JP3346496B2 - 多結晶性bcn物質及びその製造方法 - Google Patents
多結晶性bcn物質及びその製造方法Info
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Description
させて得られた、ホウ素、炭素、窒素からなる新規な硬
質物質及びその製造方法に関するものであり、その1つ
の目的は、高い硬度と耐熱性が必要な研磨材や切削材の
分野に新規な物質とその製造方法を提供することであ
る。
ドやこれと同様な結晶構造を有する等軸晶系窒化ホウ素
(以下、c−BNと記す)は、極めて硬く、高性能の研
磨材や切削材として産業上不可欠の物質となっており、
また近年は優れた半導体としての利用が注目されてい
る。ダイヤモンドは最も硬い物質であるが、空気中で燃
焼する事実が示すように、高温下では酸化雰囲気中で酸
化されること、また、鉄系統の材料には侵食されやすい
という欠点をもつ。c−BNは、硬度は約ダイヤモンド
の1/2程度であるが、前記のようなダイヤモンドの有
する欠点を持たないのが利点であり、近年、鉄系材料の
優れた切削・研磨材として注目されている。
B、Nで置換された物質すなわち等軸晶系BCN物質
(以下c−BCN物質と記す)ができるならば、ダイヤ
モンドの機械的強さとc−BNの化学的安定性を兼ね備
えた性質を示すことが予測され、画期的な高強度材料が
期待できる。従来、このような等軸晶系BCN物質を合
成するために、例えば、ホウ素、炭素、窒素からなる六
方晶系物質を高温静圧(3600℃、14GPa)の条
件で処理する方法(A.R.Badzian, Mater.Res.Bull.,16
(1981)1385)、六方晶系または無定型BCN粉末を少量
の鉄族金属粉末と混合した状態で焼結用金属製容器に封
入し、超高圧高温発生装置(特公昭38−14号公報)
で処理する方法(特開昭55−67570号公報)ホウ
素及び窒素を主成分としそれにわずかの量(0.02〜
2.0%)の炭素を含んだBCN物質を高温静圧(13
00〜1600℃、4〜6GPa)で処理する方法(特
開昭58−120505号公報)、六方晶系または無定
の形態にあるホウ素炭素窒化物をホウ素炭素窒化物用の
溶媒の存在でいわゆる「ベルト装置」(米国特許第29
41248号)を用いて5GPa以上の圧力と同時に1
300℃以上の温度で処理する方法(特開昭61−24
328号公報)や、六方晶系BC物質を14GPa、3
300℃の静的超高圧と高温処理する方法及び鉄−アル
ミニウム系合金を触媒として7.5GPaの静的高圧力
と高温で処理する方法(佐々木高義、藤木良規著、Gyps
um & Lime 誌,No.219,P.45〜50,1989 )などの方法が提
案された。しかし、最近、このような高温高圧下で溶媒
を用いてBCN物質を合成する方法の検討がなされ、
5.5GPaの静圧下、1400〜1600℃でコバル
トを溶媒に用いて合成されたBCN物質はダイヤモンド
とc−BNの混合物であることが証明された(T.Sasaki
など Chem.Mater.5(1993)695) 。すなわち、前記提案の
静圧下高温処理では、目的とする等軸晶系BCN物質の
合成は実質的に不可能であると考えられ、その理由は、
自然界に存在しない物質を合成する時に考慮しなければ
ならない本質的な課題が静的高温処理法では克服できな
いからである。すなわち、平衡系にある静圧高温処理で
は、ダイヤモンドとc−BNに分離するのが熱力学的に
好ましいからである。
結果、強力な衝撃波を利用した動的圧力処理法での合成
を試みることにより本発明を成すに到った。
て得られた、ホウ素(B)、炭素(C)、窒素(N)の
三元素を主成分とするダイヤモンド型結晶構造の微粒子
からなることを特徴とする新規の多結晶性BCN物質及
び該物質を合成するためのホウ素(B)、炭素(C)、
窒素(N)の三元素を主成分として含有する黒鉛状もし
くは黒鉛類似状物質に動的高圧力を作用させることを特
徴とするダイヤモンド形結晶構造を有する多結晶性BC
N物質の製造方法を提供するものである。
るダイヤモンド形結晶構造をした微粒子が互いにさまざ
まな方向に固着して集まった多結晶体(以下、多結晶性
BCN物質と称する)であり、その組成式はBX Cy N
z で表される。ここでダイヤモンド形結晶構造とは結晶
の微視的構造が等軸晶系(または立方晶系)の結晶格子
であることを意味し、該格子点である原子がホウ素、炭
素及び窒素原子であることを意味する。多結晶性BCN
物質の組成式におけるx:y:zは、一般的には任意の
比率をとりえるが、好ましくは、x:z=1:1であ
り、このようなx及びzに対してyは0.1≦y≦10
の範囲にある。yが0.1以下では、硬度の点でc−B
Nよりも十分に優れた効果が期待されないし、10以上
では、耐熱性及び耐薬品性の点でダイヤモンドよりも十
分に優れた効果が期待されない。より好ましくは、x:
z=1:1に対してyは0.5≦y≦4の範囲にあるの
がよい。この場合には、ダイヤモンド形結晶構造におい
てホウ素、窒素が互いに異種原子と結合し、炭素がホウ
素、炭素、窒素と結合した原子配置をとることが可能な
ので、c−BN及びダイヤモンドの長所を合わせ持った
理想的な物質となりうる。
の混合物ではなく、新規な物質であることに最大の特徴
があり、このことは以下の実験事実から実証される。す
なわち、本発明の物質の格子定数はダイヤモンドの格子
定数(約3.568オングストローム)とc−BNの格
子定数(約3.615オングストローム)の間にあり、
しかも組成比と格子定数(組成比xを横軸にとり格子定
数を縦軸にとる)は上に凸の曲線関係にある。この関係
は、仮想結晶に関するVergard の法則(L.Vergard,Z.Phy
s.,5(1921)17) から予想される組成比と格子定数の直線
関係から大きく離れていることがわかった。一方、前記
のBadzian の得たBCN物質はVergardの法則に従う(Ma
ter.Res.Bull.,16(1981)1385)とあるので、したがっ
て、本願発明物質は、Badzian の得たBCN物質とは異
なる。さらに、固体NMRによる13C及び11B核磁気共
鳴スペクトルの解析によって、三種類のSP3 結合性炭
素及びSP3 結合性ホウ素が観測されることから混合物
ではないことが証明される。
ド型の結晶微粒子からなる多結晶体であり、その微粒子
の形状は球状に類似した形態であり、大きさは、およそ
10〜1000オングストロームの範囲にあることが電
子顕微鏡及び電子線回折によって証明された。このよう
な形状と大きさを有する微粒子からなる多結晶体は、シ
リコンウエハーの研磨剤としていくつかの優れた効果、
例えば、ウエハーを傷つけないなどの効果を有する。
化学的安定性であり、ダイヤモンドの場合、600℃の
空気中で燃焼するのに対して、本発明の物質のいくつか
は、600℃の空気中で加熱しても全く変化がなかっ
た。
しい方法の1つとして、黒鉛状もしくは黒鉛類似状物質
に動的圧力を作用させる方法を提供する。
鉛状もしくは黒鉛類似状物質としては、三塩化ホウ素と
アセトニトリルを混合したときに得られる常温で固体状
の物質を500℃以上、望ましくは1500℃程度の温
度で加熱処理することにより得られる黒鉛状物質や、三
塩化ホウ素とアセチレンのような炭化水素およびアンモ
ニアのような窒素含有気体の三者を高温処理して得られ
る黒鉛類似状物質を用いることができる。本発明の出発
原料は本出願人が特開平1−252519号で提案した
ものである。
鉛状もしくは黒鉛類似状物質のB、C、N含有物質であ
れば十分であり、前述の合成方法に限定されるものでは
ない。
の微粒子で得られるが、この物質の単独か、好ましく
は、これに金属粉を重量比で50〜98%混ぜて、例え
ば金型容器に入れて、圧填成形し、少なくとも真密度の
40%以上の圧填体として用いる。金属粉は動圧処理の
際に圧力効果を増大させることおよび衝撃圧力が解放さ
れる時に残留する熱のためダイヤモンドから黒鉛への逆
反応を阻止させる効果を増大させる目的で使用するもの
である。
コバルト、ニッケル、タングステンもしくはそれらの合
金等であり、黒鉛そのものより衝撃インピーダンスの大
きいものであれば良く、好ましくは炭化物を作りにくい
銅が最適である。金属粉の形状は、粒径が0.5mm以
下好ましくは0.1〜0.01mmの範囲で、偏平な板
状のものより球形のものが好ましい。
い例を示す。これは、平面型衝撃圧縮処理装置の縦断面
図であり、一般に行われている方法である。図1以外
に、図2に示すような円筒型衝撃圧縮処理装置(縦断面
図で示す)を使用することもできる。
り平面状爆轟波発生装置2を起爆させ、主爆薬3の上端
平面部を同時起爆させる。平面状の爆轟波は下方向に進
行し、金属板4を高速度でプラスチック筒5をガイドに
して空隙6中を下方向に飛翔させる。金属板4が試料保
持容器8に衝突すると、衝突面から保持容器8中を下方
向に衝撃波が伝播し、この衝撃波は試料容器9を透過し
試料10を圧縮する。7、7’はリング状のスチール製
の管で、また、11は鉛のような重い物質でできた肉厚
状のリングである。7、7’、11は運動量捕獲材(モ
ーメンタムトラップ)と呼ばれるもので、衝撃圧縮の際
に生じた運動量を自分自身が周囲へ飛散破壊し持ち去る
ことにより、試料容器9の破壊を防止するのに用いられ
る。金属飛翔板4は、主爆薬3の爆轟圧力が十分大きい
場合省略し、主爆薬3の下面と容器8の上面を接触させ
て使用することもできる。
る公知な方法の縦断面図であり、雷管1の起爆でシート
状爆薬12の中心部が起爆され、これにより、主爆薬3
の上面が対称性良好に起爆され、爆発の下方への進行と
ともに金属管13が、軸の中心部へ飛翔し、試料容器9
と衝突することにより、衝撃波を発生し、内部の試料1
0を圧縮する。14は装置の保持台を示す。図2の方法
においても飛翔用金属管13を省略することもできる。
金属飛翔板の種類、および両者の重量比を変えることに
より、試料内に発生する衝撃圧力を5〜100GPaの
範囲で制御することができるが、本発明での好ましい圧
力は20〜70GPaの範囲である。
るが、かかる実施例により限定されるものではない。
微細構造をX線回折装置(Philips社製:PW180
0)、固体NMR(ブルッカー社製:MSL400P)
及び透過型電子顕微鏡(日本電子製:JEM−4000
FX)を用いて分析した。固体NMRの測定は以下の条
件で行った。
MAS パルスシーケンス:QUADCYCL 測定周波数:100.
614 MHz(13C) データサイズ:8K 観測周波数範囲:
83 KHz 繰り返し時間:30sec 励起パルス幅:4.
5 μsec(90°パルス) デッドタイム:10μsec データ取り込み時
間:12.288 msec MAS:4000〜4900 Hz 測定温度:室温 化学シフト外部基準:グリシンのC=Oピーク(176.46
ppm) (2) 測定:11B−NMR プローブ:4mm
MAS パルスシーケンス:QUADCYCL 測定周波数:128.
33 MHz(11B) データサイズ:8K 観測周波数範囲:
26 KHz 繰り返し時間:30sec 励起パルス幅:1.
0 μsec デッドタイム:30μsec データ取り込み時
間:38.912 msec MAS:6000 Hz 測定温度:室温 化学シフト外部基準:Borax(Na2 B4 O7 ・10H2
O)のBO4 ピーク(2.0ppm) 比較のため標準試料として、ダイヤモンド、等軸晶系窒
化ホウ素などを用いた。透過型電子顕微鏡による観察と
電子線回折は、加速電圧400KVで行った。
によって決定した。すなわち、炭素、窒素、水素は、試
料に酸化鉛(Pb3 O4 )を加え、錫のカプセルに入れ
て折りたたみ、酸素気流中、800〜1000℃で分解
し、出てきた炭酸ガス、窒素ガス、水蒸気をガスクロマ
トグラフィーによって定量分析した。ホウ素は、炭酸カ
リウム1gと炭酸ナトリウム1gの混合物に試料を0.
1g加えて混合し、これを白金製の皿に入れ、ガスバー
ナーで赤熱して完全に試料を溶融し、さらに30分程度
加熱した後、室温まで放冷し、塩酸を加え、蒸留水を加
えて水溶液とした後、高周波誘導プラズマ質量分析法
(ICP mass analysis)によって定量分析した。実験
は、それぞれの試料について3回行い、その平均値から
組成式を決定した。
処理して黒鉛状物質の粉末を得た。このものは、元素分
析の結果B:C:Nの比が1.0:1.3:1.0の比
であり、水素を約2.4%含有していた。粉末X線回折
法による結果、黒鉛構造特有の強い回折ピーク(0,
0,2面からのピーク)がみられた。前記粉末と平均粒
径が約0.05mmの隣片状銅粉を重量比で10:90
の割合で混合攪拌し、混合物を金型に入れ、プレス成型
することにより、直径20mm、厚さ約5mmの円板状
成形体を得た。成形体は理論値の70%の密度を有して
いる。この成形体を試料として図1に示す方法で衝撃処
理を行った。
ラミンと過塩素酸ナトリウムの66%水溶液を重量比で
85:15に混合して得られるスラリー状の爆薬を重量
にして約200g用いた。金属飛翔板は径および肉厚が
76mm、3mmの銅板を用いた。試料容器は内径20
mm、外径30mm、高さ20mmのステンレススチー
ル製で、これを包む保護容器は内径、外径、高さがそれ
ぞれ30mm、50mm、40mmのしんちゅう製であ
り、さらにその外側をスチール製の運動量捕獲材および
鉛で取り巻いた。
は約27GPaと推定された。爆発処理後、試料容器を
回収し、機械加工によって試料を取り出し、硝酸と塩酸
を用いて金属分を溶解させ、不溶物の分離・乾燥操作を
行い最終的に黒色の粉末を得た。この粉末を粉末X線回
折法で分析した結果、等軸晶系ダイヤモンドの回折ピー
ク(1,1,1面からの回折ピーク)位置に強い回折ピ
ークが認められ、黒鉛状物質の回折ピークとの比較から
5%程度のダイヤモンド状物質(c−BCN)が存在す
ることが確認された。
1mmの球形状銅粉を重量比で96:4の割合で混合
し、実施例1と同様な操作を行い理論値に対して60%
の密度を有する成形体を得た。これを、使用する主爆薬
を約260gとする以外は実施例1と同様な方法で爆発
衝撃処理を行った。この場合に試料内に発生する圧力は
約35GPaと推定された。
で、黒色の粉末を得、粉末X線回折を行った結果、黒鉛
状およびダイヤモンド(等軸晶系)状物質だけの回折ピ
ークが認められ、各ピークの比較から約20%のc−B
CNが生成していることが分かった。
高温処理して得られた固形物を約1500℃で熱処理し
て黒色の固形物を得た。この物質の元素分析の結果B:
C:Nの比は1.0:2.5:1.0であり、その他約
2%の水素を含有していた。粉末X線回折法による分析
の結果、この物質は黒鉛状構造を持つことが認められた
(図3(B))。この物質を出発原料として実施例2と
同様な操作を行い、最終的に黒色の粉末を得た。この粉
末を二枚の板ガラスの間に挟みこすりつけると、ガラス
に明確な傷がつくことが確認できた。
の等軸晶系ダイヤモンドの回折ピーク位置に強い回折ピ
ークと残存する黒鉛状物質のピークが認められ、各ピー
クの比較の結果50〜60%のc−BCNが存在するこ
とが分かった(図3(A))。そこで、この粉末からc
−BCNを分離・精製することによって、高純度のc−
BCNを得た。この物質の組成式は、元素分析の結果、
B1.0 C2.8 N1.0 であった。
線回折による分析の結果、ダイヤモンド及び立方晶系窒
化ホウ素とは異なった以下に示す面間隔を有するダイヤ
モンド型結晶構造の物質であることがわかった。
M)によって格子像観察と電子線回折を行った結果、約
50〜約500オングストロームの範囲の大きさのダイ
ヤモンド型結晶構造を有する微粒子がさまざまに固着し
て集まって形成されている多結晶体であることがわかっ
た。
CNMRスペクトルから三種類のSP3 結合性炭素(化
学シフト:37.016ppm,44.354ppm,55.253ppm)が存在し、
11BNMRスペクトルからSP3 結合性ホウ素(化学シ
フト:1.332ppm)が存在することがわかった。
素ガスを混合して、これを反応容器の中で1000〜1
500℃に加熱処理して、黒色の黒鉛状物質を得た。こ
の物質のB:C:Nの比は1.0:1.0:1.0であ
った。これを出発原料として、実施例2と同様な操作を
行い、最終的に黒色の粉末を得た。この粉末から、目的
とするBCN物質を分離・精製することにより、高純度
のBCN物質を約30%の收率で得た。この物質は、元
素分析の結果、出発物質とほとんど同一の組成式を有し
ており、色は、実施例3で得たものより青みが強い。ま
た、粉末X線回折の結果、この物質はダイヤモンド型結
晶構造であり、格子定数は、等軸晶系窒化ホウ素と実施
例3で得た物質との中間であった。
℃の空気中で燃焼するのに対して、実施例3及び4の物
質は、600℃の空気中で加熱してもまったく変化がな
かった。
素、炭素、窒素の三元素を主成分とするダイヤモンド型
結晶構造の微粒子からなる多結晶性BCN物質及びその
製造方法を提供した。この物質は、ダイヤモンドと等軸
晶系窒化ホウ素の両方の性質を持つことが考えられ、有
用な研磨材、切削材、もしくは優れた半導体材料として
産業上の利用が期待できるものである。
衝撃後(A)の粉末X線回折図を示す。
Claims (5)
- 【請求項1】 動的高圧力を作用させて得られた、ホウ
素(B)、炭素(C)、窒素(N)の三元素を主成分と
するダイヤモンド型結晶構造の微粒子からなることを特
徴とする多結晶性BCN物質。 - 【請求項2】 多結晶性BCN物質が、組成式BX Cy
Nz で示され、実質的にx=zであり、x=1に対して
0.1≦y≦10であることを特徴とする請求項1記載
の多結晶性BCN物質。 - 【請求項3】 組成式BX Cy Nz が、実質的にx=z
であり、x=1に対して0.5≦y≦4であることを特
徴とする請求項2記載の多結晶性BCN物質。 - 【請求項4】 多結晶性BCN物質が、その微結晶の大
きさが実質的に10〜1000オングストロームの範囲
であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
の多結晶性BCN物質。 - 【請求項5】 ホウ素(B)、炭素(C)、窒素(N)
の三元素を主成分として含有する黒鉛状もしくは黒鉛類
似状物質に動的高圧力を作用させることを特徴とする請
求項1〜4のいずれかに記載の多結晶性BCN物質の製
造方法。
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