JP3338982B2 - ターボ型高温高熱用バーナ - Google Patents

ターボ型高温高熱用バーナ

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JP3338982B2
JP3338982B2 JP09862897A JP9862897A JP3338982B2 JP 3338982 B2 JP3338982 B2 JP 3338982B2 JP 09862897 A JP09862897 A JP 09862897A JP 9862897 A JP9862897 A JP 9862897A JP 3338982 B2 JP3338982 B2 JP 3338982B2
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Inventor
哲人 田村
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浅岡 善彦
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種溶融炉や燃
焼炉などに用いることができる、効率の高いターボ型高
温高熱用バーナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来知られる燃焼炉として、例えば特開
平7−83425号(特許2540717号)がある。
【0003】この燃焼炉は、本発明者が開発したもので
あり、専らPCBなどの廃油を燃焼して無害化すること
を目的としており、バーナとして用いるものではない
が、中心軸上に配設される廃油、または燃料油の単独ま
たは併用の主ノズルに対し高温高熱空気を供給するノズ
ルが、多数の突出小筒を形どって斜め中心方向に向って
配設され、炉内で渦巻状の燃焼環境を作ることにより高
温高熱状態を形成し、これにより廃油PCBを完全に燃
焼分解するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
廃油PCBの燃焼分解が可能であっても、PCB廃油を
単独または他の燃料油と混合させて燃料として供給され
る主ノズルに対して、その主ノズルの前方に渦巻状の燃
焼環境を作るノズルが多数の突出小筒を介して行ってい
るので、そのノズルより吐出される高温高熱空気は、多
数の突出小筒毎に付勢されるので、隣り合う突出小筒毎
の分割された不均一な状態となり、従って渦流状態も均
一性を欠き、最適な渦巻燃焼状態が得られないという問
題や、熱の溜り部が生じて突出小筒の先端が高熱高温で
溶融して変形ないし破損するなどの問題がある。
【0005】また、廃油や燃料油との単独または混合の
燃料が供給される主ノズルには、燃料を減圧吐出させる
構成がないので、主ノズルにより燃料を強制的に送り出
すための手段が不可欠であるという問題もある。
【0006】この発明は、叙上の点に着目して成された
もので、好みの燃料を用いて燃料の噴射を有効に行い、
かつ均一な渦巻状の高温高熱燃焼環境を作り出し、これ
により熱効率の高いターボ型高温高熱用バーナを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は以下の構成を
備えることにより、前記課題を解決することができるも
のである。
【0008】(1)各種燃料を炉口内部内に向けて調節
自在に供給する燃料調節供給管体の主ノズルを高速回転
ガイド弁の内側に臨ませ、かつバーナ本体の中心軸上に
配設して吐出する燃料を回転させ、前記主ノズルの外周
に空気などを供給する気体供給管の環状ノズルを臨ま
、かつ環状ノズルの間隙gを調節自在に形成すると共
に、さらにこの環状ノズルの外周に斜め中心方向に傾斜
した多数の仕切翼を配設したターボ型ノズルを配設して
主ノズルの前方に加熱高温気体を渦巻流を以って供給
し、炉口内部内より炉開口部の前方へ向けて渦巻状態の
高温高熱燃焼域を発生できるようにしたことを特徴とす
るターボ型高温高熱用バーナ。
【0009】(2)気体供給管は、基部に設けられる導
入管部に調節弁を設けて環状ノズルへの空気供給量を可
変調節できるようにしたことを特徴とする前記(1)記
載のターボ型高温高熱用バーナ。
【0010】(3)ターボ型ノズルは、同心状の大小二
枚の截円錐状体を間隔を置いて配設し、この間隔に沿っ
て多数の仕切翼を所望の傾斜角度を保って等間隔に配設
して成ることを特徴とする前記(1)記載のターボ型高
温高熱用バーナ。
【0011】(4)主ノズル,環状ノズルおよびターボ
型ノズルを略々同一平面状に保って炉口内部に向けて開
口し、前記炉口内部を構成する個処を耐熱キャスタブル
で形成すると共に、炉口内部内より炉開口部の前方の環
状突起体へ向けて高温高熱の燃焼気体を発生吐出させる
ことができるようにしたこと特徴とする前記(1)記載
のターボ型高温高熱用バーナ。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
説明する。
【0013】図1は、この発明に係るターボ型高温高熱
バーナの一実施の態様を示す縦断面図、図2は、同上要
部のターボ型ノズルの正面図、図3はターボ型ノズルの
大截円錐状体を取外して示す左半分の正面図、図4はタ
ーボ型ノズルの分解斜視図である。
【0014】図面について説明すれば、1はバーナ本体
を示し、炉開口部2、炉口内部3を備え、この炉口内部
3の内部でバーナ本体1の中心軸上に沿って各種液体燃
料または気体燃料などを炉口内部3内に吐出供給する燃
料調節供給管体4が縦装されている。5はこの燃料調節
供給管体4の先端に設けられる主ノズル、6は配設され
る高速回転ガイド弁を示し、主ノズル5より吐出される
燃料を回転させることができる機能を有する。
【0015】7は燃料調節供給管体4の外周に同心的に
配設される空気などの気体供給管を示し、この気体供給
管7の先端に主ノズル5と高速回転ガイド弁6との間で
環状ノズル8を形成しており、前記燃料調節供給管体4
の端部に設けられる火炎形状調節ハンドル9を回転させ
て前記管体4を前後方向に微動させることにより、前記
環状ノズル8の間隙gを大小自在に調節できるようにな
っており、主ノズル5への吸引減圧度を自在に可変でき
て、主ノズル5より吐出される燃料の霧化ないし気化の
吐出量を調節すると共に、火炎形状の大きさを調節可能
としている。
【0016】10は、前記気体供給管7の基部に設けら
れる導入管部、11はこの導入管部10に設けられる導
入空気量の調整弁を示し、環状ノズル8より吐出される
空気量の大きさを必要に応じて可変できるようになって
いる。
【0017】12は、前記燃料調節供給管体4の基部と
接続される燃料供給管を示し、調節弁13によってパイ
プ等の接続管14内を流通する所望の気体ないし液体燃
料の供給量を調節できるようになっている。
【0018】15は前記気体供給管7の外周に配設され
る高温加熱流体流通管であり、その開口部16より例え
ば熱交換されて予備加熱された高温気体を供給できるよ
うになっている。17はこの高温加熱流体流通管15の
開口端で、前記環状ノズル8の外周に配設されるターボ
型ノズルaを有する。このターボ型ノズルaは、図2,
図3および図4に示すように、同心状の大小二枚の截円
錐状体18,19を備え、これら両大小截円錐状体1
8,19で形成される間隔に沿って多数の仕切翼20を
所望の傾斜角度を保って等間隔に配設し、多数のターボ
ノズルa1 が開口されるものである。
【0019】なお、21はバーナ本体1の所望外壁に設
けられる耐熱耐火性のキャスタブル、22は炉口内部3
において必要に応じて設けられる略々中間外壁に沿って
配設される環状突起体で、燃焼空気の速度を速め、炎の
吹き消えを図ると共に、主ノズル5,環状ノズル8およ
びターボ型ノズルaの炉からの輻射熱の遮蔽を兼ねる作
用を奏する。
【0020】また、23はバーナ本体1の外側から炉口
内部3を経て炉開口部2の前方に向けて傾斜状に埋設し
たサイドホールを示し、炉の燃焼状態や使用炉の温度を
検出できる窓孔として利用できる。
【0021】叙上の構成に基づいて、作用を説明する。
【0022】接続管14を介して供給される液体燃料、
例えばオイル,A重油などは、調節弁13および火炎形
状調節ハンドル9を介して燃料供給管12より燃料調節
供給管体4を通って主ノズル5より炉口内部3へ導出さ
れる。
【0023】この場合、気体供給管7へは必要量の空気
が供給されて環状ノズル8より炉口内部3に向けて主ノ
ズル5の外周から勢いよく吐出される。この吐出作用に
よって主ノズル5の前方は負圧を生じ、燃料は主ノズル
5より勢いよく霧化ないし気化され、有効に吐出され
る。
【0024】これと同様に、最外層のターボ型ノズルa
は、予熱されている高温高熱気によって、ターボノズル
1 より効率よく旋回流すなわち渦巻状態となって炉口
内部3へ吐出されるので、霧化ないし気化状態の燃料は
均一な渦巻状態となって炉口内部3内で空気と燃料とが
均一に混じったガス化された活性状態となり、したがっ
て点火することによってきわめて高い燃焼状態となり、
所謂高温状態を得ることができる。
【0025】ことに、主ノズル5より吐出される燃料の
外周には、環状ノズル8を備え、環状ノズル8より吐出
される空気により負圧吸引作用が附与され、燃料の霧化
ないし気化作用を向上させると共に、さらにターボ型ノ
ズルaは、多数の傾斜した仕切翼20によって環状に連
続した多数のターボノズルa1 を形成しているので、旋
回流すなわち渦巻流の発生が均一となり、したがって燃
料の混合分散も均等となり、きわめて効率の高い燃焼状
態が得られ、その結果、きわめて高い高温高熱バーナと
して働かせることができる。
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、熱効率の優れた高温
高熱の燃焼状態が得られるので、各種焼却炉のバーナと
しては勿論のこと、汚泥や焼却灰などの溶融炉用バーナ
として広く利用でき、特にダイオキシンなどの有害物質
を分解できるものとして各種産業廃棄物や一般ゴミの焼
却溶融処理に活用できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るターボ型高温高熱バーナの一
実施の態様を示す縦断面図
【図2】 同上要部のターボ型ノズルの正面図
【図3】 ターボ型ノズルの大截円錐状体を取外して示
す左半分の正面図
【図4】 ターボ型ノズルの分解斜視図
【符号の説明】
1 バーナ本体 2 炉開口部 3 炉口内部 4 燃料調節供給管体 5 主ノズル 7 気体供給管 8 環状ノズル 10 導入管部 11 調整弁 15 高温加熱流体流通管 18 大截円錐状体 19 小截円錐状体 20 仕切翼 a ターボ型ノズル a1 ターボノズル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種燃料を炉口内部内に向けて調節自在
    に供給する燃料調節供給管体の主ノズルを高速回転ガイ
    ド弁の内側に臨ませ、かつバーナ本体の中心軸上に配設
    て吐出する燃料を回転させ、前記主ノズルの外周に空
    気などを供給する気体供給管の環状ノズルを臨ませ、か
    つ環状ノズルの間隙gを調節自在に形成すると共に、さ
    らにこの環状ノズルの外周に斜め中心方向に傾斜した多
    数の仕切翼を配設したターボ型ノズルを配設して主ノズ
    ルの前方に加熱高温気体を渦巻流を以って供給し、炉口
    内部内より炉開口部の前方へ向けて渦巻状態の高温高熱
    燃焼域を発生できるようにしたことを特徴とするターボ
    型高温高熱用バーナ。
  2. 【請求項2】 気体供給管は、基部に設けられる導入管
    部に調節弁を設けて環状ノズルへの空気供給量を可変調
    節できるようにしたことを特徴とする請求項1記載のタ
    ーボ型高温高熱用バーナ。
  3. 【請求項3】 ターボ型ノズルは、同心状の大小二枚の
    截円錐状体を間隔を置いて配設し、この間隔に沿って多
    数の仕切翼を所望の傾斜角度を保って等間隔に配設して
    成ることを特徴とする請求項1記載のターボ型高温高熱
    用バーナ。
  4. 【請求項4】 主ノズル,環状ノズルおよびターボ型ノ
    ズルを略々同一平面状に保って炉口内部に向けて開口
    し、前記炉口内部を構成する個処を耐熱キャスタブルで
    形成すると共に、炉口内部内より炉開口部の前方の環状
    突起体へ向けて高温高熱の燃焼気体を発生吐出させるこ
    とができるようにしたこと特徴とする請求項1記載のタ
    ーボ型高温高熱用バーナ。
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