JPS588464B2 - 高圧下における変形量測定器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は圧力容器内の試験片標点間の変位量を測定する
測定器に関する。

従来、高温加熱下における応力腐食試験槽は公知である
が（例えば実用新案公告昭和４５一〇０８９５８号）、
この試験槽を用いた場合又は圧力容器内で何らかの方法
で試験片に応力を加えた場合の試験片標点間の変位量の
測定は高温かつ高圧力の為非常に困難であった。

また、従来形の他の測定器においては、プルロツドの動
きを試験片の動きとして換算しているため、試験片のチ
ャック及びプルロツドの熱、引張、圧縮、剪断、曲げ等
による歪も合成された値が検出されるため、正確な伸び
測定が不可能であった。

本発明は高温及び／または高圧下における試験片標点間
の変形量の測定の正確なデータが得られる伸び測定器を
提供することを目的とする。

以下本発明の好適実施例を添付図面とともに説明する。

第１図は本発明による測定器の実施例を示し、本図の測
定器は引張応力を加えた場合の試験片の伸びを検出する
。

試験片へ力を加える構造を変形することにより、圧縮応
力、剪断応力、曲げ力等を加えた場合の変形量を検出す
る構造とすることは当事者によって容易に行い得る。

試験片１２は圧力容器本体９ａと圧力容器蓋９ｂから成
る圧力容器９に公知の支持装置によって支持され圧力容
器蓋板９ｂによって密閉される。

試験片標点ａ 、 ｂにはショルダ１およびショルダ２
が取付られ、このショルダ１に検出管３の検出端部３ａ
が、ショルダ２に検出ロッド４の端部４ａが接触する。

検出管３は伸び計圧力容器５の内部に摺動可能に設けら
れ、検出棒４は伸び計圧力容器５の内部及び検出管３の
内部内で摺動可能に設けられている。

試験片１２の下端部は荷重支柱１０を介して蓋９ｂに固
定され上端部はプルロツドガイド６及びシーリングナッ
ト７を貫通するプルロツド８によって引張力Ｗが加えら
れる。

第２図に詳細に示す様に、伸び計圧力容器５は圧力容器
蓋９ｂに取付られその中央部に内孔５ａを有し、該内孔
５ａは検出管３を摺動可能に受容する。

検出管３の上端部には端板３ｃが内孔５ａ内の摺動を妨
げない様に固定的に取付られ、該端板３ｃはその上部と
下部を連通させる様になされている。

該端板３ｃから連結棒３ｄが上方に延びて、これにコア
３ｅが固定され、更に上方においてはスプリング受孔が
固定される。

該スプリング受けは、それと容器５の上端部との間に設
置されたばね３ｇによって下方に偏倚されている。

このため検出管３の検出端部３〜は下方に押されてショ
ルダ１と確実に接触する様になされている。

圧力容器５の外側にねじが設けられて、コア３ｅに対応
する位置において該ねじに差動トランス固定ナット３ｌ
が螺合し、ナット３１には差動トランス３ｈが固定され
ている。

以上の説明から明らかな如く、検出管３は全体として圧
力容器９及び５の内部にあり容器内の圧力が検出管３に
与える力の和はＯである。

したがって検出管３の移動は内部の圧力の影響を受けな
い。

つぎに、検出管３の内部には検出棒４が摺動可能に設け
られ、その上部にはコア４ｂが固定され更に上部にはス
プリング受４ｃが固定される。

該スプリング受けは、それと検出管端板３ｃとの間に設
置されたばね４ｄによって下方に偏倚され、検出棒４の
検出端部４ａを下方に押し、ショルダ２と確実に接する
様になされている。

測定用圧力容器５の外側のねじのコア４ｂに対応する位
置には差動トランス固定ナツト４ｆが螺合し、該ナット
４ｆには差動トランス４ｅが固定されている。

したがって、検出棒４は全体として圧力容器９及び５の
内部にあり、容器内の圧力が検出管３に与える力の和は
０である。

このため、検出棒３の移動は内部の圧力の影響を受けな
い。

この装置においては、標点ａの変位△Ａａがコア３ｅと
トランス３ｈとの相体移動量として電気的に検出され、
更に、標点ｂの変位△ｚｂがコア４ｂとトランス４ｅと
の相対移動量として検出され、伸び量△ｌ＝△Ａａ−△
ｚｂは変位測定器１２で計算されて、記録計又は指示計
１３に記録指示される。

かくして、試験片の各標点の変位量を、差動トランスと
コアの相対変位量として正確に変換し、圧力の値の如何
にかかわらず、プルロツドや試験片のねじ部の変形の影
響を受けることなく、標点ａ，ｂ間の正確な変位測定が
行える。

更に、圧力容器をヒータ１３を有する加熱炉１１等で高
温に保って伸びを計測する場合は伸び計圧力容器５の下
部に冷却室１４を設けて過熱を防止保護する様にしても
よい。

本発明は、引張力Ｗを試料に加えた場合における伸び量
の測定の場合を示したが、引張に代えて、圧縮、剪断、
曲げ等の場合についても本発明は同様に適用可能である
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による測定器の実施例の側面図であり一
部は断面図である。 第２図は第１図実施例の変形量測定圧力容器の部分を中
心とした断面図である。 主要部分の符号の説明、圧力容器・・・・・・９、変形
量測定圧力容器・・・・・・５、検出棒の磁性コア・・
・・・・４ｂ、検出棒・・・・・・４、検出管の磁性コ
ア・・・・・・３ａ．検出管・・・・・・３、検出棒用
トランス・・・・・・４ｅ、検出管用トランス・・・・
・・３ｈｏ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 試験片を受容する圧力容器；該圧力容器と連通する
   変形量測定圧力容器；該試験片の１点の変位に対応して
   移動可能であり、上部に磁性コアを有し、かつ、全体が
   前記試験片用圧力容器および変形量測定圧力容器内に配
   置された検出棒；前記検出棒の少くとも一部を包囲し、
   前記試験片の他標点の変位に対応して移動可能であり、
   上部に磁性コアを有し、かつ、全体が前記試験片用圧力
   容器および変形量測定圧力容器内に配置された検出管；
   前記検出棒のコア及び検出管のコアのそれぞれ近傍で大
   気中に設けられたトランス：とを有する高圧下における
   変形量測定器。