JP3332141B2 - 半導体スイッチ、半導体リレー、電圧検出回路及びic試験装置 - Google Patents

半導体スイッチ、半導体リレー、電圧検出回路及びic試験装置

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JP3332141B2
JP3332141B2 JP1625497A JP1625497A JP3332141B2 JP 3332141 B2 JP3332141 B2 JP 3332141B2 JP 1625497 A JP1625497 A JP 1625497A JP 1625497 A JP1625497 A JP 1625497A JP 3332141 B2 JP3332141 B2 JP 3332141B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばIC試験装
置のピンエレクトロニクス回路に用いて好適な半導体リ
レーに関し、特に異常発生の際に信号ラインに流れる異
常電流を検出して電流を制限する素子の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の半導体リレーの構成図で
ある。発光ダイオードLEDの両端は、入力端子IN
1,IN2と接続されており、入力信号が印加される。
フォトダイオードアレイは、発光ダイオードLEDの発
する光を電圧信号に変換するもので、シャント抵抗Rs
が並列に接続されている。MOSFETQ1,Q2は、
ゲート端子がフォトダイオードアレイのアノード側に接
続され、ソース端子がフォトダイオードアレイのカソー
ド側に接続され、ドレイン端子が出力端子OUT1,O
UT2と接続されている。このようなMOSFETQ
1,Q2を直列接続したスイッチ回路は、例えば本出願
人の提案にかかる実公平3−19231号公報に開示さ
れている。
【0003】図6は、従来の半導体リレーの負荷電圧−
負荷電流特性の説明図である。ここでは、MOSFET
のオン抵抗が180Ωの場合を示している。半導体リレ
ーは、負荷電圧が概ね-1.4から+1.4Vの範囲では、負荷
電流が概ね−8から+8mAの範囲で比例して変化す
る。負荷電圧が-1.4V以下の場合には、負荷電流もほぼ
比例して増大するが、その比例定数は概ね-1.4から+1.4
Vの範囲の2倍になっている。負荷電圧が+1.4V以上の
場合にも、負荷電流もほぼ比例して増大するが、その比
例定数は概ね-1.4から+1.4Vの範囲の2倍になってい
る。なお、MOSFETのオン抵抗はトランジスタの設
計によって任意に変化させることができ、またMOSF
ETの寄生ダイオードのオンする電位も変化させること
ができるから、負荷電流の比例定数の傾きや、比例定数
の変化する電位はトランジスタの設計によって変えられ
るものである。
【0004】図7は、アナログLSIテスタに適用され
る半導体リレーの構成ブロック図である。電圧/電流ソ
ース&メジャメントユニット10は、被検査ICに対し
て計測用の入力信号を供給すると共に、被検査ICから
の出力信号を用いて検査を行うもので、ここでは128
個並列に設けられている。大電流ソース20は、電圧/
電流ソース&メジャメントユニットの計測用の信号に応
じて被検査ICに大電流を供給するもので、ここでは1
0個並列に設けられている。リレーマトリクス30は、
被検査ICの端子毎に、電圧/電流ソース&メジャメン
トユニットと大電流ソースの接続関係を定義するもの
で、拡大図に示すように電流供給の場合にオンされるフ
ォース接点と、電流供給先での電位を帰還するセンス接
点と、センス接点の信号がノイズの影響を受けないよう
に大略電流供給先での電位をシールドに送るガード接点
の3種類を有し、この3接点は同時にオンオフされる。
【0005】図8は、従来のアナログLSIテスタの1
ピン分のテストヘッド部の構成ブロック図で、電圧/電
流ソース&メジャメントユニット10に相当している。
図において、ディジタルアナログ変換部11は、入力さ
れるディジタル信号をアナログ信号に変換する。バッフ
ァアンプ12は、OPアンプ17の出力端子をプラス端
子に入力するボルテージフォロワ回路で、出力端子が定
電流ダイオード13に接続されている。定電流ダイオー
ド13は、半導体リレー14を介して、リレーマトリク
ス30のガード接点と接続されており、ガード接点の他
方の端子はフォース/センスのシールド線と接続されて
いる。被測定物での電圧検出を行うセンス接点は、半導
体リレー15と定電流ダイオード16を介してOPアン
プ17のマイナス端子に送られる。OPアンプ17はボ
ルテージフォロワ回路で、抵抗R1,R2を介してディ
ジタルアナログ変換部11の出力端子と接続されてい
る。
【0006】プリアンプ部21は、抵抗R1を介してデ
ィジタルアナログ変換部11の出力端子と接続されると
共に、定電圧/定電流切換回路26と接続されている。
パワーアンプ部22は、プリアンプ部21の出力信号を
電流増幅する。抵抗R3は、パワーアンプ部22の負荷
電流を電圧信号に変換するもので、過電流検出回路24
に送られる。レベルシフト回路25は、過電流検出回路
24から送られる過電流検出信号を入力して、定電圧/
定電流切換回路26に送る。定電圧/定電流切換回路2
6は、定電圧(CV:constant voltage)と定電流(C
C:constant current)とを切り換えるもので、例えば
定電圧測定の場合は最大電流をプリアンプ部21に設定
する。機械式リレー23は、リレーマトリクス30のフ
ォース接点と抵抗R3とを接続する。フォース接点の他
方の端子は、被測定物の電圧印加端子に送られている。
【0007】図9は、定電流ダイオードの電圧電流特性
図である。定電流ダイオード13、16は、ガード接点
やセンス接点の信号線に短絡等の異常が生じた場合に、
流れる電流を抑制するものである。ここでは、最大電流
が±1mAに設定されており、この電流の範囲内での定
電流ダイオードのオン抵抗Ronは、例えば1kΩ程度に
なっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガード接点や
センス接点の信号線に挿入される定電流ダイオードは、
半導体リレーに外付けされる電子部品であるため、パー
ピンアーキテクチャを採用しているLSIテスタでは定
電流ダイオードの使用個数が大量になる。そこで、LS
Iテスタにおける部品コストの中で、定電流ダイオード
の占める割合が大きくなるという課題があった。また、
ガード接点やセンス接点の信号線は測定ノイズを低減す
るため低インピーダンスの方が望ましいが、定電流ダイ
オードのオン抵抗Ronは比較的大きいという課題があっ
た。
【0009】本発明は上述の課題を解決したもので、電
流制限機能を半導体スイッチに内在させて、外付けの定
電流ダイオードを用いず、低コストで低インピーダンス
の半導体スイッチや半導体リレーを提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、シリコン表面がn型反転している低濃度p型シ
リコン基板に形成された二個の二重拡散電界効果型トラ
ンジスタ(DMOSFET)のソース端子が共通に接続
され、ゲート端子には制御電圧が印加されると共に、そ
れぞれのドレイン端子が出力端子と接続される半導体ス
イッチであって、前記低濃度p型シリコン基板上の正孔
拡散部に形成され、前記二重拡散電界効果型トランジス
タのそれぞれのゲート・ソース間に挿入されたゲート保
護ダイオード(D1,D2)と、当該ゲート保護ダイオ
ードと前記正孔拡散部に隣接する酸化膜の直下の空乏層
及び前記低濃度p型シリコン基に形成されるn型表面反
転層との間で形成される寄生npnトランジスタ(Tr
1,Tr2)と、当該寄生npnトランジスタを前記二
重拡散電界効果型トランジスタのゲート放電素子として
接続する手段と、前記ゲート保護ダイオードと並列に接
続されるシャント抵抗(Rs)と、具備し、前記シャン
ト抵抗と並列に、当該シャント抵抗での電圧降下が前記
二重拡散電界効果型トランジスタのオン電圧以上の電圧
を発生する制御電圧供給手段が接続されることを特徴と
している。
【0011】本発明の構成によれば、二重拡散電界効果
型トランジスタは、制御電圧に従って出力端子間をオン
オフする。寄生npnトランジスタは、低濃度p型シリ
コン基板のn型表面反転層と、ゲート保護ダイオードと
の間で形成されている。接続手段は、寄生npnトラン
ジスタを二重拡散電界効果型トランジスタのゲート放電
素子として接続する。制御電圧供給手段は、二重拡散電
界効果型トランジスタのオンオフ制御を行う制御信号を
供給する。
【0012】このように構成された装置の動作を説明す
る。まず、制御電圧供給手段がオン制御信号を送ると、
二重拡散電界効果型トランジスタはオンして、出力端子
に印加された負荷電圧に応じる負荷電流が流れる。この
負荷電流による一方の二重拡散電界効果型トランジスタ
でのオン抵抗に起因する電圧降下が、一方の寄生npn
トランジスタのオン電圧に到達すると、この寄生npn
トランジスタがオンして、ゲート放電が開始される。す
ると、二重拡散電界効果型トランジスタはオフする。し
かし、制御電圧供給手段からの給電は続くので、再び二
重拡散電界効果型トランジスタはオンして負荷電流が流
れる。このようにして、負荷電流は二重拡散電界効果型
トランジスタのオン抵抗から定まる一定値に制限され
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて、本発明を説明
する。図1は本発明の一実施例を示す半導体チップの断
面図と外付け回路図で、半導体スイッチの回路図を表し
ている。図において、半導体チップは、DMOSトラン
ジスタQ140と、ゲート保護ダイオード50と、DM
OSトランジスタQ260の3部分より構成されてい
る。
【0014】DMOSトランジスタQ140の詳細は次
のようになっている。電極取出部41は、アルミ等の電
極をオーミック接合させるため、不純物濃度を高くした
部位で、ドレイン電極に相当している。ドリフトチャネ
ル層42は、MOSFETの耐電圧を維持するもので、
ドレイン電極41近傍の電界集中を緩和する。空乏層4
3は、電界効果トランジスタのチャンネル部分で、正孔
や電子等の電荷キャリヤーが存在しない。基板44は、
低濃度P-が拡散されたシリコン基板である。酸化膜4
5は、ソースとドレインを分離する絶縁体で、ローカル
・オキサイデーションにより形成された厚い膜をいう。
ゲート電極46は、酸化膜45とソース電極取出部48
上に形成された金属膜である。反転層47は、N型反転
層で、ゲートに電位をかけるとゲートに印加された電荷
に比例する電荷が誘起され、その極性はゲート電位と反
対である。ソース電極取出部48は、アルミ等の電極を
オーミック接合させるため、不純物濃度を高くした部位
で、ソース電極に相当している。電極取出部49は、P
ベース49aの電位を与えると共に、ソース電極と同電
位になっている。Pベース49aは、酸化膜45と酸化
膜54の間に形成された正孔拡散部である。
【0015】次に、ゲート保護ダイオード50を説明す
る。アノード電極取出部51は、Pベース53の上に形
成されたアノード部分である。カソード電極取出部52
は、Pベース53の上に形成されたカソード部分であ
る。Pベース53は、酸化膜54と酸化膜56の間に形
成された正孔拡散部で、寄生のNPNトランジスタTr
2が形成されている。酸化膜54は、ソースとダイオー
ドとを分離する。反転層55は、酸化膜54直下の空乏
層43及び基板44に存在する。酸化膜56は、ソース
とダイオードとを分離する。反転層57は、酸化膜56
直下の空乏層63及び基板44に存在するが、寄生のN
PNトランジスタTr2のエミッタ端子を形成するため
に、酸化膜56直下は大部分が基板44となっている。
【0016】DMOSトランジスタQ160の詳細は次
のようになっている。電極取出部61は、アルミ等の電
極をオーミック接合させるため、不純物濃度を高くした
部位で、ドレイン電極に相当している。ドリフトチャネ
ル層62は、MOSFETの耐電圧を維持するもので、
ドレイン電極61近傍の電界集中を緩和する。空乏層6
3は、電界効果トランジスタのチャンネル部分で、正孔
や電子等の電荷キャリヤーが存在しない。基板64は、
低濃度P-が拡散されたシリコン基板である。酸化膜6
5は、ソースとドレインを分離する絶縁体で、ローカル
・オキサイデーションにより形成された厚い膜をいう。
ゲート電極66は、酸化膜65とソース電極取出部68
上に形成された金属膜である。反転層67は、N型反転
層で、ゲートに電位をかけるとゲートに印加された電荷
に比例する電荷が誘起され、その極性はゲート電位と反
対である。ソース電極取出部68は、アルミ等の電極を
オーミック接合させるため、不純物濃度を高くした部位
で、ソース電極に相当している。電極取出部69は、P
ベース69aの電位を与えると共に、ソース電極と同電
位になっている。Pベース69aは、酸化膜65と酸化
膜56の間に形成された正孔拡散部である。
【0017】外付け回路は、次のようになっている。外
部電圧源VDは、DMOSトランジスタQ140のドレイ
ン電極取出部41に接続されている。グランドは、DM
OSトランジスタQ260のドレイン電極取出部61に
接続されている。電圧出力型フォトダイオードアレイ
は、シャント抵抗と並列に接続されており、シャント抵
抗での電圧降下がDMOSトランジスタQ1、Q2のオン
電圧以上の電圧を発生する制御電圧供給手段として作用
している。
【0018】DMOSトランジスタQ140のゲート電
極46と、DMOSトランジスタQ260のゲート電極
66は、寄生のnpnトランジスタTr2のコレクタ端
子と接続するコレクタ接続部72を介して、共通に接続
されると共に、電圧出力型フォトダイオードアレイのア
ノード端子、ゲート保護ダイオードのアノード電極取出
部51、シャント抵抗Rsの一端と接続されている。D
MOSトランジスタQ140のソース電極取出部48
と、DMOSトランジスタQ260のソース電極取出部
68は、寄生のnpnトランジスタTr2のコレクタ端
子と接続するベース接続部71を介して、共通に接続さ
れると共に、電圧出力型フォトダイオードアレイのカソ
ード端子、ゲート保護ダイオードのカソード電極取出部
52、シャント抵抗Rsの他端と接続されている。
【0019】尚、寄生のnpnトランジスタTr2のエ
ミッタ端子と接続するエミッタ接続部73は、ここでは
外部電圧源VDがDMOSトランジスタQ140側に接続
されている関係で、DMOSトランジスタQ260側の
反転層57と空乏層63に相当している。図示しない
が、もし外部電圧源VDがDMOSトランジスタQ260
側に接続されていれば、寄生のnpnトランジスタTr
1が形成され、DMOSトランジスタQ140側の反転
層55と空乏層43が寄生のnpnトランジスタTr1
のエミッタ端子と接続するエミッタ接続部73となる。
【0020】図2は、図1の半導体チップを用いた半導
体リレーの等価回路図である。図において、発光素子L
EDは、入力信号IFに応じて発光する。光電変換器P
Dは、ここでは電圧出力型フォトダイオードアレイで、
発光素子LEDの発光量に応じた電流IPDを発生する。
ここでは、発光素子LEDと光電変換器PDは、フォト
カプラを構成している。シャント抵抗Rsは、光電変換
器PDと並列に接続されるもので、例えば1MΩ程度の
抵抗値となっている。電圧出力型フォトダイオードアレ
イのアノード側は、DMOSトランジスタQ1、Q2のゲ
ート端子と接続され、カソード側はDMOSトランジス
タQ1、Q2のソース端子と接続される。
【0021】DMOSトランジスタQ1は、コレクタ端
子に外部電圧源VDが接続されると共に、ドレイン・ソ
ース端子間にはオン抵抗Ronが等価的に接続されてい
る。ゲート保護ダイオードD1は、DMOSトランジス
タQ1のゲート・ソース間に挿入されている。寄生np
nトランジスタTr1は、ベース端子がDMOSトラン
ジスタQ1のソース端子と接続され、エミッタ端子がD
MOSトランジスタQ1のコレクタ端子に接続されると
共に、コレクタ端子がDMOSトランジスタQ2のゲー
ト端子と接続されている。
【0022】DMOSトランジスタQ2は、コレクタ端
子が接地されると共に、ドレイン・ソース端子間にはオ
ン抵抗Ronが等価的に接続されている。ゲート保護ダイ
オードD2は、DMOSトランジスタQ2のゲート・ソ
ース間に挿入されている。寄生npnトランジスタTr
2は、ベース端子がDMOSトランジスタQ2のソース
端子と接続され、エミッタ端子がDMOSトランジスタ
2のコレクタ端子に接続されると共に、コレクタ端子
がDMOSトランジスタQ1のゲート端子と接続されて
いる。
【0023】図3は、図2に示す実施例の半導体リレー
の負荷電圧−負荷電流特性の説明図で、実線は本実施
例、破線は従来例を比較のため載せている。従来例の特
性図は、図6に示すものと同様であり、負荷電圧が増大
すると負荷電流が増大する傾向がある。これに対して、
本実施例では、負荷電圧が概ね-1.2から+1.2Vの範囲で
は、負荷電流が概ね−6から+6mAの範囲で比例して
変化する。負荷電圧が-1.2V以下の場合には、負荷電流
は飽和電流IDSATのほぼ一定値となり、ここでは−4m
A程度となっている。負荷電圧が+1.2V以上の場合に
も、負荷電流も飽和電流IDSATのほぼ一定値となり、こ
こでは4mA程度となっている。
【0024】続いて、図2の装置の動作を説明する。こ
こでは、DMOSトランジスタQ1のコレクタ端子に外
部電圧源VDが接続されている。発光素子LEDに入力
信号IFが流れると、電圧出力型フォトダイオードアレ
イが発電を開始し、フォトダイオードから電流IPDがシ
ャント抵抗Rsに流れ込む。シャント抵抗Rsでの電圧
降下が、DMOSトランジスタQ1、Q2のしきい値電圧
Vthを超えると、半導体リレーはオン状態となり、負荷
電流IDが流れる。負荷電流IDは、DMOSトランジス
タQ2のオン抵抗Ron2にも流れ、DMOSトランジスタ
2での電圧降下Ron2xIDが寄生トランジスタTr2の
ベースエミッタ間電圧VBEが0.5V程度のオン電圧に
到達する。
【0025】すると、DMOSトランジスタQ1、Q2
ゲート放電が始まって、DMOSトランジスタQ1、Q2
をオフ状態に持っていく。しかし、電圧出力型フォトダ
イオードアレイからの給電は継続されるので、再びDM
OSトランジスタQ1、Q2はオン状態に遷移する。この
ようなフィードバックの結果、ゲート電位は一定値に保
持され、負荷電流は飽和電流IDSATのほぼ一定値とな
る。 IDSAT=VBE/Ron2 (1)
【0026】なお、上記実施例においてはDMOSトラ
ンジスタQ1のコレクタ端子に外部電圧源VDが接続され
ている場合を説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、DMOSトランジスタQ2のコレクタ端子
に外部電圧源VDが接続されている場合には、寄生トラ
ンジスタTr1により同様の動作をする。
【0027】続いて、本発明にかかる半導体リレーを前
述のアナログLSIテスタの1ピン分のテストヘッド部
に適用する場合を説明する。図4は、本発明をアナログ
LSIテスタの1ピン分のテストヘッド部に適用する場
合の回路図である。ここでは、図8と相違する点のみを
説明する。半導体リレー18は、図4での定電流ダイオ
ード13と半導体リレー14の機能を兼ねている。半導
体リレー19は、図4での定電流ダイオード16と半導
体リレー15の機能を兼ねている。
【0028】このように構成された装置において、例え
ば半導体リレーのオン抵抗Ronを200Ω(=Ron1+
Ron2)とすると、(1)式より飽和電流IDSATは5mA程
度になる。また、半導体リレーのオフ耐圧は200V程
度あるので、半導体リレーがオフ状態で200V迄の入
力があっても、漏れ電流は数十pAと小さく、回路を充
分に保護できる。また、インピーダンスも従前の1/5
程度に低下するので、ガード接点とセンス接点の過電流
保護特性に優れると共に、ノイズの影響も受けにくくな
っている。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
リコン表面がn型反転している低濃度p型シリコン基板
に形成された二個の二重拡散電界効果型トランジスタを
有する半導体スイッチや半導体リレーにおいて、ゲート
・ソース間に挿入されたゲート保護ダイオードとn型表
面反転層との間で形成される寄生npnトランジスタ
を、二重拡散電界効果型トランジスタのゲート放電素子
として適用して電流制限機能を持たせたので、従来の定
電流ダイオードを有する場合に比較して、簡易な構造で
電流制限機能を半導体スイッチや半導体リレーに持たせ
たという効果がある。そして、この電流制限機能を有す
る半導体リレーをアナログLSIテスタの1ピン分のテ
ストヘッド部に適用する場合には、部品コストが低下す
ると共に、ノイズの低減によって測定精度が高くなると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す半導体チップの断面図
と外付け回路図である。
【図2】図1の半導体チップを用いた半導体リレーの等
価回路図である。
【図3】図2に示す実施例の半導体リレーの負荷電圧−
負荷電流特性の説明図である。
【図4】本発明をアナログLSIテスタの1ピン分のテ
ストヘッド部に適用する場合の回路図である。
【図5】本発明をアナログLSIテスタの1ピン分のテ
ストヘッド部に適用する場合の回路図である。
【図6】従来の半導体リレーの負荷電圧−負荷電流特性
の説明図である。
【図7】アナログLSIテスタに適用される半導体リレ
ーの構成ブロック図である。
【図8】従来のアナログLSIテスタの1ピン分のテス
トヘッド部の構成ブロック図である。
【図9】定電流ダイオードの電圧電流特性図である。
【符号の説明】
40 二重拡散電界効果型トランジスタ(Q1) 50 ゲート保護ダイオード 60 二重拡散電界効果型トランジスタ(Q2) 71 ベース接続部 72 コレクタ接続部 73 エミッタ接続部 D1,D2 ゲート保護ダイオード Rs シャント抵抗 Tr1,Tr2 寄生npnトランジスタ VD 外部電圧源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H03K 17/78 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/822 H01L 21/8234 H01L 27/04 H01L 27/088 H01L 31/12 H03K 17/78

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン表面がn型反転している低濃度p
    型シリコン基板に形成された二個の二重拡散電界効果型
    トランジスタ(DMOSFET)のソース端子が共通に
    接続され、ゲート端子には制御電圧が印加されると共
    に、それぞれのドレイン端子が出力端子と接続される半
    導体スイッチであって、前記低濃度p型シリコン基板上の正孔拡散部に形成さ
    れ、 前記二重拡散電界効果型トランジスタのそれぞれの
    ゲート・ソース間に挿入されたゲート保護ダイオード
    (D1,D2)と、 当該ゲート保護ダイオードと前記正孔拡散部に隣接する
    酸化膜の直下の空乏層及び前記低濃度p型シリコン基に
    形成されるn型表面反転層との間で形成される寄生np
    nトランジスタ(Tr1,Tr2)と、 当該寄生npnトランジスタを前記二重拡散電界効果型
    トランジスタのゲート放電素子として接続する手段と、 前記ゲート保護ダイオードと並列に接続されるシャント
    抵抗(Rs)と、 を具備し、前記シャント抵抗と並列に、当該シャント抵
    抗での電圧降下が前記二重拡散電界効果型トランジスタ
    のオン電圧以上の電圧を発生する制御電圧供給手段が接
    続されることを特徴とする半導体スイッチ。
  2. 【請求項2】前記接続手段は、前記二個の二重拡散電界
    効果型トランジスタのソース端子が共通に接続された端
    子に、前記寄生npnトランジスタのベース端子を接続
    するベース接続部と、 前記二個の二重拡散電界効果型トランジスタのゲート端
    子に、前記寄生npnトランジスタのコレクタ端子を接
    続するコレクタ接続部と、 前記二個の二重拡散電界効果型トランジスタのドレイン
    端子に、前記寄生npnトランジスタのエミッタ端子を
    接続するエミッタ接続部と、 を具備し、当該コレクタ接続部とエミッタ接続部で、前
    記2個の寄生npnトランジスタと前記二個の二重拡散
    電界効果型トランジスタは、互いに異なることを特徴と
    する請求項1記載の半導体スイッチ。
  3. 【請求項3】シリコン表面がn型反転している低濃度p
    型シリコン基板に形成された二個の二重拡散電界効果型
    トランジスタ(DMOSFET)のソース端子が共通に
    接続され、ゲート端子には制御電圧が印加されると共
    に、それぞれのドレイン端子が出力端子と接続される半
    導体リレーであって、前記低濃度p型シリコン基板上の正孔拡散部に形成さ
    れ、 前記二重拡散電界効果型トランジスタのそれぞれの
    ゲート・ソース間に挿入されたゲート保護ダイオード
    (D1,D2)と、 当該ゲート保護ダイオードと前記正孔拡散部に隣接する
    酸化膜の直下の空乏層及び前記低濃度p型シリコン基に
    形成されるn型表面反転層との間で形成される寄生np
    nトランジスタ(Tr1,Tr2)と、 当該寄生npnトランジスタを前記二重拡散電界効果型
    トランジスタのゲート放電素子として接続する手段と、 前記ゲート保護ダイオードと並列に接続されるシャント
    抵抗(Rs)と、 前記シャント抵抗と並列に接続される光電変換素子(P
    D)と、 入力信号に応じて発光し、当該光電変換素子に電圧を発
    生させる発光素子(LED)と、 を具備することを特徴とする半導体リレー。
  4. 【請求項4】被測定物に負荷電流を供給するフォース手
    段と、このフォース手段で供給される負荷電流によって
    当該被測定物に発生する電圧を検出するセンス手段と、
    このセンス手段で検出される電圧に見合う電圧を発生す
    るガード手段と、このガード手段で発生する電圧が印加
    されると共に、前記フォース手段とセンス手段の信号伝
    送路を覆うシールド手段とを有する電圧検出回路であっ
    て、 請求項3記載の半導体リレーの入力端子と出力端子を、
    前記センス手段の信号伝送路と、ガード手段の信号伝送
    路若しくはシールド手段に挿入することを特徴とする電
    圧検出回路。
  5. 【請求項5】被測定ICに負荷電流を供給するフォース
    接点と、このフォース手段で供給される負荷電流によっ
    て当該被測定物に発生する電圧を検出するセンス接点
    と、このセンス接点で検出される電圧に見合う電圧を発
    生するガード接点と、このガード接点で発生する電圧が
    印加されると共に、前記フォース接点とセンス接点の信
    号伝送路を覆うシールド手段と、これらフォース接点、
    センス接点、ガード接点を同時に開閉する接点制御手段
    とを、前記被測定ICの各端子毎に設けられ、信号を印
    加すると共に出力信号を検出するパーピン回路と一対一
    に設けたIC試験装置において、 請求項3記載の半導体リレーの入力端子と出力端子を、
    前記センス接点の信号伝送路と、ガード接点の信号伝送
    路若しくはシールド接点に挿入することを特徴とするI
    C試験装置。
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