JP2990321B2 - 誘導プラズマ質量分析装置 - Google Patents

誘導プラズマ質量分析装置

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JP2990321B2
JP2990321B2 JP5048400A JP4840093A JP2990321B2 JP 2990321 B2 JP2990321 B2 JP 2990321B2 JP 5048400 A JP5048400 A JP 5048400A JP 4840093 A JP4840093 A JP 4840093A JP 2990321 B2 JP2990321 B2 JP 2990321B2
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
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    • H01J49/10Ion sources; Ion guns
    • H01J49/105Ion sources; Ion guns using high-frequency excitation, e.g. microwave excitation, Inductively Coupled Plasma [ICP]
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    • H01J49/02Details
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料中の微量不純物の
同定・定量をするために、試料を誘導プラズマでイオン
化し、生じたイオンをマスフィルターで質量分離して検
出する誘導プラズマ質量分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導プラズマ質量分装置の概略
は、図2に示すような構成になっている。図2におい
て、1はプラズマトーチ、2は誘導コイル、3は誘導プ
ラズマである。プラズマ発生部は、前記プラズマトーチ
1、誘導コイル2及びプラズマトーチ1に流されるガス
(例えばAr)で構成される。液体試料は、通常ネブラ
イザー(図示せず)で噴霧され、キャリアガスとともに
プラズマトーチ1に供給される。プラズマトーチ1の先
端には誘導コイル2が巻かれてあり、27.12MHz
あるいは40MHzの高周波電力が印加される。誘導プ
ラズマ3は、この高周波電力と誘導結合して維持され
る。このようなプラズマ発生部は、誘導結合プラズマ
(ICP)と呼ばれるものであるが、プラズマ発生部と
して特開平3−95899に開示されているようなマイ
クロ波誘導プラズマ(MIPと呼ばれる)が使用された
ものもある。
【0003】4はサンプリングコーン、5はスキマーコ
ーン、6は真空容器、7,8,9は各々ポンプa,b,
cである。サンプリングコーン4及びスキマーコーン5
は円錐状で先端に各々直径0.9から1.2mm,0.3
から0.6mm程度の円形の孔が開いており、誘導プラ
ズマ3中でイオン化した試料は、サンプリングコーン4
及びスキマーコーン5の孔を通して真空容器6内に導入
される。
【0004】真空容器6の内部は、ポンプa7,ポンプ
b8,ポンプc9で差動排気されて真空状態に保たれ
る。ポンプの種類としては、ポンプa7がロータリーポ
ンプ、8,9のポンプb,cがターボ分子ポンプ或は油
拡散ポンプが通常使用される。また、ポンプ8,9に
は、図示してないが補助ポンプが通常使用される。真空
排気装置は、このポンプ7,8,9及び補助ポンプで構
成される。
【0005】10はマスフィルター、11はイオンレン
ズ、12はリペラー電極、13は検出器である。マスフ
ィルター10は入射したイオンのうち設定した電圧に対
応した質量のイオンのみを通す働きをするものであり、
四重極質量分析計が通常使われる。イオンレンズ11
は、スキマーコーン5を通過したイオンを効率良くマス
フィルター10に入射させると共に、プラズマ3からの
光を遮蔽する働きをしている。
【0006】マスフィルター10を通過したイオンは、
検出器13で検出される。検出器13には、例えばガリ
レオ社のチャンネルトロンが使用される。リペラー電極
12は、マスフィルター10を通過したイオンを検出器
13に導く働きをしており、イオンが正イオンのときに
は正の電圧が、イオンが負イオンのときには負の電圧が
印加される。
【0007】試料中の不純物は、検出器13で検出され
た時のマスフィルター10に印加された電圧から質量数
が求められ、すなわち、同定ができる。また検出器13
で検出されたイオン量から不純物濃度を求めることがで
きる。次に、図3を用いてマスフィルター11の出口か
ら検出器13までの構成について述べる。図3におい
て、10はマスフィルター、12はリペラー電極、13
は検出器、14は引出し電極、15は光、16はイオン
である。
【0008】マスフィルター10の出口に達したイオン
は、引出し電極14によりマスフィルター10の外に引
き出され、加速される。リペラー電極12と検出器13
は、マスフィルター10の中心軸に対して各々反対側に
配置されている。これは、マスフィルター10を通過し
たイオンのみを検出器13に到達させるためである。
【0009】すなわち、リペラー電極12に印加された
電位及び検出器13に印加された電位によって作りださ
れる電界により、イオン16を検出器13に導き、バッ
クグランドノイズとなる光15(図2のイオンレンズ1
1で遮蔽しきれなかったもの)は直進させて検出器13
には到達させない働きをしている。
【0010】 17はマイナスの高圧電源、18はパル
スプリアンプ、19はディスクリミネータ、20はデー
タ処理部、21は出力端である。検出するイオンが正イ
オンのときには、検出器13の先端にはマイナスの高圧
電源17により−2から−2.5kV程度の高電圧が印
加され、その後端は接地されている。検出器13に入射
したイオン16は、検出器13中でその電荷が10 6
ら10 8 倍程度に増幅さてパルス状に出力端21に到達
する。
【0011】出力端21のパルスはパルスプリアンプ1
8により10から100倍程度に増幅されてディスクリ
ミネータ19の送られる。このパルスはノイズを含んで
いる。ディスクリミネータ19ではパルスの波高により
イオン信号とノイズとを分離して、イオン信号のみをデ
ータ処理部20に送る働きをしている。データ処理部2
0では、このイオン信号としてのパルスを計数する。
【0012】そして、計数時のマスフィルター10の電
圧からイオンの質量すなわち同定が行われ、計数量また
は計数率から微量不純物の濃度が求められる。なお負イ
オンを検出するときは、リペラー電極12,検出器13
の先端に印加する電圧の極性が逆になる。このことは、
例えば、Reprinted from American Laboratory,MARCH19
79 の記事Channel electron murutipliers に開示され
ているので説明を省略する。
【0013】 このような検出方法では、定量できる微
量不純物濃度は1pp(1/10 )以下から100
ppb(1/10 )程度の範囲である。これは検出器1
3に入射るイオンのフラックスが多くなると、検出器1
3の内部の出力端21の近傍では大量の2次電子放出に
より帯電が生じ、電位分布が変形して電解強度が弱くな
るため、後続の信号の増倍が抑制されることによる。1
00ppb(1/10 )度以上の濃度の微量不純物を定
量する方法は知られており、これを図4を用いて説明す
る。
【0014】図4において、マスフィルター10、引出
し電極14、リペラー電極12は前述と同等である。1
3aは検出器である。検出器13aは中腹にアナログア
ノード22、アイソレーショングリッド23、プロテク
ショングリッド24が設けられており、後端部には出力
端21が設置された構造をしている。正イオンを検出す
る場合、検出器13aの先端にはマイナス高圧電源17
により負の電圧が、後部にはプラス高圧電源28により
正の電圧が、プロテクショングリッド24には0電位が
印加される。
【0015】 この検出器13aでは、入射したイオン
の電荷はアナログアノード22位置で104程度に、出
力端21で10 7 程度に増幅される。25はプリアン
プ、26VFコンバータ、27は保護回路である。検出
する不純物濃度が100pp(1/10 )程度以下
(すなわち10 6 パルス毎秒以下程度のイオン入射)で
はオン電荷は出力端21まで増倍されてパルスプリアン
プ18、ディスクリミネータ19を通してデータ処理部
20でパルスカウントされる(これを以下イオンカウン
ト方式と呼ぶことにする)。
【0016】検出する不純物濃度が濃い〔10ppb
(1/10 )から100ppm(1/10 )程度の濃度
範囲〕ときには、検出器13aに入射したイオンはアナ
ログアノード22で電流検出される。アナログアノード
22に流れる電流はプリアンプ25で電圧に変換・増幅
されてVFコンバータ26に送られる。VFコンバータ
26ではプリアンプ25から入力された電圧に比例した
周波数のパルスに変換してデータ処理部20aでパルス
カウントされる(これを以下電量検出方式と呼ぶ)。
【0017】 データ処理部20ではディスクリミネー
タ19或はVFコンバータ26からの入力量(計数率)
を管理することにより、イオンカウント方式にするか電
流検出方式にするかを判断する。そして電流検出を行う
ときには、検出器13aの後段を保護するために保護回
路27に信号を送り、プロテクショングリッド24に電
圧を印加して、検出器13aの後段に2次電子が入射し
ないようにする。このような構成にした誘導プラズマ質
量分析装置では、定量できる微量不純物濃度は1pp
(1/10 )以下から100ppm(1/10 )程度
の範囲になる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術には
以下のような問題がある。まず、第一に、高濃度〔pp
m(1/10 )オーダーの濃度〕の不純物測定を行うこ
とによる検出器の寿命の問題である。従来技術では、常
にマスフィルター10を通過したイオンのほとんど全て
が検出器に到達していた。これは、リペラー電極12に
印加する電圧が数10から100V程度なのに対して、
検出器13に印加する電圧が2から2.5kVであり、
検出器のつくる電界が非常に強いためである。検出器に
入射したイオンには検出器の内壁に存在し続けて2次電
子放出イールドを劣化させる。このため検出器は高濃度
の不純物を測定することにより短寿命化してしまう。
【0019】 第二に、高濃度の不純物の検出を電流検
出することによる課題がある。検出する電流は、10
-10 から10 -6 A程度の約4桁の範囲で狭い。10 -6
以上では検出器の増倍が前述の理由で抑制され、10
-10 A以下の微少流検出は精度が悪くなってくる(飽和
してしまい測定できない)。10 -10 A以下の領域はイ
オンカウントで測定できるが、高濃度測定時と同一条件
で中濃度の測定を行えることが分析装置として望まし
い。
【0020】 第三に価格である。図4に示した従来技
術は、図3の構成に比べてプリアンプ,VFコンバー
タ,保護回路,プラス高圧電源といった構成要素が増え
るばかりでなく、消耗品である検出器も高価なものにな
ってしまう。 本発明は、前記問題点を解決するために
なされたものであり、本発明の目的は、検出器の劣化を
抑え、高濃度測定条件で測定できる濃度範囲を約6桁に
し、しかも、安価な誘導プラズマ質量分析装置における
検出系を提供することである。
【0021】本発明の前記ならびにその他の目的及び新
規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明ら
かにする。
【0022】 前記の目的を達成するために、本発明に
よる誘導プラズマ質量分析装置は、試料を誘導プラズマ
化するプラズマ発生部と、前記プラズマ発生部でイオン
化した前記試料を真空容器中に導入する先端に小孔の開
いたサンプリングコーン及びスキマーコーンと、前記試
料のイオンのうち指定した質量のイオンを通過させるマ
スフィルターと、前記スキマーコーンを通過した前記試
料のイオンを前記マスフィルターに導くイオンレンズ
と、前記マスフィルターを通過したイオンを検出する検
出器と、前記マスフィルターの出口で、該マスフィルタ
ーの中心軸に対して前記検出器の反対側に配置されたリ
ペラー電極と、前記真空容器内で前記マスフィルターと
前記イオンレンズと前記検出器と前記リペラー電極を真
空状態にする真空排気装置からなる誘導プラズマ質量分
析装置において、前記マスフィルターの軸と前記検出器
の間に前記マスフィルターを通過した前記試料中の微量
不純物のイオンを前記検出器に導く穴の開いた補助電極
を設置すると共に、前記試料中の測定する微量不純物の
濃度に応じて前記リペラー電極あるいは前記補助電極に
印加する電圧を変化させたことを特徴徴とする。
【0023】
【作用】前記のように構成された誘導プラズマ質量分析
装置においては、マスフィルターを通過したイオンが検
出器の作る電界によって検出器に引き寄せられる効果を
補助電極により抑制することができる。そして、リペラ
ー電極或は補助電極に印加する電圧を制御することによ
り、検出器に入射するイオン量を制御できるようにな
る。そして、リペラー電極或は補助電極の電圧設定を、
低濃度の微量不純物の測定時にはイオンを効率良く検出
器に到達するように行い、高濃度の不純物の測定時には
マスフィルターを通過したイオンのうち一部が検出器に
到達するようにする。その結果、高濃度の不純物測定に
よって検出器が劣化する従来技術の課題が解決される。
また本発明では高濃度の不純物測定時にもイオンカウン
トを行うために同一条件で約6桁の濃度範囲を測定でき
るようになる。さらに本発明ではイオンカウント方式の
みでイオン検出を行っているため、イオンカウント方式
と電流検出方式を併用している従来技術よりも安価な検
出系を供給できる。
【0024】一方マスフィルタ−を通過したイオンに
は、検出すべき試料中の微量不純物のイオンの他に、ノ
イズとなるイオンが存在する。ノイズとなるイオンは検
出すべきイオンよりもエネルギーが0に近いため、リペ
ラー電極と補助電極のつくる電界によって、検出すべき
イオンよりも大きく偏向される。従って検出する前記微
量不純物の濃度が濃いときには、リペラー電極と補助電
極の電位差を低濃度測定時に設定した電位差より大きく
(イオンの偏向量を大きく)すると、検出すべきイオン
の検出器への到達量を減じて、しかもノイズのない測定
を行うことができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。全図において、同一機能を有するものは同一
符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。図1は、
本発明の誘導プラズマ質量分析装置の一実施例の主要部
分の構成を示す模式構成図であり、図1に示されていな
いプラズマ発生部、真空容器、サンプリングコーン、ス
キマーコーン及び真空排気装置といった構成は、図2に
示す従来技術と同等なので説明を省略する。
【0026】また、図1におけるマスフィルター10、
リペラー電極12、検出器13、引出し電極14、高圧
電源17、パルスプリアンプ18、ディスクリミネータ
19及び出力端21は、図3に示した従来技術と同等な
のでその機能に関する説明は省略する。
【0027】マスフィルター10の出口に達したイオン
は、引出し電極14によりマスフィルター10の外に引
き出され、加速される。29はマスフィルター軸で、マ
スフィルター10の中心軸を示している。リペラー電極
12と検出器13は、マスフィルター軸29に対して各
々反対側に配置されている。これは、マスフィルター1
0を通過したイオンのみを検出器13に到達させてバッ
クグランドノイズになる光15は検出器13に到達させ
ない働きをしている。
【0028】マスフィルター10を通過したイオンに
は、検出すべき信号イオンとバックグランドイオンが存
在する。信号イオンは、図2に示す誘導プラズマ3中で
生じた試料中の微量不純物のイオンで、誘導プラズマ3
のプラズマ電位に対応したエネルギーで生成されてい
る。一方、バックグランドイオンは、マスフィルター1
0内でイオンと残留ガス等との衝突で生じたものであ
り、生成時のエネルギーは0に近い。
【0029】図1において、30は補助電極、31は信
号イオン、32はバックグランドイオンで、33は電源
である。補助電極30は、マスフィルター軸29と検出
器13の間に配置された電極である、マスフィルター1
0から出てきた信号イオン31が通過して検出器13に
到達させるための穴30aが開いた構造をしている。
【0030】補助電極30の穴30aの大きさは、検出
器13のイオンを検知する開口部と同程度が適当であ
る。すなわち直径8から20mm程度である。リペラー
電極12及び補助電極30には電源33により電圧が印
加されている。補助電極30の存在により、リペラー電
極12,引出し電極14及び補助電極30に囲まれた空
間では、検出器13のつくる電界は抑えられる。
【0031】 そして、マスフィルター10を通過した
イオンはリペラー電極12及び補助電極30のつくる電
界によってその軌道を制御することができるようにな
る。試料の測定する微量不純物が低濃度から中濃度〔信
号イオン量が10 6 個毎秒以下程度で、100ppb程
以下に相当〕のときには、マスフィルタ10を通過し
た信号イオンが効率良く補助電極30の穴30aを通過
して検出器13で検出されるように、リペラー電極12
及び補助電極30に電圧を印加する。
【0032】 このときの電圧は、各電極や検出器の配
置等に依存しているが、例えば、リペラー電極12には
+50V程度で補助電極30には−50V程度を印加
(正イオン検出時:負イオン検出時には極性が逆にな
る)する。また、試料の測定する微量不純物が中濃度か
ら高濃度〔マスフィルター10を通過する信号イオン量
が10 3 から10 9 個毎秒程度で、100ppt(1/
10 )から100ppm(10 )程度に相当〕のと
きには、マスフィルター10を通過した信号イオンのう
ちの一部(例えば千分の一程度)が補助電極30の穴3
0aを通過して検出器13で検出されるように、リペラ
ー電極12及び補助電極30に電圧を印加する。
【0033】このときのリペラー電極12と補助電極3
0の電位差は、低濃度測定時の設定電位差よりも大きく
設定する方法と小さく設定する方法がある。しかし、低
濃度測定時の設定電位差より小さく設定すると、リペラ
ー電極12と補助電極30の間でのイオンの偏向量は小
さくなり、信号イオン31より生成時のエネルギーが0
に近くて偏向され易いバックグランドイオン32が検出
器13に到達する割合が増加し、バックグランドノイズ
レベルが増加してしまう。これに対して低濃度測定時の
設定電位差より大きく設定するとバックグランドノイズ
レベルの増加はおこらない。
【0034】従って、中濃度から高濃度の微量不純物を
測定するときには、リペラー電極12と補助電極30の
電位差を、低濃度測定時の設定電位差よりも大きく設定
することにより、検出器13に到達する信号イオンの量
を制御してしかもバックグランドノイズのない測定を行
うことができる。このとき印加する電圧は、例えば、リ
ペラー電極12に+300V程度で補助電極30に−5
0V程度(正イオン検出時:負イオン検出時には極性が
逆になる)である。
【0035】20aはデータ処理部である。データ処理
部20aは、ディスクリミネータ19からのパルスの計
数及びマスフィルター10の設定から試料中の微量不純
物の定量分析・定性分析を行う従来技術の働きの他に、
ディスクリミネータ19からのパルスの計数率を管理し
てリペラー電極12あるいは補助電極30の設定電圧を
指示する信号を電源33に送る働きをしている。電源3
3はデータ処理部20aからの指示信号に従ってリペラ
ー電極12及び補助電極30に電圧を印加している。
【0036】なお、マスフィルター10を通過する信号
イオンの量が103から106個毎秒の不純物濃度が中程
度のときには、リペラー電極12及び補助電極30の電
圧設定は、低濃度測定時の設定でも高濃度測定時の設定
でも分析可能であることはいうまでもない。
【0037】以上の説明からもあきらかなように、本実
施例では、測定する微量不純物の濃度が中濃度から高濃
度でもイオンカウント方式で検出を行うことができる。
以上、本発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲において種々変更し得ることはいう
までもない。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、検出器に入射するイオン量を制御できるため、試料
中の測定する不純物の濃度が濃くても、検出器に過大な
イオンが入射して検出器を劣化させることがなくなる。
また、試料中の測定する不純物の濃度が濃くてもイオン
カウント方式で検出を行うため、高濃度測定の条件で有
効数字約6桁の濃度範囲を測定することができる。さら
に、試料中の測定する不純物の濃度にかかわらずイオン
カウント方式で検出を行うため、従来に比し安価な検出
系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導プラズマ質量分析装置の一実施例
の主要部分の構成を示す模式構成図である。
【図2】従来技術の問題点を説明するための図である。
【図3】従来技術の問題点を説明するための図である。
【図4】従来技術の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1 プラズマトーチ 2 誘導コイル 3 誘導プラズマ 4 サンプリングコーン 5 スキマーコーン 6 真空容器 7 ポンプa 8 ポンプb 9 ポンプc 10 マスフィルター 11 イオンレンズ 12 リペラー電極 13、13a 検出器 14 引出し電極 15 光 16 イオン 17 マイナス高圧電源 18 パルスプリアンプ 19 ディスクリミネータ 20 データ処理部 20a データ処理部 21 出力端 22 アナログアノード 23 アイソレーショングリッド 24 プロテクショングリッド 25 プリアンプ 26 VFコンバータ 27 保護回路 28 プラス高圧電源 29 マスフィルター軸 30 補助電極 31 信号イオン 32 バックグランドイオン 33 電源
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 49/06 H01J 49/22 H01J 49/26 H01J 49/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を誘導プラズマ化するプラズマ発生
    部と、前記プラズマ発生部でイオン化した前記試料を真
    空容器中に導入する先端に小孔の開いたサンプリングコ
    ーン及びスキマーコーンと、前記試料のイオンのうち指
    定した質量のイオンを通過させるマスフィルターと、前
    記スキマーコーンを通過した前記試料のイオンを前記マ
    スフィルターに導くイオンレンズと、前記マスフィルタ
    ーを通過したイオンを検出する検出器と、前記マスフィ
    ルターの出口で、該マスフィルターの中心軸に対して前
    記検出器の反対側に配置されたリペラー電極と、前記真
    空容器内で前記マスフィルターと前記イオンレンズと前
    記検出器と前記リペラー電極を真空状態にする真空排気
    装置からなる誘導プラズマ分析装置において、前記マス
    フィルターの軸と前記検出器の間に前記マスフィルター
    を通過した前記試料中の微量不純物のイオンを前記検出
    器に導く穴の開いた補助電極を設置すると共に、前記
    量不純物が高濃度になった時には、前記リペラー電極と
    前記補助電極に印加する電圧の電位差を、低濃度のとき
    よりも大きくさせたことを特徴とする誘導プラズマ質量
    分析装置。
JP5048400A 1993-03-09 1993-03-09 誘導プラズマ質量分析装置 Expired - Fee Related JP2990321B2 (ja)

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