JP3336143B2 - 写真印画紙用支持体及びその製造方法 - Google Patents

写真印画紙用支持体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真印画紙用支持体に
関するものであり、適度な低光沢感を有しながら、乳剤
塗布性及び乳剤塗布後の乳剤塗布面における乳剤ズレが
改良された写真印画紙用支持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆる写真プリントには、従来、バラ
イタ紙やポリオレフィン被覆紙等が多く用いられてき
た。今日の写真印画紙用支持体は、処理薬品の支持体へ
の浸み込みがないため、現像処理の迅速化が可能であ
り、耐水性の優れたポリオレフィン樹脂被覆紙が使用さ
れ、数多く用いられてきた。紙の両面に溶融したポリオ
レフィン樹脂を塗布し、ポリオレフィン樹脂層を冷却ロ
ールに圧着しながら冷却固化する、いわゆる押出コーテ
ィング法により製造されている。このポリオレフィン樹
脂被覆紙を使用した印画紙には、押出コーティングされ
るとき、溶融された樹脂フィルムを圧着しながら冷却固
化させる冷却ロールの表面の形状を変えることで様々な
表面形状を得ることができる。
【0003】この写真印画紙用支持体を用いた印画紙の
表面形状には、平滑な光沢面、マット面、絹目微粒面等
がある。例えば、一定の形状を有する型が規則正しく配
置されている「シルク」はその代表的な例である (以下
こうした型付けの種類を面質と呼ぶ)。 これらの型付け
のされていない「グロッシー」と比べると適度に光沢が
低下し、鑑賞時の光源の映り込みがなく、また指で触れ
た跡が残り難い等の長所を有する反面、凹凸が明確であ
るため不自然さを感じたり、画像の細かな部分が見にく
くなったりするという欠点を有していた。型がランダム
に配置されている場合と比べて、規則的に並んでいる場
合には特にこのような欠点が明瞭になり、改良が要望が
されていた。
【0004】特公昭57-53941号公報には微粗面の型が3
mmの間隔に5〜20μmの高低差の凹凸を20〜35
個有することを特徴とする写真用ポリオレフィン被覆紙
が開示されており、これによって好ましい表面光沢度が
得られると述べられている。さらに、高低差が50μm
未満では光沢度を所望の範囲に維持することが難しくな
く、20μm以上では画像が不鮮明になって好ましくな
く、更に約5〜20μmの高低差の凹凸の数が20未満
だと光沢が高過ぎ、また35より多いと光沢が強くなり
過ぎ好ましくないことも開示している。
【0005】特開平2-280142号公報には、支持体表面に
4〜20個/mmの周期的な凹凸を有するカラー写真感
光材料により均一に発色するように処理した時の色ム
ラ、濃度ムラが目だたなくなることを開示している。
【0006】また、印画紙はこれらの写真印画紙用支持
体にハロゲン化銀乳剤層、保護層、下引き層、中間層、
あるいは、ハレーション防止層、紫外線吸収層などの単
層、または多層にて塗布される。カラー印画紙において
は、青感乳剤層と中間層、緑感乳剤層と中間層、赤感乳
剤層と保護層等の多層の乳剤層が塗布される。乳剤塗布
工程において、平滑な光沢面を有する写真印画紙用支持
体と比較して、マット面を有する写真印画紙用支持体の
塗布速度は相対的に低い。この主な理由としてマット面
を有する写真印画紙用支持体は乳剤層がズレるいわゆる
乳剤ズレが発生しやすいことにある。この乳剤ズレが発
生すると、印画紙として性能上、著しい品質低下をもた
らす重大欠点となる。
【0007】ここで言う写真用樹脂被覆紙の粗面とは、
平坦面上に凹凸を有するものや、絹目、微粒面等の型を
もった面状にさらに凹凸を有するもの(すなわち、 乳剤
層を設け写真印画紙とした際、印画紙光沢が75%以下
となるような低い光沢面を有する型付品である)を意味
し、 通常は押出しコーティング工程のクーリングロー
ル表面に凹凸を設けることによって得られる。すなわ
ち、クーリングロールの平坦面に凹凸を、又はクーリン
グロールに、絹目、微粒面等の型押をした上更に凹凸を
設けることにより得られる。
【0008】粗面の程度は、光沢等の目的に応じて選択
することができる。また、絹目、微粒面等の型押しの送
りムラ、光沢の調整、ぎらつき防止などで粗面の程度は
必要に応じて選択することができる。この粗面化した写
真用樹脂被服紙の表面に乳剤を塗布する時、塗布速度を
高速にすると、乳剤層ズレや乳剤ハジキ等の塗布故障が
発生するため、塗布速度を一定以上に上げることができ
ず生産性が悪い。
【0009】乳剤層ズレや乳剤ハジキ等の塗布故障に関
して、種々の原因が考えられる。例えば、写真用樹脂被
覆紙表面のコロナ処理ムラや処理不足などが考えられ
る。しかしながら、処理ムラを軽減しても粗面が施され
ている写真用樹脂被覆紙は塗布速度を上げると乳剤層ズ
レや乳剤ハジキが発生する。また、表面処理を十分に行
い、減衰前に塗布しても塗布速度が上がらない。したが
って、乳剤層ズレや乳剤ハジキ等の塗布故障を軽減する
ためには、粗面の程度を小さくし、いわゆる「グロッシ
ー」タイプと言われる鏡面タイプの様に平滑性を向上さ
せれば、容易に解決される。しかしながら、前述のよう
に、乳剤を塗布した場合、光沢度感が向上するため「グ
ロッシー」タイプと言われる鏡面の様な光沢感が得ら
れ、型付けタイプ本来の低光沢感が失われ、型付けタイ
プとしての価値はなくなる。
【0010】また、特開平3-200139号公報では、 シー
ト状基体表面の波長1〜12.5mmにおけるパワース
ペクトルの積分値(PY値) が1.00μm以下である写
真印画紙用支持体が開示されている。しかしながら、同
公報では、高光沢な表面を有する印画紙に関するもので
あり、写真乳剤層を塗布形成すべき支持体の樹脂被覆層
の表面が、高光沢性、すなわち、高平滑性を有している
必要があり、このような表面平滑性の優れた樹脂被覆層
を得るためには、樹脂被覆層が形成されるシート状基体
表面が高平滑性を有すること、および樹脂被覆層表面に
対し、平滑化処理を施すことが知られている。
【0011】
【課題を解決しようとする課題】しかしながら、何れの
場合でも、型付けされた写真用支持体に関して、シート
状基紙自体から、適度な低光沢感を維持しつつ、乳剤塗
布ムラを向上させる技術はなく、これらの問題に関して
は何ら開示されていないのが現状であった。本発明の目
的は、適度な低光沢感を有し、乳剤塗布性及び乳剤塗布
後の乳剤塗布面における乳剤ズレが改良された写真用支
持体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート状基体
の両面がポリオレフィン樹脂で被覆され、写真乳剤層の
設けられる側に、型付けが施された写真印画紙用支持体
において、シート状基体が、抄紙方向の膜厚ムラ指数P
Y値1.40〜2.50である写真印画紙用支持体により
達成される。また、本発明は、シート状基体の両面がポ
リオレフィン樹脂で被覆され、写真乳剤層の設けられる
側に、型付けが施された写真印画紙用支持体において、
シート状基体が紙であり、シート状基体の乳剤層が設け
られる側の表面にあたるロールが、少なくとも1回、
ショアD型硬度で70゜以上のブレーカスタックロール
を用い、線圧が15〜80kg/cmで処理されるか、
あるいは、JISスプリング式硬さ試験器A型で90゜
以上のスムーザーロールを用い、 線圧が15〜80k
g/cmで処理された紙基体の抄紙方向の膜厚ムラ指数
PY値が、 1.40〜2.50である写真印画紙用支持
体の製造方法により達成される。
【0013】まず始めに、本発明における膜厚ムラ指数
PYについて詳細に説明する。膜厚ムラ指数PY値と
は、2つの球状の触針の間に試料を走行させ、試料の厚
み変動を電子マイクロメーターを介し電気信号として測
定するフィルム厚み測定器を用い、電子マイクロメータ
ーの感度レンジが±15μm/±3Vの条件で、ゼロ点
調整後試料の抄紙方向に1.5m /分の定速で走査する
ことで試料の抄紙方向の厚み変動を測定し、得られた測
定信号値を、FFTアナライザーを用いて、時間窓にハ
ニングウィンドウを使用して高速フーリエ変換して、1
28回の積算の加算平均によるパワースペクトルを求
め、0.5mmから12.5mmの周波数域のパワー値を
総和した値を膜厚ムラ指数PY値と規定し、シート状基
体表面上のうねりを示す指標である。
【0014】本発明では、適度な低光沢感を有しなが
ら、乳剤塗布性及び乳剤塗布後の乳剤塗布面におけるム
ラが改良された写真印画紙用支持体を得るためには、特
定の表面形状を有したシート状基体を用いることが必要
であり、シート状基体の表面が0.5から12.5mmに
おけるPY値が、1.40〜2.50のものを用いなけれ
ばならない。
【0015】PY値が2.50を超えた表面に大きいう
ねり成分を有するシート状基体を用いると、乳剤塗布速
度が150m/分以下の時は、乳剤層ズレは発生しない
が、塗布速度が150m/分より高速塗布されると乳剤
層ズレが発生する様になる。乳剤層ズレの発生する原因
については明確ではないが次のように推定される。支持
体表面のうねり成分である凹凸が大きければ、凹凸の間
に空気が保持され易く、塗布速度が高くなるにつれて、
乳剤層が支持体上に乗るとき、乳剤層と空気が十分置換
できない乳剤層ズレになると推定される。一方、シート
状基体のPY値が1.40未満に制御されると、 基紙自
体が連続した平滑な表面となり、高速塗布時でも乳剤ズ
レが発生しないが、光沢感が向上するため「グロッシ
ー」タイプと言われる鏡面のような光沢感が得られるよ
うになり、型付けタイプ本来の低光沢感が失われ、型付
けタイプとしての実用価値は失われる。
【0016】本発明におけるブレイカースタックロール
およびスムーザーロールについて簡単に説明する。本発
明では、平滑性を向上させるため、紙基体はカレンダー
処理される。カレンダー処理とは、ロールを用いて紙を
プレスすることであり、さらに、カレンダー処理の名称
は、カレンダー処理を行う場所によって詳しく分類され
る。サイズプレスやコーティングユニットの前工程の僅
かの空間にロールがある場合、これをスムージングプレ
スと呼び、この場所で用いるロールをスムージングロー
ルと称する。これが、2つのドライヤーセクション間に
設置されているときは、ブレイカースタックと呼ばれ、
そこに用いるロールをブレイカースタックロールと称
し、通常ドライヤーセクションの約1/3の部分に設置
される。これは、まだ十分に水分が残存している紙基体
の表面を平滑化するためにプレスを行うので、その効果
は顕著である。この結果、シート密度、破裂強さ、仕上
げ状態などが著しく向上するが、ブレーカースタックで
行われる仕上げの永続性は、カレンダー処理で行われる
場合よりも優れている。
【0017】本発明のブレイカースタックロールには、
鋳造の金属ロール、あるいは、炭素鋼の金属ロールを用
いることができるが、 ショア硬度D型で70゜以上でな
ければならない。また、本発明のスムーザーロールに
は、ゴムロールとストーンロールの組合せで用いること
ができ、ストーンロールに関しては適宜選択することが
可能であり、また、人造ストーンロールを用いることも
可能である。しかしながら、ゴムロールに関しては、
JIS硬度90゜以上のスムーザーロールを用いなけれ
ばならない。さらに、本発明のスムーザーロールに用い
られるゴム材質としては、天然ゴム、ニトリルゴム、エ
チレンプロピレンゴム、クロロスチレン化ポリエチレン
ゴム、ポリウレタンゴムが用いられる。好ましく用いら
れるゴム材質としては、ウレタンゴムである。この理由
は、一般に、キャスティング(流し込み)で製作されるこ
とが多いので、ロール表面を研磨方法では得られない鏡
面仕上が可能であるため好んで使用される。
【0018】次に、本発明のロール硬度測定法について
簡単に説明する。ショア硬さ試験器とは、試料を一定高
さから、ハンマーを落下させ、そのはね上がる高さから
硬さを求めるものであり、簡単な操作で比較的信頼度の
高い結果が得られるので、工場の簡易試験用として普及
している。D型では、ハンマーの重さ36.2g、落下
の高さ19mmである。 指示計の目盛は硬さ数に合わ
せて目盛ってあるから、ショア硬さを直接知ることがで
きる。これらの測定は、JIS B 7727、また、J
IS B 7776に定義されている。また、JISのス
プリング式硬さ試験機については、JIS K 6301
に定義されている。スプリング式硬さ試験機は、ゴム試
料の表面に計器の加圧面を押し付け、軽く接触させる
と、加圧面の中心の穴からバネ圧力で出ている針が押し
戻されて、指針が硬度を示すことになる。
【0019】本発明に規定されたPY値を有する紙基体
を得るためには、紙基体の乳剤が塗布される側の表面
に、少なくとも1回、 ショア硬度D型で70゜以上のブ
レーカースタックロール、あるいは、 JIS硬度A型
で90゜以上のスムーザーロールを用いて、15〜80
kg/cmの線圧で処理することで得られる。
【0020】ショア硬度D型で70゜未満のブレーカー
スタックロール、 あるいは、JIS硬度A型で90゜未
満のスムーザーロールを用いて処理された紙基体は、
表面のうねり成分による凹凸が大きくなり、目的のPY
値を得ることはできない。このシート状基体の両面にポ
リオレフィン樹脂を被覆して得られた写真用支持体に、
乳剤を塗布すると乳剤ズレが発生し、実用に耐えない。
【0021】また、ショア硬度D型で70゜以上のブレ
ーカースタックロール、また、 JIS硬度A型で90゜
以上のスムーザーロールを用いても、 線圧が80kg
/cmを越えて処理されるとシート状基体表面のうねり
成分の凹凸が小さくなり、PY値が低下する。その結
果、これらのシート状基体の両面にポリオレフィン樹脂
を被覆し、乳剤を塗布すると、乳剤ズレや塗布ムラは発
生しないが、鏡面タイプような高光沢感が得られるよう
になり、本来、低光沢感が特徴である型付けタイプ写真
印画紙として致命的な欠陥となり、実用性は失われる。
また、線圧が15kg/cm未満になると、表面の凹凸
が大きくなり、PY値は大きくなる。これらのシート状
基体にこれらのシート状基体の両面にポリオレフィン樹
脂を被覆し、乳剤を塗布すると、低光沢感を有し、型付
けタイプ特有の印画紙が得られるが、乳剤塗布時に乳剤
ズレが発生し、写真印画紙の製品上、重大な故障欠点発
生する結果、実用に耐えなくなる。
【0022】本発明に用いられるシート状基体には木材
パルプあるいは合成パルプや合成繊維等が使用される。
これらの中では、針葉樹材パルプ、広葉樹材パルプ、針
葉樹広葉樹材混合パルプの木材パルプが有効である。こ
れらのパルプには各種の添加剤を含有せしめることがで
きる。例えば、乾燥紙力増強剤としてカチオン化澱粉、
カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリ
ルアミド、カルボキシル変成PVA、ゼラチンなど、サ
イズ剤としては脂肪酸塩、ロジン誘導体、アルキルケテ
ンダイマー、石油樹脂エマルジョン、高級脂肪酸アミド
など、また湿潤紙力増強剤として、メラミン樹脂、尿素
樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂、定着剤として、硫酸
アルミニウム、塩化アルミニウムなどの多価金属塩カチ
オン化澱粉などのカチオン変成ポリマーなど、PH調節
剤として、苛性ソーダー、炭酸ソーダー、塩酸など、無
機電解質として、食塩、硫酸ナトリウム、顔料として、
クレー、カオリン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸
化チタンなど、その他染料、蛍光増白剤、ラテックスな
どを適宜組み合わせて含有せしめることができる。
【0023】本発明の写真用印画紙用支持体では、シー
ト状基体の両面に溶融したポリオレフィン樹脂を塗布
し、ポリオレフィン樹脂層を冷却ロールに圧着しながら
冷却固化する、いわゆる押出コーティング法により製造
できる。ポリオレフィン樹脂の表面形状には、適宜その
目的とする面質により、面質の異なる冷却ロールが選択
され、例えば、マット面、絹目、微粒面等の面状が形成
される。
【0024】本発明において、ポリオレフィン樹脂被覆
層を形成するポリオレフィンは、従来用いられる各種の
ポリオレフィンから任意に選んで用いることができる。
そのようなポリオレフィンの例としては、ポリエチレ
ン、 ポリプロピレンなどのα-オレフィン共重合体、そ
してそれらの各種の共重合体の混合物が挙げられること
ができる。特に好ましいポリオレフィンはポリエチレン
である。これらのポリオレフィンは押し出しコーティン
グが可能である限り、 その分子量20,000〜20
0,000の範囲のポリオレフィンが用いられる。
【0025】写真印画紙用のポリオレフィン樹脂被覆紙
の樹脂被覆層の形成に用いるポリオレフィン樹脂に、白
色顔料、着色顔料、あるいは蛍光増白剤、酸化防止剤な
どの各種の添加剤を添加剤を添加することは既に知られ
ており、本発明に使用するポリオレフィン樹脂の調整に
あたっても当然そのような各種の添加剤は可能であり、
目的によっては好ましいことである。
【0026】
【実施例】以下に実施例をもって本発明をさらに詳しく
説明する。 実施例1〜13、比較例1〜7 広葉樹材晒クラフトパルプ(LBKP)100部をカナ
ディアンスタンダードフリーネスで320mlまで叩解
し、このパルプスラリーに、サイズ材としてアルキルケ
テンダイマーを対パルプ固形分で0.5重量%、 強度剤
としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0重量%、カ
チオン化澱粉を対パルプ2.0重量%、ポリアミドエピ
クロロヒドリンを対パルプ0.5重量%添加し、 水で希
釈後1%スラリーとし長網抄紙機で抄紙した。尚、この
場合各試料のブレーカースタックロールの硬度又はスム
サーロールの硬度及び線圧は表1に示す条件で行った。
得られたシート状基体のPY値は、それぞれ表1の通り
であった。
【0027】抄造した原紙の表面を粗面化されたクーリ
ングロールを用いて、低密度ポリエチレン(0.92g/
cm3)90重量%とアナターゼ型酸化チタン10重量%
を混合したものを320℃の温度で溶融し、押出塗布法
により30μmの厚さにコーティングした。裏面に関し
ては、粗面化されたクーリングロールを用いて、高密度
ポリエチレン(密度0.96g/cm3)50重量%と低密
度ポリエチレン(0.92g/cm3)50重量%で320
℃に溶融し、厚さ30μmになるように押出コーティン
グして写真印画紙用支持体を製造した。乳剤を塗布され
る面にコロナ放電をし200m/分で乳剤塗布した。こ
の写真用印画紙を現像処理し、乳剤ズレ、光沢感を目視
により判定した。評価基準を下記に示す。 乳剤ズレグレード ○:乳剤ズレなし ×:乳剤ズレ発生 目視の光沢感 良:製品として可のレベル 不可:製品として不可のレ
ベル これらの評価結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】実施例1〜13のブレーカースタックロー
ルあるいは、スムザーロールで処理したシート状基体で
は、PY値が1.40〜2.50の範囲にあり、写真印画
紙となった場合、乳剤ズレは全くなく、目視の光沢感に
も優れ、型付けタイプの写真印画紙として良好である。
さらに、実施例12、13のように、ブレーカースタッ
クロールとスムザーロールを併用して、処理したシート
状基体では、型付けタイプの写真印画紙としてさらに良
好である。しかしながら、比較例1では、ブレーカース
タックロールあるいは、スムザーロール処理なしのシー
ト状基体では、写真印画紙となった場合、乳剤ズレは酷
く実用には耐えない。硬度が低い比較例2、5の場合、
あるいは、線圧が低い比較例3、6の場合においては、
PY値が2.50を超えてしまい、 比較例1ほどではな
いが乳剤ズレが発生する。また、線圧が高い比較例4、
7の場合、PY値が1.40未満となってしまい、乳剤
ズレの発生はなくなるが、 目視の光沢感が向上し、型
付けタイプの写真印画紙としての実用価値が失われる。
【0030】
【発明の効果】本発明に記載の製造方法により得られ
た、特定の面質をもったシート状基体を使用した写真用
支持体は適当な光沢を有しながら、乳剤塗布性及び乳剤
塗布後の乳剤塗布面におけるムラが良好である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体の両面がポリオレフィン樹
    脂で被覆され、写真乳剤層の設けられる側に、型付けが
    施された写真印画紙用支持体において、該シート状基体
    の抄紙方向の膜厚ムラ指数PY値が1.40〜2.50で
    あることを特徴とする写真印画紙用支持体。
  2. 【請求項2】 シート状基体の両面がポリオレフィン樹
    脂で被覆され、写真乳剤層の設けられる側に、型付けが
    施された写真印画紙用支持体において、シート状基体が
    紙であり、該シート状基体の乳剤層が設けられる側の表
    面にあたるロールが、少なくとも1回、 ショアD型硬
    度で70゜以上のブレーカスタックロールを用い、線圧
    が15〜80kg/cmで処理されるか、あるいは、J
    ISスプリング式硬さ試験器A型で90゜以上のスムー
    ザーロールを用い、 該線圧で処理されたことを特徴と
    する請求項1記載の写真印画紙用支持体の製造方法。
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