JP3352196B2 - 貼り合わせ基板の製造方法及び半導体基体の製造方法 - Google Patents

貼り合わせ基板の製造方法及び半導体基体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は貼り合わせ基板の製造方
法及び半導体基体の製造方法に係り、特に多孔質半導体
上に単結晶半導体を成長させ、これを貼り合わせてSO
I(Silicon−On−Insulator)基板
を作製する場合に好適に用いられる、貼り合わせ基板の
製造方法及び半導体基体の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】絶縁基板上に薄膜単結晶層を有する基板
はSOI基板と呼ばれ、この基板を用いて作製された集
積回路は、通常のバルク半導体で作製された回路と比べ
て、高速・低消費電力の動作が可能なことが古くから知
られており、その有用性は認められている。
【0003】SOI基板の作製法には、従来主に以下の
3通りの方法があった。
【0004】(1) 第1の方法は、SIMOX法と呼ばれ
ており、バルク半導体基板表面より数千オングストロー
ムの深さに高ドーズ量の酸素イオンを注入することによ
り、埋込酸化膜を形成する方法である。この方法は、再
表面の単結晶半導体層の膜厚均一性に優れるものの、イ
オン注入による結晶品質の劣化及び高価な高ドーズイオ
ン注入プロセスが必要などの欠点があり、広く集積回路
に用いられるに至っていない。
【0005】(2) 第2の方法は、ウェハ貼合せ法であ
る。この方法は、少なくとも一方の表面が絶縁された2
枚の単結晶ウェハを貼り合わせた後、研磨により一方の
単結晶を薄膜化する方法である。この方法は、単結晶品
質に優れているものの、研磨精度が充分でないために薄
膜化後の単結晶の厚さが不均一であることにより、やは
り広く集積回路に用いられるに至っていない。
【0006】(3) 第3の方法は、再結晶化法である。こ
の方法は、アモルファス又は多結晶半導体を絶縁基板上
に堆積した後、レーザー等で溶融し、単結晶化する方法
である。この方法は、膜厚均一性に優れているものの、
単結晶品質が悪く、又、製造コストが高くつくため、広
く集積回路の製造には用いられていない。
【0007】これらの問題を解決するSOI基板作製方
法が、米原らにより提案された(特開平5−21338
号)。この方法は、多孔質半導体層上に単結晶半導体を
成長させた第1の基体と、表面が絶縁された第2の基体
を貼り合わせた後、第1の基体の多孔質半導体を選択除
去することにより、SOI基板を作製するものである。
本方法は、ウェハ貼合せ法と同等な結晶品質を保ちなが
ら、膜厚の均一な単結晶半導体を得る方法として、極め
て優れた作製方法である。本方法により、安価で高品質
なSOI基板を作製できる。
【0008】以下、図9〜図11を用いて、上記のSO
I基板の作製方法について説明する。まず、半導体基板
表面を陽極化成法により多孔質化し、半導体基板202
表面に多孔質半導体層201を形成する(図9)。この
ときの多孔質半導体表面の概念図が図10である。なお
図10は図9のC部拡大図である。図10に示すよう
に、多孔質半導体は樹木の枝状の小孔204を多数有し
ている。
【0009】この後、エピタキシャル成長をさせること
により、多孔質半導体層201表面に単結晶層205を
形成する(図11)。なおエピタキシャル成長は100
0℃を超えると内部の孔の再配列等の構造変化が起こ
り、増速エッチングの特性が損なわれるため、エピタキ
シャル成長は1000℃以下が望ましいとされており、
分子線エピタキシー法、プラズマCVD法、減圧CVD
法、光CVD法、バイアス・スパッタ法などが用いられ
る。然る後、表面に例えば数千Åの絶縁膜213を有す
る基板212又は石英基板などと、上記ウェハを貼合せ
た後、半導体基板202、多孔質半導体層201を順次
エッチング除去し、SOI基板を得る(図12)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多孔質
半導体上への単結晶半導体成長を用いた従来のSOI基
板作製法は以下の様な課題を生ずる場合があった。
【0011】エピタキシャル成長法の中で最も高品質な
単結晶が成長できるのは、シリコン化合物ガスの熱分解
を用いたCVD法であるが、化合物ガスとして用いられ
るSiH4 ,SiHCl3 ,SiH2 Cl2 ,SiCl
4 は1000℃以下の温度ではいずれも減圧下でのみエ
ピタキシャル成長することが可能である。例えばSiH
2 Cl2 を用いて950℃でエピタキシャル成長させる
場合、ガス圧を100Torr以下にする必要がある。
このことから以下の問題点を生ずる場合がある。
【0012】 減圧プロセスでは、装置内でのパーテ
ィクル発生が多い。これは、エピタキシャル成長装置で
は通常数十バッチの連続運転が行われるが、このような
装置では内壁にポリシリコン等のパーティクルを多く付
着させており、減圧下では、装置内で乱流が起きやすい
ため、装置のパーティクルが内壁から離脱し、ウェハ上
に付着するからである。
【0013】 一般に、たとえ単結晶成長する温度で
あっても、単結晶成長の臨界温度Tcに近づくにつれ、
結晶中の欠陥密度が増加する。これは、単結晶成長の
際、成長原子がマイグレートしにくくなり、格子位置に
正確に到達しない確率が高まるためと考えられる。同一
原料ガスで比較した場合、成長温度を出来るだけ高くし
た方が欠陥を生じる確率は下がる。
【0014】 多孔質半導体表面上にも欠陥が残留し
ているが、低温ではこの欠陥が充分除去されず、その上
に成長した単結晶半導体の欠陥が消えない。
【0015】上記〜を模式的に図13,図14に示
した。図13は多孔質半導体201上にエピタキシャル
成長により単結晶半導体205を堆積した断面図を示し
ており、図14は絶縁膜を有する基体に貼り合わせた基
板の断面図を示すものである。
【0016】図13に示す、多孔質上に付着したパーテ
ィクル208や、単結晶成長中のパーティクル210、
又は格子欠陥、更に多孔質半導体上の欠陥より生じた単
結晶半導体の欠陥211はいずれも、図14に示すよう
に最終的な単結晶の欠陥となる。特にパーティクル性の
欠陥は、207,209で示したボイドを生じるため、
貼合せ工程後に単結晶層の欠落となり、SOI基板品質
を著しく劣化させる。
【0017】本発明の1つの目的は、欠陥密度を著しく
低減させたエピタキシャル成長層を多孔質半導体上に形
成する方法を提供することにある。本発明の更なる目的
はSOI基板の単結晶半導体の品質を著しく向上させる
ことにある。
【0018】更に本発明の目的は、高品質のSOI基板
を再現性よく高い歩留りで製造する方法を提供すること
にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の貼り合わせ基板
の製造方法は、多孔質半導体表面を絶縁物化して絶縁層
を形成する第1の工程と、前記絶縁層の少なくとも一部
を除去することにより前記多孔質半導体の露出表面を形
成する第2の工程と、還元性ガス又は還元性ガスを主成
分とする雰囲気中において、前記多孔質半導体が前記絶
縁層のない場合は構造変化を起こす第1の温度で、前記
露出表面を熱処理する第3の工程と、1気圧又はその近
傍の気圧のガス圧力中、前記第1の温度とほぼ同一又は
前記第1の温度より低い第2の温度にて、前記多孔質半
導体上に半導体単結晶を成長させる第4の工程と、を含
み、前記半導体単結晶面と絶縁性基体の絶縁面とを貼り
合わせることを特徴とする。
【0020】本発明の半導体基体の製造方法は、多孔質
シリコン層を有する第1の基板を用意する工程と、前記
多孔質シリコン層の孔壁に酸化膜を形成する工程と、前
記酸化膜の少なくとも一部を除去することにより前記多
孔質シリコン層の露出表面を形成する工程と、還元性ガ
ス又は還元性ガスを主成分とする雰囲気中において、前
記多孔質シリコン層が前記絶縁層のない場合は構造変化
を起こす第1の温度で、前記露出表面を熱処理する工程
と、1気圧又はその近傍の気圧のガス圧力中、前記第1
の温度とほぼ同一又は前記第1の温度より低い第2の温
度にて、前記多孔質シリコン層上に非多孔質単結晶半導
体層を形成する工程と、前記第1の基板を第2の基板
と、前記非多孔質単結晶半導体層が内側に位置する多層
構造体が得られるように貼り合わせる工程と、及び前記
多層構造体から前記多孔質シリコン層を除去する工程と
を含み、前記第2の基板上に前記非多孔質単結晶半導体
層を備えたことを特徴とする。 また本発明の半導体基体
の製造方法は、多孔質シリコン層を有する第1の基板を
用意する工程と、前記多孔質シリコン層の孔壁に酸化膜
を形成する工程と、前記酸化膜の少なくとも一部を除去
することにより前記多孔質シリコン層の露出表面を形成
する工程と、還元性ガス又は還元性ガスを主成分とする
雰囲気中において、前記多孔質シリコン層が前記絶縁層
のない場合は構造変化を起こす第1の温度で、前記露出
表面を熱処理する工程と、1気圧又はその近傍の気圧の
ガス圧力中、前記第1の温度とほぼ同一又は前記第1の
温度より低い第2の温度にて、前記多孔質シリコン層上
に非多孔質単結晶半導体層を形成する工程と、前記第1
の基板を第2の基板と絶縁層を介して、且つ前記非多孔
質単結晶半導体層が内側に位置する多層構造体が得られ
るように貼り合わせる工程と、及び前記多層構造体から
前記多孔質シリコン層を除去する工程とを含み、前記第
2の基板上に前記絶縁層及び前記非多孔質単結晶半導体
層を順次備えたことを特徴とする。
【0021】
【作用】本発明は、多孔質半導体表面を絶縁物化して絶
縁層を形成することで、多孔質半導体表面の枝状の小孔
の空間を酸化物で覆い、少なくともその一部を除去して
多孔質半導体表面を露出させ、次に還元性ガス中又は還
元性ガスを主成分とする雰囲気中において、前記多孔質
半導体が前記絶縁層のない場合は構造変化を起こす第1
の温度で、多孔質半導体露出表面を熱処理することで、
その表面を単結晶化させて薄い単結晶層を形成し、その
後その薄い単結晶層表面に、1気圧又はその近傍の気圧
のガス圧力中、前記第1の温度とほぼ同一又は前記第1
の温度より低い第2の温度にて、半導体単結晶を成長さ
せるものである。
【0022】本発明においては、多孔質半導体表面の枝
状の小孔の空間が酸化物で覆われているため、1000
℃を超える温度で熱処理しても多孔質の構造変化は起き
ず、このため1気圧又はその近傍の気圧のガス圧力中で
単結晶を成長することが可能となる。また、還元性ガス
中又は還元性ガスを主成分とする雰囲気中における熱処
理により単結晶化された薄い単結晶層上に半導体単結晶
の堆積を行うので欠陥等の少ない単結晶の成長が可能と
なる。
【0023】その結果、単結晶半導体中のパーティク
ル、欠陥を著しく低減させ、高品質のSOI基板を、安
価に再現性良く製造することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。 〈実施例1〉図1〜図8を用いて本発明に係る貼り合わ
せ基板の製造方法の第1の実施例を示す。
【0025】まず、5インチの面方位(100)のp型
シリコン基板102表面をHF(49%)とC25
Hの2:1混合液中、0.01(A/cm2 )の電流密
度で陽極化成した。15分間化成することで約15μm
の多孔質シリコン層101を得た(図2)。多孔質シリ
コン層101の厚さは、SOI基板作製プロセスの際の
プロセスマージン及びウェハのそりを考慮して決められ
るもので、単結晶成長条件には多孔質シリコン層厚は影
響を与えない。
【0026】次に、300〜500℃中、乾燥酸素中で
1時間酸化した(図3)。この時の多孔質表面の部分断
面図を図4に示す。図4は図3のA部拡大図に対応す
る。図4に示すように、多孔質半導体表面は樹木の枝状
の小孔104を多数有し、酸化工程により多孔質半導体
表面には酸化層103aが形成され、小孔の空間は、酸
化物103bで覆われる。次に希HF(0.1〜5%)
中で10〜60secエッチングし、表面の酸化膜を除
去する(図5)。この時の多孔質表面の部分断面図を図
6に示す。図6は図5のB部拡大図に対応する。
【0027】次に、基板をエピタキシャル成長炉に入
れ、単結晶を成長させる工程を経る。成長炉は日本アプ
ライドマテリアル社製のエピタキシャル成長炉を用い
た。基板はサセプターに設置された後、炉内の空気をN
2 ガス、その後H2 ガスで置換した。次に炉を1080
℃まで昇温させた。この温度で10分間保持させる。こ
の後の基板表面を図示したものが図1である。薄い酸化
膜を形成する工程により、1080℃で熱処理しても多
孔質層の樹木構造は構造変化をおこしていないが、表面
はシリコン原子のマイグレートと再配列が起こり、極薄
の単結晶層106となる。次にSiH2 Cl2 ガス50
0(ml/min)、H2 ガス200(l/min)を
導入し、1040℃,1気圧中でシリコン単結晶層10
5を1μm堆積させた。この時の断面図は図7である。
その後、炉は降温され、N2 で充分置換した後、炉より
とり出される。
【0028】基板はその後、表面に4000Åの酸化膜
113を形成した第2のシリコン基板112と貼り合わ
せ装置にて貼り合わされた後、1000℃でN2 ガス
中、1時間の熱処理をおこない、貼り合わせ強度を向上
させた。
【0029】次に、従来通りの方法、即ち、グラインダ
ーで第1の基板の単結晶シリコン102を研削した後、
HF:H22 =1:5の混合液で多孔質シリコン層1
01を除去し、SOI基板を得た(図8)。
【0030】なお、本実施例では、単結晶成長前の熱処
理温度を1080℃としたが1000℃〜1150℃の
範囲が可能であり、望ましくは成長温度と同じ又はそれ
以上の温度がよい。時間も2分〜30分程度が可能であ
る。また成長温度は、SiH 2 Cl2 ガスを用いた場合
は、1020℃〜1100℃が可能である。成長温度の
最適化は、多孔質シリコン層101から、単結晶成長層
105へのp型不純物(ここではボロン原子)の混入の
許容量を考慮しておこなうのがよい。混入量はp型不純
物濃度により異なるが、例えば0.01〜0.02Ω・
mの比抵抗の基板を用いた場合、1040℃の成長で深
さ0.5μmまでボロンが混入する。混入したボロンは
エピタキシャル層の使用目的に応じ、他の基板を貼り合
わせた後に、酸化,エッチング,機械研磨等により、除
去することが可能である。
【0031】なお、多孔質Siを作製するためには、正
孔が必要であり、N型Siに比べてP型Siの方が多孔
質Siに変質しやすい(長野、中島、安野、大中、梶
原、電子通信学会技術研究報告、vol.79,SSD79-9549(19
79) 、K.イマイ、Solid-State Electoronics,vol.24,
159(1981))。 しかし、N型Siも正孔の注入があれば、
多孔質Siに変質することが知られている(R.P.Holmst
rom and J.Y.Chi,Appl.Phys.Lett.,vol.42,386(198
3))。
【0032】更に成長ガスはSiH4 (モノシラン)ガ
ス、SiCl4 (四塩化シラン)ガス、SiHCl3
(トリクロロシラン)ガス、或いはSi26 (ジシラ
ン)ガス、Si38 (トリシラン)ガス等が可能であ
る。使用されるガスにより単結晶成長可能な温度範囲は
異なるが、一般に高温で成長をおこなう方が単結晶の結
晶性は良好である。更に成長中のガス流量は、例えばS
iH2 Cl2 流量50〜2000(ml/min)、H
2 流量50〜1000(l/min)が可能であるが、
使用した装置の構造において、適正な堆積速度と面内膜
厚分布が得られる条件を選んだ。堆積膜厚は、SOI基
板の使用目的に応じて自由に選択できるが、本実施例で
は、透過型液晶パネルの半導体基板として使用するため
に5000Å〜3μm程度とするのが適当であった。高
速の集積回路用に500〜5000Å、或いは高耐圧回
路用に3〜10μmとすることも可能である。
【0033】本実施例により、 減圧プロセスを必要としないため、ポンピングに起因
するパーティクルが全く発生しなくなった。従って、パ
ーティクルに起因するSOI基板の欠陥を完全に排除で
きた。 多孔質半導体表面を単結晶化したので、SOI基板の
結晶品質を著しく向上させることができた。 高温で結晶成長をおこなったので、結晶中の微小欠陥
や転位を著しく減少させることができた。
【0034】本実施例を実施することにより、単結晶品
質、膜厚分布が極めて優れたSOI基板を、再現性良く
低コストで生産するための技術が確立した。 〈実施例2〉本実施例では、図1で示した表面の単結晶
化工程を、電熱炉でおこなった。多孔質層を形成後、表
面を酸化し、その酸化膜を除去するまでの工程は実施例
1と全く同じである。
【0035】次に基板を、電気炉に入れ、N2 とH2
の混合ガス中で15分間熱処理した。N2 とH2 とを混
合させたのは、安全性を考慮したためであり、効果は同
じである。処理時間も5〜30分が可能である。温度は
第1実施例と同じ1080℃としたがこの温度に限定さ
れるものではない。
【0036】その後、エピタキシャル成長炉で1040
℃、1気圧、SiH2 Cl2 ガスを熱分解して1μmの
単結晶シリコンを成長させた。この後の工程は実施例1
と全く同じである。
【0037】本実施例によっても第1実施例と同じく、
結晶品質が極めて優れ、膜厚分布の良好なSOI基板を
再現性よく製造することができた。即ち、 パーティクル低減効果を得ることができた。 多孔質表面の結晶性改善効果を得ることができた。 高温による微小欠陥、転位密度の低減効果が得られ
た。そのため、SOI基板の品質歩留り向上に著しく貢
献することとなった。
【0038】更に、熱処理装置と成長炉とを分離するこ
とにより、 多孔質中の不純物が成長膜に入りにくい。 多孔質中の不純物が、エピタキシャル成長炉を汚染し
にくい。 などの効果が得られた。
【0039】これらの効果もSOI基板の品質及び量産
性の向上に寄与するものであった。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、 減圧プロセスを必要としないため、ポンピングに起
因するパーティクルの発生を完全に抑えることができ
る。従って、パーティクルに起因するSOI基板の欠陥
を完全に排除することができる。 多孔質半導体表面を単結晶化したので、SOI基板
の結晶品質を著しく向上させることができる。 高温で結晶成長をおこなうことができるので、結晶
中の微小欠陥や転位が著しく減少させることができ、S
OI基板の品質歩留りを向上させることができる。
【0041】したがって、単結晶品質、膜厚分布が極め
て優れたSOI基板を、再現性良く低コストで生産する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体単結晶の成長方法の製造工程を
説明するための概略的な部分拡大断面図である。
【図2】本発明に係るSOI基板の製造工程を説明する
ための断面図である。
【図3】本発明に係るSOI基板の製造工程を説明する
ための断面図である。
【図4】図3のA部の概略的な部分拡大断面図である。
【図5】本発明に係るSOI基板の製造工程を説明する
ための断面図である。
【図6】図5のB部の概略的な部分拡大断面図である。
【図7】本発明に係るSOI基板の製造工程を説明する
ための断面図である。
【図8】本発明に係るSOI基板の製造工程を説明する
ための断面図である。
【図9】従来例に係るSOI基板の製造工程を説明する
ための断面図である。
【図10】図9のC部の概略的な部分拡大断面図であ
る。
【図11】従来例に係るSOI基板の製造工程を説明す
るための断面図である。
【図12】従来例に係るSOI基板の製造工程を説明す
るための断面図である。
【図13】従来の製造方法による課題を説明するための
作製された貼り合わせ基板を示す断面図である。
【図14】従来の製造方法による課題を説明するための
作製されたSOI基板を示す断面図である。
【符号の説明】 101 多孔質半導体層 102 半導体基板 103 多孔質半導体酸化層 103a,103b 酸化物 104 樹木の枝状の小孔 105 単結晶層 106 薄い単結晶層

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質半導体表面を絶縁物化して絶縁層
    を形成する第1の工程と、 前記絶縁層の少なくとも一部を除去することにより前記
    多孔質半導体の露出表面を形成する第2の工程と、 還元性ガス又は還元性ガスを主成分とする雰囲気中にお
    いて、前記多孔質半導体が前記絶縁層のない場合は構造
    変化を起こす第1の温度で、前記露出表面を熱処理する
    第3の工程と、 1気圧又はその近傍の気圧のガス圧力中、前記第1の温
    度とほぼ同一又は前記第1の温度より低い第2の温度に
    て、前記多孔質半導体上に半導体単結晶を成長させる第
    4の工程と、を含み、 前記半導体単結晶面と絶縁性基体の絶縁面とを貼り合わ
    せることを特徴とする貼り合わせ基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記絶縁物は前記多孔質半導体の酸化物
    であることを特徴とする請求項1記載の貼り合わせ基板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記還元性ガスは水素ガスであることを
    特徴とする請求項1記載の貼り合わせ基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記多孔質半導体はp型半導体であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の貼り合わせ基板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 多孔質シリコン層を有する第1の基板を
    用意する工程と、 前記多孔質シリコン層の孔壁に酸化膜を形成する工程
    と、 前記酸化膜の少なくとも一部を除去することにより前記
    多孔質シリコン層の露出表面を形成する工程と、 還元性ガス又は還元性ガスを主成分とする雰囲気中にお
    いて、前記多孔質シリコン層が前記絶縁層のない場合は
    構造変化を起こす第1の温度で、前記露出表面を熱処理
    する工程と、 1気圧又はその近傍の気圧のガス圧力中、前記第1の温
    度とほぼ同一又は前記第1の温度より低い第2の温度に
    て、前記多孔質シリコン層上に非多孔質単結晶 半導体層
    を形成する工程と、 前記第1の基板を第2の基板と、前記非多孔質単結晶半
    導体層が内側に位置する多層構造体が得られるように貼
    り合わせる工程と、 及び前記多層構造体から前記多孔質シリコン層を除去す
    る工程とを含み、前記第2の基板上に前記非多孔質単結
    晶半導体層を備えた半導体基体の製造方法。
  6. 【請求項6】 多孔質シリコン層を有する第1の基板を
    用意する工程と、 前記多孔質シリコン層の孔壁に酸化膜を形成する工程
    と、 前記酸化膜の少なくとも一部を除去することにより前記
    多孔質シリコン層の露出表面を形成する工程と、 還元性ガス又は還元性ガスを主成分とする雰囲気中にお
    いて、前記多孔質シリコン層が前記絶縁層のない場合は
    構造変化を起こす第1の温度で、前記露出表面を熱処理
    する工程と、 1気圧又はその近傍の気圧のガス圧力中、前記第1の温
    度とほぼ同一又は前記第1の温度より低い第2の温度に
    て、前記多孔質シリコン層上に非多孔質単結晶半導体層
    を形成する工程と、 前記第1の基板を第2の基板と絶縁層を介して、且つ前
    記非多孔質単結晶半導体層が内側に位置する多層構造体
    が得られるように貼り合わせる工程と、 及び前記多層構造体から前記多孔質シリコン層を除去す
    る工程とを含み、前記第2の基板上に前記絶縁層及び前
    記非多孔質単結晶半導体層を順次備えた半導体基体の製
    造方法。
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