JP3346205B2 - ペリクルの製造方法 - Google Patents
ペリクルの製造方法Info
- Publication number
- JP3346205B2 JP3346205B2 JP35301896A JP35301896A JP3346205B2 JP 3346205 B2 JP3346205 B2 JP 3346205B2 JP 35301896 A JP35301896 A JP 35301896A JP 35301896 A JP35301896 A JP 35301896A JP 3346205 B2 JP3346205 B2 JP 3346205B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pellicle
- pellicle frame
- laser
- engraved
- frame
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F1/00—Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
- G03F1/68—Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
- G03F1/82—Auxiliary processes, e.g. cleaning or inspecting
- G03F1/84—Inspecting
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Prevention Of Fouling (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リソグラフィー用
ペリクル、特にはLSI,超LSIなどの半導体装置或
いは液晶表示板を製造する際のゴミよけとして使用され
る、実質的に500nm以下の光を用いる露光方式にお
けるリソグラフィー用ペリクルの製造方法に関するもの
である。
ペリクル、特にはLSI,超LSIなどの半導体装置或
いは液晶表示板を製造する際のゴミよけとして使用され
る、実質的に500nm以下の光を用いる露光方式にお
けるリソグラフィー用ペリクルの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】LSI,超LSIなどの半導体製造或い
は液晶表示板などの製造においては、半導体ウエハー或
いは液晶用原版に光を照射してパターニングを作製する
が、この場合に用いる露光原版にゴミが付着している
と、このゴミが光を吸収したり、光を曲げてしまうため
に、転写したパターンが変形したり、エッジががさつい
たものとなる他、下地が黒く汚れたりして、寸法、品
質、外観などが損われるという問題があった。
は液晶表示板などの製造においては、半導体ウエハー或
いは液晶用原版に光を照射してパターニングを作製する
が、この場合に用いる露光原版にゴミが付着している
と、このゴミが光を吸収したり、光を曲げてしまうため
に、転写したパターンが変形したり、エッジががさつい
たものとなる他、下地が黒く汚れたりして、寸法、品
質、外観などが損われるという問題があった。
【0003】このため、これらの作業は通常クリーンル
ームで行われているが、このクリーンルーム内でも露光
原版を常に清浄に保つことが難しいので、これには露光
原版の表面にゴミよけのための露光用の光をよく通過さ
せるペリクル膜をペリクル枠の上端面に接着したペリク
ルを貼着する方法が取られている。
ームで行われているが、このクリーンルーム内でも露光
原版を常に清浄に保つことが難しいので、これには露光
原版の表面にゴミよけのための露光用の光をよく通過さ
せるペリクル膜をペリクル枠の上端面に接着したペリク
ルを貼着する方法が取られている。
【0004】この場合、異物は露光原版の表面上には直
接付着せず、ペリクル膜上に付着するため、リソグラフ
ィー時に焦点を露光原版のパターン上に合わせておけ
ば、ペリクル膜上の異物は転写に無関係となるものであ
る。このペリクル膜は、通常光を良く透過させるニトロ
セルロース、酢酸セルロースなどからなる透明なペリク
ル膜をアルミニウム、ステンレス、ポリエチレンなどか
らなるペリクル枠の上端面にペリクル膜の良溶媒を塗布
し、風乾して接着する(特開昭58−219023号公
報参照)か、アクリル樹脂やエポキシ樹脂等の接着剤で
接着し(米国特許第4861402号明細書、特公昭6
3−27707号公報参照)、更に、ペリクル枠の下端
には、露光原版に装着するためのポリブテン樹脂、ポリ
酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂等からなる粘着層、及び
粘着層の保護を目的とした離型層(セパレーター)が形
成される。また、このペリクルについては、ペリクルを
露光原版に貼り付けた状態において、ペリクル枠内部の
露光原版に囲まれた空間と外部との気圧差をなくすこと
を目的として、ペリクル枠の一部に気圧調整用の小孔を
開け、小孔を通じて移動する空気からの異物侵入を防ぐ
ためのフィルターを設置する等の工夫がされている(実
公昭63−393703号公報参照)。
接付着せず、ペリクル膜上に付着するため、リソグラフ
ィー時に焦点を露光原版のパターン上に合わせておけ
ば、ペリクル膜上の異物は転写に無関係となるものであ
る。このペリクル膜は、通常光を良く透過させるニトロ
セルロース、酢酸セルロースなどからなる透明なペリク
ル膜をアルミニウム、ステンレス、ポリエチレンなどか
らなるペリクル枠の上端面にペリクル膜の良溶媒を塗布
し、風乾して接着する(特開昭58−219023号公
報参照)か、アクリル樹脂やエポキシ樹脂等の接着剤で
接着し(米国特許第4861402号明細書、特公昭6
3−27707号公報参照)、更に、ペリクル枠の下端
には、露光原版に装着するためのポリブテン樹脂、ポリ
酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂等からなる粘着層、及び
粘着層の保護を目的とした離型層(セパレーター)が形
成される。また、このペリクルについては、ペリクルを
露光原版に貼り付けた状態において、ペリクル枠内部の
露光原版に囲まれた空間と外部との気圧差をなくすこと
を目的として、ペリクル枠の一部に気圧調整用の小孔を
開け、小孔を通じて移動する空気からの異物侵入を防ぐ
ためのフィルターを設置する等の工夫がされている(実
公昭63−393703号公報参照)。
【0005】近年、ペリクルの品種の増加と共に、品種
間で外観上の見分けがつきにくいことから、ペリクル枠
への品番の刻印が行われるようになってきている。従
来、ペリクル枠への品番の刻印は、ペリクル枠の外側表
面上に文字の形に切削加工した幅0.2mm、深さ0.
3mm程度の溝により行われていた。
間で外観上の見分けがつきにくいことから、ペリクル枠
への品番の刻印が行われるようになってきている。従
来、ペリクル枠への品番の刻印は、ペリクル枠の外側表
面上に文字の形に切削加工した幅0.2mm、深さ0.
3mm程度の溝により行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】即ち、ペリクルは、上
述したように、ペリクル枠、ペリクル膜、ペリクル膜と
ペリクル枠の接着層、レチクルへ貼り付ける粘着層及び
離型層(セパレーター)より構成されるが、視認できる
ような品番の刻印が可能な部分は、従来より刻印が行わ
れているペリクル枠の外側面以外にはない。また、品番
の刻印方法としては、塗装、ポンチの打刻及び印刷した
別のシートを貼り付ける、といった方法が考えられる。
しかし、いずれの方法も発塵のおそれがあり、好ましく
ない。
述したように、ペリクル枠、ペリクル膜、ペリクル膜と
ペリクル枠の接着層、レチクルへ貼り付ける粘着層及び
離型層(セパレーター)より構成されるが、視認できる
ような品番の刻印が可能な部分は、従来より刻印が行わ
れているペリクル枠の外側面以外にはない。また、品番
の刻印方法としては、塗装、ポンチの打刻及び印刷した
別のシートを貼り付ける、といった方法が考えられる。
しかし、いずれの方法も発塵のおそれがあり、好ましく
ない。
【0007】そこで、従来では、ペリクル枠に溝を切削
加工することにより品番を刻印するという方法が行われ
ていた。しかし、この方法は溝内部に異物が付着し易い
という大きな問題があり、更に溝の角部に充分な面取り
を施すことが困難なため、鋭利になっている角部や加工
時に生じたバリが脱落し、発塵する可能性もあった。ま
た、文字を表わしている溝部は、通常、ペリクル枠表面
と同色とされており、視認しにくいという問題があっ
た。
加工することにより品番を刻印するという方法が行われ
ていた。しかし、この方法は溝内部に異物が付着し易い
という大きな問題があり、更に溝の角部に充分な面取り
を施すことが困難なため、鋭利になっている角部や加工
時に生じたバリが脱落し、発塵する可能性もあった。ま
た、文字を表わしている溝部は、通常、ペリクル枠表面
と同色とされており、視認しにくいという問題があっ
た。
【0008】本発明はこのような不利、問題点を解決し
て、品番の刻印部が異物の付着箇所及び発生源となら
ず、なおかつ品番の視認が容易なペリクルの製造方法を
提供することを目的とする。
て、品番の刻印部が異物の付着箇所及び発生源となら
ず、なおかつ品番の視認が容易なペリクルの製造方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明は、上記目的を達成するため、ペリクル枠の上端面
にペリクル膜を接着してなるペリクルの上記ペリクル枠
外側表面にペリクルの品番の刻印を形成するに際し、上
記ペリクル枠の表面を染料により黒色処理すると共に、
このペリクル枠の黒色外側表面にレーザー光の照射によ
りこのレーザー光照射部分が黒色から白色又は金色に変
色したペリクルの品番の刻印を形成することを特徴とす
るペリクルの製造方法を提供する。
発明は、上記目的を達成するため、ペリクル枠の上端面
にペリクル膜を接着してなるペリクルの上記ペリクル枠
外側表面にペリクルの品番の刻印を形成するに際し、上
記ペリクル枠の表面を染料により黒色処理すると共に、
このペリクル枠の黒色外側表面にレーザー光の照射によ
りこのレーザー光照射部分が黒色から白色又は金色に変
色したペリクルの品番の刻印を形成することを特徴とす
るペリクルの製造方法を提供する。
【0010】前記のように、刻印部分に異物が付着しに
くいペリクルを得るには、表面が可能な限り滑らかで、
また塗料など他のものを付加されることなく刻印された
ペリクル枠を使用することが要求される。
くいペリクルを得るには、表面が可能な限り滑らかで、
また塗料など他のものを付加されることなく刻印された
ペリクル枠を使用することが要求される。
【0011】このような点に鑑み、本発明者は種々検討
を行った結果、ペリクル枠への刻印をレーザー光により
行うことにより、従来の切削加工による刻印部が異物の
付着部位及び発生源となるのに対し、レーザー光による
刻印部は異物の付着部位及び発生源となることがなく、
刻印部に異物が実質的になく、異物の付着し難いペリク
ル枠が得られること、また特にペリクル枠は、露光時の
迷光の反射を防ぐため、表面に黒色化の処理(例えば、
一般的に用いられるアルミニウム製のペリクル枠では黒
色アルマイト処理)が施されているが、この場合レーザ
ー光による加熱により、黒色の染料は白色或いは金色に
変色し、従来の切削加工による表面と同色の刻印と比較
して、視認が容易となることを知見し、本発明をなすに
至ったものである。
を行った結果、ペリクル枠への刻印をレーザー光により
行うことにより、従来の切削加工による刻印部が異物の
付着部位及び発生源となるのに対し、レーザー光による
刻印部は異物の付着部位及び発生源となることがなく、
刻印部に異物が実質的になく、異物の付着し難いペリク
ル枠が得られること、また特にペリクル枠は、露光時の
迷光の反射を防ぐため、表面に黒色化の処理(例えば、
一般的に用いられるアルミニウム製のペリクル枠では黒
色アルマイト処理)が施されているが、この場合レーザ
ー光による加熱により、黒色の染料は白色或いは金色に
変色し、従来の切削加工による表面と同色の刻印と比較
して、視認が容易となることを知見し、本発明をなすに
至ったものである。
【0012】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のペリクルは、図1に示すように、ペリクル枠1
の上端面にペリクル膜2が接着され、下端面に粘着層3
が設けられ、更に必要に応じ離型層4が設けられたもの
であるが、この場合、上記ペリクル枠1の外側表面、特
に側部外表面にレーザー光によりペリクルの品番が刻印
5されたものである。
本発明のペリクルは、図1に示すように、ペリクル枠1
の上端面にペリクル膜2が接着され、下端面に粘着層3
が設けられ、更に必要に応じ離型層4が設けられたもの
であるが、この場合、上記ペリクル枠1の外側表面、特
に側部外表面にレーザー光によりペリクルの品番が刻印
5されたものである。
【0013】この場合、ペリクル枠としては、アルミニ
ウム、ステンレス、ポリスチレン等、従来公知の材質に
より形成されるが、その表面が染料により黒色化されて
いることが、レーザー光の照射により形成される品番が
ペリクル枠の元の色彩と異なるものになり、品番の視認
がより容易になることからより好ましい。
ウム、ステンレス、ポリスチレン等、従来公知の材質に
より形成されるが、その表面が染料により黒色化されて
いることが、レーザー光の照射により形成される品番が
ペリクル枠の元の色彩と異なるものになり、品番の視認
がより容易になることからより好ましい。
【0014】なお、ペリクル膜、粘着層、離型層の材質
などについては特に限定されず、公知のペリクルと同様
に構成することができる。
などについては特に限定されず、公知のペリクルと同様
に構成することができる。
【0015】本発明においては、ペリクル枠の外側表面
をレーザー光で照射して品番を刻印するものであるが、
その刻印装置としては市販されているものを使用するこ
とができる。その原理としては、刻印する文字の軌道で
レーザー光を走査させ、レーザー光による加熱で表面を
変色させることにより刻印するというものである。レー
ザー光の走査は、レーザー光源とワークの間に設置した
プロジェクションミラーの角度の制御により行う方法が
一般的であるが、いかなる方法でも良い。
をレーザー光で照射して品番を刻印するものであるが、
その刻印装置としては市販されているものを使用するこ
とができる。その原理としては、刻印する文字の軌道で
レーザー光を走査させ、レーザー光による加熱で表面を
変色させることにより刻印するというものである。レー
ザー光の走査は、レーザー光源とワークの間に設置した
プロジェクションミラーの角度の制御により行う方法が
一般的であるが、いかなる方法でも良い。
【0016】加熱量は、ペリクル枠表面の状態、レーザ
ー出力の大きさ及びレーザーの走査速度などの刻印時の
諸条件により決定される。加熱量が大きすぎる場合、明
瞭な刻印が得られるが、ペリクル枠表面が溶解、沸騰
し、小孔などが発生する。また、加熱部分の熱膨張によ
り加熱部分と非加熱部分の境界付近の表面層が剥離、脱
落することもあり、異物の発生源となる可能性がある。
逆に、加熱量が不充分な場合、何ら表面に損傷は現れな
いが、変色も不充分なため不明瞭な刻印となる。しか
し、適切な加熱量を与えることができた場合には、表面
に異物の発生源となるような変化は起こさせずに、視認
が可能な程度の変色を発生させることができる。このと
き、品番の刻印部が異物の付着箇所及び発生源とならな
いペリクル枠を得ることができる。
ー出力の大きさ及びレーザーの走査速度などの刻印時の
諸条件により決定される。加熱量が大きすぎる場合、明
瞭な刻印が得られるが、ペリクル枠表面が溶解、沸騰
し、小孔などが発生する。また、加熱部分の熱膨張によ
り加熱部分と非加熱部分の境界付近の表面層が剥離、脱
落することもあり、異物の発生源となる可能性がある。
逆に、加熱量が不充分な場合、何ら表面に損傷は現れな
いが、変色も不充分なため不明瞭な刻印となる。しか
し、適切な加熱量を与えることができた場合には、表面
に異物の発生源となるような変化は起こさせずに、視認
が可能な程度の変色を発生させることができる。このと
き、品番の刻印部が異物の付着箇所及び発生源とならな
いペリクル枠を得ることができる。
【0017】刻印に使用するレーザー光源の種類は、ペ
リクル枠表面の染料或いは素材そのものが変色する加熱
量を与えることができれば、いかなるものでも良く、炭
酸ガスレーザーの他、YAGレーザー、エキシマレーザ
ー、アルゴンレーザー等が挙げられる。また、刻印時に
おける、レーザー光走査速度及びレーザー出力の大きさ
などの諸条件は、使用するレーザー刻印装置の特性及び
ペリクル枠の表面状態に合わせて、適切なものを選択す
ることが良い。
リクル枠表面の染料或いは素材そのものが変色する加熱
量を与えることができれば、いかなるものでも良く、炭
酸ガスレーザーの他、YAGレーザー、エキシマレーザ
ー、アルゴンレーザー等が挙げられる。また、刻印時に
おける、レーザー光走査速度及びレーザー出力の大きさ
などの諸条件は、使用するレーザー刻印装置の特性及び
ペリクル枠の表面状態に合わせて、適切なものを選択す
ることが良い。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明するが、本発
明は下記の実施例に制限されるものではない。
明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0019】〔実施例、比較例〕(株)キーエンス製レ
ーザーマーカーML9000を使用して、黒色アルマイ
ト処理の施されたアルミニウム製のペリクル枠に対して
刻印を行った。レーザー光源は、炭酸ガスレーザーであ
り、最大出力12Wであった。刻印時の条件は、レーザ
ー出力は最大出力の30/100〜90/100、レー
ザー光走査速度170〜310mm/sであり、レーザ
ー光の照射により表面の染料が金色に変色し、視認性が
良好な刻印が得られた。また、刻印後の表面を走査型電
子顕微鏡により確認したが、表面のアルマイト層の剥離
などの発生はなかった。
ーザーマーカーML9000を使用して、黒色アルマイ
ト処理の施されたアルミニウム製のペリクル枠に対して
刻印を行った。レーザー光源は、炭酸ガスレーザーであ
り、最大出力12Wであった。刻印時の条件は、レーザ
ー出力は最大出力の30/100〜90/100、レー
ザー光走査速度170〜310mm/sであり、レーザ
ー光の照射により表面の染料が金色に変色し、視認性が
良好な刻印が得られた。また、刻印後の表面を走査型電
子顕微鏡により確認したが、表面のアルマイト層の剥離
などの発生はなかった。
【0020】上記のように刻印を施した試料(ペリクル
枠)をきれいに洗浄した後、刻印部及びそれ以外の表面
に、日本合成ゴム(株)製の粒径92.0、41.7、
20.2μmの3種類のポリスチレン標準粒子を付着さ
せた。標準粒子はペリクル枠刻印部及びそれ以外の表面
に付着させた後、クリーンルーム用ワイパーで軽いふき
取り動作を行い、振動やクリーンルーム内の気流で除去
されない程度に付着していることを確認した。その後、
図2に示すようにエアーガン10によりエアーブローを
行った。なお、図中11はノズルである。エアーブロー
条件は、ノズル内径0.65mm、内蔵フィルター0.
2μm、ノズルと試料との間の距離10mm、ノズルと
試料との角度45度、ブロー時間10秒、ブロー圧力
2.0kgf/cm2(一次圧)であった。また、比較
として、従来の幅0.2mm、深さ0.07mmの溝を
切削加工して刻印した試料についても、刻印溝の内部及
びその周辺の表面に、同様にして標準粒子を付着させ、
上記の実験を行った。なお、実験はどちらの試料につい
ても各粒子径につき各々3回づつ行った。
枠)をきれいに洗浄した後、刻印部及びそれ以外の表面
に、日本合成ゴム(株)製の粒径92.0、41.7、
20.2μmの3種類のポリスチレン標準粒子を付着さ
せた。標準粒子はペリクル枠刻印部及びそれ以外の表面
に付着させた後、クリーンルーム用ワイパーで軽いふき
取り動作を行い、振動やクリーンルーム内の気流で除去
されない程度に付着していることを確認した。その後、
図2に示すようにエアーガン10によりエアーブローを
行った。なお、図中11はノズルである。エアーブロー
条件は、ノズル内径0.65mm、内蔵フィルター0.
2μm、ノズルと試料との間の距離10mm、ノズルと
試料との角度45度、ブロー時間10秒、ブロー圧力
2.0kgf/cm2(一次圧)であった。また、比較
として、従来の幅0.2mm、深さ0.07mmの溝を
切削加工して刻印した試料についても、刻印溝の内部及
びその周辺の表面に、同様にして標準粒子を付着させ、
上記の実験を行った。なお、実験はどちらの試料につい
ても各粒子径につき各々3回づつ行った。
【0021】その結果、レーザー光により刻印を施した
試料では、刻印部、それ以外のいずれの表面において
も、付着させた標準粒子は完全に除去された。これに対
して、従来の切削加工して刻印した試料では、付着させ
た粒子の粒径が92.0μm、41.7μmの場合は完
全に除去されたものの、20.2μmの場合には実験3
回のうち1回に刻印溝内の角部に4個の粒子の残留が観
察された。
試料では、刻印部、それ以外のいずれの表面において
も、付着させた標準粒子は完全に除去された。これに対
して、従来の切削加工して刻印した試料では、付着させ
た粒子の粒径が92.0μm、41.7μmの場合は完
全に除去されたものの、20.2μmの場合には実験3
回のうち1回に刻印溝内の角部に4個の粒子の残留が観
察された。
【0022】次に、上記の条件でレーザー光により刻印
した試料をきれいに洗浄した後、清浄かつ付着異物の位
置が既知のSiウエハー(8″)上に配置し、図3に示
すように刻印部周辺にエアーブローを行い、Siウエハ
ー13上の異物数を検査した。エアーブロー条件は、ノ
ズル内径0.65mm、内蔵フィルター0.2μm、ノ
ズルと試料との間の距離10mm、ノズルと試料との角
度45度、ブロー時間10秒、ブロー圧力4.0kgf
/cm2(一次圧)であった。また、比較として、従来
通り幅0.2mm、深さ0.3mmの溝を切削加工して
刻印した試料についても、同様にして実験を行った。な
お、実験は各々の刻印方法について3回づつ行った。
した試料をきれいに洗浄した後、清浄かつ付着異物の位
置が既知のSiウエハー(8″)上に配置し、図3に示
すように刻印部周辺にエアーブローを行い、Siウエハ
ー13上の異物数を検査した。エアーブロー条件は、ノ
ズル内径0.65mm、内蔵フィルター0.2μm、ノ
ズルと試料との間の距離10mm、ノズルと試料との角
度45度、ブロー時間10秒、ブロー圧力4.0kgf
/cm2(一次圧)であった。また、比較として、従来
通り幅0.2mm、深さ0.3mmの溝を切削加工して
刻印した試料についても、同様にして実験を行った。な
お、実験は各々の刻印方法について3回づつ行った。
【0023】その結果、レーザー光により刻印した試料
では、Siウエハー上において全く異物数の増加が見ら
れなかった。これに対して、切削加工により刻印した試
料では、3個の試料のうち1個において、粒径0.5〜
1μmの異物が3個増加した。
では、Siウエハー上において全く異物数の増加が見ら
れなかった。これに対して、切削加工により刻印した試
料では、3個の試料のうち1個において、粒径0.5〜
1μmの異物が3個増加した。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、レーザー光により刻印
したペリクル枠を使用することにより、品番の刻印部が
異物の付着箇所及び発生源とならず、なおかつ品番の視
認が容易なペリクルを得ることができる。
したペリクル枠を使用することにより、品番の刻印部が
異物の付着箇所及び発生源とならず、なおかつ品番の視
認が容易なペリクルを得ることができる。
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実験で用いたエアーブロー装置でペリ
クル枠の刻印部分をエアーブローする状態を示す説明図
である。
クル枠の刻印部分をエアーブローする状態を示す説明図
である。
【図3】同エアーブロー装置でウエハー上のペリクル枠
の刻印部分をエアーブローする状態を示す説明図であ
る。
の刻印部分をエアーブローする状態を示す説明図であ
る。
1 ペリクル枠 2 ペリクル膜 5 刻印部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 愛彦 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (56)参考文献 特開 平6−118010(JP,A) 特開 平3−20739(JP,A) 特開 昭63−260056(JP,A) 特開 昭59−15938(JP,A) 特開 平6−250383(JP,A) 特開 平3−142467(JP,A) 実開 平3−73936(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16
Claims (1)
- 【請求項1】 ペリクル枠の上端面にペリクル膜を接着
してなるペリクルの上記ペリクル枠外側表面にペリクル
の品番の刻印を形成するに際し、上記ペリクル枠の表面
を染料により黒色処理すると共に、このペリクル枠の黒
色外側表面にレーザー光の照射によりこのレーザー光照
射部分が黒色から白色又は金色に変色したペリクルの品
番の刻印を形成することを特徴とするペリクルの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35301896A JP3346205B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | ペリクルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35301896A JP3346205B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | ペリクルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10171102A JPH10171102A (ja) | 1998-06-26 |
JP3346205B2 true JP3346205B2 (ja) | 2002-11-18 |
Family
ID=18428015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35301896A Expired - Lifetime JP3346205B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | ペリクルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3346205B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103257522A (zh) * | 2012-02-16 | 2013-08-21 | 信越化学工业株式会社 | 防尘薄膜组件的制造方法 |
-
1996
- 1996-12-13 JP JP35301896A patent/JP3346205B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103257522A (zh) * | 2012-02-16 | 2013-08-21 | 信越化学工业株式会社 | 防尘薄膜组件的制造方法 |
KR20130094682A (ko) | 2012-02-16 | 2013-08-26 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 펠리클의 제조 방법 |
JP2013167795A (ja) * | 2012-02-16 | 2013-08-29 | Shin Etsu Chem Co Ltd | ペリクルの製造方法 |
CN103257522B (zh) * | 2012-02-16 | 2016-05-04 | 信越化学工业株式会社 | 防尘薄膜组件的制造方法 |
KR102018067B1 (ko) * | 2012-02-16 | 2019-09-04 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 펠리클의 제조 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10171102A (ja) | 1998-06-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3001816B2 (ja) | Nd:YAGレーザを使用するガラス上へのレーザスクライビング | |
EP0741329B1 (en) | A process for making a flexographic printing plate | |
USRE43275E1 (en) | Label sheet | |
EP0169294B1 (en) | A resin printing plate and preparation thereof | |
ATE354166T1 (de) | Verfahren zur herstellung eines plattensubstrats und verfahren und vorrichtung zur herstellung einer optischen platte | |
JP2992585B2 (ja) | 圧力解放性ペリクル | |
JP2007534012A (ja) | レリーフ画像の製造方法 | |
US5427890B1 (en) | Photo-sensitive laminate film for use in making the mask comprising a supporting sheet an image mask protection layer which is water insoluble and a water soluble mask forming composition | |
JP2019070745A (ja) | ペリクルフレーム及びペリクル | |
JP2005509185A (ja) | 取り外し可能な光学ペリクル | |
CN101575706A (zh) | 一种在金属工件表面形成图案的方法 | |
JP3346205B2 (ja) | ペリクルの製造方法 | |
JPS6240700B2 (ja) | ||
US6833222B1 (en) | Method and apparatus for trimming a pellicle film using a laser | |
JPS60224588A (ja) | レ−ザ−を用いたマ−キングの方法 | |
US6350549B1 (en) | Jig for producing pellicle and method for producing pellicle using the same | |
US5656342A (en) | End surface-protected frame-supported pellicle for photolithography | |
TWI484288B (zh) | 防塵薄膜組件的製造方法 | |
GB2148539A (en) | Lithographic mask | |
RU113994U1 (ru) | Конструкция для флексографской печати, предназначенная для прикрепления к формному цилиндру для флексографской печати | |
KR101592619B1 (ko) | 리소그래피용 펠리클 | |
JP2004322162A (ja) | レーザ印字方法及びレーザ印字装置 | |
JPS63192586A (ja) | レ−ザ加工方法 | |
JPH1124237A (ja) | ペリクル | |
JPH02145292A (ja) | プラスチック薄膜の切断方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080906 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110906 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120906 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130906 Year of fee payment: 11 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |