JP3343881B2 - 接触燃焼式センサ用アルコール除去フィルター - Google Patents
接触燃焼式センサ用アルコール除去フィルターInfo
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- JP3343881B2 JP3343881B2 JP01922197A JP1922197A JP3343881B2 JP 3343881 B2 JP3343881 B2 JP 3343881B2 JP 01922197 A JP01922197 A JP 01922197A JP 1922197 A JP1922197 A JP 1922197A JP 3343881 B2 JP3343881 B2 JP 3343881B2
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- Japan
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触燃焼式センサ
の測定対象ガスからのアルコール除去するフィルターに
関する。
の測定対象ガスからのアルコール除去するフィルターに
関する。
【０００２】
【従来の技術】接触燃焼式センサは空気中の可燃性ガス
を検出するものであって、ガス漏れ警報器など広く用い
られている。しかしながら、メタン・エタン等の低沸点
燃料ガスを対象としてガス漏れ検知器として用いる場
合、従来のセンサは雰囲気中のアルコール類に対しても
感度を持つため、例えば洗浄用、あるいは拭き取り用の
アルコール類を使用した場合、あるいは、調理などで酒
類の加熱により発生したアルコール蒸気を検出して誤報
するなどの問題が生じた。
を検出するものであって、ガス漏れ警報器など広く用い
られている。しかしながら、メタン・エタン等の低沸点
燃料ガスを対象としてガス漏れ検知器として用いる場
合、従来のセンサは雰囲気中のアルコール類に対しても
感度を持つため、例えば洗浄用、あるいは拭き取り用の
アルコール類を使用した場合、あるいは、調理などで酒
類の加熱により発生したアルコール蒸気を検出して誤報
するなどの問題が生じた。
【０００３】ここで特公昭５７−２２５４４号公報によ
り図２（ａ）及び（ｂ）に示したようにセンサαを収納
するフェノール系活性炭素繊維（活性炭繊維、繊維状活
性炭）を編物、織物、フェルト、及び紙からなる有底円
筒状のフィルターβを用いること、あるいは、実公平１
−２７８６４号公報により図２（ｃ）のように環状のフ
ィルターβ’を形成、かつ、センサー部α’を一部突出
させることで、ガス脱離性を向上させる等の技術が提案
されてきた。
り図２（ａ）及び（ｂ）に示したようにセンサαを収納
するフェノール系活性炭素繊維（活性炭繊維、繊維状活
性炭）を編物、織物、フェルト、及び紙からなる有底円
筒状のフィルターβを用いること、あるいは、実公平１
−２７８６４号公報により図２（ｃ）のように環状のフ
ィルターβ’を形成、かつ、センサー部α’を一部突出
させることで、ガス脱離性を向上させる等の技術が提案
されてきた。
【０００４】また、特開平７−１９０９７８号には図３
（ａ）に示すように粒状活性炭と粒子状のフッ素樹脂と
を加熱成型一体化した吸着剤γを通気層に備えたハウジ
ングβ”をセンサα”にセット（図３（ｂ）参照）する
技術が提案されている。なお、符号δはガス点検流通孔
であって、このセンサの点検を容易にするものである。
しかしながら、これら従来技術に係るフィルターは、ア
ルコール除去能が不完全であったり、あるいは、センサ
の点検の際にブタンガスを用いた場合に、ブタンガスに
対する応答が遅かったり、あるいは、点検終了後にも長
時間警報報知が続き、作業の遅れが生じたり、あるいは
周囲の人間に不安感を与えたりする。すなわち、特開平
７−１９０９７８号記載のハウジングを用いた場合には
上記の欠点は解決されるものの、センサのハウジング
β”に設けられたガス点検流通孔δの機能を損なわない
ためにセンサ自体の取付姿勢が制限される。
（ａ）に示すように粒状活性炭と粒子状のフッ素樹脂と
を加熱成型一体化した吸着剤γを通気層に備えたハウジ
ングβ”をセンサα”にセット（図３（ｂ）参照）する
技術が提案されている。なお、符号δはガス点検流通孔
であって、このセンサの点検を容易にするものである。
しかしながら、これら従来技術に係るフィルターは、ア
ルコール除去能が不完全であったり、あるいは、センサ
の点検の際にブタンガスを用いた場合に、ブタンガスに
対する応答が遅かったり、あるいは、点検終了後にも長
時間警報報知が続き、作業の遅れが生じたり、あるいは
周囲の人間に不安感を与えたりする。すなわち、特開平
７−１９０９７８号記載のハウジングを用いた場合には
上記の欠点は解決されるものの、センサのハウジング
β”に設けられたガス点検流通孔δの機能を損なわない
ためにセンサ自体の取付姿勢が制限される。
【０００５】また活性炭素繊維を用いるものでは、吸着
速度が早いため、層高を小さくしてもアルコールの影響
は初期にはかなり吸着除去できるが、すぐ飽和・破過す
る。ここで使用量を増やせば除去能を大きくできるが非
常に高価なものとなり、かつ、繊維自体が細いため通気
性が悪く、フィルターを付けたまま点検を行うと、上記
同様点検終了後長時間に亘って警報し続けると云った欠
点があった。
速度が早いため、層高を小さくしてもアルコールの影響
は初期にはかなり吸着除去できるが、すぐ飽和・破過す
る。ここで使用量を増やせば除去能を大きくできるが非
常に高価なものとなり、かつ、繊維自体が細いため通気
性が悪く、フィルターを付けたまま点検を行うと、上記
同様点検終了後長時間に亘って警報し続けると云った欠
点があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点を解決する、すなわち、アルコール類除去能が
充分で、また、フィルターを付けたまま点検を行っても
応答性が良好でかつ速やかに復帰でき、目的ガスのガス
濃度の正確な測定ができる接触燃焼式センサ用アルコー
ル除去フィルターを提供することを目的とする。
術の欠点を解決する、すなわち、アルコール類除去能が
充分で、また、フィルターを付けたまま点検を行っても
応答性が良好でかつ速やかに復帰でき、目的ガスのガス
濃度の正確な測定ができる接触燃焼式センサ用アルコー
ル除去フィルターを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の接触燃焼式セン
サ用アルコール除去フィルターは請求項１に記載のよう
に粉状活性炭を担持する多孔質材料からなるとする接触
燃焼式センサ用アルコール除去フィルターであって、該
多孔質材料の気泡サイズが１５個／２．５４ｍｍ以上３
０個／２．５４ｍｍ以下の連続した気泡を有する構成を
有する。すなわち、本発明の接触燃焼式センサ用アルコ
ール除去フィルターを挿着したセンサにおいて、点検ガ
スに対する速やかな対応は、主として、ある程度以上の
吸着能を有する活性炭を使用する場合、フィルターの性
能は使用する活性炭の形状・担持量及びフィルターの圧
力損失で左右される。ここで多孔質材料の場合、圧力損
失は主としてその気泡の大きさに依存する。このため本
発明は、アルコール類除去能とブタンガスなどの点検ガ
ス保持能との２者に対する最良の性能を活性炭の形状・
担持量の調整により保ちながら、点検ガスに対する応答
性に大きな影響を与える圧力損失を気泡の大きさを選択
することにより最良のものとすることができる。このよ
うな効果は、活性炭素繊維からなるフィルターや、粒状
活性炭を用いたフィルタでは得られない。
サ用アルコール除去フィルターは請求項１に記載のよう
に粉状活性炭を担持する多孔質材料からなるとする接触
燃焼式センサ用アルコール除去フィルターであって、該
多孔質材料の気泡サイズが１５個／２．５４ｍｍ以上３
０個／２．５４ｍｍ以下の連続した気泡を有する構成を
有する。すなわち、本発明の接触燃焼式センサ用アルコ
ール除去フィルターを挿着したセンサにおいて、点検ガ
スに対する速やかな対応は、主として、ある程度以上の
吸着能を有する活性炭を使用する場合、フィルターの性
能は使用する活性炭の形状・担持量及びフィルターの圧
力損失で左右される。ここで多孔質材料の場合、圧力損
失は主としてその気泡の大きさに依存する。このため本
発明は、アルコール類除去能とブタンガスなどの点検ガ
ス保持能との２者に対する最良の性能を活性炭の形状・
担持量の調整により保ちながら、点検ガスに対する応答
性に大きな影響を与える圧力損失を気泡の大きさを選択
することにより最良のものとすることができる。このよ
うな効果は、活性炭素繊維からなるフィルターや、粒状
活性炭を用いたフィルタでは得られない。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明の接触燃焼式センサ用アル
コール除去フィルターにおいて、多孔質材料に保持され
ているのは粉状活性炭である必要がある。すなわち、活
性炭の吸着作用は物理吸着によるものであるため、低沸
点の燃焼用ガス（メタン等）の吸着は少なく、高沸点の
アルコール類を選択的に吸着する。ここで、粉状活性炭
は、活性炭素繊維（活性炭繊維、繊維状活性炭）と比較
すると遥かに安価であるにもかかわらず、性能は同等以
上であり、成形炭に比べても安価でありながら性能（特
に吸着速度）が遥かに良好である。
コール除去フィルターにおいて、多孔質材料に保持され
ているのは粉状活性炭である必要がある。すなわち、活
性炭の吸着作用は物理吸着によるものであるため、低沸
点の燃焼用ガス（メタン等）の吸着は少なく、高沸点の
アルコール類を選択的に吸着する。ここで、粉状活性炭
は、活性炭素繊維（活性炭繊維、繊維状活性炭）と比較
すると遥かに安価であるにもかかわらず、性能は同等以
上であり、成形炭に比べても安価でありながら性能（特
に吸着速度）が遥かに良好である。
【０００９】これは、活性炭において吸着に関与するの
はそのミクロポアであるが、アルコール分子は活性炭表
面に開口し吸着に関与しないマクロポア、このマクロポ
ア内に開口し同様に吸着に殆ど関与しないトランジショ
ナルポアを経由した後、このトランジショナルポアに内
に開口するミクロポアに到達して吸着されるため、粒径
の小さい粉状活性炭は吸脱着速度の点で有利となる。し
かしながら、粉状活性炭は取扱性が悪く、黒粉発生など
の問題があった。さらに、粒子が細かいためハウジング
が必要である上、ハウジングにほぼ隙間なく充填される
ため、センサ素子への充分な採気が確保できなかった。
しかし、これら欠点は本発明特有の構成、すなわち、多
孔質材料に保持されることにより上記利点が損なわれる
ことなく、これら問題が解決される。なお、粉状活性炭
に属するものとして活性炭素繊維をミルドしたもの（い
わゆるミルドＡＣＦ）も使用可能であるが、一般に高価
であるため本発明の主旨にそぐわないが、安価に入手で
きればこの限りでない。
はそのミクロポアであるが、アルコール分子は活性炭表
面に開口し吸着に関与しないマクロポア、このマクロポ
ア内に開口し同様に吸着に殆ど関与しないトランジショ
ナルポアを経由した後、このトランジショナルポアに内
に開口するミクロポアに到達して吸着されるため、粒径
の小さい粉状活性炭は吸脱着速度の点で有利となる。し
かしながら、粉状活性炭は取扱性が悪く、黒粉発生など
の問題があった。さらに、粒子が細かいためハウジング
が必要である上、ハウジングにほぼ隙間なく充填される
ため、センサ素子への充分な採気が確保できなかった。
しかし、これら欠点は本発明特有の構成、すなわち、多
孔質材料に保持されることにより上記利点が損なわれる
ことなく、これら問題が解決される。なお、粉状活性炭
に属するものとして活性炭素繊維をミルドしたもの（い
わゆるミルドＡＣＦ）も使用可能であるが、一般に高価
であるため本発明の主旨にそぐわないが、安価に入手で
きればこの限りでない。
【００１０】なお、ここで多孔質材料としてウレタンフ
ォームであると、可撓性、柔軟性、変形自由性に富み、
さらにゴム的な滑り止め効果をも有し、所望の形状への
加工や取り扱いが容易で、かつ安価であるため、低廉で
優れたフィルターを形成することができる。なおセンサ
素子にセットするときに後述のように若干寸法を小さく
することにより、その弾力性により、センサ素子の採気
孔に完全に密着させることが可能で、セットが容易であ
りながら確実なアルコール除去能を付与でき、正確な測
定を可能とすることができる。さらに、セット後、運搬
や取り付け時に万一落下させたりしてもフィルターがず
れたり、はずれたりするおそれがなくなる。なお、これ
ら多孔質材料において、気泡サイズが１５個／２．５４
ｍｍ以上３０個／２．５４ｍｍ以下の連続した気泡を有
するものであることが望ましい。すなわち、２．５４ｍ
ｍあたり１５個以下の大きい気泡サイズのものではアル
コール除去効果が不足しやすく、一方、２．５４ｍｍあ
たり３０個以上の小さいものでは点検ガス（一般的にブ
タンガス）に対する透過性が劣るため、点検時に時間が
掛かり、また点検終了後も長時間警報を報知し続けるな
どの問題を生じやすい。
ォームであると、可撓性、柔軟性、変形自由性に富み、
さらにゴム的な滑り止め効果をも有し、所望の形状への
加工や取り扱いが容易で、かつ安価であるため、低廉で
優れたフィルターを形成することができる。なおセンサ
素子にセットするときに後述のように若干寸法を小さく
することにより、その弾力性により、センサ素子の採気
孔に完全に密着させることが可能で、セットが容易であ
りながら確実なアルコール除去能を付与でき、正確な測
定を可能とすることができる。さらに、セット後、運搬
や取り付け時に万一落下させたりしてもフィルターがず
れたり、はずれたりするおそれがなくなる。なお、これ
ら多孔質材料において、気泡サイズが１５個／２．５４
ｍｍ以上３０個／２．５４ｍｍ以下の連続した気泡を有
するものであることが望ましい。すなわち、２．５４ｍ
ｍあたり１５個以下の大きい気泡サイズのものではアル
コール除去効果が不足しやすく、一方、２．５４ｍｍあ
たり３０個以上の小さいものでは点検ガス（一般的にブ
タンガス）に対する透過性が劣るため、点検時に時間が
掛かり、また点検終了後も長時間警報を報知し続けるな
どの問題を生じやすい。
【００１１】さらに多孔質材料のこれら気泡は連続して
いることが必要である。すなわち連続していないもので
あると、目的ガスが検出素子に達することができないか
あるいは困難となり実用的でなくなる。このような連続
気泡を有するウレタンフォームとしてはブリヂストン社
等から入手可能である。ウレタンフォームへのこれら粉
状活性炭の担持は、例えば粘着剤ないし粘着性を有する
接着剤をウレタンフォームに担持させた後、粉状活性炭
と接触させることにより容易に行うことができる。
いることが必要である。すなわち連続していないもので
あると、目的ガスが検出素子に達することができないか
あるいは困難となり実用的でなくなる。このような連続
気泡を有するウレタンフォームとしてはブリヂストン社
等から入手可能である。ウレタンフォームへのこれら粉
状活性炭の担持は、例えば粘着剤ないし粘着性を有する
接着剤をウレタンフォームに担持させた後、粉状活性炭
と接触させることにより容易に行うことができる。
【００１２】これら粉状活性炭の担持量としては、ウレ
タンフォームの嵩体積１ｍｌ当たり０．０２５ｇ以上
０．０５５ｇ以下担持されていることが望ましい。すな
わち、担持量が嵩体積１ｍｌ当たり０．０２５ｇ未満で
あると充分な効果が得られにく、効果を高くしようとし
てガスとの接触時間を長くするため層高を大きくする
と、ブタンガスなどによる点検時に障害となる。一方、
担持量が嵩体積１ｍｌ当たり０．０５５ｇ超でも点検時
の障害となる。本発明の接触燃焼式センサ用アルコール
除去フィルターを挿着するセンサが検出素子及び比較素
子との両方を有する場合、１つのフィルターでこれら検
出素子の採気孔と比較素子の採気孔との両者を同時に覆
うことが望ましい。このことにより、センサとの挿着が
確実になるともに、両者のアルコールに対する対応を完
全に同一にすることができ、また両者の距離を短くしや
すいのでセンサ部全体の小型化が容易である。
タンフォームの嵩体積１ｍｌ当たり０．０２５ｇ以上
０．０５５ｇ以下担持されていることが望ましい。すな
わち、担持量が嵩体積１ｍｌ当たり０．０２５ｇ未満で
あると充分な効果が得られにく、効果を高くしようとし
てガスとの接触時間を長くするため層高を大きくする
と、ブタンガスなどによる点検時に障害となる。一方、
担持量が嵩体積１ｍｌ当たり０．０５５ｇ超でも点検時
の障害となる。本発明の接触燃焼式センサ用アルコール
除去フィルターを挿着するセンサが検出素子及び比較素
子との両方を有する場合、１つのフィルターでこれら検
出素子の採気孔と比較素子の採気孔との両者を同時に覆
うことが望ましい。このことにより、センサとの挿着が
確実になるともに、両者のアルコールに対する対応を完
全に同一にすることができ、また両者の距離を短くしや
すいのでセンサ部全体の小型化が容易である。
【００１３】図１（ａ）に本発明に係る接触燃焼式セン
サ用アルコール除去フィルターの例を示す。このものは
長さ３３ｍｍ、幅１６ｍｍ、厚さ７．５ｍｍで、内径
８．５ｍｍの素子へのセット機構である素子セット孔１
ａを２つ有している。このものは連続気泡を有し、その
内部に粉状活性炭が担持されている。
サ用アルコール除去フィルターの例を示す。このものは
長さ３３ｍｍ、幅１６ｍｍ、厚さ７．５ｍｍで、内径
８．５ｍｍの素子へのセット機構である素子セット孔１
ａを２つ有している。このものは連続気泡を有し、その
内部に粉状活性炭が担持されている。
【００１４】このフィルター１を図１（ｂ）に示すよう
に素子にセットする。このとき検知素子２及び比較素子
両者の直径は上記素子セット孔１ａより若干大きい１
０．７ｍｍである。しかしこの接触燃焼式センサ用アル
コール除去フィルター１はウレタンフォームからなるた
め、セットが簡単で、かつセット後には、はずれ、ずれ
の発生がない。なお、符号２ａ及び３ａはこれら素子の
採気孔でありその幅は５．５ｍｍである。この接触燃焼
式センサ用アルコール除去フィルター１が素子にセット
された状況を図１（ｃ）に示す。フィルター１の厚さは
採気孔の幅より充分大きいため、素子の採気孔に至る気
体はすべてこのフィルター１の連続気泡内に担持された
活性炭と充分に接触して、アルコール類が除去されたも
のとなる。
に素子にセットする。このとき検知素子２及び比較素子
両者の直径は上記素子セット孔１ａより若干大きい１
０．７ｍｍである。しかしこの接触燃焼式センサ用アル
コール除去フィルター１はウレタンフォームからなるた
め、セットが簡単で、かつセット後には、はずれ、ずれ
の発生がない。なお、符号２ａ及び３ａはこれら素子の
採気孔でありその幅は５．５ｍｍである。この接触燃焼
式センサ用アルコール除去フィルター１が素子にセット
された状況を図１（ｃ）に示す。フィルター１の厚さは
採気孔の幅より充分大きいため、素子の採気孔に至る気
体はすべてこのフィルター１の連続気泡内に担持された
活性炭と充分に接触して、アルコール類が除去されたも
のとなる。
【００１５】
【実施例】図１（ａ）に示す形状を有する接触燃焼式セ
ンサ用アルコール除去フィルターを８種（フィルターＡ
〜Ｈ）作製した。このうちフィルターＡ〜Ｇはウレタン
フォームに粉状活性炭を担持させたもので、そのウレタ
ンフォームの気泡サイズ及び粉状活性炭担持量を表１に
示す。またフィルターＨとしてクラレケミカル社活性炭
素繊維ＦＴ−１５フェルトを積層してなるフィルターを
作製した。これらフィルターを挿着したセンサを点検の
ため点検ガスであるブタンガスに暴露させたとき、警報
（これらセンサの場合、出力電圧が１３ｍＶを越えると
ガス漏れ警報を報知する警報機が付属する）が報知され
るまでの時間、及び、警報が終了するまでの時間を測定
した。結果をフィルターなしの場合と共に表１に示す。
なお、この検討は、通常、メタンガスを検出するガスセ
ンサの場合、センサの点検はブタンガスに暴露して行う
ため、ブタンガスに対するセンサ出力の応答性の良好
さ、及び、点検後に速やかに警報解除されることが求め
られる（通常１分以内）ので、このような評価を行っ
た。
ンサ用アルコール除去フィルターを８種（フィルターＡ
〜Ｈ）作製した。このうちフィルターＡ〜Ｇはウレタン
フォームに粉状活性炭を担持させたもので、そのウレタ
ンフォームの気泡サイズ及び粉状活性炭担持量を表１に
示す。またフィルターＨとしてクラレケミカル社活性炭
素繊維ＦＴ−１５フェルトを積層してなるフィルターを
作製した。これらフィルターを挿着したセンサを点検の
ため点検ガスであるブタンガスに暴露させたとき、警報
（これらセンサの場合、出力電圧が１３ｍＶを越えると
ガス漏れ警報を報知する警報機が付属する）が報知され
るまでの時間、及び、警報が終了するまでの時間を測定
した。結果をフィルターなしの場合と共に表１に示す。
なお、この検討は、通常、メタンガスを検出するガスセ
ンサの場合、センサの点検はブタンガスに暴露して行う
ため、ブタンガスに対するセンサ出力の応答性の良好
さ、及び、点検後に速やかに警報解除されることが求め
られる（通常１分以内）ので、このような評価を行っ
た。
【００１６】さらに、アルコール類に対するこれらフィ
ルターの除去効果を次のように確認した。すなわち、エ
タノール５０００ｐｐｍを含む空気にこれらセンサを暴
露し、その暴露開始１分後のセンサ出力を調べた。結果
をフィルターなしの場合と共に表１に示す。なお、ここ
で、エタノール５０００ｐｐｍを含む空気に１分間暴露
しても警報レベル（１３ｍＶ）に達しない場合には充分
なアルコール除去能を有すると判断される。なお、フィ
ルターなしのセンサーはもちろん、下記フィルターＡ〜
Ｈを挿着したいずれのセンサーにおいても目的ガス（こ
こではメタンガス）に対する応答性が良好で、また正確
な測定が可能であることが確認されている。
ルターの除去効果を次のように確認した。すなわち、エ
タノール５０００ｐｐｍを含む空気にこれらセンサを暴
露し、その暴露開始１分後のセンサ出力を調べた。結果
をフィルターなしの場合と共に表１に示す。なお、ここ
で、エタノール５０００ｐｐｍを含む空気に１分間暴露
しても警報レベル（１３ｍＶ）に達しない場合には充分
なアルコール除去能を有すると判断される。なお、フィ
ルターなしのセンサーはもちろん、下記フィルターＡ〜
Ｈを挿着したいずれのセンサーにおいても目的ガス（こ
こではメタンガス）に対する応答性が良好で、また正確
な測定が可能であることが確認されている。
【００１７】
【表１】
【００１８】表１より、本発明に係るフィルターを挿着
したセンサは、充分なエタノール除去能を有しながら、
ブタンガスでの点検が容易で、また、点検後の警報も速
やかに解除される。
したセンサは、充分なエタノール除去能を有しながら、
ブタンガスでの点検が容易で、また、点検後の警報も速
やかに解除される。
【００１９】
【発明の効果】本発明の接触燃焼式センサ用アルコール
除去フィルターは、充分なアルコール類除去能を有しな
がら、センサに挿着したままでの点検を容易なものと
し、また点検後の警報も速やかに解除させることのでき
る優れたフィルターである。
除去フィルターは、充分なアルコール類除去能を有しな
がら、センサに挿着したままでの点検を容易なものと
し、また点検後の警報も速やかに解除させることのでき
る優れたフィルターである。
【図１】本発明に係る接触燃焼式センサ用アルコール除
去フィルターを示した図である。 （ａ）上面から見た図である。 （ｂ）センサ素子への挿着方法を示した図である。 （ｃ）センサ素子へ挿着された状況を示す図である。
去フィルターを示した図である。 （ａ）上面から見た図である。 （ｂ）センサ素子への挿着方法を示した図である。 （ｃ）センサ素子へ挿着された状況を示す図である。
【図２】従来の技術を示す図である。 （ａ）活性炭素繊維からなる有底円筒状フィルターを有
するセンサーを示す図である。 （ｂ）有底円筒状フィルターをセンサー部に挿着すると
きの様子を示す図である。 （ｃ）環状の硬質材料からなるフィルターをセンサー部
採気孔部に有するセンサーを示す図である。
するセンサーを示す図である。 （ｂ）有底円筒状フィルターをセンサー部に挿着すると
きの様子を示す図である。 （ｃ）環状の硬質材料からなるフィルターをセンサー部
採気孔部に有するセンサーを示す図である。
【図３】粒状活性炭とプラスチックとから成形された円
盤状フィルターを有するハウジングカバーを有する従来
技術に係るセンサーを示す図である。 （ａ）ハウジングカバーのセット方法を示す図である。 （ｂ）セット後の状況を示す図である。
盤状フィルターを有するハウジングカバーを有する従来
技術に係るセンサーを示す図である。 （ａ）ハウジングカバーのセット方法を示す図である。 （ｂ）セット後の状況を示す図である。
１ 本発明に係るアルコール除去用フィルター １ａ 素子セット孔 ２ 検知素子 ２ａ 採気孔 ３ 比較素子 ３ａ 採気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平８−159999（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−233764（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−172047（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−101154（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G01N 27/00 - 27/49
Claims (4)
- 【請求項１】 粉状活性炭を担持する多孔質材料からな
るとする接触燃焼式センサ用アルコール除去フィルター
であって、該多孔質材料の気泡サイズが１５個／２．５
４ｍｍ以上３０個／２．５４ｍｍ以下の連続した気泡を
有するものであることを特徴とする接触燃焼式センサ用
アルコール除去フィルター。 - 【請求項２】 上記多孔質材料がウレタンフォームであ
ることを特徴とする請求項１に記載の接触燃焼式センサ
用アルコール除去フィルター。 - 【請求項３】 上記接触燃焼式センサ用アルコール除去
フィルターにおいて粉状活性炭の担持量がフィルターの
嵩体積１ｍｌ当たり０．０２５ｇ以上０．０５５ｇ以下
であることを特徴とする請求項１または請求項２に記載
の接触燃焼式センサ用アルコール除去フィルター。 - 【請求項４】 検出素子の採気孔と比較素子の採気孔と
の両者を同時に覆うことを特徴とする請求項１ないし請
求項３のいずれかに記載の接触燃焼式センサ用アルコー
ル除去フィルター。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01922197A JP3343881B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | 接触燃焼式センサ用アルコール除去フィルター |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01922197A JP3343881B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | 接触燃焼式センサ用アルコール除去フィルター |
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| JPH10221289A JPH10221289A (ja) | 1998-08-21 |
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Family Applications (1)
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1997
- 1997-01-31 JP JP01922197A patent/JP3343881B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH10221289A (ja) | 1998-08-21 |
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