JP3345186B2 - シンチレーション検出器 - Google Patents

シンチレーション検出器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シンチレーション検出
器に関するものであり、特にシンチレーション光の検出
効率の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、シンチレーション検出器では、
放射線の入射吸収によりシンチレータ内に発生した光
(シンチレーション光)は、直接に光検出器の検出面に
到達するほか、シンチレータの外壁面や、反射材での反
射を繰り返した後に、光検出器の検出面に到達する。
【0003】ここで、ビスマス・ゲルマニュウム・オキ
サイト(BGO)、ゲルマニウム・シリコン・オキサイ
ト(GSO)、ルテチュウム・シリコン・オキサイト
(LSO)、タリウム添加ヨウ化ナトリウム(NaI
(Tl))のような屈折率の高いシンチレータを用いた
シンチレーション検出器においては、光検出器の入力窓
材や光学結合剤の屈折率が一般に1.5程度であるため
境界面での屈折率差が大きくなり、フレスネル則に因れ
ばシンチレータの出力面に到達した光も、その入射角度
により透過せず反射されてしまうものがかなり生ずるこ
ととなる。従って、このように出力面で反射されてしま
った光は、再びシンチレータ内での多重反射を繰り返す
こととなる。このようなときに、もし、直方体シンチレ
ータの全面が鏡面研磨面である場合、例えば反射材がア
ルミや銀の蒸着による鏡面反射面である場合や、硫酸バ
リュウム、酸化チタン、酸化アルミの塗布やテフロンシ
ートによる拡散面(入射角度により正反射面)である場
合には、出力面で反射した光のほとんどが、シンチレー
タ内で正反射による多重反射を起こすこととなり、再び
出力面に達したときに出力面での入射角度が変化しない
ため永久にシンチレータからシンチレータ光が出力され
ず、その後、この光はシンチレータ自身に吸収された
り、反射材により吸収されたりすることになる。
【0004】このため、従来技術では、シンチレータの
1面(一般に、光検出器と対向する面)を粗研磨面と
し、この粗研磨面での反射を正反射でない拡散反射にす
ることにより、このような光のシンチレータ内での半永
久的な反射条件を崩し、出力面での透過確率を増すよう
に工夫されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように1
面を粗研磨面とし、反射材として拡散反射材を用いたシ
ンチレーション検出器においても、光がシンチレータ側
面(鏡面研磨面に反射材が塗布された面)に入射した
時、光の入射角が臨界角以下の場合には、スネル則によ
る正反射条件を満たすことができない。従って、境界面
を透過して反射材に達した光は、反射材で拡散反射(一
般には完全拡散反射)された後、再びシンチレータ内に
再入射されるが、この再入射後の光の進行方向の角度は
シンチレータと空気との屈折率の境界条件(スネル則)
から臨界以下となるため、光は再びこの面と対向する面
で透過し反射材に達する。つまり、再入射面と垂直な側
面に入射しても、ここでは正反射条件を満たすため正反
射した光は必ず対向面に向うこととなる。これを繰り返
すこととなるので、光はなかなかシンチレータ出力面あ
るいはそれと対向する粗研磨面に到達しないこととな
る。従って、このような光は従来技術でも検出すること
ができない。
【0006】そこで、本発明は、上記問題点を解決する
シンチレーション検出器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は、ロッド形状のシンチレータの長軸に対
して直交する2面の内、1面を粗面とし、他の1面を鏡
面とするとともに長軸に対して平行な面をも鏡面とし
て、粗面と対向する面に設けれた光検出器の検出面に放
射線入射により内部で生成されたシンチレーション光を
光結合させるシンチレーション検出器において、長軸に
対して平行な鏡面の外側に、粗面に対して傾斜を有し、
粗面方向を向いた反射面を含む反射体を設けるととも
に、粗面に拡散反射材を設けたことを特徴とする。
【0008】
【作用】上記の構成によれば、長軸に対して平行な鏡面
の外側に、粗面に対して傾斜を有し、粗面方向に向いた
拡散反射面を含む反射体が設けられるとともに、粗面に
拡散反射材が塗布されているので、長軸に対して平行な
鏡面に入射して外側に透過された光は上記の傾斜する反
射面で拡散反射され、再び鏡面からシンチレータに入射
することとなる。しかし、反射体の拡散反射面は粗面に
対して傾斜し粗面方向を向いているので、再びシンチレ
ータに入射される拡散反射光の多くは従来の傾斜をもた
ない反射面の拡散反射光と比べ、粗面方向に対する進行
方向成分が多くなり、対向面との多重反射の場合でも、
従来と比べ容易に粗面に到達することになる。したがっ
て、光の進行方向が変換されるので、多重反射をいたず
らに繰り返すことなく、光検出器の検出面に入射する。
【0009】
【実施例】以下、添付図面に従った本発明のいくつかの
実施例について説明する。なお、同一要素には同一符号
を付すものとする。また、図面における各部分の寸法比
は現実の寸法比とは必ずしも一致しないものとし、また
面積についても同様とする。
【0010】第1実施例に係るシンチレーション検出器
を、図1、図2および図3により説明する。図1は、要
部を断面で示すシンチレーション検出器の側面図であ
り、図2はそのシンチレータ部分を各要素に分解して示
す斜視図、図3はシンチレータの頂部近傍を断面図で示
す斜視図である。
【0011】図1に示す通り、シンチレーション検出器
は光検出器としての光電子増倍管(PMT)1と、これ
に光結合されるシンチレータ組立体2からなる。光電子
増倍管1はフェースプレート11の内面に透過型光電面
12を有し、この透過型光電面12に対向してメッシュ
電極を有する集束電極13が設けられている。なお、光
電子増倍管1は内部にダイノードやアノード(共に図示
せず)を更に有しており、検出出力はステムピン14を
介して外部に取り出される。
【0012】図1に示す通り、シンチレータ組立体2は
光学接着剤3によって光電子増倍管1のフェースプレー
ト11上に固定される。シンチレータ組立体2はシンチ
レーション材料の結晶を直方体形状に成型したシンチレ
ータ21と、この長軸に平行な4面(側面)を囲む側面
反射部材22と、シンチレータ21の上面、すなわちシ
ンチレータ組立体2の長軸と直交する2面のうちの一方
の面に塗着して配置された上面反射部材23とを有す
る。側面反射部材22は、上方に向かうに従って外方に
傾斜する上向き傾斜面221と、シンチレータ21の長
軸と直交する下向き段差面222とを内面に有してお
り、しかも、この傾斜および段差構造は、合計で軸方向
に5つのゾーンにわたって繰り返されている。なお、シ
ンチレータ21の底面211と側面212は鏡面に仕上
げられ、頂部213は粗面に仕上げられている。
【0013】シンチレータ組立体2の構造は、図2およ
び図3によって、より正確に理解できる。図2に示すよ
うに、側面反射部材22は、それぞれ断面「L」字型の
第1、第2の半体22a、22bを貼り合わせて構成さ
れ、これら半体22a、22bによる貫通口にシンチレ
ータ21が配設される。そして、図3に示すように、シ
ンチレータ21の頂面(粗面)213上の凹部に拡散反
射材が塗布され、硬化されることで上面反射部材23が
形成される。
【0014】図1〜図3に示す第1実施例において、側
面反射部材22および上面反射部材23はいわゆる拡散
反射性の材料、つまりシンチレータ21において放射線
入射により生成したシンチレーション光を、散乱、多重
屈折あるいは乱反射等により、多方向に拡散させる材料
で構成される。ちなみに、このような拡散反射材料とし
ては、酸化チタン、酸化バリウム、酸化アルミ、テフロ
ンなどがある。なお、少なくとも上面反射部材23の構
成材料については、シンチレーション光を拡散反射させ
るだけでなく、検出すべき放射線を透過させ得る材料で
あることが必要になる。
【0015】次に、第1実施例に係るシンチレーション
検出器の作用を説明する。まず、検出すべき放射線は上
面反射部材23を透過してシンチレータ21に入射し、
シンチレーション光を発生させる。このシンチレーショ
ン光は放射線の入射方向のほか、反対方向、横方向、斜
め方向など、あらゆる方向に進む。したがってシンチレ
ーション光の一部は直接にシンチレータ21の底面21
1から光学接着剤3を通って光電子増倍管1に入射す
る。また、シンチレーション光の別の一部はシンチレー
タ21の側面212に斜めに入射し、全反射した後にシ
ンチレータ21の底面211から光学接着剤3を通って
光電子増倍管1に入射する。さらに、シンチレーション
光の別の一部はシンチレータ21の頂面(粗面)213
に入射し、完全拡散された光の一部は断面211から光
学接着剤3を通って、光電子増倍管1に入射する。
【0016】しかし、シンチレーション光の一部はシン
チレータ21の側面212を屈折して透過し、側面反射
部材22に入射する。そして、側面反射部材22の上向
き傾斜面221で拡散反射されることになるが、その拡
散反射光の出射方向は上向き、すなわちシンチレータ2
1の頂部213の方向に偏っている。このため、側面反
射部材22の上向き傾斜面221に到達したシンチレー
ション光の多くは直接あるいは数回の反射後シンチレー
タ21の頂部213にある上面反射部材23に達し、完
全拡散反射されることになり、その何割かはシンチレー
タ21中を通って直接に、あるいはシンチレータ21の
側面212で全反射された後、底面211から光学接着
剤3を通って光電子増倍管1に入射する。
【0017】したがって、シンチレーション光がシンチ
レータ21の両側面212間を往復反射し、これを繰り
返してシンチレーション光自体が吸収されてしまうこと
は少なくなる。このため、シンチレーション光を効率よ
く光電子増倍管1に入射できるので、シンチレーション
検出器の感度を向上させることが可能になる。
【0018】第2実施例に係るシンチレーション検出器
を、図4により説明する。第1実施例と異なる点は、側
面反射部材22が支持体22Aと内面の拡散反射膜22
Bで構成されている点である。すなわち、支持体22A
は成型加工が容易なプラスチックなどの、シンチレーシ
ョン光の拡散反射を意図しない材料で形成され、その内
面にはシンチレーション光を拡散反射させる材料の膜2
2Bが形成される。この場合にも、側面反射部材22は
下向き段差面222の他に上向き傾斜面221を有する
ことになるので、シンチレーション光はシンチレータ2
1の頂面(粗面)213にいったん戻され、上面反射部
材23で拡散反射されて光電子増倍管1に入射する。し
たがって、検出効率の向上が可能となる。
【0019】第3実施例に係るシンチレーション検出器
は、図5に示される。図1と対比すれば明らかな如く、
側面反射部材22の内面における上向き傾斜面221と
下向き段差面222の組み合わせ構造は、シンチレータ
21の頂部近傍における2つのゾーンについてのみ形成
されている。この構造によれば、上向き傾斜面221と
下向き段差面222の成型加工部分を少なくしながら、
高効率でシンチレーション光を検出できる。すなわち、
放射線の入射によるシンチレーション光の発生は、シン
チレータ21の内部で一様な確率で起こるものではな
く、入射深さに従い指数関数的に減少する。したがっ
て、頂部213に近い部分での発生確率が高い。そこ
で、図5の構成とすれば、この発生確率の高い21の上
部でのシンチレーション光を効率よく頂部213に接し
た上面反射部材23に導くことができる。
【0020】一方、発生確率の低いシンチレータ21の
下部におけるシンチレーション光は、本来、光電子増倍
管1に近いので光学接着剤3を透過して直接に光電子増
倍管1に入射することが多く、また、互いに平行な側面
反射部材22の内面間での往復反射をいたずらに繰り返
すことなく、光電子増倍管1に入射することが多い。し
たがって、側面反射部材22の上部のみに上向き傾斜面
221を設けるようにすれば、十分とは言えないまで
も、かなりの検出効率の向上が可能になる。
【0021】第4実施例に係るシンチレーション検出器
を、図6により説明する。この例では、上向き傾斜面2
21は、側面反射部材22の上部から下部にわたって形
成された単一の面である。このようにすれば、側面反射
部材22の成型加工を容易にしながら、側面反射部材2
2の上向き傾斜面221でシンチレーション光を上面反
射部材23に戻し、光電子増倍管1に入射するという作
用を奏することができる。
【0022】第1〜第4実施例は、いずれも光電子増倍
管1が位置分解能を有しない場合のものである。光電子
増倍管1が位置分解能を有するときには、図7の第5実
施例のように構成される。すなわち、光電子増倍管1は
単一の透過型光電面12を有するものの、集束電極13
およびそれ以降のダイノード、アノード(共に図示せ
ず)等は複数に区画して構成され、例えばこれらが4×
4=16に区画されていれば、16区分の位置分解能を
有する。
【0023】そして、16区画に対応して、16区分さ
れたシンチレータ組立体21 〜シンチレータ組立体216
(図示するのは4区分)が配設される。なお、各々のシ
ンチレータ組立体2については、図1と同様に構成され
ている。なお、図7では第1実施例の構成をマトリック
ス状に配置した場合のみ示したが、第2〜第4実施例に
ついても、同様にマトリックス配置できる。また、光電
子増倍管1がアレイ状の位置分解能を有するときには、
シンチレータ組立体2は複数のものがアレイ状に配置さ
れる。
【0024】ところで、光検出器と結合する面以外のシ
ンチレータ側面に設けられる反射体として、側面反射部
材22には、テフロンなどの拡散反射特性を持つ材料を
用いるか、あるいは図4で示したごとく拡散反射を意図
しない成型加工性の良い材料を用いた支持体22Aの内
面に拡散反射塗布剤を塗布したものを用い、また、上面
反射部材23には、上記の側面反射部材と同様の2つの
方法に加え、シンチレータ粗研磨面に直接拡散反射塗布
剤を塗布する方法が考えられる。なお、側面部と上面部
を同じ方法でも、また上記の組合せによっても反射体の
形成は可能である。
【0025】次に、本発明者は実施例の効果を確認する
ため、比較例と対比するシミュレーションを行ったので
説明する。実施例としては、図1に示すように、複数ゾ
ーンにおいて上向き傾斜面とした向き段差面が組み合わ
された構造を採用した。比較例としては、このような傾
斜面を有しない拡散反射部材でシンチレータの側面を囲
んだ構造を採用した。図8に比較例のモデルを示し、図
12には実施例のモデルを示す。図8の比較例におい
て、側面の正反射条件を満たさず、鏡面研磨面を透過し
てシンチレータ111を抜け、さらに空気層115を通
り反射材112に達した光は、反射材112で拡散反射
(一般には完全拡散反射)された後、再びシンチレータ
111内に再入射される。
【0026】このような光は、反射材112での反射角
度分布が完全拡散反射とすると、ランベルト則にしたが
って、図9に示すようには斜面に対して垂直方向に偏っ
たコサイン分布となるが、シンチレータ111に再入射
後の角度はスネル則によって図10に示すような最大で
も臨界角以下の分布となり、光の進行方向はかなり前方
に偏ったものとなる。従って、この光は再びこの面と対
向する面に達し、透過条件(フレネル則)を満たし透過
して反射材112に達することになる。以降は、これを
繰り返すこととなり、シンチレータ111内でのこの光
は図11(a)(b)(c)に示すような挙動を示し、
出力面あるいは粗研磨面に到達することができず、結
局、この光は検出器で検出することができないことにな
る。なお、図11において、図11(a)は、シンチレ
ータ111を上面から見た光の挙動を示し、図11
(b)および(c)はシンチレータ111を側面から見
た光の挙動を示している。
【0027】これに対し、実施例に係るシンチレータ検
出器によれば、反射部材22の側面に設けられている傾
斜面221が粗研磨面方向に向けられているので、鏡面
研磨面を透過してシンチレータ21を抜けた光は空気層
15を通り傾斜面221に達し、傾斜面221で反射し
たのちシンチレータ21内に再入射したときの光の進行
方向は図12に示すようになる。即ち、光の進行角度
は、対称性が崩れ、偏った分布に変化し、その偏り方も
傾斜面221の角度に大きく依存していることがわか
る。光の進行角度と傾斜面221の傾斜角との関係は、
図13(a)〜(d)に示すように、(a)から(d)
に向かって傾斜角が深くなれば深くなるほど光の進行角
度の偏りが大きくなる。このように偏りをもった光の進
行角度によりシンチレータ21内での光の挙動は図14
に示すように、傾斜を持たないものと比べ比較的スムー
ズに粗研磨面に到達し、その後、検出器に容易に到達し
ている。
【0028】このように、傾斜面221を設けることに
より、粗研磨面から入射した放射線によるシンチレーシ
ョン光を効率よく検出器に導くことができる。従って、
本実施例に係るシンチレータ検出器によれば光を効率良
く検出することができる。
【0029】図15は、5mm×5mm×30mmのB
GOの場合に対してコンピューターシミュレーションに
より本発明の効果を評価したもので、傾斜面221の角
度による相対出力光量を示す。傾斜面221の角度がプ
ラスのときは、傾斜面221が粗研磨面方向に向いてい
る場合であり、マイナスのときは、傾斜面221が光検
出器方向に向いている場合である。光を光検出器方向に
向わせた場合には、光が光検出器に達しても光検出器に
対する光の入射角が臨界角以上となるため透過しないで
反射され、粗研磨面方向に向うことになる。傾斜面22
1が粗研磨面方向に向いた場合には、光は粗研磨面で反
射条件が変化し、出力面に達した場合に今度は透過する
可能性が大きくなる。粗研磨面での反射が完全拡散反射
であるため、前方方向に偏っている、つまり光が出力面
に達した場合には光の出力面に対する入射角が臨界角以
下となりうる。
【0030】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係るシンチレーション検出器によれば、長軸に対して平
行な4つの鏡面研磨面のいずれかに光が入射すれば、粗
研磨面に反射され、さらに光検出器の検出面に入射す
る。したがって、効率よく光の検出を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るシンチレーション検
出器を示す一部断面説明図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るシンチレーション検
出器を示す一部断面斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るシンチレーション検
出器を示す一部断面斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るシンチレーション検
出器を示す一部断面説明図である。
【図5】本発明の第3実施例に係るシンチレーション検
出器を示す一部断面説明図である。
【図6】本発明の第4実施例に係るシンチレーション検
出器を示す一部断面説明図である。
【図7】本発明の第5実施例に係るシンチレーション検
出器を示す一部断面斜視図である。
【図8】従来のシンチレーション検出器の反射材とシン
チレータとの関係における光の挙動のモデルを示した概
念図である。
【図9】完全拡散反射面からの反射角度分布を示したグ
ラフである。
【図10】従来のシンチレーション検出器に関する傾斜
していない拡散反射面から反射した光がシンチレータ内
に再入射した後の光の進行角度を示したグラフである。
【図11】従来のシンチレーション検出器におけるシン
チレータ内での光の挙動をシミュレートした説明図であ
る。
【図12】従来のシンチレーション検出器の反射材とシ
ンチレータ本体との関係における光の挙動のモデルを示
した概念図である。
【図13】本発明の第1実施例に係るシンチレーション
検出器に関する傾斜した拡散反射面から反射した光がシ
ンチレータ内に再入射した後の光の進行角度を示したグ
ラフである。
【図14】本発明の第1実施例に係るシンチレーション
検出器におけるシンチレータ内での光の挙動をシミュレ
ートした説明図である。
【図15】本発明の第1実施例に係るシンチレーション
検出器に関し、コンピュータシミュレーションによる反
射面の角度と相対出力光量を示すグラフである。
【符号の説明】
1…光電子増倍管、2…シンチレータ組立体、3…光学
接着剤、11…フェースプレート、12…透過型光電
面、13…集束電極、21…シンチレータ、22…側面
反射部材、23…上面反射部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッド形状のシンチレータの長軸に対し
    て直交する2面の内、1面を粗面とし、他の1面を鏡面
    とするとともに長軸に対して平行な面をも鏡面として、
    前記粗面と対向する面に設けられた光検出器の検出面に
    放射線入射により内部で生成されたシンチレーション光
    を光結合させるシンチレーション検出器において、 長軸に対して平行な前記鏡面の外側に、前記粗面に対し
    て傾斜を有する拡散反射面を含む反射体を設けるととも
    に、前記粗面に拡散反射材を設けたことを特徴とするシ
    ンチレーション検出器。
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