JP3339986B2 - ディーゼルエンジンのシリンダヘッド構造 - Google Patents

ディーゼルエンジンのシリンダヘッド構造

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JP3339986B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンのシ
リンダヘッド構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用のディーゼルエンジン
においては、各気筒に対して、吸気弁を備えた吸気ポー
トと排気弁を備えた排気ポートとが1つづつ設けられた
吸気1弁・排気1弁式エンジンが従来より用いられてき
た。しかしながら、近年、充填効率ひいてはエンジン出
力を高めるために、各気筒に対して、第1及び第2の2
つの吸気ポートが設けられた吸気2弁式エンジンが普及
しつつある。また、排気ガスの排出を促進するために、
さらに排気ポートも第1及び第2の2つの排気ポートに
分けられた吸気2弁・排気2弁式エンジンも普及しつつ
ある(例えば、実開昭56−79649号公報参照)。
【0003】そして、一般にエンジンにおいては、シリ
ンダヘッドをシリンダブロックに締結するための締結ボ
ルトを通すための複数(例えば、6つ)のシリンダヘッド
ボルトボス部が、平面視で各気筒の周囲に形成される。
かくして、例えば各気筒に対して6つのシリンダヘッド
ボルトボス部が形成された吸気2弁式ディーゼルエンジ
ンでは、通常、吸気側に3つのシリンダヘッドボルトボ
ス部が配置され、両吸気ポート間に1つのシリンダヘッ
ドボルトボス部が配置される。つまり、気筒円周方向に
みて、3つのシリンダヘッドボルトボス部によって2つ
のボルトボス間空隙部がつくられ、これらのボルトボス
間空隙部に夫々1つづつ吸気ポートが配置される。
【0004】他方、排気側では、3つのシリンダヘッド
ボルトボス部によってつくられる2つのボルトボス間空
隙部の一方に排気ポートが配置され、もう一方のボルト
ボス間空隙部にはとくには何も配置されない。なお、吸
気2弁・排気2弁式ディーゼルエンジンの場合でも、両
排気ポートは一般に下流側で1つに集合されるので、両
排気ポートとも1つのボルトボス間空隙部に配置され
る。
【0005】ここで、ボルトボス間空隙部にポートが配
置されている場合は、隣合う2つのシリンダヘッドボル
トボス部が該ポートの壁部によって連結されることにな
るので、該ボルトボス間空隙部まわりの剛性は比較的高
くなる。他方、ポートが配置されていないボルトボス間
空隙部まわりの剛性は比較的低くなる。
【0006】したがって、吸気2弁式ディーゼルエンジ
ンあるいは吸気2弁・排気2弁式エンジンのシリンダヘ
ッドでは、とくに排気側の排気ポートが配置されていな
い方のボルトボス間空隙部まわりの部分の剛性が局所的
に低くなり、気筒上方におけるシリンダヘッド壁の剛性
が不均一化する。このため、ディーゼルエンジンでは高
い筒内圧力に起因してこのような剛性の低い部分に応力
が集中し、シリンダヘッドの耐久性が低くなるといった
問題がある。
【0007】ところで、ディーゼルエンジンとくに直噴
式ディーゼルエンジンでは、低回転領域では燃料の燃焼
性が悪くなり、スモーク(黒煙)が大量に発生するなどし
てエミッション性能が低下するので、通常、低回転領域
では燃焼室内に強いスワールを生成して燃料の燃焼性を
高めるようにしている。例えば、一方の吸気ポートをス
ワール生成作用が強いヘリカルポートとして低回転領域
でのスワール強度を高めるようにした吸気2弁式エンジ
ンが提案されているが、かかるエンジンでは、ヘリカル
ポートの吸気抵抗が大きいので、充填効率ひいてはエン
ジン出力が十分には高められない。
【0008】そこで、両吸気ポートともに燃焼室円周方
向を指向して直線的に燃焼室内に開口するタンジェンシ
ャルポートとした上で、両吸気ポートを同一方向のスワ
ールを生成するように形成して、充填効率の低下を招く
ことなく強いスワールを生成するようにした吸気2弁式
エンジンないしは吸気2弁・排気2弁式エンジンが提案
されている。具体的には、第1吸気ポートの燃焼室内へ
の開口部と第2吸気ポートの燃焼室内への開口部とが、
平面視で、前者が後者よりもシリンダヘッドの吸気側の
側端面からの距離が長くなるようにしてシリンダヘッド
幅方向に偏位して配置され、排気側もまた同様に配置さ
れた、すなわちポートが千鳥配置された吸気2弁・排気
2弁式エンジンが提案されている。
【0009】しかしながら、かかる従来の吸気2弁・排
気2弁式エンジンにおいては、ポートを千鳥配置したこ
とにより気筒上方の吸排気系が気筒円周方向にねじれた
構造となるので、気筒上方におけるシリンダヘッド壁の
剛性が一層不均一化するといった問題がある。
【0010】また、一般にディーゼルエンジンには、エ
ンジン始動時における着火性を高めるためにグロープラ
グが設けられる。そして、かかるグロープラグは、燃焼
室内での吸入空気の流動を妨げないように、できるだけ
立った状態で配置するのが好ましい。しかしながら、吸
気2弁式ディーゼルエンジンあるいは吸気2弁・排気2
弁式ディーゼルエンジン、とくにポートが千鳥配置され
たものでは、グロープラグを立った状態で配置するのが
むずかしいといった問題がある。
【0011】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、吸気2弁式エンジンあるい
は吸気2弁・排気2弁式エンジン、とくにポートが千鳥
配置されたものに対して、気筒上方におけるシリンダヘ
ッド壁の剛性を均一化することができ、シリンダヘッド
の耐久性を高めることができる手段を得ることを目的と
する。さらには、グロープラグをできるだけ立った状態
で容易に配置することができる手段を得ることを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するため
になされた本発明の第1の態様は、各気筒に対して夫
々、第1及び第2の2つの吸気ポートと、少なくとも1
つの排気ポートとが設けられ、両吸気ポートの吸気系へ
の開口部がシリンダヘッドの第1の側端面側に配置され
る一方、排気ポートの排気系への開口部がシリンダヘッ
ドの第2の側端面側に配置され、平面視で気筒中心に対
応する位置に燃料噴射ノズル取付ボス部が形成され、平
面視で各気筒の周囲に少なくとも6つのシリンダヘッド
ボルトボス部が形成されていて、第1の吸気ポートと第
2の吸気ポートとの間に1つのシリンダヘッドボルトボ
ス部が配置され、隣合う2つのシリンダヘッドボルトボ
ス部間に排気ポートが配置されているディーゼルエンジ
ンのシリンダヘッド構造において、平面視で気筒中心よ
りもシリンダヘッドの上記第2の側端面側の範囲におい
て、排気ポートをはさまずに隣合っている両シリンダヘ
ッドボルトボス部間から気筒中心方向に延び、互いに隣
合っている吸気ポート及び排気ポートの壁部とボトムデ
ッキとに連結されたグロープラグ取付ボス部が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0013】本発明の第2の態様は、本発明の第1の態
様にかかるディーゼルエンジンのシリンダヘッド構造に
おいて、排気ポートが、第1及び第2の2つの排気ポー
トで構成され、第1の吸気ポートの気筒内への開口部と
第2の吸気ポートの気筒内への開口部とが、平面視で、
前者が後者よりもシリンダヘッドの第1の側端面からの
距離が長くなるようにして、シリンダヘッド側端面とは
直交する方向に偏位して配置され、第1の排気ポートの
気筒内への開口部と第2の排気ポートの気筒内への開口
部とが、平面視で、前者が後者よりもシリンダヘッドの
第2の側端面からの距離が長くなるようにして、シリン
ダヘッド側端面とは直交する方向に偏位して配置され、
気筒円周方向にみて、第2の吸気ポートと第1の排気ポ
ートとが隣合って配置される一方、第1の吸気ポートと
第2の排気ポートとが隣合って配置されていて、第2の
吸気ポートの壁部と第1の排気ポートの壁部とが連結さ
れ、グロープラグ取付ボス部が第1の吸気ポートと第2
の排気ポートとの間に配置されていることを特徴とする
ものである。
【0014】本発明の第3の態様は、本発明の第1又は
第2の態様にかかるディーゼルエンジンのシリンダヘッ
ド構造において、第1及び第2の吸気ポートが、いずれ
も気筒円周方向を指向して直線的に気筒内に開口するタ
ンジェンシャルポートとされていることを特徴とするも
のである。
【0015】
【作用】本発明の第1の態様によれば、本来的には剛性
が局所的に低くなる、シリンダヘッドの、排気ポートを
はさまずに隣合っている2つのシリンダヘッドボルトボ
ス部によってはさまれた部分に、吸気ポート壁と排気ポ
ート壁とボトムデッキとに連結されたグロープラグ取付
ボス部が設けられ、該グロープラグ取付ボス部によっ
て、上記の本来的には剛性の低い部分の剛性が高められ
るので、気筒上方におけるシリンダヘッド壁の剛性が均
一化される。また、このグロープラグ取付ボス部が配置
される部分の上方には吸気ポートあるいは排気ポートが
配置されないので、グロープラグ取付ボス部を比較的立
った状態で配置することができる。
【0016】本発明の第2の態様によれば、基本的には
本発明の第1の態様にかかるディーゼルエンジンのシリ
ンダヘッド構造と同様の作用が生じる。さらに、ポート
が千鳥配置されたことに起因するシリンダヘッドの剛性
の不均一化が有効に防止ないしは低減される。また、シ
リンダヘッドの、第2の吸気ポートと第1の排気ポート
との間の部分は本来的には剛性が低くなるが、第2の吸
気ポートの壁部と第1の排気ポートの壁部とが連結され
るので、上記の本来的には剛性の低い部分の剛性が高め
られ、シリンダヘッドの剛性がなお一層均一化される。
さらに、エンジンが、一般的にはグロープラグ取付ボス
部のレイアウトがむずかしいとされる、ポートが千鳥配
置された吸気2弁・排気2弁式ディーゼルエンジンであ
るのにもかかわらず、グロープラグ取付ボス部を比較的
立った状態で容易に配置することができる。
【0017】本発明の第3の態様によれば、基本的には
本発明の第1又は第2の態様にかかるディーゼルエンジ
ンのシリンダヘッド構造と同様の作用が生じる。さら
に、両吸気ポートがタンジェンシャルポートとされるの
で、吸気抵抗が小さくなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図1と図2とに示すように、吸気2弁・排気2弁式の多
気筒直噴ディーゼルエンジンDEのシリンダヘッド1に
おいては、平面視(図1に示す状態)で各気筒C(1つの
み図示)の中心部に対応する部分に、燃料噴射ノズル(図
示せず)を取り付けるための燃料噴射ノズル取付ボス部
2が形成されている。なお、エンジンDEにおいては、
エンジン始動時には燃料噴射ノズルから噴射された燃料
の着火がグロープラグ22によって助勢されるようにな
っている。
【0019】そして、シリンダヘッド1には、各気筒C
に対して、吸入空気流れ方向にみて下流端が夫々気筒内
(燃焼室内)に開口する第1吸気ポート3と第2吸気ポー
ト4とが設けられている。ここで、第1吸気ポート3及
び第2吸気ポート4の上流端(吸気系への開口部)は、夫
々、シリンダヘッド1の第1の側端面H1(以下、これを
吸気側シリンダヘッド側端面H1という)付近に配置され
ている。そして、第1吸気ポート3の上流端は、吸気系
の一部をなす第1独立吸気通路5に接続され、他方第2
吸気ポート4の上流端は、吸気系の一部をなす第2独立
吸気通路6に接続されている。なお、シリンダヘッド1
の、第1吸気ポート3の気筒内への開口部と対応する位
置には、該第1吸気ポート3を開閉する第1吸気弁(図
示せず)の弁軸(図示せず)が嵌入される第1吸気弁用軸
穴7が形成されている。他方、第2吸気ポート4の気筒
内への開口部と対応する位置には、該第2吸気ポート4
を開閉する第2吸気弁(図示せず)の弁軸(図示せず)が嵌
入される第2吸気弁用軸穴8が形成されている。
【0020】また、シリンダヘッド1には、各気筒Cに
対して、排気ガス流れ方向にみて上流端が夫々気筒内に
開口する第1排気ポート9と第2排気ポート10とが設
けられている。ここで、第1排気ポート9及び第2排気
ポート10は下流部で集合され、その下流端(排気系へ
の開口部)はシリンダヘッド1の第2の側端面H2(以
下、これを排気側シリンダヘッド側端面H2という)付近
で、排気系の一部をなす排気通路11に接続されてい
る。なお、シリンダヘッド1の、第1排気ポート9の気
筒内への開口部と対応する位置には、該第1排気ポート
9を開閉する第1排気弁(図示せず)の弁軸(図示せず)が
嵌入される第1排気弁用軸穴12が形成されている。他
方、第2排気ポート10の気筒内への開口部と対応する
位置には、該第2排気ポート10を開閉する第2排気弁
(図示せず)の弁軸(図示せず)が嵌入される第2排気弁用
軸穴13が形成されている。
【0021】ここで、第1吸気ポート3と第2吸気ポー
ト4とは、いずれも略気筒円周方向を指向して直線的に
気筒内に開口するタンジェンシャルポートとされてい
る。このように、両吸気ポート3,4ともにタンジェン
シャルポートとされているので、吸気系の吸気抵抗が低
減され、充填効率ひいてはエンジン出力が高められる。
かつ、第1吸気ポート3と第2吸気ポート4とは、これ
らの気筒内への開口部が気筒Cの円周方向に並んで互い
に隣合って位置するように形成されるとともに、気筒内
に同一方向(図1においては時計回り方向)のスワールを
生成するように形成されている。
【0022】さらに、第1吸気ポート3の気筒内への開
口部と第2吸気ポート4の気筒内への開口部とは、平面
視で前者が後者よりも吸気側シリンダヘッド側端面H1
からの矢印Y1,Y2方向(シリンダヘッド幅方向)の距離
が長くなるようにして、該Y1,Y2方向(シリンダヘッド
側端面H1,H2とは直交する方向)に偏位して配置されて
いる。つまり、両吸気ポート3、4は千鳥配置されてい
る。
【0023】かかる構成の吸気系においては、両吸気ポ
ート3,4が同一方向のスワールを生成するので、所定
の低回転領域では、気筒内に強いスワールが生成され、
燃料の燃焼性が高められ、燃費性能及びエミッション性
能が高められる(とくに、スモークが低減される)。他
方、さほど強いスワールが要求されない高回転領域では
適度なスワールが生成される。なお、両吸気ポート3,
4によって気筒内に生成されるスワールの強度(スワー
ル比)は、バルブリフト量、両吸気ポート3,4の開口部
の形状、気筒内へのポート入射角等を好ましく調整する
ことにより、所望の特性に設定される。
【0024】他方、第1排気ポート9の気筒内への開口
部と第2排気ポート10の気筒内への開口部とは、平面
視で、前者が後者よりも排気側シリンダヘッド側端面H
2からのY1,Y2方向の距離が長くなるようにして、該Y
1,Y2方向に偏位して配置されている。つまり、両排気
ポート9,10は千鳥配置されている。
【0025】また、シリンダヘッド1内には、該シリン
ダヘッド1を冷却するためのウォータジャケット24が
設けられ、このウォータジャケット24へは、複数の冷
却水通路25〜31を通してシリンダブロック側から冷
却水が供給されるようになっている。
【0026】さらに、シリンダヘッド1の各気筒Cまわ
りには、該シリンダヘッド1をシリンダブロック(図示
せず)に締結するためのシリンダヘッドボルト(図示せ
ず)が嵌入される第1〜第6の6つのシリンダヘッドボ
ルトボス部15〜20が、所定の間隔で反時計まわりに
並んで形成されている。ここで、第1シリンダヘッドボ
ルトボス部15と第2シリンダヘッドボルトボス部16
との間には第1吸気ポート3(ないしは第1独立吸気通
路5)が配置され、第2シリンダヘッドボルトボス部1
6と第3シリンダヘッドボルトボス部17との間には第
2吸気ポート4(ないしは第2独立吸気通路6)が配置さ
れている。そして、第6シリンダヘッドボルトボス部2
0と第1シリンダヘッドボルトボス部15とを結ぶ線に
沿って第1吸気ポート3が延びている。また、第4シリ
ンダヘッドボルトボス部18と第5シリンダヘッドボル
トボス部19との間には、両排気ポート9,10(ないし
は排気通路11)が配置されている。
【0027】ここにおいて、各シリンダヘッドボルトボ
ス部15〜20と、吸気ポート3,4及び排気ポート9,
10の周壁とは、いずれも剛性が高いので、前者と後者
とが近接ないしは連結されている部分では、シリンダヘ
ッド1の剛性が高められる。したがって、シリンダヘッ
ド1においては、気筒円周方向について反時計回りにみ
て、第6シリンダヘッドボルトボス部20から第3シリ
ンダヘッドボルトボス部17にかけての部分と、第4シ
リンダヘッドボルトボス部18から第5シリンダヘッド
ボルトボス部19にかけての部分では剛性が比較的高く
なる。しかしながら、第5シリンダヘッドボルトボス部
19から第6シリンダヘッドボルトボス部20にかけて
の部分では、両者間にポートが配置されていないので本
来的には剛性が局所的に低くなる(はずである)。また、
第3シリンダヘッドボルトボス部17付近の部分、すな
わち概ね第2吸気ポート4の気筒内への開口部から第1
排気ポート9の気筒内への開口部にかけての部分でも、
本来的には剛性が低くなる(はずである)。
【0028】つまり、両吸気ポート3,4及び両排気ポ
ート9,10が前記のように千鳥配置されて気筒上方の
吸排気系がねじれた構造となっていることとも相まっ
て、概ね第3シリンダヘッドボルトボス部17と第6シ
リンダヘッドボルトボス部20とを結ぶ直線L1に沿う
領域では、本来的には気筒上方におけるシリンダヘッド
壁の剛性が低くなる(はずである)。
【0029】しかしながら、本発明にかかるこのエンジ
ンDEのシリンダヘッド1では、平面視で気筒中心より
もY2側(排気側)の範囲において、第5シリンダヘッド
ボルトボス部19と第6シリンダヘッドボルトボス部2
0との間から気筒中心方向(燃料噴射ノズル取付ボス部
方向)に延びるグロープラグ取付ボス部23が設けら
れ、このグロープラグ取付ボス部23内にグロープラグ
22が嵌入されている。ここで、グロープラグ取付ボス
部23は、気筒円周方向にみて互いに隣合っている第1
吸気ポート3及び第2排気ポート10の両壁部とボトム
デッキ21とに連結されている。このため、本来的には
剛性が低くなるべき、シリンダヘッド1の第5シリンダ
ヘッドボルトボス部19と第6シリンダヘッドボルトボ
ス部20との間の部分の剛性が、グロープラグ取付ボス
部23によって他の部分の剛性と同程度にまで高められ
る。
【0030】さらに、気筒円周方向にみて隣合って配置
されている第2吸気ポート4と第1排気ポート9の壁部
同士が互いに連結されている。このため、本来的には剛
性が低くなるべき、シリンダヘッド1の第3シリンダヘ
ッドボルトボス部17付近の部分の剛性が、他の部分の
剛性と同程度にまで高められる。したがって、気筒上方
のシリンダヘッド壁の剛性が均一化され、シリンダヘッ
ド1の一部分への応力集中が防止され、シリンダヘッド
1の耐久性ひいてはエンジンDEの信頼性が高められ
る。
【0031】また、このグロープラグ取付ボス部23の
上方には吸気ポート3,4あるいは排気ポート9,10が
配置されていないので、グロープラグ取付ボス部23を
比較的大きい立ち上がり角でもって、すなわち比較的立
った状態で配置することができる。換言すれば、グロー
プラグ取付ボス部軸線L2と、気筒軸線L3と直交する直
線L4とがはさむ角度を比較的大きく設定することがで
きる。このためピストン35の頂部に形成された凹部3
6(燃焼室)内への、グロープラグ22の先端部の突出量
を少なくすることができ、凹部36内での吸入空気の流
動性の低下を防止ないしは低減することができ、燃料の
燃焼性ひいては燃費性能及びエミッション性能が高めら
れる。
【0032】かくして、エンジンDEが、一般的にはグ
ロープラグ取付ボス部のレイアウトがむずかしいとされ
る、ポートが千鳥配置された吸気2弁・排気2弁式ディ
ーゼルエンジンであるのにもかかわらず、グロープラグ
取付ボス部23を比較的立った状態で容易に配置するこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】本発明の第1の態様によれば、グロープ
ラグ取付ボス部によって、シリンダヘッドの、本来的に
は剛性の低くなる部分の剛性が高められて、気筒上方に
おけるシリンダヘッド壁の剛性が均一化されるので、該
部分への応力集中が防止ないしは低減され、シリンダヘ
ッドの耐久性ひいてはエンジンの信頼性が高められる。
また、グロープラグ取付ボス部ひいてはグロープラグを
比較的立った状態で配置することができるので、グロー
プラグの燃焼室への突出部による、燃焼室内での吸入空
気の流動性の低下を防止ないしは低減することができ、
燃料の燃焼性ひいては燃費性能及びエミッション性能を
高めることができる。
【0034】本発明の第2の態様によれば、基本的には
本発明の第1の態様にかかるディーゼルエンジンのシリ
ンダヘッド構造と同様の効果が得られる。さらに、ポー
トが千鳥配置されたことに起因するシリンダヘッドの剛
性の不均一性が有効に防止ないしは低減されるので、シ
リンダヘッドの耐久性向上効果が一層顕在化する。ま
た、シリンダヘッドの、本来的には剛性が低くなる、第
2の吸気ポートと第1の排気ポートとの間が連結されて
該部分の剛性が高められるので、気筒上方のシリンダヘ
ッド壁の剛性がより一層均一化され、シリンダヘッドの
耐久性ひいてはエンジンの信頼性がより一層高められ
る。さらに、グロープラグ取付ボス部を比較的立った状
態で配置することが容易となる。
【0035】本発明の第3の態様によれば、基本的には
本発明の第1又は第2の態様にかかるディーゼルエンジ
ンのシリンダヘッド構造と同様の効果が得られる。さら
に、両吸気ポートの吸気抵抗が小さくなるので、充填効
率ひいてはエンジン出力が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるディーゼルエンジンのシリン
ダヘッドの一部断面平面説明図である。
【図2】 図1に示すシリンダヘッドの、グロープラグ
取付ボス部配置位置における縦断面説明図である。
【符号の説明】
DE…ディーゼルエンジン C…気筒 1…シリンダヘッド 2…燃料噴射ノズル取付ボス部 3,4…第1,第2吸気ポート 5,6…第1,第2独立吸気通路 9,10…第1,第2排気ポート 11…排気通路 15〜20…第1〜第6シリンダヘッドボルトボス部 21…ボトムデッキ 22…グロープラグ 23…グロープラグ取付ボス部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02P 19/00 F02P 19/00 A (72)発明者 柴川 学 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−34884(JP,A) 特開 平5−312097(JP,A) 特開 昭61−291763(JP,A) 特開 平7−217495(JP,A) 実開 昭57−63948(JP,U) 実開 昭60−162241(JP,U) 実開 昭60−57770(JP,U) 実開 昭60−72945(JP,U) 実開 昭58−67930(JP,U) 実開 昭56−79649(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02F 1/00 - 1/42 F02B 23/00 - 23/06 F02P 19/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各気筒に対して夫々、第1及び第2の2
    つの吸気ポートと、少なくとも1つの排気ポートとが設
    けられ、 両吸気ポートの吸気系への開口部がシリンダヘッドの第
    1の側端面側に配置される一方、排気ポートの排気系へ
    の開口部がシリンダヘッドの第2の側端面側に配置さ
    れ、 平面視で気筒中心に対応する位置に燃料噴射ノズル取付
    ボス部が形成され、 平面視で各気筒の周囲に少なくとも6つのシリンダヘッ
    ドボルトボス部が形成されていて、第1の吸気ポートと
    第2の吸気ポートとの間に1つのシリンダヘッドボルト
    ボス部が配置され、隣合う2つのシリンダヘッドボルト
    ボス部間に排気ポートが配置されているディーゼルエン
    ジンのシリンダヘッド構造において、 平面視で気筒中心よりもシリンダヘッドの上記第2の側
    端面側の範囲において、排気ポートをはさまずに隣合っ
    ている両シリンダヘッドボルトボス部間から気筒中心方
    向に延び、互いに隣合っている吸気ポート及び排気ポー
    トの壁部とボトムデッキとに連結されたグロープラグ取
    付ボス部が設けられていることを特徴とするディーゼル
    エンジンのシリンダヘッド構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたディーゼルエンジ
    ンのシリンダヘッド構造において、 排気ポートが、第1及び第2の2つの排気ポートで構成
    され、 第1の吸気ポートの気筒内への開口部と第2の吸気ポー
    トの気筒内への開口部とが、平面視で、前者が後者より
    もシリンダヘッドの第1の側端面からの距離が長くなる
    ようにして、シリンダヘッド側端面とは直交する方向に
    偏位して配置され、 第1の排気ポートの気筒内への開口部と第2の排気ポー
    トの気筒内への開口部とが、平面視で、前者が後者より
    もシリンダヘッドの第2の側端面からの距離が長くなる
    ようにして、シリンダヘッド側端面とは直交する方向に
    偏位して配置され、 気筒円周方向にみて、第2の吸気ポートと第1の排気ポ
    ートとが隣合って配置される一方、第1の吸気ポートと
    第2の排気ポートとが隣合って配置されていて、第2の
    吸気ポートの壁部と第1の排気ポートの壁部とが連結さ
    れ、グロープラグ取付ボス部が第1の吸気ポートと第2
    の排気ポートとの間に配置されていることを特徴とする
    ディーゼルエンジンのシリンダヘッド構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載されたディ
    ーゼルエンジンのシリンダヘッド構造において、 第1及び第2の吸気ポートが、いずれも気筒円周方向を
    指向して直線的に気筒内に開口するタンジェンシャルポ
    ートとされていることを特徴とするディーゼルエンジン
    のシリンダヘッド構造。
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