JP3328427B2 - 4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物 - Google Patents

4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物

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JP3328427B2 JP13403494A JP13403494A JP3328427B2 JP 3328427 B2 JP3328427 B2 JP 3328427B2 JP 13403494 A JP13403494 A JP 13403494A JP 13403494 A JP13403494 A JP 13403494A JP 3328427 B2 JP3328427 B2 JP 3328427B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4−メチル−1−ペン
テン系重合体組成物に関し、特に、ヒートシール性と耐
衝撃性に優れ、青果物包装用フィルム等のフィルム、ま
た各種の構造材料、食器の本体や蓋等の材料として好適
な4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】4−メチル−1−ペンテン系重合体は、
透明性が優れ、また、融点が220〜240℃と高く、
かつ熱たわみ温度が高いため、MWO用食器、注射器の
シリンジ、分析セル、ビーカーやフラスコ等の実験器
具、合成皮革の工程紙等の用途に広く利用されている。
しかし、4−メチル−1−ペンテン系重合体は耐衝撃性
が低く、また、そのフィルムはヒートシール性に劣ると
いう欠点を有している。一般に、α−オレフィン系重合
体のヒートシール性を改良する方法として、低密度ポリ
エチレン、エチレン・プロピレン共重合体等のエチレン
系樹脂を配合することが良く知られている。しかし、4
−メチル−1−ペンテン系重合体にエチレン系樹脂を添
加しても、ヒートシール性はほとんど改良されず、逆
に、分散不良を起こして耐衝撃性が低下するという問題
がある。また、4−メチル−1−ペンテン系重合体フィ
ルムのヒートシール性を改良するために、4−メチル−
1−ペンテン系重合体に特定のプロピレン・α−オレフ
ィン共重合体を配合した組成物を使用することが提案さ
れている(特開昭60−28442号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この4
−メチル−1−ペンテン系重合体と特定のプロピレン・
α−オレフィン共重合体との組成物からなるフィルム
は、ヒートシール強度が十分ではなく、その射出成形品
の耐衝撃性も十分なものではなかった。そこで、4−メ
チル−1−ペンテン系重合体の特徴を保持し、かつ、ヒ
ートシール性と耐衝撃性が改良された4−メチル−1−
ペンテン系重合体組成物が強く求められている。
【0004】そこで本発明の目的は、4−メチル−1−
ペンテン系重合体が本来有している優れた耐熱性を保持
するとともに、ヒートシール性と耐衝撃性に優れるた
め、青果物包装用フィルム等のフィルム、各種の構造材
料、食器の本体や蓋等の材料として好適な4−メチル−
1−ペンテン系重合体組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決し、4−メチル−1−ペンテン系重合体の特徴を
活かしながらヒートシール性と耐衝撃性を改善すること
を目的として種々検討した。その結果、4−メチル−1
−ペンテン系重合体に1−ブテン系重合体とポリスチレ
ン−エチレン・ブチレン共重合体−ポリスチレンのトリ
ブロック共重合体とを配合することにより、ヒートシー
ル性や射出成形品の耐衝撃性が格段に向上し、フィルム
用材料または各種の材料として好適な組成物が得られる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(A)4−メチル−
1−ペンテン系重合体20〜97.5重量部と、(B)
1−ブテン系重合体2.5〜80重量部と、(C)ポリ
スチレン−エチレン・ブチレン共重合体−ポリスチレン
のトリブロック共重合体を前記(A)+(B)の合計1
00重量部に対して1〜100重量部とを、溶融ブレン
ドしてなる4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物を
提供するものである。
【0007】以下、本発明の4−メチル−1−ペンテン
系重合体組成物(以下、「本発明の組成物」という)に
ついて詳細に説明する。
【0008】本発明の組成物の(A)成分である4−メ
チル−1−ペンテン系重合体は、4−メチル−1−ペン
テンの単独重合体、もしくは4−メチル−1−ペンテン
と他のα−オレフィンの共重合体である。他のα−オレ
フィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−
ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1
−テトラデセン、1−オクタデセン等の炭素数2〜20
のα−オレフィン等が挙げられる。これらのα−オレフ
ィンは、(A)4−メチル−1−ペンテン系重合体中に
1種単独でも2種以上の組合せが含まれていてもよい。
これらのα−オレフィンの中でも、1−デセン、1−ド
デカン、1−テトラデカン、1−ヘキサデカン、1−オ
クタデカンおよび1−エイコセンが好ましい。
【0009】この(A)4−メチル−1−ペンテン系重
合体における4−メチル−1−ペンテンの含有量は、高
融点かつ十分な耐熱性を有する組成物が得られる点で、
通常、80重量%以上であり、好ましくは85〜98重
量%である。また、耐熱性、耐衝撃性および透明性が共
に優れるためには炭素数2〜20のα−オレフィンと4
−メチル−1−ペンテンのランダム共重合体が好まし
く、特に、α−オレフィンとして1−デセン、1−ドデ
セン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセンおよび1−
オクタデセンが好ましい。
【0010】この(A)4−メチル−1−ペンテン系重
合体のメルトフローレート(MFR)は、成形時に適度
の流動性を示すため成形が容易であり、またヒートシー
ル性と耐衝撃性に優れる組成物が得られる点で、AST
MD1238に準じ荷重:5.0kg、温度:260℃
の条件で測定したメルトフローレート(MFR)が、
0.1〜150g/10分の範囲にあることが好まし
く、特に1.0〜100g/10分の範囲にあることが
好ましい。
【0011】本発明の組成物に用いられる(B)1−ブ
テン系重合体は、1−ブテンの単独重合体、もしくは1
−ブテンと他のα−オレフィンとの共重合体である。他
のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン等の炭素
数2〜20のα−オレフィン等が挙げられる。これらの
α−オレフィンは、(B)1−ブテン系重合体中に1種
単独でも2種以上の組合せが含まれていてもよい。ま
た、これらのα−オレフィンの中でも、エチレンまたは
プロピレンが好ましい。
【0012】この(B)1−ブテン系重合体における1
−ブテンの含有量は、(A)4−メチル−1−ペンテン
系重合体と(B)1−ブテン系重合体の相溶性が良好で
あるため、両成分の分散が良好で、ヒートシール性およ
び耐衝撃性に優れる組成物が得られる点で、通常、60
重量%以上が好ましい。
【0013】この(B)1−ブテン系重合体は、適度の
溶融粘度を有し、(A)4−メチル−1−ペンテン系重
合体中に均一に分散させることができ、ヒートシール性
と耐衝撃性に優れる組成物が得られる点で、通常、メル
トフローレート(MFR)が0.01〜100g/10
分の範囲のものであり、特に0.1〜50g/10分の
範囲のものが好ましい。このMFRは、ASTMD12
38に準じ荷重:2.16kg、温度:190℃の条件
で測定される値である。
【0014】この(B)1−ブテン系重合体の具体例と
して、三井石油化学工業(株)製のビューロンP200
0、P4000、P7000、M3110、M308
0、M3450、M2181、あるいはM2481等が
挙げられる。これらの中でも、特に、M3080あるい
はM2181が好ましい。また、その他の市販品でも上
記の要件を満たす1−ブテン系重合体であれば、使用で
きることは勿論である。
【0015】本発明の組成物において、(A)4−メチ
ル−1−ペンテン系重合体と、(B)1−ブテン系重合
体の含有割合は、(A)4−メチル−1−ペンテン系重
合体20〜97.5重量部に対して、(B)1−ブテン
系重合体2.5〜80重量部の割合であり、好ましくは
(A)4−メチル−1−ペンテン系重合体40〜95重
量部に対して、(B)1−ブテン系重合体5〜60重量
部の割合である。
【0016】本発明の組成物の(C)成分として用いら
れるポリスチレン−エチレン・ブチレン共重合体−ポリ
スチレンのトリブロック共重合体(以下、「SEBS」
という)は、エチレン・ブチレン共重合体からなるブロ
ック単位Aと、1個以上のスチレンに由来するブロック
単位Bとを、分子内に併有するブロック共重合体であ
る。
【0017】このSEBSにおけるスチレンとゴム成分
の含有割合は、SEBSのゴムとしての性能が良好で、
ヒートシール性と耐衝撃性に優れる組成物が得られる点
で、スチレン/ゴム成分の重量比で10/90〜60/
40の割合であるのが好ましく、特に10/90〜40
/60の割合であるのが好ましい。本発明において、ゴ
ム成分とは、SEBS中のエチレン・ブチレン共重合体
に由来するブロック単位Aをいう。
【0018】また、このSEBSは、ASTMD123
8に準じて荷重:2.16kg、温度:230℃の条件
で測定したMFRが、好ましくは0.01〜100g/
10分、特に0.1〜50g/10分の範囲にあること
が好ましい。
【0019】さらに、このSEBSは、その基本的特性
を変えない範囲で、種々のモノマーでグラフト変性され
ていてもよい。このモノマーとして、例えば、無水マレ
イン酸、マレイン酸あるいはグリシジルメタクリレート
等が挙げられる。
【0020】この(C)SEBSの具体例として、シェ
ル化学(株)製のクレイトンG1650、クレイトンG
1652、クレイトンG1657、クレイトンG172
6XおよびクレイトンFG1901X、あるいは旭化成
(株)のタフテックH1052、H1041、H105
1、M1913、M1943等が挙げられる。これらの
中では、特に、クレイトンG1657あるいはタフテッ
クH1052が好ましい。また、その他の市販品でも上
記要件を満たすSEBSであれば、勿論、使用可能であ
る。
【0021】本発明の組成物における(C)SEBSの
配合量は、SEBSのゴム成分としての性能が十分に発
揮され、ヒートシール性、耐衝撃性、耐熱性および透明
性に優れる組成物が得られる点で、(A)4−メチル−
1−ペンテン系重合体と(B)1−ブテン系重合体の合
計(A)+(B)=100重量部に対して1〜100重
量部の割合であり、特に2.5〜60重量部の割合であ
るのが好ましい。
【0022】また、本発明の組成物は、前記(A)4−
メチル−1−ペンテン系重合体、(B)1−ブテン系重
合体および(C)ポリスチレン−エチレン・ブチレン共
重合体−ポリスチレンのトリブロック共重合体以外に、
本発明の目的を損なわない範囲で各種配合剤を含有して
いてもよい。例えば、シランカップリング剤、耐候安定
剤、耐熱安定剤、スリップ剤、核剤、顔料、染料等のポ
リオレフィンに通常添加して使用される各種配合剤を含
有していてもよい。
【0023】本発明の組成物の製造は、(A)4−メチ
ル−1−ペンテン系重合体、(B)1−ブテン系重合体
および(C)ポリスチレン−エチレン・ブチレン共重合
体−ポリスチレンのトリブロック共重合体、ならびに必
要に応じて各種の配合剤を、溶融ブレンドしてなるもの
である。この溶融ブレンドは、種々公知の方法にしたが
って行なうことができる。例えば、V型−ポリスチレン
ブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、
タンブラーブレンダーで混合後、単軸押出機または複軸
押出機、あるいはニーダー、バンバリーミキサー等で溶
融混練し、造粒あるいは粉砕する方法にしたがって行な
うことができる。
【0024】本発明の組成物は、成形時に適正な流動性
を示すため成形性に優れ、またヒートシール性と耐衝撃
性に優れる点で、MFRが0.1〜150g/10分の
ものが好ましく、特に、1.0〜100g/100分の
ものが好ましい。このMFRは、ASTM D1238
に準じて荷重:5.0kg、温度:260℃の条件で測
定された値である。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、
本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を
越えない限り、これらの実施例になんら限定されるもの
ではない。
【0026】なお、実施例および比較例で行なったMF
Rの測定およびヒートシール性の評価は、下記の方法に
したがって行なった。
【0027】(1)フィルムの成形 組成物を押出機(スクリュー径:65mm)に供給して
280℃で溶融混練し、T−ダイ(設定温度:280
℃)より押出すとともに、60℃の冷却ロールで冷却し
て厚さ100μmのフィルムを成形した。
【0028】(2)MFRの測定 ASTMD1238に準拠して荷重:5kg、温度:2
60℃の条件で、フィルムをMFRの測定に供した。
【0029】(3)ヒートシール性 ヒートシール性 フィルムを2枚重ね合わせて、3方を下記表1に示す3
通りの条件でヒートシールして、それぞれ1辺が15c
mの袋をつくった。この袋に水100gを入れた後、残
りの1辺もヒートシールして水を袋に封じ込めた。この
水入りの袋を垂直にして1.5mの高さから自然落下さ
せ、破袋するか否かを調べた。
【0030】
【0031】(実施例1)4−メチル−1−ペンテン・
1−ヘキサデセン共重合体(1−ヘキサデセン含有量:
6.0重量%、MFR=5.0g/10分)の粉末70
重量部、1−ブテン系重合体(三井石油化学工業(株)
製、銘柄名:ビューロンM3080)30重量部、およ
びSEBS(シェル化学(株)製、銘柄名:クレイトン
G1657)5重量部に、安定剤として2−[1−(2
−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニ
ル)エチル]4,6−ジ−tert−ペンチルフェニル
アクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライ
ザーGS)0.10重量部、テトラキス〔メチレン−3
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン(チバガイギー(株)
製、商品名:イルガノックス1010)0.10重量
部、ペンタ(エリスリトール−テトラ−β−メルカプト
ラウリル)プロピオネート(シプロ化成(株)製、商品
名:シーノックス412S)0.10重量部およびステ
アリン酸カルシウム(三共有機合成(株)製、商品名:
ステアリン酸カルシウム)0.03重量部の比率で配合
し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合し
た。得られた混合物を二軸押出機(スクリュー径:65
mm)を用いて300℃溶融混練して組成物を得た。こ
の組成物からフィルムを調製し、MFRとヒートシール
性を測定または評価した。結果を表2に示す。
【0032】(実施例2)4−メチル−1−ペンテン・
1−オクタデセン共重合体(1−オクタデセン含有量:
6.0重量%、MFR=5.0g/10分)の粉末80
重量部、1−ブテン系重合体(三井石油化学工業(株)
製、銘柄名:ビューロンM2181)20重量部、およ
びSEBS(シェル化学(株)製、銘柄名:クレイトン
G1657)5重量部に、安定剤として2−[1−(2
−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニ
ル)エチル]4,6−ジ−tert−ペンチルフェニル
アクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライ
ザーGS)0.10重量部、テトラキス〔メチレン−3
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン(チバガイギー(株)
製、商品名:イルガノックス1010)0.10重量
部、ペンタ(エリスリトール−テトラ−β−メルカプト
ラウリル)プロピオネート(シプロ化成(株)製、商品
名:シーノックス412S)0.10重量部およびステ
アリン酸カルシウム(三共有機合成(株)製、商品名:
ステアリン酸カルシウム)0.03重量部の比率で配合
し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合し
た。得られた混合物を二軸押出機で300℃溶融混練し
て組成物を得た。この組成物からフィルムを調製し、M
FRとヒートシール性を測定または評価した。結果を表
2に示す。
【0033】(実施例3)4−メチル−1−ペンテン・
1−テトラデセン共重合体(1−テトラデセン含有量:
5.0重量%、MFR=5.0g/10分)の粉末80
重量部、1−ブテン系重合体(三井石油化学工業(株)
製、銘柄名:ビューロンM3080)20重量部、およ
びSEBS(シェル化学(株)製、銘柄名:クレイトン
G1657)10重量部に、安定剤として2−[1−
(2−ヒドロキシ−3,5−ジtert−ペンチルフェ
ニル)エチル]4,6−ジ−tert−ペンチルフェニ
ル アクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミラ
イザーGS)0.10重量部、テトラキス〔メチレン−
3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート〕メタン(チバガイギー(株)
製、商品名:イルガノックス1010)0.10重量
部、ペンタ(エリスリトール−テトラ−β−メルカプト
ラウリル)プロピオネート(シプロ化成(株)製、商品
名:シーノックス412S)0.10重量部およびステ
アリン酸カルシウム(三共有機合成(株)製、商品名:
ステアリン酸カルシウム)0.03重量部の比率で配合
し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合し
た。得られた混合物を二軸押出機で300℃溶融混練し
て組成物を得た。この組成物からフィルムを調製し、M
FRとヒートシール性を測定または評価した。結果を表
2に示す。
【0034】(実施例4)4−メチル−1−ペンテン系
重合体として、1−ヘキサデセンと1−オクタデセンを
50/50の割合で含む混合物を6.5重量%含む4−
メチル−1−ペンテン系重合体(MFR:5.0g/1
0分)を用い、この4−メチル−1−ペンテン系重合体
と1−ブテン系重合体の使用割合を、4−メチル−1−
ペンテン系重合体60重量部に対して1−ブテン系重合
体40重量部とし、SEBSの使用量を40重量部とし
た以外は実施例1と同様にして、組成物を得た。この組
成物からフィルムを調製し、MFRとヒートシール性を
測定または評価した。結果を表2に示す。
【0035】(実施例5)各成分の配合割合を、4−メ
チル−1−ペンテン系重合体40重量部、1−ブテン系
重合体60重量部、およびSEBS60重量部に変える
以外は、実施例4と同様にして、組成物を得た。この組
成物からフィルムを調製し、MFRとヒートシール性を
測定または評価した。結果を表2に示す。
【0036】(比較例1)4−メチル−1−ペンテン・
1−ヘキサデセン共重合体(1−ヘキサデセン含有量:
6.0重量%、MFR=5.0g/10分)の粉末70
重量部、および1−ブテン系重合体(三井石油化学工業
(株)製、銘柄名:ビューロンM3080)30重量部
に、安定剤として2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5
−ジtert−ペンチルフェニル)エチル]4,6−ジ
−tert−ペンチルフェニル アクリレート(住友化
学(株)製、商品名:スミライザーGS)0.10重量
部、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
メタン(チバガイギー(株)製、商品名:イルガノック
ス1010)0.10重量部、ペンタ(エリスリトール
−テトラ−β−メルカプトラウリル)プロピオネート
(シプロ化成(株)製、商品名:シーノックス412
S)0.10重量部およびステアリン酸カルシウム(三
共有機合成(株)製、商品名:ステアリン酸カルシウ
ム)0.03重量部の比率で配合し、ヘンシェルミキサ
ーを用いて高速で1分間混合した。得られた混合物を二
軸押出機で300℃溶融混練して組成物を得た。この組
成物からT−ダイで押出成形してフィルムを調製し、M
FRとヒートシール性を測定または評価した。結果を表
2に示す。
【0037】(比較例2)4−メチル−1−ペンテン・
1−テトラデセン共重合体(1−テトラデセン含有量:
5.0重量%、MFR=5.0g/10分)の粉末10
0重量部、およびSEBS(シェル化学(株)製、銘柄
名:クレイトンG1657)10重量部、安定剤として
2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジtert−ペ
ンチルフェニル)エチル]4,6−ジ−tert−ペン
チルフェニル アクリレート(住友化学(株)製、商品
名:スミライザーGS)0.10重量部、テトラキス
〔メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(チバガ
イギー(株)製、商品名:イルガノックス1010)
0.10重量部、ペンタ(エリスリトール−テトラ−β
−メルカプトラウリル)プロピオネート(シプロ化成
(株)製、商品名:シーノックス412S)0.10重
量部およびステアリン酸カルシウム(三共有機合成
(株)製、商品名:ステアリン酸カルシウム)0.03
重量部の比率で配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高
速で1分間混合した。得られた混合物を二軸押出機で3
00℃溶融混練して組成物を得た。この組成物からT−
ダイで押出成形してフィルムを調製し、MFRとヒート
シール性を測定または評価した。結果を表2に示す。
【0038】 注)ヒートシール性 ○ 落下試験でヒートシール部に
異常なし × 落下試験でヒートシール部で破袋した
【0039】
【発明の効果】本発明の4−メチル−1−ペンテン系重
合体組成物は、4−メチル−1−ペンテン系重合体が本
来有している優れた耐熱性等の特徴を保持するととも
に、ヒートシール性と耐衝撃性に優れ、透明性も良好な
ものである。
【0040】そのため、本発明の組成物は、射出成形法
により各種の構造材料を成形するのに好適な材料であ
る。また、押出成形法により上記の特性をもつフィルム
やラミネート成形品を得ることができる。このフィルム
またはラミネート成形品は、例えば、ヒートシール性を
必要とする青果包装用等に好適に利用することができ
る。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)4−メチル−1−ペンテン系重合体
    20〜97.5重量部と、(B)1−ブテン系重合体
    2.5〜80重量部と、(C)ポリスチレン−エチレン
    ・ブチレン共重合体−ポリスチレンのトリブロック共重
    合体を前記(A)+(B)の合計100重量部に対して
    1〜100重量部とを溶融ブレンドしてなる4−メチル
    −1−ペンテン系重合体組成物。
  2. 【請求項2】前記(A)4−メチル−1−ペンテン系重
    合体が、炭素数2〜20のα−オレフィンと4−メチル
    −1−ペンテンのランダム共重合体であって、4−メチ
    ル−1−ペンテンの含有量が80重量%以上であるもの
    である請求項1記載の4−メチル−1−ペンテン系重合
    体組成物。
  3. 【請求項3】前記(A)4−メチル−1−ペンテン系重
    合体が、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセ
    ン、1−ヘキサデセンおよび1−オクタデセンから選ば
    れる少なくとも1種のα−オレフィンと、4−メチル−
    1−ペンテンとのランダム共重合体である請求項1記載
    の4−メチル−1−ペンテン系重合体組成物。
  4. 【請求項4】前記(B)1−ブテン系重合体が、炭素数
    2〜20のα−オレフィンと1−ブテンのランダム共重
    合体であって、1−ブテンの含有量が60重量%以上で
    あるものである請求項1記載の4−メチル−1−ペンテ
    ン系重合体組成物。
  5. 【請求項5】前記(B)1−ブテン系重合体が、エチレ
    ンまたはプロピレンと、1−ブテンとのランダム共重合
    体である請求項1記載の4−メチル−1−ペンテン系重
    合体組成物。
  6. 【請求項6】前記(C)ポリスチレン−エチレン・ブチ
    レン共重合体−ポリスチレンのトリブロック共重合体
    が、スチレン/ゴム成分の重量比で10/90〜60/
    40の範囲にあるものである請求項1記載の4−メチル
    −1−ペンテン系重合体組成物。
  7. 【請求項7】ASTM D1238に準じ荷重:5k
    g、温度:260℃の条件で測定されたメルトフローレ
    ートが1.0〜150g/10分の範囲にあるものであ
    る請求項1記載の4−メチル−1−ペンテン系重合体組
    成物。
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