JP3338950B2 - ドアロック装置 - Google Patents

ドアロック装置

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JP3338950B2
JP3338950B2 JP27951997A JP27951997A JP3338950B2 JP 3338950 B2 JP3338950 B2 JP 3338950B2 JP 27951997 A JP27951997 A JP 27951997A JP 27951997 A JP27951997 A JP 27951997A JP 3338950 B2 JP3338950 B2 JP 3338950B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のドアのドア
ロック装置に関し、第1に、ドアの閉鎖状態を保持して
いる状態(閉鎖保持状態)と、第2に、その閉鎖状態を
ロックする状態(ロック状態)と、第3に、上記閉鎖状
態の保持を解いた状態(釈放状態)との、三つの状態に
動作できるドアロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のドアロック装置としては、一般
に上記三つの動作態様を有するロック装置本体Bを図1
のドアDにおける開閉の自由端側D1に備えさせてい
る。従来例においては、ドアの内側には、上記閉鎖保持
状態からロック状態への操作を行ったりその反対の操作
を行う為のノブと、上記閉鎖保持状態から釈放状態への
操作を行う為のレバーとを設け、上記ロック装置本体と
上記ノブ及びレバーとを、ノブの動きやレバーの動きを
夫々ロック装置本体Bに伝える為の個別のロッドでもっ
て連結したものがある。
【0003】このようなドアロック装置では、ロッドが
伸縮性のない剛体であるが故に次のような種々の問題点
があった。即ち、自動車の車外から棒状物がドアのボデ
ィと窓ガラスとの間に差し込まれて上記ロッドが操作さ
れ、ロック装置が上記釈放状態にされてドアが開放さ
れ、車内の物が盗難に遭う問題点。自動車の衝突時に上
記ロッドが機械的に曲がって、ロック装置本体に対して
はあたかもロッドが引かれたかのような状態となり、上
記釈放状態になってドアが開き、車内の人が危険にさら
される可能性のある問題点。自動車のドアにおいて上記
ロッドを配置すべき所定の経路が曲がっていると、ドア
へのロック装置の組み付けの際にその所定の経路へのロ
ッドの配置作業が難しく、組付けの作業性を損なう問題
点。ドアへのロック装置の組み付けの際に、ロック装置
本体とノブ及びレバーとの位置関係に寸法の正確性が要
求され、組み付けを慎重に行わねばならなくて手間がか
かる問題点等、少なくとも4つの問題点がある。
【0004】上記数々の問題点の解決のために次のよう
に構成したものがある。即ち、ロック装置本体において
は、上記閉鎖保持状態、ロック状態、釈放状態の態様の
切り換え操作を行うための操作部材を、アンロック位置
とロック位置と釈放位置の3位置間の位置替えを自在に
備えさせる。該本体において、ストライカとの嵌合用の
ラッチ部材を係止する為の係止部材と上記の操作部材と
は、操作部材が釈放位置にある状態では係止部材による
ラッチ部材の係止が解かれ、操作部材がその他の位置に
ある状態では係止部材がラッチを係止する関係に連繋さ
せる。またドアロック装置のアンロック状態とロック状
態との切り替えを行うロッキングレバーと上記の操作部
材とは、操作部材がロック位置にある状態ではロッキン
グレバーがロック状態となり、操作部材がその他の位置
にある状態ではロッキングレバーがアンロック状態とな
るように連繋させる。一方ドアの内側には上記閉鎖保持
状態、ロック状態、釈放状態の態様の切り換えを行うた
めの操作ハンドルを備えさせる。この操作ハンドルと上
記ロック装置本体の操作部材とを可撓性のあるケーブル
で結ぶ。このようなものが提供されている(例えば欧州
特許願第169644号明細書参照)。
【0005】上記構成のものにあっては、ロック装置本
体と操作ハンドルとの連繋を行うケーブルは可撓性を有
するので、上記車外からの棒状物による操作が出来ず、
従って盗難に対する安全性に優れる。また自動車の衝突
時にケーブルが曲がってもロック装置本体の操作部材を
位置替えさせることがないため、上記釈放状態になる危
険性は無く、車内の人の安全の確保が可能である。更に
ドアに対するロック装置の組み付けに当っては、上記ケ
ーブルは自由に屈曲させて配置することが出来るので、
組み付けを容易に行え、またロック装置本体と操作部材
との位置関係はラフでよいので、組み付けを気軽に行え
る。更に、上記ケーブルは上記のような数々の利点を有
する反面高価であるが、その必要数は1本で足りるの
で、ケーブルに関する部品費用はさほど嵩まず、またケ
ーブルの組み付けは1本だけで済むので作業工数はそれ
だけ少なくて済み、従って比較的安価な費用で実施でき
る効果もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のドアロック
装置では、ロック装置本体における上記操作部材とロッ
キングレバーとの連繋の構成は図27に示すようになっ
ている。即ち、ハウジング160に枢着したロッキングレ
バー161には二つのフランジ162,163が備わる。連繋用
のケーブル164のインナーワイヤー165によって進退操作
されるようにした操作部材166は、その一部にディスク1
67を備え、該ディスク167は上記両フランジ162,163の
間に配置している。フランジ162とディスク167との間に
は、ロッキングレバー161に対してディスク167をフラン
ジ163の側に付勢するばね168を介在させている。尚操作
部材166における169は係止部材との連繋部である。
【0007】上記構成のものにあっては、ロッキングレ
バー161が実線で図示されるアンロックの状態(前記閉
鎖保持状態)において、ロックの態様(前記ロック状
態)にする為にワイヤー165を図中下方向に押すと、デ
ィスク167によりフランジ163が押されて、ロッキングレ
バー161が2点鎖線で示す位置に移動しロック状態とな
る。そのロック状態からワイヤー165を反対に引くと、
ディスク167によりばね168を介してフランジ162が押さ
れて、再びアンロックの状態となる。アンロックの状態
から釈放状態の為に更にワイヤー165を引くと、ディス
ク167によってばね168が押し縮められるのみでロッキン
グレバー161は変位せず、連繋部169の動きによって係止
部材の係止解除が行われる。
【0008】このような構成のものは、上記釈放操作の
場合、操作ハンドルには上記係止部材の係止を解くため
の力と上記ばね168を押し縮める力との合計した力を加
えねばならず、操作ハンドルの操作力が重いという問題
点があった。一方、操作力を軽くする為にばね168の力
を弱めると、経年使用による錆び付きや氷結によってロ
ッキングレバー161の動きが重くなった場合、上記ロッ
ク状態からアンロックの操作をしようと操作ハンドルを
操作しても、ロッキングレバー161が上記2点鎖線の位
置に固定したままでばね168が縮んでしまって、ロック
状態の解除が出来なくなるという問題点があった。
【0009】本件出願のドアロック装置は上記従来技術
の問題点を解決する為に提供するもので、その目的は、
前記閉鎖保持状態、ロック状態、釈放状態の3態様にす
る為の操作が出来るドアロック装置を提供することであ
る。しかも操作ハンドルとロック装置本体とをケーブル
で繋ぐことが出来て、前記盗難の防止、衝突時の安全
性、ドアへの組付けの容易性を図ることができるように
することである。更に、ケーブルを用いるものでもその
数は1本で足りて比較的安価な費用での実施が可能とな
るようにすることである。更に、1本のケーブルで上記
3態様の操作を可能とするものでも、従来品のような
「ばね」を用いることなく、比較的軽い操作力でもっ
て、アンロック状態からの釈放操作を行い得るようにす
ることである。更に、経年使用による錆び付きや氷結な
どによって、上記アンロック状態とロック状態との切替
を行う部材が動き難くなることがあっても、従来品のよ
うな「ばね」を用いることなく、上記操作ハンドルから
の操作によるロック状態からアンロック状態への切替を
確実に行うことが出来るようにすることである。他の目
的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により
容易に明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明におけるドアロ
ック装置は、基枠(1)には、ストライカ(39)との嵌合部
(36)を備える回動自在のラッチ部材(2)と、該ラッチ部
材(2)を係止する為の係止部材(3)と、上記係止部材(3)
をアンロック状態とロック状態と釈放状態にする為に、
操作具(C)に対してケーブル(7)で連繋されていて、操作
具における一つの操作用のハンドル(13)の操作によって
アンロック位置とロック位置と釈放位置の3位置間の位
置替えを自在にした操作部材(4)とを備え、上記操作部
材(4)と係止部材(3)とは、操作部材(4)が釈放位置にあ
る状態では係止部材(3)によるラッチ部材(2)の係止が解
かれ、操作部材(4)がその他の位置にある状態では係止
部材(3)がラッチ部材(2)を係止するようにしてあるドア
ロック装置において、上記操作部材(4)と係止部材(3)と
の連繋の構成は、係止部材(3)の一部に対向するアンロ
ック位置と、係止部材(3)のロック状態を維持する為の
ロック位置との間を往復動可能にしてある切替手段(6)
を備えさせると共にその切替手段(6)には操作部材(4)と
連動させる為の連動部材(91)を備えさせ、一方、上記操
作部材(4)には、操作部材(4)がアンロック位置とロック
位置との間を動く過程において上記連動部材(91)を押し
動かして切替手段(6)をアンロック位置とロック位置と
に位置替えさせる為の案内部(63)と、操作部材(4)がア
ンロック位置と釈放位置との間を動く過程においては上
記連動部材(91)との連繋を断つようにした解放部(64)と
を備えさせ、上記操作部材(4)に備えさせる案内部(63)
は、両側に案内面(63a、63b)が形成できるように長溝で
もって構成し、その長溝の向きは、操作部材(4)の回動
中心を半径とする円弧に対して交叉する斜め方向に形成
して、操作部材(4)を揺動させた場合に、切替手段(6)の
側に備えさせる連動部材(91)としてのピンを、上記二つ
の案内面(63a、63b)で交互に押動して、切替手段(6)をア
ンロック位置とロック位置とに位置替えさせることがで
きるように構成したのである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本願発明の実施の形態を示す
図面について説明する。ドアロック装置の全体を示す図
1、図2において、ドアロック装置Aは自動車のドアD
の自由端側D1に備えられるロック装置本体Bとドアの
内面に備えられる操作具Cとを備える。その他には、一
般的にドアDの外面に備えられる釈放用の操作具や、キ
ーによるロック及びアンロック用の操作具を備える。ま
た7は操作具Cからロック装置本体Bの操作を可能に両
者を結ぶケーブル、8はドア外面の釈放用の操作具から
ロック装置本体Bの操作を可能に両者を結ぶケーブル、
9はキーによるロック及びアンロック用の操作具からロ
ック装置本体Bの操作を可能に両者を結ぶケーブルを夫
々示す。これらのケーブルは、押し引きの操作力の伝達
が可能なもので、例えば周知のようにフレキシブルなシ
ース7a,8a,9a内にフレキシブルなワイヤー7b,8b,9b
を進退自在に備えさせたものである。
【0012】先ず上記操作具Cについて図2〜図5に基
づき説明する。11は操作具Cにおける種々の部材を取り
付ける為のベースとなるフレームで、図3〜図5におけ
る上側の面がドアの車内側に向くように取り付けられる
ものである。12はケーブル7におけるシース7aの止付部
で、フレーム11に対して一体に形成している。13は手に
よるロック、アンロック及び釈放などの操作を行うため
の操作ハンドルで、軸部14を上記フレーム11に枢着して
いる。15はハンドルの操作力をケーブル7のワイヤー7b
に伝達する為のアームで、先端部にはワイヤーの止付部
16を備えている。17はワイヤー7bの先端を止付部16に止
付るための止具を示す。
【0013】上記ロック装置本体Bの原理的な構成を示
す図6〜図8について説明する。1はロック装置本体B
におけるベースとなる基枠、2は閉ドア時にストライカ
を係止してドアの開放を阻止する為のラッチ部材で、基
枠1に回動自在に取り付けている。2cはその回動中心を
示す。このラッチ部材2に備えている構成の内、36はス
トライカ39を嵌合させる為の嵌合部、37はハーフラッチ
爪、38はフルラッチ爪を夫々示す。3はラッチ部材2を
係止してその回動を阻止する為の係止部材で、基枠1に
回動可能に装着している。3cはその回動中心を示す。こ
の係止部材3に備えられている構成の内、43は前記ハー
フラッチ爪37やフルラッチ爪38と係合する為の係止爪、
49は次に述べる操作部材4から釈放操作の為の動きを受
ける為の被動部、51は後述の切替手段6との連繋のため
の係合片を夫々示す。
【0014】4はロック装置本体Bをアンロック状態、
ロック状態及び釈放状態にする操作を行う為の操作部材
で、図6に示すアンロック位置Uとロック位置Lと釈放
位置Rの3位置間の位置替えを自在に基枠1に枢着して
ある。4cはその回動中心を示す。尚上記アンロック状態
とは、自動車のドアを閉じた状態を維持する状態におい
て、閉扉状態を保持するための錠機構(上記ラッチ部材
2と係止部材3とからなる機構)の錠止状態(係止部材
3がラッチ部材2を係止する状態)を操作によって解除
できる状態をいう。またロック状態とはその解除が不能
な状態をいう。上記釈放状態とは、上記錠止状態を解除
した状態をいう。上記操作部材4に備わる構成の内、56
は上記操作具Cからの操作力を受る為の受入部で、ワイ
ヤ7bの止具57の装着を可能にしてある。58はシース7aの
取付部を示す。60は釈放操作の為に前記被動部49と係合
するようにした駆動部を示す。62は切替手段6との連繋
のための連繋部で、案内部63とそれに連なる状態に形成
した解放部64とから成る。案内部63は操作部材4がアン
ロック位置Uとロック位置Lとの間を動く過程において
切替手段6をアンロック状態とロック状態とに切り替え
る為の部分で、例えば長孔に形成してある。該案内部63
は、操作部材4がアンロック位置Uからロック位置Lに
移動することによって切替手段6をアンロック状態から
ロック状態に切り替える為の第1の案内面63aと、その
反対に操作部材4がロック位置Lからアンロック位置U
に移動することによって切替手段6をロック状態からア
ンロック状態に切り替える為の第2の案内面63bとを備
える。解放部64は、操作部材4がアンロック位置Uと釈
放位置Rとの間を動く過程においては切替手段6との連
繋を断つようにする為に設けたもので、操作部材4が動
いても操作部材4から切替手段6には力が加わらぬ状態
に形成してある。例えば操作部材4の回動中心4cを中心
とする円弧状の長孔として形成してある。
【0015】6はロック装置本体Bをアンロック状態と
ロック状態とに切り替える為の切替手段で、例えば一部
6eが枢着してあるレバーをもって構成され、基枠1に例
えば回動自在に取り付けられる。6cはその回動中心を示
す。該切替手段6に備わる構成の内、91は操作部材4と
の連繋のための連動部材で、操作部材4における連繋部
62の溝カム状の長孔63,64に位置させるようにしてあ
る。117は係止部材3によるラッチ部材2の係止を解く
為に係合片51を押し駆動する連繋部を示し、矢印6g方向
に他物で押すことにより、切替手段6の本体部材6hとは
別動できるようにしてある。なお、切替手段6と前記操
作部材4とで切替機構Sを構成している。
【0016】上記構成ものにあっては、自動車のドアが
閉じられ、操作具Cのハンドル13が図3のに示すように
アンロック位置にある状態では、ロック装置本体Bは図
6の状態にある。即ちストライカ39はラッチ部材2の嵌
合部36に嵌合し、係止部材3の係止爪43はフルラッチ爪
38を係止する。従ってラッチ部材2の回動(回動中心2c
を中心とする時計回りの回動)が阻止され、ストライカ
39は図示の状態に引き止められてドアは閉状態に保持さ
れる。
【0017】上記ハンドル13を図3の状態から図4に示
すようにロック位置に移動させると、ワイヤ7bは矢印12
1方向に押される。するとロック装置本体Bにおいては
図7に示すように操作部材4がロック位置Lに移動す
る。その移動過程において案内部63における案内面63a
が連動部材91を機械的に押し、切替手段6はロック状
態、例えば図示の如く連繋部117が係合片51と対向する
位置から外れ、部材6fを矢印6g方向に回しても連繋片11
7による係合片51の押し駆動が不能になる状態となる。
【0018】上記ハンドル13を図4の状態から再び図3
に示すアンロック位置に移動させると、ワイヤ7bは矢印
122方向に引かれる。するとロック装置本体Bにおいて
は図6に示すように操作部材4がアンロック位置に移動
する。その移動過程において案内部63における案内面63
bが連動部材91を機械的に押し、切替手段6はアンロッ
ク状態、例えば図示の如く連繋部117が係合片51と対向
する位置に至って連繋片117による係合片51の押し駆動
が可能になる状態となる。この動作の場合、ワイヤ7bか
ら操作部材4に与えられるアンロックの操作のための操
作力は、案内面63bと連動部材91との剛体どうしの係合
を通して直接的に切替手段6に伝えられる。従って、切
替手段6にいくらかの氷結或いは錆び付きがあってその
動きが悪くなっていても、上記操作力を切替手段6に強
制的に伝えてそれを強制的に作動させ、確実にアンロッ
ク状態にすることが出来る。
【0019】上記ハンドル13を図3の状態から図5に示
す釈放位置に移動させると、ワイヤ7bは矢印122方向に
更に引かれる。するとロック装置本体Bにおいては図8
に示すように操作部材4が釈放位置Rに移動する。この
移動により駆動部60は係止部材3の被動部49を矢印123
方向に押し、係止爪43がフルラッチ爪38から外れる。す
るとラッチ部材2は矢印124方向の回動が可能となり、
ストライカ39が矢印125で示すように嵌合部36から抜け
て自動車のドアが開く。この動作の場合における操作部
材4と切替手段6との関係は、連繋部62における解放部
64の円弧は回動中心4cを半径とする為に連動部材91の位
置を動かすことのない関係となっているので、操作部材
4を回動させても該操作部材4から切替手段6には何ら
の力も伝わらない。従って、釈放の操作のためのハンド
ル13の操作に要する力は、ケーブル7や操作部材4を介
して、係止部材3をラッチ部材2から離脱させるだけの
比較的小さい力で足りる。
【0020】次に上記ロック装置本体Bの具体例の詳細
を図2及び図9乃至図15に基づき説明する。尚図11
乃至図13はロック装置本体Bの各部を展開状態で示す
ものであり、Mで示す範囲とNで示す範囲とは、相互に
略90゜の角度で向かい合う状態に配置されている部材
を見開き状にして示すものである。ロック装置本体B
は、基枠1とそれに装着したラッチ部材2、係止部材
3、操作部材4、アウトサイドオープンレバー5及び切
替手段6とを含む。以下各々について説明する。
【0021】基枠1はロック装置本体Bにおける種々の
部材を取り付ける基礎となる為のものである。該基枠1
は自動車のドアへの装着状態においてドアにおける自由
端側の端面にほぼ平行な状態となる平行部21とそれとは
交差した状態となる交差部22とから成る。矢印23はドア
の自由端側、24はドアの車内側を夫々示す。上記基枠1
は上記基礎として充分な強度を有するよう、金属製のベ
ース25と合成樹脂製のボディ26と金属製のバックプレー
ト27とから構成している。それらは図示外の止着手段に
よって一体に結合させるようにしてある。ベース25に形
成した28はストライカを進入させる為の開口を示す。ボ
ディ26及びバックプレート27は夫々平行部29,31と交差
部30,32とを備える。
【0022】ラッチ部材2はドアを閉じたときにストラ
イカ39を係止してドアの開放を阻止する為のものであ
り、基枠1に回動自在に取り付けるようにしてある。即
ち35は軸部を示し、図示外の軸部材によってベース25及
びボディ26に枢着するようにしてある。36はストライカ
39を嵌合させる為の嵌合部、37はハーフラッチ爪、38は
フルラッチ爪を夫々示す。
【0023】係止部材3はラッチ部材2を係止してその
回動を阻止する為のもので、係止及びその解除を可能に
する為に基枠1に回動可能に装着している。以下詳細に
説明する。41は該係止部材3におけるポールで、軸部42
を図示外の軸部材によってベース25及びボディ26に枢着
するようにしてある。43は前記ハーフラッチ爪37及びフ
ルラッチ爪38と係合する為の係止爪である。44は次に述
べる伝動部材との連繋用の腕部で、連繋用の係合孔45を
備える。46は係止部材3において操作部材4との連繋の
ために備えた伝動部材で、軸部47をピン47aによってポ
ール41と同心の状態に枢着するようにしてある。48は伝
動部材46において操作部材4との連繋のために備えた第
1の腕部で、釈放操作の為の動きを受ける為の被動部49
を備える。50は切替手段6及びポール41との連繋のため
の第2の腕部で、夫々との連繋のための係合片51,52を
備える。係合片52は上記係合孔45に係合してポール41と
伝動部材46とが一体に回動するようにしてある。
【0024】操作部材4はロック装置本体Bがアンロッ
ク状態、ロック状態及び釈放状態となるように操作する
為の部材で、図11に示すアンロック位置Uとロック位
置Lと釈放位置Rの3位置間の位置替えを自在にしてあ
る。該操作部材4は、前記車内側の操作具Cの操作によ
ってそれらの切り替えが行われるものであり、インサイ
ドオープンレバーとも呼ばれる。54は該操作部材4にお
ける軸部を示し、ピン54aによってバックプレート27に
枢着されることにより、操作部材4が上記3位置に位置
替えするようにしてある。55は操作部材4における第1
の腕部で、前記操作具Cからの操作力を受る為のもので
あり、端部には操作力の受入部56を備える。受入部56は
ケーブル7におけるワイヤ7bの連結部となっており、ワ
イヤ7bの止具57の装着を可能にしてある。尚58はケーブ
ル7におけるシース7aの止付部で、バックプレート27に
形成してある。59は第2の腕部で、係止部材3との連繋
のためのものであり、先端部には釈放操作の為に前記被
動部49と係合するようにした駆動部60を備えてある。61
は第3の腕部で、切替手段6との連繋のための連繋部62
を備えさせてある。
【0025】連繋部62は案内部63とそれに連なる状態に
形成した解放部64とから成る。案内部63は操作部材4が
アンロック位置Uとロック位置Lとの間を動く過程にお
いて上記切替手段6をアンロック状態とロック状態とに
切り替える為の部分である。該案内部63は、操作部材4
がアンロック位置Uからロック位置Lに移動することに
よって切替手段6をアンロック状態からロック状態に切
り替える為の第1の案内面63aと、その反対に操作部材
4がロック位置Lからアンロック位置Uに移動すること
によって切替手段6をロック状態からアンロック状態に
切り替える為の第2の案内面63bとを備える。上記案内
部63は例えば長孔の状態に形成し、その両側の側面を上
記案内面63a,63bとしているが、案内部63を長溝の状
態に形成してその両側壁をもって案内面としても良い。
解放部64は、操作部材4がアンロック位置Uと釈放位置
Rとの間を動く過程においては上記切替手段6との連繋
を断つようにする為に設けたもので、操作部材4が動い
ても操作部材4から切替手段6には力が加わらぬ状態に
形成してある。例えば操作部材4の回動中心を中心とす
る円弧状の長孔として形成してある。尚65は操作部材4
を釈放位置Rからアンロック位置Uに戻してそこに保持
する為のばねである。その一端65aはバックプレート27
に形成したばね受66に係合させてある。他端65bは第1
の腕部55に設けたばね受部67とバックプレート27に設け
たばね受部68とに跨ってそれらと対峙する状態に備えさ
せてある。その結果、操作部材4が釈放位置Rからアン
ロック位置までの範囲にある状態では他端65bがばね受
部67と係合して、操作部材4にアンロック位置Uへ向け
ての付勢力が及び、操作部材4がアンロック位置Uから
ロック位置Lまでの範囲にある状態では他端65bがばね
受部68と係合して、操作部材4には付勢力が及ばぬよう
になっている。69は上記ばね受部68の形成のためにバッ
クプレート27に形成した透孔を示す。
【0026】アウトサイドオープンレバー5はドアの外
面の操作具からの操作を受けることによってロック装置
本体Bを釈放状態にする為の部材で、図11に示す常態
の位置と図13に示す釈放位置との間の位置替えを可能
にしてある。例えば軸部72をベース25に枢着している。
73は該レバー5における第1の腕部で、上記操作具から
の操作力を受ける為の部分であり、端部には操作力の受
入部74を備える。受入部74はケーブル8におけるワイヤ
8bの連結部となっており、ワイヤ8bの止具75の装着を可
能にしてある。尚76はケーブル8におけるシース8aの止
付部で、バックプレート27に形成してある。77は第2の
腕部で、切替手段6との連繋のためのものである。78は
該レバー5を常態の位置に付勢するためのばねで、一端
はバックプレート27に形成したばね掛け79に、他端は該
レバー5に形成したばね掛け80に夫々掛けてある。尚81
はレバー5を常態の位置にて受止める為のストッパを示
す。
【0027】切替手段6はロック装置本体Bをアンロッ
ク状態とロック状態とに切り替える為のものであり、イ
ンサイドロッキングレバー84とアウトサイドロッキング
レバー85とコントロールレバー86とで構成した例を示
す。
【0028】インサイドロッキングレバー84はドア内面
の操作具Cからの操作によってロック装置本体Bの上記
切り替えを行うためのものであり、図11に示すアンロ
ック状態と図12に示すロック状態との間の位置替えを
可能にしてある。そのような位置替えのために例えば軸
部88をピン88aによってバックプレート27に枢着してい
る。89は該レバー84において操作部材4との連繋のため
の第1の腕部で、その先端部が連繋部90となっており、
そこには連動部材として例示するピン91が装着してあ
る。該ピン91は操作部材4における連繋部62の長孔63,
64に位置させるようにしてある。92はアウトサイドオー
プンレバー85との連繋のための第2腕部で、連繋部とし
て例示する透孔93が穿設してある。94は第3の腕部で、
モータによる操作によって切替手段6をロック状態及び
アンロック状態に切り替えるために設けたものであり、
操作力の受部として例示する長孔95が形成してある。尚
96はその切替操作を行うモータの存在を示し、該モータ
96によって回転駆動されるレバー97にピン98を取り付
け、そのピン98を上記長孔95に嵌合させるようにしてい
る。この構成では、モータ96によってレバー97を回動さ
せることにより、ロッキングレバー84がアンロック状態
とロック状態に切り替えられる。
【0029】アウトサイドロッキングレバー85はドア外
面の操作具からの操作によってロック装置本体Bの上記
切り替えを行うためのものであり、図11に示すアンロ
ック状態と図12に示すロック状態との間の位置替えを
可能にしてある。そのような位置替えのために例えば軸
部101をピン101aによってバックプレート27に枢着して
いる。102は該レバー85において上記ドア外面の操作具
からの操作力を受ける為の第1の腕部で、その先端部が
受入部103となっており、そこにはケーブル9における
ワイヤー9bの先端に取り付けた連結具105を嵌合させる
為の嵌合部材104を備えさせている。尚106はケーブル9
におけるシース9aの止付部で、バックプレート27に形成
してある。107はインサイドロッキングレバー84及びコ
ントロールレバー86との連繋のための第2の腕部で、各
々の連繋のための連繋片例えば突片108,109が取り付け
てある。突片108は透孔93に嵌合させることによってイ
ンサイドロッキングレバー84との連繋を行うようにして
ある。110は切替手段6をロック状態或いはアンロック
状態に切り替えた状態を夫々保持させる為のばねで、レ
バー85とバックプレート27との間に介設している。
【0030】コントロールレバー86はロック装置本体B
のロック状態を達成するためのもので、インサイドロッ
キングレバー84及びアウトサイドロッキングレバー85が
ロック状態となったときには、アウトサイドオープンレ
バー5の操作力が係止部材3に伝わらぬようにすること
によって、ロック装置本体Bをロック状態とするように
したものである。該レバー86はその軸部113をピン113a
でもってアウトサイドオープンレバー5の第2の腕部77
に枢着している。114は第1腕部で、アウトサイドロッ
キングレバー85との連繋部として例示する長孔115を備
えており、該長孔115内に連繋片109を位置させている。
該長孔115は、アウトサイドオープンレバー5による釈
放操作時にコントロールレバー86の動きの方向を案内す
るように図示の如き形状の長孔に形成している。116は
係止部材3との連繋のための第2の腕部を示し、係合片
51を押し駆動するための連繋部117を備えている。
【0031】上記構成ものにあっては、自動車のドアが
閉じられ、操作具Cのハンドル13が前記アンロック位置
にある状態では、ロック装置本体Bは図11に示される
ようにアンロック状態にある。即ち、操作部材4はアン
ロック位置Uにあり、ストライカ39はラッチ部材2の嵌
合部36に嵌合し、係止部材3の係止爪43はフルラッチ爪
38を係止し、従ってラッチ部材2の時計回りの回動が阻
止され、ストライカ39は図示の状態に引き止められてド
アは閉状態に保持されている。
【0032】上記ハンドル13を前述の如くロック位置に
移動させると、ロック装置本体Bは図12に示されるよ
うにロック状態となる。即ちハンドル13の操作によって
ワイヤ7bが押されると、図12に示すように操作部材4
がロック位置Lに移動する。その移動過程において案内
部63における案内面63aが連動部材91を機械的に押し、
インサイドロッキングレバー84は矢印131方向に回動し
て図示の如くロック状態となる。上記レバー84の動きは
連繋部93及び連繋片108を介してアウトサイドロッキン
グレバー85に伝わり、該レバー85は矢印132方向に回動
してロック状態となる。更にレバー85を介してコントロ
ールレバー86にも伝わり、該レバー86が矢印133方向に
回動してロック状態、即ち図12に示すように連繋部11
7が係合片51と対向する位置から外れた状態となる。
【0033】上記のようにロック装置本体Bがロック状
態のときには、ドア外面の操作具を釈放操作しても、ロ
ック装置本体Bにおいては係止部材3によるラッチ部材
2の係止状態が保持され、ドアの閉状態が保持される。
即ち、上記ドア外面の操作具を釈放操作するとケーブル
8のワイヤ8bが図14の矢印135のように引かれる。す
るとアウトサイドオープンレバー5は矢印136方向に回
動する。するとその回動によってコントロールレバー86
が動かされる。しかし連繋部117は係合片51と対向して
いないので、コントロールレバー86は矢印137方向に動
くのみで、係止部材3は不動を保つ。従って係止部材3
によるラッチ部材2の係止状態が保持される。尚コント
ロールレバー86の矢印137方向の動きは、長孔115によっ
て案内される。ドア外面の操作具の釈放操作をやめる
と、アウトサイドオープンレバー5はばね78によって図
12の位置に戻される。
【0034】上記ハンドル13を前述の如く再びアンロッ
ク位置に移動させると、ロック装置本体Bは再びアンロ
ック状態となる。即ちハンドル13の操作によってワイヤ
7bが引かれると、図11に示すように操作部材4がアン
ロック位置Uに移動する。その移動過程において案内部
63における案内面63bが連動部材91を機械的に押し、イ
ンサイドロッキングレバー84は矢印140方向に回動して
図示の如くアンロック状態となる。上記レバー84の動き
は連繋部93及び連繋片108を介してアウトサイドロッキ
ングレバー85に伝わり、該レバー85は矢印142方向に回
動してアンロック状態となる。更にレバー85を介してコ
ントロールレバー86にも伝わり、該レバー86が矢印143
方向に回動してアンロック状態、即ち図11に示すよう
に連繋部117が係合片51と対向する状態となる。
【0035】上記アンロックの操作の場合、ワイヤ7bか
ら操作部材4に与えられるアンロックの操作のための操
作力は、案内面63bと連動部材91との剛体どうしの係合
を通して切替手段6に伝えられる。従って、切替手段6
におけるインサイドロッキングレバー84、アウトサイド
ロッキングレバー85、コントロールレバー86などの部材
に氷結或いは錆び付きがあってそれらの動きが悪くなっ
ていても、上記操作力を操作部材4から上記レバー84に
強制的に加えてそれを強制的に作動させ、更に他のレバ
ー85,86も順に強制的に作動させることが出来、確実に
アンロック状態にすることが出来る。
【0036】上記のようにロック装置本体Bがアンロッ
ク状態のときには、ドア外面の操作具を釈放操作するこ
とによってロック装置本体Bが釈放状態となり、係止部
材3によるラッチ部材2の係止が解かれ、ドアの開放が
可能となる。即ち、上記ドア外面の操作具を釈放操作す
るとケーブル8のワイヤ8bが図15の矢印145のように
引かれる。するとアウトサイドオープンレバー5は矢印
146方向に回動する。するとその回動によってコントロ
ールレバー86が矢印147方向に動かされる。その動きに
より連繋部117が係合片51を押し、係止部材3は矢印148
方向に回動して係止爪43がフルラッチ爪38から外れる。
するとラッチ部材2は矢印149方向の回動が可能とな
り、ストライカ39が矢印150で示すように嵌合部36から
抜けて自動車のドアの開放が可能となる。
【0037】上記ハンドル13を前述の如く釈放位置に移
動させると、ロック装置本体Bは釈放状態となり、ドア
の開放が可能となる。即ち、ハンドル13の操作によって
ワイヤ7bが更に引かれると、図13に示すように操作部
材4が釈放位置Rに移動する。この移動により駆動部60
は係止部材3の被動部49を矢印153方向に押し、係止爪4
3がフルラッチ爪38から外れる。その結果、上記のよう
にドアの開放が可能となる。この動作の場合においてハ
ンドル13の操作に要する力は、前記図8に基づいて説明
したと同様に、ケーブル7や操作部材4を介して係止部
材3をラッチ部材2から離脱させるだけの比較的小さい
力で足りる。次に図3、4、5に示される操作具Cは、
基本的動作を説明する為のものであったが、さらに付加
機能を説明する為に図16〜図26に記載した操作具C
1を用いて以下説明する。なお図3〜5の部材と相互に
実質的に同一機能、同一構成と考えられる部分には同一
符号を付して両者の重複する説明を省略する。また図1
8と、図22と、図26は、図3、4、5の動作状態と
同様に、順にハンドル13が夫々「アンロック位置」、
「ロック位置」、「釈放位置」にある状態を示す。フレ
ーム11は、図1の如く上(表)縁11aをドアDの内面と
略同高になるよう埋込むもので、内側の凹部11cにはハ
ンドル13を揺動自在に内装してある。凹部11cの内、狭
い幅の深部11dは、ハンドル13の一端の主部13aをロック
位置では沈み込ませ、搭乗者の指Fが図23の如く主部
13aの奥側に入らないように、周囲を壁で包囲した凹部
である。従って、凹部11cにおいて2点鎖線で示すよう
に深部11の壁が広い場合は、狭い幅の深部11dを形成す
る代りに、主部13aがロック位置にて囲まれるように、
その両側に指Fの挿入を防止する為の別の阻止部材を樹
立状に配置して包囲位置11dを形成してもよい。図23
においては符号11eで示される壁部材が阻止部材の役を
果す。また凹部11cの内、空間11fは、ハンドル13が図1
8のアンロック位置にあるとき、図24の如く、主部13
aの奥側に指Fを入れ易いようにする為に、周囲に壁が
近か付かないように形成した開放空間である。凹部11c
の内、空間11gは、ハンドル13の他端の補助部13bを図2
6の如く、釈放位置において沈める為の空間である。補
助部13bは、図22のロック位置にあっては凹部の上方1
1kに浮上しているが、周囲にはフレーム11における側壁
11aが存在している。特に必要があれば、補助部13bの浮
上量に対応させて側壁の上縁の一部11bを図18、図2
2の如く、膨出させておいたり、補助部13bの上に指が
入る程度の透孔を有するカバーを装備しておいてもよ
い。こうすると、補助部13bは、図22のロック位置に
おいて搭乗者の身体がこれに被さっても、図18の状態
に変化することを防げる。なおハンドル13の支点14は主
部13aが長く、補助部13bが短かくなるように配分、例え
ば 2:1にし、主部13aに大きな操作力が発揮でき、補
助部13bの押込は、小児ではできないように重くするこ
とも可能である。よって大人の指圧力でもハンドル13を
ロック位置からアンロック位置に移動させるのが限度
で、それより深部への押込みはできない。なお必要があ
れば、補助部13bを図18の位置より深部へ向けて指で
押込みできないように構成するとよい。即ち、空間11g
の下方側壁幅Wを図20に2点鎖線11mで示す如く指の
太さよりも狭くした形状にしておくとよい。この場合ハ
ンドルの他端13bの幅も図17の2点鎖線13gで示すよう
に幅を比較的狭くするとよい。
【0038】上記構成においては、図18、図22、図
26相互間の動作により、図3〜5を用いての動作説明
と同様の機能を発揮する。また、ハンドル13が図18の
アンロック位置にあるとき、これの主部13aを矢印方
向、即ち押込方向に押込むと、図22の状態になり、周
囲は包囲され、この主部13aを指で摘むことも、引き出
すこともできなくなる。しかし主部13aは他端の補助部1
3bが浮上して押圧操作可能な浮上位置11kにあるので、
それを図22の状態で矢印方向、即ち、凹部11gに向け
て大人の指で押込む方向に動作させると図18の如く復
帰し、アンロック位置となる。次にハンドル13を釈放位
置にするにはハンドル13は開放位置11fにあって、周囲
が開放されているので、再び主部13aの方を指Fでもっ
て図24の如く引掛けて引き上げる。そうすると図2
6、図25の如く釈放位置となる。このように、一つの
ハンドル13をアンロック位置、ロック位置、釈放位置の
三位置に動かしてロック装置本体Bを前述の如く対応閉
鎖保持状態、ロック状態、釈放状態に操作できる。この
ように構成するものであっても、ハンドル操作は、アン
ロック位置からロック位置へは主部13aの押し込み、ロ
ック位置からアンロック位置へは補助部13bの押し込
み、大きな力が必要なアンロック位置から釈放位置へは
主部13aの引き上げ操作と、三態様共に次々と操作が異
なるようにしてある。
【0039】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、アン
ロック位置Uとロック位置Lと釈放位置Rとの位置替え
を可能にした操作部材4を係止部材3や切替手段6に連
繋させているので、操作部材4を操作するのみで前記し
た閉鎖保持状態、ロック状態、釈放状態の3態様の操作
を行いうる効果がある。このことは例えば上記操作部材
4を1本のケーブルでもって操作ハンドルに接続するこ
とにより、前記盗難の防止、衝突時の安全性、ドアへの
組付けの容易性を図ることができ、又、ケーブルを用い
るものでもその数は1本で足りて比較的安価な費用での
実施が出来る効果がある。しかも1本のケーブルで上記
3態様の操作を可能とするものでも、アンロック状態か
ら釈放操作を行う場合、操作部材4をアンロック位置U
から釈放位置Rに動かすと、その動作は係止部材3には
伝わるが、切替手段6には解放部64の存在によって伝わ
らぬようにしているので、操作部材4は係止部材3によ
るラッチ部材2の係止を解くだけの力で動かせば良く、
比較的軽い操作力でもって、アンロック状態からの釈放
操作を行い得る効果がある。更に、上記操作部材4と切
替手段6とは、操作部材4に備えた案内部63が切替手段
6に備えた連動部材91を押し動かすことにより、操作部
材4がアンロック位置Uとロック位置Lとの間を動く過
程におい切替手段6をアンロック状態とロック状態とに
切り替えるようにしているので、切替手段6が氷結や錆
び付きによってその動きが渋くなった場合でも、従来品
のような「ばね」を用いることなく、操作部材4の操作
により確実に切替手段6を切り替えることが出来る効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドアの内側を示す一部破断斜視図。
【図2】ドアロック装置の斜視図。
【図3】ドア内面の操作具の動作を示す断面図。
【図4】ドア内面の操作具の動作を示す断面図。
【図5】ドア内面の操作具の動作を示す断面図。
【図6】ロック装置本体の原理的構成を示す図で、該本
体のアンロック状態を示す図。
【図7】図6と同様の図で、ロック状態を示す図。
【図8】図6と同様の図で、釈放状態を示す図。
【図9】ロック装置本体の正面図。
【図10】ロック装置本体の分解斜視図。
【図11】アンロック状態におけるロック装置本体の各
部の状態を示す図。
【図12】ロック状態における図11と同様の図。
【図13】釈放状態における図11と同様の図。
【図14】ロック状態においてアウトサイドオープンレ
バーを操作した状態を示す図12と同様の図。
【図15】アンロック状態においてアウトサイドオープ
ンレバーを操作した状態を示す図11と同様の図。
【図16】操作具の分解斜視図。
【図17】操作具の平面図。
【図18】図17の操作具のI−I断面図
【図19】図17の操作具の右側面図。
【図20】図17の操作具の左側一部破断図。
【図21】図18の操作具のII−II断面図。
【図22】図17の操作具のI−I断面図。
【図23】図22の操作具のIII−III断面図。
【図24】図18の操作具のIV−IV断面図。
【図25】図26の操作具のV−V断面図。
【図26】図17の操作具のI−I断面図。
【図27】従来技術を示すロッキングレバーと操作部材
との連繋を示す切替手段の図。
【符号の説明】
1 基枠 2 ラッチ部材 3 係止部材 4 操作部材 6 切替手段 11 フレーム 11a フレームの表縁 11b 側壁の上縁の一部 11f 開放位置 13 ハンドル 13a ハンドルの主部 13b ハンドルの他端 63 案内部 63a,63b 案内面 64 解放部 91 連動部材 C 操作具 D ドア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−21000(JP,A) 特開 平9−303001(JP,A) 実開 平3−73370(JP,U) 欧州特許出願公開169644(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 1/00 E05B 65/12 - 65/42 B60J 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基枠(1)には、ストライカ(39)との嵌合
    部(36)を備える回動自在のラッチ部材(2)と、該ラッチ
    部材(2)を係止する為の係止部材(3)と、上記係止部材
    (3)をアンロック状態とロック状態と釈放状態にする為
    に、操作具(C)に対してケーブル(7)で連繋されていて、
    操作具における一つの操作用のハンドル(13)の操作によ
    ってアンロック位置とロック位置と釈放位置の3位置間
    の位置替えを自在にした操作部材(4)とを備え、上記操
    作部材(4)と係止部材(3)とは、操作部材(4)が釈放位置
    にある状態では係止部材(3)によるラッチ部材(2)の係止
    が解かれ、操作部材(4)がその他の位置にある状態では
    係止部材(3)がラッチ部材(2)を係止するようにしてある
    ドアロック装置において、 上記操作部材(4)と係止部材(3)との連繋の構成は、係止
    部材(3)の一部に対向するアンロック位置と、係止部材
    (3)のロック状態を維持する為のロック位置との間を往
    復動可能にしてある切替手段(6)を備えさせると共にそ
    の切替手段(6)には操作部材(4)と連動させる為の連動部
    材(91)を備えさせ、一方、上記操作部材(4)には、操作
    部材(4)がアンロック位置とロック位置との間を動く過
    程において上記連動部材(91)を押し動かして切替手段
    (6)をアンロック位置とロック位置とに位置替えさせる
    為の案内部(63)と、操作部材(4)がアンロック位置と釈
    放位置との間を動く過程においては上記連動部材(91)と
    の連繋を断つようにした解放部(64)とを備えさせ、上記
    操作部材(4)に備えさせる案内部(63)は、両側に案内面
    (63a、63b)が形成できるように長溝でもって構成し、そ
    の長溝の向きは、操作部材(4)の回動中心を半径とする
    円弧に対して交叉する斜め方向に形成して、操作部材
    (4)を揺動させた場合に、切替手段(6)の側に備えさせる
    連動部材(91)としてのピンを、上記二つの案内面(63a、6
    3b)で交互に押動して、切替手段(6)をアンロック位置と
    ロック位置とに位置替えさせることができるようにして
    あることを特徴とするドアロック装置。
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