JP3345832B2 - 突然変異部位に特異的に作用する酵素を使用する突然変異検出のためのクロマトグラフィーの方法 - Google Patents

突然変異部位に特異的に作用する酵素を使用する突然変異検出のためのクロマトグラフィーの方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、核酸中の突然変異の検出のた
めの改良されたクロマトグラフィーの方法に関する。
【0002】
【発明の背景】二本鎖ポリヌクレオチド、およびとりわ
けDNA断片中の突然変異を検出する能力は、医学、な
らびに物理および社会科学で非常に重要である。ヒトゲ
ノムプロジェクト(Human Genome Pro
ject)は莫大な量の遺伝情報を提供しており、その
情報は突然変異とヒトの疾患との間の関連を評価するた
めの新たな基準を設定している(ガイヤー(Guye
r)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.US
A 92:10841(1995))。例えば、多くの
疾患の最終的な根源は、野生型と異なる遺伝暗号により
記述される(コットン(Cotton)、TIG 1
3:43(1977))。疾患の遺伝的基礎を理解する
ことは治療の出発点であり得る。同様に、遺伝暗号中の
差異の決定は、進化および集団の研究への強力かつおそ
らく決定的な洞察を提供し得る(クーパー(Coope
r)ら、Human Genetics vol.6
9:201(1985))。これら、および遺伝暗号化
(genetic coding)に関する他の論点を理解することは、
野生型に関してのあるDNA断片中の異形、すなわち突
然変異を同定する能力を基礎とする。従って、正確、再
現可能かつ信頼できる様式で突然変異を検出する方法論
に対する必要性が存在する。
【0003】DNA分子はデオキシヌクレオチドと呼ば
れるサブユニットを含んで成るポリマーである。DNA
中で見出される4種のデオキシヌクレオチドは、共通の
環状糖すなわちデオキシリボースを含んで成り、これは
4種の塩基、すなわち下でそれぞれA、G、CおよびT
と称されるアデニン(プリン)、グアニン(プリン)、
シトシン(ピリミジン)およびチミン(ピリミジン)の
いずれかに共有結合される。リン酸基は、別のデオキシ
ヌクレオチドの5’−ヒドロキシルで1個のデオキシヌ
クレオチドの3’−ヒドロキシルを結合してポリマー鎖
を形成する。二本鎖DNAにおいては、2本の鎖がいわ
ゆる相補的塩基の間の水素結合によりらせん構造中に一
緒に保持される。塩基の相補性はそれらの化学構造によ
り決定される。二本鎖DNAにおいては、各AはTと対
をなし、また、各GはCと対をなす。すなわちプリンは
ピリミジンと対をなす。理想的には、DNAは、人体も
しくは他の生存する生物体で細胞分割の間にDNAポリ
メラーゼにより正確なコピーで複製される。DNA鎖は
また、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によってインビ
トロでも複製され得る。
【0004】ときに、正確な複製が失敗し、そして正し
くない塩基対形成が起こり、これは、新たな鎖のさらな
る複製の後に、親のものとの塩基配列中の遺伝する差異
を含有する二本鎖DNAの子孫をもたらす。塩基対配列
中のこうした遺伝する変化は突然変異と呼ばれる。
【0005】本発明において、二本鎖DNAは二重鎖と
呼ばれる。1本の鎖の塩基配列が他の鎖の塩基配列に完
全に相補的である場合、その二重鎖はホモ二重鎖と呼ば
れる。二重鎖が相補的でない最低1個の塩基対を含有す
る場合、その二重鎖はヘテロ二重鎖と呼ばれる。ヘテロ
二重鎖が、DNA複製の間に、誤りがDNAポリメラー
ゼ酵素によりなされそして非相補的塩基が複製されてい
るポリヌクレオチド鎖に付加される場合に形成され得
る。化学的損傷、UV損傷およびイオン化放射もまた障
害を引き起こし得、これは通常修復される。ヘテロ二重
鎖の修復は通常迅速であるが、しかし、誤った塩基に合
致するよう修復されるのは元の配列でありうる。修復に
おける誤りは突然変異につながりうる。ヘテロ二重鎖の
さらなる複製は、理想的には、ヘテロ接合であるホモ二
重鎖を生じることができる。すなわち、これらのホモ二
重鎖は、元の親DNA鎖に比較して変えられた配列を有
することができる。親DNAが天然に存在する集団で優
位を占める配列を有する場合には、それは一般に「野生
型」と呼ばれる。
【0006】多くの多様な型のDNA突然変異が既知で
ある。DNA突然変異の例は、「点突然変異」もしくは
「単一塩基対突然変異」を包含するがしかしこれらに制
限されず、その中では間違った塩基対形成が存在する。
最も普遍的な点突然変異は、1個のプリンもしくはピリ
ミジン塩基が別のものに取って代わる「転位」、および
1個のプリンがピリミジンの代わりに用いられる(そし
て逆もまた同じ)「転換」を含んで成る。点突然変異は
また、1個の塩基がDNA鎖に付加もしくはこれから欠
失される突然変異も含んで成る。こうして「挿入」もし
くは「欠失」は「フレームシフト突然変異」としてもま
た知られる。複数の塩基対に影響を及ぼす突然変異もま
た起こり得、そして重要でありうるとは言え、それらは
点突然変異より小さな頻度で起こる。突然変異のより詳
細な論考は、モドリッチ(Modrich)への米国特
許第5,459,039号(1995)およびコットン
(Cotton)への米国特許第5,698,400号
(1997)で見出され得る。これらの参考文献および
その中に含有される参考文献は本明細書にそっくりその
まま組み込まれる。
【0007】DNA中の塩基対の配列はタンパク質の産
生をコードする。とりわけ、DNA鎖のエキソン部分の
DNA配列は、タンパク質中の対応するアミノ酸配列を
コードする。従って、DNA配列中の突然変異はタンパ
ク質のアミノ酸配列の変化をもたらしうる。アミノ酸配
列中のこうした変化は、完全に良性でありうるか、ある
いは、タンパク質を不活性化しうるかまたは生命を脅か
すもしくは致死的であるようにその機能を変えうる。他
方、DNA鎖のイントロン部分の突然変異は生物学的影
響を有することを期待されないとみられる。なぜなら、
イントロン区分はタンパク質産生のための暗号を含有し
ないからである。にもかかわらず、イントロン区分中の
突然変異の検出は、例えば遺伝子発現の制御の研究、も
しくは法医学的検討で重要でありうる。
【0008】従って、突然変異の検出は、疾患を診断す
ること、疾患の起源を理解すること、および潜在的治療
の開発において、大きく興味深くかつ重要である。DN
Aサンプル中の突然変異の検出および類似性もしくは差
異の同定は、疾患抵抗性かつ/もしくはより多く産する
作物株を開発することにより世界の食糧供給を増大させ
ること、法廷科学、進化および集団の研究、ならびに一
般に学術的研究においてもまた決定的に重要である(ガ
イヤー(Guyer)ら、Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 92:10841(1995);
コットン(CottoN)、TIG 13:43(19
97))。
【0009】良性であるか、もしくは負の結果を有しな
いDNA配列中の変化は、ときに「多形」と呼ばれる。
本発明においては、DNA配列中のいかなる変化も、そ
れらが負の結果を有するにしろしないにしろ、「突然変
異」と呼ばれる。本発明の方法は、生物学的影響もしく
はその欠如に関係なく突然変異を検出する能力を有する
ことが理解されるべきである。簡略化のために、「突然
変異」という用語は、全体を通して、対照鎖に比較して
あるDNA鎖の塩基対中のある変化を意味するために使
用されるであろう。本発明の文脈上、「突然変異」とい
う用語は、「多形」という用語、または技術のいずれか
の他の類似のもしくは同等の用語を包含するものと理解
されるべきである。
【0010】DNAサンプルの分析は、歴史的に、ゲル
電気泳動を使用して行われている。キャピラリー電気泳
動もまた、DNAの混合物を分離かつ分析するのに使用
されている。
【0011】ゲルを基礎とする技術は、実施することが
操作上困難であり、かつ、高度に熟練した人員を必要と
する。加えて、当該分析は冗長でありかつ長い設定時間
を必要とする。90塩基対の断片の変性キャピラリーゲ
ル電気泳動分析は30分以上かかり、また、変性ゲル電
気泳動分析は5時間もしくはそれ以上かかりうる。ゲル
技法の長い分析時間は、ゲル中でのDNA断片の動きが
幾何学的関係においてそれらの長さに逆比例するという
事実によりさらに悪化される。従って、より長いDNA
断片の分析時間はしばしば擁護でき得ない。
【0012】上で挙げられた変性ゲルの方法の欠点に加
え、これらの技術は必ずしも、再現可能もしくは正確で
あるわけではない。なぜなら、ゲルの調製および分析を
行うことは、一操作者から別の者まで高度に変動性であ
り得るからである。
【0013】突然変異の検出に対する完全に異なったア
プローチは、ある酵素がDNA二本鎖中の塩基対配列の
逸脱を認識し得るという公知の事実を基礎とする。突然
変異の存在のこの認識は2種の形態を取り得る。酵素
は、突然変異部位もしくはその付近でDNA二本鎖を切
断するか、または、塩基対のミスマッチ部位でそのDN
A二本鎖に結合するかのいずれかであることができる。
【0014】酵素を基礎とした突然変異検出アッセイは
また、突然変異の存在もしくは非存在を決定するのにゲ
ルを基礎とした分析技術にも頼ってきた。上で既に論考
された、ゲルを基礎とした分析方法に関する制限に加
え、ゲルを基礎とした方法の感度はMIPCに比較して
相対的に低い。従って、ゲル電気泳動が突然変異の存在
についてあるサンプルを分析するのに使用される場合、
そのサンプルは、生成物の鎖の最大の集積を可能にする
ために、延長された時間の間、酵素と接触したままにさ
れなければならない。しかしながら、酵素との延長され
た接触は非特異的切断をもたらし得、これは分析結果の
不明確さを創製する。
【0015】
【発明の要約】突然変異の検出のための改良された一分
析方法を提供することが、本発明の一目的である。
【0016】高度に再現可能、正確、容易に実施され、
かつ、高処理量の突然変異検出アッセイもしくは多数の
サンプルをスクリーニングすることを必要とする他の分
析での使用のために自動化され得る突然変異検出方法を
提供することが、本発明の付加的な一目的である。
【0017】従って、一局面において、本発明は、DN
Aサンプル中の突然変異の存在を決定するための二本鎖
DNAのサンプルの分析方法を提供する。当該方法は、
(a)前記サンプルを突然変異部位結合試薬と接触させ
ること、ならびに(b)段階(a)の生成物をクロマト
グラフィーで分離かつ検出することを含んで成る。当該
方法は、さらに、段階(b)の分離された生成物を標準
と比較する段階を含んで成る。
【0018】当該クロマトグラフィー段階は、マッチド
イオンポリヌクレオチドクロマトグラフィー(Matc
hed Ion Polynucleotide Ch
romatography)、サイズ排除クロマトグラ
フィー、イオン交換クロマトグラフィー、もしくは逆相
クロマトグラフィーにより実施され得る。DNAサンプ
ルは、段階(a)に先立ち対応する野生型DNAとハイ
ブリダイゼーションされ得る。
【0019】一態様において、当該突然変異部位結合試
薬は、前記突然変異部位の近傍内で結合するタンパク質
試薬である。当該タンパク質試薬は、エンドヌクレアー
ゼ、制限酵素、リボヌクレアーゼ、ミスマッチ修復酵
素、リゾルベース、ヘリカーゼ、リガーゼ、および不適
正に特異的な抗体から成る群から選択される。当該タン
パク質試薬は部位特異的突然変異誘発により改変され得
る。好ましい一態様において、当該タンパク質試薬は、
前記突然変異部位の近傍内でDNAサンプルの最低1本
の鎖を切断する。
【0020】本発明の別の態様においては、突然変異部
位結合試薬は、突然変異の近傍内で結合もしくは切断す
る非タンパク質性の化学試薬である。こうした試薬は挿
入剤(intercalator)を包含する。特定の例は、塩基対配
列を認識しかつ突然変異部位の近傍内でインターカレー
ションする有機金属DNA挿入剤の分類を包含する。こ
うした化合物の特定の例はロジウムもしくはルテニウム
を含有し、そして、ビス(2,2’−ビピリジル)クリ
センキノンジイミンロジウム(III)、ビス(2,2’
−ビピリジル)クリセンキノンジイミンロジウム(II
I)、(2,2’−ビピリジル)ビス(フェナントレン
キノン)ジイミンロジウム(III)、ビス(フェナント
ロリン)ジピリドフェナジンルテニウム(II)、ビス
(フェナントロリン)ジピリドフェナジンルテニウム
(III)を包含する。本発明のさらなる一態様において
は、適切な波長の光へのDNA/挿入剤複合体の曝露
が、DNA鎖を結合部位もしくはその付近で切断させ
る。
【0021】別の局面において、本発明は、DNAサン
プル中の突然変異の存在を決定するためのDNAサンプ
ルのクロマトグラフィーの分析方法を提供し、当該方法
は、(a)DNAサンプルを、当該サンプルの分離され
た成分を表わすピークもしくは他の形状を含んで成る第
一クロマトグラムを生じさせるクロマトグラフィーの方
法を使用して分離すること;(b)前記DNAサンプル
を突然変異部位結合試薬と接触させること;(c)段階
(a)のクロマトグラフィーの方法により段階(b)の
生成物を分離して第二クロマトグラムを生じさせること
を含んで成る。当該方法は、さらに、段階(c)のクロ
マトグラムを段階(a)のクロマトグラムと比較するこ
とを含んで成り、ここで、段階(c)のクロマトグラム
の保持時間またはピークもしくは他の形状の数の変化
が、前記サンプル中の突然変異の存在を示す。
【0022】当該クロマトグラフィーの方法は、サイズ
排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィ
ーおよび逆相クロマトグラフィーから成る群から選択さ
れ得る。本発明の好ましいクロマトグラフィーの方法
は、マッチドイオンポリヌクレオチドクロマトグラフィ
ー(MIPC)である。
【0023】好ましい一態様においては、DNAサンプ
ルは、当該分析を開始するのに先立ち、対応する野生型
とハイブリダイゼーションされる。
【0024】突然変異部位結合試薬は酵素もしくは非タ
ンパク質性の化学試薬であり得る。化学試薬の例は、ロ
ジウムもしくはルテニウムを含有する有機金属DNA挿
入剤を包含する。こうした挿入剤はビス(2,2’−ビ
ピリジル)クリセンキノンジイミンロジウム(III)を
含んで成る。
【0025】化学試薬が突然変異部位を認識する場合、
その化学試薬は突然変異部位もしくはその付近で結合す
る。当該サンプルは、従って、それが突然変異を含有す
る場合に変えられる。当該サンプルの変えられた形態が
MIPCにより分離かつ検出され得る。
【0026】ある酵素がDNAサンプル中の配列の変化
を認識する場合、当該酵素は、突然変異部位もしくはそ
の付近でDNA二重鎖を切断するか、またはヘテロ二重
鎖中の塩基対の不適合の部位もしくはその付近でDNA
二重鎖の単一の鎖にニックを入れる。当該酵素はまた、
突然変異もしくはその付近でも結合し得る。当該サンプ
ルは、従って、それが突然変異を含有する場合に変えら
れる。当該サンプルの変えられた形態がMIPCにより
分離かつ検出され得る。
【0027】本発明で使用され得る酵素は、エンドヌク
レアーゼ、制限酵素、リボヌクレアーゼ、ミスマッチ修
復酵素、リゾルベース、ヘリカーゼ、リガーゼおよびミ
スマッチに特異的な抗体を包含する。より具体的には、
当該酵素は、T4エンドヌクレアーゼ7、T7エンドヌ
クレアーゼ1、S1、マングマメエンドヌクレアーゼ、
MutY、MutS、MutH、MutL、クリーベー
ス(cleavase)およびHINF1から成る群から選択され
得る。 (発明の詳細な記述)その最も一般的な形態において、
本発明は突然変異検出の改良された方法に関し、ここ
で、クロマトグラフィーが、酵素もしくは化学試薬と接
触されているサンプルのDNA断片を分離かつ検出する
のに使用される。より具体的には、本発明は改良された
突然変異検出方法に関し、それは、突然変異部位もしく
はその付近でDNAを切断するもしくはDNAに結合す
ることにより突然変異を認識し得る酵素もしくは化学試
薬と接触されているサンプルでの、DNA断片の大きさ
を基礎としたMIPC分離および検出に依存する。下で
より十分に論考されるであろうとおり、本発明の方法
は、サンプルを、突然変異を含有するDNAサンプルを
切断しないがしかし野生型を切断するのみである酵素、
例えば制限酵素と接触させることにより突然変異を検出
するのにもまた使用され得る。
【0028】最近、マッチドイオンポリヌクレオチドク
ロマトグラフィー(MIPC)と呼ばれるクロマトグラ
フィーの方法が、一般に二本鎖ポリヌクレオチド、およ
びとりわけDNAの混合物を効果的に分離するために導
入され、そこではその分離は塩基対長さを基礎とする
(ボン(Bonn)への米国特許第5,585,236
号(1996);フーバー(Huber)ら、Chro
matographia 37:653(1993);
フーバー(Huber)ら、Anal.Bioche
m.212:351(1993))。これらの参考文献
およびその中に含有される参考文献はそっくりそのまま
本明細書に組み込まれる。MIPCはゲルを基礎とする
分離方法に伴う欠点のいずれかにより制限されない。
【0029】本明細書で使用されるところの「マッチド
イオンポリヌクレオチドクロマトグラフィー」という用
語は、非極性分離媒体を使用する一本鎖および二本鎖ポ
リヌクレオチドを分離するための方法と定義され、ここ
で、当該方法は、対イオン剤、および分離媒体からポリ
ヌクレオチドを遊離させるために有機溶媒を使用する。
MIPC分離は10分未満、および頻繁には5分未満で
完了され得る。MIPC系(WAVE(商標)DNA断
片分析系、トランスゲノミック インク(Transg
enomic,Inc.)カリフォルニア州サンノゼ)
は、カラムおよび液体領域を囲むコンピュータ制御され
るオーブンを装備される。
【0030】MIPCは独特の非極性分離媒体を使用
し、これは、有機ポリマー、被覆もしくは共有結合され
た有機ポリマーまたは共有結合されたアルキルおよび/
もしくはアリール基を含んで成る非極性表面を有するシ
リカ媒体、非極性シリカゲルもしくは有機ポリマーを含
んで成る連続的モノリスもしくはロッドカラムを包含す
る。MIPCで使用される分離媒体は多孔質もしくは非
多孔質であり得る。MIPCの分離方法、MIPC分離
媒体およびMIPC系の詳細な記述は、ジェルデ(Gj
erde)への米国特許第5,772,889号(19
98)および1998年4月10日に申請された同時係
属中の米国特許出願第09/058,580号;199
8年4月10日に申請された第09/058,337
号;1998年4月24日に申請された第09/06
5,913号;1998年5月18日に申請された第0
9/081,040号;1998年5月18日に申請さ
れた第09/081,039号;1998年5月18日
に申請された第09/080,547号、ならびに、1
998年8月4日に申請された「改良された突然変異検
出方法(improved Mutation Det
ection Method)」と題された代理人処理
予定事項表第TRAN1−103号により同定される米
国特許出願に見出される。この特許およびこれらの出願
の完全な内容はこれにより引用により組み込まれる。M
IPCの系および分離媒体は商業的に入手可能である
(トランスゲノミック インク(Transgenom
ic,Inc.)カリフォルニア州サンノゼ)。MIP
C分析全体はデスクトップコンピュータおよびサンプル
自動注入器によって自動化され得る。各サンプルについ
ての分析データは実時間で分析され得るか、もしくは、
収集され得そしてより後の時間での分析のためにコンピ
ュータの記憶装置に記憶され得る。
【0031】「突然変異」という用語は、しばしば、生
物体で有害な影響を生じさせる、野生型からのDNA配
列の変動を示すのに使用される。「多形」という用語
は、しばしば、良性であるDNA中の配列の変動を示す
のに使用される。本発明においては、「突然変異」とい
う用語は、野生型から変動しかつ「多形」を包含する塩
基配列を有するいかなるDNA断片も指すことが理解さ
れるべきである。本発明の「突然変異」は、PCRのよ
うなインビトロの方法で産生されたものを包含する、全
部の突然変異を包含する。
【0032】突然変異がDNA中でどのように起こる
か、すなわち野生型に関しての塩基対配列中の変動の制
限しない例は、DNA複製の間になされる誤りを包含
し、そこでは、非相補的塩基がDNA鋳型に付加され
る、1塩基が欠失される、もしくは1塩基が挿入され
る。突然変異のより詳細な論考は、モドリッチ(Mod
rich)への米国特許第5,459,039号(19
95)およびコットン(Cotton)への米国特許第
5,698,400号(1997)に見出され得る。こ
れらの参考文献およびその中に含有される参考文献はそ
っくりそのまま本明細書に組み込まれる。全部の型の突
然変異が、本発明の方法により検出され得る。
【0033】本発明の一態様は、その中の1個もしくは
それ以上の突然変異の存在についてのDNAサンプルの
改良されたクロマトグラフィーの分析方法を提供する。
当該方法は、DNAサンプルを、突然変異部位を認識す
るための突然変異部位結合試薬と接触させて生成物を生
じさせることを含んで成る。当該生成物は、切断生成物
であり得るか、もしくは、DNAに結合された突然変異
結合部位結合試薬から成る複合体であり得る。当該生成
物はその中の成分を分離かつ検出するためにクロマトグ
ラフィー分離される。分離された生成物がその後標準と
比較される。標準は、一般に、突然変異部位結合試薬と
の接触前のDNAサンプルである。標準と比較した、突
然変異部位結合試薬との接触後のサンプルのクロマトグ
ラム中の保持時間もしくはピークの数の変化が、少なく
とも1個の突然変異部位の存在を示す。
【0034】一態様において、突然変異部位結合試薬
は、突然変異部位の近傍で結合するタンパク質試薬であ
る。例は、エンドヌクレアーゼ、制限酵素、リボヌクレ
アーゼ、ミスマッチ修復酵素、リゾルベース、ヘリカー
ゼ、リガーゼおよび不適正に特異的な抗体を包含する。
結合に加え、当該タンパク質試薬は、突然変異部位の近
傍でサンプルの最低1本の鎖で切断もまたし得る。関連
する一態様においては、当該サンプルが、突然変異部位
結合試薬と接触されている前に対応する野生型とハイブ
リダイゼーションされる。
【0035】MIPC、サイズ排除クロマトグラフィ
ー、イオン交換クロマトグラフィーもしくは逆相クロマ
トグラフィーを包含するいかなるクロマトグラフィーの
方法も本発明の方法で使用され得るとは言え、好ましい
クロマトグラフィー段階はMIPCを含んで成る。ゲル
電気泳動を基礎とする分離は、本明細書で使用されると
ころのクロマトグラフィーの定義から除外される。
【0036】発明者により驚くべきことに発見された本
発明の重要な一局面は、配列認識酵素で処理されたサン
プルがMIPCもしくはDMIPCにより直接分析され
得ることである。分析に先立ちいかなる内在する試薬も
しくは副生成物も除去することは必要でない。これは異
常である。なぜなら、こうした内在する物質、とりわけ
タンパク質は、通常、HPLC分離を妨害するからであ
る。この発見は、突然変異検出スクリーニングアッセイ
における複数のサンプルの管理されていない自動化され
た分析を可能にする。
【0037】別の態様において、本発明の方法は、突然
変異部位の近傍で結合する非タンパク質性の化学試薬を
使用することによってもまた実施され得る。こうした試
薬は、塩基配列を認識する化学挿入剤を包含し、そし
て、突然変異の存在を検出するための有効な手段であ
る。こうした化合物は、一般にロジウムもしくはルテニ
ウムを含有する有機金属物質により例示される。こうし
た部位認識有機金属挿入剤の特定の制限しない一例は、
ビス(2,2’−ビピリジル)クリセンキノンジイミン
ロジウム(III)である。
【0038】当該化学試薬はまた、挿入されたDNAが
適する波長を有する光に曝露される場合に、突然変異部
位の近傍でサンプルを切断もし得る。こうした波長の一
例は、水銀/キセノンアーク灯により生じられるような
約365nmである。
【0039】別の態様において、本発明は、1個もしく
はそれ以上の突然変異の存在についてのDNAサンプル
の改良されたクロマトグラフィーの分析方法を提供す
る。当該方法は、DNAサンプルをクロマトグラフィー
の方法を使用して分離して、サンプルの分離された成分
を表わすピークもしくは他の形状を含んで成る第一クロ
マトグラムを生じさせることを含んで成る。当該サンプ
ルは、その後、DNA塩基配列を認識する突然変異部位
結合試薬と接触されて生成物を生じさせる。こうした突
然変異部位結合試薬は、野生型に関してのDNA配列の
変動を認識し得る酵素もしくは化学試薬であり得る。当
該サンプルを突然変異部位結合試薬と接触させることか
ら生じる生成物をクロマトグラフィーにより分離するこ
とは、第二クロマトグラムを生じさせる。第一クロマト
グラムと比較して第二クロマトグラム中のピークの数も
しくはそれらの保持時間の変化が存在する場合には、そ
のサンプルは突然変異を含有する。
【0040】サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交
換クロマトグラフィーおよび逆相クロマトグラフィーを
包含する、二本鎖DNA断片の分離を遂げ得るいかなる
クロマトグラフィーの方法も、本発明の突然変異検出分
析で使用され得る。しかしながら、本発明の好ましい方
法はMIPCを使用する。従って、後に続く論考は、本
発明の方法を実施するためのMIPCの使用に焦点を当
てることができ、そして、上述された態様のそれぞれに
言及する。
【0041】MIPCは塩基対長さを基礎としてDNA
断片を分離するため、突然変異検出分析における不明確
さが、突然変異部位もしくはハイブリダイゼーションか
ら生じる不適当に組み合わせられた塩基に特異的である
酵素もしくは化学試薬との接触前および後のサンプルの
クロマトグラムを比較する場合に排除される。ピークの
数で観察されるいかなる変化も、切断されたより短い断
片を表わすはずである。接触前および後のクロマトグラ
ムが、同一の数の、しかし異なる保持時間を有するピー
クを示す場合には、観察された変化はより大きな断片、
例えば酵素もしくは化学試薬が結合された断片を表わす
はずである。
【0042】大部分の場合においては、推定の突然変異
を含有するDNAサンプルを対応する野生型とハイブリ
ダイゼーションさせることが必要である。MIPCは塩
基対長さによりDNA断片を分離するため、酵素もしく
は化学試薬とのDNAサンプルのいかなる反応も、その
酵素もしくは化学試薬との接触前のサンプルのクロマト
グラムに比較して、サンプルのMIPCクロマトグラム
中の保持時間および/もしくは断片の数の変化を生じさ
せることができる。本発明においては、酵素および化学
物質は突然変異の部位と選択的に反応し、その結果、ク
ロマトグラム中のいかなる変化も突然変異の存在を示
す。酵素もしくは化学試薬とサンプルを接触させる前に
生じられたクロマトグラムに比較して、酵素もしくは化
学試薬とサンプルを接触させた後のMIPCクロマトグ
ラム中の変化が存在しない場合には、そのサンプルは突
然変異を含有しない。
【0043】必要とされる場合は、分離された断片が収
集され得、そしてそれらの配列が慣習的技術により実証
され得る。
【0044】本発明の一態様においては、ヘテロ二重鎖
が、推定の突然変異を含有するサンプルDNA断片をそ
の対応する野生型断片とハイブリダイゼーションさせる
ことにより形成される。サンプルおよび野生型の混合物
が約95℃に加熱される場合に、DNA二重鎖が変性し
て一本鎖ポリヌクレオチド断片を形成する。約50℃も
しくはより下にゆっくりと冷却する際に、その単一の鎖
が再アニーリングしてホモ二重鎖およびヘテロ二重鎖の
混合物を形成する。ヘテロ二重鎖はヘテロ二重鎖の突然
変異部位、すなわちDNA二重鎖中の塩基対のミスマッ
チ部位を含有する。このハイブリダイゼーション方法は
実施例1に記述され、かつ、図1に図解で描かれる。
【0045】本発明の一態様において、DNAサンプル
が突然変異を含有する場合は、突然変異を認識する酵素
もしくは化学試薬が、突然変異部位で、もしくは突然変
異部位の近傍内でそのDNA鎖を切断し、それにより元
のサンプル中に存在したより少ない塩基対をそれぞれ有
するより多数の断片を創製する。あるいは、酵素もしく
は化学試薬が切断することなしに突然変異の部位に結合
する場合には、生じる結合された断片は元の断片より大
きくなることができ、そして、疎水性もまた変えられう
る。MIPCは、酵素もしくは化学試薬により認識され
た突然変異を検出するのに理想的に適する。なぜなら、
MIPCは大きさおよび疎水的相互作用を基礎としてD
NA断片を分離するからである。
【0046】ハイブリダイゼーションされた混合物のア
リコートがその後、MIPCを使用して分析される。典
型的には、こうしたクロマトグラムは単一ピークを示す
ことができる。なぜなら、全部の断片が同一の塩基対長
さを有するからである。ハイブリダイゼーションされた
サンプルが、その後、ヘテロ二重鎖中の塩基対の不適正
を認識する酵素と接触される。ヘテロ二重鎖中の1個も
しくはそれ以上の塩基対の変動、例えば不適正を認識し
得る多くの酵素が当該技術分野で既知である。ヘテロ二
重鎖中の塩基対のミスマッチ部位を認識する酵素の制限
しない例は、T4エンドヌクレアーゼ7、T7エンドヌ
クレアーゼ1、大腸菌(E.coli)MutLタンパ
ク質、大腸菌(E.coli)MutSタンパク質、S
1ヌクレアーゼ、マングマメエンドヌクレアーゼ、チミ
ングリコシラーゼおよびクリーベース酵素を包含する。
本発明で使用され得る酵素の徹底的な提示は、以下の参
考文献、すなわち、コットン(Cotton)、Mut
ation Detection、pp67−95、オ
ックスフォード ユニバーシティ プレス(Oxfor
d University Press)、(199
7);マーシャル(Marshal)ら、Geneti
cs and Development 6:275
(1996);マーシャル(Marshal)ら、Na
ture Genetics 6:177(199
5);ユール(Youil)ら、Proc.Natl.
Acad.Sci.USA 92:87(1995);
コットン(Cotton)への米国特許第5,217,
863号(1993);コットン(Cotton)への
米国特許第5,698,400号(1997);ダール
バーグ(Dahlberg)への米国特許第5,71
9,028号(1998);ブロウ(Brow)ら、B
iomedical Products p.22、1
997年9月に提示される。突然変異を検出するための
方法の包括的総説が最近刊行された(Laborato
ry Methods For The Detect
ion Of Mutations and Poly
morphisms in DNA、テイラー(G.
R.Taylor)編、CRCプレス(CRC Pre
ss)、1997)。これらの参考文献およびその中に
含有される参考文献は本明細書にそっくりそのまま組み
込まれる。こうした酵素は突然変異部位もしくはその付
近でDNA断片を切断し、それにより元のハイブリダイ
ゼーションされたサンプル中に存在したよりも多くの断
片を創製する。そのように生じられた断片はサンプル断
片から発するため、それらは必ずより小さい。酵素との
接触後のMIPCによるDNAサンプル混合物の分析
は、今や、そのサンプル中に存在する各突然変異部位に
ついて(n+1)本のピークを示すことができ、ここで
「n」は元のサンプル中の突然変異部位の数である。切
断された断片は、全部、元のサンプル断片より小さいた
め、MIPCクロマトグラム中のピークは、全部、元の
サンプル断片より短い保持時間を有することができる。
本発明の本局面の別の態様においては、MIPCが、全
部の鎖が変性される上昇された温度(例えば65℃)
で、当該酵素との接触前および後の双方で得られる反応
混合物のアリコートで実施され得る、
【0047】一般に、一本鎖DNAの切断について報告
されたいかなる酵素も、不適当に組み合わせられた塩
基、Dループ、単一の塩基、1個の挿入もしくは欠失に
より異なるDNAの2本の鎖の間で形成されたヘテロ二
重鎖の近傍でヘテロ二重鎖を切断することについての候
補である。
【0048】一本鎖特異的ヌクレアーゼ、S1ヌクレア
ーゼは、一本鎖DNAの伸長された領域をもつヘテロ二
重鎖につながる複数の連続した塩基の変化もしくは挿入
/欠失が期待される場合に有用でありうる(コットン
(Cotton)、Mutation Detecti
on、オックスフォード ユニバーシティ プレス(O
xford University Press)、ニ
ューヨーク、p.88(1997))。
【0049】S1ヌクレアーゼに加えて、マングマメヌ
クレアーゼもまた、DNAヘテロ二重鎖中の不適当に組
み合わせられた塩基の検出に使用されうる。マングマメ
ヌクレアーゼは、ミスマッチ部位で一本鎖DNAを消化
するのに使用されてきた。この方法は、配列の情況に高
度に依存性である(シェンク(Shenk)ら、Col
d Spring Harb.Symp.Quant.
Biol.1:61−67(1975))。
【0050】バクテリオファージのリゾルベースは、突
然変異についてのDNAの迅速なスクリーニングのため
の有用な試薬でありうる(マシャル(Mashal)
ら、Nature Genetics 9:177(1
995))。T4エンドヌクレアーゼVII(T4E7)
のようなリゾルベースは、組換え事象後に形成されるホ
リデー(Holiday)構造の形態にあるDNAを切
断することが可能である(ユール(Youil)ら、P
roc.Natl.Acad.Sci.USA 92:
87(1995))。それらはまた、10%と50%と
の間の効率で、全部の単一の塩基対の不適正も切断す
る。例えば、正常のおよび突然変異されたDYS271
配列からのPCR増幅されたDNA断片が、実施例2お
よび4に記述されるように混合され、変性され、そして
アニーリングされて、T4E7による切断のための不適
正を生じさせる。リゾルベースは2本のヘテロ二重鎖中
の鎖の1から4個までを切断することができる。4個の
潜在的部位の1個のみが切断される場合でさえ、これは
突然変異の存在を検出するのに十分である(コットン
(Cotton)、Mutation Detecti
on、オックスフォード ユニバーシティ プレス(O
xford University Press)、ニ
ューヨーク、p.91−93(1997))。
【0051】ミスマッチ修復酵素もまた、DNAの塩基
の変化を同定するのに使用されうる。突然変異の性質お
よび部位が、切断されたDNA断片の大きさから決定さ
れ得る(Laboratory Methods fo
r the Detection of Mutati
ons and Polymorphisms in
DNA、テイラー(G.R.Taylor)(編)、C
RCプレス(CRC Press)、ニューヨーク、p
p.195−205(1997))。これらの酵素はミ
スマッチ部位で1本の鎖にニックを入れる。変性に際し
て1本の鎖が切断される。
【0052】リガーゼはDNAの2個の断片を末端から
末端に一緒に結合する。二重鎖DNA中のニックが、そ
のニックのいずれかの側の3’および5’端を結合する
ことにより封止されうる。ニックを取り巻く適合される
塩基対の要求が、ニックを封止することの失敗によりミ
スマッチ存在を示すのに使用され得る。ニックは、目的
の部位にわたる3’端をもつオリゴヌクレオチドを、隣
接してアニーリングされた別のオリゴヌクレオチドにア
ニーリングすることにより形成され得る(プリチャード
(Pritchard)ら、Nucleic Acid
s Research 25:3403(199
7))。
【0053】それに対してヘテロ二重鎖DNAが基質で
ある上の酵素に加えて、配列特異的なエンドヌクレアー
ゼが、突然変異が配列認識モチーフとともに位置される
(sited)の場合に、ホモ二重鎖中の断片長さの多形を生
じさせることができる。この断片長さの多形はDMIP
Cを使用して検出され得る。
【0054】本発明の別の態様においては、DNA断片
中の突然変異が制限酵素を使用するMIPCにより検出
される。制限酵素は、DNA中の特定のヌクレオチド配
列を認識し、そしてその認識された配列の一端もしくは
その付近でDNAの二本鎖を切断する。突然変異がサン
プル中に存在する場合、制限酵素はDNA鎖を切断する
ことができない。なぜなら、自明のこととして、突然変
異は野生型の断片と異なるヌクレオチド配列を有し、そ
してこの突然変異は制限酵素により認識されることがで
きないからである。従って、サンプルのMIPCクロマ
トグラムは、制限酵素での処理前に単一ピークを生じさ
せることができる。突然変異がサンプル中に存在しない
場合、MIPCクロマトグラムは1本以上のピークを生
じさせることができる。なぜなら、その制限酵素はそれ
が認識するヌクレオチド配列を認識することができ、そ
して、当該DNA断片をこうした配列の位置もしくはそ
の付近で切断することができるからである。突然変異が
存在する場合、MIPCクロマトグラムは、サンプルが
制限酵素と接触された後に野生型より少ないピークを生
じさせることができる。なぜなら、切断が突然変異部位
で起こらないことができるからである。この態様の一利
点は、突然変異がヘテロ二重鎖およびヘテロ接合のホモ
二重鎖の双方で検出され得ることである。
【0055】関連する一態様においては、制限酵素が、
対応する野生型を無傷で残す一方で突然変異を含有する
DNA断片を切断するのに使用され得る。この態様にお
いて、突然変異体断片中の塩基配列を認識するがしかし
野生型断片中ではしないことが既知である制限酵素が選
択される。これゆえに、野生型に関して推定の突然変異
を含有するサンプルが、突然変異の塩基対配列のみを認
識する制限酵素と接触される。酵素との接触前の野生型
もしくはサンプルのMIPC分析は、単一ピークを示す
クロマトグラムを生じさせることができる。酵素との接
触後のサンプルのMIPC分析は、サンプルが突然変異
を含有しない場合に1本のピークを示すクロマトグラム
を生じさせることができる。酵素との接触後のサンプル
のMIPC分析は、サンプルが突然変異を含有する場合
に(n+1)本のピークを示すクロマトグラムを生じさ
せることができる。なぜなら、切断が、酵素により認識
される各突然変異部位もしくはその付近で起こることが
できるからである。こうしたアプローチはマリス(Mu
llis)により記述され(米国特許第4,683,2
02号(1987))、ここでは、鎌状赤血球遺伝子中
の突然変異体配列を認識するHinfI制限酵素が、臨
床サンプル中の鎌状赤血球の突然変異の存在を立証する
のに使用された。その場合には、サンプルおよび野生型
がHinfIで処理され、そしてゲル電気泳動により分
析された。このゲルのオートラジオグラフは、野生型の
レーンで単一のバンドを、しかしサンプルのレーンで2
本のバンドを示し、サンプル中の突然変異の存在を示
す。当該分析が、関連するDNA断片を分離かつ検出す
るのにMIPCを使用することにより電気泳動に関して
大きく単純化され得ることは、本発明の重要な一局面で
ある。マリス(Mullis)の参考文献およびその中
に含有される参考文献はそっくりそのまま本明細書に組
み込まれる。
【0056】さらなる一態様において、突然変異は、突
然変異部位もしくはその付近でヘテロ二重鎖に「ニック
を入れる」酵素と接触されたDNAヘテロ二重鎖を含有
するハイブリダイゼーションされた混合物中でMIPC
を使用して検出され得る。「ニック」という用語は、他
方の鎖を無傷で残す一方で突然変異部位もしくはその付
近でのヘテロ二重鎖の一方の鎖のみの酵素的切断を指
す。例は、短い曝露時間内のT4エンドヌクレアーゼ7
もしくはT7エンドヌクレアーゼ1、MutY、および
チミングリコシラーゼを包含する。この態様において
は、DNA断片のハイブリダイゼーションされた混合物
のアリコートがMIPCにより分析される。この分析か
ら得られるクロマトグラムは単一ピークを示す。なぜな
ら、全部の断片が同じ塩基対長さを有するからである。
混合物の別のアリコートがニックを入れる酵素と接触さ
れる。発明者は、驚くべきことに、ニックを入れられた
二本鎖DNA断片がニックを入れられないDNAに関し
てより短い保持時間を有することを発見した。この混合
物が突然変異を含有する場合は、(n+1)本のピーク
がMIPCクロマトグラムで見られることができ、各ピ
ークは処理されないサンプルより短い保持時間を有し、
そしてここでnはヘテロ二重鎖中の塩基対のミスマッチ
数に等しい。サンプル混合物が突然変異を含有しない場
合には、単一のピークがMIPCクロマトグラムで見ら
れることができる。このピークは、処理されないサンプ
ルにより生じられるピークと同一の保持時間を有するこ
とができる。本発明の本局面の別の態様においては、M
IPCが、酵素との接触前および後の双方で、全部の鎖
が編成される上昇された温度(例えば65℃)で、反応
混合物のアリコートで実施され得る。
【0057】本発明のさらに別の態様においては、突然
変異が、突然変異を検出することが可能である酵素が切
断することなく突然変異部位もしくはその付近でDNA
断片に結合もしくはそれと複合体形成する場合に、MI
PCにより検出され得る。こうした酵素の制限しない例
は、RNアーゼA、ならびにMutY、MutS、Mu
tL、MutHおよびチミングリコシラーゼのようなミ
スマッチ修復酵素を包含する。配列認識酵素は、モドリ
ッチ(Modrich)への米国特許第5,459,0
39号(1995)で論考される。この参考文献および
その中に含有される参考文献は本明細書にそっくりその
まま組み込まれる。この態様においては、DNAサンプ
ルが野生型とハイブリダイゼーションされて、突然変異
が存在する場合にはホモ二重鎖およびヘテロ二重鎖の混
合物、もしくは突然変異が存在しない場合には変化され
ないホモ二重鎖を生じさせる。DNAサンプルは、突然
変異結合酵素との接触前にMIPCにより分析される場
合に1本のピークを生じさせることができる。突然変異
がサンプル中に存在しない場合、MIPCクロマトグラ
ムは酵素との接触後に変化を示さないことができる。突
然変異がサンプル中に存在する場合、MIPCクロマト
グラムは、酵素と接触されていないサンプルに比較し
て、移動された、例えばより長い保持時間の1本のピー
クを示すことができる。このより長い保持時間のピーク
は、酵素が結合された突然変異含有断片を表わす。図2
は、酵素との接触前のサンプルのMIPCクロマトグラ
ム、および酵素が結合されたDNA断片のより長い保持
時間に移動されたピークを示すクロマトグラムを示す。
突然変異結合部位に結合する酵素は時間のある長さの後
にDNA鎖を切断しうるとは言え、MIPC分析がサン
プルを酵素と接触させることの早い時間、例えば2ない
し10分以内で実施される場合には、DNA/酵素複合
体の結合された形態を検出することがなお可能である。
好ましくは、MIPC分析は、サンプルを酵素と接触さ
せることの5、そして至適には2分以内に実施される。
【0058】本発明の別の態様において、本発明の突然
変異部位結合酵素は、ホルムアルデヒドのような慣習的
架橋剤を使用して、DNAとの結合された複合体中で不
活性化かつ安定化され得る(オーランドー(Orlan
do)ら Cell 75:1187(1993))。
【0059】突然変異の部位で切断する酵素が既知の方
法により改変されてもはや切断し得ないがしかし結合す
るその能力を保持する不活性酵素を提供し得ることもま
た真価を認められることができる。こうした改変された
酵素の使用もまた本発明の方法で使用され得、そしてジ
ロー・パニス(Giraud−Panis)ら(J.B
iol.Chem.271:33148(1996))
により記述されるとおり、部位特異的突然変異誘発によ
り改変されたT4エンドヌクレアーゼVII(T4E7)
により例示される。
【0060】本発明は、さらに、部分的に、誤った対(m
ispair)認識タンパク質の形態に関し、それらは、結合
された誤った対認識タンパク質の近傍でDNA二重鎖の
最低1本の鎖を改変するための内在する(inherent)手段
を提供するように変えられている。本発明の本局面の主
要な一態様において、変えられた誤った対認識タンパク
質は、大腸菌(E.coli)のmutS遺伝子の改変
された産物であるか、もしくはそれにヒドロキシル基切
断機能が付加される別の機能的に相同な改変されたタン
パク質であり;また、このDNAの誤った対の位置推定
方法でのDNA改変段階は、さらに、この改変されたタ
ンパク質を、基切断機能がそのタンパク質の近傍でDN
Aの最低1本の鎖を切断するような条件下でDNAと接
触させることを含んで成る。DNA結合タンパク質への
ヒドロキシル基遊離機能の付加方法は、当該技術分野で
既知であり、モドリッチ(Modrich)への米国特
許第5,459,039号(1995)に総説される。
【0061】T4E7のような酵素がDNAの非特異的
切断を引き起こし得ることが報告された(ユール(Yo
uil)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.
92:87(1995))。こうした非特異的切断は、
推定の突然変異を含有するサンプルの分析で不明確さを
創製し得る。本発明の好ましい一態様においては、従っ
て、サンプルが、多様な時間間隔で、MIPCを使用し
て酵素との接触後に分析される。こうした間隔は、0、
2、5、7、10、15、20、25、30、40、5
0および60分であり得る。非特異的切断は、一般に、
特異的切断よりずっとより遅いため、非特異的切断に対
する特異的切断の比が最大である分析時間が決定され得
る。そのように決定されたサンプリング時間が、その
後、その後のスクリーニングで使用され得る。
【0062】非特異的切断に対する特異的切断の評価
は、当該方法の検出感度のため、および、サンプルあた
りの分析時間がわずか約5分であるため、MIPCを使
用して可能である。こうした分析は、実際的意味で、そ
れらの比較的低い感度および長い分析時間(数時間)の
ため、ゲルを基礎とした分析方法を使用して可能でな
い。発明者により発見されたとおり、MIPCを使用す
ることの主要な一利点は、当該方法のより大きな感度
が、酵素との最小限の接触後にサンプル中のいかなる切
断生成物も観察することを可能にすることである。好ま
しい一態様においては、実施例5に具体的に説明される
とおり、MIPCクロマトグラム中のいかなる変化も酵
素との接触の数分以内で分析され得、そして、非特異的
切断に対する特異的切断の比の時間経過が得られること
ができる。この方法は、非特異的切断に関しての当該分
析での不明確さを最小限にする。
【0063】本発明の関連する一態様において、MIP
Cは、野生型に関するヌクレオチド配列中の変動を認識
する非タンパク質性の化学試薬での推定の突然変異を含
有するDNA鎖の処理後にDNA中の突然変異を検出す
るのに使用され得る。ヘテロ二重鎖中の突然変異部位も
しくはその付近のインターカレーション部位で二重鎖D
NAに結合する化学試薬が当該技術分野で既知である。
こうした化合物の制限しない例は、ビス(2,2’−ビ
ピリジル)クリセンキノンジイミンロジウム(III)、
ビス(2,2’−ビピリジル)クリセンキノンジイミン
ロジウム(III)、(2,2’−ビピリジル)ビス(フ
ェナントレンキノン)ジイミンロジウム(III)、ビス
(フェナントロリン)ジピリドフェナジンルテニウム
(II)、ビス(フェナントロリン)ジピリドフェナジン
ルテニウム(III)を包含する。部位選択的有機金属挿
入剤の合成および突然変異検出特性は、以下の参考文
献、すなわちJ.Am Chem.Soc.119:1
2986(1997);J.Am.Chem.Soc.
119:2921(1997);Inorg.Che
m.37:29(1998)に、バートン(Barto
n)らにより記述される。これらの参考文献およびその
中の参考文献は本明細書にそっくりそのまま組み込まれ
る。
【0064】1種のこうした化合物は、ビス(2,2’
−ビピリジル)クリセンキノンジイミンロジウム(II
I)である。この化合物の合成および突然変異検出特性
はジャクソン(Jackson)ら(J.Am.Che
m.Soc.119:12986(1997))により
記述される。この参考文献およびその中に含有される参
考文献は本明細書にそっくりそのまま組み込まれる。部
位選択的な非共有結合的インターカレーションが、ヘテ
ロ二重鎖中の塩基対の不適正により引き起こされるらせ
んの不安定化により起こることが考えられる。ミスマッ
チ認識は、嵩高いクリセン挿入剤が結合することを可能
にする不適正により引き起こされるらせんの不安定化の
程度と幅広く相関されるようである。光切断は、インタ
ーカレーションされた複合体を、水銀/キセノンアーク
灯を用いて365nmで照射することにより遂げられ得
る。ジャクソン(Jackson)とバートン(Bar
ton)は、クリセン−ロジウム(III)挿入剤が、3
65nmでのDNAクリセン−ロジウム(III)複合体の
照射に際してのこれらの部位もしくはその付近での切断
により明示されるとおり、CC、CA、TT、TA、A
AおよびTCの不適正を認識することを見出した。
【0065】本発明の付加的な一態様においては、MI
PCが、ロジウムもしくはルテニウムを含有する化学的
部位認識挿入剤により認識される突然変異を検出するの
に使用され得る。こうした挿入剤の制限しない一例は、
ビス(2,2’−ビピリジル)クリセンキノンロジウム
(III)である。本態様において、推定の突然変異を含
有するDNA断片がハイブリダイゼーションされる。ハ
イブリダイゼーションされたサンプルのMIPC分析
は、単一ピークを示すクロマトグラムを生じさせること
ができる。なぜなら、ハイブリダイゼーションされたサ
ンプル中の全部の断片が同一の塩基対長さを有するから
である。ハイブリダイゼーションされたサンプルがその
後、ビス(2,2’−ビピリジル)クリセンキノンロジ
ウム(III)のような部位認識挿入剤と接触される。M
IPC分析は、突然変異がサンプル中に存在しない場合
に単一ピークを示すクロマトグラムを生じさせることが
できる。突然変異が存在する場合には、このクロマトグ
ラムは野生型と比較して異なった保持時間を有する1本
のピークを示すことができる。あるいは、ビス(2,
2’−ビピリジル)クリセンキノンロジウム(III)と
接触されたサンプルが365nmで照射され得る。サンプ
ルが突然変異を含有しない場合は、野生型に比較してク
ロマトグラム中に変化が存在しないことができる。サン
プルが突然変異を含有する場合、そのクロマトグラムは
(n+1)本のピークを示すことができる。なぜなら、
切断が、サンプル中に存在する各突然変異部位で起こる
ことができるからである。
【0066】発明者により驚くべきことに発見された、
本発明の重要な一局面は、配列認識有機金属挿入剤で処
理されたサンプルが、MIPCもしくはDMIPCによ
り直接分析され得ることである。分析に先立ちいかなる
内在する試薬もしくは副生成物も除去することは必要で
ない。これは異常である。なぜなら、こうした内在する
物質、すなわち有機金属化合物は、通常、HPLC分離
で妨害するためである。この発見は、突然変異検出スク
リーニングアッセイにおける複数のサンプルの管理され
ていない自動化された分析を可能にする。
【0067】上の本明細書の論考は、突然変異がサンプ
ル中に存在する場合に、化学試薬および酵素により生じ
られるDNA断片を分離かつ検出するためのMIPCの
使用に焦点を当てた。配列認識酵素もしくは化学試薬に
より生じられるDNA断片の必要な分離を遂げることが
可能である他の形態のクロマトグラフィーを使用して、
本明細書に記述された同一の様式で突然変異を検出する
こともまた可能である。従って、本発明の関連する態様
においては、DNA断片が、上述された化学的および酵
素の突然変異部位結合試薬のそれぞれおよびいずれかと
接触され得る。突然変異検出剤との接触前および後のサ
ンプルの分析が、その後、サイズ排除クロマトグラフィ
ー、多孔質分離媒体でのイオン交換クロマトグラフィ
ー、非多孔質分離媒体でのイオン交換クロマトグラフィ
ー、および逆相クロマトグラフィーを使用して実施され
る。これらのクロマトグラフィーの方法は、ヒラバヤシ
(Hirabayashi)ら、(Anal.Bioc
hem.178:336(1989))、オヒミャ(O
himya)ら、(同上、189:126(199
0))、カトー(Kato)ら、J.Chromato
g.、168:264(1989)およびウェストマン
(Westman)ら、(同上、166:158(19
87))記述されるとおり、DNA断片を分離するのに
使用されている。これらの参考文献およびその中に含有
される参考文献は本明細書にそっくりそのまま組み込ま
れる。突然変異を検出するためのクロマトグラフィーの
分析方法の使用は前に報告されていない。
【0068】上に本明細書に記述された酵素的および化
学的突然変異認識のシナリオのそれぞれにおいて、突然
変異の存在もしくは非存在についての分析は、以前、ゲ
ル電気泳動、変性ゲル電気泳動もしくは対応するキャピ
ラリー電気泳動技術により実施された。これらの分析技
術の重大な欠点は上に論考された(Laborator
y Methods For The Detecti
on Of Mutations and Polym
orphisms in DNA、テイラー(G.R.
Taylor)編、CRCプレス(CRC Pres
s)、1997)。一般にクロマトグラフィーの方法、
およびとりわけMIPCは、当該分析を大きく単純化
し、そして、正確さ、再現性、感度、データの収集およ
び記憶、ならびに処理量を向上させる。酵素もしくは化
学物質により認識された突然変異を検出するためのMI
PCの使用は前に報告されておらず、そして、突然変異
検出技術における大きな改良を提供する。
【0069】酵素の型およびMIPC分析のための条件
は、本発明の方法による突然変異検出を実施するために
変動され得ることが明らかであることができる。ある酵
素は、突然変異部位で結合して(しかし切断しない)、
非変性条件下のMIPCにより結合されないdsDNA
から分離され得るdsDNA−酵素複合体を形成するこ
とが既知である。他の酵素は結合しそしてその後切断す
る。結合された酵素および切断されたDNA生成物の双
方がMIPCを使用して観察され得る。MIPC分離
は、酵素がDNA−酵素複合体から遊離される上昇され
た「酵素遊離温度」で実施され得るが、しかし、DNA
は二重鎖としてのままである。あるいは、酵素切断の生
成物が、DNA生成物の全部がMIPC分離の間に変性
されるように上昇された温度で分析され得る。本明細書
で記述されるところの非タンパク質性の化学挿入剤は、
切断なしで突然変異部位でdsDNAに結合して、非変
性条件下のMIPCにより結合されないDNAから分離
され得るDNA−挿入剤複合体を形成し得る。いくつか
の場合には、結合された挿入剤が光活性化されて突然変
異部位の近傍でDNAを切断し得る。その生成物が、非
変性条件もしくは変性条件下のMIPCを使用して分析
され得る。
【0070】要約すれば、MIPC分離の非変性条件下
で、ニック形成もしくは切断の結果であるDNA種が、
クロマトグラム中のピークの数の変化もしくは変えられ
た保持時間により同定される。DNAと挿入剤もしくは
DNAとタンパク質との間の複合体もまた、非変性条件
下で変えられた保持時間を示す。
【0071】MIPCはまた、好ましい変性剤として増
大された温度を使用して、漸進的により変性する条件下
で分離する能力も提供する。上昇されたpH、尿素、ホ
ルムアミドもしくは対イオンのような他の条件もまた使
用され得る。完全に変性する条件下で、DNA上の結合
部位からの不適正結合タンパク質および不適正切断酵素
の解離が起こることができる。変性条件下での二重鎖D
NAの解離は、前に相補鎖とアニーリングされたニック
を入れられた鎖の遊離につながり、MIPCにより3本
もしくはそれ以上のピークに分離され得る3種もしくは
それ以上の独立した単一の鎖にされた種を生じさせる。
【0072】本発明の他の特徴は例示的態様の以下の記
述のうちに明らかになることができ、それらは本発明の
具体的説明のため与えられ、かつ、それの制限となるこ
とを意図されない。
【0073】下の実施例中で過去時制で記述される処置
は実験室で実施された。現在時制で記述される処置は実
験室で未だ実施されておらず、そしてこの出願の申請で
実施するよう構成的に縮小される。
【0074】
【実施例】実施例1 酵素が結合されたDNA断片の分離 PCR増幅のためのサンプルを、ジーンアンプ[Gen
eAmp](商標)(PCR試薬キット(部品番号N8
01−0055)、それは、アンプリタック[Ampl
iTaq](商標)DNAポリメラーゼ、ジーンアンプ
(GeneAmp)、10×PCR緩衝液、dNTP、
ならびにDNA鋳型およびプライマーを包含した)中
で、パーキン−エルマー アプライド バイオシステム
ズ(Perkin−Elmer Applied Bi
osystems)(カリフォルニア州フォスターシテ
ィ)から購入した。DNA鋳型を、10mMトリス−HC
l、pH8.0(カタログ番号0291、テクノヴァ
(Teknova)、米国カリフォルニア州ハーフムー
ンベイ)、1mMEDTA、pH8.0(カタログ番号0
306、テクノヴァ(Teknova))、10mMNa
Cl(カタログ番号S7653、シグマ(Sigm
a)、米国ミズーリ州セントルイス)中で100ng/mL
に希釈した。500bpの産物を、対照プライマー#1
(5’−GATGAGTTCGTGTCCCTACAA
CTGG−3’)および対照プライマー#2(5’−G
GTTATCGAAATCAGCCACAGCGCC−
3’)からのDNA対照鋳型(バクテリオファージλD
NA)から増幅した。
【0075】構成成分を、全体で100μLまで、以下
の順序、すなわち、53μLのddH20、10μLの1
0×PCR緩衝液、200μMの各dNTP、2.5U/
100μLのアンプリタック[AmpliTaq](商
標)、1μMの対照プライマー#1、1μMの対照プライ
マー#2、および1ngのDNA対照鋳型で、PCRチュ
ーブ(部品番号TFI−0201、MJリサーチ(MJ
Research)、米国マサチューセッツ州ウォー
タータウン)に添加した。増幅を、15もしくは35の
PCR周期を使用して、MJリサーチ(MJ Rese
arch)(米国マサチューセッツ州ウォータータウ
ン)PTC−100サーモサイクラー(Thermoc
ycler)で実施した。
【0076】1部分のHaeIII制限酵素(シグマ−ア
ルドリッチ コーポレーション(Sigma−Aldr
ich Corp.)、ミズーリ州セントルイス、カタ
ログ番号R5628)を、30部分の二重蒸留水で希釈
した。1部分の希釈された酵素を2部分のPCR産物に
添加した。500bpのPCR産物は、塩基37、4
7、452および457にHaeIIIの4個の切断部位
を有する。酵素との接触前の500bpのDNA断片を
含有するPCR産物のアリコートを、50℃でMIPC
カラムに適用し、そして、溶媒A(0.1M酢酸トリエ
チルアンモニウム(TEAA))および溶媒B(25%
アセトニトリル中0.1MTEAA)を用いて、Aおよ
びBを含んで成る以下の勾配、すなわち
【0077】
【表1】
【0078】を使用して溶出した。
【0079】流速は0.75mL/分であった。260nm
で稼働するUV検出器を使用してDNA断片を検出し
た。
【0080】図1の上半分に見られる、処理されない5
00bpのサンプルのMIPCクロマトグラムは、約9
分の保持時間を有する単一ピークを示した。
【0081】図1の下半分は、HaeIII酵素との接触
の2分後の500bpのサンプルのMIPCクロマトグ
ラムを示す。溶出条件は上述されたものと同一であっ
た。約11分の保持時間を有する単一の主ピークが見ら
れた。より長い保持時間への観察された移動は酵素が結
合されたサンプルを示す。
【0082】実施例2 被検体のハイブリダイゼーション処置およびMIPC分
析 およそ1:1の比で対応する野生型断片と組み合わせら
れたホモ接合の突然変異体DNA断片(位置168にA
からGへの突然変異をもつ)の混合物を含有するDYS
271の209bpの突然変異標準(当該混合物はトラ
ンスゲノミック インク(transgenomic,
Inc.)、カリフォルニア州サンノゼから突然変異標
準(Mutation Standard)として入手
可能であり;当該突然変異はザイエルシュタッド(Se
ielstad)ら、Hum.Mol.Genet.
3:2159(1994)により記述される)を、3〜
5分間95℃で加熱し、その後45分にわたり25℃に
冷却した。2種のホモ二重鎖および2種のヘテロ二重鎖
の混合物を、図2に図解で示されるようなハイブリダイ
ゼーション方法により生じさせた。
【0083】ハイブリダイゼーションされたサンプル
(138ngのDNA)を、52℃でMIPCカラム(5
0mm×4.6mm直径)DNASeq(商標)(トランス
ゲノミック インク(Transgenomic,In
c.)カリフォルニア州サンノゼ)に注入した。WAV
E(商標)DNA断片分析系(トランスゲノミック イ
ンク(Transgenomic,Inc.))を使用
して実施されたクロマトグラフィーを、UV検出器を使
用して260nmでモニターした。カラムを、以下の勾
配、すなわち
【0084】
【表2】
【0085】を使用して、溶媒A:0.1MTEAAお
よび溶媒B:0.1MTEAA、25%アセトニトリル
で0.75mL/分で溶出した。 実施例3 ロジウム挿入剤およびMIPCによる分析を使用する突
然変異の検出 ビス(2,2’−ビピリジル)クリセンキノンジイミン
ロジウム(III)を、ジャクソン(Jackson)と
バートン(Barton)(J.Am.Chem.So
c.119:12986(1997))により記述され
るとおり合成する。
【0086】DNA鋳型、すなわち位置32061に突
然変異をもつバクテリオファージλ(塩基対31500
−32500)(FMC コープ バイオプロダクツ
(FMC Corp.BioProducts)、メー
ン州ロックランドから入手可能)をPCRによって増幅
する。当該λ配列は、オコナー(O’Conner)ら
によりBiophys.J 74:A285(199
8)、および突然変異検出97(Mutation D
etection 97)第4回国際ワークショップ、
ヒトゲノム機構(Human Genome Orga
nization)、1997年5月29〜6月2日、
チェコ共和国ブルノ、ポスター第29番でFMC コー
プ(FMC Corp.)により発表された。
【0087】プライマーのそれぞれとともに使用された
PCR条件を下の表に記述する。全部の成分を組み合わ
せ、そしてボルテックス攪拌して良好な混合を確実に
し、そして遠心分離する。アリコートをその後、以下の
表に示されるとおりPCRチューブに分配する:
【0088】
【表3】
【0089】PCRチューブをサーモサイクラー中に置
き、そして温度循環プログラムを開始した。循環プログ
ラムパラメータを下の表に示す。すなわち
【0090】
【表4】
【0091】50℃での分離に使用されるMIPC条件
を下に示す。すなわち、溶離液A:0.1MTEAA;
溶離液B:0.1MTEAA、25%アセトニトリル;
流速:0.900mL/分;勾配:
【0092】
【表5】
【0093】100bpのλ断片配列(塩基位置320
11−32110)は、λの位置32061に対応する
位置51にAからCの突然変異を有する。下の図は使用
されたプライマーを列挙する。すなわち
【0094】
【表6】
【0095】ハイブリダイゼーションされたλDNAの
サンプルのアリコートを、MIPCを使用して分析す
る。そのクロマトグラムは約4.8分に単一ピークを示
す。
【0096】ハイブリダイゼーションされたDNAサン
プルの別のアリコート(10μM)を、pH7の50mM
トリス、20mM酢酸ナトリウム、18mM塩化ナトリウム
中の1μMのビス(2,2’−ビピリジル)クリセンキ
ノンジイミンロジウム(III)と組み合わせる。反応を
11分間攪拌し、その後オリエル(Oriel)水銀/
キセノンアーク灯を用いて365nmで13分間照射す
る。MIPCを使用するこの反応混合物の分析は2本の
ピークを示し、それぞれは処理されないサンプルのピー
クより短い保持時間を有する。この結果は、サンプル中
の一対のミスマッチ存在を示す。
【0097】実施例4 T4エンドヌクレアーゼVII(T4E7)およびMIP
Cによる分析を使用する突然変異の検出 ハイブリダイゼーションされたDNA、DYS271の
209bpの突然変異標準(位置168にAからGの突
然変異をもつ)のアリコートを調製し、そして実施例2
に記述されるとおりMIPCにより分析した。このクロ
マトグラムは約7.5分に単一ピークを示した。
【0098】ハイブリダイゼーションされたサンプル
(0.01μg/μL)の10μLのアリコートに、3μL
のトリス−EDTA緩衝液、2μL(500U/μL)の
T4E7酵素を含んで成る混合物を添加した。反応体積
全体は約15μLであった。反応を37℃で65分間イ
ンキュベーションした。反応混合物をその後、25分後
および再度65分後に、実施例2に記述されたとおりM
IPCにより分析した。反応の25分後のMIPCクロ
マトグラム(図3)は、約6.25分に1本のピークを
示し、これは期待される168bpの断片に相当する。
反応の65分後のMIPCクロマトグラム(図4)は、
6.25分の168bpの断片のピークの大きさの増大
を示した。この結果は、当該サンプル中の単一の突然変
異部位の存在を示す。
【0099】MIPC分析は、0.75mL/分の流速で
52℃で実施した。UV検出は260nmでであった。カ
ラムを、実施例2で記述されたとおり、溶媒A(0.1
MTEAA)および溶媒B(0.1MTEAA中25%ア
セトニトリル)を含んで成る勾配で溶出した。
【0100】同一の手順を、異なるハイブリダイゼーシ
ョンされたDNAサンプルに適用した。そのMIPCク
ロマトグラムは単一ピークを示し、処理されないサンプ
ルの保持時間に匹敵した。この結果は、このサンプルが
突然変異を含有しないことを示す。
【0101】実施例5 T4エンドヌクレアーゼVII(T4E7)により媒介さ
れる非特異的切断に対する特異的切断の至適な比のMI
PCの決定 ヘテロ二重鎖DNAサンプルを、反応を60分間進行さ
せることを除き、上の実施例4で記述されたとおり正確
にT4E7で処理する。反応のアリコートを、0、2、
5、7、10、15、20、25、30、40、50お
よび60分後に取り出しそしてMIPCを使用して分析
する。非特異的切断に対する特異的切断によるピークの
比を、標準的コンピュータソフトウェアを使用するクロ
マトグラムのピークの積分により決定する。そのように
決定される最大の比に対応する反応時間を書き留め(not
e)、そしてスクリーニングアッセイでの、もしくはいず
れかの選ばれた目的上のその後のサンプル反応を分析す
るのに使用する。
【0102】前述は本発明の特定の態様を提示した一
方、これらの態様は例のみとして提示されたことが理解
されるべきである。以下、本発明の主な特徴または好ま
しい態様を列挙する。 1.(a)二本鎖DNAのサンプルを、二本鎖DNAの
突然変異部位の近傍内に結合する突然変異部位結合試薬
と接触させる段階、ならびに (b)段階(a)の生成物を、該突然変異部位結合試薬
が該突然変異部位に結合したままクロマトグラフィーで
分離かつ検出する段階、 を含んで成る二本鎖DNAのサンプル中の突然変異の存
在を決定するための二本鎖DNAサンプルの分析方法。 2.段階(b)の分離された生成物を標準と比較する段
階をさらに含む前記1の方法。 3.段階(b)が、マッチドイオンポリヌクレオチドク
ロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、イ
オン交換クロマトグラフィー、もしくは逆相クロマトグ
ラフィーによる分析を含んで成る前記1の方法。 4.段階(b)が、マッチドイオンポリヌクレオチドク
ロマトグラフィーによる分析を含んで成る前記1の方
法。 5.該突然変異部位結合試薬が、該突然変異部位の近傍
内で結合しかつ段階(b)の分析の間結合されたままで
あるタンパク質試薬である前記4の方法。 6.DNAサンプルを、段階(a)の前に対応する野生
型DNAとハイブリダイゼーションさせることを含んで
成る、前記1の方法。 6.該突然変異部位結合試薬が、該突然変異部位の近傍
内で結合するタンパク質試薬である、前記1の方法。 8.該タンパク質試薬が、エンドヌクレアーゼ、制限酵
素、リボヌクレアーゼ、ミスマッチ修復酵素、リゾルベ
ース、ヘリカーゼ、タリーベースおよびリガーゼから成
る群から選択される、前記7の方法。 9.該前記タンパク質試薬が部位特異的突然変異誘発に
より改変されている、前記7の方法。 10.該突然変異部位結合試薬が、タンパク質試薬であ
る前記1の方法。 11.該タンパク質試薬が、エンドヌクレアーゼ、制限
酵素、リボヌクレアーゼ、ミスマッチ修復酵素、リゾル
ベース、ヘリカーゼ、クリーベースおよびリガーゼから
成る群から選択される、前記10の方法。 12.酵素が、T4エンドヌクレアーゼ7、T7エンド
ヌクレアーゼ1、S1ヌクレアーゼ、マングマメエンド
ヌクレアーゼ、MutYタンパク質、MutSタンパク
質、MutHタンパク質、MutLタンパク質、クリー
ベースおよびHIFNF1から成る群から選択される、
前記11の方法。 13.該突然変異部位結合試薬が非タンパク質性の化学
試薬である前記1の方法。 14.該化学試薬が前記突然変異の近傍内で結合する前
記13の方法。 15.該化学試薬がDNA挿入剤である前記13の方
法。 16.該化学試薬が有機金属試薬である前記13の方
法。 17.該挿入剤がロジウムもしくはルテニウムを含有す
る前記16の方法。 18.該挿入剤が、ビス(2,2’−ビピリジル)クリ
センキノンジイミンロジウム(III)、ビス(2,2’
−ビピリジル)クリセンキノンジイミンロジウム(II
I)、(2,2’−ビピリジル)ビス(フェナントレン
キノン)ジイミンロジウム(III)、ビス(フェナント
ロリン)ジピリドフェナジンルテニウム(III)、およ
びビス(フェナントロリン)ジピリドフェナジンルテニ
ウム(III)から成る群から選択される前記16の方
法。 19.DNAサンプル中の突然変異の存在を決定するた
めのDNAサンプルのクロマトグラフィーの分析方法で
あって、 (a)該サンプルを、該サンプルの分離された成分を表
わすピークもしくは他の形状を含んで成る第1クロマト
グラムを生じさせるクロマトグラフィーを使用して分離
させ、 (b)該サンプルを、DNAサンプル中の突然変異部位
の近傍内に結合する突然変異部位結合試薬と接触させ、 (c)段階(b)の生成物を、該突然変異部位結合試薬
が該突然変異部位に結合したまま段階(a)のクロマト
グラフィーにより分離させて第二クロマトグラムを生じ
させ、 (d)段階(c)のクロマトグラムを段階(a)のクロ
マトグラムと比較する段階 を含んでなり、ここで、段階(c)のクロマトグラムの
保持時間またはピークもしくは他の形状の数の変化が該
サンプル中の突然変異の存在を示す、 ことを特徴とする分析方法。 20.クロマトグラフィーがマッチドイオンポリヌクレ
オチドクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフ
ィー、イオン交換クロマトグラフィー、もしくは逆相ク
ロマトグラフィーから成る群から選択される前記19の
方法。 21.クロマトグラフィーがマッチドイオンポリヌクレ
オチドクロマトグラフィーである前記19の方法。 22.DNAサンプルを野生型DNAとハイブリダイズ
する前記19の方法。 23.突然変異部位結合試薬が酵素である、前記19の
方法。 24.突然変異部位結合試薬が非タンパク質性の化学試
薬である、前記19の方法。 25.酵素が塩基対のミスマッチ部位もしくはその付近
で結合する前記23の方法。 26.酵素が、エンドヌクレアーゼ、制限酵素、リボヌ
クレアーゼ、ミスマッチ修復酵素、リゾルベース、ヘリ
カーゼおよびリガーゼから成る群から選択される前記2
3の方法。 27.酵素が、T4エンドヌクレアーゼ7、T7エンド
ヌクレアーゼ1、S1ヌクレアーゼ、マングマメエンド
ヌクレアーゼ、MutYタンパク質、MutSタンパク
質、MutHタンパク質、MutLタンパク質、クリー
ベースおよびHINF1から成る群から選択される前記
23の方法。 28.化学試薬が塩基対のミスマッチ部位もしくはその
付近で結合する前記24の方法。 29.化学試薬が、ロジウムもしくはルテニウムを含有
するDNA挿入剤である前記24の方法。 30.挿入剤が、ビス(2,2’−ビピリジル)クリセ
ンキノンジイミンロジウム(III)、ビス(2,2’−
ビピリジル)クリセンキノンジイミンロジウム(II
I)、(2,2’−ビピリジル)ビス(フェナントレン
キノン)ジイミンロジウム(III)、ビス(フェナント
ロリン)ジピリドフェナジンルテニウム(III)、およ
びビス(フェナントロリン)ジピリドフェナジンルテニ
ウム(III)から成る群から選択される前記29の方
法。 [図面の簡単な説明]
【図1】発明にかかる、HaeIII酵素との接触に先立
つ突然変異を含有するDNA断片のMIPCクロマトグ
ラムである(上の概観図(profile))。下の概観図は、
酵素との接触2分後のHaeIII酵素に結合された突然
変異を含有するDNA断片のMIPCクロマトグラムで
ある。
【図2】発明にかかる、2種のホモ二重鎖および2種の
ヘテロ二重鎖の産生を示す、ホモ接合の突然変異体鎖と
の野生型DNA鎖のハイブリダイゼーションの図解表示
である。
【図3】発明にかかる、T4EVIIエンドヌクレアーゼ
との25分の反応後のDYS271の209塩基対の突
然変異標準のMIPCクロマトグラムである。
【図4】発明にかかる、T4EVIIエンドヌクレアーゼ
との65分の反応後のDYS271の209塩基対の突
然変異標準のMIPCクロマトグラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12P 19/34 C12N 15/00 A (56)参考文献 特表 平8−505700(JP,A) 国際公開95/29258(WO,A1) Prec.Natl.Acad.Sc i.USA,Vol.92(Januar y 1995)p.87−91 J.Am.Chem.Soc.,Vo l.119(March 1997)p.2921 −2925 Prec.Natl.Acad.Sc i.USA,Vol.93(1996)p. 4374−4379 TREND IN GENETICS Vol.13,No.2(1997)p.43 −46 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48 - 33/98 C12Q 1/68

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)二本鎖DNAのサンプルを、二本
    鎖DNAの突然変異部位の近傍内に結合する突然変異部
    位結合試薬と接触させる段階、ならびに (b)段階(a)の生成物を、該突然変異部位結合試薬
    が該突然変異部位に結合したままクロマトグラフィーで
    分離かつ検出する段階、 を含んで成る二本鎖DNAのサンプル中の突然変異の存
    在を決定するための二本鎖DNAサンプルの分析方法。
  2. 【請求項2】 DNAサンプル中の突然変異の存在を決
    定するためのDNAサンプルのクロマトグラフィーの分
    析方法であって、 (a)該サンプルを、該サンプルの分離された成分を表
    わすピークもしくは他の形状を含んで成る第1クロマト
    グラムを生じさせるクロマトグラフィーを使用して分離
    させ、 (b)該サンプルを、DNAサンプル中の突然変異部位
    の近傍内に結合する突然変異部位結合試薬と接触させ、 (c)段階(b)の生成物を、該突然変異部位結合試薬
    が該突然変異部位に結合したまま段階(a)のクロマト
    グラフィーにより分離させて第二クロマトグラムを生じ
    させ、 (d)段階(c)のクロマトグラムを段階(a)のクロ
    マトグラムと比較する段階 を含んでなり、ここで、段階(c)のクロマトグラムの
    保持時間またはピークもしくは他の形状の数の変化が該
    サンプル中の突然変異の存在を示す、 ことを特徴とする分析方法。
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