JP3330202B2 - ウレタン系オリゴマーおよび該オリゴマーを硬化性成分とする活性エネルギー線硬化型ウレタン系樹脂組成物 - Google Patents

ウレタン系オリゴマーおよび該オリゴマーを硬化性成分とする活性エネルギー線硬化型ウレタン系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なウレタン系オリ
ゴマー、および該オリゴマーを硬化性成分として含有す
る活性エネルギー線硬化型ウレタン系樹脂組成物に関す
るものである。
【従来の技術】
【0002】ウレタンアクリレート系オリゴマーは紫外
線硬化性を有し、エポキシアクリレートオリゴマー、ポ
リエステルアクリルオリゴマーなどと同様に、塗料、イ
ンク、保護コーティング剤、接着剤など被膜形成原料と
して有用である。
【0003】以下説明の便宜のためおよび分子構造を直
感的に把握できるようにするため、必要に応じ、活性水
素含有(メタ)アクリレート系モノマー単位を「=」、
ポリイソシアネート単位を「○」、低分子量ポリオール
を「−」、高分子量ポリオールを「……」と表わすこと
にする。
【0004】本出願人の出願にかかる特開昭57−17
2915号公報には、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールを多価アルコールとして含む分子量500〜200
0の低分子量ポリエステル樹脂にジイソシアネート化合
物を反応させ、ついで活性水素含有アクリル系単量体を
反応させて得られるプレポリマーを用いた光硬化性ウレ
タンアクリル樹脂組成物が示されている。得られるプレ
ポリマーの構造は =○……○= (2) となる。
【0005】本出願人の出願にかかる特開昭57−65
714号公報(特公平2−10166号公報)には、分
子量約1000〜5000のポリエステルポリオール
(A) と多価イソシアネート化合物(B) とを反応させた
後、活性水素含有アクリル系単量体(C) を反応させたプ
レポリマーを用いた光硬化性樹脂組成物が示されてい
る。実施例1においては、(A) 2モルに対し(B) を3モ
ル反応させ、ついで(C) を2モル反応させているので、
得られるプレポリマーの構造は =○……○……○= (3) となる。
【0006】特開平3−244618号公報には、ポリ
エーテル系グリコール(a) 、ジイソシアネート化合物
(b) 、分子量300以下の2価アルコール(c) および水
酸基を有するビニル系不飽和単量体(d) の四者を反応し
て得られる紫外線硬化性ウレタン化合物が示されてい
る。ここでポリエーテル系グリコール単位はソフトセグ
メントであり、その両端に2価アルコールとジイソシア
ネートよりなる連続的なウレタン結合のハードセグメン
トが位置している。すなわちこのプレポリマーの構造
は、 =○−○……○−○= (4) =○−○−○……○−○−○= (5) =○−○−○−○……○−○−○−○= (6) などとなる。
【0007】特開平4−77515号公報には、分子量
1000〜10000のポリオール、ジイソシアネート
化合物、分子量300以下の2価アルコール、および水
酸基を有するビニル系不飽和単量体の四者を反応して得
られる放射線硬化型オリゴマーが示されている。このオ
リゴマーの構造は、 =○−○……○−○= (7) =○−○……○−○……○−○= (8) =○−○……○−○……○−○……○−○= (9) などである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のうち特開昭57
−172915号公報に開示の光硬化性ウレタンアクリ
ル樹脂組成物は、その実施例によれば、引張強度−伸度
のバランスが、150kg/cm2−310%、200kg/cm2
−180%、240kg/cm2−90%、230kg/cm2−1
60%、240kg/cm2−130%であり、強度および伸
度が共に不足する傾向がある。なお伸度を最大限に上げ
ようとすると、強度が一段と小さくなるという問題点が
ある。
【0009】特開昭57−65714号公報(特公平2
−10166号公報)に開示のプレポリマーを用いた光
硬化性樹脂組成物にあっては、該プレポリマーにさらに
単官能性ポリマーとして2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレートを併用
した実施例によれば、引張強度−伸度のバランスが、1
80kg/cm2−380%、120kg/cm2−310%、14
0kg/cm2−430%、120kg/cm2−360%、75kg
/cm2−470%であり、伸度の点では満足のいく結果が
得られるものの、引張強度が不足しているという問題点
がある。なお単官能性ポリマーを併用しない場合には、
引張強度、ヤング率、伸度が著減する傾向がある。また
本発明者らの追試によれば、同公報の光硬化性樹脂組成
物はタックフリー時間が5秒以上と光硬化性樹脂組成物
にしては長いという不利もある。
【0010】特開平3−244618号公報に開示の紫
外線硬化性ウレタン化合物は、その実施例によれば、引
張強度−伸度のバランスが、230kg/cm2−450%、
250kg/cm2−440%であり、伸びの点では満足のい
く結果が得られるものの、引張強度が不足しているとい
う問題点がある。
【0011】これに対し特開平4−77515号公報に
開示の放射線硬化型オリゴマーは、その実施例によれ
ば、引張強度−伸度のバランスが、450kg/cm2−80
0%、480kg/cm2−760%、360kg/cm2−700
%、470kg/cm2−550%、440kg/cm2−620%
であり、引張強度および伸度の双方が極めてすぐれてい
る。しかしながらこのオリゴマーから得られる硬化被膜
は、ヤング率が15〜55kg/cm2というように低いとい
う不利がある。また本発明者らの追試によれば、その硬
化被膜は、テーバー摩耗試験による耐摩耗性がたとえば
10〜22mgというように不足すること、耐汚染性が不
充分で(速乾性油性インクで線引きし、室温下に24時
間放置後、エタノールで拭き取ったとき、線跡がはっき
り残る)、汚れやゴミなどが付着すると容易には清浄化
できないという不利もある。
【0012】本発明は、このような背景下において、引
張強度および伸度が共にすぐれ、ヤング率も大きく、耐
摩耗性、耐汚染性も良好で、さらには硬化時のタックフ
リー時間が短い新規なウレタン系オリゴマー、およびそ
れを硬化性成分として含有する活性エネルギー線硬化型
ウレタン系樹脂組成物を提供することを目的とするもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のウレタン系オリ
ゴマーは、活性水素含有(メタ)アクリレート系モノマ
ー単位を「=」、ポリイソシアネート単位を「○」、分
子量300以下の低分子量ポリオールを「−」、分子量
500以上の高分子量ポリオールを「……」で表わすと
き、式、 =○−○……○= (1) で示されるものである。
【0014】本発明の活性エネルギー線硬化型ウレタン
系樹脂組成物は、上記のウレタン系オリゴマーを硬化性
成分として含有するものである。
【0015】以下本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明のウレタン系オリゴマーは、上述の
式(1) で表わされる。このオリゴマーを構成する各成分
につき順に説明する。
【0017】活性水素含有(メタ)アクリレート系モノ
マーとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、トリプロピレングリコール(メタ)アクリ
レート、1,4−ブチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メ
タ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレ
ート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロ
ールメタクリレートアクリレートなどが用いられる。
【0018】ポリイソシアネートとしては、たとえば、
2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、m
−またはp−キシリレンジイソシアネート、水添キシリ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−
ジイソシアネートまたはその変性物や重合物、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、ナフタ
レンジイソシアネートなどが用いられる。
【0019】分子量300以下の低分子量ポリオールと
しては、たとえば、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2−または
1,3−プロピレングリコール、1,3−または1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどが用
いられる。
【0020】分子量500以上の高分子量ポリオールと
しては、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポ
リオール、ポリカーボネート系ポリオール、アクリルポ
リオール、ポリブタジエン系ポリオール、ポリオレフィ
ン系ポリオールなどのうち、分子量が500以上のも
の、殊に500〜4000のものが用いられ、分子量が
500未満では硬化物の伸度が不足するようになる。
【0021】本発明のウレタン系オリゴマーは、典型的
には、ポリイソシアネート2モルと低分子量ポリオール
1モルとを適当な溶媒の存在下に窒素ガスなどの不活性
ガス雰囲気下に温度50〜95℃程度で反応させ、つい
で高分子量ポリオール1モルを加えて反応させてから、
さらにポリイソシアネート1モルを加えて反応させ、最
後に活性水素含有(メタ)アクリレート系モノマー2モ
ルを加えて温度50〜80℃程度で反応させる方法が採
用される。反応に際しては適宜触媒を存在させることが
できる。ただし、上に述べた各成分の反応モル比は代表
的な場合を示したものである。
【0022】上記方法のほか、 ・ ポリイソシアネート3モルと低分子量ポリオール1
モルとを反応させ、ついで高分子量ポリオール1モルを
加えて反応させ、さらに活性水素含有(メタ)アクリレ
ート系モノマー2モルを加えて反応させる方法、 ・ ポリイソシアネート3モルと高分子量ポリオール1
モルとを反応させ、ついで低分子量ポリオール1モルと
活性水素含有(メタ)アクリレート系モノマー2モルと
を加えて反応させる方法、 ・ ポリイソシアネート2モルと活性水素含有(メタ)
アクリレート系モノマー2モルとを反応させ、ついで高
分子量ポリオール1モルを反応させ、さらにポリイソシ
アネート1モルと低分子量ポリオール1モルとを加えて
反応させる方法、なども採用される。
【0023】各成分のトータル仕込みモル比は、ポリイ
ソシアネート3モル、低分子量ポリオール1モル、高分
子量ポリオール1モル、活性水素含有(メタ)アクリレ
ート系モノマー2モルを基準とするが、ポリイソシアネ
ート 2.5〜3.5 モル、低分子量ポリオール 0.5〜1.5 モ
ル、高分子量ポリオール 0.5〜1.5 モル、活性水素含有
(メタ)アクリレート系モノマー 1.5〜2.5 モル程度の
変動は許容される。
【0024】これにより、下記の式で表わされるウレタ
ン系オリゴマーが得られる。ただし、下記の式において
は、先にも述べたように、活性水素含有(メタ)アクリ
レート系モノマー単位を「=」、ポリイソシアネート単
位を「○」、分子量300以下の低分子量ポリオールを
「−」、分子量500以上の高分子量ポリオールを「…
…」で表わしてある。 =○−○……○= (1)
【0025】本発明の活性エネルギー線硬化型ウレタン
系樹脂組成物は、上記のウレタン系オリゴマーを硬化性
成分として含有するものである。
【0026】この組成物を電子線照射により硬化させる
ときは光重合開始剤は用いないのが通常であるが、紫外
線照射により硬化させるときは、光重合開始剤を配合す
る。光重合開始剤としては、たとえば、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
インイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエー
テル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジフェニ
ルジスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベン
ジル、ジアセチル、アントラキノン、ナフトキノン、ベ
ンゾフェノン、ピバロインエチルエーテル、ベンゾイル
パーオキサイド、ベンジルケタール、1,1−ジクロロ
アセトフェノン、パラ−t−ブチルジクロロアエトフェ
ノン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサ
ントン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジ
クロロ−4−フェノキシアセトフェノン、ミヒラーズケ
トン、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシイソ
ブチルフェノン、ジベゾスパロン、ベンゾフェノンアミ
ン系、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロパノン、2−メチル−[4−(メ
チルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパ
ノンなどが用いられ、その配合量は組成物全体に対しお
よそ1〜10重量%とすることが多い。
【0027】この組成物には、そのほか種々の添加剤を
配合することができる。添加剤の例としては、フィラ
ー、染顔料、油、可塑剤、ワックス類、乾燥剤、分散
剤、湿潤剤、乳化剤、ゲル化剤、安定剤、消泡剤、レベ
リング剤、チクソトロピー性付与剤などがあげられる。
【0028】またこの組成物には、スチレン、ビニルト
ルエン、α−メチルスチレン、メチルメタクリレート、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、アクリロニ
トリル、酢酸ビニル、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、ジシクロペンタジエンアクリレ
ート、N−ビニルピロリドン、フルフリルアクリレー
ト、カルビトールアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、アリルアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、アクリロキシエチ
ルホスフェート、2−ビニルピリジンをはじめとする種
々のモノマーを所望の量配合することができる。
【0029】上記組成物は、これを対象物に適用した
後、紫外線または電子線を照射することにより硬化す
る。紫外線照射を行うときの光源としては、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタ
ルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトな
どが用いられる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布
面との距離、その他の条件によっても異なるが、長くと
も数10秒で充分であり、通常は数秒、場合によっては
数分の1秒でもよい。紫外線照射後は、必要に応じ加熱
を行って硬化の完全を図ることもできる。電子線照射の
場合には、たとえば、50〜1000KeV の範囲のエネ
ルギーを持つ電子線を用い、2〜5Mradの照射量とする
のがよい。
【0030】本発明のウレタンアクリレート系オリゴマ
ーおよび該オリゴマーを含有する活性エネルギー線硬化
型樹脂組成物は、塗料、インク、保護コーティング剤、
アンカーコーティング剤、磁性粉コーティングバインダ
ー、サンドブラスト用被膜、接着剤、版材など、各種の
被膜形成材料として有用である。
【0031】
【作用】本発明のウレタン系オリゴマーは独特の分子構
造を有するため、該オリゴマーを硬化性成分として含有
する活性エネルギー線硬化型ウレタン系樹脂組成物から
得られた被膜は、引張強度、伸度、ヤング率がいずれも
大きい上、耐摩耗性、耐汚染性も良好である。また、硬
化時のタックフリー時間が短いという利点もある。
【0032】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。以下「部」、「%」とあるのは重量基準で示したも
のである。
【0033】実施例1 〈ウレタン系オリゴマー〉温度計、撹拌機、水冷コンデ
ンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた四つ口フラスコ
に、トリレンジイソシアネート 290.3g(1.66モル)、
ネオペンチルグリコール57.9g(0.55モル)、トルエン
274.8gを仕込み、内温80〜90℃で5時間反応さ
せ、残存イソシアネート基が15%となった時点で、分子
量650のポリテトラメチレングリコール 347.3g(0.
53モル)、ジブチルスズジラウリレート0.15gを加えて
さらに5時間反応させた。残存イソシアネート基が 5%
となった内温を60〜70℃に保ち、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート 129.0g(1.11モル)を加えて4時間
反応させ、残存イソシアネート基が 0.5%となった時点
で反応を止めた。
【0034】得られたウレタン系オリゴマーのNMRチ
ャートを図1に、IRチャートを図2に示す。このウレ
タン系オリゴマーは、 =○−○……○= (1) の構造を有するものである。
【0035】〈活性エネルギー線硬化型ウレタン系樹脂
組成物〉上記で得たウレタン系オリゴマーを含む組成物
(樹脂分100部)に、光開始剤として1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製の
「イルガキュア184」)5部を添加、混合して紫外線
硬化型樹脂液を調製した。この樹脂液をポリエステルフ
ィルム上にアプリケーターを用いて100μm 厚に塗工
し、温度75℃で10分間熱風乾燥してから、高圧水銀
ランプ80W/cmを用いて20cmの高さから5m/min のコ
ンベア速度で1パスの紫外線照射を行い、硬化被膜を形
成させた。タックフリー時間は 0.5秒と短いものであっ
た。
【0036】形成した被膜をポリエステルフィルムから
剥離して、巾10mm、長さ25mmの試験片を作成し、オ
ートグラフにより引張速度20mm/minの条件で、引張強
度、ヤング率および伸度を測定した。結果を次に示す。 引張強度 382 kg/cm2 ヤング率 153 kg/cm2 伸度 363 %
【0037】また上記被膜につき、テーバー式摩耗試験
機を用いて摩耗性を測定すると共に、耐汚染性をテスト
した。結果を次に示す。なお耐汚染性については、被膜
上に市販の赤および黒の速乾性油性インクで線引きし、
室温下に24時間放置後、エタノールで拭き取り、線跡
がない場合を○、線跡がわずかに残る場合を△、線跡が
はっきりと残る場合を×と判定した。 耐摩耗性 0.6 mg(荷重1000g、wheel CS-10 、回転数500
rpm ) 耐汚染性 黒の速乾性油性インク ○ 赤の速乾性油性インク ○
【0038】実施例2〜3 下記の各成分を用いたほかは実施例1に準じてウレタン
系オリゴマーを製造し、紫外線照射を行って硬化被膜を
形成した。
【0039】実施例2 ・仕込み成分およびトータル仕込みモル比 イソホロンジイソシアネート 3モル ネオペンチルグリコール 1モル 分子量650のポリテトラメチレングリコール 1モル 2−ヒドロキシエチルアクリレート 2モル ・測定結果 引張強度 360 kg/cm2 ヤング率 124 kg/cm2 伸度 420 % 耐摩耗性 1.4 mg(荷重1000g、wheel CS-10 、回転数500
rpm ) 耐汚染性 黒の速乾性油性インク ○ 赤の速乾性油性インク ○
【0040】実施例3 ・仕込み成分およびトータル仕込みモル比 キシリレンジイソシアネート 3モル ネオペンチルグリコール 1モル 分子量650のポリテトラメチレングリコール 1モル 2−ヒドロキシエチルアクリレート 2モル ・測定結果 引張強度 343 kg/cm2 ヤング率 118 kg/cm2 伸度 382 % 耐摩耗性 1.7 mg(荷重1000g、wheel CS-10 、回転数500
rpm ) 耐汚染性 黒の速乾性油性インク ○ 赤の速乾性油性インク ○
【0041】比較例1 温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み
口を備えた四つ口フラスコに、窒素気流下、アジピン酸
1.0モル、エチレングリコール0.56モルおよび1,4−
ブタンジオール0.56モルを仕込み、撹拌しながら温度2
30℃で17時間加熱し、酸価が 0.6 KOHmg/gとなった
時点で反応を止め、冷却した。水酸基価は55.6 KOHmg/g
であった。このポリエステルポリオールの数平均分子量
は、高速液体クロマトグラフによる測定で2080であ
った。
【0042】このポリエステルポリオール2モルに対
し、2,6−トリレンジイソシアネートと2,4−トリ
レンジイソシアネートとの重量比で20%/80%の混
合物3モルを混合し、さらに適量の酢酸エチルを加えて
から、温度60〜90℃で反応させ、残存イソシアネー
ト基が 1.8%となった時点で2−ヒドロキシエチルアク
リレート2.06モルとモノメチルエーテルハイドロキノン
0.04%とを加えて50℃で11時間反応させ、残存イソ
シアネート基が 0.2%となった時点で反応を止めた。水
酸基価は 3.3 KOHmg/gであった。
【0043】得られたウレタン系オリゴマーは、 =○……○……○= (3) の構造を有するものである。
【0044】上記で得たウレタン系オリゴマー100部
にベンゾインイソプロピルエーテル3部とを加えて均一
な樹脂液とし、この樹脂液をポリエステルフィルム上に
アプリケーターを用いて100μm 厚に塗工し、温度7
5℃で10分間熱風乾燥してから、高圧水銀ランプ80
W/cmを用いて20cmの高さから5m/min のコンベア速度
で1パスの紫外線照射を行い、硬化被膜を形成させた。
【0045】以下実施例1の場合と同様にして試験片を
作成し、引張強度、ヤング率および伸度を測定した。結
果を次に示す。 引張強度 75 kg/cm2 ヤング率 40 kg/cm2 伸度 120 %
【0046】
【発明の効果】本発明のウレタン系オリゴマーは独特の
分子構造を有するため、該オリゴマーを硬化性成分とし
て含有する活性エネルギー線硬化型ウレタン系樹脂組成
物から得られた被膜は、引張強度、伸度、ヤング率がい
ずれも大きい上、耐摩耗性、耐汚染性も良好である。ま
た、硬化時のタックフリー時間が短いという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたウレタン系オリゴマーのN
MRチャートである。
【図2】実施例1で得られたウレタン系オリゴマーのI
Rチャートである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 C08F 290/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性水素含有(メタ)アクリレート系モノ
    マー単位を「=」、ポリイソシアネート単位を「○」、
    分子量300以下の低分子量ポリオールを「−」、分子
    量500以上の高分子量ポリオールを「……」で表わす
    とき、式、 =○−○……○= (1) で示されるウレタン系オリゴマー。
  2. 【請求項2】請求項1記載のウレタン系オリゴマーを硬
    化性成分として含有する活性エネルギー線硬化型ウレタ
    ン系樹脂組成物。
JP23089693A 1993-08-23 1993-08-23 ウレタン系オリゴマーおよび該オリゴマーを硬化性成分とする活性エネルギー線硬化型ウレタン系樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3330202B2 (ja)

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