JP3335388B2 - ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレット - Google Patents
ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形用ガラス長繊維
強化ポリアミド樹脂ペレットに関するものである。更に
詳しくは、該ペレットで優れた成形品物性が得られ、成
形加工の安定したものを提供するガラス長繊維強化ポリ
アミド樹脂ペレットに関するものである。
強化ポリアミド樹脂ペレットに関するものである。更に
詳しくは、該ペレットで優れた成形品物性が得られ、成
形加工の安定したものを提供するガラス長繊維強化ポリ
アミド樹脂ペレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プルトル−ジョンプロセスによって得ら
れる長繊維で強化され、かつ繊維が引揃えられた樹脂組
成物ロープをペレット状に切断した長繊維強化熱可塑性
樹脂ペレットは、成形した時に繊維の損傷が少ないこと
から、機械的強度に優れた成形品を提供する成形材料と
して知られ、例えば特公昭63−37694号公報に示
される方法で得られる。
れる長繊維で強化され、かつ繊維が引揃えられた樹脂組
成物ロープをペレット状に切断した長繊維強化熱可塑性
樹脂ペレットは、成形した時に繊維の損傷が少ないこと
から、機械的強度に優れた成形品を提供する成形材料と
して知られ、例えば特公昭63−37694号公報に示
される方法で得られる。
【0003】しかしながら、この方法で得られた繊維強
化ペレットの射出成形品は機械的強度に優れたものであ
るが機械的物性バラツキが大きく、又成形品中の繊維長
も、成形品間で大きく異なり、実用的な成形材料とは言
い難いのが現状であった。又、安定した成形加工性を示
さず、特に射出成形時の可塑化時間のバラツキが大きい
ものであった。
化ペレットの射出成形品は機械的強度に優れたものであ
るが機械的物性バラツキが大きく、又成形品中の繊維長
も、成形品間で大きく異なり、実用的な成形材料とは言
い難いのが現状であった。又、安定した成形加工性を示
さず、特に射出成形時の可塑化時間のバラツキが大きい
ものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の長繊維強化熱可塑性樹脂ペレットの上記の問題点を解
決し、射出成形時の可塑化時間のバラツキが少なく、安
定した優れた成形品物性の得られるガラス長繊維強化ポ
リアミド樹脂ペレットを提供する所にある。
の長繊維強化熱可塑性樹脂ペレットの上記の問題点を解
決し、射出成形時の可塑化時間のバラツキが少なく、安
定した優れた成形品物性の得られるガラス長繊維強化ポ
リアミド樹脂ペレットを提供する所にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成する為に鋭意研究を重ねた結果、ペレットを構成
するガラス長繊維フィラメントとポリアミド樹脂の濡れ
が良好で、特定値以上のダインスタット衝撃強度を有
し、特定の長さのペレットだけが、その目的に適合する
ことを見い出し、この知見に基づき本発明を完成させる
に至った。本発明のダインスタット衝撃強度は、ガラス
繊維フィラメントとポリアミド樹脂の濡れ性の実用的な
パラメーターであり、他の強化繊維、熱可塑性樹脂には
あてはまらない。
を達成する為に鋭意研究を重ねた結果、ペレットを構成
するガラス長繊維フィラメントとポリアミド樹脂の濡れ
が良好で、特定値以上のダインスタット衝撃強度を有
し、特定の長さのペレットだけが、その目的に適合する
ことを見い出し、この知見に基づき本発明を完成させる
に至った。本発明のダインスタット衝撃強度は、ガラス
繊維フィラメントとポリアミド樹脂の濡れ性の実用的な
パラメーターであり、他の強化繊維、熱可塑性樹脂には
あてはまらない。
【0006】すなわち、本発明はポリアミド樹脂と少な
くとも40重量%の平行に配列されたガラス繊維フィラ
メントとを含む長さ8〜13mmのガラス長繊維強化ポ
リアミド樹脂ペレットであって、該ペレットのダインス
タット衝撃強度が250kg−cm/cm2以上である
ことを特徴とするガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレ
ットである。
くとも40重量%の平行に配列されたガラス繊維フィラ
メントとを含む長さ8〜13mmのガラス長繊維強化ポ
リアミド樹脂ペレットであって、該ペレットのダインス
タット衝撃強度が250kg−cm/cm2以上である
ことを特徴とするガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレ
ットである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットは該ペレット
のダインスタット衝撃強度が非常に高く、このことが本
発明の驚くべき効果を発現させているものと考えられ
る。
ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットは該ペレット
のダインスタット衝撃強度が非常に高く、このことが本
発明の驚くべき効果を発現させているものと考えられ
る。
【0008】本発明のガラス長繊維強化ポリアミド樹脂
ペレットとは、ペレットと実質的に同一長さでかつペレ
ットの長さ方向に配列したガラス繊維を少なくとも40
重量%含有する長さ8〜13mmのペレットであり、該
ペレットのダインスタット衝撃強度が250kg−cm
/cm2以上であることが必須である。
ペレットとは、ペレットと実質的に同一長さでかつペレ
ットの長さ方向に配列したガラス繊維を少なくとも40
重量%含有する長さ8〜13mmのペレットであり、該
ペレットのダインスタット衝撃強度が250kg−cm
/cm2以上であることが必須である。
【0009】本発明に言うペレットのダインスタット衝
撃強度は、ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを
繊維の配列方向に垂直に固定し(ペレット突出長さ5〜
8mm)、ハンマー(エネルギー40kg−cm、持ち
上げ角90°、打点位置を固定面上3〜5mmにする)
を衝突させて、下記の関係式からその試料の衝撃強度を
求めた。
撃強度は、ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを
繊維の配列方向に垂直に固定し(ペレット突出長さ5〜
8mm)、ハンマー(エネルギー40kg−cm、持ち
上げ角90°、打点位置を固定面上3〜5mmにする)
を衝突させて、下記の関係式からその試料の衝撃強度を
求めた。
【0010】
【数1】
【0011】このダインスタット衝撃強度はポリアミド
樹脂とガラス繊維フィラメントとの濡れ性の最適な実用
的パラメーターであるばかりでなく、当該ペレットの成
形加工特性を示すパラメーターでもある。このペレット
のダインスタット衝撃強度が250kg−cm/cm2
以下のガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットでは、
連続して射出成形を行っていると、可塑化時間が長くな
る場合が頻発し、このため、射出成形機スクリューによ
る可塑化時の繊維破損が激しくなり、長繊維で強化した
物性向上効果が発現しないばかりでなく、得られた成形
品の物性バラツキが大きくなる。
樹脂とガラス繊維フィラメントとの濡れ性の最適な実用
的パラメーターであるばかりでなく、当該ペレットの成
形加工特性を示すパラメーターでもある。このペレット
のダインスタット衝撃強度が250kg−cm/cm2
以下のガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットでは、
連続して射出成形を行っていると、可塑化時間が長くな
る場合が頻発し、このため、射出成形機スクリューによ
る可塑化時の繊維破損が激しくなり、長繊維で強化した
物性向上効果が発現しないばかりでなく、得られた成形
品の物性バラツキが大きくなる。
【0012】このため、ダインスタット衝撃強度は25
0kg−cm/cm2以上必要であり、これを満足する
ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットのみが上記問
題点を解消できるものである。
0kg−cm/cm2以上必要であり、これを満足する
ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットのみが上記問
題点を解消できるものである。
【0013】本発明のペレットを構成するポリアミド樹
脂としては特に制約はなく、公知のポリアミド樹脂が用
途に応じて使用できる。ポリアミドとは、主鎖にアミド
結合を有する重合体で、ジアミンと二塩基酸との重縮
合、ラクタムの開環重合、アミノカルボン酸の重縮合に
よって得られる線状合成高分子であり、例えば、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン64、610、612等
またはそれらの共重合ナイロンが挙げられ、芳香族ポリ
アミドをも含むものである。
脂としては特に制約はなく、公知のポリアミド樹脂が用
途に応じて使用できる。ポリアミドとは、主鎖にアミド
結合を有する重合体で、ジアミンと二塩基酸との重縮
合、ラクタムの開環重合、アミノカルボン酸の重縮合に
よって得られる線状合成高分子であり、例えば、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン64、610、612等
またはそれらの共重合ナイロンが挙げられ、芳香族ポリ
アミドをも含むものである。
【0014】また本発明のガラス長繊維強化ポリアミド
樹脂ペレットを製造する際に用いられるガラス繊維とし
ては、いわゆるロービング繊維であり、単糸(フィラメ
ント)数は、通常、1,000〜10,000本程度で
ある。またポリアミド樹脂に対する濡れ性を向上させる
ために、公知の各種の表面処理を施しておくことが好ま
しい。
樹脂ペレットを製造する際に用いられるガラス繊維とし
ては、いわゆるロービング繊維であり、単糸(フィラメ
ント)数は、通常、1,000〜10,000本程度で
ある。またポリアミド樹脂に対する濡れ性を向上させる
ために、公知の各種の表面処理を施しておくことが好ま
しい。
【0015】又、ガラス繊維は撚りをもたないが、もっ
ていても極く少ないのが好ましい。撚りを持っている
と、フィラメント同士の交絡ができることから、成形品
にした時、交絡点が破壊の起点になりやすい。さらに、
ガラス繊維は好ましくは繊維を構成するフィラメントを
公知の方法で開繊して使用するのがポリアミド樹脂との
濡れ性をさらに加速するので好ましい。
ていても極く少ないのが好ましい。撚りを持っている
と、フィラメント同士の交絡ができることから、成形品
にした時、交絡点が破壊の起点になりやすい。さらに、
ガラス繊維は好ましくは繊維を構成するフィラメントを
公知の方法で開繊して使用するのがポリアミド樹脂との
濡れ性をさらに加速するので好ましい。
【0016】本発明のガラス長繊維強化ポリアミド樹脂
ペレットの製造法は、得られたペレットのダインスタッ
ト衝撃強度が250kg−cm/cm2以上になるもの
であれば、いかなる方法を用いても良い。好ましい製造
方法としては、繊維ロービングを開繊ロールを用いて連
続的に走行させながら開繊させた後、溶融ポリアミド樹
脂と接触させ、ポリアミド樹脂を付着させる。この時、
ガラス繊維が十分にほぐされている為、該繊維を構成す
るフィラメント1本、1本まで樹脂が付着、含浸され易
くなる。
ペレットの製造法は、得られたペレットのダインスタッ
ト衝撃強度が250kg−cm/cm2以上になるもの
であれば、いかなる方法を用いても良い。好ましい製造
方法としては、繊維ロービングを開繊ロールを用いて連
続的に走行させながら開繊させた後、溶融ポリアミド樹
脂と接触させ、ポリアミド樹脂を付着させる。この時、
ガラス繊維が十分にほぐされている為、該繊維を構成す
るフィラメント1本、1本まで樹脂が付着、含浸され易
くなる。
【0017】ポリアミド樹脂を付着、含浸させるには、
例えば溶融ポリアミド樹脂にガラス繊維ロービングを浸
漬して通す方法や、コーティング用ダイにガラス繊維ロ
ービングを通す方法や、ダイを用いてガラス繊維ロービ
ングの周りに溶融ポリアミド樹脂を押し出す方法による
ことができる。ガラス繊維ロービング中への溶融ポリア
ミド樹脂の含浸、濡れ性をさらに向上させるために、ガ
ラス繊維に溶融したポリアミド樹脂を被覆、含浸する直
前に、該ガラス繊維をポリアミド樹脂の溶融温度以上に
予熱する、かつあるいはまたは、ダイ内に凹凸部を設
け、張力下に溶融ポリアミド樹脂の付着したガラス繊維
ロービングを引き抜き、さらに加圧ロールでプレスする
工程を組み込むことが特に好ましい。
例えば溶融ポリアミド樹脂にガラス繊維ロービングを浸
漬して通す方法や、コーティング用ダイにガラス繊維ロ
ービングを通す方法や、ダイを用いてガラス繊維ロービ
ングの周りに溶融ポリアミド樹脂を押し出す方法による
ことができる。ガラス繊維ロービング中への溶融ポリア
ミド樹脂の含浸、濡れ性をさらに向上させるために、ガ
ラス繊維に溶融したポリアミド樹脂を被覆、含浸する直
前に、該ガラス繊維をポリアミド樹脂の溶融温度以上に
予熱する、かつあるいはまたは、ダイ内に凹凸部を設
け、張力下に溶融ポリアミド樹脂の付着したガラス繊維
ロービングを引き抜き、さらに加圧ロールでプレスする
工程を組み込むことが特に好ましい。
【0018】本発明のペレットを製造するための、凹凸
部を具備するダイの構造の概略図を図1に示す。該ダイ
の凸部の形状、並びに配置は、溶融ポリアミド樹脂で被
覆されたガラス繊維を傷つけないように設定される。例
えば凸半径12.5から25の凸を10mmから50m
m間隔で配置するのが好ましい。また該ダイの凸部の糸
道からの凸度合い(上側凸と下側凸の高低差)は、ガラ
ス繊維への溶融ポリアミド樹脂の含浸を促進できるの
で、大きい方が好ましいが、被覆したポリアミド樹脂の
粘度や量にもよるが、ガラス繊維の毛羽立ち、さらには
切断、引き取り張力の増大といった問題が発生し、余り
大きくできない。しかし凸部の数を増大させることによ
り凸度合いが小さくても、上記問題を発生させずにポリ
アミド樹脂の含浸を促進できる。好ましい凸部の数は8
個以上であるが、上記凹凸部を具備するダイ中を引き抜
いた後、加圧ロールでプレスする工程を経る場合は7個
以下でも良い。
部を具備するダイの構造の概略図を図1に示す。該ダイ
の凸部の形状、並びに配置は、溶融ポリアミド樹脂で被
覆されたガラス繊維を傷つけないように設定される。例
えば凸半径12.5から25の凸を10mmから50m
m間隔で配置するのが好ましい。また該ダイの凸部の糸
道からの凸度合い(上側凸と下側凸の高低差)は、ガラ
ス繊維への溶融ポリアミド樹脂の含浸を促進できるの
で、大きい方が好ましいが、被覆したポリアミド樹脂の
粘度や量にもよるが、ガラス繊維の毛羽立ち、さらには
切断、引き取り張力の増大といった問題が発生し、余り
大きくできない。しかし凸部の数を増大させることによ
り凸度合いが小さくても、上記問題を発生させずにポリ
アミド樹脂の含浸を促進できる。好ましい凸部の数は8
個以上であるが、上記凹凸部を具備するダイ中を引き抜
いた後、加圧ロールでプレスする工程を経る場合は7個
以下でも良い。
【0019】この様にして得られた、ロープ状又はテー
プ状のガラス長繊維強化ポリアミド樹脂組成物はそのま
ま、あるいはロープ状に成形され冷却されて、8〜13
mmの長さのペレットに切断されて得られる。かかる工
程を経ることによって得られるガラス長繊維強化ポリア
ミド樹脂ペレット中の繊維含有率は少なくとも40重量
%が必要である。繊維の含有率が40重量%より少ない
と、射出成形して得られる成形品は強度、剛性、射撃強
度等が十分向上したものではないからである。本発明の
ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットのペレット長
さは8〜13mmである。ペレット長が8mm以下では
射出成形品中の繊維長が短かくなり、強度、剛性、衝撃
強度が期待していた程には発現しないからであり、その
長さが13mm以上になると、射出成形時に成形不良を
起こし、かえって物性を発現しないからである。
プ状のガラス長繊維強化ポリアミド樹脂組成物はそのま
ま、あるいはロープ状に成形され冷却されて、8〜13
mmの長さのペレットに切断されて得られる。かかる工
程を経ることによって得られるガラス長繊維強化ポリア
ミド樹脂ペレット中の繊維含有率は少なくとも40重量
%が必要である。繊維の含有率が40重量%より少ない
と、射出成形して得られる成形品は強度、剛性、射撃強
度等が十分向上したものではないからである。本発明の
ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットのペレット長
さは8〜13mmである。ペレット長が8mm以下では
射出成形品中の繊維長が短かくなり、強度、剛性、衝撃
強度が期待していた程には発現しないからであり、その
長さが13mm以上になると、射出成形時に成形不良を
起こし、かえって物性を発現しないからである。
【0020】また、本発明のガラス長繊維強化ポリアミ
ド樹脂ペレットは一般にポリアミド樹脂に添加される公
知の物質、例えば酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定
剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑
剤、結晶化促進剤を含むものであっても良い。
ド樹脂ペレットは一般にポリアミド樹脂に添加される公
知の物質、例えば酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定
剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑
剤、結晶化促進剤を含むものであっても良い。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例に示したガラス繊維強化ポリアミド樹脂ペ
レットの評価は次の方法に従って実施した。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例に示したガラス繊維強化ポリアミド樹脂ペ
レットの評価は次の方法に従って実施した。
【0022】(1)ダインスタット衝撃強度 長繊維ペレットを、(株)東洋精機製ダインスタットテ
スタを用いて、繊維の配列方向に垂直に固定し(ペレッ
ト突出長さ5〜6mm)、ハンマーを持ち上げ角90°
で、エネルギーとして40kg−cmに相当させ、又、
打点位置を固定面上3mmにして衝撃させた。次に、ペ
レットが破壊された時のハンマーの振り上がり角(捨て
針の示す値)で示される数値を読んで、吸収エネルギー
とした。下記の関係式から、その試料の衝撃強度を求め
た。
スタを用いて、繊維の配列方向に垂直に固定し(ペレッ
ト突出長さ5〜6mm)、ハンマーを持ち上げ角90°
で、エネルギーとして40kg−cmに相当させ、又、
打点位置を固定面上3mmにして衝撃させた。次に、ペ
レットが破壊された時のハンマーの振り上がり角(捨て
針の示す値)で示される数値を読んで、吸収エネルギー
とした。下記の関係式から、その試料の衝撃強度を求め
た。
【0023】
【数2】
【0024】(2)引張破断強度及び曲げ強度 長繊維ペレットを用いて試験片を射出成形し、下記の測
定法で評価した。
定法で評価した。
【0025】 引張破断強度:ASTM、D−638に準拠 曲げ強度 :ASTM、D−790に準拠 (3)成形加工性 長繊維ペレットを、(株)東芝機械製is−150E射
出成形機を用いて、20ショット捨て打ち後、上記の試
験片等を15ショット連続成形した。又、ホッパー内で
の自重落下の観察を行なった。この時得られる各ショッ
トの可塑化時間から、平均値と標準偏差を求めた。尚、
成形温度300℃、スクリュー回転数100rpm、背
圧なし等の条件にし、自重落下性を(○:ペレットのホ
ッパー内での落下がスムーズ、×:ペレットがスムーズ
に落下しない)で評価した。
出成形機を用いて、20ショット捨て打ち後、上記の試
験片等を15ショット連続成形した。又、ホッパー内で
の自重落下の観察を行なった。この時得られる各ショッ
トの可塑化時間から、平均値と標準偏差を求めた。尚、
成形温度300℃、スクリュー回転数100rpm、背
圧なし等の条件にし、自重落下性を(○:ペレットのホ
ッパー内での落下がスムーズ、×:ペレットがスムーズ
に落下しない)で評価した。
【0026】実施例1 ナイロン66とガラス繊維から次のようにして、ガラス
長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを得た。まず、ガラ
スロービング繊維(1150tex、旭ファイバーグラ
ス(株)製、径16μ、FT594)のロービングボビ
ンを4ロール用意した。このロービングボビンからガラ
スロービング繊維を繰り出し、テフロンシートを巻い
た、25mm径のバー4個をジグザグ状に這わせ、次い
で該ガラスロービング繊維を熱風式予熱炉に導入して、
約300℃に加熱した。
長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットを得た。まず、ガラ
スロービング繊維(1150tex、旭ファイバーグラ
ス(株)製、径16μ、FT594)のロービングボビ
ンを4ロール用意した。このロービングボビンからガラ
スロービング繊維を繰り出し、テフロンシートを巻い
た、25mm径のバー4個をジグザグ状に這わせ、次い
で該ガラスロービング繊維を熱風式予熱炉に導入して、
約300℃に加熱した。
【0027】一方、旭化成工業(株)製レオナ1200
(ナイロン6/6、融点263℃)を50φ単軸押出機
を用いて可塑化、溶融し、コーティングダイへ供給し
た。該ダイに上記にガラスロービング繊維4本を導入
し、ナイロン6/6で被覆し、次いで、凸数12、糸道
から凸度合いが3mm、表面温度285℃に設定された
凸ダイ中を通過させ、先端出口に3mm径の成形ノズル
を付帯し、ロープ状に成形した。
(ナイロン6/6、融点263℃)を50φ単軸押出機
を用いて可塑化、溶融し、コーティングダイへ供給し
た。該ダイに上記にガラスロービング繊維4本を導入
し、ナイロン6/6で被覆し、次いで、凸数12、糸道
から凸度合いが3mm、表面温度285℃に設定された
凸ダイ中を通過させ、先端出口に3mm径の成形ノズル
を付帯し、ロープ状に成形した。
【0028】次いで、水で冷却して固化させ、長さ約1
0mm、径約3mmのペレットを得た。
0mm、径約3mmのペレットを得た。
【0029】引取速度は11m/分であり、ペレット中
のガラスフィラメント繊維含有率は60重量%であっ
た。得られたペレットを乾燥後、諸特性を評価した。そ
の結果を表1に示す。
のガラスフィラメント繊維含有率は60重量%であっ
た。得られたペレットを乾燥後、諸特性を評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0030】実施例2 引取速度を22m/分にした以外は、実施例1と同様の
方法でペレットを得た後、諸特性を評価した。その結果
は表1に示す。
方法でペレットを得た後、諸特性を評価した。その結果
は表1に示す。
【0031】実施例3 引取速度を3m/分にした以外は、実施例1と同様の方
法でペレットを得た後、諸特性を評価した。その結果は
表1に示す。
法でペレットを得た後、諸特性を評価した。その結果は
表1に示す。
【0032】比較例1 糸道からの凸度合いを2mmにした以外は、実施例1と
同様の方法でペレットを得た後、諸特性を評価した。そ
の結果は表1に示す。
同様の方法でペレットを得た後、諸特性を評価した。そ
の結果は表1に示す。
【0033】比較例2 凸ダイを通過させる工程を省いた以外は、実施例1と同
様の方法でペレットを得た後、諸特性を評価した。その
結果は表1に示す。
様の方法でペレットを得た後、諸特性を評価した。その
結果は表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、射出成形して得られた
成形品に於いて、繊維の補強効果が十分に発揮されると
ともに、成形性も安定してかつ物性の優れた、成形用材
料を提供することができる。
成形品に於いて、繊維の補強効果が十分に発揮されると
ともに、成形性も安定してかつ物性の優れた、成形用材
料を提供することができる。
【図1】本発明のペレットを製造するために用いられる
凹凸部を具備するダイの概略図。
凹凸部を具備するダイの概略図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 105:04 B29K 105:04 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 77/00 - 77/12 B29B 9/06,9/14 B29B 15/08 - 15/14 C08K 7/14
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリアミド樹脂と少なくとも40重量%
の平行に配列されたガラス繊維フィラメントとを含む長
さ8〜13mmのガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレ
ットであって、該ペレットのダインスタット衝撃強度が
250kg−cm/cm2以上であることを特徴とする
ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29438392A JP3335388B2 (ja) | 1992-11-02 | 1992-11-02 | ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29438392A JP3335388B2 (ja) | 1992-11-02 | 1992-11-02 | ガラス長繊維強化ポリアミド樹脂ペレット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145509A JPH06145509A (ja) | 1994-05-24 |
JP3335388B2 true JP3335388B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=17807019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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1992
- 1992-11-02 JP JP29438392A patent/JP3335388B2/ja not_active Expired - Fee Related
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