JP3349694B2 - 頭髪又は身体洗浄用界面活性剤 - Google Patents

頭髪又は身体洗浄用界面活性剤

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JP3349694B2 JP2000165627A JP2000165627A JP3349694B2 JP 3349694 B2 JP3349694 B2 JP 3349694B2 JP 2000165627 A JP2000165627 A JP 2000165627A JP 2000165627 A JP2000165627 A JP 2000165627A JP 3349694 B2 JP3349694 B2 JP 3349694B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚に対して温和
な作用を有し、しかも優れた起泡力、洗浄力を有する頭
髪又は身体洗浄用界面活性剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
洗浄剤などに使用される界面活性剤は、界面活性能のほ
かに生分解性、安全性、眼や皮膚に対する低刺激性など
の諸特性に優れているものが要望されている。これらの
要求を満たす界面活性剤としてアシル化アミノ酸型界面
活性剤やイミダゾリン型界面活性剤が広く使用されるよ
うになってきた。
【0003】しかしこれらの界面活性剤は一般的に、安
全性等に優れる反面、界面活性能として特に重要である
起泡力、洗浄力に劣る為に、それ自体シャンプー等の成
分として単独で用いられることは少なく、アルキルエー
テルサルフェート、アルキルサルフェート等のアニオン
型界面活性剤との併用が一般的である。
【0004】かかるアニオン型界面活性剤は皮膚に対す
る刺激性が強いために、皮膚を荒らすおそれがある。一
方、カチオン活性剤では、一般に皮膚に対する刺激性が
強く、起泡力があり安全性に優れた基剤はいまだ見いだ
されておらず、洗浄剤として応用されている例はない。
【0005】このため、起泡力、洗浄力に優れ、且つ安
全性の高いカチオン活性剤の出現が強く望まれている。
この様なカチオン活性剤があれば、そのカチオン性の特
徴を生かした新しい洗浄剤や全く新しい用途も生まれる
ことが期待される。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記現状に
鑑み、頭髪・身体洗浄用として洗浄力、起泡力に優れ、
且つ安全性の高い化合物に関して鋭意検討を行った結
果、下記一般式(1) で表されるカチオン化合物からなる
界面活性剤が本発明の目的に合致することを見出し、本
発明を完成させるに至った。
【0007】即ち、本発明は、一般式(1) で表わされる
カチオン化合物からなる頭髪又は身体洗浄用界面活性剤
を提供するものである。
【0008】
【化4】
【0009】〔式中、R1:直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜
15のアルキル基又はアルケニル基を示す。 R2,R3,R4:同一又は異なる炭素数1〜3のアルキル基を
示す。 G :H 又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキ
シアルキル基を示す。 E :H 、炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシ
アルキル基、又は式
【0010】
【化5】
【0011】で表わされる基を示す。但し、G が炭素数
1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基の場合、
E は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアル
キル基ではない。 Y :ヒドロキシ基を示す。 A :OH、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル硫酸
基を示す。 m :2又は3の数を示す。 n :1を示す。 但し、G及びEがHであるものを除く。〕
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0013】前記一般式(1) で表されるカチオン化合物
を例示すれば、次の通りである。
【0014】
【化6】
【0015】上記一般式(1) で表される本発明のカチオ
ン化合物は、次の2つの製造方法<1>又は<2>で製
造することができる。 製造方法<1> 本発明の前記一般式(1) で表わされるカチオン化合物
は、一般式(2)
【0016】
【化7】
【0017】〔式中、R1,G ,m は前記の意味を示
す。〕で表わされる環状アミン又は一般式(3)
【0018】
【化8】
【0019】〔式中、R1,m は前記の意味を示す。G1
G2はH 又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキ
シアルキル基を示すが、G1,G2のうち少なくとも一方は
H である。〕で表わされるアミドアミン(以下、原料ア
ミン化合物という)と、一般式(4)
【0020】
【化9】
【0021】〔式中、R2,R3,R4,Y ,A ,n は前記の
意味を示す。Z はハロゲン原子を示す。〕で表わされる
カチオン化剤とを、カチオン化剤(4) を原料アミン化合
物に対して1〜3倍モル用いて反応させることにより得
られる。本製造方法を具体的に示せば以下の様である。
【0022】
【化10】
【0023】〔上記一連の式中、R1,R2,R3,R4,G, G
1 ,G2, E, Y,A ,m, n, Z は前記の意味を示す。〕 原料アミン化合物とカチオン化剤(4) との反応は、通常
原料アミン化合物のアルコール溶液にカチオン化剤(4)
の水溶液を滴下した後に、pHを7〜12に保つことが好ま
しく、その為に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
アルカリ溶液を必要に応じて反応溶液中に仕込むことが
行われる。反応時、反応系のpHを前記範囲に維持するの
は、原料アミン化合物とカチオン化剤(4) とを反応させ
るためである。それは反応速度の点でpH7以上であるこ
とが好ましく、またpH12を超えるとカチオン化剤(4) が
加水分解を起こすので好ましくない。反応は常温でも進
行するが、温度が高いほど反応は速くなる。しかし、温
度、pHが高いとカチオン化剤(4) の加水分解が促進され
るため、 100℃以下、好ましくは90℃以下である。
【0024】本製造方法において、カチオン化剤(4) と
原料アミン化合物とのモル比は、通常1/1〜3/1が
好ましく、更に好ましくは 1.1/1〜 2.1/1である。
この範囲よりカチオン化剤(4) が少ない場合は反応率が
低下し、この範囲よりカチオン化剤(4) が多い場合には
カチオン化剤(4) 又はカチオン化剤(4) の加水分解物が
反応混合物中に多く残存するので好ましくない。原料ア
ミン化合物とカチオン化剤(4) との反応終点は、反応中
の原料アミン化合物の残量を高速液体クロマトグラフィ
ーを用いて分析することにより確認することができる。
【0025】本製造方法における反応溶液は、水溶液、
又は水溶液とエタノール、イソプロピルアルコール等の
低級アルコールや、 1,3−プロパンジオール、プロピレ
ングリコール等のジオール類との混合溶液のいずれでも
差支えない。
【0026】尚、本製造方法において、使用される、原
料アミン化合物である環状アミン(2) 及びアミドアミン
(3) は、次に示す方法で得られる。 「環状アミン(2) の合成」 一般式(6)
【0027】
【化11】
【0028】〔式中、R1は前記の意味を示し、T はH 又
は炭素数1〜3のアルキル基を示す。〕で表される脂肪
酸又はそのエステルと、一般式(7) H2N(CH2)m NH−G (7) 〔式中、G, mは前記の意味を示す。〕で表わされるジア
ミンとを、脂肪酸又はそのエステル(6) に対して、ジア
ミン(7) を1〜3倍モル用いて反応させて、環状アミン
(2) を得る。その反応を、具体的に示せば以下の様であ
る。
【0029】
【化12】
【0030】〔一連の式中、R1,T ,G ,m は前記の意
味を示す。〕 脂肪酸又はそのエステル(6) とジアミン(7) との反応
は、減圧下、加熱することにより行い、脱水又は脱低級
アルコール(TOH;T は前記の意味を示す) によって環状
アミン(2) を合成する。 「アミドアミン(3) の合成」環状アミン(2) を酸又はア
ルカリ条件下に加水分解するか、又は脂肪酸又はそのエ
ステル(6) とジアミン(7) とを反応させ、得られる環状
アミン(2) を単離することなく、更に加水分解すること
によってアミドアミン(3) を得ることができる。その反
応を、具体的に示せば以下の様である。
【0031】
【化13】
【0032】〔一連の式中、R1, G, G1, G2, T, m は前
記の意味を示す。〕 製造方法<2> 本発明のカチオン化合物(1) は、原料アミン化合物(環
状アミン(2) 及び/又はアミドアミン(3) )と、一般式
(5)
【0033】
【化14】
【0034】〔式中、R2,R3,R4,A は前記の意味を示
す。〕で表わされるカチオン化剤とを、カチオン化剤
(5) を原料アミン化合物に対し1〜3倍モル用いて反応
させることによっても得られる。本製造方法を具体的に
示せば以下の様である。
【0035】
【化15】
【0036】〔一連の式中、R1,R2,R3,R4,G, G1, G
2, E,A ,m は前記の意味を示す。但し、G及びEがHで
あるものを除く。〕 カチオン化剤(5) と原料アミン化合物との反応におい
て、カチオン化合物(5)と原料アミン化合物とのモル比
は1/1〜3/1である。モル比がこの範囲を下廻る場
合は反応性が低下し、またモル比がこの範囲を超える場
合には反応混合物中にカチオン化剤(5) の加水分解物が
多く残存するので好ましくない。また反応温度は30〜12
0 ℃、好ましくは50〜90℃である。反応温度がこの範囲
を下廻る場合は反応速度が遅く、この範囲を超える場合
には着色等が起こるので好ましくない。原料アミン化合
物とカチオン化剤(5) との反応において、反応性を確保
し、一定の反応を進行させる為には、適当量のアルカリ
水溶液を仕込み、pHを7〜12に維持することが好まし
い。pHがこの範囲未満の場合は反応速度が遅くなり、こ
の範囲を超える場合は副生成物が多く生成し収率が低下
する。
【0037】また、本製造方法<2>において原料アミ
ン化合物の合成方法は製造方法<1>に記載した通りで
ある。
【0038】本発明の反応は全て空気中で行っても良い
し、不活性ガス雰囲気中で行っても良いが、着色等の点
で不活性ガス雰囲気下が好ましい。
【0039】本発明に用いられる前記一般式(6) で表さ
れる脂肪酸又はそのエステルとしては、例えばオクチル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ヤシ脂肪酸等又はその低級アルコールエステルが
挙げられ、また前記一般式(7) で表されるジアミンとし
てはエチレンジアミン、N −メチルエチレンジアミンN
−エチルエチレンジアミン、N −イソプロピルエチレン
ジアミン、アミノエチルエタノールアミン、N −(2−
ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N −(3−ヒ
ドロキシプロピル)エチレンジアミン、N −メチルトリ
メチレンジアミン、N −エチルトリメチレンジアミン、
N −プロピルトリメチレンジアミンなどを挙げることが
出来る。
【0040】本発明によって得られる上記カチオン化合
物は界面活性能を有し、頭髪又は身体洗浄用界面活性剤
として用いられる。特に下記(a) 及び(b) のカチオン化
合物の混合物からなる界面活性剤、あるいは下記(a) 及
び(b) のカチオン化合物の混合物に、さらに下記(c) の
カチオン化合物を混合してなる界面活性剤が頭髪又は身
体洗浄用界面活性剤として好ましく用いられる。 (a) 前記一般式(1) において、G がH であり、E がH 又
は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキ
ル基であるカチオン化合物。 (b) 前記一般式(1) において、G がH 又は炭素数1〜3
のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、E
が式
【0041】
【化16】
【0042】〔式中、R2,R3,R4,Y, A, n は前記の意
味を示す〕で表わされる基であるカチオン化合物。 (c) 前記一般式(1) において、G が炭素数1〜3のアル
キル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、E がH で
あるカチオン化合物。
【0043】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき詳細に説明する
が、本発明の範囲はこれによって限定されるものではな
い。 実施例1 撹拌機、冷却管、滴下ロート、温度計を付した2リット
ル4つ口フラスコに、常法により合成した、1−ヒドロ
キシエチル−2−ウンデシルイミダゾリン268g(1モ
ル)、水54g及び水酸化ナトリウム 1.2gを仕込み撹拌
しながら80℃まで昇温し、そのままの温度で約2時間撹
拌を続け、イミダゾリンの開環を行い N−ラウロイル−
N'−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンを得
た。次にエタノール 200gを仕込み撹拌しながら80℃ま
で昇温した。この反応物のpHを測定するためpH電極を液
中に挿入し、pH10となるように40%NaOH水溶液を滴下し
た。次に3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N,N
−トリメチルアンモニウムクロライド(MW188) の50%水
溶液 489g(1.3モル)を2時間かけて滴下した。この間
pH10を維持するため、40%NaOH水酸化ナトリウムを適宜
滴下した。3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N,
N −トリメチルアンモニウムクロライドの滴下が終了し
た後、pH10を維持しながらこのままの温度で撹拌を続
け、1時間毎に高速液体クロマトグラフィーで N−ラウ
ロイル−N'−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミ
ンの残量を確認した。
【0044】3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,
N,N −トリメチルアンモニウムクロライドの滴下が終了
した6時間後、 N−ラウロイル−N'−(2−ヒドロキシ
エチル)エチレンジアミンの系内濃度が0.1%以下にな
ったのを確認し、反応を終了した。
【0045】この反応液を電気透析により精製した後、
一部蒸発乾固し、それをエタノールに溶解し、高速液体
クロマトグラフィーにより分析したところ、次の三成分
が主成分として得られた。
【0046】
【化17】
【0047】IR分析、質量分析結果 <IR分析>1650cm-1 (6.06μ) にアミド特有の強い吸
収が認められた。 <質量分析>(質量分析の条件は以下、この条件であ
る。) 装置;日本電子(株)製 SX−102 型、質量分析型 測定条件;導入方法 直接、イオン化法 FAB(Fast
Atom Bomberdment) 分析結果;フラグメントイオン分子量、 402, 226 主要ピーク2本が認められ、402 は (M+−Cl) イオンピ
ークであり、上記構造のカチオン化合物であることを確
認した。
【0048】
【化18】
【0049】IR分析、質量分析結果 <IR分析>1650cm-1 (6.06μ) にアミド特有の強い吸
収が認められた。 <質量分析> 分析結果;フラグメントイオン分子量、458, 270
【0050】
【化19】
【0051】IR分析、質量分析結果 <IR分析>1650cm-1 (6.06μ) にアミド特有の強い吸
収が認められた。 <質量分析> 分析結果;フラグメントイオン分子量、402, 270 実施例2 原料脂肪酸にミリスチン酸を用いて合成した1−ヒドロ
キシエチル−2−トリデシルイミダゾリンを1−ヒドロ
キシエチル−2−ウンデシルイミダゾリンの代わりに用
いる以外は実施例1と同様に行い、得られた化合物は下
記構造を有する三成分を主成分とするものであることを
実施例1と同様の方法で確認した。
【0052】
【化20】
【0053】実施例3 原料脂肪酸にパルミチン酸を用いて合成した1−ヒドロ
キシエチル−2−ペンタデシルイミダゾリンを1−ヒド
ロキシエチル−2−ウンデシルイミダゾリンの代わりに
用いる以外は実施例1と同様に行い、得られた化合物は
下記構造を有する三成分を主成分とするものであること
を実施例1と同様の方法で確認した。
【0054】
【化21】
【0055】実施例4 カチオン化剤として、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピル−N,N,N −トリメチルアンモニウムクロライドの代
わりに 2,3−オキシプロピル−N,N,N −トリメチルアン
モニウムクロライドを用いる以外は実施例1と同様の条
件で行い、得られた化合物は実施例1に示した三成分と
同じであることを実施例1と同様の方法で確認した。 実施例5 撹拌機、冷却管、滴下ロート、温度計を付した2リット
ル4つ口フラスコに、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピル−N,N,N −トリメチルアンモニウムクロライドの50
%水溶液 752g(2モル)と水 800gを仕込み70℃まで
昇温した。この温度を保ちながら、常法により合成した
1−ヒドロキシエチル−2−ウンデシルイミダゾリン 2
68g(1モル)を約2時間かけて滴下した。この反応物
のpHを測定するためpH電極を液中に挿入し、pH10となる
ように40%NaOH水溶液を滴下し、このままの温度で約6
時間熟成を行なった。またこの間、pHを維持するため、
40%NaOHを適宜滴下し、1時間毎に高速液体クロマトグ
ラフィーで N−ラウロイル−N −(2−ヒドロキシエチ
ル)−エチレンジアミンの残量を確認した。 N−ラウロ
イル−N −(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミ
ンの系内濃度が1%以下になったのを確認し、反応を終
了した。
【0056】この反応液を電気透析により精製した後、
一部蒸発乾固し、それをエタノールに溶解し、高速液体
クロマトグラフィーにより分析したところ、次の三成分
が主成分として得られた。
【0057】
【化22】
【0058】実施例6 撹拌機、冷却管、滴下ロート、温度計を付した2リット
ル4つ口フラスコに、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピル−N,N,N −トリメチルアンモニウムクロライドの50
%水溶液 376g(1モル)と水 800gを仕込み70℃まで
昇温した。この温度を保ちながら、常法により合成した
1−ヒドロキシエチル−2−ウンデシルイミダゾリン 2
68g(1モル)を約2時間かけて滴下した。この反応物
のpHを測定するためpH電極を液中に挿入し、pH10となる
ように40%NaOH水溶液を滴下し、このままの温度で約6
時間熟成を行なった。またこの間、pHを維持するため、
40%NaOHを適宜滴下し、1時間毎に高速液体クロマトグ
ラフィーで N−ラウロイル−N −(2−ヒドロキシエチ
ル)−エチレンジアミンの残量を確認した。 N−ラウロ
イル−N −(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミ
ンの系内濃度が1%以下になったのを確認し、反応を終
了した。この反応液を電気透析により精製した後、一部
蒸発乾固し、IR分析、質量分析により下記(ハ)に示
す構造を有する化合物 N−ラウロイル−N −(2−ヒド
ロキシエチル)−N'−〔3−(N",N",N"−トリメチルア
ンモニオ)−2−ヒドロキシプロピル〕−エチレンジア
ミンクロライドを主成分とした三成分の混合物が得られ
た。
【0059】
【化23】
【0060】試験例 実施例1〜6で得られた活性剤と、従来皮膚に対して極
めて温和であることが知られている下記に示す対照化合
物1〜2及び起泡力に優れる対照化合物3について、下
記に示す方法により皮膚刺激性、起泡力及び洗浄力を評
価した。結果を表1に示す。 <対照化合物1> 川研(株)製ソフタゾリンCH(N−ココイル−N'−ヒド
ロキシエチル−N'−ナトリウムカルボキシメチルエチレ
ンジアミン) <対照化合物2> 川研(株)製アラノンALE(N−ラウロイル−N −メチ
ル−β−アラニンナトリウム) <対照化合物3> 花王(株)製エマールTD(ラウリン硫酸ナトリウム) <評価方法> ・皮膚刺激性試験 ヒトに対する24時間閉鎖貼付試験を行なった。即ち、20
人の被験者に界面活性剤を有効成分として 0.2%含有す
る水溶液 0.1mlをしみ込ませたバッチテスト用絆創膏を
24時間貼付し、貼付除去後24時間後に刺激性を判定し
た。判定結果は、はっきりとした紅斑を示したものを陽
性とし、その陽性率で示した。 ・起泡力試験 界面活性剤有効分として最終濃度 0.2%となるよう4゜
DH硬水で希釈し、反転撹拌法により測定した。測定はラ
ノリン 0.3%添加40℃で行い、結果は泡量(ml)で示し
た。 ・洗浄力試験 5cm×5cmのウールモスリン布にカーボンブラック2%
を含む頭皮脂とほぼ同じ成分の汚れ(パラフィン12%、
ワックスエステル21%、トリグリセライド26%、高級脂
肪酸32%、コレステロール5%、モノグリセライド2
%)を均一に塗布し、乾燥させる。この汚染布を活性剤
有効分 0.6%、pH7.0 、4゜DHの洗浄剤液500ml が入っ
た約1000mlのステンレス製シリンダー中に入れ、40℃の
恒温槽中で6分間振盪し、汚染布を流水中で良くすすい
だ後、乾燥させ反射率を測定する。次式によって洗浄率
を求める。
【0061】
【数1】
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明方法によって取得されたカチオン
化合物は界面活性を有し、かかる化合物を主成分とした
界面活性剤は起泡力、洗浄力に優れ、且つ低刺激性であ
るために頭髪洗浄用基剤としてのみでなく、身体洗浄用
基剤としても供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 231/10 C07C 231/10 233/36 233/36 (56)参考文献 特開 平5−155835(JP,A) 特開 平4−149123(JP,A) 特開 平5−32996(JP,A) 特開 平1−117821(JP,A) 特開 平2−218797(JP,A) 特公 昭40−2913(JP,B1) S.M.GAWICH et al, Cationic Surface−A ctive Agents,Journ al of American Oil Chemists’Society, Vol.5,No.10,p.745−747 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表わされるカチオン化合物
    からなる頭髪又は身体洗浄用界面活性剤。 【化1】 〔式中、R1:直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜15のアルキル
    基又はアルケニル基を示す。 R2,R3,R4:同一又は異なる炭素数1〜3のアルキル基を
    示す。 G :H 又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキ
    シアルキル基を示す。 E :H 、炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシ
    アルキル基、又は式 【化2】 で表わされる基を示す。但し、G が炭素数1〜3のアル
    キル基又はヒドロキシアルキル基の場合、E は炭素数1
    〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基ではな
    い。 Y :ヒドロキシ基を示す。 A :OH、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル硫酸
    基を示す。 m :2又は3の数を示す。 n :1を示す。 但し、G及びEがHであるものを除く。〕
  2. 【請求項2】 下記(a) 及び(b) のカチオン化合物の混
    合物からなる頭髪又は身体洗浄用界面活性剤。 (a) 前記一般式(1) において、G がH であり、E が炭素
    数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基で
    あるカチオン化合物。 (b) 前記一般式(1) において、G がH 又は炭素数1〜3
    のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、E
    が式 【化3】 〔式中、R2,R3,R4,Y, A, n は前記の意味を示す〕で
    表わされる基であるカチオン化合物。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の混合物に、さらに下記
    (c) のカチオン化合物を混合してなる頭髪又は身体洗浄
    用界面活性剤。 (c) 前記一般式(1) において、G が炭素数1〜3のアル
    キル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、E がH で
    あるカチオン化合物。
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S.M.GAWICH et al,Cationic Surface−Active Agents,Journal of American Oil Chemists’Society,Vol.5,No.10,p.745−747

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