JP3345374B2 - 車両搭載用マイクロ波検出器 - Google Patents

車両搭載用マイクロ波検出器

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JP3345374B2
JP3345374B2 JP16196099A JP16196099A JP3345374B2 JP 3345374 B2 JP3345374 B2 JP 3345374B2 JP 16196099 A JP16196099 A JP 16196099A JP 16196099 A JP16196099 A JP 16196099A JP 3345374 B2 JP3345374 B2 JP 3345374B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両搭載用マイク
ロ波検出器に関するもので、より具体的には、前後方向
からのマイクロ波を検出することのできるものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】レーダー式スピード測定器から発射され
たマイクロ波を検出してアラームを発するように構成さ
れたマイクロ波検出器が従来から知られている。この種
のマイクロ波検出器は、スーパーヘテロダイン式受信器
を中心とし、これにより所定帯域のマイクロ波を弁別し
たときにブザーやLEDランプなどのアラームを発生す
る構成になっている。
【0003】さらに、最近では例えば特開平10−17
7047号公報等に示すように、前方からのマイクロ波
と、後方からのマイクロ波のいずれも検出できる車両搭
載用のマイクロ波検出器が提案されている。
【0004】これは、前方用アンテナと後方用アンテナ
を設け、各アンテナに接続された受信系をそれぞれ同一
の信号処理回路に択一的に与え、選択的に各アンテナで
捕捉するマイクロ波に基づく信号を制御装置により時分
割で切り替えながら信号処理回路に与え、目的とするマ
イクロ波の有無を判断するようにしている。
【0005】これにより、前方と後方を交互にサーチで
きるので、いずれの方向から目的とするマイクロ波が来
ても、確実に検出することができる。つまり、前方から
のマイクロ波だけしか正確には受信されないといった不
都合がなくなり、発射源が後方から到来する場合にも安
定した受信感度でマイクロ波を検出できるようになる。
【0006】さらに、一旦目的とするマイクロ波を検出
すると、目的のマイクロ波を受信した方のアンテナのみ
を継続的に使用し、マイクロ波を連続(継続)して検出
し続けることができるようにしている。
【0007】そして、そのように検出に使用するアンテ
ナを固定した場合に、その後にその固定したアンテナで
目的のマイクロ波を受信できなくなった場合にその固定
を解除し、使用するアンテナを交互に切り替えながら次
のマイクロ波の検出を行うようになっている。
【0008】また、上記マイクロ波検出器が目的とする
マイクロ波をキャッチしたとき、どちらのアンテナを使
っていたかは、制御装置がわかるので、その受信した方
向に対応して異なる警報を発することにより、運転者に
前後どちらの方向からスピード測定されているかを知ら
せるようにもなっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のマイクロ波検出器では、以下に示す問題があ
る。すなわち、各アンテナに入射するマイクロ波を考え
ると、前方のアンテナは、車両の進行方向前方に設置さ
れた地上設置型のレーダー式スピード測定器から発射さ
れたマイクロ波を検出するものであり、後方のアンテナ
は自分の車両に対して後方から近づく移動車両が積んだ
レーダー式スピード測定器から発射されたマイクロ波を
検出するためのものである。
【0010】そして、通常であれば各アンテナは、それ
ぞれ目的とするマイクロ波の発信源から発射されたもの
が直接受信されることになるが、場合によっては反射波
が反対側のアンテナに受信されることもある。特に、後
方の移動車両から発射されたマイクロ波は、その進行方
向が車両のそれと同じであるため、制御装置における前
方/後方のアンテナの切り替えタイミングによっては、
自分の運転する車両の後方にいる移動車両から発射され
る出力の大きいマイクロ波が、後方のアンテナに直接入
るよりも先に、何らかの物体により反射され前方のアン
テナで捕捉されることがある。そして、係る後方からの
マイクロ波のレベルが大きいので反射波もかなりの強度
を持ったマイクロ波となり、その受信レベルが前方から
直接入射されるマイクロ波のレベルよりも大きい。従っ
て、係る場合に、前方からの受信と誤判定するおそれが
ある。
【0011】そして、一旦前方からの受信と判断する
と、信号処理回路に入力する信号を前方のアンテナで受
信したものに固定されてしまう。つまり、常に反射波に
基づいてマイクロ波を検出することになり、受信感度・
精度が低下してしまう。さらには、後方からのマイクロ
波の反射波を前方アンテナで受信すると、前方からの受
信を知らせる警報が発せられるので、運転者の注意は前
方に向けられてしまい、検出対象のマイクロ波の発信源
の方向に対する誤解を与えてしまう。
【0012】また、上記のように反射波に反応してしま
うものに限らず、同時に前方と後方からそれぞれ目的と
するマイクロ波が発せられたり、一方からのマイクロ波
を検出中に反対側からも検出対象のマイクロ波が発せら
れてくることもある。
【0013】しかし、従来のマイクロ波検出器では、一
旦マイクロ波の方向が決定されると、検出処理がその方
向に固定されるため、反対側から来るマイクロ波の検出
を行いにくく、検出が後れたり、検出できないおそれも
ある。
【0014】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
することで、受信感度を落とさないで済み、さらに、前
方或いは後方に向けたアンテナのうちどちらの方向に向
けたアンテナで検出対象のマイクロ波を検出したのかを
運転者に知らせるための識別信頼性が向上でき、また、
一旦決定した受信方向と異なる方向に目的とするマイク
ロ波が存在する場合に、できるだけ早くその異なる方向
にマイクロ波の発信源があることを特定し、報知するこ
とができる車両搭載用マイクロ波検出器を提供すること
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る車両搭載用マイクロ波検出器で
は、指向方向が反対を向いた前方用アンテナ及び後方用
アンテナと、前記前方用アンテナで受信した信号と、前
方用局部発振器の出力を周波数混合する前方用ミキサを
有する前方受信系と、前記後方用アンテナで受信した信
号と、後方用局部発振器の出力を周波数混合する後方用
ミキサを有する後方受信系と、前記前方受信系と前記後
方受信系のどちらかの受信系を択一的に選択する選択手
段と、前記選択手段で選択された受信系の出力に基づい
て検出対象のマイクロ波の検出を行う検波手段と、この
検波手段が検出したマイクロ波が検出対象のマイクロ波
かどうか判断する判定手段と、前記判断手段の出力に基
づいて、検出対象のマイクロ波の発信源の存在方向を判
定する方向判定手段を備えた車両搭載用マイクロ波検出
器を前提とする。そして、前記選択手段は、前記前方受
信系と前記後方受信系の出力を常時時分割で切り替える
ように動作し、前記前方受信系或いは前記後方受信系の
どちらの受信系で検出対象のマイクロ波を検出したとし
ても、前記選択手段は、前記前方受信系と前記後方受信
系の切り替えを行い続けるようにする。さらに、前記方
向判定手段は、目的とするマイクロ波を受信していない
状態でマイクロ波を検出した際にする初期方向判定機能
と、目的とするマイクロ波を受信中に検出方向を判定す
る切替用方向判定機能とを有し、前記切替用方向判定機
能は、現在判定されている方向と異なる方向の受信が連
続して基準回数継続した場合に、逆方向からの受信と判
定するものであり、かつ、受信したマイクロ波の信号強
度が低い場合には、前記基準回数を多くし、信号強度が
高い場合には、前記基準回数を少なくするように構成し
た(請求項1)。
【0016】そして、前記方向判定手段により決定され
た方向に基づき、異なる警報を発する警報手段をさらに
設けるとよい(請求項2)。
【0017】このようにすると、仮に検出対象のマイク
ロ波が、先に反射波としてアンテナに入射したとしても
(発信源と反対側のアンテナに入射する)、次に受信系
が切り替わるので、必ず直接波が入射でき、確実に検出
対象のマイクロ波を検出できる。しかも、通常直接波の
ほうが信号強度が大きいので、前方/後方で検出された
各マイクロ波の信号強度の大小から真のマイクロ波の発
信源の方向を特定することができる。
【0018】一例としては、自分の運転する車両の後方
にいる移動車両から発射される出力の大きいマイクロ波
が、何らかの物体により反射されて自分の運転する車両
の前方から向かって来たものを前方用アンテナで受信し
た後でも、後方用アンテナも時分割で後方から発射され
たマイクロ波を受信し続けられるようになる。
【0019】このようにすると、車両の移動により検出
対象のマイクロ波の発信源の車両に対する存在位置が変
わったり、誤判定があった場合にその時の正しい方向を
知ることができる。
【0020】そして、そのように検出方向を逆方向に切
り替える基準として、信号強度が大きい場合には、逆方
向の連続検出回数が少なくても反対側と判定する。これ
により、自動速度取り締まり器(オービス)のように強
い電波のところを通過したらすぐに逆側に切り替えるこ
とができ、反対側からのマイクロ波の検出も途切れるこ
となく行える。一方、信号強度が小さい場合には、基準
回数を大きくすることにより、マルチパスの影響で受信
方向が頻繁に交互に切り替わるのが阻止される。
【0021】なお、本発明でいう「判定手段」は実施の
形態では信号識別回路と制御マイコンにより実現されて
いるが、上記手段は一つの装置で構成されていても、実
施の形態のように複数の部材から構成されていても良
い。また、「方向判定手段」は、実施の形態では制御マ
イコンにより実現されている。
【0022】また、前方受信系にある前方用局部発振器
や前方用ミキサ等と、後方受信系にある後方用局部発振
器と後方用ミキサ等は、同一の部材により共通化されて
いても構わない。また、前方受信系や後方受信系にある
局部発振器やミキサの数は、それぞれ単一でも複数でも
構わない。すなわち、上記受信系は、シングルヘテロダ
イン方式でも、スーパーヘテロダイン方式でも構わな
い。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車両搭載用マ
イクロ波検出器の好適な一実施の形態を説明する。図
1,図2は、係るマイクロ波検出器の構成を示すブロッ
ク図である。図1に示すように、立体回路ブロック1
は、下面が開口したアルミダイキャスト製の偏平な形態
からなる立体回路部品2と、その立体回路部品2の下面
開口部に取りつけられたプリント配線板3の上面に形成
された金属膜(銅箔)4とにより構成される。
【0024】立体回路ブロック1には、互いに反対方向
に向いて開口した2つのホーンアンテナ5a,5bが形
成されており、両ホーンアンテナ5a,5bのそれぞれ
のスロート部の奥は共通の局部発振器6に連通してい
る。ここで、ホーンアンテナ5aを前方からのマイクロ
波を受信する前方用のものとし、ホーンアンテナ5bを
後方からのマイクロ波を受信するための後方用のものと
する。なお、この検出方向は以下の説明をする上での便
宜上付したものであり、構造的にはどちらも等しいもの
としている。
【0025】一方、局部発振器6の中央には、FETや
誘電体共振子などからなる第1局部発振器7が配設され
ている。また、2つのホーンアンテナ5a,5bのスロ
ート部にはそれぞれミキサダイオード8a,8bが配設
されている。つまり、ミキサダイオード8aが前方用
で、ミキサダイオード8bが後方用となる。
【0026】そして、これら2つのミキサダイオード8
a,8bからの混合出力が、信号処理回路10に与えら
れ、そこにおいて第2局部発振器の出力信号とさらに混
合されるとともに、中間周波増幅や検波処理を行い、条
件に合致する特定信号を検出したときに警報装置11に
対して検出信号を送り、そこにおいて所定の警報出力を
するようにしている。なお、実際には信号処理回路10
の一部または全部は、プリント配線板3にて構成される
ようになっている。もちろん、別回路で構成してもよ
い。
【0027】そして、信号処理系の具体的な構成の一例
を示すと、図2のようになっている。すなわち、同図に
示すように、第1局部発振器7として前方用第1局部発
振器7aと、後方用第1局部発振器7bを別途形成し、
それぞれを前方・後方用ミキサダイオード8a,8bに
連結し、そこにおいて各ホーンアンテナ5a,5bで受
信した信号と周波数混合するようになっている。さら
に、両第1局部発振器7a,7bは連続発振している
(断続でも可)。
【0028】また、信号処理回路10は、入力側に上記
前方・後方用ミキサダイオード8a,8bを択一的に選
択する切り替えスイッチ12を備え、その切り替えスイ
ッチ12を介して与えられる前方或いは後方からの受信
信号に基づく混合信号と、第2局部発振器13の出力信
号を周波数混合する第2ミキサ14を有する。さらに、
その第2ミキサ14の出力を中間周波帯域増幅器15を
通過させることにより所定周波帯域の信号を増幅した
後、所定周波数の信号を検出する検波器16に与え、そ
の検波出力を信号識別回路17を介して制御マイコン1
9に与えるようになっている。
【0029】なお本形態では、上記第1局部発振器7は
固定周波数で発振するものを用い、第2局部発振器13
は、掃引発振する電圧制御型可変周波数発振器(VC
O)を用いて構成されている。また、検波器16におけ
る検波方式は、AM検波でもよくFM検波でもよく、さ
らにはその他の検波方式もとれる。従って、検出対象の
周波数の信号が受信されると、スイープ中の第2局部発
振器13の出力信号の周波数が所定のときに第2ミキサ
14の出力ひいては検波器16の出力にピーク信号が現
れる。
【0030】そして、上記した信号識別回路17では、
例えばしきい値処理することにより、上記ピーク信号が
入力されたときのみパルス信号を出力するようにする。
すなわち、図3に示すように、局部発振器は、制御電圧
発生器から発生される鋸歯状波や三角波により制御さ
れ、受信信号と周波数混合する局部発振器の周波数は、
受信帯域内を周期的に掃引する。つまり、図3(a)に
示すようにドライバ18により掃引電圧が変化すると、
検波器16の出力は、同図(b)に示すように対応する
周波数のマイクロ波が存在すると、大きなピークが現れ
それ以外の領域ではホワイトノイズが現れる。
【0031】そして、信号識別回路17として、例え
ば、ホワイトノイズと弁別できるようなしきい値Thを
基準電圧としたコンパレータを用いることにより,同図
(c)に示すように、目的とする所定周波数で一定の電
界強度以上のマイクロ波が受信されたときのみパルスが
ONになるようにできる。つまり、係るパルスがONに
なることが、上記した検出対象の周波数の信号を検出し
たことになる。
【0032】そして、係るパルス信号が制御マイコン1
9に与えられ、その制御マイコン19では、パルス信号
の受信の有無及び受信間隔などに基づいて検出対象とす
るマイクロ波を受信したか否かを判断し、受信したと判
断した場合にはアラーム回路20aに警報命令を送るよ
うになっている。なお、係る受信したか否かの具体的な
判断手法は、従来からある各種の方法を用いることがで
きるので、その説明を省略する。
【0033】さらに、制御マイコン19は、切り替えス
イッチ12に対応する切り替え制御並びに制御電圧発生
器18の掃引電圧を制御する機能も有している。そし
て、この切り替え制御は、目的とするマイクロ波の受信
の有無に関係なく、交互に切り替えるようにしている。
つまり、従来のように目的とするマイクロ波を受信した
場合に、その検出した方向に固定するのではなく、受信
後も継続して交互に使用するホーンアンテナを切り替え
るようにしている。
【0034】係る構成にすると、制御マイコン19が切
り替えスイッチ12に対する切り替え制御信号を出力し
ているので、制御マイコン19自体が現在どちらのホー
ンアンテナから受信した信号に基づいて検波処理してい
るかがわかる。つまり、制御マイコン19は、信号識別
回路17から受け取ったパルス信号が、前方/後方のい
ずれの方向からのマイクロ波に基づくものなのかがわか
るので、その信号識別回路17の出力信号に基づいて目
的とするマイクロ波を検知したと判断した場合に、それ
が前方/後方のいずれから来たかを判断できる。
【0035】よって、本形態の制御マイコン19は、目
的とするマイクロ波の受信の有無とともに、その方向ま
で認識(詳細は後述する)し、方向の情報も合わせて警
報装置11に送る。そして、警報装置11は、アラーム
回路20aと、スピーカ20bとを有し、アラーム回路
20aは、制御マイコン19から受ける命令に従ってス
ピーカ20bを鳴らし、使用者に報知するようになって
いる。
【0036】しかも、前方からの受信と後方からの受信
で警報の種類を異ならせるようにした。この異ならせる
方法としては、周波数を変えて音の高低により区別した
り、メロディとブザーとしたり、メロディの種類を変え
たり、音声で区別して知らせる等の他各種の方法をとれ
る。さらには、ランプ・LED等の視覚を併用したり、
発光色を変えることなど、音声以外の媒体を用いること
ももちろんできる。
【0037】さらにまた、中間周波帯域増幅器15の信
号強度出力がA/Dコンバータ21を通して制御マイコ
ン19に伝えられるようにしている。そして、この信号
強度と上記した信号識別回路17から与えられるパルス
信号並びにそのとき受信したアンテナ情報(前方用のホ
ーンアンテナ5aか後方用のホーンアンテナ5b)に基
づいて、制御マイコン19は、マイクロ波の発振源が前
方/後方のどちらに在るかを判定する機能を有してい
る。
【0038】そして、この方向の判定機能としては、マ
イクロ波を受信していない状態で始めてマイクロ波を検
出した場合の方向の判定機能(初期方向判定機能)と、
現在前方/後方のいずれかの方向のマイクロ波を検出し
ている場合に、検出方向がその方向でよいか否かを判定
する判定機能(切替用方向判定機能)とを有している。
【0039】まず、初期方向判定機能は、単純に例えば
最初に受信したホーンアンテナ5a,5bに基づいて方
向を判断するようにすることができる。すなわち、最初
にホーンアンテナ5aで受信した場合には前方と判定
し、最初にホーンアンテナ5bで受信した場合には後方
と判定するようにすることができる。もちろんのこの場
合でも、判定後も前方と後方を交互に切り替える。
【0040】また、別のアルゴリズムとしては、前方と
後方を交互に切り替えるので、一方のホーンアンテナ側
のみで受信されている場合には、その受信されたホーン
アンテナ側で受信したと判断する。つまり、前方のホー
ンアンテナ5aのみで受信され、後方のホーンアンテナ
bからは受信しない場合には、受信したマイクロ波は、
反射波ではなく前方の地上設置型のスピード測定器から
発射されたものと判断できる。そして、両方のホーンア
ンテナで受信した場合には、信号強度の大きい方で受信
したと判断するようにする。つまり、直接に入射するマ
イクロ波よりも反射波の方が反射損失,移動距離が長い
ことから信号強度も小さくなると判断できるからであ
る。
【0041】さらにまた、最初に受信したのが前方のホ
ーンアンテナ5aの場合にはその信号強度と次の後方の
ホーンアンテナ5bでの受信信号の信号強度と比較し、
大きいほうの方向に決定し、最初に受信したのが後方の
ホーンアンテナ5bの場合には前方の受信を待たずに後
方と判定するようにしてもよい。
【0042】すなわち、前方のホーンアンテナが先に受
信した場合には、前方からの直接波と後方からの反射波
の可能性があるが、後方のホーンアンテナが先に受信し
た場合には、後方からの直接波の可能性が高いからであ
る。
【0043】そして、本実施の形態では、前方と後方の
両方のホーンアンテナで目的とするマイクロ波を受信し
た場合、その電界強度の大きい方を正しい方向と判断す
る。その後、継続して判定を続行し、異なる判定結果
(逆方向の電界強度の方が大きい)が連続してN回数以
上続いた場合に逆側の警報に切りかえるようにしてい
る。
【0044】上記した各種の方法或いは別の方法により
最初の受信方向を決定したならば、そのまま切り替えス
イッチ12を交互に切り替え、本発明の要部となる切替
用方向判定機能により前方,後方からのマイクロ波の検
出を継続し(この間も、上記決定した方向用の警報を発
し続ける)、一定の条件に合致した場合には受信方向を
逆向きと判断し、警報の種類を切り替える。
【0045】この切替用方向判定機能としては、第1の
条件として、現在の警報している方向と、逆側の判定結
果(逆方向の電界強度の方が大きい)が連続してN回数
以上続いた場合に逆側の警報に切りかえるようにしてい
る。
【0046】また、第2の条件として信号強度が一定の
しきい値以上のとき、切り替え基準の逆側の判定結果の
連続回数をL回(L<N)とし、少ない回数で切り替わ
るようにしている。
【0047】換言すると、信号強度が低い場合には、逆
側に切り替える基準となる逆側の連続受信回数を多く
し、切り替わりにくくするようにし、信号強度が高い場
合には、逆側に切り替える基準となる逆側の連続受信回
数を少なく、迅速に切り替わることができるようにして
いる。
【0048】そして、係る判断処理を行うための具体的
な機能は、図4,図5に示すフローチャートのようにな
っている。ここでまず、本形態では、信号強度を5段階
に分け、信号強度がレベル4以上の場合には、切り替え
のための基準回数である連続受信回数Lを2回とし、信
号強度がレベル4未満の場合には、切り替えのための基
準回数である連続受信回数Nを4回とした。
【0049】まず、前方用警報が作動しているとすると
(ST1)、連続受信回数を示すCを0にセットする
(ST2)。次いで、切り替えスイッチ12を操作し、
ホーンアンテナ5bで受信した後方側の信号強度(Sメ
ータ出力)を取得する(ST3)。つまり、後方受信検
出を行うとともにそのときのSメータ出力を検出する。
その後再度切り替えスイッチ12を操作してホーンアン
テナ5aで受信した前方側の信号強度を取得する(ST
4)。つまり、前方受信検出を行うとともに、そのとき
のSメータ出力を検出する。このように前方と後方の両
方の検出を行う。そして、両方の信号強度を比較し、現
在の警報である前方(F)の方が大きい場合には、ステ
ップ9を経てステップ2に戻り、Cの値をキャンセル
(0に戻す)した後、次の信号受信に基づく判定に移行
する。尚、ステップ9では、R/F比較で得られた結果
と受信レベルから警報すべき強度表示の値(「警報レベ
ル」)を決定したり、前後の音による区分けを判定、実
行する。
【0050】一方、逆側の後方(R)の方が大きい場合
には、ステップ6に飛び、Cの値をインクリメントした
後、逆側の連続受信回数Cの値をチェックし、1の場合
にはステップ3に戻り、次の両方向の信号強度の比較処
理に移行する(ST7)。
【0051】また、Cの値が4(或いは4以上としても
良い)のときには、現在の信号強度(レベル)に関係な
く、後方用警報に切り替える。つまり、図5に示すステ
ップ11に飛び、後方警報中の判定処理を実行する。
【0052】さらに、Cの値が2または3のときには、
現在の信号強度(レベル)を取得し、4以上のときに
は、切り替えの基準L(=2)を満たしているので、こ
の場合も後方用警報に切り替える(ST8)。つまり、
図5に示すステップ11に飛び、後方警報中の判定処理
を実行する。
【0053】そして、Cの値が2または3であっても、
現在の信号強度(レベル)が4未満の場合には、切り替
え基準N(=4)に達しないので、警報は前方警報のま
ま(切り替えない)であり、ステップ3に戻り、次の両
方向の信号強度の比較処理に移行する。なお、このステ
ップ8の処理で取得する信号強度は、大きい方の信号強
度である。
【0054】また、後方用警報が作動している場合に
は、図5に示すような処理をし、信号強度に応じた回数
(N/L)だけ連続して前方の信号強度が大きい場合
に、前方に切り替える。なお、図4に示すステップ1か
らステップ9と、図5に示すステップ11からステップ
19を対比すると明らかなように、ステップ5,15の
分岐処理における判定結果の進み先が逆になる以外は、
同じであるため、その詳細な説明を省略する。
【0055】なお、図4,図5に示したフローチャート
では、信号識別回路17の出力に基づく検出対象のマイ
クロ波を受信しているか否かの判断を示していないが、
信号強度の取得とともに、係るマイクロ波の有無の判断
ももちろん行っている。そして、検出対象のマイクロ波
が検出されていない場合には、信号強度は例えば0とい
うように、小さい値にすることにより、一方のみの受信
と両方での受信を同一の判定アルゴリズムで処理でき
る。
【0056】そして、上記の実施の形態を用いることに
より、図6(a)に示すように、信号強度のレベルが4
未満の低いときには、4回連続して逆側の方が大きくて
始めて警報の種類が切り替わる(当初前方が大きく、前
方用警報を発していたが、その後後方用警報に切り替わ
った)。
【0057】また、同図(b)に示すように、信号強度
のレベルが4以上の高いときには、2回連続して逆側の
方が大きいだけで、警報の種類が切り替わる(当初前方
が大きく、前方用警報を発していたが、その後後方用警
報に切り替わった)。
【0058】なお、上記した実施の形態では、信号強度
を5段階のレベルに分けて、4段階以上の場合にL=2
とし、4未満のときにはN=4としたが、基準回数たる
L,Nの値や、信号強度を複数のレベルに分ける際の
数、並びにしきい値は、任意の値をとることができるの
はもちろんである。さらにまた、信号強度をそのように
レベル分けするのではなく、各値同士を比較して前方/
後方の大小を求め、また、基準回数(連続受信回数)を
決めるしきい値と比較するようにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るマイクロ波
検出器では、選択手段が、前記前方受信系と前記後方受
信系の出力を常時時分割で切り替えるように動作し、前
記前方受信系或いは前記後方受信系のどちらの受信系で
検出対象のマイクロ波を検出したとしても、前記選択手
段は、前記前方受信系と前記後方受信系の出力の切り替
えを行い続けることで、前方或いは後方から来る検出対
象のマイクロ波を受信感度を落とすことなく確実に検出
することができる。
【0060】そして、信号強度の大小に応じて決定され
る基準回数連続して反対側の方向からのマイクロ波の信
号強度が強い場合に、反対側からの受信と切り替えるこ
とができるので、前方或いは後方に向けたアンテナのう
ちどちらの方向に向けたアンテナで検出対象のマイクロ
波を検出したのかを運転者に知らせるための識別信頼性
が向上できる。しかも、その反対方向からの受信と判断
するのが、迅速に行えるとともに、交互にころころと切
り替わることもなく、安定して適切な方向を報知するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両搭載用マイクロ波検出器の実
施の形態を示す図である。
【図2】本発明に係る車両搭載用マイクロ波検出器の実
施の形態を示す図である。
【図3】VCOに入力されるためのスイープ用電圧と検
出信号及び送信パルスを示す図である。
【図4】第1の実施の形態における制御マイコンの機能
を示すフローチャート(その1)である。
【図5】第1の実施の形態における制御マイコンの機能
を示すフローチャート(その2)である。
【図6】作用を説明する図である。
【符号の説明】
5a ホーンアンテナ(前方用アンテナ) 5b ホーンアンテナ(後方用アンテナ) 7a 前方用第1局部発振器(前方用局部発振器) 7b 後方用第1局部発振器(後方用局部発振器) 8a ミキサダイオード(前方用ミキサ) 8b ミキサダイオード(後方用ミキサ) 11 警報装置(警報手段) 12 切り替えスイッチ(選択手段) 13 第2局部発振器(前方用局部発振器,後方用局部
発振器) 16 検波器(検波手段) 18 信号識別回路(判定手段) 19 制御マイコン(判定手段,方向判定手段)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/40 G01S 13/00 - 13/95 H01Q 1/32 H01Q 3/24 H01Q 13/02 G01R 29/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指向方向が反対を向いた前方用アンテナ
    及び後方用アンテナと、 前記前方用アンテナで受信した信号と、前方用局部発振
    器の出力を周波数混合する前方用ミキサを有する前方受
    信系と、 前記後方用アンテナで受信した信号と、後方用局部発振
    器の出力を周波数混合する後方用ミキサを有する後方受
    信系と、 前記前方受信系と前記後方受信系のどちらかの受信系を
    択一的に選択する選択手段と、 前記選択手段で選択された受信系の出力に基づいて検出
    対象のマイクロ波の検出を行う検波手段と、 この検波手段が検出したマイクロ波が検出対象のマイク
    ロ波かどうか判断する判定手段と、 前記判断手段の出力に基づいて、検出対象のマイクロ波
    の発信源の存在方向を判定する方向判定手段を備えた車
    両搭載用マイクロ波検出器において、 前記選択手段は、前記前方受信系と前記後方受信系の出
    力を常時時分割で切り替えるように動作し、前記前方受
    信系或いは前記後方受信系のどちらの受信系で検出対象
    のマイクロ波を検出したとしても、前記選択手段は、前
    記前方受信系と前記後方受信系の切り替えを行い続ける
    ようにし、 前記方向判定手段は、目的とするマイクロ波を受信して
    いない状態でマイクロ波を検出した際にする初期方向判
    定機能と、目的とするマイクロ波を受信中に検出方向を
    判定する切替用方向判定機能とを有し、 前記切替用方向判定機能は、現在判定されている方向と
    異なる方向の受信が連続して基準回数継続した場合に、
    逆方向からの受信と判定するものであり、かつ、受信し
    たマイクロ波の信号強度が低い場合には、前記基準回数
    を多くし、信号強度が高い場合には、前記基準回数を少
    なくしたことを特徴とする車両搭載用マイクロ波検出
    器。
  2. 【請求項2】 前記方向判定手段により決定された方向
    に基づき、異なる警報を発する警報手段をさらに設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両搭載用マイクロ
    波検出器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7605745B2 (en) 2006-03-30 2009-10-20 Fujitsu Ten Limited On-vehicle radar device and on-vehicle radar device control system

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