JP3333631B2 - 保存血液製剤用輸血システム - Google Patents
保存血液製剤用輸血システムInfo
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Description
リウムイオン濃度を調整し、加えて、白血球を除去する
装置に関するものである。
年、輸血後に血液製剤中の活性のある白血球によるGV
HD発現の危険性が明らかになった。その対策として今
後、血液製剤への放射線照射が一般化すると考えられ
る。しかし、放射線照射された血液製剤は白血球中のリ
ンパ球を死滅させ、GVHDは防げるが、不活化された
白血球本体の存在が輸血後に抗原として認識され同種抗
原ができるので同時抗原感作を防ぐことができない。ま
た放射線照射された血液製剤は、保存期間中にカリウム
イオン濃度が上昇するため、使用直前に照射を行なわな
ければならず、臨床上の対応が難しい場合が多かった。
したがって、カリウムイオンを除去して輸血後の高カリ
ウム血症を防止すると同時に白血球除去によるGVHD
等の副作用を防止することにより輸血の安全性を確保で
きる輸血システムの出現が望まれていた。
の保存血液製剤のイオン濃度調整及び、白血球除去を行
う輸血システムであって、導入口と導出口を有するカリ
ウムイオン調整・白血球除去室を備え、該カリウムイオ
ン調整・白血球除去室内には、袋状の白血球除去フィル
ターを装着し、該フィルターの内側に血液中のカリウム
イオン濃度を調整することができるイオン調整体を装填
した保存血液製剤用輸血システムを提供する。 [2]本発明は、輸血時の保存血液製剤のイオン濃度調
整及び、白血球除去を行う輸血システムであって、導入
口と導出口を有するカリウムイオン調整・白血球除去室
を備え、該カリウムイオン調整・白血球除去室内には、
袋状の白血球除去フィルターを装着し、該フィルターの
外側に血液中のカリウムイオン濃度を調整することがで
きるイオン調整体を配置し、該イオン調整体の外側に袋
状のフィルターを配置した保存血液製剤用輸血システム
を提供する。
イオン濃度調整及び、白血球除去を行う輸血システムで
あって、導入口と導出口を有し、内部にイオン調整体を
装填したカリウムイオン調整室を備え、該カリウムイオ
ン調整室の上流または下流には、導入口と導出口を有
し、内部に袋状の白血球除去フィルターを配置した白血
球除去室が設けられている保存血液製剤用輸血システム
を提供する。
換樹脂であり、白血球除去フィルターが不織布である
[1]ないし[3]に記載の保存血液製剤用輸血システ
ムを提供する。
ブを通じて、イオン調整・白血球除去室に血液を通過さ
せるので、イオン調整室を出た血液は、特定のイオン濃
度が調整され、白血球が除去されたものとなる。
ム1aの一実施態様を示す平面図で、図2は、図1のA
−A断面図である。
輸血システム1aにおいては、イオン調整・白血球除去
室6の導入口5、導出口10にそれぞれ連結チューブ
3、接続チューブ11が接続されており、連結チューブ
3の先端には保存血液を導入するための合成樹脂製瓶針
2が接続されている。接続チューブ11の後からは、チ
ャンバー12、輸血チューブ13、注射針14の順に接
続されている。そして、連結チューブ3及び輸血チュー
ブ13の途中には、ロールクランプ4a、4bが配置さ
れている。イオン調整・白血球除去室6には、白血球除
去フィルター8内にイオン交換樹脂よりなるイオン調整
体9を装填したイオン調整・白血球除去体7が配置され
ている。本発明に使用するイオン交換樹脂は、交換能が
40〜200mg/gで、粒径が0.2〜1.5mm、
好ましくは、交換能が60〜140mgで、粒径0.3
〜1.2mmのものを使用し、白血球除去フィルター8
には、直径20μ以下の不織布が使用される。
用いて保存血液製剤のイオン濃度調整と白血球除去を行
うには、合成樹脂製瓶針2を血液製剤が保存されている
血液バッグ(図示せず)の輸血口に差し込んで接続し、
ロールクランプ4a、4bを解放するとともに、血液バ
ッグと保存血液製剤の輸血システム1aにヘッド差を利
用して、連結チューブ3、イオン調整・白血球除去室
6、接続チューブ11、チャンバー12、輸血チューブ
13の順に保存血液を通して行き、注射針14を患者に
穿刺した後、ロールクランプ4bにて血液流速の調整を
行い輸血が行われる。
図3のB−B断面図である。図3、図4に示した輸血シ
ステム1bは、図1、図2のイオン調整・白血球除去室
6においてイオン調整体9を白血球除去フィルター8の
内側に装填することに代えて、イオン調整・白血球除去
室61において、イオン調整体91を白血球除去フィル
ター81の外側に配置したものである。イオン調整体9
1は、さらに外側に設けたフィルター15によって保持
されている。白血球除去フィルター81は、不織布から
なり、フィルター15は、スクリーンメッシュからなっ
ている。
図5のC−C断面図である。図5の輸血システム1c
は、白血球除去室17とイオン調整室16が分離されて
おり白血球除去室17は、イオン調整室16の後に設け
られている。図5、図6に示すように、この実施態様の
輸血システム1cにおいては、イオン調整室16の導入
口54、白血球除去室17の導出口105にそれぞれ連
結チューブ32、接続チューブ132が接続されてお
り、イオン調整室16と白血球除去室17はの間は、接
続チューブ112にて接続されている。連結チューブ3
2の先端には保存血液を導入するための合成樹脂製瓶針
22が接続され、輸血チューブ132の先端には、注射
針142が接続されている。そして、連結チューブ32
及び輸血チューブ132の途中には、ロールクランプ4
2a、42bが配置され、イオン調整室16、白血球除
去室17には、それぞれイオン交換樹脂よりなるイオン
調整体92、不織布からなる白血球除去フィルター82
が装填されている。イオン調整体92の前後には、イオ
ン調整体92の固定及び、異物のろ過の目的でフィルタ
ー15a、15bが設けられている。
用いて保存血液製剤のイオン濃度調整と白血球除去を行
うには、合成樹脂製瓶針22を血液製剤が保存されてい
る血液バッグ(図示せず)の輸血口に差し込んで接続
し、ロールクランプ42a、42bを解放するととも
に、血液バッグと保存血液製剤の輸血システム1cにヘ
ッド差を利用して、連結チューブ32、イオン調整室1
6、接続チューブ112、白血球除去室17、輸血チュ
ーブ132の順に保存血液を通して行き、注射針142
を患者に穿刺した後、ロールクランプ42bにて血液流
速の調整を行い輸血が行われる。図5の輸血システム1
cは、白血球除去室17は、イオン調整室16の後に設
けてあるが、前に設けてもかまわない。
中のカリウムイオン濃度調整・白血球除去試験を次の通
り行った。実施例1 血液保存液としてCPD液を含む軟質ポリ塩化ビニル製
血液バッグ(採血容量200ml)に保存した血液20
0mlをロールクランプ4a、4bを調節し、連結チュ
ーブ3を経てイオン調整・白血球除去室6へ落差70c
mで導入する。血液の流下速度は、25ml/分で通過
させ、血液を受け器に採取する。イオン調整・白血球除
去室6の内部には、平均粒型0.4mm、交換能70m
g/gのイオン交換樹脂としてポリスチレンスルホン酸
ナトリウム10gを充填した。上記のシステム1を用い
てイオン調整・白血球除去室6を通過前後の血しょう中
カリウムイオン濃度をDIONEX社のイオンクロマト
グラフ装置4500iを用いて測定した。また、白血球
除去フィルター8通過前後の白血球数は試験管へTur
k’s液を900μl加えた後、検体を100μl加
え、ミキサーにてサンプルを撹拌後、赤血球を溶血させ
るために10分間静地した。この液をナジェットチャン
バーを使用して、光学顕微鏡により40グリット中の全
白血球をカウントした。結果を表−1に示す。
臓手術に使用する時、血液バッグに接続、もしくは、血
液バッグシステムの中に組み込んである本発明の装置に
輸血する前に血液製剤を通過させることにより血漿中の
カリウムイオンのイオン濃度を低下させることができ、
加えて、白血球を除去できるので、輸血後の高カリウム
血症を防止すると同時に白血球除去によるGVHD等の
副作用を防止することができ、輸血の安全性を確保でき
る。したがって、比較的保存期間の長い血液製剤でも安
心して使用でき、洗浄赤血球や新鮮血を使用する機会も
減り、それらの使用に伴う保存期間、副作用または製剤
の確保の問題も減少する。また本発明の装置に使用する
イオン交換樹脂には、イオン交換能にすぐれたものを使
用することにより、イオン交換室を小型することが可能
であり、さらに粒径の均一性においても、すぐれたもの
を使用することによって、保存血液がイオン調整室を通
過する際の圧損失を抑えることができるので、血液ポン
プやプレッシャーカフの使用によって、血液流速が50
ml/min.のような急速輸血での使用が可能とな
り、心臓手術をはじめとする大量輸血症例に対応するこ
とができる。
ルクランプ 5 、51、52、53、54、55 導入口 6 、61 イオン調整・白血球除去室 7 、71 イオン調整・白血球除去体 8 、81、82 白血球除去フィルター 9 、91、92 イオン調整体 10 、101、102、103、104、105 導
出口 11 、111、112 接続チューブ 12 、121 チャンバー 13 、131、132 輸血チューブ 14 、141、142 注射針 15 、15a、15b フィルタ− 16 イオン調整室 17 白血球除去室
Claims (4)
- 【請求項1】輸血時の保存血液製剤のイオン濃度調整及
び、白血球除去を行う輸血システムであって、導入口と
導出口を有するカリウムイオン調整・白血球除去室を備
え、該カリウムイオン調整・白血球除去室内には、袋状
の白血球除去フィルターを装着し、該フィルターの内側
に血液中のカリウムイオン濃度を調整することができる
イオン調整体を装填したことを特徴とする保存血液製剤
用輸血システム。 - 【請求項2】輸血時の保存血液製剤のイオン濃度調整及
び、白血球除去を行う輸血システムであって、導入口と
導出口を有するカリウムイオン調整・白血球除去室を備
え、該カリウムイオン調整・白血球除去室内には、袋状
の白血球除去フィルターを装着し、該フィルターの外側
に血液中のカリウムイオン濃度を調整することができる
イオン調整体を配置し、該イオン調整体の外側に袋状の
フィルターを配置したことを特徴とする保存血液製剤用
輸血システム。 - 【請求項3】輸血時の保存血液製剤のイオン濃度調整及
び、白血球除去を行う輸血システムであって、導入口と
導出口を有し、内部にイオン調整体を装填したカリウム
イオン調整室を備え、該カリウムイオン調整室の上流ま
たは下流には、導入口と導出口を有し、内部に袋状の白
血球除去フィルターを配置した白血球除去室が設けられ
ていることを特徴とする保存血液製剤用輸血システム。 - 【請求項4】イオン調整体がイオン交換樹脂であり、白
血球除去フィルターが不織布であることを特徴とする請
求項1ないし3に記載の保存血液製剤用輸血システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12977594A JP3333631B2 (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | 保存血液製剤用輸血システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12977594A JP3333631B2 (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | 保存血液製剤用輸血システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07308368A JPH07308368A (ja) | 1995-11-28 |
JP3333631B2 true JP3333631B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=15017913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12977594A Expired - Lifetime JP3333631B2 (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | 保存血液製剤用輸血システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3333631B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2938449B1 (fr) * | 2008-11-19 | 2010-12-31 | Interlab | Sachet,notamment sachet filtrant,comprenant un dispositif y facilitant le prelevement d'un filtrat. |
EP3710084A1 (en) * | 2017-11-17 | 2020-09-23 | Swedish Orphan Biovitrum AB (publ) | Syringe assembly with ion-exchange material |
-
1994
- 1994-05-19 JP JP12977594A patent/JP3333631B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07308368A (ja) | 1995-11-28 |
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