JP3330702B2 - オイル塗布部材 - Google Patents

オイル塗布部材

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JP3330702B2
JP3330702B2 JP28193193A JP28193193A JP3330702B2 JP 3330702 B2 JP3330702 B2 JP 3330702B2 JP 28193193 A JP28193193 A JP 28193193A JP 28193193 A JP28193193 A JP 28193193A JP 3330702 B2 JP3330702 B2 JP 3330702B2
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武男 伏木
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    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2093Release agent handling devices
    • G03G2215/2096Release agent handling devices using porous fluoropolymers for wicking the release agent

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  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機、プリンタ、ファ
クシミリなどの定着ロール或いは加圧ロールに、オイル
を塗布する部材に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリなどで
は、図1に示すように、定着ロール1と加圧ロール2と
の間にトナー4の転写された紙5を通すことにより、ト
ナー4を紙5に定着させるという方法が採用されている
が、定着時に定着ロール1にトナー4が残留し、オフセ
ットを生じるという問題が生じる。そのため、定着ロー
ル表面にオイルを塗布することにより、トナー4の残留
を防止するという手段が採られている。
【0003】例えば、特開昭61−160780号や特
開昭61−183679号には、不織布や耐熱フェルト
の外側に4フッ化エチレン樹脂などの微孔膜で被覆した
オイル塗布部材が開示されている。しかしながら、これ
ら公報で開示されているオイル塗布部材は、定着ロール
へのオイル塗布量が必要量よりも遥かに多いため、不経
済であり、長期間使用することができないばかりでな
く、経時的にオイル塗布量が変化しやすいため、安定し
てオイル塗布できないという問題があった。また、これ
らオイル塗布部材を常温で保存しておくと、オイルが漏
出し、周囲を汚したり、オイル塗布部材設置時に手が汚
れるなど、作業性の悪いものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決するためになされたものであり、第1の目的は、定
着ロール或いは加圧ロールへの塗布量が適当であり、経
時的にオイル塗布量が変化しにくいオイル塗布部材を提
供することであり、第2の目的は、長期間保存しても、
オイルが漏出しないオイル塗布部材を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のオイル塗布部材
は、水流により分割できる繊維を使用した繊維ウエブ
を、水流により繊維同士を絡合させると同時に前記繊維
を分割して製造した、繊維径が10μm以下の繊維を含
不織布からなるオイル保持層の外側に、微孔膜層を有
するロール状のものである。なお、微孔膜層の外側に弾
性体層を有していると、オイルが漏出せず、長期間保存
可能なオイル塗布部材である。前記不織布の単位体積当
たりの繊維長が1,500m/cm以上であると、オ
イル保持性に優れている。前記弾性体層がフェルトから
なることを特徴とする。前記弾性体層がオイル保持層を
構成する不織布よりも繊維径が太く、繊維密度がより小
さいフェルトからなると、必要以上のオイルを塗布した
り、オイルドロップを生じにくい。前記弾性体層が緻密
な構造を有するフェルトと粗い構造を有するフェルトと
を積層した弾性体層からなることを特徴とする。この場
合、粗い構造を有するフェルトが微孔膜層と接するよう
に位置していると、オイルが滲み出にくい。前記オイル
保持層の内側に、弾性体層を有すると、オイル塗布量を
より均一にできる。
【0006】
【作用】本発明のオイル塗布部材は、水流により分割で
きる繊維を使用した繊維ウエブを、水流により繊維同士
を絡合させると同時に前記繊維を分割して製造した、
維径が10μm以下の繊維を含む不織布(以下、単に
「不織布」ということがある)からなるオイル保持層を
有しており、オイル保持性が良いため、定着ロール或い
は加圧ロール(以下、被塗布物ということがある)への
塗布量を適量とすることができる。また、本発明のオイ
ル塗布部材はオイル保持層の外側に微孔膜層を有してい
るため、オイル保持層からの遊離オイルが多くなったと
しても、微孔膜層で塗布量を制御できるため、オイル塗
布量が変化しにくいものである。
【0007】本発明のオイル保持層を構成する不織布
は、繊維径が10μm以下の繊維を含んでおり、多くの
微小空間を形成しているため、オイル保持性に優れてい
ると考えられる。この繊維径が10μmを越えると、オ
イル保持性に劣るため、繊維径が10μm以下の繊維を
含む必要がある。この繊維径が10μm以下の繊維は少
なくとも5重量%以上であるのが好ましく、5重量%未
満であるとオイル保持性が悪くなる。より好ましくは1
0重量%以上である。
【0008】この繊維径とは、繊維断面において最も長
く採ることのできる直線の長さをいう。例えば、繊維断
面が楕円形の場合には長軸の長さであり、繊維断面が三
角形の場合には最も長い辺の長さであり、四角形の場合
には対角線の長い方の長さをいう。
【0009】このような繊維は水流により分割して得
る。
【0010】前述の分割できる繊維としては、例えば、
一成分中に他成分を島状に配置した断面をもつ海島型繊
維、異なる成分を交互に層状に積層した断面をもつ多重
バイメタル型繊維、或いは一成分を他成分中に配した断
面をもつ菊花型繊維がある。この分割可能な繊維を構成
する樹脂成分の組み合わせとして、例えば、ポリアミド
系樹脂とポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂とポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂とポリオレフィ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂とポリアクリロニトリル
系樹脂、ポリアミド系樹脂とポリアクリロニトリル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂とポリアクリロニトリル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂同士、ポリエステル系樹脂同
士などがある。
【0011】本発明のオイル保持層を構成する不織布
単位体積当りの繊維長(以下、繊維密度ということがあ
る)が1,500m/cm3以上、より好ましくは4,0
00m/cm3以上であれば、オイル保持性が良いた
め、この範囲の不織布が好適に使用できる。なお、この
繊維密度は次の式により求めることができる。 式中、Mは不織布の目付(g/cm)、Dは不織布の厚さ
(cm)、ρは繊維の比重、Sは繊維の断面積(cm)を
表す。
【0012】なお、不織布が複数種類の繊維からなる場
合には、その重量比率によって目付を分配して、各々の
繊維に関して繊維密度を計算し、その和を繊維密度とす
る。例えば、目付50g/m、厚さ5mmの不織布を構成
する繊維が、比重1.38、繊維半径3μmのポリエステ
ル繊維40重量%と、比重1.14、繊維半径4μmのポ
リアミド繊維60重量%とからなる場合、繊維密度は
0.005×0.4/{0.5×1.38×π×(3×10
−4×100}+0.005×0.6/{0.5×1.
14×π×(4×10−4×100}=100+1
00=200(m/cm3)となる。
【0013】この不織布は三次元的な構造をもち、多く
の微小空間を形成して、よりオイルを保持しやすい。こ
の不織布は、カード法、エアレイ法、湿式法などにより
得られる繊維ウエブを、水流を作用させることにより繊
維同士を絡合して得る。なお、前述の分割できる繊維を
使用し、水流によって繊維同士を絡合させるため、同時
に繊維を分割できる。
【0014】このような不織布に、ジメチルシリコーン
オイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル変
性やメチルスチリル変性などの変性シリコーンオイルな
どのオイルを保持させることにより、本発明のオイル保
持層を形成する。なお、オイルの粘度(25℃におけ
る、以下同じ)としては、100〜30,000センチ
ストークス(CSと書くことがある)であれば良く、三
桁の低い粘度を有するオイルであっても、適量でほぼ一
定のオイル塗布を行なうことができるという特長があ
る。なお、オイルの保持量は不織布やオイルの種類、或
いは使用する被塗布物などによって適宜変化させれば良
い。
【0015】本発明では上記のようなオイル保持層の外
側に微孔膜層を形成している。この微孔膜層はオイル塗
布量を規制する層であり、オイル保持層からオイルが多
量に遊離したとしても、この微孔膜層によってオイル塗
布量を制御することができる。
【0016】この微孔膜としては、例えば、ポリテトラ
フルオロエチレンなどのフッ素系樹脂や、オレフィン系
樹脂や、ウレタン系樹脂などの微孔膜がある。これらの
中でも、耐熱性に優れたフッ素樹脂系樹脂からなる微孔
膜が好適に使用できる。なお、これら微孔膜の物性とし
ては、例えば、孔径が0.1〜10μm、気孔率が10〜
60%、膜厚が0.05〜5mmのものを使用できるが、
オイル保持層のオイル量や、被オイル塗布物、必要なオ
イル塗布量によって適宜変化させれば良い。
【0017】以上のように、本発明のオイル塗布部材は
基本的にオイル保持層と微孔膜層とからなるが、図2に
オイル塗布部材の断面図を示すように、オイル保持層7
の内側及び/又は微孔膜層8の外側に、例えば、シリコ
ーンスポンジやウレタンスポンジなどのスポンジや、再
生繊維、半合成繊維、合成繊維、植物繊維、動物繊維な
どの繊維からなるフェルト、織物、編物などの弾性体層
9を形成しても良い。オイル保持層7の内側に弾性体層
9を形成すると、弾性体の働きによって被塗布物への押
圧力を均一にすることができるため、オイル塗布量をよ
り均一にできたり、弾性体層9にもオイルを保持させれ
ば、より多くのオイルを保持することができ、より長期
間使用することが可能となる。
【0018】また、微孔膜層8の外側に弾性体層9を形
成すると、弾性体層9によってもオイルを保持できるた
め、オイルが漏出して周囲を汚したり、オイル塗布部材
の設置時に手を汚すなどの問題が生じない。また、微孔
膜が直接被塗布物に接触しないため、微孔膜の損傷がな
いように保護し、しかもトナーによって微孔膜の微孔が
塞がれるということもないので、オイル塗布をより安定
して行なうことができ、オイル塗布部材をより長期間使
用することが可能になる。更には、弾性体層9は断熱層
として作用させることもできるので、耐熱性のあまり良
くない不織布をオイル保持層として使用できるようにな
る、という特長がある。
【0019】ここで、フェルトについて、より詳しく述
べる。このフェルトを構成する繊維としては、被塗布物
の表面温度が一般的に100〜220℃程度であるた
め、一部又は全部を芳香族ポリアミド繊維、ポリイミド
繊維などのような耐熱性繊維を使用するのがより好まし
い。
【0020】このフェルトの製造方法としては、例え
ば、カード法、エアレイ法、湿式法などにより得られる
繊維ウエブを、水流又はニードルを作用させることによ
り繊維同士を絡合する方法、接着剤により結合する方
法、構成繊維の融着により結合する方法、或いは繊維を
紡出させると同時に空気を作用させるメルトブロー法な
どがある。
【0021】なお、得られるフェルトは、オイル保持層
を構成する不織布よりも繊維径が太く、繊維密度がより
小さいのが好ましい。これは、弾性体層9を構成するフ
ェルトの方が、オイル保持層を構成する不織布よりも繊
維径が小さく、繊維密度が大きいと、毛管現象によって
オイルが滲み出やすくなり、必要以上のオイルを塗布し
たり、オイルドロップが生じやすくなるためである。
【0022】なお、繊維ウエブ又はフェルトの状態で2
層以上に積層することも可能である。例えば、緻密な構
造を有するフェルトと粗い構造を有するフェルトとを積
層したものを弾性体層9として使用することができる。
この場合、前述のように、緻密な構造を有するフェルト
面が、オイル保持層を構成する不織布よりも繊維径が小
さく、繊維密度が大きいと、毛管現象によってオイルが
滲み出やすくなるため、粗い構造を有するフェルト面を
微孔膜に接するようにするのが好ましい。なお、緻密な
構造を有するフェルト面が、オイル保持層を構成する
織布よりも繊維径が太く、繊維密度が小さい場合には、
配置状態は特に限定するものではない。
【0023】このようにして得られるフェルトの厚さは
1mm以下であるのが好ましい。1mmを越えると、フェル
トが断熱層となり、被塗布物と接触しても、オイルの粘
度があまり低下せず、オイル塗布自体が困難となるため
である。
【0024】本発明のオイル塗布部材は、図2に示す
うに、ロール状である。ロール状のオイル塗布部材は、
被塗布物と同じ方向に回転しても良いし、反対方向に回
転しても良い。
【0025】以下に、本発明の実施例を記載するが、以
下の実施例に限定されるものではない。
【0026】
【実施例】(実施例1)図4 の(a)及び(b)に示すように主体のポリエステ
ル成分12(比重1.38、70重量%)を8つのくさ
び状に区分し、繊維の軸から放射状に米字形状に伸び、
しかも分割後には、1つの十字形状と4つの一字形状と
なるポリアミド成分13(比重1.14、30重量%)
からなる、断面が菊花型の13分割性繊維(繊度2デニ
ール、繊維長38mm)を、カーディングして繊維ウエブ
とした後、水圧95kg/cmの水流により絡合と同時に
分割し、目付85g/m、厚さ0.4mmの不織布を得た。
この不織布の繊維径は電子顕微鏡写真をもとに測定した
値で、くさび状のポリエステル成分12は平均7.2μm
で、十字形状のポリアミド成分は平均13.9μmで、一
字形状のポリアミド成分は7.8μmであった。また、ポ
リエステル成分12の断面積は1.8×10−7cm
あり、十字形状のポリアミド成分の断面積は4.3×1
−7cmで、一字形状のポリアミド成分の断面積は、
1.0×10−7cmであった。この測定結果から繊維
密度は、9,400m/cm3であった。
【0027】そして、この幅310mmの不織布に粘度1
0,000CSのジメチルシリコーンオイルを含浸した
後、直径6mm、長さ330mmのシャフト6に、外径20
mmとなるまで平巻きして、オイル保持層7を形成した。
【0028】その後、このオイル保持層表面に常温硬化
型のシリコーン樹脂を部分的に塗布し、孔径が0.5μ
m、気孔率が40%、膜厚が0.1mmのポリテトラフルオ
ロエチレン製微孔膜(日本バルカー工業社製、商標名テ
ープシール)を1周平巻きして、ジメチルシリコーンオ
イルを50g含んだオイル塗布ロールを得た。
【0029】(実施例2) 実施例1の断面が菊花型の13分割性繊維60重量%
と、通常のポリエステル繊維(繊維径12.4μm、比重
1.38)40重量%とを使用した以外は、実施例1と
全く同様にして、ジメチルシリコーンオイルを50g含
んだオイル塗布ロールを得た。なお、このオイル保持層
を形成する不織布は、目付85g/m、厚さ0.5mmで、
繊維密度は4,900m/cm3であった。
【0030】
【0031】
【0032】(実施例3) メタ系芳香族ポリアミド繊維(繊維径14.0μm、繊維
長38mm、比重1.44)60重量%と、未延伸ポリエ
ステル繊維(繊維径22.6、繊維長38mm、比重1.3
8)40重量%とを混綿し、カーディングして繊維ウエ
ブとした後、温度217℃、線圧90kg/cmの条件でカ
レンダーロール間に通し、未延伸ポリエステルによって
融着固定した、目付26g/m、厚さ65μm、繊維密度
4,000m/cm3のフェルトを得た。このフェルト
を、実施例1と同様にして得られたオイル塗布ロールに
外径22mmとなるまで平巻きして、弾性体層9を有する
オイル塗布ロールを得た。
【0033】(実施例4) メタ系芳香族ポリアミド繊維(繊維径22.2μm、繊維
長38mm、比重1.44)100重量%からなる目付4
0g/mの繊維ウエブと、メタ系芳香族ポリアミド繊維
(繊維径9.9μm、繊維長38mm、比重1.44)10
0重量%からなる目付20g/mの繊維ウエブとを積層
して、水圧90kg/cmの水流により絡合した、目付6
0g/m、厚さ0.3mmのフェルトを得た。このフェルト
の片面(繊維径22.2μmのメタ系芳香族ポリアミド繊
維を使用した面)の繊維密度は240m/cm3で、他
面の繊維密度は600m/cm3であった。このフェル
トの繊維密度240m/cm3の面が、実施例1と同様
にして得られたオイル塗布ロールの微孔膜と接するよう
に、外径22mmとなるまで平巻きして、弾性体層9を有
するオイル塗布ロールを得た。
【0034】(実施例5) たて糸がポリエステル繊維(単糸8デニール、100本
のマルチフィラメント)で、よこ糸が高収縮性ポリエス
テル繊維(単糸8デニール、200本のマルチフィラメ
ント)からなる、外径23mmの熱収縮性スリーブで、実
施例1と同様にして得られたオイル塗布ロール表面を被
覆した後、150℃の熱風で熱収縮性スリーブを収縮、
密着させ、弾性体層9を有する、外径21mmのオイル塗
布ロールを得た。
【0035】(比較例1) メタ系芳香族ポリアミド繊維(デュポン社製、商品名ノ
ーメックス、比重1.44、繊維径12μm、繊維長38
mm)を使用した以外は実施例1と同様にして、ジメチル
シリコーンオイルを50g含んだオイル塗布ロールを得
た。なお、この不織布は目付85g/m、厚さ0.5mm
で、繊維密度は980m/cm3であった。
【0036】(比較例2) 比較例1のポリテトラフルオロエチレン製微孔膜を巻き
つけないものをオイル塗布ロールとした。
【0037】(比較例3) 実施例1と全く同様にして得た、ポリテトラフルオロエ
チレン製微孔膜を巻きつけないものをオイル塗布ロール
とした。
【0038】(比較例4) メタ系芳香族ポリアミド繊維(デュポン社製、商品名ノ
ーメックス、比重1.44、繊維径12μm、繊維長38
mm)をカーディングして繊維ウエブとした後、針密度3
00本/cmのニードルにより絡合し、目付450g/
m、厚さ2mmの不織布を得た。この幅30mmの不織布
を、図3に示す中空パイプの展開図10の位置に直径1
mmの貫通孔11を15個設けた、外径25mm、肉厚1m
m、長さ300mmのアルミニウム製中空パイプに螺旋状
に巻きつけた後、中空パイプに粘度が10,000CS
のジメチルシリコーンオイルを45g注入し、注入口を
常温硬化型のシリコーンゴムでシールしてオイル塗布ロ
ールを得た。
【0039】(オイル移行量試験) 実施例1〜5及び比較例1〜4のオイル塗布ロールを、
10m/分で回転する120℃のロールに各々接触さ
せ、従転させる。そして、1時間ごとのオイル塗布ロー
ルの重量変化から、オイル移行量を求めた。この結果
は、表1、図5及び図6に示すように、実施例1〜5
オイル塗布ロールによる平均オイル塗布量は順に、0.
025g/時間、0.056g/時間、0.041g/時
間、0.050g/時間、0.081g/時間で安定してお
り、しかも必要最低量以上のオイルを塗布していること
がわかる。なお、必要最低オイル塗布量は0.01g/時
間程度である。
【0040】
【表1】
【0041】(長期保存試験) 実施例1〜5及び比較例1〜4のオイル塗布ロールを、
常温で放置し、6月後及び1年後のオイルの滲み出しが
あるかどうかを判定した。この結果は表2に示す通りで
ある。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明のオイル塗布部材は、水流により
分割できる繊維を使用した繊維ウエブを、水流により繊
維同士を絡合させると同時に前記繊維を分割して製造し
た、繊維径が10μm以下の繊維を含む不織布からなる
オイル保持層を有しており、オイル保持性が良いため、
被塗布物への塗布量を適量とすることができる。また、
このオイル保持層の外側に微孔膜層を有しているため、
オイル保持層からの遊離オイルが多くなったとしても、
微孔膜層で塗布量を制御できるため、塗布量が変化しに
くいオイル塗布部材である。
【0044】また、微孔膜層の外側に弾性体層を設ける
と、オイルを保持できるため、オイルが滲み出て周囲を
汚したり、オイル塗布部材の設置時に手を汚すなどの問
題が生じない。また、微孔膜が直接被塗布物に接触しな
いため、微孔膜の損傷が生じないように保護し、しかも
トナーによって微孔膜の微孔が塞がれるということもな
いので、オイル塗布を安定して行なうことができ、より
長期間使用することが可能になる。更には、弾性体層を
断熱層として作用させることもできるので、耐熱性のあ
まり良くない不織布をオイル保持層として使用すること
も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オイル塗布部材の使用状態を表す断面図
【図2】(a) オイル塗布部材の一例の断面図 (b) オイル塗布部材の他の例の断面図 (c) オイル塗布部材の他の例の断面図
【図3】比較例4における中空パイプの貫通孔の位置を
示す展開図
【図4】(a) 分割性繊維の断面図 (b) 分割性繊維の分割後の断面模式図
【図5】オイル移行量と経過時間との関係を表すグラフ
【図6】オイル移行量と経過時間との関係を表すグラフ
【符号の説明】 1 定着ロール 2 加圧ロール 3 オイル塗布部材 4 トナー 5 紙 6 シャフト 7 オイル保持層 8 微孔膜層 9 弾性体層 10 中空パイプの展開図 11 貫通孔 12 ポリエステル成分 13 ポリアミド成分
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−141383(JP,A) 特開 平3−228078(JP,A) 特開 平5−53465(JP,A) 特開 昭55−153974(JP,A) 特開 昭61−160780(JP,A) 特開 昭61−183679(JP,A) 実開 昭63−132974(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/20 104

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水流により分割できる繊維を使用した繊
    維ウエブを、水流により繊維同士を絡合させると同時に
    前記繊維を分割して製造した、繊維径が10μm以下の
    繊維を含む不織布からなるオイル保持層の外側に、微孔
    膜層を有することを特徴とするロール状のオイル塗布部
    材。
  2. 【請求項2】 微孔膜層の外側に、弾性体層を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載のオイル塗布部材。
  3. 【請求項3】 不織布の単位体積当たりの繊維長が1,
    500m/cm以上であることを特徴とする、請求項
    1又は請求項2に記載のオイル塗布部材。
  4. 【請求項4】 弾性体層がフェルトからなることを特徴
    とする請求項2又は請求項3に記載のオイル塗布部材。
  5. 【請求項5】 弾性体層がオイル保持層を構成する不織
    よりも繊維径が太く、繊維密度がより小さいフェルト
    からなることを特徴とする、請求項2〜請求項4のいず
    れかに記載のオイル塗布部材。
  6. 【請求項6】 弾性体層が緻密な構造を有するフェルト
    と粗い構造を有するフェルトとを積層したものからなる
    ことを特徴とする、請求項2〜請求項4に記載のオイル
    塗布部材。
  7. 【請求項7】 粗い構造を有するフェルトが微孔膜層と
    接するように位置していることを特徴とする、請求項6
    に記載のオイル塗布部材。
  8. 【請求項8】 オイル保持層の内側に、弾性体層を有す
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のオ
    イル塗布部材。
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