JP3333621B2 - 果菜類の収穫ハンド装置 - Google Patents

果菜類の収穫ハンド装置

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JP3333621B2 JP03704394A JP3704394A JP3333621B2 JP 3333621 B2 JP3333621 B2 JP 3333621B2 JP 03704394 A JP03704394 A JP 03704394A JP 3704394 A JP3704394 A JP 3704394A JP 3333621 B2 JP3333621 B2 JP 3333621B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミニリンゴ、ミニトマ
ト、さくらんぼ等の略球状の果菜類を収穫するためのハ
ンド装置に係り、より詳しくは、自走式収穫用ロボット
等に装着した真空式の収穫ハンド装置の構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の真空吸引式の果菜類収穫用ハン
ド装置の先行技術として、例えば特開平5−85128
号公報には、負圧発生装置に連通した筒の先端に吸引パ
ッドを設け、この筒を吸引パッドが前進した捕捉位置と
後退した柄切断位置とに進退動可能に設け、前記筒の外
周部には、果菜類の柄Eを切断するためのカッタと、前
端が果菜類通過用に開口し、且つ櫛歯状のカバー体と、
該カバー体の内周面に沿って上向き回動する柄保持部材
とを備え、このカバー体の下方には、柄を切断した果菜
類を一旦支持する捕捉部ケースと、外部下方の収納用駕
籠に導くとき開放するシャッタとを備えた構成を提案し
ている。
【0003】そして、この構成によれば、前記吸引パッ
ドにて果菜類を吸着した後、カバー体を前進させてその
内部に果菜類を捕捉し、この状態で柄E保持部材を上向
き回動させて、カバー体の櫛歯内に果菜類の柄を挟み、
この状態で前記吸引を開放すると略同時にカッタを作動
させて果菜類の柄を切断することにより、その下方の捕
捉部ケースに果菜類が支持されるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成によれば、前記カバー体内に1つの果菜類を取
り込んでカッタにより柄を切断して果菜類をもぎ取るの
で、動作すべき部品点数が多くなり、その制御も複雑に
なるという問題があった。また、吸着パッドで果菜類を
吸引してからこの果菜類の柄を切断する迄の1サイクル
作業所要時間が長く掛かって、果菜類の収穫作業効率が
非常に悪いという問題があった。
【0005】本発明は、これらの問題を解決し、収穫ハ
ンド体の吸引部から直接果菜類を取り込むようにして果
菜類の収穫作業効率を向上させるようにした収穫ハンド
装置を提供することを第1の目的とし、第2の目的はそ
の場合の吸引部内の果菜類の有無により、その後の収穫
ハンド体の動作を効率良く行うことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、進退移動可能に構成された
マニピュレータに取り付けられ、内部を負圧により果菜
類の搬送通路となるように形成した筒体と、該筒体先端
の果菜類吸引部とにより構成された収穫ハンド体であっ
て、前記吸引部には、先端側を先き窄まり状に形成した
複数個の分割型くちばし片を装着し、該複数のくちばし
片を開閉アクチュエータにて拡狭開閉動するように構成
する一方、前記くちばし片の先端側が大きい振幅となる
ようにマニピュレータを首振り動作させる駆動手段を設
けたことを特徴とするものである。
【0007】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の果菜類収穫ハンド装置において、前記複数のくちば
し片の拡狭開閉動により果菜類を包囲した状態で前記複
数のくちばし片の先端側が大きい振幅となるようにマニ
ピュレータにて首振り動作させ後、再度くちばし片を複
数回拡狭開閉動駆動させるように制御する前記制御手段
を設けたものである。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2記載の果菜類の収穫ハンド装置において、前記吸
引部には、果菜類を検出する感知センサを設け、感知セ
ンサにてくちばし片の内側に果菜類を検出すべく前記複
数のくちばし片を拡狭開閉動駆動させるように制御する
制御手段を設けたものである。
【0009】
【実施例】次に、本発明を具体化した実施例について説
明する。図1は本発明のマニピュレータを備えた自走式
の収穫用ロボットの正面図、図2は側面図である。収穫
用ロボットは、その走行機体1の上面に突出する回転可
能な支柱2にマニピュレータ3を昇降及び上下揺動可能
に装着し、該マニピュレータ3の先端部寄り部位に収穫
ハンド体4を取付けしたものにて構成され、視覚センサ
40にて果菜類Kの存在箇所を認識し、コンピュータ等
の制御手段41にてマニピュレータ3及び収穫ハンド体
4を作動させて果菜類Kを収穫ハンド体4に取り込むよ
うに制御される構成である。
【0010】走行機体1内に図示しないバッテリ及び電
動モータを備えて、これにより走行車輪5を駆動させ
る。また、左右旋回用電動モータ6からの動力をベルト
と遊星歯車等からなる減速機構7を介して、前記支柱2
をその軸線(縦軸線)回りに回転させるように伝達す
る。マニピュレータ3が取付く本体フレーム8は支柱2
におけるボールネジ部に螺合され、昇降可能に装着さ
れ、支柱2の上端に設けた昇降用電動モータ9により本
体フレーム8を昇降動させる。なお、昇降用電動モータ
9の電源OFF時にマニピュレータ3が自重にて自然落
下することがあり得るので、支柱2には下限リミットス
イッチより下方にストッパーを設けることが好ましい。
また、本体フレーム8は回動軸8a(図4参照)回りに
支柱2に対して上下回動するように構成されている。そ
して、本体フレーム8と一体的なマニピュレータ3の上
下揺動は、上下揺動用電動モータ10からの動力を遊星
歯車等からなる減速機構11を介して実行される。左右
旋回用電動モータ6、昇降用電動モータ9及び上下揺動
用電動モータ10は各々定格出力100Wで定格回転数
3000rpmの交流サーボモータであり、正逆回転可
能なものである。
【0011】これらの構成により、後述するマニピュレ
ータ3における進退フレーム12の位置、ひいては収穫
ハンド体4の位置が上下し、また収穫ハンド体4の先端
の向きが左右及び上下に変更することができる。換言す
ると、走行機体1が位置停止状態であっても、収穫ハン
ド体4を3次元的に姿勢変更させることができるように
構成されている。また、前記左右旋回用電動モータ6と
減速機構7とにより、前記支柱2をその軸線(縦軸線)
回りに左右往復回動させることにより、該支柱2に取付
いたマニピュレータ3ひいては収穫ハンド体4の先端吸
引部30を大きい振幅にて左右に首振り揺動することが
でき、上下揺動用電動モータ10と減速機構11とによ
り、マニピュレータ3ひいては収穫ハンド体4の先端吸
引部30を大きい振幅にて左右に首振り揺動することが
できる構成である。
【0012】マニピュレータ3は本体フレーム8に対し
て進退動し、且つこれに対して収穫ハンド体4を迅速に
進退動させるように構成されたものであり、その1実施
例を図3〜図7を参照しながら説明する。進退フレーム
12の長手方向に沿って配置される左右一対のタイミン
グベルト13,14を、進退フレーム12の前後端部の
支軸15,16にそれぞれ単独にて回転可能に支持され
たプーリ17a,17b及びプーリ18a,18bに巻
掛けてあり、進退フレーム12の長手方向中途部は本体
フレーム8から突出するブラケット部20,20に摺動
自在に支持されている。
【0013】そして、一方のタイミングベルト13の下
辺側の一部を固定片21を介して進退フレーム12の下
面における前後中途部に固定し、このタイミングベルト
13の進退フレーム12より上側辺部において、本体フ
レーム8に搭載した正逆回転可能な進退用駆動モータ2
2から減速機構23を介して回転する駆動プーリ24に
巻掛けられ、且つ一対のアイドラプーリ25,25にて
押えられている。他方のタイミングベルト14の上辺側
の一部が固定片26を介して進退フレーム12の上面側
において固定されており、このタイミングベルト14の
下辺側に連結片27を介して前記収穫ハンド体4の取付
けブラケット28に連結する。また、この取付けブラケ
ット28は前記進退フレーム12の下面のレール部12
aに対して摺動自在に吊支されている。
【0014】この構成により、図3及び図7において、
駆動プーリ24が矢印A方向に回転(正回転、図3の時
計回り方向回転)すると、一方のタイミングベルト13
は進退フレーム12の下面側に固定されているから、こ
のタイミングベルト13の矢印A′方向の動きに応じて
進退フレーム12が矢印A′方向に速度Vにて前進す
る。このとき、他方のタイミングベルト14はその上辺
側にて本体フレーム8におけるブラケット部20等に固
定され、且つタイミングベルト14は前記タイミングベ
ルト13とは別個に回転し得るから、当該タイミングベ
ルト14のプーリ18a,18bが逆回転(図3の反時
計回り方向回転)し、このタイミングベルト14の上辺
側は矢印B方向に移動することになる。
【0015】これにより、タイミングベルト14の下辺
側の連結片27ひいては収穫ハンド体4の取付けブラケ
ット28は進退フレーム12に対して速度Vにて矢印
A′方向に前進する。従って、前記収穫ハンド体4は進
退フレーム12の前進速度Vに対して倍の速度2Vにて
前進することになる。換言すれば、収穫ハンド体4は進
退フレーム12の移動距離Lの2倍の距離の距離2Lだ
け移動するので、マニピュレータ3を小型化した状態
で、収穫ハンド体4を長い距離を進退動させることがで
きる。
【0016】次に、収穫ハンド体4の構造について、図
8〜図12を参照しながら説明する。収穫ハンド体4
は、先端に後述する吸引部30を備え、内部を果菜類K
の搬送通路31aに形成した断面円筒状の筒体31と、
該筒体31に連設した果菜類Kの一時貯留部32とによ
り構成され、該一時貯留部32には、前記筒体31との
連設部に接近させて吸引用通気管33を接続し、この吸
引用通気管33の他端は走行機体1上の吸引ブロワー3
4に連結され、一時貯留部32に負圧(真空)を発生さ
せるように構成している。この場合、前記筒体31の長
手軸線と進退フレーム12の長手軸線とが平行状であっ
て、前記マニピュレータ3の進退フレーム12が略水平
状態に保持された姿勢にて一時貯留部32はその下端側
が下向き傾斜する傾斜角度θにて筒体31に対して連設
されている。筒体31及び一時貯留部32は透明等の合
成樹脂材が好ましい。
【0017】そして、一時貯留部32の下端は蝶番を介
して蓋体35にて普段は閉止されており、この蓋体35
は電磁ソレノイドなどの開閉アクチュエータ36及び連
動機構37により開閉できる構成であり、一時貯留部3
2に果菜類Kが一定量蓄積されると、当該一時貯留部3
2に設けた投光部38aと受光部38bとからなる光透
過式センサ等の貯留センサ38にて検出し、開閉アクチ
ュエータ36を作動させて蓋体35を開き、一時貯留部
32内の果菜類Kを下方の漏斗状の受け樋42に放出す
る。この受け樋42は可撓性あるホース43に連結さ
れ、該ホース43内を落下した果菜類Kは走行機体1上
の収納駕籠44に蓄積される。前記貯留センサ38に代
えて、前記筒体31に設けた光反射式センサによる計数
検出器39にて果菜類Kの通過個数をカウントし、一定
数値になれば前記蓋体35を開いて収納駕籠44に果菜
類Kを放出させるようにしても良い。
【0018】このように構成することにより、後述する
吸引部30にてもぎ取った果菜類Kを筒体31を介して
一時貯留部32内に迅速に収穫することができる。ま
た、筒体31を短くし、果菜類Kの搬送通路31aの長
さを短くすれば、その搬送通路31aを移動中に果菜類
Kが傷む危険性が少なくなり、収穫物の商品価値を損な
うことがない。さらに、一時貯留部32内に一定以上の
果菜類Kを蓄積させないから、収穫ハンド体4全体の重
量がさほど大きくならず、マニピュレータ3の駆動力
(負荷)を大きくする必要がないから、左右旋回用電動
モータ6、昇降用電動モータ9及び上下揺動用電動モー
タ10等の駆動手段並びにマニピュレータ3を小型化で
きて収穫用ロボット全体を小型化することができるとい
う顕著な効果を奏する。
【0019】また、前記筒体31の軸線に対して一時貯
留部32を図8の如く斜めに連設すれば、直角方向に一
時貯留部32を連設する場合に比べて、筒体31から一
時貯留部32に転げ落ちる果菜類Kの落下衝撃を少なく
できて、果菜類Kの傷つきを少なくすることができる。
そして、前記筒体31と一時貯留部32との連設部に
は、当該一時貯留部32の下側部位32aが略水平状ま
たは筒体31方向に向かって下向きになるとき、一時貯
留部32側に溜まった果菜類Kが筒体31方向に逆流す
るのを防止するための逆流防止体45を設ける。その1
実施例として、図8に示すように、筒体31の基部下片
側を一時貯留部32内に適宜長さだけ突出させることに
より実現させることができる。この場合、前記逆流防止
体45の下面側と吸引用通気管33の接続口46(連通
口)とを接近させることより、一時貯留部32の下側部
位32aに沿って転がる果菜類Kが前記逆流防止体45
に先に当接して、接続口46との間に隙間空間を積極的
に形成させて、果菜類Kで接続口46を塞がないように
することが好ましい。この接続口46は図9に示すよう
に、一時貯留部32の片側側面で、且つ逆流防止体45
より下方に開口するようにしても良いのである。なお、
前記逆流防止体45が固い材料で形成されている場合、
この縁に果菜類Kが衝突して傷付けないように、スポン
ジ材等の保護部材(図示せず)を逆流防止体45の縁に
沿設しておくことが好ましい。
【0020】次に、図10〜図11を参照しながら、前
記筒体31の先端における吸引部30の構成について説
明する。筒体31の先端には、蝶番50を介して拡狭開
閉するようにした複数個分割型(実施例では3分割)の
くちばし片51を先窄まり状に設ける。なお、この各蝶
番50にはねじりばね(図示せず)を介挿してくちばし
片51が閉じる方向に付勢されている。この3つのくち
ばし片51を一斉に開閉するための駆動手段は、電磁ソ
レノイド等のアクチュエータ53と、リンク機構54と
からなり、リンク機構54におけるリング状の連結体5
5を筒体31の外周に遊嵌させ、この連結体55と各く
ちばし片51の基端部位とをワイヤ56にて各々連結す
る一方、連結体55の左右両側のピン57,57を、筒
体31の外面一側(実施例では下側)の枢支ブラケット
58に回動自在に軸59支持された対の連動杆60,6
0の長溝61に嵌挿し、前記軸59に固着したアーム6
2の取り付け軸63を前記開閉アクチュエータ53の進
退動する作動ピン53aに装着する。この場合、くちば
し片51は2つ割りのものでも良い。
【0021】これにより、開閉アクチュエータ53をO
N作動させて作動ピン53aを突出動させると、アーム
62を介して両連動杆60の自由端側が筒体31の先端
から後退動するように回動し、各々のワイヤ56を介し
てくちばし片51を、その先端側が半径外方向に離れる
ように開く(図10の二点鎖線状態参照)。開閉アクチ
ュエータ53をOFF作動させて作動ピン53aを後退
させると、前記と反対にリング状の連結体55は前進
し、各蝶番50箇所の付勢ばねの力にて、3つのくちば
し片51の先端側側面が合わさって、截頭円錐状となる
ように窄まる。この状態では、3のくちばし片51の先
端側の開口部面積は果菜類Kの直径よりやや小さく、前
記吸引ブロワー34の作動にて筒体31内が負圧(真
空)になると、その負圧作用にて3のくちばし片51の
先端側の開口部に果菜類Kが吸引されるのである。符号
66は前記複数のくちばし片51による吸引部30内に
果菜類Kが存在しているか否かを検出するための吸引部
センサであり、投光部と受光部とからなる。符号67は
収穫ハンド体4におけるアクチュエータ36や電磁ソレ
ノイド64、センサ38,66や計数検出器39等に接
続する信号線や電気動力線等のためのフラットケーブル
等の屈曲自在なコードであり、符号68は前記視覚セン
サ40でのレーザ光線発生回路及び走査制御のためのコ
ントローラである。
【0022】次に、図13の機能ブロック図を参照しな
がら、前記収穫ハンド体4を収穫すべき果菜類Kに向か
って自動的に接近させ、捕捉した果菜類Kを柄Eからも
ぎ取って収穫するための制御手段41の構成について説
明すると、マイクロコンピュータ等の中央処理装置80
は、前記収穫作業を実行するプログラム等を記憶した読
み出し専用メモリ(ROM)81と各種データを記憶随
時読み書き可能メモリ(RAM)82とを備え、支柱2
等に設けた視覚センサ40にて収穫すべき果菜類Kを撮
像し、その画像データを画像処理装置83にて処理して
果菜類Kを識別し、座標演算回路84にて走行機体1上
の予め設定された原点から果菜類K迄の距離データ(座
標データ)を得て、果菜類K有無判別データと共に中央
処理装置80に入力する。また、吸引部センサ66、計
数検出器39、貯留センサ38の検出信号も中央処理装
置80に入力される。
【0023】これらのデータ、信号に応じて、中央処理
装置80では走行部駆動回路85、マニピュレータ3を
昇降させる昇降用電動モータ9のための昇降駆動回路8
6、支柱2を左右に旋回させる左右旋回用電動モータ6
のための左右首振り駆動回路87、上下揺動用電動モー
タ10のための上下首振り駆動回路88、進退フレーム
12のための進退駆動回路89、吸引ブロワー34、く
ちばし片51の開閉アクチュエータ53、蓋開閉アクチ
ュエータ36及び電磁ソレノイド64を作動させるべく
出力信号を出す。
【0024】次に、図14のフローチャートを参照し
て、吸引部30の作動等の制御態様について説明する
と、スタートに続き、ステップS1で視覚センサ40で
収穫すべき果菜類Kを撮像し、画像処理を実行した後、
ステップS2にて走行機体1上の予め設定された原点か
ら果菜類K迄の距離データ等果菜類Kの3次元座標位置
を演算する。この座標位置データに基づいて、ステップ
S3において、収穫ハンド体4における吸引部30を果
菜類Kに接近させる制御を実行する。即ち、昇降駆動回
路85の作動にてマニピュレータ3を昇降させ、さら
に、上下首振り駆動回路88の作動と左右首振り駆動回
路87の作動にて支柱2に取付くマニピュレータ3ひい
ては収穫ハンド体4の先端の向きを収穫すべき果菜類K
の方向にあわせ、ついで進退駆動回路89の作動にて吸
引部30を果菜類Kに接近させる。このとき、進退フレ
ーム12の前進速度は、吸引部30が果菜類Kに接近す
る適宜手前まで高速であり、果菜類Kの直前の適宜距離
区間は低速にて接近させることで、吸引部30が果菜類
Kに衝突して果菜類Kの果房が揺れ動いて後述の吸引作
業のミスを無くすることが好ましい。
【0025】次いで、作動している吸引ブロワー34か
らの負圧を吸引用通気管33に作用させるようにして果
菜類Kをくちばし片51の先端部に吸いつかせる(ステ
ップS4)。このとき、図10に示すように、筒体31
の下部側に設けたロータリ電磁ソレノイド64により上
下回動する支持杆65の先端部にて前記果菜類Kを落下
しないように支持することが好ましい。
【0026】次いで、このように果菜類Kが吸引された
状態で、3つのくちばし片51の先端を若干開いて、果
菜類Kを複数のくちばし片51の先端側内部に囲むよう
に吸引する(ステップS5)。ステップS6では、前記
くちばし片51に設けた吸引部センサ66にて、果菜類
Kがくちばし片51の先端側内部に位置しているか否か
を判別する。ステップS6にてyes のとき(くちばし内
側に果菜類Kがあるとき、言い換えると複数のくちばし
片で果菜類Kが包囲されているとき)には、この状態の
ままでは果菜類Kにおける果梗部分は茎に接続したまま
であり、離脱できない。従って、開閉アクチュエータ5
3を作動させて、くちばし片を閉じ(ステップS7)、
次いで、マニピュレータ3の先端側を上下に複数回(実
施例では3回)首振りさせる(ステップS8)。これに
より、前記果菜類Kにおける果梗部分が茎から離脱で
き、その後は前記筒体31内及び一時貯留部32の負圧
力にて一時貯留部32へと搬送し、1つの果菜類Kの収
穫ハンド体4内への取り込み作業を終了するのである。
なお、この首振り動作は支柱2を回動して収穫ハンド体
4が左右に首振りするようにしても良く、上下首振りと
左右首振りとを同時に実行しても良い。
【0027】なお、図12に示すように、前記複数のく
ちばし片51の開閉隙間に前記果菜類Kにおける柄E部
分が引っ掛かると、その後の収穫作業に支障を来すの
で、ステップS9にて、くちばし片51の開閉動作(拡
狭動動作)を複数回(実施例では1回〜3回)実行する
ことで、くちばし片51に対する果菜類Kの柄Eの引っ
掛かりを解除するのである。
【0028】前記ステップS6にてnoの場合(くちばし
内側に果菜類Kがない場合)には、再度開閉アクチュエ
ータ53を作動させて1乃至3回程度くちばし片51の
開閉動作(拡狭動動作)を複数回実行する(ステップS
10)。この動作回数(実施例では1回〜3回)は予め
データに入力されており、ステップS11にて回数をカ
ウントして、所定N回数だけ実行すれば、くちばし内側
に果菜類Kがあるものと仮定してステップS7に移行し
て、前記の果菜類Kの取り込み作業を行うのである。1
つの果菜類Kの取り込み作業が終了すれば、別の果菜類
Kを視覚センサ40にて識別して前記と同じ作業を繰り
返す。
【0029】なお、本発明においてマニピュレータ3
は、2対のタイミングベルトにて進退フレーム12が進
退動する構成を採用したが、他のアクチュエータにて進
退動するアームの構成であっても良い。収穫ハンド体4
における一時貯留部32の底部に果菜類Kの通過用の蛇
腹管を接続し、筒体31内に吸引した果菜類Kを収納駕
籠44に直接搬送させても良い。
【0030】また、ミニトマト等のように複数個の果菜
類Kが房状に結実している場合、1つの果菜類Kを吸引
部30にて取り込んでマニピュレータ3を状で等に首振
り動作させると、果房全体が揺らいで、以後の視覚セン
サ40による果菜類Kの認識作業等に支障を来したり、
果房全体が茎から折れ、脱落する等の不都合があるの
で、前記収穫ハンド体4等には、図示しないが、先端を
Y字状に形成した茎押え棒を設け、この茎押え棒を収穫
すべき果菜類Kの房部分の近傍の茎に押し当てるように
構成すると良い。
【0031】
【発明の作用・効果】以上に詳述したように、請求項1
記載発明の果菜類の収穫ハンド装置は、進退移動可能に
構成されたマニピュレータに取り付けられ、内部を負圧
により果菜類の搬送通路となるように形成した筒体と、
該筒体先端の果菜類吸引部とにより構成された収穫ハン
ド体であって、前記吸引部は、先端側を先き窄まり状に
形成した複数個の分割型くちばし片を装着し、該複数の
くちばし片を開閉アクチュエータにて拡狭開閉動するよ
うに構成する一方、前記くちばし片の先端側が大きい振
幅となるようにマニピュレータを首振り動作させる駆動
手段を設けたものであるから、複数個のくちばし片を、
その先端側が先き窄まり状になるように狭めて果菜類を
負圧吸引した状態から一旦開閉させて、くちばし片の内
側で果菜類を包囲し、次いで、マニピュレータを首振り
動作させることにより、くちばし片の内側に果菜類をも
ぎとることができる。従って、従来の技術のようなカッ
タや果菜類の柄を位置保持させる部材などが不要とな
り、必要部品点数が少なくなり、構造が至極簡単とな
る。そして、収穫作業の動作も複数のくちばし片を拡狭
開閉動する動作とマニピュレータの首振り動作だけであ
るので、制御態様も至極簡単となり、且つ収穫作業を迅
速で効率良く実行することができるという効果を奏す
る。
【0032】請求項2記載の発明は、請求項1記載の果
菜類の収穫ハンド装置において、前記複数のくちばし片
の拡狭開閉動により果菜類を包囲した状態で前記複数の
くちばし片の先端側が大きい振幅となるようにマニピュ
レータにて首振り動作させ後、再度くちばし片を複数回
拡狭開閉動駆動させるように制御する制御手段を設けた
ものであるから、複数のくちばし片で果菜類を包囲して
首振り動作にて果菜類をもぎとるとき、この複数のくち
ばし片の隙間に果菜類の柄などが引っ掛かっても、その
後のくちばし片の拡狭開閉動により前記引っ掛かりを外
すことができるという効果を奏する。
【0033】さらに、請求項3の発明は、請求項1また
は請求項2記載の果菜類の収穫ハンド装置において、前
記吸引部には、果菜類を検出する感知センサを設け、感
知センサにてくちばし片の内側に果菜類を検出すべく、
前記複数のくちばし片を拡狭開閉動駆動させるように制
御する制御手段を設けたものであるから、くちばし片の
内側に果菜類が存在しない状態で、くちばし片を拡狭開
閉動させたり、マニピュレータを首振りさせる等の無駄
な動作を実行する必要がなく、果菜類の取り込み収穫作
業を向上させることができるという効果を奏するのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】収穫用ロボットの正面図である。
【図2】収穫用ロボットの側面図である。
【図3】マニピュレータの概略平面図である。
【図4】マニピュレータの概略側面図である。
【図5】図3のV−V線矢視一部切欠き断面図である。
【図6】図3のVI−VI線矢視一部切欠き断面図である。
【図7】進退フレームの移動作用説明図である。
【図8】収穫ハンド体の側断面図である。
【図9】図8のIX−IX線矢視図である。
【図10】吸引部の側面図である。
【図11】吸引部の正面図である。
【図12】吸引部のくちばし片の内側に果菜類Kが包囲
された状態を示す斜視図である。
【図13】制御手段の機能ブロック図である。
【図14】制御フローチャートである。
【符号の説明】
1 走行機体 2 支柱 3 マニピュレータ 4 収穫ハンド体 10 上下揺動用電動モータ 12 進退フレーム 13,14 タイミングベルト 22 進退用駆動モータ 30 吸引部 31 筒体 33 吸引用通気管 34 吸引ブロワー 40 視覚センサ 41 制御手段 51 くちばし片 53 開閉アクチュエータ 66 吸引部センサ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 進退移動可能に構成されたマニピュレー
    タに取り付けられ、内部を負圧により果菜類の搬送通路
    となるように形成した筒体と、該筒体先端の果菜類吸引
    部とにより構成された収穫ハンド体であって、前記吸引
    部には、先端側を先き窄まり状に形成した複数個の分割
    型くちばし片を装着し、該複数のくちばし片を開閉アク
    チュエータにて拡狭開閉動するように構成する一方、前
    記くちばし片の先端側が大きい振幅となるようにマニピ
    ュレータを首振り動作させる駆動手段を設けたことを特
    徴とする果菜類の収穫ハンド装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のくちばし片の拡狭開閉動によ
    り果菜類を包囲した状態で前記複数のくちばし片の先端
    側が大きい振幅となるようにマニピュレータにて首振り
    動作させ後、再度くちばし片を複数回拡狭開閉動駆動さ
    せるように制御する制御手段を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の果菜類の収穫ハンド装置。
  3. 【請求項3】 前記吸引部には、果菜類を検出する感知
    センサを設け、感知センサにてくちばし片の内側に果菜
    類を検出すべく前記複数のくちばし片を拡狭開閉動駆動
    させるように制御する制御手段を設けたことを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の果菜類の収穫ハンド装
    置。
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