JP3347685B2 - パッカー装置 - Google Patents

パッカー装置

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JP3347685B2
JP3347685B2 JP07907699A JP7907699A JP3347685B2 JP 3347685 B2 JP3347685 B2 JP 3347685B2 JP 07907699 A JP07907699 A JP 07907699A JP 7907699 A JP7907699 A JP 7907699A JP 3347685 B2 JP3347685 B2 JP 3347685B2
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和田  弘
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ライト工業株式会社
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  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パッカー装置に関
する。特に、法面、土留め、トンネル、水止め等におい
て、コンクリート、モルタル等(以下、モルタル類とも
いう。)で覆われた既設覆工物の面を破壊することなく
補修する既設覆工物の補修工法に好適なパッカー装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】かかるパッカー装置として、従来、図1
5に示すようなものがあった。この図示例のパッカー装
置70は、相対的に大径の拡径部74が先端側部分にネ
ジ固定された内管73と、拡径部74より後方の内管部
分を取り囲み且つ内管73に対してその長手方向に沿っ
て前後スライド自在の外管71と、この外管71と内管
73の拡径部74との間の内管部分を取り囲む可撓性パ
ッカー部材75とを備え、外管71と内管拡径部74と
の間で可撓性パッカー部材75を挟み圧縮して側方に張
出させるものである。
【0003】特に、内管73基端部の外周面にネジ73
Nが切られ、このネジ部73Nが外管71基端部から突
出しており、その突出ネジ部73Nに、第1のハンドル
77付ナット76、第2のハンドル79付ナット78お
よびロックナット80がこの順に螺合されている。
【0004】かくして、パッカー装置70の先端部分を
被注入体90の被注入孔90aに挿入するとともに、ロ
ックナット80と第2のハンドル79付ナット78とを
ロックし、ロックナット80、第2のハンドル79付ナ
ット78および内管73とを一体とした後に、第2のハ
ンドル79を固定した状態で第1のハンドル77を回転
させることで、内管73が外管71に対して徐々に後進
していき、その内管73の拡径部74と外管71との離
間距離が縮まり、さらに第1のハンドル77を回転させ
締めつけていくことで、内管拡径部74と外管71との
間で可撓性パッカー部材75を挟み圧縮して側方に膨出
させ張出させることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる従来の
パッカー装置では、ハンドル付ナットを多数回にわたり
回転させなければ、パッカーを張出させることができな
いため、パッカー張出し作業が非常に面倒なものであっ
た。
【0006】そこで、本発明の主たる課題は、迅速かつ
容易にパッカーを張出すことができるパッカー装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明は、相対的に大径の拡径部を先端側部分に有する内管
と、前記拡径部より後方の内管部分を取り囲み且つ内管
に対してその長手方向に沿って前後スライド可能な外管
と、この外管と前記内管の拡径部との間の内管部分を取
り囲む可撓性パッカー部材と、前記外管に対して取付け
られた軸部材周りに揺動するハンドル、およびこのハン
ドルの揺動に応じて前記内管を前記外管に対して前後ス
ライド移動させるリンク機構部からなるワンタッチ手段
とを備え、前記ハンドルの揺動により前記リンク機構部
を介して前記内管を外管に対して後へスライド移動させ
ることによって、前記内管の拡径部と前記外管との間で
前記可撓性パッカー部材を挟み圧縮して側方に張出させ
るように構成したことを特徴とするパッカー装置であ
る。
【0008】またより好適な態様として、相対的に大径
の拡径部を先端側部分に有する内管と、前記拡径部より
後方の内管部分を隙間をもって取り囲み、且つ内管に対
してその長手方向に沿って前後スライド自在とされ、且
つ側面に圧気吹出口が形成された外管と、この外管と前
記内管拡径部との間の内管部分を取り囲む可撓性パッカ
ー部材とを含む、注入管部と、前記外管に対して取付け
られた軸部材周りに揺動するハンドル、およびこのハン
ドルの揺動に応じて前記内管を前記外管に対して前後ス
ライド移動させるリンク機構部からなるワンタッチ手段
とを備え、前記ハンドルの揺動により前記リンク機構部
を介して前記内管を外管に対して後へスライド移動させ
ることによって、前記内管の拡径部と前記外管との間で
前記可撓性パッカー部材を挟み圧縮して側方に張出させ
るように構成するとともに、圧気を、前記内管と外管と
の隙間を通して前記圧気吹出口から吹出させるように構
成したことを特徴とするパッカー装置も提案する。
【0009】なお、本発明のパッカー装置は、内管が外
管に対して相対的に回転しつつ後進するものであり、従
って、外管を固定として内管を後へスライドさせてパッ
カーを張出させること、および内管を固定として外管を
前へスライドさせてパッカーを張出させることを含むも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、既設覆工物の補修工法への適用例を引いて詳説す
る。すなわち、地盤を切取りまたは盛土によってできた
人工的な土の傾斜面、例えば法面が風雨などによって崩
壊することを防ぐために、草木を植えたり、モルタルを
吹き付けたりすることを法面保護工と呼んでいる。この
法面保護工の一つのモルタル類による吹き付け工は、安
価で簡便な工法のために広範に施工されている。
【0011】近年このモルタルまたはコンクリート吹付
け工の後の既設法面が、風化し、また地山の土砂の流出
等でひび割れ、崩壊を生じている。このため地山と、吹
付コンクリートの裏面との間に空洞を生じる場合があ
る。このため、再度吹付け工等法面保護工を行い法面の
補修を施している。
【0012】かかる従来の既設覆工物の補修工法として
は、本出願人が、先の特公平5−22775号におい
て、覆工物を破壊することなく覆工物と背面地山との間
の空洞等を計測し、次いで削孔ドリルにより既設覆工物
を貫通して地山内までアンカー孔を削孔した後に、削孔
ドリルを引き抜き、続いてこのアンカー孔にアンカー材
を挿入し、このアンカー材内を通じて、覆工物と背面地
山との間の空洞等に硬化材を充填する方法がある。以下
では、この特公平5−22775号の工法を更に改良し
た新工法において、本発明に係るパッカー装置を使用す
る例を示す。
【0013】<空洞部等の検出> 既設覆工物補修工法では施工に際して先ず、既設覆工物
背面のどの箇所に空洞が生じているかを正確に特定する
必要がある。空洞を特定する公知の手段としては、例え
ば、超音波の反射波を利用して検出する方法、空洞と他
の箇所との熱放射の違いを熱赤外線カメラで検出して特
定する方法、ハンマーで覆工物を叩き、その際の音を聞
き分けて経験によって検出する方法等がある。これらは
いずれも公知の方法であるので、ここでは敢えて説明を
略す。空洞の位置が特定されたならば、その部位に以下
に述べるように新規にアンカーを設ける。
【0014】<管状アンカー材の削孔挿入工程> 本新工法では、例えば図1に示すような、先端ビット1
Bを備えるとともに、この先端ビット1Bの先端面と頭
部1Hを除く基端側部分とに、内外に連通する先端吐出
口PH,…および基端側吐出口BH1〜BH3をそれぞ
れ形成した管状アンカー材(以下、単にアンカー材とも
いう)1を新規アンカーとして用いる。頭部1Hは非挿
入部分であり、アンカー材1の挿入深さ等に応じて適宜
長さを定める。また、図示例では、基端側吐出口BH1
〜BH3を長手方向に間隔を空けて複数設けており、こ
れらのうちいずれかが次述の挿入後において、既設覆工
物背面と地山表面との間の空洞部と略同じ深さ方向位置
にくるようになっている。
【0015】そして図3に示すように、かかる管状アン
カー材1により既設覆工物C1を貫通してその背面の地
山BG内まで削孔し、この削孔によって管状アンカー材
1をその頭部1Hを残して地山BG内まで挿入する。図
示例では圧気を先端ビット1Bの先端吐出口から吹出し
て、この吹出しエアに乗せて削孔屑をアンカー材1外面
とアンカー孔壁AH1との隙間S1から既設覆工物C1
表面側へ排出させる、いわゆるエア削孔を採用してい
る。2は削岩機を示している。
【0016】かかるエア削孔を行う場合、基端側吐出口
BH1〜BH3からも削孔エアを吹出させてしまうと、
その吹出しエアが削孔屑の排出を妨げるように作用し、
削孔屑の排出が円滑に行われない。そこで、図1および
図2に示すように、管状アンカー材1内にエア供給用内
管3を挿入し、かつこのエア供給用内管3を先端吐出孔
PH,…にのみ連通させた状態として、削孔エアを、こ
のエア供給用内管3の内部流路3Fを通して先端吐出口
PH,…のみから吹出させつつ削孔を行うのが好まし
い。この例ではエア供給用内管3の先端面3aを、先端
ビット1B背面の先端吐出口への入口面1bに突き合わ
せ状態で直接接続しているが、図4に示すように、エア
供給用内管3の先端出口3aを、最先端側の基端側吐出
口BH1と先端吐出口の入口1bとの間のアンカー材1
内に臨ませ、エア供給用内管3の内部流路3Fと先端吐
出口の入口1bとをアンカー材内流路1Fの一部分を介
して間接的に接続することもできる。この場合、エア供
給用内管3の少なくとも先端部30の外周面をアンカー
材内周面に密着させる(図示例では、エア供給用内管3
の先端部30の外周面にシールリングRを巻付けて密着
シールしている)。
【0017】また、図1および図2に示す例のエア供給
内管3の基端部には、アンカー材1と削岩機2とを接続
する接続部4が取付けられている。この接続部4は先端
側にナット部4aを有し、アンカー材1の基端部周面に
形成されたネジ部1Nの外側に螺合するようなってい
る。この接続前の状態が図1に、接続後の状態が図2に
示されている。
【0018】削孔挿入が完了したならば、図5に示すよ
うにアンカー材1を引き抜かずに残して、その挿入した
状態のアンカー材1から削岩機2および接続部4を含む
エア供給用内管3を取り外す(図5には取り外した状態
を示している)。
【0019】<第1の注入工程> 次に図6に示すように、この削孔挿入した管状アンカー
材1を引き抜かずに、硬化材G1を、その管状アンカー
材1内および先端側部分の吐出口PH,…を通して吐出
させる。この吐出硬化材G1は、管状アンカー材1とア
ンカー孔AHとの隙間S1における少なくとも先端側部
分に対して注入充填する。さらに通常の場合には、図中
G11として示すように注入硬化材は隙間周囲の背面地
山BG内にも浸透する。
【0020】本発明のパッカー装置はかかる硬化材の注
入で使用することができる。図7〜9には第1のパッカ
ー装置例5を示し、図10には第2のパッカー装置例5
0を示した。先ず両パッカー装置5,50の共通点につ
いて説明すると、それらはいずれも次のような構成を有
するものである。
【0021】すなわち、相対的に大径の拡径部6aを先
端側部分に有する内管6と、拡径部6aより後方の内管
部分を隙間をもって取り囲み、且つ内管6に対してその
長手方向に沿って前後スライド自在とされた外管7と、
この外管7の先端面と内管拡径部6aの後端面との間の
内管部分を取り囲む筒状の可撓性パッカー部材5Pとを
含む、注入管部8を備えるとともに、内管6を外管7に
対して前後スライド移動させるワンタッチ操作手段9を
備えたものである。
【0022】このワンタッチ操作手段9としては、同図
に詳細に示すように、外管7に対して取付けられた軸部
材周りに揺動するハンドル9Hと、このハンドル9Hの
揺動に応じて内管6を外管7に対して前後スライド移動
させるリンク機構部9Rとからなり、ハンドル9Hの揺
動によりリンク機構部9Rを介して内管6を外管7に対
して後へスライド移動させることによって、内管6の拡
径部6aの後端面と外管7の先端面との間で可撓性パッ
カー部材5Pを挟み圧縮して側方に膨張させ張出させる
ように構成することができる。
【0023】かくして、このワンタッチ操作手段9によ
り、図8に示すように内管6を外管7に対して後へスラ
イド移動させることによって、内管6の拡径部6aと外
管7先端面との間で可撓性パッカー部材5Pを挟み圧縮
して側方に膨張させ張出させることができる。
【0024】このように、両パッカー装置5,50はパ
ッカー部材5Pの張出し機構において異なるところはな
く(相違する構造については後述する。)、双方ともに
ワンタッチでパッカー部材5Pを張出させることができ
るものであるので、ナットを締めつけていくことでパッ
カーを張出させる従来タイプの装置と比べて各段に迅速
かつ容易にパッカー張出しを行うことができる利点を有
する。
【0025】注入に際しては、先ず、可撓性パッカー部
材5Pが側方に張出していない状態で、パッカー装置5
の注入管部8をアンカー材1内に挿入する。この際、パ
ッカー部材5Pの張出状態を示す図9から理解できるよ
うに、注入管部8のパッカー部材5Pが少なくともアン
カー材1の最先端側の基端側吐出口BH1を塞ぎうる位
置、すなわち好ましくは最先端側の基端側吐出口BH1
よりも先端側に位置させる。しかる後、図9に示すよう
に、ワンタッチ操作手段9によりパッカー部材5Pを側
方に張出させ、その張出したパッカー部材5Pによりア
ンカー材1の内面と注入管部8の外面との隙間S2を塞
いだ状態とする。その上で、この閉塞状態を保持しつ
つ、硬化材G1をパッカー装置5の内管6内を通してア
ンカー材1内へ供給する。硬化材G1はアンカー材1内
を通り、先端吐出口PH,…のみから吐出される。
【0026】かくして、硬化材G1を、アンカー材1内
を介して先端吐出口PH,…のみから吐出させ、アンカ
ー材1外面とアンカー孔内面AH1との隙間S1に対し
て注入充填することができる。
【0027】ところで、かかるアンカー材先端部のみの
硬化材注入において、注入量が多すぎるもしくは注入ス
ピードが速すぎることなどが原因で、注入した硬化材が
アンカー材1の基端側吐出口BH1〜BH3を閉塞して
しまうことがある。これでは、後述する第2の注入工程
において円滑な硬化材注入ができなくなったり、あるい
は注入不能となったりすることが想定される。これに対
して、前述第1のパッカー装置5を用いると、この閉塞
を防止することができる。
【0028】すなわち図9に詳細に示すように、第1の
パッカー装置5では、第2のパッカー装置50と異な
り、外管7の先端側部位に圧気吹出口7a,7aを形成
するとともに、この圧気吹出口に対して内管6外面と外
管7内面との隙間S3を介して連通する圧気供給口9a
をワンタッチ操作手段9に設けており、少なくとも前述
第1の注入工程以降であって且つその注入硬化材の硬化
前に、好適には第1の注入直後に、圧気を圧気供給口9
aおよび隙間S3を通して圧気吹出口7a,7aから外
管7外面とアンカー材1内面との隙間S4に吹出させ、
この吹出圧気を、更にアンカー材1の基端側吐出口BH
1〜BH3から吹出させて、それら基端側吐出口BH1
〜BH3ならびにこれに連通する隙間S4,S3等を塞
いでいる未硬化の硬化材を吹き飛ばすことができる。か
くして、第1の注入による硬化材G1によりアンカー材
1の基端側吐出口BH1〜BH3への連通路が塞がって
しまうのを防止できる。なお、図6の工程図にはこの第
1のパッカー装置5が示されている。注入後、パッカー
装置5はアンカー材から引き抜かれる。
【0029】<硬化待ち> 一方、前述の第1の注入工程で注入した硬化材G1の硬
化により、管状アンカー材1の先端側部分が地山に対し
て固定されるのを待つ。
【0030】<管状アンカー材の緊張定着工程> 第1の注入による硬化材G1が硬化したならば、図11
に示すように、既設覆工物C1表面から突出する管状ア
ンカー材1の頭部1Hに対して、アンカー挿通孔10a
を有する支圧板10を通し、次いでそのアンカー材頭部
1H周面に形成されたネジ部1N(図11には示してい
ない)にテンションナット11を螺合させ締付ける。こ
れにより、テンションナット11がアンカー材1を介し
て地山BGに反力を取りつつ、支圧板10を既設覆工物
C1表面に圧接させる。かくして、管状アンカー材頭部
1Hを既設覆工物C1表面に対して定着させるととも
に、地山BGと既設覆工物C1とに跨って固定された管
状アンカー材1に作用する緊張力によって、地山BGと
既設覆工物C1とを強固に一体化することができる。
【0031】<新規覆工工程> 次に、図12に示すように、既設覆工物C1表面を新た
に覆工し、新規覆工物C2を構築する。新規覆工におい
ては、アンカー材頭部1Hが突出しているのを埋め殺す
ために、図示例のようにモルタル類を用いた吹き付け工
法を採用するのが好ましい。また、特に吹き付けの際に
は、次述する第2の注入のために、管状アンカー材1の
基端面の開口部1Cにキャップ12(ゴム製が好適)を
嵌めておき、このキャップ12の基端部が露出するよう
に、新規吹き付けを行うのが好ましい。しかし他のコン
クリートブロック等による覆工を行っても良い。
【0032】<第2の注入工程> 新規覆工が完了したならば、図13に示すように、硬化
材を、緊張定着されている管状アンカー材1内およびア
ンカー材1の基端側部分の吐出口BH1〜BH3を通し
て、既設覆工物C1背面と地山BG表面との間の空洞部
Hに対して注入充填する。
【0033】図示例では、前述キャップ12を新規覆工
物C2表面側から取り外して、新規覆工物C2表面側か
らその内部に埋め殺されたアンカー材1の基端面開口部
1Cに連通する注入孔13を形成する。しかる後、前述
の第2のパッカー装置50(もちろん、第1のパッカー
装置5を用いても良い。)を用い、その注入管部8を新
規覆工物C2の注入孔13に挿入するとともに、パッカ
ー部材5Pを張出させ注入孔13の口元の隙間を塞いだ
上で硬化材の注入を行う。
【0034】この際、複数あるアンカー材1の基端側吐
出口BH1〜BH3のいずれか(図示例ではBH3)
が、既設覆工物C1背面と地山BG表面との間の空洞部
Hと略同じ深さ方向位置にくるので、主にその基端側吐
出口BH3から空洞部Hに対して、ならびに主に他の基
端側吐出口BH1,…BH2,…からアンカー材1外面
とアンカー孔内面AH1との隙間S1における前述第1
の注入により注入しなかった残部に対する注入充填が行
われる。またこの際、通常の場合には、図中G22とし
て示すように注入硬化材は隙間S1および空洞部H周囲
の背面地山BG内にも浸透する。
【0035】<後処理> 必要に応じて、前述第2の注入に際して使用した、新規
覆工物C2表面の前述キャップ12により形成された残
孔13にモルタル類Mを充填し、新規覆工物C2表面が
孔のない平坦な面となるようにコテ仕上げをする。
【0036】<その他> 本発明のパッカー装置は、上述したような既設覆工物の
補修工法のみならず、法面や地山に形成したものを含む
被注入孔もしくは管路などの注入路一般に対して、その
注入路内に硬化材や他の流体を注入する際に、使用する
ことができるものである。
【0037】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、迅速か
つ容易にパッカーを張出すことができるパッカー装置と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンカー材およびエア供給用内管を示す、縦断
面図である。
【図2】アンカー材にエア供給用内管を取付けた状態を
示す、縦断面図である。
【図3】自削孔工程を示す、一部縦断面図である。
【図4】エア供給用内管の他の例を示す、縦断面図およ
び要部拡大図である。
【図5】地削孔工程終了後の状態を示す、一部縦断面図
である。
【図6】第1の注入工程を示す、一部縦断面図である。
【図7】本発明に係る、第1のパッカー装置を示す、一
部縦断面図である。
【図8】そのパッカー膨出状態を示す、一部縦断面図で
ある。
【図9】図8の要部拡大図である。
【図10】本発明に係る、第2のパッカー装置を示す、
一部縦断面図である。
【図11】管状アンカー材の緊張定着工程を示す、一部
縦断面図である。
【図12】新規覆工工程を示す、一部縦断面図である。
【図13】第2の注入工程を示す、一部縦断面図であ
る。
【図14】仕上げ工程を示す、一部縦断面図である。
【図15】従来のパッカー装置を示す、縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1…管状アンカー材、BH1〜BH3…基端側吐出口、
PH…先端吐出口、3…エア供給用内管、5…第1のパ
ッカー装置、50…第2のパッカー装置、9…ワンタッ
チ操作手段、C1…既設覆工物、C2…新規覆工物、B
G…地山。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対的に大径の拡径部を先端側部分に有す
    る内管と、 前記拡径部より後方の内管部分を取り囲み且つ内管に対
    してその長手方向に沿って前後スライド可能な外管と、 この外管と前記内管の拡径部との間の内管部分を取り囲
    む可撓性パッカー部材と、 前記外管に対して取付けられた軸部材周りに揺動するハ
    ンドル、およびこのハンドルの揺動に応じて前記内管を
    前記外管に対して前後スライド移動させるリンク機構部
    からなるワンタッチ手段とを備え、 前記ハンドルの揺動により前記リンク機構部を介して前
    記内管を外管に対して後へスライド移動させることによ
    って、前記内管の拡径部と前記外管との間で前記可撓性
    パッカー部材を挟み圧縮して側方に張出させるように構
    成したことを特徴とするパッカー装置。
  2. 【請求項2】相対的に大径の拡径部を先端側部分に有す
    る内管と、 前記拡径部より後方の内管部分を隙間をもって取り囲
    み、且つ内管に対してその長手方向に沿って前後スライ
    ド自在とされ、且つ側面に圧気吹出口が形成された外管
    と、 この外管と前記内管拡径部との間の内管部分を取り囲む
    可撓性パッカー部材とを含む、注入管部と、 前記外管に対して取付けられた軸部材周りに揺動するハ
    ンドル、およびこのハンドルの揺動に応じて前記内管を
    前記外管に対して前後スライド移動させるリンク機構部
    からなるワンタッチ手段とを備え、 前記ハンドルの揺動により前記リンク機構部を介して前
    記内管を外管に対して後へスライド移動させることによ
    って、前記内管の拡径部と前記外管との間で前記可撓性
    パッカー部材を挟み圧縮して側方に張出させるように構
    成するとともに、圧気を、前記内管と外管との隙間を通
    して前記圧気吹出口から吹出させるように構成したこと
    を特徴とするパッカー装置。
JP07907699A 1999-03-24 1999-03-24 パッカー装置 Expired - Lifetime JP3347685B2 (ja)

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