課題
は、座部を折畳んだ折畳式長椅子の腰掛けとしての利用
である。
【0007】すなわち、請求項1に係る発明の目的とす
るところは、ラッシュ時に腰掛として利用できることは
勿論、腰掛けた人やその近傍に位置する窓ガラスの破損
を防止することができて、通常の使用状態においては、
底部への着座者に何等の不都合も与えないようにするこ
とのできる乗物用の折畳式長椅子を、簡単な構成によっ
て提供することにある。
【0008】また、請求項2の発明の目的とするところ
は、特に背当部が固定式の折畳式長椅子である場合に、
上記請求項1の発明と同様な目的を、最も簡単な構成に
よって達成することのできる乗物用の折畳式長椅子を提
供することにある。
【0009】さらに、請求項3に係る発明の目的とする
ところは、請求項1の発明の目的を達成できるようにす
ることの他、背当部の下部が座部の展開に応じて前方に
出て背当部を傾斜させることができる折畳式長椅子に適
用することができ、しかも底部の折畳み及び展開操作を
確実に行えて、耐久性に優れた折畳式長椅子を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず請求項1に係る発明の採った手段は、以下に
示す実施例において使用する符号を付して説明すると、
「主に乗物内に設置されて肘掛部40を有する基枠10
に、椅子を構成するための背当部30を組付けるととも
に、この背当部30側に向けて折畳み自在とした長尺な
座部20を組付けた折畳式長椅子100において、背当
部30の上端面に対して出入りする支持部50を、これ
に一体化した支持杆51を介して基枠10側に組付ける
とともに、座部20側と支持部50側の支持杆51との
間に、座部20が折畳まれたとき支持部50を上動させ
る連動機構60を介在させたことを特徴とする乗物用の
折畳式長椅子100」である。
【0011】すなわち、この請求項1に係る折畳式長椅
子100は、支持杆51によって支持された支持部50
を背当部30の上方に配置したものであり、この支持部
50は、これと一体的な支持杆51を基枠10側に出入
自在に組付けるとともに、支持杆51と座部20との間
に介在させた連動機構60によって、座部20を背当部
30側に向けて折畳んだとき、その動きに連動して背当
部30の上端面から上昇するようにしたものである。
【0012】支持部50を座部20の動きに連動させる
ための連動機構60としては、種々なものが採用し得る
ものではあるが、次の述べる請求項2に係る構成のもの
や、後述の実施例において例示する、ワイヤーと滑車を
利用した第1連動機構60Aあるいはリンク機構を採用
した第2連動機構60Bを採用しているものである。勿
論、この連動機構60としては、インナーワイヤーとア
ウターチューブからなるケーブル、あるいはスプロケッ
トとチェーン等を採用して実施し得るものである。
【0013】また、請求項2に係る発明の採った手段
は、請求項の折畳式長椅子100について、さらに、
「連動機構60を、略中央が基枠10側に回動自在に連
結されてその一端67aが支持杆51側に連結される回
動アーム67と、この回動アーム67の他端67bに一
端68aが連結される伝達アーム68とにより構成し
て、この伝達アーム68の他端68bを座部20側に連
結した」という構成を採ったものであり、これは折畳式
長椅子100の背当部30が基枠10に固定されたもの
の場合に適したものである。すなわち、背当部30が固
定式のものであれば、その背面側に比較的大きな空間を
確保することができるのであり、この空間に支持部50
を支える各支持杆51と、連動機構60とを収納するよ
うにしたものである。
【0014】さらに、請求項3に係る発明の採った手段
は、請求項1のような構成を有する折畳式長椅子100
について、さらに、「座部20を構成してその後端部に
突出する取付アーム21の後端に、当該座部20と平行
な支持枠70を連結するとともに、この支持枠70の両
端を肘掛部40内の案内部41によって案内させて、こ
の支持枠70と支持杆51との間に連動機構60を介在
させた」という構成を採ったものである。
【0015】すなわち、この請求項3に係る折畳式長椅
子100は、背当部30の下部を、座部20の折畳時に
後退させ、展開時には前方に僅かに突出するようにした
ものである場合に適した連動機構60を備えたものであ
り、この背当部30の下部の出入りは、座部20側に連
結されるべき支持枠70を介してなされるようにしたも
のである。
【0016】換言すれば、座部20を構成している取付
アーム21の後端(実際には基枠10内に入ってしまう
内端)に、座部20と平行に位置する支持枠70を連結
して、この支持枠70の両端部を両肘掛部40内に設け
た案内部41によって案内するようにしたものであり、
この支持枠70は、座部20と背当部30とを連動させ
るとともに、長尺な座部20の支持と動作を、確実かつ
所定の剛性を確保しながら行えるようにしたものであ
る。そして、この支持枠70に前述した連動機構60の
一端側を連結するようにして、全体として耐久性に優れ
た折畳式長椅子100としているものである。
【0017】
【発明の作用】次に、以上のように構成した各請求項に
係る発明の作用について、その使用の態様とともに説明
するが、実施例1及び2で示す折畳式長椅子100は、
それぞれ請求項1と2、及び請求項1と3の発明を実質
的に含むものであるから、以下ではこれら各実施例に係
る折畳式長椅子100を中心にして説明する。この場
合、図1は、実施例の1及び2に係る折畳式長椅子10
0の両方に共通するものである。
【0018】(実施例1)図1〜図5には、本発明に係
る折畳式長椅子100の実施例1が示してあり、この折
畳式長椅子100では、その背当部30が、図3に示す
ように、基枠10に対して固定してあって、この背当部
30の背面側には大きな空間が形成してある。そして、
この折畳式長椅子100においては、その基枠10内に
収納したモータである駆動装置80によって、座部20
が図3中の実線で示した展開状態と、図3中の仮想線に
示した折畳状態との間を回動するようにしてあるもので
ある。
【0019】この折畳式長椅子100の座部20が駆動
装置80の作動によって、図3の時計方向へ回動して折
畳まれると、この座部20には伝達アーム68が連結し
てあるから、座部20の回動によってこの伝達アーム6
8が図2の下方に引かれることになる。この伝達アーム
68には、回動アーム67が連結してあって、しかもこ
の回動アーム67の略中央部が回動軸69によって基枠
10側に回動自在に連結してあるから、回動アーム67
の一端67aは当然図2の上方に上動することになる。
そして、この回動アーム67の一端67aには支持部5
0側の支持杆51が連結してあるから、結果として、支
持部50は図6に示したように上動することになるので
ある。勿論、座部20を折畳状態から展開状態にすれ
ば、上述したのとは逆の作用をなすことは当然である。
【0020】また、支持部50についてみてみると、こ
の支持部50は、特に図6にて示したように、背当部3
0の上面から僅かに突出しただけの状態にあって、着座
者の背中の上部あたりに位置したものとなっている。従
って、この支持部50が着座者の腰のあたりに直接当た
ることはないのであり、仮に、着座者が外側に押された
としても、この支持部50が着座者に当接することはな
いものとなっているのである。
【0021】なお、図6または図7で示した実施例の支
持部50のように、これを棒状体のものとした場合に
は、着座者が座部20から立ち上がる際の手すりとして
役立てられるものとなっているものである。また、この
ように、棒状の支持部50が背当部30の上面から僅か
に突出したものであれば、その位置まで下動する際に、
当該支持部50と背当部30の上面との間に何かを挟み
込んでしまうことはないものである。さらに、この支持
部50に、図2及び図3で示したようなクッション兼カ
バー体52を設けておけば、意匠的にも安全を確保する
上でも有利なものとなるものである。
【0022】(実施例2)図1及び図7〜図13には、
本発明の実施例2である折畳式長椅子100が示してあ
り、この折畳式長椅子100では図7中の点線及び仮想
線で区別して示したように、その背当部30の下部が座
部20を展開したときに前方へ出るものである。そし
て、この座部20が折畳まれたときには、その下部が背
面側に後退するものであり、その座部20と背当部30
との連動を行うのが、折畳式長椅子100の横方向に配
置してある支持枠70なのである。
【0023】つまり、この折畳式長椅子100は、通常
の場合、すなわち、座部20を展開してこれに着座でき
るようにした場合では、図1、図7及び図10に示した
ような状態となっている。換言すれば、図7に示したよ
うに、座部20は展開されてその先端部が乗物の通路側
に向けて突出した状態にあり、背当部30は、図7中の
点線で示したように、その下縁が僅かに通路側、つまり
前方に突出して傾斜したものとなっている。これによ
り、使用者は、展開した座部20と、下方が前方に向け
て傾斜した背当部30とによって、座部20上に安楽状
態で着座し得るのである。
【0024】この実施例2における折畳式長椅子100
の座部20を展開したときの各部材の状態を、図10を
中心にして説明すると、次の通りである。すなわち、展
開状態の座部20を構成している取付アーム21は略水
平状に位置しているものであり、この取付アーム21の
後端(図10では図示右端)に連結してある支持枠70
は、図10に示したような最上方に位置しているもので
ある。この支持枠70の両側面には、案内部41を構成
している可動レール41bがそれぞれ一体化してあっ
て、この可動レール41bは、肘掛部40内に傾斜状態
で固着してある案内レール41aによって案内されてい
るものである。そして、支持枠70には、シリンダ内に
て圧力流体を移動させることによりそのピストンロッド
81が伸縮する駆動装置80が連結してあり、この駆動
装置80は、そのシリンダ側を基枠10に、またピスト
ンロッド81を支持枠70側に連結してある。
【0025】従って、駆動装置80を作動させてピスト
ンロッド81の収縮を行えば、支持枠70は図10に示
した位置から、図11に示すような位置まで下動するも
のとなっており、しかも支持枠70に固着した可動レー
ル41bは、肘掛部40側に固定した案内レール41a
によって案内されているのであるから、支持枠70は図
10に示した位置から図11に示した位置まで平行移動
し得るものとなっているのである。そして、この支持枠
70には、取付アーム21を介して座部20が連結して
あり、次の連結アーム22によって背当部30側に連結
してあるから、座部20は、支持枠70の下動に伴って
背当部30側に折畳まれるものとなっているのである。
【0026】つまり、座部20の両側端に位置する取付
アーム21の後端より前方に位置する部分には、図10
に示したように、連結アーム22の下端が連結軸22a
を介して連結してあり、この連結アーム22の上部は、
二つの連結軸32a・32bによって背当部30のフレ
ーム側に連結してあって、結果として当該座部20は、
背当部30と支持枠70とにより二点支持された状態に
ある。このため、前述したように、支持枠70が図10
の状態から図11の状態に下動されれば、座部20は連
結軸22aを略中心に回動し、背当部30に向けて折畳
み得るものとなっているものである。
【0027】実施例の背当部30では、これを構成して
いるフレームの上端に固定軸31を設け、この固定軸3
1によって基枠10側に連結してあり、かつ前述したよ
うに、この固定軸31より下方に位置する両連結軸32
a・32bによって座部20側の連結アーム22に連結
してあるから、座部20が折畳まれるのと連動して、背
当部30は図7中の点線で示した位置から同二点鎖線で
示した位置に傾動するものとなっているのである。
【0028】なお、実施例で示した座部20の長さは、
約2160mmであり、これに着座し得る人数は約5人
程度のものとしてある。そして、以下で説明するよう
に、この座部20を背当部30側に向けて折畳んだとき
には、当該折畳式長椅子100を腰掛けとして使用し得
る。その場合には、座部20の前方の通路を広くするだ
けでなく、当該折畳式長椅子100は、これに6〜8人
程度が腰掛けられるものとなるのである。
【0029】さて、この折畳式長椅子100をラッシュ
時に適応したものとするには、各駆動装置80を作動さ
せるのであるが、この実施例2の折畳式長椅子100で
は、各駆動装置80の作動は乗物が運行状態となる前に
集中してなされるものとしてある。すなわち、当該折畳
式長椅子100は一つの乗物に対して多数配置されるも
のであるが、その各座部20の折畳みや展開操作は一箇
所で集中制御してなされるものである。
【0030】なお、この集中制御方式は、実施例1の折
畳式長椅子100においても行われるものであり、その
場合にはモータである駆動装置80の通電及び正逆制御
を一箇所で集中してなされることになる。
【0031】駆動装置80が作動してピストンロッド8
1が収縮すると、支持枠70は、図10に示した状態か
ら図11に示した状態に下動し、これに伴って座部20
が背当部30側に折畳まれてその前方の通路が大きくな
されるとともに、背当部30の下端縁が後方に移動し
て、最終的には、座部20及び背当部30は、図7中の
二点鎖線に示したように完全に折畳まれるのである。こ
のときに、支持部50は、連動機構60によって、図7
中の実線に示した状態から二点鎖線にて示した状態へと
上動することになるのである。
【0032】以上の結果、座部20及び背当部30の上
端面が略同一面を形成するから、図6に示したように、
乗物の乗客は特に座部20を利用して腰掛けとして利用
し得ることになるのである。このとき、支持部50は、
以下で説明する連動機構60によって、図7の実線にて
示した位置から同二点鎖線にて示した位置にまで上昇し
ており、この上昇した支持部50によって、使用者の背
中の下部が支えられ得るものとなる。これにより、使用
者は、図6にて示したように、乗物の窓ガラス90から
所定距離離れた位置で支えられることになって、他の乗
客によって押されたとしても、直接窓ガラス90に当接
したり直接大きな力を加えることがないのであり、窓ガ
ラス90を破損することもないのである。
【0033】また、支持部50が上昇しているというこ
とは、その下方に使用者のお尻の一部を入れられること
になっているということであり、これにより、使用者は
折畳まれた座部20上に深く腰を掛けられるものとなっ
ているのである。
【0034】さて、座部20を折畳むことと連動して支
持部50が上動されるのであるが、そのための連動機構
60としては、以下の実施例では二種類のものを提示し
ている。図8、図9及び図14では、ワイヤと滑車を利
用した第1連動機構60Aを採用した場合の実施例が示
してあり、図12及び図13ではリンクを利用した第2
連動機構60Bを採用した場合の実施例が示してあるも
のである。いずれにしても、支持部50と一体的な支持
杆51は、基枠10または背当部30側に形成した案内
部11内に挿通してあり、これにより、支持部50は常
に水平に上下動し得るものとしてあるものである。
【0035】連動機構60として、ワイヤと滑車と利用
した第1連動機構60Aを採用した場合には、座部20
を折畳むことによって下動する支持枠70により、図9
に示したワイヤ61の下端が図示の状態から下方に引か
れることになる。このワイヤ61は、基枠10側に取付
けた固定滑車62を介して、支持部50の支持杆51の
下端に取付けた動滑車63に掛装してあり、かつその上
端が基枠10側に固定してあるから、その下端が図示下
方に引かれれば、動滑車63を支持部50側のスプリン
グ53の弾発力に抗して押し上げるのである。従って、
座部20が折畳まれれば、これに連動して各動滑車63
が押し上げられ、結果として支持部50は図6に示した
ように上昇するのである。なお、各支持杆51に介装し
たスプリング53は圧縮スプリングであり、支持部50
が乗客のイタズラ等によって飛び出してしまうのを防止
するものである。
【0036】図12及び図13に示した第2連動機構6
0Bでは、次のような作動をするものである。すなわ
ち、図12に示したように、基枠10の一部に水平方向
にのみ移動自在に設けたスライダ64に、一端を支持枠
70側に連結した第1連結ロッド65の他端が連結して
あるから、支持枠70が下動すると、第1連結ロッド6
5を介してスライダ64が図示左方にスライドするので
ある。このスライダ64には、一端を支持部50側の支
持杆51の下端に連結した第2連結ロッド66の他端が
連結してあるから、スライダ64の図示左方へのスライ
ドによって支持杆51の下端は押し上げられるのであ
る。その結果、座部20の折畳みに連動して支持部50
は図6の状態に上動することになる。
【0037】なお、第1連動機構60Aは、折畳式長椅
子100全体の重量軽減を果たし得るものであり、一方
第2連動機構60Bは、支持部50の上下動を常に安定
した状態で、かつ頻繁なメンテナンスを不要としている
ものである。
【0038】
【実施例】次に、各請求項に係る発明を、図面に示した
実施例に従って説明するが、実施例として示した折畳式
長椅子100は、その背当部30を固定した構造のもの
と、背当部30を座部20の動きに連動させて、座部2
0を展開したときに背当部30の下部を前方に突出させ
て背当部30を傾斜させるようにした構造のものとに区
別されるため、これらを実施例1及び実施例2として項
を分けて説明する。この場合、図1は両実施例に共通す
るものであり、実施例1は図1〜図6に、また実施例2
は、図1、及び図7〜図13に示してある。さらに、支
持部50としては、前述の作用の項でも述べたように、
これが図1に示したような棒状のものであっても、また
図2に示したようなクッション兼用カバー体52であっ
ても、その作用自体に実質的な大きな差異があるもので
はないから、以下では、特に説明を必要とする場合を除
いて、両者を混在させて説明していく。
【0039】(実施例1)まず、この折畳式長椅子10
0は、図1〜図6に示したように、乗物内に設置される
べき基枠10を有しているものであり、この基枠10に
対して、座部20及び背当部30が組付けられるもので
ある。また、本実施例の基枠10においては、その両側
端部に肘掛部40がそれぞれ一体化してあり、これら各
肘掛部40内に、後述するモータである駆動装置80が
収納してあるものである。そして、基枠10の背面側
(乗物の壁側になる部分)には、支持部50の支持杆5
1を案内するための案内部11が形成してあり、支持部
50は、背当部30の上端面から突出するようにしてあ
る。
【0040】座部20は、図1に示すような横長のフレ
ームにクッション材を設けて表装したものであることは
当然であるが、この座部20の背当部30側に向けて折
畳んだときには、図6に示したように、その上端面上に
乗客が腰掛けるものであるから、この座部20の前端部
分はある程度の硬質なものとして構成してある。
【0041】そして、この座部20は、図2に示したよ
うに左右の支持軸20aを介して基枠10側に回動自在
に取付けてあるものであり、この座部20を構成してい
るフレームの後端には、図3に示したように、取付アー
ム21が突出形成してある。
【0042】本実施例1での座部20は、モータである
駆動装置80によって展開または折畳み作動されるもの
であり、そのために、この座部20の側面には、図2及
び図3に示したように、底部側固定歯車82が一体化し
てある。この底部側固定歯車82には、基枠10側に設
けた中間歯車81を介して、駆動装置80の出力軸に固
定した歯車が噛合しており、モータである駆動装置80
の正逆転によって、当該座部20の展開または折畳み作
動がなされるものである。なお、底部側固定歯車82
は、前述した支持軸20aを中心に回動する扇型のもの
である。
【0043】一方、背当部30は、図3に示したよう
に、基枠10に対して固定的に取付けたもので、その背
面側には所定の空間が形成してあり、この空間内に座部
20と支持部50との連動機構60が配置してあるので
ある。
【0044】さて、支持部50であるが、この実施例1
での支持部50は、図3に示したように、パイプ材によ
って形成した支持杆51の上端に、背当部30の表装材
と同じ表装材によって表装したクッション兼用カバー体
52を設けたものである。各支持杆51は、図2に示し
たように、基枠10側の案内部11によって上下動自在
に案内支持したものである。
【0045】そして、この実施例1に係る折畳式長椅子
100の連動機構60は、図2及び図3に示したよう
に、略中央が基枠10側に回動自在に連結されてその一
端67aが支持杆51側に連結される回動アーム67
と、この回動アーム67の他端67bに一端68aが連
結される伝達アーム68とにより構成して、この伝達ア
ーム68の他端68bを座部20側に連結してあるもの
である。勿論回動アーム67は、回動軸69によって基
枠10側に取付けてあるものであり、伝達アーム68の
他端68bは、座部20側に設けた取付アーム21の後
端に回動自在に連結してあるものである。
【0046】本実施例の折畳式長椅子100では、折畳
時及び展開時における座部20をそれぞれその位置で固
定するための折畳時ロック機構23a及び展開時ロック
機構23bが設けてある。これらの折畳時ロック機構2
3a及び展開時ロック機構23bは、これ単独で各状態
の座部20の固定を行うこともあるが、本実施例では座
部20に加わる荷重等を考慮して基枠10と座部20間
に設けた他のストッパとの共働により確実な固定を行う
ようにしているものである。
【0047】折畳時ロック機構23aは、図2〜図4に
示したように、まず、基枠10側に固定した取付材24
aと、この取付材24aに支持軸25aを介して回動自
在に取付けたロックプレート26aとを有しているもの
である。このロックプレート26aは、支持軸25a上
に設けたつる巻ばね27aの作用によって、図4の
(イ)の図示時計方向に回動すべく常に付勢されている
ものであり、その一端が取付材24aに一体化した当り
板24cに当接することにより、その回動範囲が規制さ
れているものである。これに対して、取付材24aの反
対側には、モータである駆動装置80の作動に連動する
ソレノイド29aが一体化してあり、このソレノイド2
9aが作動したとき、ロックプレート26aをつる巻ば
ね27aの付勢方向とは反対方向に回動させるものであ
る。
【0048】ロックプレート26aの先端には、図4の
(イ)で示したように、係合溝26cが形成してあり、
この係合溝26cには、座部20の後端面に一体化した
ストッパーバー28aが係合するようにしてある。従っ
て、座部20が折畳状態となったときには、図4に示し
たように、当該折畳時ロック機構23aによってその状
態が固定されるのであり、モータである駆動装置80を
駆動させて座部20を展開する際には、そのソレノイド
29aが作動して当該折畳時ロック機構23aによるロ
ック状態を解除するものである。
【0049】これに対して、展開時ロック機構23bに
おいても、特に図5において示したように、基枠10側
に固定した取付材24bと、この取付材24bに支持軸
25bを介して回動自在に取付けたロックプレート26
bとを有しているものである。このロックプレート26
bは、支持軸25b上に設けたつる巻ばね27bの作用
によって、図5の(イ)の図示時計方向に回動すべく常
に付勢されているものであり、その一端が取付材24b
に一体化した当り板24cとに当接することにより、そ
の回動範囲が規制されているものである。これに対し
て、取付材24bの反対側には、モータである駆動装置
80の作動に連動するソレノイド29bが一体化してあ
り、このソレノイド29bが作動したとき、ロックプレ
ート26bをつる巻ばね27bの付勢方向とは反対方向
に回動させるものである。
【0050】そして、ロックプレート26bの先端に
は、図5の(イ)に示したように、係合溝26cが形成
してあり、この係合溝26cには、座部20の後端面に
一体化したストッパーバー28bが係合するようにして
ある。従って、座部20が展開状態になったときには、
図5に示したように、当該展開時ロック機構23bによ
ってその状態が固定されるのであり、モータである駆動
装置80を駆動させて座部20を折畳む際には、そのソ
レノイド29bが作動して当該展開時ロック機構23b
によるロック状態を解除するものである。
【0051】(実施例2)次に、背当部30が座部20
の展開等に連動して、その下部が前後動する折畳式長椅
子100に本発明を適用した実施例について説明する
が、この実施例2の折畳式長椅子100においては、そ
の連動機構60として、図8、図9及び図14に示した
実施例2の1である第1連動機構60Aと、図12及び
図13に示した実施例2の2である第2連動機構60B
との二種類があるので、以下では、連動機構60以外の
共通事項について説明した後に、連動機構60を各実施
例毎に項を分けて説明する。
【0052】まず、この折畳式長椅子100は、図1及
び図7〜図10に示したように、乗物内に設置されるべ
き基枠10を有しているものであり、この基枠10に対
して、座部20及び背当部30が組付けられるものであ
る。また、本実施例の基枠10においては、その両側端
部に肘掛部40がそれぞれ一体化してあり、これら各肘
掛部40内に座部20を構成する取付アーム21や、後
述する支持枠70のための案内部41が収納してあるも
のである。そして、基枠10の背面側(乗物の壁側にな
る部分)または背当部30内には、支持部50の支持杆
51を案内するための案内部11が形成してあり、支持
部50は、背当部30の上端面から突出するようにして
ある。
【0053】座部20は、図1に示すような横長のフレ
ームにクッション材を設けて表装したものであることは
当然であるが、この座部20の背当部30側に向けて折
畳んだときには、例えば図6に示したように、その上端
面上に乗客が腰掛けるものであるから、この座部20の
前端部分はある程度の硬質なものとして構成してある。
また、この座部20のフレームの一部は、図10または
図11に示したように、基枠10側に向けて延在する取
付アーム21が一体化してあり、この取付アーム21は
主として基枠10の両側に一体化した肘掛部40内にて
揺動するものとしてある。
【0054】この座部20を構成している各取付アーム
21の後端には、図10に示したように、後述する支持
枠70の端部が回動可能に連結してあり、また、この取
付アーム21の支持枠70との連結部により前方(図1
0では図示左方)には、連結アーム22の下端が連結軸
22aによって回動可能に連結してある。
【0055】連結アーム22は、座部20と背当部30
とを互いに連結するものであり、その上端は、背当部3
0を構成しているフレームの両側端面に連結軸32a・
32bを介して固着してある。そして、この連結アーム
22の上端は、背当部30を基枠10に対して連結して
いる固定軸31より僅かに下方に位置するようにしてあ
るのである。
【0056】なお、この座部20については、上記実施
例1の折畳式長椅子100において採用している折畳時
ロック機構23a及び展開時ロック機構23bをそのま
ま採用して実施してもよいものであるが、その詳図は図
4及び図5を援用して省略することにする。
【0057】背当部30は、座部20と同様に、フレー
ムにクッション材を配置して表装したものであることは
当然として、フレームの上端に位置する部分の固定軸3
1によって基枠10に対して傾動自在に取付けたもので
ある。すなわち、この背当部30は、固定軸31によっ
て基枠10に吊下状態で装着されているものであり、そ
の下端縁はある程度自由に傾動し得るものとしてある。
その理由は、座部20の展開や折畳みに応じて当該背当
部30の傾斜を変えるようにしたいからであり、実施例
では、この背当部30を前述した状態の連結アーム22
によって座部20側に連結してあるから、座部20を展
開したいときには背当部30の下部を前方に引き出し
て、座部20への着座者の背中がうまく当たるように言
わばリクライニングさせるのである。これに対して、座
部20を当該背当部30側に折畳んだ時には、背当部3
0の下部を後方に押し込んで、座部20と背当部30と
が、図7の二点鎖線にて示したように、ピッタリと一体
化するようにしているものである。
【0058】肘掛部40は、図1に示したような幅と、
図7に示したような大きさを有しているものであり、座
部20及び背当部30の両側に配置したものである。こ
れら各肘掛部40内には、図10及び図11に示したよ
うに、支持枠70のための案内部41が設けてあり、こ
の案内部41は、肘掛部40に対して所定角度で傾斜し
た状態で固定した直線状の案内レール41aと、この案
内レール41a内にて案内される可動レール41bとか
らなっているものである。案内レール41aの上部は、
支持枠70を構成している側板に一体的に連結してあ
り、これによってこの案内レール41aは支持枠70を
上下に平行移動するように支持しているものである。
【0059】この肘掛部40内には、前述の案内部41
や、その可動レール41bが連結される支持枠70の側
板が収納されることは勿論、本実施例では、座部20の
展開及び折畳みを積極的に行なうための駆動装置80も
収納されるものである。この駆動装置80は、シリンダ
内に圧力流体を供給することにより、ピストンを往復移
動させるものであり、ピストンに一体化したピストンロ
ッド81は、その上端を支持枠70の上端側に連結して
ある。なお、駆動装置80のシリンダ側は、図10に示
したように、基枠10側に連結してある。
【0060】ところで、座部20の内側になる支持枠7
0は、図10、図8、図14あるいは図12に示したよ
うなものである。すなわち、この支持枠70は、座部2
0と同程度の長さを有する二本の各パイプを互いに平行
して、その両端部に側板を一体化することにより構成し
たものであり、座部20の支持と、各駆動装置80によ
る駆動力の伝達と、連動機構60による連動操作とを確
実にするための十分な剛性を備えたものである。勿論、
そのような剛性を有しているのであれば、実施例のよう
な各パイプを使用して当該支持枠70を構成するという
必要性はない。
【0061】さて、支持部50であるが、本実施例での
支持部50は、パイプ材の表面に弾力性材料を被覆して
形成したものであり、その下面側に複数の支持杆51を
一体化したものである。各支持杆51は、基枠10また
は背当部30の背面側に設けた案内部11内に挿通した
ものであり、連動機構60がワイヤー及び滑車を利用し
た第1連動機構60Aである場合には、各支持杆51に
圧縮スプリングであるスプリング53を挿通して、上動
させるためにはこのスプリング53の弾発力に抗した力
を付与しなければならないようにしている。一方、連動
機構60がリンクを利用した第2連動機構60Bである
場合には、案内部11内に単に挿通しただけのものであ
る。
【0062】この支持部50は、本実施例の場合、一番
下に下がったときに、図7の実線にて示したように、背
当部30の上端面から8〜10cm程度浮いた状態とな
るように組付けられるものである。そのようにしたの
は、この支持部50が下がったときに、これと背当部3
0との間に何かを挟んでしまうことのないようにするた
めである。また、この支持部50には、前述したよう
に、弾力性材料による被覆がしてあるが、これに代え
て、背当部30の表装材と同じ表装材によって表装した
クッション兼カバー体52を、図7中の二点鎖線にて示
したように一体化して実施してもよいものである。
【0063】以上のようにした支持部50は、座部20
の展開または折畳み動作に連動して下動または上動する
ものであり、そのために使用しているのが連動機構60
である。この連動機構60は、座部20側と支持部50
の支持杆51との間に介装させたものであるが、その介
在のさせ方と構成部材に種々な態様が考えられるため、
以下では実施例1の第1連動機構60Aの場合と、実施
例2の第2連動機構60Bの場合とに分けて説明する。
【0064】(実施例2の1;連動機構60が第1連動
機構60Aである場合)この第1連動機構60Aは、図
9及び図14に示したように、一端(図中では図示下
端)が支持枠70に連結されたワイヤ61と、このワイ
ヤ61の方向を変えるべく、基枠10または背当部30
側に固定した固定滑車62と、支持部50側の支持杆5
1の下端に取付けた動滑車63とからなっているもので
ある。ワイヤ61は、その一部を固定滑車62及び動滑
車63に掛装した後に、その他端(図中では図示上端)
を基枠10または座部20側に固定したものであり、支
持枠70が図9に示した位置から下動したときに、動滑
車63をスプリング53の付勢力に抗して押し上げるも
のである。
【0065】この第1連動機構60Aは、主として、一
本のワイヤ61と、各々1個の固定滑車62及び動滑車
63からなるものであるから、全体として折畳式長椅子
100の軽量化を図ることができるものである。勿論、
ワイヤ61は、その強度が十分なものであれば、支持杆
51に設けた動滑車63を省略して、このワイヤ61の
他端を直接支持杆51側に連結して実施してもよいもの
である。この場合には、支持部50の上下動の量が、支
持枠70の上下量と一致することになるから、支持部5
0の上下量を所定範囲内に納めるために、ワイヤ61の
一端を座部20の取付アーム21側に直接連結するよう
にするとよい。
【0066】(実施例2の2;連動機構60が第2連動
機構60Bである場合)この第2連動機構60Bを使用
した例は、図12及び図13に示してある。つまり、第
2連動機構60Bは、特に図12に示したように、略傾
斜状態に配置されて、下端を支持枠70側に連結した第
1連結ロッド65と、この第1連結ロッド65の上端が
連結されて、基枠10または背当部30側にて水平方向
にスライドするスライダ64と、このスライダ64の一
部に下端が連結された第2連結ロッド66とからなって
いるものである。第2連結ロッド66は、第1連結ロッ
ド65とは反対方向に傾斜させて配置されるものであ
り、その上端は、支持部50の支持杆51の下端に連結
したものである。
【0067】従って、この第2連動機構60Bは、支持
枠70が、図12に示した位置から基枠10または背当
部30に対して下方に動いたときに、第1連結ロッド6
5によってスライダ64を図示下方にスライドさせるも
のであり、スライダ64の左方へのスライドを第2連結
ロッド66によって支持杆51を上昇させる力に変換さ
せるものである。
【0068】このように、この第2連動機構60Bは、
基枠10または背当部30に組付けられてこれに対して
横方向にスライドするスライダ64と、2本の第1連結
ロッド65及び第2連結ロッド66とから構成できるの
で、連動機構60として必要な十分な剛性を有したもの
として得るだけでなく、各部材が機械的に組付けあるい
は取付けられるものであるから、非常に耐久性に優れた
ものとなっているのである。
【0069】
【発明の効果】以上詳述した通り、まず請求項1に係る
発明においては、上記各実施例において例示した如く、
「主に乗物内に設置されて肘掛部40を有する基枠10
に、椅子を構成するための背当部30を組付けるととも
に、この背当部30側に向けて折畳み自在とした長尺な
座部20を組付けた折畳式長椅子100において、背当
部30の上端面に対して出入りする支持部50を、これ
に一体化した支持杆51を介して基枠10側に組付ける
とともに、座部20側と支持部50側の支持杆51との
間に、座部20が折畳まれたとき支持部50を上動させ
る連動機構60を介在させたこと」にその構成上の特徴
があり、これにより、ラッシュ時に腰掛として利用でき
ることは勿論、腰掛けた人やその近傍に位置する窓ガラ
スの破損を防止することができて、通常の使用状態にお
いては、底部への着座者に何等の不都合も与えないよう
にすることのできる乗物用の折畳式長椅子を、簡単な構
成によって提供することができるのである。
【0070】また、請求項2に係る発明においては、上
記折畳式長椅子100について、「連動機構60を、略
中央が基枠10側に回動自在に連結されてその一端67
aが支持杆51側に連結される回動アーム67と、この
回動アーム67の他端67bに一端68aが連結される
伝達アーム68とにより構成して、この伝達アーム68
の他端68bを座部20側に連結したこと」にその構成
上の特徴があり、これにより、請求項1に係る発明と同
様な効果を発揮することができるのであり、特に背当部
30が固定式の折畳式長椅子100に適用するのに最適
なものとすることができるのである。
【0071】さらに、請求項3に係る発明においては、
上記請求項1の折畳式長椅子100について、「座部2
0を構成してその後端部に突出する取付アーム21の後
端に、当該座部20と平行な支持枠70を連結するとと
もに、この支持枠70の両端を肘掛部40内の案内部4
1によって案内させて、この支持枠70と支持杆51と
の間に連動機構60を介在させたこと」にその構成上の
特徴があり、これにより、上記請求項1の発明と同様な
効果を発揮することができる他、背当部30が座部20
の動きと連動して、展開時の座部20を傾斜状態にする
ことのできる構成の折畳式長椅子100に適用するのに
最適なものとすることができ、しかも底部の折畳み及び
展開操作を確実に行えて、耐久性に優れた折畳式長椅子
を提供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る折畳式長椅子の正面図である。
【図2】本発明を背当部が固定式である折畳式長椅子に
適用した場合の背当部を取外して示した折畳式長椅子の
正面図である。
【図3】同折畳式長椅子の部分縦断側面図である。
【図4】同折畳式長椅子に採用している折畳時ロック機
構を示すもので、(イ)は部分縦断側面図、(ロ)は
(イ)の図示右方からみた背面図である。
【図5】同折畳式長椅子に採用している展開時ロック機
構を示すもので、(イ)は部分縦断側面図、(ロ)は
(イ)の図示右方からみた背面図である。
【図6】座部を折畳んで腰掛けとしたときの折畳式長椅
子の側面図である。
【図7】本発明を背当部が傾斜式である折畳式長椅子に
適用した場合であって、その背当部と座部との関係を示
した折畳式長椅子の側面図である。
【図8】同折畳式長椅子を構成している支持枠を中心に
してみた支持枠の正面図である。
【図9】連動機構の第1実施例である第1連動機構の構
成を示す正面図である。
【図10】同折畳式長椅子において座部を展開したとき
の各部材の状態を示した部分拡大側面図である。
【図11】座部が背当部に向けて折畳まれたときの各部
材の状態を示した部分拡大側面図である。
【図12】連動機構の第2実施例である第2連動機構の
構成を示す正面図である。
【図13】同第2連動機構の拡大側面図である。
【図14】図9に示した第1連動機構の構成を示す側面
図である。る。
【符号の説明】 100 折畳式長椅子 10 基枠 11 案内部 20 座部 21 取付アーム 22 連結アーム 23a 折畳時ロック機構 23b 展開時ロック機構 24a・24b 取付材 25a・25b 支持軸 26a・26b ロックプレート 27a・27b つる巻ばね 28a・28b ストッパーバー 29a・29b ソレノイド 30 背当部 31 固定軸 40 肘掛部 41 案内部 41a 案内レール 41b 可動レール 50 支持部 51 支持杆 52 クッション兼カバー体 53 スプリング 60 連動機構 60A 第1連動機構 60B 第2連動機構 61 ワイヤ 62 固定滑車 63 動滑車 64 スライダ 65 第1連結ロッド 66 第2連結ロッド 67 回動アーム 67a 一端 67b 他端 68 伝達アーム 68a 一端 68b 他端 69 回動軸 70 支持枠 80 駆動装置 81 ピストンロッド 90 窓ガラス
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/00 - 2/72 A47C 7/56 A47C 16/00 B61D 33/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主に乗物内に設置されて肘掛部を有する基
    枠に、椅子を構成するための背当部を組付けるととも
    に、この背当部側に向けて折畳み自在とした長尺な座部
    を組付けた折畳式長椅子において、 前記背当部の上端面に対して出入りする支持部を、これ
    に一体化した支持杆を介して前記基枠側に組付けるとと
    もに、 前記座部側と前記支持部側の支持杆との間に、前記座部
    が折畳まれたとき前記支持部を上動させる連動機構を介
    在させたことを特徴とする乗物用の折畳式長椅子。
  2. 【請求項2】前記連動機構を、略中央が前記基枠側に回
    動自在に連結されてその一端が前記支持杆側に連結され
    る回動アームと、この回動アームの他端に一端が連結さ
    れる伝達アームとにより構成して、この伝達アームの他
    端を前記座部側に連結したことを特徴とする請求項1に
    記載の乗物用の折畳式長椅子。
  3. 【請求項3】前記座部を構成してその後端部に突出する
    取付アームの後端に、当該座部と平行な支持枠を連結す
    るとともに、この支持枠の両端を前記肘掛部内の案内部
    によって案内させて、この支持枠と前記支持杆との間に
    前記連動機構を介在させたことを特徴とする請求項1に
    記載の乗物用の折畳式長椅子。
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