JP3351253B2 - 光周波数コム発生器 - Google Patents
光周波数コム発生器Info
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- JP3351253B2 JP3351253B2 JP22117496A JP22117496A JP3351253B2 JP 3351253 B2 JP3351253 B2 JP 3351253B2 JP 22117496 A JP22117496 A JP 22117496A JP 22117496 A JP22117496 A JP 22117496A JP 3351253 B2 JP3351253 B2 JP 3351253B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定した周波数お
よび周波数間隔の光パルスを発生させる光周波数コム発
生器に関する。
よび周波数間隔の光パルスを発生させる光周波数コム発
生器に関する。
【０００２】
【従来の技術】図５は、従来の光周波数コム発生器の構
成を示す。図において、モード同期レーザ５１は、温度
制御され、マルチモードで発振して所定の周波数間隔の
光を出力する。このときのモード周波数間隔は、モード
同期レーザ５１のフリースペクトルレンジに等しいが、
各モードの位相はランダムであり、また各モードの出力
強度も時間的にランダムに変化する（フリーランニン
グ）。そこで、シンセサイザ５２でモード同期レーザ５
１のフリースペクトルレンジの分周または逓倍周波数の
変調信号を発生させ、増幅器５３で増幅し、バイアステ
ィ５４でモード同期レーザ５１の逆バイアス電圧に重畳
して印加する。これにより、各モード周波数間隔は変調
周波数にロックされ、さらに各モードの位相が揃い、時
間強度変動も小さくなる。ここで、フリースペクトルレ
ンジＦＳＲは、光速ｃ、屈折率ｎ、共振器長Ｌとする
と、ＦＳＲ＝ｃ／２ｎＬで表される。
成を示す。図において、モード同期レーザ５１は、温度
制御され、マルチモードで発振して所定の周波数間隔の
光を出力する。このときのモード周波数間隔は、モード
同期レーザ５１のフリースペクトルレンジに等しいが、
各モードの位相はランダムであり、また各モードの出力
強度も時間的にランダムに変化する（フリーランニン
グ）。そこで、シンセサイザ５２でモード同期レーザ５
１のフリースペクトルレンジの分周または逓倍周波数の
変調信号を発生させ、増幅器５３で増幅し、バイアステ
ィ５４でモード同期レーザ５１の逆バイアス電圧に重畳
して印加する。これにより、各モード周波数間隔は変調
周波数にロックされ、さらに各モードの位相が揃い、時
間強度変動も小さくなる。ここで、フリースペクトルレ
ンジＦＳＲは、光速ｃ、屈折率ｎ、共振器長Ｌとする
と、ＦＳＲ＝ｃ／２ｎＬで表される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の光周波
数コム発生器の各モードは、モード同期レーザ５１の共
振器としての特性（フィネスまたは通過帯域幅）によっ
て位相揺らぎ量が決定されているので、周波数領域では
揺らぎが存在する。また、フリースペクトルレンジによ
りモード間隔が決定されている。さらに、共振器長の精
度によりモード間隔に誤差が生じる。また、図２(a),図
３(a) に示すように各モード（コム）はその周波数領域
での揺らぎによりスペクトル線幅が広く、また絶対精度
も低い。なお、本実験では、変調周波数を25ＧHzとし
た。
数コム発生器の各モードは、モード同期レーザ５１の共
振器としての特性（フィネスまたは通過帯域幅）によっ
て位相揺らぎ量が決定されているので、周波数領域では
揺らぎが存在する。また、フリースペクトルレンジによ
りモード間隔が決定されている。さらに、共振器長の精
度によりモード間隔に誤差が生じる。また、図２(a),図
３(a) に示すように各モード（コム）はその周波数領域
での揺らぎによりスペクトル線幅が広く、また絶対精度
も低い。なお、本実験では、変調周波数を25ＧHzとし
た。
【０００４】本発明は、絶対周波数および周波数間隔が
高精度に設定される光周波数コム発生器を提供すること
を目的とする。
高精度に設定される光周波数コム発生器を提供すること
を目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】請求項１の光周波数コム
発生器は、従来の構成に加えて、モード同期レーザのフ
リースペクトルレンジの逓倍周波数に等しい基準光を用
いて注入同期させるものである。これにより、モード同
期レーザの注入光周波数を含むフリースペクトルレンジ
間隔の光周波数コムを発生させることができる。
発生器は、従来の構成に加えて、モード同期レーザのフ
リースペクトルレンジの逓倍周波数に等しい基準光を用
いて注入同期させるものである。これにより、モード同
期レーザの注入光周波数を含むフリースペクトルレンジ
間隔の光周波数コムを発生させることができる。
【０００６】請求項２の光周波数コム発生器は、注入同
期に用いる基準光を発生する周波数安定化光源として、
分子または原子の吸収線に周波数安定化された光源を絶
対周波数基準として用いることを特徴とする。すなわ
ち、この光源と基準光を発生する光源との間にオフセッ
トロックを行うことにより、モード同期レーザのフリー
スペクトルレンジの逓倍周波数の基準光を発生させるよ
うにした。
期に用いる基準光を発生する周波数安定化光源として、
分子または原子の吸収線に周波数安定化された光源を絶
対周波数基準として用いることを特徴とする。すなわ
ち、この光源と基準光を発生する光源との間にオフセッ
トロックを行うことにより、モード同期レーザのフリー
スペクトルレンジの逓倍周波数の基準光を発生させるよ
うにした。
【０００７】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の光周波数コム発
生器の実施形態を示す（請求項１）。図において、モー
ド同期レーザ５１、シンセサイザ５２、増幅器５３、バ
イアスティ５４は従来と同様のものである。本実施形態
では、モード同期レーザ５１のフリースペクトルレンジ
の逓倍周波数の基準光を出力する周波数安定化光源１１
を備え、この基準光を光減衰器１２および光サーキュレ
ータ１３を介してモード同期レーザ５１に入力し、注入
同期させる構成である。なお、光減衰器１２は、基準光
が注入同期に必要な光パワーになるように調整するため
のものであり、周波数安定化光源１１が注入同期に適切
な光パワーを有していれば光減衰器１２は省いてもよ
い。
生器の実施形態を示す（請求項１）。図において、モー
ド同期レーザ５１、シンセサイザ５２、増幅器５３、バ
イアスティ５４は従来と同様のものである。本実施形態
では、モード同期レーザ５１のフリースペクトルレンジ
の逓倍周波数の基準光を出力する周波数安定化光源１１
を備え、この基準光を光減衰器１２および光サーキュレ
ータ１３を介してモード同期レーザ５１に入力し、注入
同期させる構成である。なお、光減衰器１２は、基準光
が注入同期に必要な光パワーになるように調整するため
のものであり、周波数安定化光源１１が注入同期に適切
な光パワーを有していれば光減衰器１２は省いてもよ
い。
【０００８】このような構成で、フリースペクトルレン
ジの整数倍でスペクトル純度の高い基準光をモード同期
レーザ５１に入力することにより、モード同期レーザ５
１の１つの発振モードは基準光の周波数に引き込まれて
安定化され（注入同期）、また他のモードも（基準光を
含む）厳密な周波数間隔に安定化される。図２(b) は注
入同期時の光スペクトルを測定したものであり、図３
(b) は注入同期時の１つの発振モードと基準光のビート
を測定したものである。なお、注入同期する基準光の周
波数は 193.100ＴHz、光パワーは−26dBｍとした。
ジの整数倍でスペクトル純度の高い基準光をモード同期
レーザ５１に入力することにより、モード同期レーザ５
１の１つの発振モードは基準光の周波数に引き込まれて
安定化され（注入同期）、また他のモードも（基準光を
含む）厳密な周波数間隔に安定化される。図２(b) は注
入同期時の光スペクトルを測定したものであり、図３
(b) は注入同期時の１つの発振モードと基準光のビート
を測定したものである。なお、注入同期する基準光の周
波数は 193.100ＴHz、光パワーは−26dBｍとした。
【０００９】このように基準光で注入同期させたモード
同期レーザ５１は、基準光の周波数を含むフリースペク
トルレンジ間隔のコムを発生させることができる。ま
た、従来の光周波数コム発生器に比べて、広い範囲に渡
って比較的平坦な光スペクトルを得ることができる。図
４は、本発明の光周波数コム発生器に用いる周波数安定
化光源１１の実施形態を示す（請求項２）。
同期レーザ５１は、基準光の周波数を含むフリースペク
トルレンジ間隔のコムを発生させることができる。ま
た、従来の光周波数コム発生器に比べて、広い範囲に渡
って比較的平坦な光スペクトルを得ることができる。図
４は、本発明の光周波数コム発生器に用いる周波数安定
化光源１１の実施形態を示す（請求項２）。
【００１０】図において、半導体レーザ２１は、周波数
安定化光源１１の出力となる周波数ｆs の基準光を出力
する。半導体レーザ２２は、ガスセル２３、光検出器２
４および制御回路２５により制御され、分子または原子
の吸収線に周波数安定化された周波数ｆm の絶対周波数
基準光を出力する。この周波数ｆs の基準光と周波数ｆ
m の絶対周波数基準光は合波器２６で合波され、光検出
器２７で電気信号に変換される。このとき、両者の差周
波数｜ｆm−ｆs｜が検出される。一方、信号源２８は、
絶対周波数ｆm とモード同期レーザのフリースペクトル
レンジの逓倍周波数ｆs'の差周波数ｆo＝｜ｆm−ｆs'｜
の周波数信号を発生する。周波数／位相比較器２９は、
光検出器２７で検出された周波数｜ｆm−ｆs｜の信号
と、信号源２８から出力される周波数ｆo＝｜ｆm−ｆs'
｜の信号の周波数差および位相差を比較し、誤差信号
（｜｜ｆm−ｆs'｜−ｆo｜）を出力する。制御回路３０
は、この誤差信号を半導体レーザ２１の駆動回路に負帰
還し、誤差信号がゼロになるように、すなわち半導体レ
ーザ２１の周波数ｆs がモード同期レーザのフリースペ
クトルレンジの整数倍（ｆs'）になるように制御する。
安定化光源１１の出力となる周波数ｆs の基準光を出力
する。半導体レーザ２２は、ガスセル２３、光検出器２
４および制御回路２５により制御され、分子または原子
の吸収線に周波数安定化された周波数ｆm の絶対周波数
基準光を出力する。この周波数ｆs の基準光と周波数ｆ
m の絶対周波数基準光は合波器２６で合波され、光検出
器２７で電気信号に変換される。このとき、両者の差周
波数｜ｆm−ｆs｜が検出される。一方、信号源２８は、
絶対周波数ｆm とモード同期レーザのフリースペクトル
レンジの逓倍周波数ｆs'の差周波数ｆo＝｜ｆm−ｆs'｜
の周波数信号を発生する。周波数／位相比較器２９は、
光検出器２７で検出された周波数｜ｆm−ｆs｜の信号
と、信号源２８から出力される周波数ｆo＝｜ｆm−ｆs'
｜の信号の周波数差および位相差を比較し、誤差信号
（｜｜ｆm−ｆs'｜−ｆo｜）を出力する。制御回路３０
は、この誤差信号を半導体レーザ２１の駆動回路に負帰
還し、誤差信号がゼロになるように、すなわち半導体レ
ーザ２１の周波数ｆs がモード同期レーザのフリースペ
クトルレンジの整数倍（ｆs'）になるように制御する。
【００１１】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光周波数
コム発生器は、絶対周波数および高精度な周波数間隔を
有する光周波数コムを発生させることができ、また従来
構成に比べて広い範囲で平坦な光スペクトルを得ること
ができる。
コム発生器は、絶対周波数および高精度な周波数間隔を
有する光周波数コムを発生させることができ、また従来
構成に比べて広い範囲で平坦な光スペクトルを得ること
ができる。
【図１】本発明の光周波数コム発生器の実施形態を示す
ブロック図。
ブロック図。
【図２】従来構成と本発明構成の光スペクトルの測定結
果を示す図。
果を示す図。
【図３】従来構成と本発明構成のビート測定結果を示す
図。
図。
【図４】本発明の光周波数コム発生器に用いる周波数安
定化光源１１の実施形態を示すブロック図。
定化光源１１の実施形態を示すブロック図。
【図５】従来の光周波数コム発生器の構成を示すブロッ
ク図。
ク図。
１１ 周波数安定化光源 １２ 光減衰器 １３ 光サーキュレータ ２１，２２ 半導体レーザ ２３ ガスセル ２４，２７ 光検出器 ２５，３０ 制御回路 ２６ 合波器 ２８ 信号源 ２９ 周波数／位相比較器 ５１ モード同期レーザ ５２ シンセサイザ ５３ 増幅器 ５４ バイアスティ
Claims (2)
- 【請求項１】 所定の周波数間隔の光を出力するモード
同期レーザと、 前記モード同期レーザのフリースペクトルレンジの分周
または逓倍周波数の信号を発生する信号源と、 前記信号源から出力された信号を前記モード同期レーザ
の逆バイアス電圧に重畳して印加する手段とを備えた光
周波数コム発生器において、 前記モード同期レーザのフリースペクトルレンジの逓倍
周波数に等しい基準光を出力する周波数安定化光源と、 前記基準光を前記モード同期レーザに入力して注入同期
させる手段とを備えたことを特徴とする光周波数コム発
生器。 - 【請求項２】 請求項１に記載の光周波数コム発生器に
おいて、 周波数安定化光源は、 分子または原子の吸収線に周波数安定化された絶対周波
数基準光を出力する第１の光源と、 周波数安定化光源の出力となる基準光を出力する第２の
光源と、 前記絶対周波数基準光と前記基準光の差周波数を検出す
る検出手段と、 前記絶対周波数基準光の周波数とモード同期レーザのフ
リースペクトルレンジの逓倍周波数の差周波数に相当す
る周波数信号を発生する信号源と、 前記検出手段の出力と前記信号源の出力の周波数差およ
び位相差を検出する比較手段と、 前記比較手段で検出された誤差信号を前記第２の光源に
負帰還し、前記第２の光源の周波数が前記モード同期レ
ーザのフリースペクトルレンジの整数倍になるように制
御する負帰還手段とを備えたことを特徴とする光周波数
コム発生器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22117496A JP3351253B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 光周波数コム発生器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22117496A JP3351253B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 光周波数コム発生器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1065245A JPH1065245A (ja) | 1998-03-06 |
| JP3351253B2 true JP3351253B2 (ja) | 2002-11-25 |
Family
ID=16762644
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22117496A Expired - Fee Related JP3351253B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 光周波数コム発生器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3351253B2 (ja) |
-
1996
- 1996-08-22 JP JP22117496A patent/JP3351253B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1065245A (ja) | 1998-03-06 |
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