JP3349012B2 - 半導体光検出装置 - Google Patents

半導体光検出装置

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JP3349012B2 JP13522295A JP13522295A JP3349012B2 JP 3349012 B2 JP3349012 B2 JP 3349012B2 JP 13522295 A JP13522295 A JP 13522295A JP 13522295 A JP13522295 A JP 13522295A JP 3349012 B2 JP3349012 B2 JP 3349012B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体を用いて光を検
出する半導体光検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光検出装置の一種としてシリコン等の半
導体の量子効果(光励起)を利用した半導体光検出装置
が知られている。しかし、シリコンを用いた場合、約
1.2μmより長波長の赤外線を検出することはできな
い。これは約1.2μmより長波長の赤外線はシリコン
のバンドギャップよりエネルギーが小さいため励起され
ないからである。
【0003】そこで、光励起ではなく、赤外線の吸収に
より生じる温度変化を利用した常温動作の半導体検出装
置が知られている。具体的には、赤外線の吸収により生
じる温度変化に対する抵抗変化を電圧に変換して検出す
るボロメータ方式の半導体光検出装置が知られている。
【0004】しかしながら、この種の半導体光検出装置
には以下のような問題があった。抵抗温度変化係数Rは
(1/ρ)・(Δρ/ΔT)で表され、シリコンの場
合、比抵抗ρは約10Ωcm程度の低い値しか得られ
ず、温度変化係数Rの値は通常1%と低い。すなわち、
温度が変化しても抵抗はあまり変化しない。このため、
抵抗変化を電圧変化に変えるために用いるバイアス電圧
の印加により発生する熱雑音の影響を受け易く、感度が
低いという問題があった。
【0005】さらに、シリコンの熱伝導率は、約1.7
W/(cm・K)という高い値なので、赤外線の吸収に
より生じた熱は伝導拡散し易い。このため、大きな温度
変化は得られず、これによっても感度が低くなるという
問題があった。
【0006】また、従来の他の半導体光検出装置として
は、ゼーベック効果を利用し、赤外線の吸収によるシリ
コンの温度変化に対応する電圧(熱起電力)変化を検出
する熱起電力方式のものがある。
【0007】熱起電力方式の場合、バイアス電圧は不要
なので、バイアス電圧の印加による熱雑音による感度低
下の問題はない。しかしながら、上述したように、シリ
コンの熱伝導率は、約1.7W/(cm・K)という高
い値なので、赤外線の吸収により生じた熱は伝導拡散し
易く、大きな温度変化は得られない。したがって、ゼー
ベック効果による熱起電力変化は小さく、感度が低いと
いう問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来のボ
ロメータ方式の半導体光検出装置にあっては、熱雑音の
影響を受け易く、感度が低いという問題があった。さら
に、シリコンは熱伝導率が高いので、熱の伝導拡散が起
こり易く、大きな温度変化が得られず、これによっても
感度が低くなるという問題があった。
【0009】また、従来の熱起電力方式の半導体光検出
装置にあっては、熱雑音による感度の低下はなかった
が、ボロメータ方式の場合と同様に、熱の伝導拡散によ
って感度が低下するという問題があった。本発明は、上
記事情を考慮してなされたもので、その目的とするとこ
ろは、従来よりも常温動作で感度が高い半導体光検出装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の半導体光検出装置(請求項1)は、多結晶
半導を陽極エッチングして形成された多孔質半導体層か
らなり、空隙部を有する光入と、この光入力部に入力さ
れる光により生じる前記多孔質半導体層の温度変化に対
応した抵抗変化を検出する検出手段とを備えたことを特
徴とする。
【0011】本発明に係る半導体光検出装置(請求項
2)は、pn接合を形成し、かつ多結晶半導層を陽極エ
ッチングして形成された多孔質半導体層からなり、空隙
部を有する光力部と、この光入力部に入力される光によ
り生じる前記多孔質半導体層の温度変化に対応したゼー
ベック効果による熱起電力変化を検出する検出手段とを
備えたことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明(請求項1)によれば、多孔質半導体層
を用いているので、非多孔質半導体層を用いた場合(従
来)に比べて、抵抗温度変化係数は大きくなり、一方、
熱伝導率は小さくなるので、感度は高くなる。
【0013】抵抗温度変化係数が大きくなる理由は、多
孔質化により結晶構造の微細化が生じ、これにより生じ
る量子効果によりバンドギャップが広くなって比抵抗が
増大するからである。一方、熱伝導率は多孔質化によっ
て小さくなる。
【0014】さらに、本発明によれば、光入力部は空隙
部を存在するので、多孔質半導体層から発散する熱は空
隙部に溜まり逃げ難くなり、これによっても熱伝導率は
小さくなる。
【0015】本発明(請求項2)によれば、pn接合を
形成する多孔質半導体層を用いているので、pn接合を
形成する非多孔質半導体層を用いた場合(従来)に比べ
て、熱伝導率が小さくなるので、感度は高くなる。
【0016】さらに、上述したように、多孔質化により
バンドギャップが広くなることにより、ゼーベック係数
S(=ΔV/ΔT)が大きくなり、これによっても感度
は高くなる。
【0017】ゼーベック係数Sが大きくなる理由は、ゼ
ーベック係数Sは(2+(Wc −Wf )/kT)・k/
eで表せられ、(Wc −Wf /kT)>>2で、Wc
fがバンドギャップにほぼ比例するからである。ここ
で、Wc は伝導帯レベル、Wf はフェルミレベルを示
し、kはボルツマン定数、Tは温度、eは電子電荷を示
している。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。 (第1の実施例)図1は、本発明の第1の実施例に係る
半導体赤外線検出装置の概略構成を示す回路図である。
【0019】この半導体赤外線検出装置は、大きく分け
て、マトリクス配列(二次元配列)された多孔質シリコ
ン層からなる複数の赤外線入力部(画素)1と、上記多
孔質シリコン層の温度変化に対応した抵抗変化を検出す
る差動増幅器2からなる抵抗変化検出部3と、この抵抗
変化検出部3をMOSトランジスタ41 ,42 を介して
複数の赤外線入力部1に順次接続する水平レジスタ5お
よび垂直レジスタ6から構成されている。
【0020】差動増幅器2の−端子はMOSトランジス
タ41 ,42 を介して赤外線入力部1に接続され、かつ
抵抗7を介してバイアス電圧源8に接続されている。一
方、差動増幅器3の+端子は抵抗9を介してバイアス電
圧源8に接続され、かつ基準抵抗10を介して接地され
ている。抵抗9と抵抗10との値は通常同じである。
【0021】このように構成された半導体赤外線検出装
置によれば、赤外線入力部1に赤外線が入力されて多孔
質シリコン層の抵抗が変化すると、差動増幅器2の−端
子に接続された赤外線入力部1の出力電圧V1 が変化す
る。これにより、差動増幅器2の+端子の入力電圧V2
と出力電圧V1 との差に対応した電圧が差動増幅器2に
より増幅される。
【0022】したがって、赤外線の入力により生じる赤
外線入力部1の多孔質シリコンの温度変化に対応した抵
抗変化を電圧の変化として検出できる。また、各赤外線
入力部1から得られる電圧変化から、赤外線を放射して
いる物体や生体の画像が得られる。
【0023】図2は、赤外線入力部1の構造を示す断面
図である。図中、21はp型シリコン基板を示してお
り、このp型シリコン基板21の表面には素子分離絶縁
膜22が形成されている。この素子分離絶縁膜22によ
り区分された素子形成領域には赤外線入力部1が形成さ
れている。
【0024】この赤外線入力部1は、大きく分けて、表
面が粗面化された多孔質シリコン層23と、この多孔質
シリコン層23上に設けられ、ショットキー接合を形成
する金などのショットキー電極24と、一導電型の多結
晶シリコン層25から構成されている。
【0025】多孔質シリコン層23の下部には空隙部2
6が形成されている。この空隙部26は多孔質シリコン
層23と多結晶シリコン層25とシリコン基板21上の
層間絶縁膜27とにより形成されるものである。
【0026】赤外線20はショットキー電極24に入射
し、ショットキー電極24は赤外線20を吸収して温度
上昇する。このとき、ショットキー電極24を介して多
孔質シリコン層23の表面に達した赤外線20は、多孔
質シリコン層23の表面が粗面化されているため、乱反
射を起こして多孔質シリコン層23に再入射する。さら
に、ショットキー電極24はショットキー効果により単
なる光吸収体(赤外線吸収層)として働き、電流は流れ
ない。
【0027】したがって、赤外線20はショットキー電
極24の温度上昇に有効に活用され、これにより、多孔
質シリコン層23自身は10μm近傍の赤外線は吸収し
ないが、ショットキー電極24により多孔質シリコン層
23は効果的に温度上昇し、大きく温度変化する。
【0028】また、多孔質シリコン層23の下部に存在
する空隙部26により、多孔質シリコン層23から発散
する熱は空隙部26に溜まり逃げ難くなり、熱伝導率を
小さくできる。
【0029】このような機構により、赤外線20の入射
により生じる多孔質シリコン層23の温度変化が大きく
なるので、感度は高くなる。さらに、本実施例では以下
の理由によっても感度が高くなる。
【0030】すなわち、本実施例では、多孔質シリコン
層23を用いているので、非多孔質シリコン層を用いた
場合(従来)に比べて、抵抗温度変化係数Rが大きくな
り、熱伝導率が小さくなるので、感度は高くなる。
【0031】抵抗温度変化係数Rが大きくなる理由は、
多孔質化により結晶構造の微細化が生じ、これにより生
じる量子効果によりバンドギャップが広くなって比抵抗
変化が増大するからである。
【0032】具体的には、バンドギャップは1.1eV
から約2.4eVに増大し、室温では比抵抗ρは約10
0倍の1kΩcmとなる。そして、抵抗温度係数Rは約
10%(10倍)に増大し、熱伝導率は約1/10に低
減する。
【0033】シリコンの比抵抗ρの赤外線感度は、抵抗
温度変化係数Rに比例し、熱伝導率に反比例する。した
がって、多孔質シリコン層を用いることにより、感度は
約100倍高くなり、感度は大幅に向上する。
【0034】さらに、比抵抗ρの増大によってバイアス
電圧1V当たりに流れる電流は従来の20μAから0.
2μA以下に減少し、これにより、バイアス電圧による
熱雑音は約1/100になり、これによっても感度は高
くなる。
【0035】これらの効果により従来不可能であった1
0μm近傍の赤外線も容易に検出できるようになる。ま
た、発生する熱雑音が減少し、赤外線感度の指標として
の温度分解能は0.05℃という優れた値となる なお、図2中、12,13,14はMOSトランジスタ
1 ,42 のソース・ドレイン領域であるn型拡散層を
示しており、n型拡散層13はMOSトランジスタ4
1 ,42 で共通に用いられている。また、15,16は
それぞれMOSトランジスタ41 ,42 のゲート配線、
17,18はそれぞれMOSトランジスタ41 ,42
ゲート電極、15,16を示している。ゲート配線15
は垂直レジスタ5に接続され、ゲート配線16は水平レ
ジスタ6に接続されている。また、11は赤外線入力部
とn型拡散層12とを接続する電極、19は赤外線入力
部1を型シリコン基板21に接地する電極を示してい
る。
【0036】図3は、赤外線入力部1の形成方法を示す
工程断面図である。まず、図3(a)に示すように、層
間絶縁膜27上に導電性酸化亜鉛からなる厚さ約2μm
の半絶縁膜30を形成した後、全面に厚さ2μmの多結
晶シリコン層25を形成する。
【0037】次に半絶縁膜30を一方の電極、白金等の
金属を他方の電極(対向電極)に用い、20mA/cm
2 の条件でフッ酸水溶液中で多結晶シリコン層25を陽
極エッチングする。この結果、図3(b)に示すよう
に、半絶縁膜30上の多結晶シリコン層が選択的に多孔
質シリコン層23に変わる。
【0038】この後、同図(b)に示すように、砒素な
どの不純物のイオン31を加速電圧30keV、ドーズ
量1×1013の条件で多孔質シリコン層23および多結
晶シリコン層25の表面にイオン注入してn型層(不図
示)を形成する。
【0039】次に図3(c)に示すように、多結晶シリ
コン層25をエッチングして、所定のサイズ(例えば2
0×20μm2 )の画素を形成する。次に図3(d)に
示すように、半絶縁膜30を選択的にエッチング除去し
て空隙部26を形成した後、上記n型層を除去して多孔
質シリコン層23および多結晶シリコン層25の表面を
粗面化する。
【0040】最後に、図3(e)に示すように、多孔質
シリコン層23上にショットキー電極24を形成する。 (第2の実施例)図4は、本発明の第2の実施例に係る
半導体赤外線検出装置の概略構成を示す回路図である。
なお、以下の図において、前出した図と同一符号(添字
が異なるものを含む)は同一部分または相当部分を示
し、詳細な説明は省略する。
【0041】本実施例の半導体赤外線検出装置が第1の
実施例のそれと異なる点は、赤外線入力部(画素)とし
て、pn接合を形成する多孔質シリコン層の熱電対から
なる赤外線入力部(画素)41を用いたことにある。
【0042】また、この熱電対のゼーベック効果により
生じる熱起電力によって流れる各赤外線入力部41の電
流(信号電荷)は、MOSトランジスタ4を介して、C
CD(垂直CCD32、水平CCD33)により、差動
増幅器2からなる熱起電力変化検出部3aに転送され
る。なお、水平CCD33と差動増幅器2の+端子との
間には図示しない抵抗が設けられている。
【0043】このように構成された半導体赤外線検出装
置によれば、赤外線入力部1aに赤外線が入力されてゼ
ーベック効果による熱起電力変化が変化すると、信号電
荷が変化し、この信号電荷はCCDにより差動増幅器2
に転送される。そして、差動増幅器2の+端子に入力さ
れる際に上記図示しない抵抗により電圧に変換され、こ
の電圧と差動増幅器2の−端子の入力電圧V2 (=ゼ
ロ)との差に対応した電圧が差動増幅器2により増幅さ
れる。
【0044】したがって、赤外線の入力により生じる赤
外線入力部1aのpn接合を形成する多孔質半導体層の
温度変化に対応したゼーベック効果による熱起電力変化
を電圧の変化として検出できる。
【0045】図5は、赤外線入力部1aの構造を示す断
面図である。この赤外線入力部1aは、大きく分けて、
pn接合を形成するp型多孔質シリコン層23pおよび
n型多孔質シリコン層23n(以下、pn接合多孔質シ
リコン層という)と、これらの上に順次設けられた絶縁
層としての二酸化シリコン層34、赤外線吸収層として
のニクロム層35とから構成されている。
【0046】赤外線20はニクロム層35に入射し、ニ
クロム層35は赤外線20を吸収して温度上昇し、これ
により、pn接合多孔質シリコン層は温度上昇する。こ
のpn接合多孔質シリコン層の下部には空隙部26が存
在し、これにより、pn接合多孔質シリコン層から発散
する熱は空隙部26に溜まり逃げ難くなり、熱伝導率を
小さくできる。
【0047】このような機構により、赤外線20の入射
により生じるpn接合多孔質シリコン層の温度変化が大
きくなるので、感度は高くなる。さらに、本実施例の場
合、バイアス電圧が不要なので、これによっても感度は
高くなる。
【0048】さらにまた、本実施例では以下の理由によ
っても感度が高くなる。本実施例では、pn接合多孔質
シリコン層を用いているので、非多孔質pn接合半導体
層を用いた場合(従来)に比べて、熱伝導率が小さくな
る。さらに、上述したように、多孔質化によりバンドギ
ャップが広くなることにより、ゼーベック係数S(=Δ
V/ΔT=(2+(Wc −Wf )/kT)・k/e)が
大きくなる。
【0049】具体的には、バンドギャップは1.1eV
から約2.4eVに増大し、熱伝導率は約1/10に低
減する。赤外線感度は、ゼーベック係数Sに比例し、熱
伝導率に反比例する。したがって、pn接合多孔質シリ
コン層を用いることにより、感度は約20倍高くなる。
これらの効果により従来不可能であった10μm近傍の
赤外線も検出できるようになる。
【0050】また、本実施例ではpn接合の数は一つで
あるが、pn接合を複数直列接続することにより、さら
に高い感度を達成できる。感度はpn接合の接続数に比
例して高くなり、例えば、25個接続することにより、
赤外線感度の指標としての温度分解能は0.05℃とい
う優れた値が得られる。
【0051】また、本実施例の検出方法は光電効果を利
用したものではないので、本実施例の半導体赤外線検出
装置は非冷却で、つまり、室温で使用することができ
る。なお、図5中、36,37,38はそれぞれ垂直C
CD32を構成するMOSトランジスタのソース・ドレ
イン領域(n型拡散層)、ゲート電極、ゲート配線を示
している。
【0052】図6は、赤外線入力部1aの形成方法を示
す工程断面図である。まず、図6(a)に示すように、
層間絶縁膜27上に導電性酸化亜鉛からなる厚さ約2μ
mの半絶縁膜30を形成した後、全面に厚さ2μmのp
型多結晶シリコン層25を形成する。
【0053】次に半絶縁膜30を一方の電極、白金等の
金属を他方の電極(対向電極)に用い、20mA/cm
2 の条件でフッ酸水溶液中でp型多結晶シリコン層25
を陽極エッチングする。この結果、図6(b)に示すよ
うに、半絶縁膜30上の多結晶シリコン層が選択的にp
型多孔質シリコン層23pに変わる。
【0054】次に図6(c)に示すように、リンなどの
不純物のイオンを加速電圧150KeV、ドーズ量1×
1013の条件でp型多孔質シリコン層23の右側に選択
的にン注入してn型多孔質シリコン層23nを形成す
る。この後、900℃の熱処理を行なってpn接合多孔
質シリコン層が完成する。
【0055】次に図6(d)に示すように、全面に二酸
化シリコン層34、ニクロム層35を順次形成した後、
p型多結晶シリコン層25p、二酸化シリコン層34、
ニクロム層35をエッチングして、所定のサイズ(例え
ば5×10μm2 )の画素を形成する。
【0056】最後に、図6(e)に示すように、半絶縁
膜30を選択的にエッチング除去して空隙部26を形成
を形成する。なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。例えば、上記実施例では、多孔質シリ
コン層は多結晶シリコン層を多孔質化したものだが、ア
モルファスシリコン層を多孔質化したものを用いても良
い。また、上記実施例では、光入力部は二次元的に配列
したが一次元的に配列しても良い。また、上記実施例で
は、赤外線を検出する半導体光検出装置について説明し
たが、本発明は他の波長領域の光を検出する半導体光検
出装置にも適用できる。その他、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で、種々変形して実施できる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明(請求項
1、請求項2)によれば、多孔質半導体層からなる光入
力部を用いることにより、従来よりも高い感度の半導体
光検出装置を実現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る半導体赤外線検出
装置の概略構成を示す回路図
【図2】図1の半導体赤外線検出装置の赤外線入力部の
構造を示す断面図
【図3】図1の半導体赤外線検出装置の赤外線入力部の
形成方法を示す工程断面図
【図4】本発明の第2の実施例に係る半導体赤外線検出
装置の概略構成を示す回路図
【図5】図4の半導体赤外線検出装置の赤外線入力部の
構造を示す断面図
【図6】図4の半導体赤外線検出装置の赤外線入力部の
形成方法を示す工程断面図
【符号の説明】
1,1a…赤外線入力部 2…差動増幅器 3…抵抗変化検出部 41 ,42 …MOSトランジスタ 5…水平レジスタ 6…垂直レジスタ 7…抵抗 8…バイアス電圧源 9,10…抵抗 11…電極 12,13,14…n型拡散層 15,16…ゲート配線 17,18…ゲート電極 19…電極 20…赤外線 21…シリコン基板 22…素子分離絶縁膜 23…多孔質シリコン層 23n…n型多孔質シリコン層 23p…p型多孔質シリコン層 24…ショットキー電極 25…多結晶シリコン層 25p…p型多結晶シリコン層 26…空隙 27…層間絶縁膜 30…半絶縁膜 31…イオン 32…垂直CCD 33…水平CCD 34…二酸化シリコン層 35…ニクロム層 36…n型拡散層 37…ゲート電極 38…ゲート配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 忠司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 昭61−7601(JP,A) 特開 平4−132259(JP,A) 特開 平7−94787(JP,A) 特開 平3−283579(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/14 G01J 1/02 G01J 5/02 H01L 37/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多結晶半導体層を陽極エッチングして形成
    された多孔質半導体層からなり、空隙部を有する光入力
    部と、 この光入力部に入力される光により生じる前記多孔質半
    導体層の温度変化に対応した抵抗変化を検出する検出手
    段とを具備してなることを特徴とする半導体光検出装
    置。
  2. 【請求項2】pn接合を形成し、かつ多結晶半導体層を
    陽極エッチングして形成された多孔質半導体層からな
    り、空隙部を有する光入力部と、 この光入力部に入力される光により生じる前記多孔質半
    導体層の温度変化に対応したゼーベック効果による熱起
    電力変化を検出する検出手段とを具備してなることを特
    徴とする半導体光検出装置。
JP13522295A 1995-06-01 1995-06-01 半導体光検出装置 Expired - Fee Related JP3349012B2 (ja)

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