JPH05242856A - 誘導プラズマ質量分析装置 - Google Patents

誘導プラズマ質量分析装置

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JPH05242856A
JPH05242856A JP4039750A JP3975092A JPH05242856A JP H05242856 A JPH05242856 A JP H05242856A JP 4039750 A JP4039750 A JP 4039750A JP 3975092 A JP3975092 A JP 3975092A JP H05242856 A JPH05242856 A JP H05242856A
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JP
Japan
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ions
mass filter
detector
mass
electrode
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JP4039750A
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English (en)
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Yoshitomo Nakagawa
良知 中川
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Seiko Instruments Inc
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Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導プラズマ質量分析装置において、マスフ
ィルター10を通過したバックグランドノイズとなるイ
オンを除去して、検出すべきイオンのみを検出器13に
導くことにより、極微量不純物の分析を可能にする。 【構成】 マスフィルター10出口と検出器13の間
に、特定のエネルギーのイオンのみを通過させる補助電
極18を装着したことを特徴とする誘導プラズマ質量分
析装置。この補助電極18がマスフィルター10の軸と
検出器13の間に、マスフィルター10を通過した試料
のイオンを検出器13に導くための穴の開いた補助電極
18を設置した構造であり、この補助電極にバイアスを
印加したことを特徴とする誘導プラズマ質量分析装置。 【効果】 バックグランドノイズが低くなり、従来技術
ではできなかった極微量の不純物分析が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、試料中の微量不純物
の同定・定量をする目的で、試料を誘導プラズマでイオ
ン化し、生じたイオンをマスフィルターで質量分離して
検出する誘導プラズマ質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】まず装置の構成を図2に示す。図2にお
いて、1はプラズマトーチ、2は誘導コイル、3は誘導
プラズマである。プラズマ発生部は、プラズマトーチ
1、誘導コイル2およびプラズマトーチ1に流されるガ
ス(例えばAr)で構成される。液体試料は、通常ネブ
ライザー(図示せず)で噴霧され、キャリアガスととも
にプラズマトーチ1に輸送される。プラズマトーチ1の
先端には誘導コイル2が巻かれてあり27.12あるい
は40MHzの高周波電力が印加される。誘導プラズマ
3は、この高周波電力と誘導結合して維持される。以上
のプラズマ発生部は、誘導結合プラズマ(ICPと呼ば
れる)に関するものであるが、プラズマ発生部として特
開平3−95899号公報に開示されているようなマイ
クロ波誘導プラズマ(MIPと呼ばれる)が使用された
ものもある。
【0003】4はサンプリングコーン、5はスキマーコ
ーン、6は真空容器、7,8,9は各々ポンプa,b,
cである。サンプリングコーン4およびスキマーコーン
5は円錐状で先端に各々0.9〜1.2mm,0.3〜
0.6mm程度の孔が開いており、誘導プラズマ3中で
イオン化した試料は、サンプリングコーン4およびスキ
マーコーン5の孔を通して真空容器6内に導入される。
真空容器6の内部は、7のポンプa,8のポンプb,9
のポンプcで差動排気されて真空状態に保たれる。ポン
プ種としては、7のポンプaがロータリーポンプ、8,
9のポンプb,cがターボ分子ポンプ或は油拡散ポンプ
が通常使用される。またポンプb,cには補助ポンプが
通常使用される。空排気装置は、このポンプa,b,c
および補助ポンプで構成される。
【0004】10はマスフィルター、11はイオンレン
ズ、12はリペラー電極、13は検出器である。マスフ
ィルター10は入射したイオンのうち設定した電圧に対
応した質量のイオンのみを通す働きをするもので、四重
極質量分析計が通常使われる。イオンレンズ11は、ス
キマーコーン5を通過したイオンを効率良くマスフィル
ター10に入射させると共に、プラズマ3からの光を遮
蔽する働きをしている。マスフィルター10を通過した
イオンは、検出器13で検出される。検出器13には、
例えばガリレオ社のチャンネルトロンが使用される。リ
ペラー電極12は、マスフィルター10を通過したイオ
ンを検出器13に導く働きをしており、+の電圧が印加
されている。試料中の不純物は、検出器13で検出され
た時のマスフィルター10に印加された電圧から質量数
が求められ、すなわち同定ができる。また検出器13で
検出されたイオン量から不純物濃度を求めることができ
る。
【0005】次に図3を用いてマスフィルター10の出
口から検出器13までの構成について詳述する。図3に
おいて、10はマスフィルター、12はリペラー電極、
13は検出器、14は引出し電極、15は光、16はイ
オンである。マスフィルター10の出口に達したイオン
は、引出し電極14によりマスフィルター10の外に引
き出され、加速される。リペラー電極12と検出器13
は、マスフィルター10の軸に対して各々反対側に配置
されている。これは、マスフィルター10を通過したイ
オンのみを検出器13に到達させる働きをしている。
【0006】すなわち、リペラー電極12に印加された
電位および検出器13に印加された電位によって作りだ
される電界により、イオン16を検出器13に導き、バ
ックグランドノイズとなる光15(イオンレンズ11で
遮蔽しきれなかったもの)は直進させて検出器13には
到達させない働きをしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来技術では、
マスフィルター10を通過した光子は除去できても、マ
スフィルター10を通過したほとんど全ての正イオンが
検出器に到達していた。特定質量のみイオンがマスフィ
ルター10を通過するのであるが、マスフィルター10
にて除去されるべきイオン種もマスフィルター内でのイ
オンどうしの衝突等により、マスフィルター10を通過
する異なった質量のイオン種が生ずる。また、リペラー
電極12に印加する電圧が+数10から+100V程度
なのに対して、検出器13に印加する電圧が−2から−
2.5kVであり、検出器13のつくる電界が非常に強
いため検出器にて検出される。このため従来技術では、
バックグランドノイズとなるイオンが数cps〜10c
ps程度あり、極微量不純物の分析には支障をきたして
いた。
【0008】本発明の目的は、従来のこのような課題を
解決するため、マスフィルター10を通過したバックグ
ランドノイズとなるイオンを除去して、検出すべき質量
のイオンのみを検出器に導くことにより、極微量不純物
の分析を可能にすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明は、試料を誘導プラズマ化するプラズマ発生
部と、前記プラズマ発生部でイオン化した前記試料を真
空容器中に導入する先端に小孔の開いたサンプリングコ
ーンおよびスキマーコーンと、前記試料のイオンのうち
指定した質量のイオンを通過させるマスフィルターと、
前記スキマーコーンを通過した前記試料のイオンを前記
マスフィルターに導くイオンレンズと、前記マスフィル
ターを通過したイオンを検出する検出器と、前記マスフ
ィルターの出口でその軸に対して前記検出器の反対側に
配置されたリペラー電極と、前記真空容器内で前記マス
フィルターと前記イオンレンズと前記検出器と前記リペ
ラー電極を真空状態にする真空排気装置からなる誘導プ
ラズマ質量分析装置において、前記マスフィルターと前
記検出器の間に、特定のエネルギーのイオンのみを通過
させる補助電極を装着したことを特徴とする誘導プラズ
マ質量分析装置である。
【0010】そして前記補助電極が前記マスフィルター
の軸と前記検出器の間に前記マスフィルターを通過した
前記試料のイオンを前記検出器に導く穴の開いた電極の
構造であり、前記補助電極にバイアスを印加したことを
特徴とした誘導プラズマ質量分析装置である。
【0011】
【作用】上記のように構成された誘導プラズマ質量分析
装置においては、検出すべきイオンのみを検出器に到達
させ、バックグランドノイズとなるイオンは検出器には
到達させない作用がある。これは、検出すべきイオンと
バックグランドノイズとなるイオンはそのエネルギーが
異なることを利用している。すなわち、補助電極により
検出器のつくる電界は抑えられ、マスフィルターを通過
したイオンは補助電極とリペラー電極のつくる電界によ
ってその軌道が制御できるようになる。
【0012】そして補助電極とリペラー電極に適当な電
圧を印加すると、検出すべきイオンは補助電極に開けら
れた穴を通過して検出器に到達するが、バックグランド
ノイズとなるイオンは検出すべきイオンとは異なった軌
道をとるため補助電極にさえぎられて検出器には到達で
きない。これは、バックグランドノイズとなるイオン
が、マスフィルター内でイオン衝突等しているため、非
常にエネルギーが低くなっているためである。このよう
にして本発明による誘導プラズマ質量分析装置において
は、バックグランドノイズが低くて従来技術ではできな
かった極微量の不純物分析ができるようになる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図に基づいて説明
する。図1は本発明の主要部分を示す図で、図1に示さ
れていないプラズマ発生部、真空容器、サンプリングコ
ーン、スキマーコーンおよび真空排気装置は、図2に示
した従来技術と同等である。
【0014】図2において、10はマスフィルター、1
2はリペラー電極、13は検出器、14は引出し電極で
ある。マスフィルター10の出口に達したイオンは、引
出し電極14によりマスフィルター10の外に引き出さ
れ、加速される。17はマスフィルター軸で、マスフィ
ルター10の中心軸を示している。リペラー電極12と
検出器13は、マスフィルター軸17に対して各々反対
側に配置されている。これは、マスフィルター10を通
過したイオンのみを検出器13に到達させてバックグラ
ンドノイズになる光15は検出器13に到達させない働
きをしている。
【0015】18は補助電極、19は信号イオン、20
はバックグランドイオンである。補助電極18は、マス
フィルター軸17と検出器13の間に配置された電極
で、マスフィルター10から出てきた信号イオン19が
通過して検出器13に到達させるための穴が開いた構造
をしている。補助電極18の穴の大きさは、検出器13
のイオンを検知する開口部と同程度が適当である。すな
わち直径8〜20mm程度である。補助電極18には電
源(図示せず)により電圧が印加されている。補助電極
18に印加される電圧は、リペラー電極12や検出器1
3,引出し電極14の配置や電位によって異なるが、0
〜−100V程度が適当である。補助電極18により、
検出器13のつくる電界は抑えられ、マスフィルター1
0を通過したイオンはリペラー電極12及び補助電極1
8のつくる電界によってその軌道が定まる。
【0016】すなわち、リペラー電極12及び補助電極
18に適当な電圧を印加すると、マスフィルター10か
ら出てきたイオンのうち目的のエネルギーのものは補助
電極18の穴を通過して検出器13に到達するが、エネ
ルギーの異なるイオンは補助電極18に遮られて検出器
13には到達できない。ところで、検出すべき目的元素
の信号イオン19と排除すべきバックグランイオン20
のエネルギーについて考察する。信号イオン19は誘導
プラズマ3で生成するため、誘導プラズマ3のプラズマ
電位に対応したエネルギー分布をしている。対してバッ
クグランドイオン20は、スキマーコーン5からマスフ
ィルター10の内部でイオンと残留ガスあるいは構造材
とが衝突して生成するものと推定され、エネルギーは0
eV程度である。従ってマスフィルター10と検出器1
3の間に本発明によるイオンエネルギー分離機能を持た
せることにより、バックグランドノイズのない分析を行
えるようになる。つまり、低エネルギーであるバックグ
ランドイオン20は補助電極に捕捉されてしまう。
【0017】
【発明の効果】この発明は、以上説明したようにマスフ
ィルターと検出器の間にイオンエネルギー分離機能を持
つ補助電極を装着したので、バックグランドノイズが低
くて従来技術ではできなかった極微量の不純物分析がで
きるようになる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の主要部分を示した断面図である。
【図2】従来技術を説明する断面図である。
【図3】従来技術の装置の断面図である。
【符号の説明】
1 プラズマトーチ 2 誘導コイル 3 誘導プラズマ 4 サンプリングコーン 5 スキマーコーン 6 真空容器 7 ポンプa 8 ポンプb 9 ポンプc 10 マスフィルター 11 イオンレンズ 12 リペラー電極 13 検出器 14 引出し電極 15 光 16 イオン 17 マスフィルター軸 18 補助電極 19 信号イオン 20 バックグランドイオン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を誘導プラズマ化するプラズマ発生
    部と、前記プラズマ発生部でイオン化した前記試料を真
    空容器中に導入する先端に小孔の開いたサンプリングコ
    ーンおよびスキマーコーンと、前記試料のイオンのうち
    指定した質量のイオンを通過させるマスフィルターと、
    前記スキマーコーンを通過した前記試料のイオンを前記
    マスフィルターに導くイオンレンズと、前記マスフィル
    ターを通過したイオンを検出する検出器と、前記マスフ
    ィルターの出口でその軸に対して前記検出器の反対側に
    配置されたリペラー電極と、前記真空容器内で前記マス
    フィルターと前記イオンレンズと前記検出器と前記リペ
    ラー電極を真空状態にする真空排気装置からなる誘導プ
    ラズマ質量分析装置において、前記マスフィルターと前
    記検出器の間に、特定のエネルギーのイオンのみを通過
    させる補助電極を装着したことを特徴とする誘導プラズ
    マ質量分析装置。
  2. 【請求項2】 前記補助電極が前記マスフィルターの軸
    と前記検出器の間に前記マスフィルターを通過した前記
    試料のイオンを前記検出器に導く穴の開いた電極の構造
    であり、前記補助電極にバイアスを印加したことを特徴
    とする請求項1記載の誘導プラズマ質量分析装置。
JP4039750A 1992-02-26 1992-02-26 誘導プラズマ質量分析装置 Pending JPH05242856A (ja)

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