JP3333259B2 - 質量分析計 - Google Patents

質量分析計

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JP3333259B2
JP3333259B2 JP05506993A JP5506993A JP3333259B2 JP 3333259 B2 JP3333259 B2 JP 3333259B2 JP 05506993 A JP05506993 A JP 05506993A JP 5506993 A JP5506993 A JP 5506993A JP 3333259 B2 JP3333259 B2 JP 3333259B2
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一也 斉藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は真空中でのガス分析に
用いられる質量分析計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】質量分析計の一般的な構成は図5に示さ
れており、同図において、真空容器1内にはイオン源部
2、フィルタ部3、イオン検出部4の順序で配列され、
イオン源部2では真空中に残留するガスをイオン化し
て、イオンを生成し、フィルタ部3ではイオン源部2で
生成したイオンのうち必要とするイオンだけを選別し、
イオン検出部4ではフィルタ部3で選別したイオンを検
出している。
【0003】イオン源部2は図6および図7に示される
ように電子源5、グリッド電極6、収束・引出電極7等
で構成されている。
【0004】従来の質量分析計のイオン源部2を脱ガス
する場合には、図6に示すように電子源5の電位を真空
容器1の電位と同じにするか、または、同程度にする一
方で、グリット電極6および収束・引出電極7の一方ま
たは両方に正の電位を印加する。この一例として、電子
源5とグリッド電極6との間に印加する電圧は+800
V程度である。このような電位のときに、電子源5の熱
フィラメントから出た電子は電場により加速され、グリ
ッド電極6と収束・引出電極7とに入射する。したがっ
て、グリッド電極6と収束・引出電極7への電子の入射
による電子衝突により、グリッド電極6と収束・引出電
極7とは加熱され、脱ガスが行われる。
【0005】一方、従来の質量分析計を用いて、真空中
のガスを測定してガス分析をする場合には、図7に示す
ように真空容器1の電位を0V、グリッド電極6を正電
位、電子源5と収束・引出電極7とを負電位にする。こ
の一例として、グリッド電極6を+10V、電子源5を
−60V、収束・引出電極7を−50V程度にする。こ
のような電位のとき、電子源5のタングステンフィラメ
ントから出た電子はグリッド電極6に引き込まれ、この
電子により真空中に残留するガスがイオン化される。グ
リッド電極6内で生成されたイオンは収束・引出電極7
によりフィルタ部3に導かれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の質量分析計は、
真空中の残留ガスを測定してガス分析する場合、電子源
5より放出された電子の一部と、グリッド電極6内で生
成されたイオンが収束・引出電極7などに入射したとき
に発生する2次電子とが真空容器1に入射するようにな
る。そのため、真空容器1表面からの電子衝撃脱離によ
るガス放出が起こるようになる。したがって、特に、超
高真空以下の圧力領域でのガス分析においては、質量分
析計から放出されるガスの割合が大きくなり、分析精度
を下げるという問題があった。
【0007】この発明の目的は、従来の問題を解決し
て、質量分析計自身から放出されるガス量を低減するこ
との可能な質量分析計を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、電子源、グリッド電極、収束・引出電
極を持ち、真空中に残留するガスをイオン化するイオン
源部と、このイオン源部で生成したイオンのうち必要と
するイオンだけを選別するフィルタ部と、このフィルタ
部で選別したイオンを検出するイオン検出部とを真空容
器内で、前記イオン源部、前記フィルタ部、前記イオン
検出部の順序で配列した質量分析計において、前記イオ
ン源部を脱ガスするとき、前記イオン源部の前記電子源
に負電位を印加すると共に、前記イオン源部の前記グリ
ッド電極、前記収束・引出電極および前記真空容器にア
ース電位を印加して、これらを同電位にし、更に、真空
中の残留ガスをガス分析するとき、前記イオン源部を脱
ガスする際と違って、アース電位である前記真空容器に
対して前記電子源を正電位に前記収束・引出電極をアー
ス電位か正電位に、かつ前記グリッド電極を前記電子源
と前記収束・引出電極より高電位に印加することを特徴
とするものである。
【0009】
【作用】この発明は、イオン源部を脱ガスするとき、イ
オン源部の電子源に負電位を印加すると共に、イオン源
部のグリッド電極、収束・引出電極および真空容器にア
ース電位を印加して、これらを同電位にするので、電子
源から出た電子はグリッド電極、収束・引出電極および
真空容器に入射する。そのため、電子の入射による電子
衝突により、グリッド電極、収束・引出電極および真空
容器の表面に存在するガス成分が除去される。更に、真
空中の残留ガスをガス分析するとき、イオン源部を脱ガ
スする際と違って、真空容器に対してイオン源部の電子
源、グリッド電極、収束・引出電極の全てを高い電位に
印加しているので、電子源から出た電子は真空容器に入
射しないようになる。したがって、イオン源部を脱ガス
するときには、電子源から出た電子による電子衝突によ
り、真空容器の表面のガス成分が除去されており、しか
も、真空中の残留ガスをガス分析するときには、電子源
から出た電子が真空容器に入射しないようになるので、
ガス分析中、質量分析計自身から放出されるガス量を低
減することが可能になる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。質量分析計の一般的な構成は図1に
示されている。同図の構成は従来のものと同様で、真空
容器1内にはイオン源部2、フィルタ部3、イオン検出
部4の順序で配列され、イオン源部2では真空中に残留
するガスをイオン化して、イオンを生成し、フィルタ部
3ではイオン源部2で生成したイオンのうち必要とする
イオンだけを選別し、イオン検出部4ではフィルタ部3
で選別したイオンを検出して測定している。
【0011】イオン源部2は図2および図3に示されて
おり、これらの図において、リング状の電子源5の内部
には筒状の網をもつグリッド電極6が配置され、また、
電子源5の廻りには収束・引出電極7の筒状の板が配置
されている。
【0012】したがって、このような実施例のイオン源
部2を脱ガスする場合には、図2に示すように電子源5
に真空容器1に対して−300Vを印加し、また、グリ
ット電極6および収束・引出電極7を真空容器1と同電
位にし、電子源5からのエミッション電流を50mAに
なるように制御する。このようにすると、電子源5から
出た電子は真空容器1、グリッド電極6および収束・引
出電極7に入射し、これらへの電子の入射による電子衝
突により、真空容器1、グリッド電極6および収束・引
出電極7が加熱され、脱ガスされるようになる。
【0013】一方、実施例の質量分析計を用いて、真空
中のガスを測定してガス分析をする場合には、図3に示
すように真空容器1の電位に対して電子源5、グリッド
電極6および収束・引出電極7の電位を正電位にする
と、電子源5から出た電子はグリッド電極6および収束
・引出電極7に引き寄せられ、真空容器1には行かなく
なる。また、電子源5の廻りには収束・引出電極7の筒
状の板が配置され、この筒状の網により、電子の進行方
向が妨害されている。そのため、真空容器1への電子の
入射が減少し、電子衝突による真空容器1からのガス放
出が低減する。
【0014】なお、上記実施例に限らず、電子源5以外
に脱ガス用電子源を設けてもよく、また、電子源5の廻
りの収束・引出電極7を密閉するような形状にして、電
子が真空容器1に進行するのを妨害してもよい。更に、
収束・引出電極7は真空容器1への電子の入射を減少さ
せるシールドとして使用されているが、シールド用電極
を独立に設け、収束・引出電極7とシールド用電極とを
個々に制御するものであってもよい。更にその上、上記
実施例に限らず、電子源5とグリッド電極6を正電位に
した場合、収束・引出電極7をアース電位にしても上記
実施例と同様の機能を奏する。そのため、収束・引出電
極7を独立とした電極とはせず、図4に示すように真空
容器1を加工して、真空容器1と一体に出来たものであ
ってもよい。
【0015】
【発明の効果】この発明は、イオン源部を脱ガスすると
き、イオン源部の電子源に負電位を印加すると共に、イ
オン源部のグリッド電極、収束・引出電極および真空容
器にアース電位を印加して、これらを同電位にするの
で、電子源から出た電子はグリッド電極、収束・引出電
極および真空容器に入射する。そのため、電子の入射に
よる電子衝突により、グリッド電極、収束・引出電極お
よび真空容器の表面に存在するガス成分が除去される。
更に、真空中の残留ガスをガス分析するとき、イオン源
部を脱ガスする際と違って、真空容器に対してイオン源
部の電子源、グリッド電極、収束・引出電極の全てを高
い電位に印加しているので、電子源から出た電子は真空
容器に入射しないようになる。したがって、イオン源部
を脱ガスするときには、電子源から出た電子による電子
衝突により、真空容器の表面のガス成分が除去されてお
り、しかも、真空中の残留ガスをガス分析するときに
は、電子源から出た電子が真空容器に入射しないように
なるので、ガス分析中、質量分析計自身から放出される
ガス量を低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の説明図
【図2】この発明の実施例のイオン源部を脱ガスする場
合の説明図
【図3】この発明の実施例を用いて、真空中のガスを測
定してガス分析をする場合の説明図
【図4】この発明の別の実施例において、収束・引出電
極を真空容器と一体に作成した説明図
【図5】従来の質量分析計の説明図
【図6】従来の質量分析計のイオン源部を脱ガスする場
合の説明図
【図7】従来の質量分析計を用いて、真空中のガスを測
定してガス分析をする場合の説明図
【符号の説明】
1・・・・・・・真空容器 2・・・・・・・イオン源部 3・・・・・・・フィルタ部 4・・・・・・・イオン検出部 5・・・・・・・電子源 6・・・・・・・グリッド電極 7・・・・・・・収束・引出電極
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−42936(JP,A) 特開 昭61−140046(JP,A) 特開 昭61−140047(JP,A) 実公 昭51−316(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 49/10 H01J 49/04 H01J 49/24 G01N 27/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子源、グリッド電極、収束・引出電極
    を持ち、真空中に残留するガスをイオン化するイオン源
    部と、このイオン源部で生成したイオンのうち必要とす
    るイオンだけを選別するフィルタ部と、このフィルタ部
    で選別したイオンを検出するイオン検出部とを真空容器
    内で、前記イオン源部、前記フィルタ部、前記イオン検
    出部の順序で配列した質量分析計において、 前記イオン源部を脱ガスするとき、前記イオン源部の
    電子源に負電位を印加すると共に、前記イオン源部の
    前記グリッ電極、前記収束・引出電極および前記真空
    容器にアース電位を印加して、これらを同電位にし、 更に、真空中の残留ガスをガス分析するとき、前記イオ
    ン源部を脱ガスする際と違って、アース電位である前記
    真空容器に対して前記電子源を正電位に前記収束・引出
    電極をアース電位か正電位に、かつ前記グリッド電極を
    前記電子源と前記収束・引出電極より高電位に印加する
    ことを特徴とする質量分析計。
JP05506993A 1993-02-19 1993-02-19 質量分析計 Expired - Lifetime JP3333259B2 (ja)

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