JP3330276B2 - 缶詰の内圧測定装置 - Google Patents

缶詰の内圧測定装置

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JP3330276B2
JP3330276B2 JP06717196A JP6717196A JP3330276B2 JP 3330276 B2 JP3330276 B2 JP 3330276B2 JP 06717196 A JP06717196 A JP 06717196A JP 6717196 A JP6717196 A JP 6717196A JP 3330276 B2 JP3330276 B2 JP 3330276B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、飲料や食品等を
充填して密封した缶詰の内圧を測定する装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の缶詰に使用される缶には、内容
物の充填・密封工程や殺菌工程あるいは搬送時などに加
わる荷重に充分耐え得る強度が要求されるが、これとは
反対にハンドリングの容易性や低コスト化などのため
に、薄肉・軽量化が要求される。この薄肉・軽量化のた
めには、内容物に応じた缶詰の挙動を知る必要がある。
すなわち、レトルト釜内の缶詰は、殺菌処理時は高温に
なり、処理後の冷却時には急激に温度が低下し、その過
程で缶詰の内と外とに圧力差が生じ、缶詰の内圧が高す
ぎれば缶詰は膨脹変形し、逆に外圧が高すぎれば缶詰が
潰れて変形が生じる。したがって、缶詰自体の強度を確
認するために、レトルト釜内での缶詰の内圧の変化を知
る必要がある。
【0003】従来、この種の缶詰の内圧を測定する装置
や方法が種々提案されており、例えば特公昭63−42
732号公報には、缶胴部を押圧する押圧具とバックア
ップロールなどの受け部材とを、対象とする缶の外径寸
法よりも狭い間隔をあけて対向して配置し、かつ缶胴部
の変位に対する反力を感知するロードセルを備えた荷重
センサを備えた装置が記載されている。この装置によれ
ば、缶胴が押圧具と受け部材との間を通過するように缶
を移動させ、その移動中に胴壁面を押圧して弾性変形さ
せ、この変形に対する反力の測定値に基づいて缶詰の内
圧を測定する。
【0004】また、米国特許第2648977号明細書
には、前述の胴部に替えて缶蓋もしくは缶底を押圧し
て、その変形に対する反力の測定値に基づいて缶詰の内
圧を測定する装置が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した缶詰のレトル
ト殺菌は、数百個ないし数千個の缶詰を、パンチングメ
タルなどの仕切り板を挟んでバスケット内に多段に積み
上げ、そのバスケットを1台ないし数台、レトルト釜の
内部に入れ、その状態でバスケットの下方から摂氏百度
以上の温度の蒸気を吹き出させ、その蒸気によって缶詰
を加熱し、加熱終了後には冷却水を吹きかけて缶詰を冷
却することにより行っている。したがって容積効率を良
好にするために、缶詰は可及的に接近させて配列する必
要がある。またレトルト釜の内部での蒸気の流動は複雑
であって、すべての缶詰が同時にかつ均等に加熱される
わけではないから、レトルト殺菌時に缶が受ける圧力変
化、すなわち缶詰の内圧の変化を測定するには、それぞ
れの缶詰の置かれた位置に応じた温度変化に伴う圧力変
化を測定する必要がある。
【0006】しかるに、上述した従来の測定装置は、い
ずれも缶詰を押圧する一対の押圧具を設け、その押圧具
の間に缶詰を通過させ、もしくは缶詰を配置して押圧す
る構成であるから、缶詰を押圧する操作もしくは缶詰を
移動させる操作を必要とする。そのためにレトルト釜の
内部での缶詰の内圧測定に使用することは困難である。
また前述したように、レトルト殺菌は、多数の缶詰を接
近させて多段に積み上げて行うから、上述した従来の装
置を配置するスペース上の余裕がなく、この点でもレト
ルト釜の内部での測定は困難である。
【0007】さらに缶詰の内圧の変化は、その缶詰のレ
トルト釜の内部での位置に応じて検出する必要があり、
当然、観察窓などを通して外部から視認できない箇所で
の測定も必要になり、そのために測定は、電気的に行
い、測定結果は、電気信号として出力することになる。
しかしながら上述した従来の装置は、検出結果を電気信
号として出力できるとしても、加熱のための蒸気の影響
を配慮した構成になっていないので、正確な測定を行い
得ないおそれが多分にあった。
【0008】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであり、缶詰を加熱処理するレトルト釜の内部など
の高温多湿雰囲気であってもリアルタイムで正確に缶詰
の内圧を測定することのできる装置を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】請求項1
に記載した発明は、上記の目的を達成するために、缶詰
を加熱処理する装置内で使用する缶詰の内圧測定装置で
あって、缶詰の胴部をその外周側から締め付けて保持す
るホールド部と、そのホールド部の内面から缶詰の中心
側に向けて突出・退入する中空の針部と、前記缶詰の胴
部外面と前記ホールド部の内面との間で前記針部の周囲
の所定範囲を気密状態に保持するシール部と、前記針部
と連通して前記缶詰の内部圧力を電気信号に変換するセ
ンサと、このセンサからの電気信号を缶詰加熱処理装置
外へ取り出す信号線と、前記センサを気密状態および断
熱状態に保持する本体部とを備えていることを特徴とす
るものである。
【0010】この発明では、まず、ホールド部の内周面
から針部を退入させた状態で、測定対象となる缶詰をホ
ールド部に装着する。すなわち、ホールド部の内面に缶
詰の胴部の外周面を沿わせるように取り付ける。そし
て、その状態で針部を缶詰の中心に向けて突出する方向
に移動させると、缶詰の胴部に針部の先端が当接し、か
つ壁面を貫通する。このように針部が缶詰に突き刺さる
ことによって、缶詰の内部圧力が針部の空洞を通ってセ
ンサに作用し、その結果、センサが内圧に応じた電気信
号を出力し、その電気信号を信号線により加熱処理装置
外へ取り出して、例えばリアルタイムでモニター画面上
に表示したり、適宜手段で記録したりする。
【0011】また、缶詰に針部が突き刺さる際に、缶詰
の壁面が針部の進行方向と同じ方向に撓むことがある
が、シール部によってホールド部の内面と缶詰の外面と
の間のうち針部の周囲の所定範囲が気密状態に保持され
ているから、缶詰内の圧力がリークせず、その結果、缶
詰の内圧を正確に測定することができる。
【0012】一方、この発明の測定装置は、缶詰と共に
レトルト釜などの加熱処理装置内に配置されるが、針部
を介して作用する圧力を電気信号に変換するセンサは、
気密性および断熱性を維持する本体部の内部に収容され
ているから、センサを介した測定結果に外部の温度や湿
度などが影響を与えにくく、この点でも測定結果が正確
なものとなる。
【0013】また請求項2に記載した発明は、前記針部
を貫通して前記缶詰の内容物に接触して電気的に温度を
検出する温度検出手段と温度検出手段からの電気信号を
加熱処理装置外へ取り出す信号線とを更に備えているこ
とを特徴とするものである。
【0014】したがってこの発明によれば、レトルト釜
などの内部での加熱過程あるいは冷却過程での缶詰の内
部圧力と併せてその温度の変化をリアルタイムで検出す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を図面を参照し
て具体的に説明する。図1および図2において、互いに
対向させて配置した一対のエンドプレート1と、これら
のエンドプレート1を連結する互いに平行に配置された
一対のガイドロッド2とによって矩形の枠体が形成され
ており、この枠体の内部に本体部3が配置されている。
この本体部3は、円筒状の収容部の軸線方向での両端部
にそれぞれフランジ部4,5を設けたものであって、こ
れらのフランジ部4,5は、前記エンドプレート1とほ
ぼ同一寸法の板状に形成され、さらにそれぞれのフラン
ジ部4,5の端部には、前記ガイドロッド2に摺動自在
に嵌合したスリーブ6が取り付けられている。したがっ
て本体部3は、これらのスリーブ6を介してガイドロッ
ド2に沿って前後動するように構成されている。
【0016】前記フランジ部4,5のうち図1での右側
(後端側)のフランジ部5には、軸線方向に突出した円
筒部7が一体に形成されており、その円筒部7の外周面
に雄ネジ8が形成されている。この雄ネジ8のうちエン
ドプレート1より本体部3側の部分に、ロックナット9
が螺合しており、このロックナット9がエンドプレート
1の側面(本体部3側の側面)に当接することにより、
本体部3の図1での右方向の移動を規制するようになっ
ている。
【0017】本体部3における円筒状の収容部には、図
3に示す構成のセンサ部10が円筒状のカバー24で被
覆された状態で収容されている。図3において、有底円
筒状のケース11の開口端部に保持ピース12が取り付
けられている。この保持ピース12は、ケース11の外
径とほぼ同一外径の大径部13の軸線方向での両側に円
筒部14,15を突設した中空の部材であり、一方の円
筒部14の内周面に後述するニードル部材16を取り付
けるための雌ネジが形成され、また他方の円筒部15の
基端部に雄ネジが形成され、該他方の円筒部15をケー
ス11の開口端に挿入し、かつその雄ネジによってケー
ス11に対して連結されている。なお、図3において、
符号17,18は、ケース11と保持ピース12との間
に介在させたOリングである。
【0018】保持ピース12の内部で軸線方向での中間
部に、圧力センサである歪みゲージ19が半径方向に向
けて固定されている。また保持ピース12のケース11
内での端部には、ハーメチック端子20が取り付けられ
ており、前記歪みゲージ19のリード線21がこのハー
メチック端子20に接続されている。さらにこのハーメ
チック端子20に外部リード線22が接続され、この外
部リード線22は、ケース11の端部に取り付けたシー
ルキャップ23を通ってケース11から外部に引き出さ
れている。
【0019】なお、歪みゲージ19は、他の適宜の抵抗
および零点補正用の抵抗線と共にホイートストンブリッ
ジ回路(図示せず)に組まれ、歪み量に応じた抵抗値の
変化を電気信号として出力するようになっている。した
がって前記外部リード線22を増幅器に接続し、歪みゲ
ージ19の出力信号をその増幅器を介して表示器(それ
ぞれ図示せず)に入力することにより歪みゲージ19に
加わる荷重(圧力)を知ることができるようになってい
る。
【0020】また、前記シールキャップ23は、気密性
を維持した状態で前記外部リード線22をセンサ部10
から外部に導くためのものであり、その一例を図4に示
してある。すなわち中空状のボディ部23aは、六角断
面部の両側に前記ケース11に螺合するテーパーネジ軸
とストレートなネジ軸とを突設したものである。そのボ
ディ部23aの内部には、円柱状の押圧用スリーブ23
bと、外周の一部をテーパ状としたシール用スリーブ2
3dと、円柱状の押圧用スリーブ23b´とがそれぞれ
この順序でストレートネジ軸側から挿入されている。
【0021】シール用スリーブ23dは、フッ素ゴムま
たはグラファイト等で形成されており、その内部を貫通
している外部リード線22に被着している。そしてこの
シール用スリーブ23dの前端側(テーパネジ軸側)と
後端側(ストレートネジ軸の開口端側)には、外部リー
ド線22を通す孔を備えたステンレススチール製の押圧
用スリーブ23b,23b´がそれぞれ挿入され、スト
レートネジ軸に螺合させた袋ナット23cによってこの
押圧用スリーブ23b´を介してシール用スリーブ23
dを軸線方向に押圧することにより、硬い押圧用スリー
ブ23b,23b´に挟まれたシール用スリーブ23d
を変形させてボディ部23aの内面および外部リード線
22の外面に密着させて気密性を維持するようになって
いる。なお、外部リード線22は、缶詰加熱処理装置外
の図示しない増幅器を介して缶内圧記録装置及び/又は
缶内圧表示装置の端子に接続される。
【0022】上記のように構成されたセンサ部10の外
周は、断熱状態とするために、シリコンゴムなどからな
る円筒状のカバー24によって被覆されている。
【0023】さらに上記のセンサ部10の先端部(図1
の左側の端部)にニードル部材16が取り付けられてい
る。このニードル部材16は、前記保持ピース12にお
ける一方の円筒部14の内面に螺合させられるネジ軸部
25と、その円筒部14の先端面とほぼ同一外径の基部
26と、その基部26の中心から垂直に突出しかつ先端
を斜めにカットして尖らせた針27とを一体に形成し、
その針27の先端から軸線方向に沿ってネジ軸部25の
端面まで貫通した通気孔28を形成したものである。そ
してこのニードル部材16は、そのネジ軸部25を保持
ピース12の円筒部14に螺合させ、かつその円筒部1
4の端面と基部26の端面との間にシール材29を介在
させて本体部3に取り付けられている。
【0024】前記2枚のエンドプレート1のうち本体部
3の先端側に位置するエンドプレート1の中心部には、
前記針27を貫通させる小孔が形成されており、さらに
このエンドプレート1の本体部3とは反対側の面に、ニ
ードルガイド30とホルダー31とが取り付けられてい
る。このニードルガイド30は、前記針27を摺動自在
に貫通させた小孔を中心軸線に沿って成形した軸長の短
い円筒状の部材であり、その外周に形成したフランジを
介してエンドプレート1に取り付けられている。また内
部には、針27との間の気密性を担保するためのOリン
グ32が配置されている。
【0025】またホルダー31は、内圧測定の対象であ
る缶詰の缶胴を締め付けて保持するためのものであっ
て、半円弧状の固定片33と可動片34とによって分割
構造とされている。固定片33の円周方向での中心部
に、半径方向で外側に突出した円筒状の突起部が形成さ
れており、その突起部の中心軸線に沿って前記ニードル
ガイド30が挿入されて密着嵌合し、一体化されてい
る。またこの固定片33と前記ニードルガイド30と
が、エンドプレート1を貫通したボルト35によって一
体的に固定されている。またこれら固定片33とニード
ルガイド30との嵌合部分の間には、Oリング36が介
在させられて両者の間の気密性を保持している。
【0026】さらに固定片33の内周面側においてニー
ドルガイド30の先端外周には、この発明におけるシー
ル部としてのOリング37が嵌合状態に配置されてい
る。このOリング37は、前記針27を中心にした所定
の半径範囲を気密状態に維持するためのものであって、
固定片33の内面側にわずか突出する太さのものが使用
されている。また、可動片34の内周面には、弾性材
(耐熱性ゴム)のシートからなる押圧パッド34aが形
成されている。
【0027】前記固定片33と可動片34との互いに対
向する端部には、フランジ部がそれぞれ形成されてお
り、フランジ部は、ヒンジピン38によって相対的に回
動自在に連結されている。また可動片34の他方のフラ
ンジ部には、回動ピン39の一端部が回動自在に取り付
けられ、また固定片33における他方のフランジ部に
は、回動ピン39が先端側から入り込むことのできるス
リット40が形成されている。そしてその回動ピン39
の先端部分には、スリット40の幅より大きい外径のク
ランプナット41が螺合しており、回動ピン39を図1
に示すようにスリット40にはめ込み、この状態でクラ
ンプナット41を締め付けることにより、固定片33と
可動片34とを一体に連結して、缶胴の外形に倣った環
状の保持部を形成するとともに、缶胴をOリング37に
押圧するようになっている。
【0028】つぎに、上記のように構成された装置の作
用を説明する。まず、本体部3の後端部に突設してある
円筒部7に螺合させたロックナット9を回転させて本体
部3側に移動させた状態で、本体部3を図1の右方向に
後退させ、針27をホルダー31の内面から半径方向で
外側に退入させておく。すなわち、針27を後退させて
その先端部がニードルガイド30内に収容されている状
態にする。またホルダー31におけるクランプナット4
1を緩めて回動ピン39を固定片33のスリット40か
ら外して可動片34を図1の反時計方向に回動させてホ
ルダー31を開いておく。
【0029】この状態で対象とする缶詰(図示せず)を
固定片33の内周面に密着させ、かつ可動片34をその
外周側に沿わせるように回動させてホルダー31を閉
じ、さらに回動ピン41をスリット40に入り込ませた
後にクランプナット41を締め込んで、缶を固定片33
と可動片34とによって締め付け、固定する。その場
合、前記ニードルガイド30の先端外周に嵌合させたO
リング37が、缶詰の外面(缶胴面)と固定片33との
間に挟み付けられて両者に密着し、その結果、ニードル
ガイド30の中心すなわち針27を中心としたOリング
37の内側の範囲が気密状態に維持される。
【0030】なお、ヒンジピン38によって連結されて
いる固定片33と可動片34とにより缶胴を締め付けて
固定する手段としては、本実施例以外の手段を用いても
勿論よく、例えば、工業資材を入れる大型のファイバー
缶(紙缶)の蓋を缶胴に固定する手段として一般に使わ
れているクリンプバンド式の締付手段が挙げられる。
【0031】ついで本体部3をホルダー31側に移動さ
せると、その先端側に設けてある針27がホルダー31
の内面側に突出し、ここに保持してある缶の胴部を突き
刺してその内部に達する。その場合、缶胴の壁面が撓む
ことがあるが、シール部としてのOリング37の外径お
よび/または太さを大きくしておくことにより、缶壁の
撓みに拘わらず気密性を維持することができる。
【0032】このようにして針27を缶に突き刺すと、
缶の内部とセンサ部10の歪みゲージ19とが連通する
ので、缶詰の内部圧力が歪みゲージ19に作用して歪み
ゲージ19に変形が生じ、それに応じた電気的特性の変
化によって圧力に応じた電気信号が出力される。なお、
その場合は、本体部3には、これを後退させる方向(図
1の右方向)の荷重が作用するので、本体部3を前進さ
せて針27を缶に突き刺した後に、ロックナット9を回
転させて図1の右側のエンドプレート1に当接させるこ
とにより、本体部3の後退移動を阻止する。
【0033】缶詰の加熱処理装置であるレトルト釜の内
部での加熱殺菌中の内圧変化を測定する場合には、上述
のようにして針27を突き刺した状態の缶詰をそのまま
レトルト釜の内部に設置する。その状態での外部リード
線22は、レトルト釜の観察窓や所定の導出部などから
外部に引き出し、図示しない増幅器を介して表示装置
(記録装置)に接続する。したがってレトルト釜の内部
での缶の加熱およびその後の冷却に伴う内圧変化を、歪
みゲージ19からの出力信号によってリアルタイムで知
ることができ、また記録することができる。
【0034】このようにして行う内圧測定の際には、上
述した測定装置もレトルト釜の内部で加熱され、かつ冷
却されるが、上記の装置は、センサ部10の気密性が良
好であるうえに、本体部3がカバー24によって断熱状
態に保たれているので、熱膨張による測定誤差を防止
し、また蒸気による歪みゲージ19の異常を確実に防止
することができる。
【0035】つぎに、この発明の他の例を図5ないし図
7を参照して説明する。ここに示す例は、缶内圧の測定
と同時に内容物の温度を測定するよう構成した例であ
り、上記の実施例と同じ部材・部分には、図5ないし図
7に、図1および図2と同一の符号を付し、その詳細な
説明を省略する。
【0036】前記ガイドロッド2に移動自在に係合する
スライドスリーブ50を左右両側に取り付けた可動ブロ
ック51が、一対のエンドプレート1と一対のガイドロ
ッド2とによって形成された枠体の内部に配置されてい
る。この可動ブロック51における先端側の中央部に
は、ニードル部材16が嵌合させて取り付けられ、また
後端側の中央部には、円筒部材52が嵌合させて取り付
けられている。すなわちこのニードル部材16は、フラ
ンジ状の基部26から突出した軸部25を可動ブロック
51に密着嵌合させるとともにその外周に嵌合させたO
リング53によって気密性を維持した状態に取り付けら
れている。
【0037】また円筒部材52は前記軸部25とほぼ同
一径の円筒部を可動ブロック51に密着嵌合させるとと
もにその外周側に嵌合させたOリング53,54によっ
て気密性を維持した状態に取り付けられている。そして
これら可動ブロック51およびニードル部材16ならび
に円筒部材52はこれらを貫通するボルト55によって
一括して固定されている。円筒部材52には、ニードル
部材16とは反対方向に突出した円筒状のネジ軸部56
とスライド部88とが形成されており、このネジ軸部5
6は一方のエンドプレート1を貫通するとともにエンド
プレート1を挟んだ両側にロックナット9,57が螺合
させられている。
【0038】このうち、ロックナット57は針27の刺
し込み量を調整する役目をし、ロックナット9は針27
を缶胴に刺し込んだ後、図の右手方向に回動させてエン
ドプレート1に密着させることにより、缶内圧の上昇時
に針27が後退するのを防止する役目をする。さらに円
筒部材52のスライド部88の先端には、円筒状の保持
部材58が密着嵌合させられており、これら両者の間は
Oリング59によってシールされている。この保持部材
58は、その内部に温度センサ60を内蔵したものであ
って、この温度センサ60から突出したスタイラス(触
針)61が、前記ニードル部材16における通気孔に遊
嵌し、その先端部にまで延びている。なお、この温度セ
ンサ60は、スタイラス61の先端部の温度変化に伴う
電気的な特性の変化を電気信号として出力するものであ
り、従来から知られているものを使用することができ
る。
【0039】前記可動ブロック51の図6における上側
には、連結ブロック62が一体的に取り付けられてい
る。この連結ブロック62には、可動ブロック51に対
する取り付け面と可動ブロック51の移動方向での後方
側(図6での右側)の側面とに開口する通気孔63が形
成されており、この通気孔63は可動ブロック51およ
びニードル部材16に形成してある通気孔64に連通し
ている。なお、この通気孔63,64の気密性を維持す
るために連結ブロック62と可動ブロック51との接合
面にはOリング65が介在されている。そしてこの連結
ブロック62における移動方向での後端側側面(図6で
の右側面)には、前述した本体部3が取り付けられてお
り、通気孔63がセンサ部に連通している。
【0040】またこの実施例におけるホルダー31は、
測定対象である缶の外径とほぼ等しい内径のリング状部
材66によって形成されている。このリング状部材66
はエンドプレート1の幅とほぼ等しい幅を有しており、
その外周の一部に突設した固定部67を図における左側
のエンドプレート1の先端側側面に嵌合させることによ
り、エンドプレート1に固定されている。そしてこの固
定部67には、針27を前後動自在に嵌合させたガイド
孔68が形成されている。さらにリング状部材66の内
周面のうちガイド孔68の開口端を軸線方向において挟
んだ2箇所に、この発明におけるシール部材であるOリ
ング69,69が装着されている。このOリング69,
69は、リング状部材66とその内側に嵌合させる缶
(缶胴)70との間の気密性を保持するためのものであ
って、針27を缶(缶胴)70に突き刺すことに伴う缶
(缶胴)70からの漏洩をこの2本のOリング69,6
9の範囲に規制するようになっている。
【0041】したがって図5ないし図7に示す装置にお
いては、リング状部材66に内圧を測定する缶を差し込
み、その状態で可動ブロック51をホルダ31側に移動
させれば、針27がリング状部材66の内周側に突出し
て缶(缶胴)70に突き刺さる。その結果、缶70の内
部と本体部3におけるセンサ部とが、針27の通気孔お
よび前述した通気孔64,63を介して連通し、その結
果、缶70の内圧がセンサ部によって電気的に検出さ
れ、その電気信号が外部リード線22によって缶詰加熱
処理装置外の缶内圧記録装置や缶内圧表示装置等(好ま
しくは増幅器を介して)へ取り出される。
【0042】また可動ブロック51を上述のようにホル
ダ31側に移動させて、可動ブロック51と共に保持部
材58をホルダ31側に移動させた後、さらに保持部材
58をホルダ31側に押してスライド部88上をスライ
ド移動させることにより、その内部に保持してある温度
センサ60およびそのスタイラス61を缶70側に移動
させてスタイラス61の先端部が缶70の内部に挿入さ
れるようにする。その後、移動させた保持部材58をロ
ックネジ58aによって円筒部材52に固定する。した
がってスタイラス61の先端部が缶70の内容物に接触
するために、その温度による電気的特性の変化に起因し
て缶70の内部温度が温度センサ60によって電気的に
検出され、その電気信号が図示しない外部リード線によ
って缶詰加熱処理装置外の温度記録装置等へ取り出され
る。
【0043】そしてこの実施例においても本体部3が気
密状態および断熱状態に保持されているから、缶70と
共にレトルト釜の内部に配置したとしても、缶70の内
圧をリアルタイムで正確に検出することができる。また
上記の実施例では内圧と併せて温度の変化を測定するこ
とができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
発明によれば、ホルダによって缶詰と一体化させるとと
もに、その状態で缶詰に差し込んだニードルを介して缶
詰の内部圧力をセンサ部に導き、ここで電気的に内部圧
力を検出して電気信号として出力し、電気信号を缶詰加
熱処理装置外へリアルタイムで取り出せるよう構成して
あるから、缶詰と共にレトルト釜などの加熱処理装置内
に配置することができ、かつリアルタイムで内部圧力の
変化を検出することができる。またその場合において
も、センサ部を含む本体が気密状態および断熱状態に保
持されているために、加熱過程あるいはそれに続く冷却
過程における熱影響がセンサ部に及ぶことがほとんどな
く、しかも加熱のために蒸気を使用する場合であって
も、蒸気によってセンサ部が影響されることがなく、そ
の結果、この発明によればリアルタイムで正確に缶詰の
内圧を検出することが可能になる。さらにこの発明にお
いては缶詰と一体化した状態でかつ離れた箇所で缶詰の
内圧を検出できるので、レトルト釜などにおける任意の
箇所での缶詰の内圧の変化を測定することが可能にな
る。
【0045】また請求項2に記載した発明によれば、ニ
ードルの内部を通って缶詰の内容物に接触する温度セン
サを設けるとともに、この温度センサからの電気信号を
缶詰加熱処理装置外へリアルタイムで取り出せるように
してあるから、加熱過程あるいは冷却過程における缶詰
の内圧と併せて缶詰の内部温度を検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一例を示す横断平面図である。
【図2】その側面図である。
【図3】センサ部を一部切り欠いて示す概略図である。
【図4】シールキャップを一部破断して示す概略的な斜
視図である。
【図5】この発明の他の例を示す横断平面図である。
【図6】その縦断側面図である。
【図7】その側面図である。
【符号の説明】
3…本体部、 10…センサ部、 16…ニードル部
材、 19…歪みゲージ、 24…カバー、 27…
針、 31…ホルダー、 37…Oリング、 60…温
度センサ、 61…スタイラス、 39…Oリング、
70…缶(缶胴)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−180720(JP,A) 特開 平3−152432(JP,A) 登録実用新案18991(JP,Z2) 登録実用新案37953(JP,Z2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 11/00 G01K 1/14 G01L 19/00 G01L 19/00 101

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶詰を加熱処理する装置内で使用する缶
    詰の内圧測定装置であって、缶詰の胴部をその外周側か
    ら締め付けて保持するホールド部と、そのホールド部の
    内面から缶詰の中心側に向けて突出・退入する中空の針
    部と、前記缶詰の胴部外面と前記ホールド部の内面との
    間で前記針部の周囲の所定範囲を気密状態に保持するシ
    ール部と、前記針部と連通して前記缶詰の内部圧力を電
    気信号に変換するセンサと、このセンサからの電気信号
    を缶詰加熱処理装置外へ取り出す信号線と、前記センサ
    を気密状態および断熱状態に保持する本体部とを備えて
    いることを特徴とする缶詰の内圧測定装置。
  2. 【請求項2】 前記針部を貫通して前記缶詰の内容物に
    接触して電気的に温度を検出する温度検出手段と、この
    温度検出手段からの信号を缶詰加熱処理装置外へ取り出
    す信号線とが設けられていることを特徴とする請求項1
    に記載の缶詰の内圧測定装置。
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