JP3337438B2 - 超臨界流体生成用加熱装置 - Google Patents

超臨界流体生成用加熱装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超臨界流体(SC
F)処理や超臨界流体反応に使用するための超臨界流体
生成用加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超臨界流体クロマトグラフ、超臨界流体
反応、超臨界流体環境汚染物質処理、超臨界流体洗浄等
の各種用途に工業的規模や研究規模で用いられる超臨界
流体を連続的に発生させるためには、ある一定の圧力で
液体を流動させながら加熱装置によって液体を高温に加
熱する必要がある。
【0003】液体の加熱の方法としては、通常は、熱源
を組み込んだ炉または恒温槽の形態で、気体(例えば、
空気や希ガス)または液体(例えば、溶融塩)を熱伝達
媒体として用いて熱を液体に伝達する方法が使用されて
いる。
【0004】例えば、超臨界水によるグルコースのエピ
マー化および分解装置に関して、シースヒータを直接巻
き付けた予熱部で加圧水を予熱し、反応部において溶融
塩を用いた恒温槽により加熱する装置が公知である(In
d.Eng.Chem.Res.,Vol.36,No.5,1997,pp.1552-1558 )。
【0005】超臨界流体の中でも、超臨界水は、工業生
産への利用、環境汚染物質処理への利用等、様々な利用
目的が企業や公共施設で考えられており、大掛かりな設
備を必要とせず、簡単に連続的な超臨界状態の流れを実
現させて、小規模実験や中規模生産に利用できる装置が
求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】液体でも気体でもない
超臨界状態は、温度が僅かでも変化するとその密度は大
きく変化する。密度が変化すると、そこで生じている化
学反応の分岐比が変わったり、あるいは進まなくなった
りする。故に、反応条件を一定にするためには、温度を
安定化させることが非常に大切である。安定した密度の
超臨界流体が得られてはじめて目的とする化学反応や目
的とする物質の抽出が選択的に行なえる。
【0007】しかし、従来の恒温槽を用いた加熱では、
発熱体は熱伝達媒体の中に漬けられており、発生した熱
は、発熱体が円筒形であろうと平面であろうと熱媒体中
に温度勾配を生じながら伝達されるので、温度勾配を小
さくするために撹拌の必要性がある。撹拌が行われてい
ても溶融塩や空気などの熱伝導率は金属に比べて非常に
小さいので、発熱体と熱伝達媒体、熱伝達媒体と流体加
熱管との間の熱交換効率は金属熱伝達媒体に比べるとか
なり劣る。また、熱容量を大きくするために熱伝達媒体
の体積を大きくして装置を大型化する傾向があり、取り
扱いが不便であるばかりでなく安全性や経済性にも問題
が生じている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、小型の装
置で、安定した温度・密度の超臨界流体が得られると共
に、最も条件の厳しい超臨界水への利用が可能な500
℃以上の高温が比較的簡単に得られる装置を目標にして
研究開発した結果、本発明を完成するに至った
【0009】すなわち、本発明は、金属管からなる液体
加熱管の内部に原料液体を流し、該原料液体を液体加熱
管の外部より加熱して超臨界流体を生成するための加熱
装置において、該加熱装置は、該液体加熱管を金属熱伝
達媒体である円筒状金属ブロックまたは円柱状金属ブロ
ックの外周面にその方向の一端から他端へ連続的に形
成したらせん状の溝に沿って該一端から他端へ巻き付
け、超臨界流体取り出し口につながる該液体加熱管の末
端部分は直線状として該円筒状金属ブロックの中空部の
中心軸線または該円柱状金属ブロックの中心軸線に設け
た孔の内部を通る構造としたらせん状液体加熱管構造体
と、該円筒状金属ブロックまたは該円柱状金属ブロック
外周面に設けた加熱手段と、からなることを特徴とす
る超臨界流体生成用加熱装置である。
【0010】本発明の超臨界流体生成用加熱装置におい
て、該加熱手段は、外周面に均一加熱手段を設けた熱伝
導性の良好な金属円筒体であり、該金属円筒体の内周面
に該らせん状液体加熱管構造体の外周面が接触するよう
に配置することが好ましい。また、らせん状液体加熱
管構造体は、円筒状金属ブロックの外周面と、該円筒
状金属ブロックの内側に配置した別の円筒状金属ブロッ
クまたは円柱状金属ブロックの外周面の各々に該液体加
熱管を連続してらせん状に多重構造に巻かれていること
が好ましい。好ましくは、円筒状金属ブロックまたは円
柱状金属ブロックの両端部に金属熱ガードを装填して、
軸方向の両端部の温度勾配による流体加熱管の不均一な
加熱を防止する。該均一加熱手段は、該熱伝導性の良好
な金属円筒体の外側に設け、好ましくは金属円筒体の
方向の一端から他端へ連続的にらせん状に巻かれた電熱
線である。本発明の加熱装置においては、超臨界流体取
り出し口につながる末端部分の直線状の液体加熱管に沿
って配置した熱電対により、該直線状の液体加熱管内部
の超臨界流体の温度を計測して加熱手段の温度を制御す
ることができる。
【0011】本発明の超臨界流体生成用加熱装置におい
て、電熱線等の均一加熱手段により発生する熱は、熱伝
導性の良好な金属円筒体に伝達され、この金属円筒体に
接触している熱伝達媒体に伝達される。熱伝達媒体とし
ては、熱伝導率が大きい固体金属、例えば、500℃以
上でも酸化しにくく、熱伝導率が比較的大きい銅合金、
例えば真鍮、を金属ブロックとして用いて、内部に原料
液体を流す液体加熱管である金属管の外周面を該金属ブ
ロックに接触させる。
【0012】超臨界流体取り出し口につながる該液体加
熱管の末端部分は直線状となっており、該円筒状金属ブ
ロックの中空部の中心軸線または円柱状金属ブロックの
中心軸線に設けた孔の内部を通り、該金属ブロックの孔
の内面と液体加熱管の外面とが面接触しているので、該
金属ブロックを伝達した熱は360度方向から中心軸線
の直線状の液体加熱管に均一に伝達される。
【0013】本発明の装置においては、加熱手段である
発熱体は軸対称に円筒状に配置されており、流体加熱管
は熱伝達媒体を介して360度の方向から熱を受け取る
ことになるので、加熱装置内部の温度分布についてみる
と、加熱装置の中心軸線に対して半径方向への温度勾配
は非常に小さく、定常状態においてはほぼ均一の温度と
みてよい。
【0014】上述のように軸対称の構造をもつ加熱装置
の内部の温度は安定しており、中心軸線を流れる流体の
中心軸線に沿った温度は信頼性が非常に高く、中心軸線
に沿って最終的に得られる超臨界流体の温度を中心軸線
の近傍で計測し、制御するようにすれば、目的とする正
確な密度をもつ超臨界流体が確実に得られる。
【0015】本発明の装置は、大掛かりな加熱装置を用
いて反応の準備と終了に時間のかかる従来の装置に比べ
て、コンパクトで使い易いという特長を有し、本発明の
装置を用いれば、いろいろな物質の超臨界流体を発生さ
せる高温高圧の反応を通常の常温反応のような手軽さで
効率よく簡単かつ安全に行うことができる。また、反応
物を含む水溶液をらせん状液体加熱管の内部を流動させ
ることによって、超臨界流体状態に導きつつ化学反応を
進行させることができる。
【0016】よって、例えば、種々の反応を種々の条件
で行わせて都合のよい条件を探すという操作が簡単に行
え、有機合成反応を連続的に行わせる際の1ステップと
して、反応の途中に超臨界水反応を挿入することも可能
になる。また、水中での反応には、亜臨界水(200〜
350℃)中での反応と超臨界水(374℃以上)中で
の反応があり、各々異なるメカニズムで反応が進むが、
本発明の装置を反応器として用い、2組をシリーズに並
べて各々を温度制御することで2つの温度領域をプログ
ラム制御しながら反応させることもでき、従来できなか
った化学反応の制御が出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に図面に基づいて本発明の超
臨界流体生成用加熱装置の実施の形態を詳細に説明す
る。図1は、本発明の装置を中心軸線に対して約120
度の角度で切断して示す縦断面斜視図である。図2は、
図1の中心線断面図である。
【0018】液体加熱管1は、加圧ポンプ(図示せず)
に接続する原料液体導入口Iを一端(図では上部)に有
し、他端(図では下部)に超臨界流体取り出し口Oを有
している。液体の加圧は、市販のポンプを用いて室温で
行い、本発明の加熱装置に導く。なお、図1は、本発明
装置の中心軸線を縦に配置した例を示しているが、縦の
配置に限らず、横方向その他任意の角度方向に自由に配
置出来ることも本発明装置の一つの特長である。
【0019】液体加熱管1の材料としては、SUS31
6、SUS304等のステンレス鋼管、Ni系耐熱合金
(ハステロイ、インコネル=登録商標)管等の耐高温酸
化、耐高温腐食、高温強度、高高温クリープ強度等の化
学的、機械的性質を満たす材料を使用する。液体加熱管
1の外径は1/16〜1/8インチが小〜中規模装置と
して好適と考えられるが、工業的規模では1/4インチ
以上でもよく、特に制限されない。液体加熱管1の内径
は、材料の種類と超臨界流体を生成するための圧力と温
度により適宜定める。
【0020】熱伝導性の良好な金属熱伝達媒体として使
用する最外側の円筒状金属ブロック2、その内側の円筒
状金属ブロック3の外周面にその方向の一端から他端
へ図3に示すように、液体加熱管1がちょうど埋もれ込
む程度のu字状溝12をらせん状に工作機械(例えば旋
盤)により形成する。次に、液体加熱管1となる金属管
を、らせん状のu字状溝12に沿って埋め込みながら、
該一端から他端へ金属加工装置を用いて巻き付ける。こ
うすることにより、液体加熱管1は、熱伝導性の良好な
円筒状金属ブロック2、3に設けたu字状溝12の側部
および底部に直接面接触することになる。また、溝の底
部と反対側は、熱伝導性の良好な金属円筒体7の表面と
線接触する。好ましくは、流体加熱管1とu字状溝12
は隙間がないように高融点の銀蝋などで隙間を埋めるこ
とにより液体加熱管と金属熱伝達媒体との接触を良好に
し、熱交換効率を高めることができる。
【0021】図1、図2に示す実施の形態では、液体加
熱管1は、らせん状に巻かれた外側のらせん管の下部か
ら内側の円筒状金属ブロック3の外周面に続けてらせん
状に巻かれており、二重らせん管構造となっているが、
外側のらせん管のみでも本発明の目的は十分に達成でき
る。さらに、3重らせん管構造、4重らせん管構造等の
多重管構造としてもよい。
【0022】液体加熱管1が二重らせん管の場合は、外
側の円筒状金属ブロック2の外周面に外側のらせん管を
埋め込むu字状溝12をらせん状に切り、この溝12に
外側のらせん管を埋め込み、同様に、金属熱伝達媒体と
なる内側の円筒状金属ブロック3の外周面に内側のらせ
ん管を埋め込むu字状溝12をらせん状に切り、この溝
に内側らせん管を埋め込む。内側の円筒状金属ブロック
3の全長は、外側の円筒状金属ブロック2の全長よりや
や短くして、中央に位置させ、両端部に円板状の金属熱
ガード5を装填する。軸方向の温度勾配によりその両端
部において放熱のために生じる影響を金属熱ガード5に
より保護し、両端部近くを通る流体加熱管の均一加熱を
図ることが好ましい。
【0023】内側の円筒状金属ブロック3の内側には、
金属熱伝達媒体となる円柱状金属ブロック4を設け、
円柱状金属ブロック4の中空部の中心軸線上には、超臨
界流体取り出し口につながる液体加熱管1の末端部分が
直線状に通る貫通孔を設け、液体加熱管1を図示のよう
に、上側から下側へ直線状に挿通させる。らせん管が外
側のみの1重の場合は、円柱状金属ブロックを用い、そ
の中心軸線に貫通孔を設けて、液体加熱管1の末端部分
を、その貫通孔に一端側から他端側へ直線状にして挿通
させる。
【0024】さらに、この液体加熱管1の直線部に沿っ
て、ほぼ中央部まで熱電対6を挿入できる孔を開けて、
パイロメータ(図示せず)に接続した温度測定用の熱電
対6を挿入する。
【0025】金属熱伝達媒体となる円筒状または円柱状
金属ブロックおよび金属熱ガードの材料としては、真
鍮、ベリリウム銅、リン青銅、アルミ青銅などが好適で
あり、本発明の装置の使用温度範囲を室温から600℃
までとすると真鍮が最適である。銅は、400〜500
℃で使用すると容易に酸化するので高温使用には適さな
い。
【0026】上記のような構造としたらせん状加熱管構
造体を、外周面に均一加熱手段を設けた真鍮等の銅合金
板からなる熱伝導性良好な金属円筒体7の内周面に該ら
せん状液体加熱管構造体の外周面が接触するように配置
する。
【0027】金属円筒体7の外周には、マイカ板や布状
アスベスト等の絶縁体8を巻きつけ、その上からヒータ
の電熱線としてニクロム線9を撓みがないように、か
つ、なるべく密でムラなく、一方の端から金属円筒体7
の外周全体にらせん状に巻く。巻き終わったら緩まない
様に、ニクロム線9の両端を固定し、その上からもう一
度絶縁体8を巻き付ける。ニクロム線9の両端部は加熱
用電源(図示せず)に接続する。図1において、ニクロ
ム線9を絶縁する絶縁体8はわずかに後退した面での切
断面を示し、ニクロム線9が絶縁体8より飛び出して描
かれている。さらに、ニクロム線9を包む絶縁体8から
なる層の外側には、好ましくは、ニッケル等の金属製輻
射熱反射板10を巻き付けて加熱効率を高め、その外側
を仮想線で示すように断熱材11で十分に包囲する。
【0028】液体加熱管1は、らせん状に巻かれたニク
ロム線9からなる加熱ヒータに対してできるだけ同心円
状に巻かれている様にする。また、多重らせん管の場合
は、外側らせん管と内側のらせん管は直接接触しない様
に巻き、温度勾配の影響を避けるためには、厚さ5mm
以上の金属熱伝達媒体を介して配置されるようにするこ
とが望ましい。なお、ヒータとして電熱線をらせん状に
巻いた具体例を示したが、均一な加熱が達成できる手段
であれば、図1に示す例で上下方向に巻くなどの方法や
面発熱体等を適宜使用できる。
【0029】本発明の装置は、超臨界流体生成装置であ
ると同時に、液体に予め反応物を混合しておけば、生成
した超臨界流体中での化学反応を行うこともできる。本
発明の装置は各種の液体に適用可能であり、これらの各
種の液体物質の超臨界条件を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】超臨界にする物質の種類、金属熱伝達媒体
の材料の種類、および液体加熱管の材料の種類によって
加熱の最高温度は異なる。最も条件の厳しい超臨界水へ
の利用を考えると装置の使用可能な最高温度は600℃
程度が必要となるが、本発明の加熱装置は、このような
高温加熱の要件を十分に満たすものである。
【0032】図4には、本発明の装置を超臨界流体反応
装置として使用する例を示す。超臨界流体反応装置とし
て使用する場合は、水+反応物1を加圧装置2で加圧
し、背圧制御弁4で制御された本発明の加熱装置3で加
熱することにより超臨界水を生成させて所定の反応を進
行させる。反応生成物は、分離装置5において分離す
る。また、図5は、本発明の装置を超臨界流体生成装置
として使用する例を示す。超臨界流体生成装置として使
用する場合は、水6と反応物7をそれぞれ加圧装置2で
加圧し、水6を本発明の加熱装置3で加熱し、反応物7
を本発明の加熱装置3を予熱装置8として使用して予熱
し、背圧制御弁4で制御された反応槽9にそれぞれ導い
て水と反応物とを反応させる。反応生成物は、分離装置
5において分離する。
【0033】実施例 図1、図2に示す本発明の加熱装置において、真鍮板製
金属円筒体7の内径を40mmφ、全長を130mm、
円筒状金属ブロック2の外径を40mmφ、内径を30
mmφ、全長を130mm、円筒状金属ブロック3の外
径を30mmφ、全長を100mm、断熱材11の層を
加えた装置全体の外径を70mmφとし、SUS316
ステンレス鋼管を液体加熱管1として約7mの長さのも
のを3mmのピッチで巻き、ニクロム線9を2.5mm
のピッチで巻いた装置を使用した。
【0034】高圧力送液ポンプ(日本分光製)で約50
0kgf/cm2 に加圧した水を図1および図2に示す
原料液体導入口Iから液体加熱管1に注入後、一定の圧
力に加圧した状態に保ちながらニクロム線9からなるヒ
ーターに通電した。図示の熱電対6で測定した装置中心
部の温度が最高温度500℃となるまで加熱し、500
℃、500kgf/cm2 の条件の超臨界水を実現し
た。
【0035】水の臨界点の条件は220kgf/c
2 、374℃であるから、超臨界状態は確実に実現さ
れている。その後、超臨界流体取り出し口Oから超臨界
水を放出しながら(355〜295kgf/cm2 の圧
力で約40分)、図1のA点部分と熱電対6とで温度を
測定したが、両温度とも安定で、変動は見られなかっ
た。このことは、中心軸線に沿って取り出した超臨界流
体は、安定した温度と密度が得られることを意味してお
り、本発明の加熱装置は、室温にある水を約420℃の
超臨界状態にする条件で連続的に流動しても安定した温
度、密度の超臨界水を生成するのに十分な性能をもって
いる。
【0036】
【発明の効果】本発明の装置は、下記1〜7に示す通り
の優れた効果をもたらす。 1.液体加熱管を加熱装置内に、同一軸線を中心に同心
円状に、らせん状構造、好ましくは多重らせん構造に配
置することで長い液体加熱管を非常に小型化できる。 2.小型化できるため不必要な熱放出が小さく、エネル
ギー損失が極力押さえられる。 3.金属は、気体(空気)と比べ熱伝導率が約3〜4桁
大きく、熱伝達媒体に用いたとき、小型化が可能なた
め、気体のように熱伝達媒体を撹拌しなくても安定した
温度分布が得られる。 4.熱伝達媒体に金属を用いるため、高温時でも熱伝達
媒体の蒸気の発生が極めて少なく、人体にも環境にも安
全である。 5.発熱体を円筒状のブロックまたは円柱状のブロック
からなる金属熱伝達媒体の外周に接近して巻くため、加
熱装置内の温度勾配は小さくなる。 6.加熱装置の中心軸線に沿った液体加熱管内の超臨界
流体の温度は安定しており、この軸線に沿って取り出し
た超臨界流体は安定した温度と密度が得られ、超臨界流
体化学反応を確実に制御し、進められる。 7.液体加熱管の外面は、腐食性の熱伝達媒体と接触し
ていないために腐食の問題がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の装置を中心軸線に対して約1
20度の角度で切断して示す縦断面斜視図である。
【図2】図2は、図1の中心線断面図である。
【図3】図3は、図2のX部分の断面拡大図である。
【図4】図4は、本発明の装置を超臨界流体反応装置と
して使用する例のブロック図である。
【図5】図5は、本発明の装置を超臨界流体生成装置と
して使用する例のブロック図である。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管からなる液体加熱管の内部に原料
    液体を流し、該原料液体を液体加熱管の外部より加熱し
    て超臨界流体を生成するための加熱装置において、該加
    熱装置は、 該液体加熱管を金属熱伝達媒体である円筒状金属ブロッ
    クまたは円柱状金属ブロックの外周面にその方向の一
    端から他端へ連続的に形成したらせん状の溝に沿って該
    一端から他端へ巻き付け、超臨界流体取り出し口につな
    がる該液体加熱管の末端部分は直線状として該円筒状金
    属ブロックの中空部の中心軸線または該円柱状金属ブロ
    ックの中心軸線に設けた孔の内部を通る構造としたらせ
    ん状液体加熱管構造体と、該円筒状金属ブロックまたは該円柱状金属ブロックの
    周面に設けた加熱手段と、からなることを特徴とする超
    臨界流体生成用加熱装置。
  2. 【請求項2】 該加熱手段は、外周面に均一加熱手段を
    設けた熱伝導性の良好な金属円筒体からなり、該金属円
    筒体の内周面に該らせん状液体加熱管構造体の外周面が
    接触するように配置されていることを特徴とする請求項
    1記載の超臨界流体生成用加熱装置。
  3. 【請求項3】 らせん状液体加熱管構造体は、該円筒
    状金属ブロックの外周面と、該円筒状金属ブロックの内
    側に配置した別の円筒状金属ブロックまたは円柱状金属
    ブロックの外周面の各々に該液体加熱管を連続してらせ
    ん状に多重構造に巻かれていることを特徴とする請求項
    1または2記載の超臨界流体生成用加熱装置。
  4. 【請求項4】 円筒状金属ブロックまたは円柱状金
    属ブロックの両端部に金属熱ガードを装填したことを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載の超臨界流体
    生成用加熱装置。
  5. 【請求項5】 該均一加熱手段は、熱伝導性の良好な
    金属円筒体の外側にその方向の一端から他端へ連続的
    にらせん状に巻かれた電熱線であることを特徴とする請
    求項に記載の超臨界流体生成用加熱装置。
  6. 【請求項6】 超臨界流体取り出し口につながる末端部
    分の直線状の液体加熱管に沿って配置した熱電対によ
    り、該直線状の液体加熱管内部の超臨界流体の温度を計
    測して加熱手段の温度を制御するようにしたことを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか一に記載の超臨界流体生
    成用加熱装置。
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