JP3334480B2 - 光ファイバ伝送特性測定装置および測定方法 - Google Patents

光ファイバ伝送特性測定装置および測定方法

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JP3334480B2 JP03628096A JP3628096A JP3334480B2 JP 3334480 B2 JP3334480 B2 JP 3334480B2 JP 03628096 A JP03628096 A JP 03628096A JP 3628096 A JP3628096 A JP 3628096A JP 3334480 B2 JP3334480 B2 JP 3334480B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ソリトンパルス
を伝送する光ファイバの波長分散および非線形光学定数
を測定する光ファイバ伝送特性測定装置および測定方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ中を伝搬する光ソリトンパル
スのスペクトル分布の変化は、光ファイバ出力端で光フ
ァイバ伝搬後のスペクトル分布から測定している。この
スペクトルの伝搬距離に対する変化から光ファイバ中を
伝搬する光ソリトンパルスの性質を決定し、それにより
光ファイバの波長分散および非線形光学定数を測定する
ことができる。従来、伝搬距離に応じたスペクトル分布
の測定は、長さの異なる光ファイバを用いるか、長尺の
光ファイバを順次切断して行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバ伝搬中の光
ソリトンパルスのスペクトル分布を測定するには、従来
は光ファイバの長さを変える必要があり、すでに敷設し
た光ファイバの場合には長さを変えるために光ファイバ
の切断しか方法がなかった。したがって、現に敷設され
ている光ファイバに対する最適な光ソリトン伝送の条件
を決定するには、入射する光ソリトンパルスのピークパ
ワーおよびパルス幅を試行錯誤的に変えて出射端でのス
ペクトル分布を測定する方法がとられていた。しかし、
光ソリトンパルスのピークパワーおよびパルス幅を変え
ることは容易ではなく、実際に伝搬中の光ソリトンパル
スのスペクトル分布を連続的に測定することは不可能で
あった。
【0004】本発明は、敷設後の光ファイバに対して切
断することなく、実際に使用する光ソリトンパルスを用
いて光ファイバ伝搬中のスペクトル分布の変化を連続的
に測定し、光ファイバの波長分散および非線形光学定数
を測定して最適な光ソリトン伝送の条件を決定すること
ができる光ファイバ伝送特性測定装置および測定方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバ伝送
特性測定装置および測定方法は、光ファイバ伝搬中の光
ソリトンパルスのレイリー散乱によって生ずる後方散乱
光を時間分解し、そのスペクトル分布を分析することに
より散乱点における光ソリトンパルスのスペクトル分布
を測定することを特徴とする。
【0006】光ファイバがもつ群速度分散の値が負であ
る波長域(異常分散領域)では、光ファイバ伝搬中の光
ソリトンパルスのレイリー散乱によって生ずる後方散乱
光は、その散乱点における伝搬中の光ソリトンパルスの
時間波形とスペクトル分布に一致する。ただし、その散
乱強度が微弱であるために光ソリトンとしての性質を失
い、通常の光パルスとして伝搬する。この後方散乱光
は、通常の光パルスの伝搬と同様に光ファイバの分散に
よってパルス幅は広がるが、スペクトル成分は変化しな
い。したがって、この後方散乱光のスペクトル成分を時
間分解すれば、光パルスの往復の伝搬時間から光ファイ
バ中の散乱点を決定でき、その点における光ソリトンパ
ルスのスペクトル分布を測定することができる。
【0007】いま、光ファイバに入射する光パルスがN
=1の基本ソリトンとすると、光ファイバ中では時間波
形(パルス波形)とスペクトル分布は変化せずに伝搬す
るので、その後方散乱光のスペクトル分布も不変であ
る。したがって、伝搬距離に対して不変な後方散乱光の
スペクトル分布を測定すれば、基本ソリトンの入射条件
を決定することができる。
【0008】さらに、N=2,3,…の高次ソリトンを
入射させた場合には、光ファイバ伝搬中に時間波形とス
ペクトル分布が複雑に変化するが、ある一定の伝搬周期
で入射時の時間波形とスペクトル分布に復帰する。この
伝搬周期をソリトン周期Z0とすると、入力パルスに対
してパルス幅が最も狭くなり、逆にスペクトル分布が最
も広がる伝搬距離は、N=2の2次ソリトンでは、 mZ0+Z0/2 …(1) となり、N=3の3次ソリトンでは、それぞれ mZ0+Z0/3 …(2) mZ0+2Z0/3 …(3) となる。ここで、mは整数である。
【0009】いま、光ソリトンパルスをsech形と仮定
し、N=1の基本ソリトンの入射時のピークパワーをP
1 、N次ソリトンの入射時のピークパワーをPN とする
と、 PN/P1=N2 …(4) の関係となる。したがって、それぞれのピークパワーP
1 ,PN を測定すれば、伝搬中のソリトンの次数を求め
ることができる。また、任意の入射条件による光ソリト
ンパルスの次数は、伝搬中のスペクトル分布の変化から
も決定することができる。
【0010】また、高次ソリトンを用いてソリトン周期
0 を測定し、次に基本ソリトンの伝搬を確認すれば、
光ファイバの波長分散Dと非線形光学定数n2 を求める
ことができる。いま、基本ソリトンのパルス強度の時間
波形の半値全幅をτ0 、中心波長をλ0 とし、真空中の
光速をCとすると、光ファイバの波長分散Dは、 D=K1π2Cτ0 2/(Z0λ0 2) …(5) で表される。さらに、光ファイバの有効断面積Aeff
規格化した非線形光学定数n2/Aeffは、 n2/Aeff=K12λ0/(P10) …(6) となる。ここで、K1 ,K2 は定数であり、入射光ソリ
トン波形をsech形とすると、K1 =0.322 、K2 =0.77
6 である。
【0011】ところで、光ファイバがもつ群速度分散の
値が正である波長域(正常分散領域)では、光ファイバ
の非線形光学定数n2 による自己位相変調効果によりス
ペクトル幅が広がる。したがって、通常の光パルスを用
いても光ファイバの非線形光学定数n2 を測定すること
ができる。以下、その測定方法について説明する。い
ま、波長分散を無視し、入射パルスのピークパワーをP
0 、中心波長をλ0、スペクトル分布をガウス形とし、
その半値幅をΔω0 とすると、距離Zを伝搬した後のス
ペクトル幅Δωは、 Δω/Δω0={1+K3 2(2πn20Z/(λ0eff))21/2 …(7) で表される。したがって、光ファイバの有効断面積A
eff で規格化した非線形光学定数n2/Aeffは、 n2/Aeff={(Δω/Δω0)2−1}1/2/(2πK30Z/λ0) …(8) となる。ここで、K3 は定数であり、入射光パルス波形
をガウス形とするとK3=0.877 である。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態) 図1は、本発明の光ファイバ伝送特性測定装置の第1の
実施形態を示す。図において、本実施形態の光ファイバ
伝送特性測定装置は、同期信号発生回路1、光パルス発
生器2、光分岐器3、被測定光ファイバ接続装置4、遅
延装置5、光スイッチ6、分光装置7、光検波器8およ
び波長軸表示器9により構成される。符号20は、被測
定光ファイバ接続装置4に接続される被測定光ファイバ
である。ここで、同期信号発生回路1および光パルス発
生器2は、光パルス発生手段に対応する
【0013】光パルス発生器2は、同期信号発生回路1
から出力された同期信号により駆動され、発生した光パ
ルスは光分岐器3を通過し、被測定光ファイバ接続装置
4を介して被測定光ファイバ20に入射される。被測定
光ファイバ20を伝搬中の光パルスは、光ファイバの各
点において連続的に後方散乱光を発生させる。この後方
散乱光は、被測定光ファイバ接続装置4,光分岐器3を
介して光スイッチ6に入力される。一方、同期信号発生
回路1から出力された同期信号は遅延装置5で所定の遅
延時間が与えられる。光スイッチ6はこの同期信号によ
り駆動され、そのパルス幅の時間だけ後方散乱光を通過
させる。この後方散乱光は、分光装置7でスペクトル分
布が分析され、光検波器8で光強度が検波され、分光装
置7の波長掃引に同期した波長軸表示器9にスペクトル
分布が表示される。
【0014】ここで、遅延装置5で設定する遅延時間
は、被測定光ファイバ20の被測定点まで光パルスが往
復する時間とし、光パルスの半値幅と同等の時間だけ後
方散乱光が通過するように光スイッチ6を制御すれば、
測定されたスペクトル分布は被測定点における伝搬中の
光パルスのスペクトル分布を示すことになる。なお、光
スイッチ6のゲート時間は被測定点の距離分解能を決定
する。
【0015】(第2の実施形態)図2は、本発明の光フ
ァイバ伝送特性測定装置の第2の実施形態を示す。な
お、図1に示す構成と同一機能を有するものは、同一名
称および同一符号を付して説明を省略する。本実施形態
の特徴は、第1の実施形態の光スイッチ6に代えて、光
検波器8と波長軸表示器9との間に電気スイッチ10を
挿入するところにある。電気スイッチ10は、遅延装置
5から出力される同期信号のパルス幅の時間だけ光検波
器8の出力信号を通過させる。
【0016】本構成では、被測定光ファイバ20からの
後方散乱光は分光装置7でスペクトル分布が分析され、
光検波器8で光強度が検波された後に、その強度信号が
第1の実施形態と同様の遅延時間で制御された電気スイ
ッチ10を通過する。これにより、第1の実施形態と同
様に、分光装置7の波長掃引に同期した波長軸表示器9
にスペクトル分布が表示される。なお、電気スイッチ1
0のゲート時間は被測定点の距離分解能を決定する。
【0017】(第3の実施形態)図3は、本発明の光フ
ァイバ伝送特性測定装置の第3の実施形態を示す。な
お、図1または図2に示す構成と同一機能を有するもの
は、同一名称および同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態の特徴は、第1の実施形態の遅延装置5,光
スイッチ6,波長軸表示器9に代えて、強度の時間軸表
示器11を用いるところにある。時間軸表示器11に
は、同期信号発生回路1から同期信号が入力される。
【0018】本構成では、被測定光ファイバ20からの
後方散乱光は、通過波長が固定された分光装置7を通過
し、光検波器8で光強度が検波され、その強度が時間軸
表示器11に表示される。分光装置7の通過波長を後方
散乱光の中心波長に固定すると、検波された強度の時間
変化は被測定光ファイバ20を伝搬中の光パルスの中心
波長の強度変化を示す。
【0019】(第4の実施形態)図4は、本発明の光フ
ァイバ伝送特性測定装置の第4の実施形態を示す。な
お、図1〜図3に示す構成と同一機能を有するものは、
同一名称および同一符号を付して説明を省略する。本実
施形態の特徴は、第1の実施形態の同期信号発生回路1
と光パルス発生器2に代えて、自ら所定のパルス幅を有
する光パルスを発生する光パルス発生器12と、その出
力光パルスから同期信号を抽出する同期信号抽出回路1
3を用いるところにある。
【0020】本構成では、第1の実施形態の同期信号発
生回路1から出力される同期信号に対応するものとし
て、同期信号抽出回路13で光パルスから同期信号を抽
出して利用する。この同期信号を遅延装置5を介して光
スイッチ6に与え、そのパルス幅の時間だけ後方散乱光
を通過させる。それ以降の動作は第1の実施形態と同様
である。なお、第2および第3の実施形態にも本実施形
態の構成を適用することができる。
【0021】(第5の実施形態)図5は、本発明の光フ
ァイバ伝送特性測定装置の第5の実施形態を示す。な
お、図1〜図4に示す構成と同一機能を有するものは、
同一名称および同一符号を付して説明を省略する。本実
施形態の特徴は、第4の実施形態の同期信号抽出回路1
3に代えて、所定のパルス幅を有する同期信号を発生す
るパルス信号発生器14と、光パルス発生器12と光分
岐器3との間に、パルス信号発生器14から出力される
パルス信号のパルス幅の時間だけ光パルスを通過させる
光スイッチ15を備えたところにある。なお、光パルス
発生器12に代えて、第1〜第3の実施形態のように同
期信号発生回路1と光パルス発生器2を用いてもよい。
パルス信号発生器14から出力されるパルス信号は遅延
装置5を介して光スイッチ6に与えられ、そのパルス幅
の時間だけ後方散乱光を通過させる。
【0022】光パルスの繰り返し周期が被測定光ファイ
バ20を光パルスが往復する伝搬時間よりも短いときに
は、光ファイバ中に多数の光パルスが存在し、その後方
散乱光はこれら多数の光パルスの合成になるので、反射
点を確定することが困難になる。本構成では、パルス信
号発生器14で発生するパルス信号の繰り返し周期を光
パルスの往復の伝搬時間より長くし、その所定のパルス
幅で光パルスを時間的に選択して送出することにより前
記の問題を解決する。ただし、光スイッチ15のゲート
時間内に多数の光パルスが送出されることにより平均電
力が大きくなって検出感度が向上する効果と、光スイッ
チ6,15のゲート時間で決まる距離分解能はトレード
オフの関係にある。なお、第2および第3の実施形態に
も本実施形態の構成を適用することができる。
【0023】
【実施例】図1〜図5に示す各部の具体的構成例を示
す。同期信号発生回路1と光パルス発生器2との組み合
わせは能動モード同期型の光パルス発生器であり、半導
体レーザ,モードロックYAGレーザなどを用いること
ができる。また、光パルス発生器12は受動モード同期
型の光パルス発生器であり、衝突パルスモードロックレ
ーザを用いることができる。同期信号抽出回路13は、
出力光パルスの一部を光検波器で検波する回路を用いる
ことができる。
【0024】光分岐器3は、光パルスを被測定光ファイ
バ接続装置4を介して被測定光ファイバ20に送出し、
被測定光ファイバ20から戻ってくる後方散乱光を分岐
するものであり、ハーフミラー,偏光ビームスプリッ
タ,無偏光ビームスプリッタ,光方向性結合器,光サー
キュレータなどを用いることができる。光パルスを所定
の時間だけ通過させる光スイッチ15および後方散乱光
を所定の時間だけ通過させる光スイッチ6は、電気光学
変調器,音響光学変調器などを用いることができる。
【0025】分光装置7は、後方散乱光のスペクトルを
分析するものであり、分散プリズム,回折格子形分光
器,ファブリペロー形分光器,誘電体多層膜フィルタな
どの波長フィルタ,色ガラスフィルタなどを用いること
ができる。なお、分光装置7,光検波器8および波長軸
表示器9に代えて、これらが一体となった光スペクトラ
ムアナライザを用いてもよい。また、図3に示す構成で
は、分光装置7および光検波器8が一体となった光スペ
クトラムアナライザを用い、その検波出力を利用するよ
うにしてもよい。
【0026】時間軸表示器11は、後方散乱光のスペク
トル分布を時間軸上に表示するものであり、オシロスコ
ープなどを用いることができる。 (実験結果)図6は、第1の実施形態による実験結果を
示す。図において、右横軸は波長、左横軸は光ファイバ
伝搬距離、縦軸はスペクトル強度であり、実験結果が3
次元表示になっている。本実験では、長さ 1.5kmの被
測定光ファイバに対して、中心波長λ0 =1.45μm,パ
ルス幅τ0 =9ps,平均パワーP=1mWの3次の光
ソリトンパルスを用いた。光ファイバ伝搬距離の増加に
伴い中心波長の強度は減少し、スペクトル幅が広がって
いることがわかる。さらに伝搬距離が増加すると、スペ
クトルの中心強度は回復するとともにその広がりも狭く
なる。この測定結果は、被測定光ファイバが入射光ソリ
トンパルスに対してソリトン周期の0.43倍であることを
示している。
【0027】第2の実施形態および第4の実施形態にお
いても同様の結果が得られる。第3の実施形態では、被
測定光ファイバ20の入射光パルスを3次ソリトンとす
ると、その強度はソリトン周期Z0 の往復時間ごとに極
大値を示し、(2),(3)式で決まる時間ごとに極小値を示
す。この様子は図6において、スペクトル分布の中心波
長λ0 における伝搬距離方向の断面図になる。さらに、
分光装置7の通過波長を掃引し、各波長ごとの強度を測
定して3次元表示すれば、図6と同様の結果が得られ
る。
【0028】図7は、第5の実施形態による実験結果を
示す。図において、右横軸は光ファイバ伝搬距離、左横
軸は波長、縦軸はスペクトル強度であり、実験結果が3
次元表示になっている。本実験では、長さ5kmの被測
定光ファイバに対して3次の光ソリトンパルスを伝搬さ
せた。光パルスの送出はパルス間隔56μ秒、パルス幅1
μ秒のパルス信号で制御した。また、後方散乱光の通過
についても同じパルス信号で制御した。ここで用いた光
パルス発生器12の繰り返し周期は10n秒であるので、
送出光パルスには約100 個の光ソリトンパルスが存在し
受光感度が向上している。図に示すように、伝搬距離
3.5kmにおいて、中心波長成分が最大になり、入力光
パルスのスペクトル分布が再現している。また、光ファ
イバ伝搬中の光ソリトンパルスのスペクトル分布の変化
が克明に測定できることがわかる。
【0029】(光ファイバ伝送特性測定手順)光ソリト
ンパルスを用いて光ファイバの異常分散領域での分散定
数および非線形光学定数を求める手順を示す。 ピークパワーPN の任意の高次光ソリトンパルスに
よる光ファイバ伝搬中のスペクトル分布および中心波長
λ0 を測定する。 測定されたスペクトル分布から、中心波長強度の極
大点の伝搬周期であるソリトン周期Z0 と光ソリトンパ
ルスの次数Nを (1),(2),(3)式を用いて決定する。 N=1の基本光ソリトンパルスの入射パワーを (4)
式を用いて求め、基本光ソリトンパルスの伝搬条件を設
定する。 伝搬距離に対してスペクトル分布が不変になる基本
光ソリトンパルスの伝搬を確認する。 (5)式を用いて分散定数Dを求める。 (6)式を用いて非線形光学定数n2 を求める。
【0030】次に、通常の光パルスを用いて光ファイバ
の非線形光学定数を求める手順を示す。通常の光パルス
では、光ファイバの非線形光学定数n2 による自己位相
変調効果でスペクトル幅が広がるので、このスペクトル
幅を測定することにより非線形光学定数n2 を測定する
ことができる。 入射光パルスのピークパワーP0 、中心波長λ0
スペクトル半値幅Δω0を測定する。 伝搬距離Zにおけるスペクトル幅Δωを測定する。 (8)式を用いて非線形光学定数n2 を求める。
【0031】ところで、伝搬距離Zが長くなると、光フ
ァイバの分散の効果でスペクトル幅がさらに広がる。し
かし、本発明の後方散乱光を観測する構成では、短い距
離で自己位相変調効果によるスペクトル幅の広がりのみ
を測定できるので、長尺の光ファイバを切断することな
く非線形光学定数n2 を測定することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ファイ
バ伝送特性測定装置および測定方法では、光ファイバ伝
搬中の光パルスのスペクトル分布を測定することができ
るので、基本ソリトンの入射条件を決定することが可能
となる。また、高次ソリトンを入射させてそのソリトン
周期を測定することにより、敷設した光ファイバを切断
することなく、光ファイバ伝搬中の光ソリトンパルスの
次数、光ファイバの分散定数および非線形光学定数を測
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ伝送特性測定装置の第1の
実施形態を示すブロック図。
【図2】本発明の光ファイバ伝送特性測定装置の第2の
実施形態を示すブロック図。
【図3】本発明の光ファイバ伝送特性測定装置の第3の
実施形態を示すブロック図。
【図4】本発明の光ファイバ伝送特性測定装置の第4の
実施形態を示すブロック図。
【図5】本発明の光ファイバ伝送特性測定装置の第5の
実施形態を示すブロック図。
【図6】第1の実施形態による実験結果を示す図。
【図7】第5の実施形態による実験結果を示す図。
【符号の説明】
1 同期信号発生回路 2 光パルス発生器 3 光分岐器 4 被測定光ファイバ接続装置 5 遅延装置 6 光スイッチ 7 分光装置 8 光検波器 9 波長軸表示器 10 電気スイッチ 11 時間軸表示器 12 光パルス発生器 13 同期信号抽出回路 14 パルス信号発生器 15 光スイッチ 20 被測定光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 田邉 英治 (56)参考文献 特開 昭58−113831(JP,A) 特開 平7−5067(JP,A) 特開 平2−281122(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 11/00 - 11/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光パルスを発生する光パルス発生手段
    と、 前記光パルスを被測定光ファイバに導き、またその光パ
    ルスの伝搬により被測定光ファイバ中で生じた後方散乱
    光を分岐する光分岐器と、 前記光パルス発生手段から出力される前記光パルスと同
    期した同期信号に、前記被測定光ファイバの被測定点ま
    で前記光パルスが往復する時間に相当する遅延時間を与
    える遅延装置と、 前記遅延時間を与えられた同期信号に応じて、前記光パ
    ルスの半値幅に応じた所定のゲート時間だけ前記後方散
    乱光を通過させる光スイッチと、 前記光スイッチを通過した後方散乱光のスペクトル分布
    を分析する分光装置と、 前記分光装置の出力を光検波する光検波器と、 前記光検波器の出力を入力して波長軸上に光強度分布を
    表示する波長軸表示器とを備え、前記光パルスは、光ソリトンパルスまたは前記被測定光
    ファイバ中で自己位相変調を起こす光パルスである こと
    を特徴とする光ファイバ伝送特性測定装置。
  2. 【請求項2】 光パルスを発生する光パルス発生手段
    と、 前記光パルスを被測定光ファイバに導き、またその光パ
    ルスの伝搬により被測定光ファイバ中で生じた後方散乱
    光を分岐する光分岐器と、 前記光分岐器で分岐された後方散乱光のスペクトル分布
    を分析する分光装置と、 前記分光装置の出力を光検波する光検波器と、 前記光パルス発生手段から出力される前記光パルスと同
    期した同期信号に、前記被測定光ファイバの被測定点ま
    で前記光パルスが往復する時間に相当する遅延時間を与
    える遅延装置と、 前記遅延時間を与えられた同期信号に応じて、前記光パ
    ルスの半値幅に応じた所定のゲート時間だけ前記光検波
    器の出力を通過させる電気スイッチと、 前記電気スイッチを通過した前記光検波器の出力を入力
    して波長軸上に光強度分布を表示する波長軸表示器とを
    備え、前記光パルスは、光ソリトンパルスまたは前記被測定光
    ファイバ中で自己位相変調を起こす光パルスである こと
    を特徴とする光ファイバ伝送特性測定装置。
  3. 【請求項3】 光パルスを発生する光パルス発生手段
    と、 前記光パルスを被測定光ファイバに導き、またその光パ
    ルスの伝搬により被測定光ファイバ中で生じた後方散乱
    光を分岐する光分岐器と、 前記光分岐器で分岐された後方散乱光のスペクトル分布
    を分析する分光装置と、 前記分光装置の出力を光検波する光検波器と、 前記光パルス発生手段から出力される前記光パルスと同
    期した同期信号と前記光検波器の出力を入力して時間軸
    上に光強度分布を表示する時間軸表示器とを備え、前記光パルスは、光ソリトンパルスまたは前記被測定光
    ファイバ中で自己位相変調を起こす光パルスである こと
    を特徴とする光ファイバ伝送特性測定装置。
  4. 【請求項4】 被測定光ファイバに所定の光パルスを入
    射し、光分岐器を用いて前記被測定光ファイバ中で発生
    した後方散乱光を分岐し、前記光パルスの伝搬距離に対
    応する遅延時間で抽出した後方散乱光のスペクトル分布
    を分析し、後方散乱光の散乱点における光のスペクトル
    分布から被測定光ファイバの伝送特性を測定する光ファ
    イバ伝送特性測定方法であって、前記光パルスは光ソリ
    トンパルスまたは前記被測定光ファイバ中で自己位相変
    調を起こす光パルスであることを特徴とする光ファイバ
    伝送特性測定方法。
  5. 【請求項5】 前記光パルスが光ソリトンパルスである
    場合に、伝搬距離に対する後方散乱光のスペクトル分布
    を測定し、光ファイバ伝搬中の光ソリトンパルスの次数
    およびソリトン周期を決定することを特徴とする請求項
    4に記載の光ファイバ伝送特性測定方法。
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