JP3330022B2 - 電流制御装置 - Google Patents
電流制御装置Info
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Description
ッチング手段で誘導負荷に所望の一定電流を流すように
スイッチング制御する電流制御装置に関し、特に例えば
自動車で実施されているような直流電源の片側を車体に
接続し車体を電気回路の一部として利用する場合等に用
いて好適なスイッチング方式の電流制御装置に関するも
のである。
号公報に示されているような従来の電流制御装置を示す
構成図である。図において、1は直流電源、2は直流電
源1と誘導負荷3の間に接続されたスイッチング手段、
4は誘導負荷3の一端とグランド間に接続されて、誘導
負荷3を流れる負荷電流を検出するための電流検出手段
としての電流検出用抵抗器である。5はスイッチング手
段2および誘導負荷3の接続点とグランド間に設けられ
た還流ダイオードである。
抵抗器6bおよび抵抗器6cとからなり、電流検出用抵
抗器4で検出された電流が電圧に変換されて演算増幅回
路6aに供給される。7は誤差増幅器であって、演算増
幅回路7a、コンデンサ7bおよび抵抗器7cからなる
積分増幅器で構成され、誤差増幅器7で増幅器6の出力
電圧と基準電源8からの基準電圧が比較され、その誤差
電圧が制御信号としてスイッチング手段2に供給され
る。
する。スイッチング手段2によって直流電源1から誘導
負荷3への回路を開閉し、その開閉時間の割合を調整、
つまりパルス幅変調(PWM)することで誘導負荷3を
流れる負荷電流を制御する。スイッチング手段2がオン
即ち閉路状態での誘導負荷3を流れる負荷電流の電流経
路は、直流電源1の正極→スイッチング手段2→誘導負
荷3→電流検出用抵抗器4→グランド→直流電源1の負
極の経路であり、また、スイッチング手段2がオフ即ち
開路状態での誘導負荷3を流れる負荷電流の電流経路
は、誘導負荷3→電流検出用抵抗器4→グランド→還流
ダイオード5→誘導負荷3の経路となる。
均値を所望の一定値に制御するために、まず電流検出用
抵抗器4の両端の電圧(V1−V2、但し、この場合V2
=0であるので、図4(d)に示すような電圧V1に等
しい)を増幅器6で増幅し、負荷電流に対応した図4
(a)に示すような出力電圧Vsを生成する。増幅器6
の増幅率は、一般に抵抗値6bの抵抗値R4と抵抗器6
cの抵抗値R3の比(R4/R3)で決定されるが、この
場合、その増幅率は、基準電源8からの基準電圧をV
r、所望の平均負荷電流をIrav、電流検出用抵抗器4の
抵抗値をRdとすると、Vr/(Irav×Rd)となるよう
に設定される。つまり、増幅器6の出力電圧Vsと基準
電圧Vrが等しくなるように増幅器6の増幅率が予め設
定される。
Vrの差を誤差増幅器7で増幅して図4(b)に示すよ
うな出力電圧Voを生成する。スイッチング手段2で
は、図4(b)に示すように、この出力電圧Voが所定
の閾値HHより大きいと開路状態になり、閾値VHより低
い所定の閾値VLより小さいと閉路状態になる。なお、こ
れら所定の閾値は通常ヒステリシス特性を持たせてあ
る。
のとき、図4(a)および(b)からも分かるように、
負荷電流に対応する増幅器6の出力電圧Vsは上昇に転
じる。そして、誤差増幅器7の出力電圧Voも上昇を続
けるが、出力電圧Vsが基準電圧Vrより大きくなると、
誤差増幅器7の出力電圧Voは減少に転じる。すなわ
ち、増幅器6の出力電圧Vsが基準電圧Vrより小さい領
域では、誤差増幅器7の出力電圧Voは増加関数とな
り、反対に増幅器6の出力電圧Vsが基準電圧Vrより大
きい領域では、誤差増幅器7の出力電圧Voは減少関数
となる。また、その変化点(極大値、極小値)はVr=
Vsとなったときである。従って、Vo>VHとなった後
Vo<VLとなるまでの期間(図4(c)の時間t1に相
当)は直流電源1と誘導負荷3が接続(閉路)されるの
で、誘導負荷3の上流電圧V3(図4(c)参照)は、
ほぼ直流電源1の電圧Ebからスイッチング手段2にお
ける損失分を減じた値の電圧E1(例えば12V)とな
る。
ッチング手段2の低い側の閾値VL以下になると、スイ
ッチング手段2は開路状態に変わる。そのため負荷電流
と対応する増幅器6の出力電圧Vsは減少に転じる。そ
して、この出力電圧Vsが基準電圧Vrより小さくなると
誤差増幅器7の出力電圧Voは減少から増加に転じる。
誤差増幅器7の出力電圧Voがスイッチング手段2の高
い側の閾値VH以上になると、スイッチング手段2は閉
路状態に変わる。すなわち、Vo<VLとなった後Vo>
VHとなるまでの期間は直流電源1と誘導負荷3が開路
され、負荷電流が還流ダイオード5を通して流れるの
で、誘導負荷3の上流電圧V3は、還流ダイオード5の
順方向電圧降下分だけ電圧−Ed(例えば−1V)なる
負電位となる。
導負荷3を流れる負荷電流の平均値Iavは上述の所望の
平均負荷電流Iravに一致するよう制御されることにな
る。このように、定常状態では、(Vr−Vs)の平均値
=0となり、つまり、基準電圧Vrは一定であるから、
Vr=(Vsの平均値)となり、負荷電流の平均値Ia vが
基準電圧Vrに比例して一定値に制御されることにな
る。
な構成の従来の電流制御装置では、誘導負荷と制御装置
の間に2本の配線が必要であり、従って、斯かる構成で
は、特に、小型化、軽量化、低廉化の要求が高い例えば
自動車等の用途では改善の必要性があった。そこで、例
えば図3を基本に、制御装置と誘導負荷との配線を1本
にした構成が考えられ、図5はその一例である。図にお
いて、6Aは差動増幅器であって、この差動増幅器6A
は、上述の演算増幅回路6a、抵抗器6bおよび抵抗器
6cの外に、演算増幅回路6aの非反転入力端子と電流
検出用抵抗器4の一端(スイッチング手段側)の間に接
続された抵抗器6dと、演算増幅回路6aの非反転入力
端子とグランド間に接続された抵抗器6eとを有する。
また、誘導負荷3の一端は電流検出用抵抗器4を介して
スイッチング手段2に接続され、その他端は接地され
る。その他の構成は図3と同様である。図5において、
負荷電流をIとすると、電流検出用抵抗器4の各端の電
圧V1、V2の関係は、次式のように表される。
入力は、V1(またはV2)を同相入力、I・Rdを差動
入力と称する。差動増幅器6Aの出力電圧VsとI,V1
の関係を上記式(1)を使用してまとめると、次式の
ように表される。
それぞれ抵抗器6d、6eの抵抗値である。そして、上
述の誤差増幅器7の作用により差動増幅器6Aの出力電
圧Vsの平均値Vsavは基準電圧Vrに等しくなる。ここ
で、上記式(2)における差動増幅器6Aの出力電圧V
sを1周期(=チョッピング周期tc:スイッチング手
段2の開閉周期相当)積分してtcで割ったところの平
均値は次式の如くなる。
の項)の成分が電流誤差要因となる、つまり、同相分の
影響を受けることはよく知られている。もし、電流検出
用抵抗器4の一端の電圧V1が一定ならこの第2項の成
分はいわゆるオフセット誤差と同じなので、差動増幅器
6Aの反転入力端子または非反転入力端子に第2項の成
分を打ち消す入力を追加するというよく知られた方法で
補償できるが、電圧V1はスイッチング手段2が、開路
状態か閉路状態によって変わるし、直流電源1の電源電
圧によっても変わるので、上述の補償方法を適用できな
い。
のみを増幅して、同相分は出力しない(同相分利得=
0)のが理想的であるが、上記式(3)の関係は、使用
する抵抗器の抵抗値の誤差のため成立しない。そこで、
対策として、第1に高精度の抵抗器を使用すること、第
2に差動分の大きさを大きくすること、第3に同相分の
大きさを小さくすること等の方法が考えられるが、第1
の方法の場合、図5の回路では、抵抗器6b〜6eに精
度の良いものを使用しなければならず、コスト的に高価
となるという問題点がある。また、第2の方法の場合、
電流検出用抵抗器4の抵抗値を大きくする必要があり、
そのため電力損失が大きくなり、抵抗器自体の形状が大
きくなり、多くの無駄な空間を要し、また、コスト的に
高価となる問題点がある。第3の方法の場合、図3の如
く、負荷電流の電流経路を電源→誘導負荷→電流検出用
抵抗器の経路をとれば、同相分である電圧V1を0とす
ることができるが、上述の如く、誘導負荷3と制御装置
の間に2本の配線が必要であり、小型化、軽量化、低廉
化を図る場合には適さないという問題点がある。
めになされたもので、高価格の高精度部品を使用するこ
となく、制御装置と誘導負荷との間の配線本数を減らす
ことで、小型化、軽量化、低廉化を図ることができる電
流制御装置を提供することを目的とする。
る電流制御装置は、直流電源と誘導負荷の間に設けら
れ、制御信号により直流電源および誘導負荷間の回路を
開閉するスイッチング手段と、誘導負荷に接続され、ス
イッチング手段が回路を開放したとき誘導負荷を流れる
電流を還流させるための還流ダイオードと、スイッチン
グ手段と誘導負荷との間に設けられ、この誘導負荷を流
れる電流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段
の検出出力を増幅し、この増幅された検出出力と誘導負
荷に流すべき電流に対応する基準信号の差を制御信号と
して出力する比較手段と、スイッチング手段が回路を開
放したときに、比較手段に入力される検出出力の同相分
に対応した補償信号を発生する補償信号発生手段とを備
えたものである。
は、請求項1の発明において、比較手段が、電流検出手
段の両端電圧を入力とする差動増幅器と、誘導負荷に流
すべき電流に対応する基準電圧と差動増幅器の出力電圧
の差を増幅し制御信号として出力する誤差増幅器とから
なるものである。
は、請求項2の発明において、補償信号発生手段が、差
動増幅器に入力される電圧の同相分電圧に対応した補償
電圧を発生する補償電圧源と、この補償電圧源と差動増
幅器の非反転入力端子および反転入力端子との間にそれ
ぞれ接続された第1および第2の抵抗器とからなるもの
である。
は、請求項3の発明において、第1または第2の抵抗器
の一方を調整して補償電圧源からの補償電圧により差動
増幅器に入力される電圧の同相分電圧を相殺するもので
ある。
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1を示す回
路図であり、図5と対応する部分には同一符号を付し、
その詳細説明は省略する。図において、6Bは差動増幅
器であって、この差動増幅器6Bは、上述の演算増幅回
路6a、抵抗器6b〜6eの外に、演算増幅回路6aの
非反転入力端子と反転入力端子との間に並列に設けられ
た直列接続のそれぞれ第1および第2の抵抗器としての
抵抗器6fおよび6gと、演算増幅回路6aの出力端子
と誤差増幅器7の抵抗器7cとの間に設けられた抵抗器
6hと、この抵抗器6hの一端(誤差増幅器側)とグラ
ンド間に接続された抵抗器6iとを有する。9は抵抗器
6fおよび6gの接続点とグランド間に接続され、スイ
ッチング手段2の開路時に差動増幅器6Bの入力電圧の
同相分電圧に対応した補償電圧を発生する補償電圧源で
ある。その他の構成は図5と同様である。なお、差動増
幅器6Bと誤差増幅器7は比較手段を構成し、補償電圧
源9と抵抗器6fおよび6gは補償信号発生手段を構成
する。
する。スイッチング手段2によって直流電源1から誘導
負荷3への回路を開閉し、その開閉時間の割合を調整、
つまりパルス幅変調(PWM)することで誘導負荷3を
流れる負荷電流を制御する。スイッチング手段2がオン
即ち閉路状態での誘導負荷3を流れる負荷電流の電流経
路は、直流電源1の正極→スイッチング手段2→電流検
出用抵抗器4→誘導負荷3→グランド→直流電源1の負
極の経路であり、また、スイッチング手段2がオフ即ち
開路状態での誘導負荷3を流れる負荷電流の電流経路
は、誘導負荷3→グランド→還流ダイオード5→電流検
出用抵抗器4→誘導負荷3の経路となる。
均値を所望の一定値に制御するために、まず電流検出用
抵抗器4の両端の電圧(V1−V2)即ち電流検出用抵抗
器4における電圧降下分(IRd)を差動増幅器6Bで
増幅し、負荷電流に対応した図2(a)に示すような出
力電圧Vsを生成する。差動増幅器6Bの増幅率は、抵
抗器6bの抵抗値R4、抵抗器6cの抵抗値R3、抵抗器
6hの抵抗値R7および抵抗器6iの抵抗値R8に基づき
(R4/R3)・R7/(R7+R8)として決定される
が、この場合、その増幅率は、基準電源8からの基準電
圧Vr、所望の平均負荷電流Irav、電流検出用抵抗器4
の抵抗値Rdに基づき、Vr/(Irav×Rd)となるよう
に設定される。つまり、差動増幅器6Bの出力電圧Vs
と基準電圧Vrが等しくなるように差動増幅器6Bの増
幅率が予め設定される。
準電圧Vrの差を誤差増幅器7で増幅して図2(b)に
示すような出力電圧Voを生成する。つまり、誤差増幅
器7は入力される基準電源8からの基準電圧Vrと差動
増幅器6Bの出力電圧Vsの差(Vr−Vs)に増幅率1
/(ReC)を掛けて積分した値を出力電圧Voとして出
力する。スイッチング手段2では、図2(b)に示すよ
うに、この出力電圧Voが所定の閾値HHより大きいと開
路状態になり、閾値VHより低い所定の閾値VLより小さ
いと閉路状態になる。
のとき、図2(a)および(b)からも分かるように、
負荷電流に対応する差動増幅器6Bの出力電圧Vsは上
昇に転じる。そして、誤差増幅器7の出力電圧Voも上
昇を続けるが、出力電圧Vsが基準電圧Vrより大きくな
ると、誤差増幅器7の出力電圧Voは減少に転じる。す
なわち、差動増幅器6Bの出力電圧Vsが基準電圧Vrよ
り小さい領域では、誤差増幅器7の出力電圧Voは増加
関数となり、反対に差動増幅器6Bの出力電圧Vsが基
準電圧Vrより大きい領域では、誤差増幅器7の出力電
圧Voは減少関数となる。また、その変化点(極大値、
極小値)はVr=Vsとなったときである。従って、Vo
>VHとなった後Vo<VLとなるまでの期間(図2
(c)の時間t1に相当)は直流電源1と誘導負荷3が
接続(閉路)されるので、電流検出用抵抗器4の上流電
圧V1(図2(c)参照)は、ほぼ直流電源1の電圧Eb
からスイッチング手段2における損失分を減じた値の電
圧E1(例えば12V)となる。
ッチング手段2の低い側の閾値VL以下になると、スイ
ッチング手段2は開路状態に変わる。そのため負荷電流
と対応する差動増幅器6Bの出力電圧Vsは減少に転じ
る。そして、この出力電圧Vsが基準電圧Vrより小さく
なると誤差増幅器7の出力電圧Voは減少から増加に転
じる。誤差増幅器7の出力電圧Voがスイッチング手段
2の高い側の閾値VH以上になると、スイッチング手段
2は閉路状態に変わる。すなわち、Vo<VLとなった後
Vo>VHとなるまでの期間は直流電源1と誘導負荷3が
開路され、負荷電流が還流ダイオード5を通して流れる
ので、電流検出用抵抗器4の上流電圧V1は、還流ダイ
オード5の順方向電圧降下分だけ電圧−Ed(例えば−
1V)なる負電位となる。そして、これらの電圧E1お
よび−Edは、いずれも差動増幅器6Bでは出力したく
ない同相分であるが、後述されるように、本実施の形態
では、これらの電圧が実質的に0とされる。
導負荷3を流れる負荷電流の平均値Iavは所望の平均負
荷電流Iravに一致するよう制御されることになる。こ
のように、定常状態では、(Vr−Vs)の平均値=0と
なり、つまり、基準電圧Vrは一定であるから、Vr=
(Vsの平均値)となり、負荷電流の平均値Ia vが基準
電圧Vrに比例して一定値に制御されることになる。
幅器6Bに入力される電圧の同相分が実質的に0とされ
ることについて、説明する。図1において、上記式
(2)に対応する関係は次式のように表される。
設計値としてはR1=R3、R2=R4、R5=R6と設定す
る。つまり、1つの差動増幅器を構成するには、抵抗値
を上記のとおりに設定する必要があるが、この設定条件
は、あくまでも各抵抗器の抵抗値に誤差がないときの理
想的な状態を想定したものである。従って、この場合k
の値は設計値としては1としている。なお、上記(4)
式において、R5、R6はそれぞれ抵抗器6f、6gの抵
抗値である。また、kは定数、Gは差動増幅器6Bの増
幅率を決定する1つの要因であり、それぞれ次式で表さ
れる。
器4の上流電圧V1は、上述の如くスイッチング手段2
が閉路状態のときV1=E1、開路状態のときV1=ーE
d(還流ダイオード5の順方向電圧降下で1V程度)で
ある。これらの電圧E1およびーEdはいずれも差動増
幅器6Bに入力される電圧の同相分である。この場合、
代表的に誘導負荷3と電流検出用抵抗器4の抵抗値で決
まる誘導負荷回路の時定数τがチョッピング周期tcに
対して充分大きければ(通常、脈動を抑えるために、こ
の条件は成立している)、負荷電流Iの平均値Iavとス
イッチング手段2のオン時間t1の関係は近似的に、次
式のように表される。
荷回路の全抵抗で、誘導負荷3の抵抗値RLと電流検出
用抵抗器4の抵抗器Rdの和である。上記式(7)の関
係を使って、上記式(4)の右辺を積分して差動増幅器
6Bの出力電圧Vsの平均値Vsavを求めると次式の如く
なる。
式(8)の右辺第1項の〔〕内の値はほぼ一定値と見な
せるので、この部分は増幅率の要因Gで調整できる。つ
まり、電圧E1による同相分の影響を除去できる。従っ
て、精度をよくするためには、上記式(8)の右辺第2
項を最小にすればよい。一般に還流ダイオード5の順方
向電圧降下分Edは小さい値でかつ略々一定値(1V程
度)の値であるから、通常のオフセット誤差を打ち消す
手法が適用できる。すなわち、ここで、補償電圧源9か
らの補償電圧をE0とすると、この補償電圧E0をE0=
Ed×R6/R3(V)なる関係に選び、E0でEdを相殺
するために、次式を成立させる。
(8)の右辺第2項のEdの部分とE0の部分の符号を同
じ符号になるように揃えることを意味している。次に、
差動増幅器6Bが差動増幅するように抵抗器6b〜6g
の各抵抗値が上述の如く設定されるが、実際にこれらの
抵抗器の誤差分を考慮すると、各抵抗値の関係は、実質
的にR2≒R4≫R1≒R3,R5≒R6となっており、従っ
て、上記式(9)は、次式のごとく変形できる。
6gの抵抗値R6を小さい方に調整することで、上記式
(8)の右辺第2項のEdの部分とE0の部分の符号を同
じ符号になるように揃えることが可能となる。結局、抵
抗器6gの抵抗値R6を調整することで、上述のE0=E
d×R6/R3(V)なる関係から実質的にE0でEdを相
殺することができ、電圧−Edによる同相分の影響も除
去できることになる。
と誘導負荷3との間の配線本数を1本にした状態で、差
動増幅器6Bの増幅率の設定に関連する抵抗器6b〜6
eにそれ程高精度で高価なものを用いることなく、スイ
ッチング手段2が開路状態になったときの差動増幅器6
Bに入力される同相分電圧を打ち消すことができ、以
て、小型化、軽量化、低廉化を図ることができる。ま
た、図3のような従来例では、スイッチング手段と誘導
負荷の間で地絡が発生した場合、スイッチング手段を過
大電流から保護するために、スイッチング手段の中に電
流検出用抵抗器とこの電流検出用抵抗器で検出された信
号に基づいてスイッチング手段を保護するための過電流
保護機構(図示せず)が必要であったが、本実施の形態
では、電流検出用抵抗器3が地絡電流も検出でき、地絡
時も通常電流制御が作動してスイッチング手段を開路状
態にするため、図3の従来例のように特別な過電流保護
機構を設ける必要がなくなり、更に原価低減と小型軽量
化が図れる。
は、スイッチング手段2が開路状態になったときの差動
増幅器6Bに入力される同相分電圧を打ち消すのに、抵
抗器6gの抵抗値R6を小さい方に調整する場合につい
て説明したが、抵抗器6fの抵抗値R5を大きい方に調
整して実質的にE0でEdを相殺し、還流ダイオード5の
順方向電圧降下分である電圧−Edによる同相分の影響
を除去するようにしてもよく、同様の効果を奏する。
れば、直流電源と誘導負荷の間に設けられ、制御信号に
より直流電源および誘導負荷間の回路を開閉するスイッ
チング手段と、誘導負荷に接続され、スイッチング手段
が回路を開放したとき誘導負荷を流れる電流を還流させ
るための還流ダイオードと、スイッチング手段と誘導負
荷との間に設けられ、この誘導負荷を流れる電流を検出
する電流検出手段と、この電流検出手段の検出出力を増
幅し、この増幅された検出出力と誘導負荷に流すべき電
流に対応する基準信号の差を制御信号として出力する比
較手段と、スイッチング手段が回路を開放したときに、
比較手段に入力される検出出力の同相分に対応した補償
信号を発生する補償信号発生手段とを備えたので、高価
な高精度部品を使用することなく、制御装置と誘導負荷
との間の配線本数を減らすことができ、以て、小型化、
軽量化、低廉化を図ることができ、特に自動車等に用い
て有用であるという効果がある。また、スイッチング手
段と誘導負荷の間で地絡が発生した場合、その地絡電流
を検出してスイッチング手段を開路状態にすることがで
きるので、特別な過電流保護機構を設ける必要がなくな
り、それだけ更に原価低減と小型軽量化が図れるという
効果がある。
装置は、請求項1の発明において、比較手段が、電流検
出手段の両端電圧を入力とする差動増幅器と、誘導負荷
に流すべき電流に対応する基準電圧と差動増幅器の出力
電圧の差を増幅し制御信号として出力する誤差増幅器と
からなるので、制御装置と誘導負荷との間の配線本数を
減らし、小型化、軽量化、低廉化に寄与できるという効
果がある。
装置は、請求項2の発明において、補償信号発生手段
が、差動増幅器に入力される電圧の同相分電圧に対応し
た補償電圧を発生する補償電圧源と、この補償電圧源と
差動増幅器の非反転入力端子および反転入力端子との間
にそれぞれ接続された第1および第2の抵抗器とからな
るので、差動増幅器に入力される不要な同相分を除去で
きるという効果がある。
装置は、請求項3の発明において、第1または第2の抵
抗器の一方を調整して補償電圧源からの補償電圧により
差動増幅器に入力される電圧の同相分電圧を相殺するの
で、差動増幅器に入力される不要な同相分を確実に除去
できるという効果がある。
を示す回路図である。
る。
る。
ある。
4 電流検出用抵抗器、5 還流ダイオード、6B 差
動増幅器、7 誤差増幅器、8 基準電源、9補償電圧
源。
Claims (4)
- 【請求項1】 直流電源と誘導負荷の間に設けられ、制
御信号により上記直流電源および誘導負荷間の回路を開
閉するスイッチング手段と、 上記誘導負荷に接続され、上記スイッチング手段が上記
回路を開放したとき上記誘導負荷を流れる電流を還流さ
せるための還流ダイオードと、 上記スイッチング手段と上記誘導負荷との間に設けら
れ、該誘導負荷を流れる電流を検出する電流検出手段
と、 該電流検出手段の検出出力を増幅し、該増幅された検出
出力と上記誘導負荷に流すべき電流に対応する基準信号
の差を上記制御信号として出力する比較手段と、 上記スイッチング手段が上記回路を開放したときに、上
記比較手段に入力される検出出力の同相分に対応した補
償信号を発生する補償信号発生手段とを備えたことを特
徴とする電流制御装置。 - 【請求項2】 上記比較手段は、上記電流検出手段の両
端電圧を入力とする差動増幅器と、上記誘導負荷に流す
べき電流に対応する基準電圧と上記差動増幅器の出力電
圧の差を増幅し上記制御信号として出力する誤差増幅器
とからなる請求項1記載の電流制御装置。 - 【請求項3】 上記補償信号発生手段は、上記差動増幅
器に入力される電圧の同相分電圧に対応した補償電圧を
発生する補償電圧源と、該補償電圧源と上記差動増幅器
の非反転入力端子および反転入力端子との間にそれぞれ
接続された第1および第2の抵抗器とからなる請求項2
記載の電流制御装置。 - 【請求項4】 上記第1または第2の抵抗器の一方を調
整して上記補償電圧源からの補償電圧により上記差動増
幅器に入力される電圧の同相分電圧を相殺するようにし
たことを特徴とする請求項3記載の電流制御装置。
Priority Applications (1)
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