JP3328007B2 - 建築用可動ジョイント試験装置 - Google Patents

建築用可動ジョイント試験装置

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JP3328007B2 JP16315993A JP16315993A JP3328007B2 JP 3328007 B2 JP3328007 B2 JP 3328007B2 JP 16315993 A JP16315993 A JP 16315993A JP 16315993 A JP16315993 A JP 16315993A JP 3328007 B2 JP3328007 B2 JP 3328007B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近接した二つの建築物
相互を連結する接合構造にそれぞれの建築物の変位を許
容する変位許容機能を付与する可動ジョイントに対して
許容変位量の試験を実施する建築用可動ジョイント試験
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】独立した建築物が近接して建設されるよ
うな場合には、それらの独立した建築物相互を、壁部材
あるいは回廊等で接合する場合がある。壁部材による接
合は、近接する建築物間の隙間を隠すなど、主に意匠上
の観点から施される。また、回廊による接合は、独立し
た建築物相互の連絡通路を増やすなど、主に居住者等の
利便性の向上や防災上の観点から施される。
【0003】いずれにしても、独立した建築物相互を、
このような壁部材あるいは回廊等の構造部材で接合する
場合には、地震等によってそれぞれ建築物に変位が生じ
たときにその変位によって接合部に過度の荷重がかから
ないように、連結した建築物の変位を許容する変位許容
機構を接合構造に組み込んでおくことが必要になる。
【0004】そして、このような変位許容機構として
は、従来より、前記近接した二つの建築物の内の一方の
建築物に固定される第1の構造部材(例えば、壁部材な
ど)と、他方の建築物に固定される第2の構造部材とを
互いに相対変位可能に連結する可動ジョイントが提案さ
れているが、このような可動ジョイントを使用する場合
には、予め、その可動ジョイントが設計上の許容変位量
を満足するものであるか否かをチェックする試験の実施
が重要な作業となる。
【0005】そこで、このような可動ジョイントの許容
変位量の試験作業を簡便にするために、通常は、専用の
試験装置の導入が図られる。
【0006】ところで、地震などの外力の作用によって
建築物の外壁等の構造部材に生じる面内外方向の変位
(以下、剪断変位と呼ぶ)δは、次の式(1)に示すよ
うに、建築物の1階の高さ寸法hを基準とし、これに地
震等の外力の作用によって構造物に生じる剪断歪γを乗
じた値として算定される。
【0007】 δ=γ×h …(1) ここに、通常、h=3600(mm) γ=1/300〜1/100程度であるとすると、前記
式(1)から、 δ=12〜36(mm)程度となる。
【0008】独立した建築物相互を接合する形態とし
て、従来では近接した建築物相互の1階の部分同士を接
合するような場合が多く、そのため、従来の試験装置と
しては、前述の剪断変位δを許容変位量とした可動ジョ
イントを試験することを前提として、可動ジョイントに
対して数10mmの範囲内で変位を付与し得る性能のも
のが種々開発されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年では、
建築物の高層化や密集化が進み、近接する高層建築物相
互を前述の壁部材あるいは回廊等の構造部材で接合する
といったケースへの対応も考慮しておかねばならない時
代になってきた。
【0010】高層建築物相互を1階から高階例えば1階
から最上階まで接合するケースでは、接合に使用する可
動ジョイントに要求される許容変位量は、接合する高さ
位置や、その高さ位置におけるそれぞれの建築物の振動
特性等を考慮して設定しなければならず、前述の1階高
を基準とした剪断変位δよりも遥かに大きな値となるこ
とが予想される。
【0011】図2の(a)〜(c)は、接合すべき2つ
の高層建築物A,Bに、地震等によって変位が生じる代
表的なパターンを例示したものである。図2の(a)は
地震等によって生じる建築物上の最大変位位置が最上階
に存在する場合、図2の(b)は地震等によって生じる
建築物上の最大変位位置が中間の階に存在する場合、図
2の(c)は地震等によって建築物にうねりが生じて変
位方向の異なった2つの最大変位位置が中間の階を境に
上下に存在する場合を示している。
【0012】図2の(a)〜(c)の3つのパターンで
は、(a)のパターンによる最大変位量が一番大きく、
この(a)のパターンによる最大変位量をΔとすると、
(b)のパターンによる最大変位量は理論上ではほぼΔ
/2、(c)のパターンによる最大変位量は理論上では
ほぼΔ/4となる。
【0013】なお、(a)のパターンにおいて、地震の
周期や建築物の固有振動数により定まる係数をnとし、
建物の高さをHとすると、前述の最大変位量Δは、次の
式(2)によって表される。
【0014】 Δ=γ×H/n …(2) 図2の(a)に示すように、接合対象の2つの建築物が
互いに離間する方向に変位した場合に、接合部に作用す
る最大変位量は2Δとなる。従って、接合部に使用する
可動ジョイントに要求される許容変位量δAは図2の
(a)のパターンの場合、少なくとも、次の式(3)を
満足する必要がある。
【0015】 δA>2Δ …(3) 通常は、さらに安全率を考慮して、次の式(4)に示す
ように、可動ジョイントによる許容変位量δAを設定す
る。
【0016】 δA≧2×(1階高の剪断変位+最上階層の平行変位)=2γ(h+H)=2 (δ+Δ)…(4) 例えば、前述の式(2)における係数nは安全側に見積
もってn=1とし、γ=1/300〜1/100程度、
対象の建築物が15階の高さであるとすると、式(2)
から、 2Δ=2×(1/100〜1/300)×15×3600 =360〜1080(mm) …(5) また、前記式(4)に準じて演算すれば、許容変位量δ
Aは、 δA≧2(δ+Δ)=3612〜1116(mm) …(6)と なる。
【0017】このように、高層建築物相互の接合に用い
られる可動ジョイントの場合では、1階の高さ寸法hを
基準としたときの剪断変位δと比較してその数十倍とい
う大きな値が許容変位量δAとして要求されるようにな
る。
【0018】従って、可動ジョイントに対して付与し得
る変位量が小さな従来の試験装置では対応できず、数1
00mmあるいはそれ以上の大きな変位を付与すること
のできる新規な試験装置の開発が必要となるが、変位量
の拡大に対応させることによって試験装置の構成の繁雑
化や製造コストの高額化といった難題が発生する虞があ
る。
【0019】しかも、図2の(a)〜(c)にも示した
ように、変位の生じるパターンも様々になるため、試験
する可動ジョイントに対して静的変位だけでなく動的変
位を付与することも可能に構成しておくなど、より多様
な変位状況を提供して信頼性の高い評価を下せるものの
開発が必要になる。
【0020】本考案は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、比較的に単純な構成でありながら、数100mmあ
るいはそれ以上の大きな変位を試験対象の可動ジョイン
トに付与することができ、しかも付与する変位として、
静的変位だけでなく動的変位を付与することができて、
高層建築物相互の接合に使われる可動ジョイントの許容
変位量の評価を適正に成し得る建築用可動ジョイント試
験装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る建築用可動
ジョイント試験装置は、近接した二つの建築物の内の一
方の建築物に固定される第1の構造部材と他方の建築物
に固定される第2の構造部材とを互いに相対変位可能に
連結して近接した二つの建築物相互の接合構造にそれぞ
れの建築物の変位を許容する変位許容機能を付与する可
動ジョイントに対して、許容変位量の試験を実施するも
のである。
【0022】具体的には、前記目的を達成する第1の発
明は、前記第1の構造部材を固定支持する第1の架台
と、前記第2の構造部材を固定支持する第2の架台と、
これらの第1および第2の架台のそれぞれを、同一平面
内で互いに独立に、二つの建築物を接合する構造部材の
架設方向に沿う引張り/圧縮方向とこの引張り/圧縮方
向に直交する剪断方向との2方向に移動自在に支持する
案内レールと、前記第1の架台を前記案内レール上で引
張り/圧縮方向と剪断方向との2方向に進退操作する第
1の変位付与手段と、前記第2の架台を前記案内レール
上で引張り/圧縮方向と剪断方向との2方向に進退操作
する第2の変位付与手段と、を備えた構成をなしてい
る。
【0023】第2の発明は第1の発明に加えて、さら
に、前記第1および第2の架台には、保持している構造
部材に1階高分の剪断変位を付与する第3の変位付与手
段が装備されている。
【0024】
【作用】本発明に係る建築用可動ジョイント試験装置の
第1の発明は、第1の架台および第2の架台のそれぞれ
が接合すべき2つの建築物に対応しており、引張り/圧
縮方向(面内方向)の変位および剪断方向(面外方向)
の変位を付与する変位付与手段が装備されているため第
1の架台および第2の架台を変位させることによって、
2つの建築物相互の接合に使用される可動ジョイントの
動的許容変位を評価するものであるが、それぞれの架台
は互いに個別に変位を付与することができる。従って、
高さに応じた変位が加わる高階層における変位状況を多
様に設定することが可能になる。
【0025】第2の発明はそれぞれの架台が、1階高分
の剪断変位を付与する第3の変位付与手段をそなえてい
るので静的な剪断変位を試験できる。
【0026】
【実施例】図1は、本発明に係る建築用可動ジョイント
試験装置の一実施例を示したものである。この一実施例
の建築用可動ジョイント試験装置について説明する前
に、一実施例の建築用可動ジョイント試験装置で試験す
る可動ジョイントおよび、可動ジョイントを使った建築
物相互の接合構造について簡単に説明しておく。
【0027】図3は、近接した二つの高層建築物A,B
相互を構造部材1を介して接合した例を示している。前
記構造部材1は、この場合は、壁部材であり、建築物
A,B間の隙間を塞ぐ役割を果たしている。
【0028】二つの建築物の接合は、図3に示したよう
に壁部材を使う場合もあれば、回廊や渡廊下などの構造
物を使う場合もある。壁部材を使う場合は、主に、意匠
上の効果等を目的とする場合が多く、また、回廊や渡廊
下を使う場合は利用者の利便性等の機能向上を目的とす
る場合が多い。
【0029】二つの建築物A,Bは、地震等によって外
力が作用した場合には、それぞれ個別に変位が生じる。
従って、2つの建築物A,Bを構造部材1を使って接合
する際には、構造部材1による接合構造に建築物A,B
に生じる変位を許容する可動ジョイント等を利用するこ
とが必要になる。
【0030】図4は、可動ジョイント2を使った構造部
材3,4,5相互の接合構造を一実施例の建築用可動ジ
ョイント試験装置にセットした状態を示したものであ
る。構造部材3,4,5は、いずれも壁部材であり、構
造部材3は図3における建築物Aの外壁構造物に相当
し、構造部材4は図3における構造部材1に相当し、構
造部材5は図3における建築物Bの外壁構造物に相当し
ている。地震等によって建築物に生じる変位は、高さ位
置によって異なる。従って、構造部材3,4,5による
接合は、一定の高さ寸法(例えば、1階高)毎に分割し
て施行する。
【0031】前記可動ジョイント2は、構造部材3の先
端部と構造部材4の基端部とを回動自在に連結するヒン
ジ2aと、前記構造部材5の面に沿う水平方向で構造部
材5内に固設された案内ロッド2bと、この案内ロッド
2b上を摺動自在のスライダ2cと、このスライダ2c
と前記構造部材4の先端部とを回動自在に連結するピン
結合部2dとから構成されたもので、この可動ジョイン
ト2によって、構造部材3,4,5の一連の接合構造が
実現されている。
【0032】なお、補足説明すると、図4の各構造部材
(壁部材)3,4,5は水平断面の状態での外郭を示し
たもので、ヒンジ2aは構造部材4を水平方向に回動自
在に連結しており、スライダ2cおよびピン結合部2d
の組合わせは前記構造部材4を案内ロッド2bの延設方
向に進退可能にするとともに、構造部材5に対して構造
部材4を水平方向に回動自在に連結している。
【0033】以上の接合構造では、構造部材3と構造部
材5との間に水平面(図4の紙面に平行な面)内での相
対変位が生じるとき、前記構造部材4の回動動作と前記
スライダ2cの摺動動作によってその相対変位を許容す
ることになる。
【0034】以下、図4に示した可動ジョイント2の変
位許容量を試験する一実施例の建築用可動ジョイント試
験装置について説明する。一実施例の建築用可動ジョイ
ント試験装置は、近接した二つの建築物(例えば、図3
に示した建築物A,B)の内の一方の建築物に固定され
る第1の構造部材3と他方の建築物に固定される第2の
構造部材5とを互いに相対変位可能に連結する可動ジョ
イント2に対して、許容変位量の試験を実施するもの
で、図1に示したように、前記第1の構造部材3を固定
支持する第1の架台7と、前記第2の構造部材5を固定
支持する第2の架台8と、これらの第1および第2の架
台7,8のそれぞれを同一水平面内で互いに独立に移動
自在に支持する案内レール9と、前記第1の架台7を前
記案内レール9上で進退操作する第1の変位付与手段1
0と、前記第2の架台8を前記案内レール9上で進退操
作する第2の変位付与手段11とを備えた構成をなして
いる。
【0035】前記案内レール9は、図5に示すように、
縦横にレール部材を敷設したものである。ここに、横方
向(図5および図1では、左右方向)の二本のレール部
材9Xは二つの建築物を接合する構造部材3,4,5の
架設方向である引張り/圧縮方向(面内方向)への移動
を案内し、縦方向(図5および図1では、上下方向)の
レール部材9Y1,9Y2は前記引張り/圧縮方向と直
交する剪断方向(面外方向)への移動を案内する。
【0036】この案内レール9におけるレール部材は、
図6に示すように、前記第1の架台7,第2の架台8の
軌道面9aを提供するH型鋼9bと、前記軌道面9aの
両側が上方に突出するようにH型鋼9bに溶接されて架
台7,8の軌道面9aからの脱輪を防止するL型鋼9c
とで構成されている。
【0037】また、前記第1の変位付与手段10は、構
造部材3の引張り/圧縮方向に第1の架台7を進退操作
するための油圧シリンダ10aと、剪断方向に第1の架
台7を進退操作するための油圧シリンダ10bとを備え
た構成である。これらの油圧シリンダ10a,10b
は、いずれも、シリンダ本体が案内レール9と共通の基
礎に固定され、進退ロッド部分が第1の架台7の基底枠
(図7の符号20)にピン10c結合された構成をなし
ている。
【0038】前記第2の変位付与手段11は、案内レー
ル9上の引張り/圧縮方向に第2の架台8を進退操作す
るための油圧シリンダ11aと、剪断方向に第2の架台
8を進退操作するための油圧シリンダ11bとを備えた
構成である。これらの油圧シリンダ11a,11bは、
第1の変位付与手段10の場合と同様に、シリンダ本体
が案内レール9と共通の基礎に固定され、進退ロッド部
分が第2の架台8の基底枠(図17の符号20)にピン
11c結合された構成をなしている。
【0039】次に、図7〜図9に基づいて前記第1の架
台7について詳述する。図7は第1の架台7の拡大平面
図であり、図8は同正面図、図9は同側面図である。理
解を容易にすることから、図7では案内レール9の図示
を省いている。
【0040】第1の架台7は、案内レール9に載せられ
る基底枠20と、この底部枠20上に立設されて前記構
造部材3が取り付けられる2本の柱体21と、これらの
柱体21の下端部を前記基底枠20に連結する柱底部筐
体22と、基底枠20への各柱体21の位置決め・調整
を補助する支柱23および緊張材24,25とを基本構
成としている。
【0041】ここに、前記基底枠20は、図7に示すよ
うに、4本のH型鋼20a,20b,20c,20dを
矩形に組むとともに、その中間部に補強用のH型鋼20
eを通し、さらに、前記柱底部筐体22を取り付けるた
めのH型鋼20fを構造部材3の架設方向(図7では、
左右方向)に橋渡ししたものである。H型鋼20fは、
H型鋼20a,20b,20c,20d,20eによっ
て形成された矩形枠の上を構造部材3の架設方向に延在
して設けられている。
【0042】また、この基底枠20の各角には、それぞ
れ、車輪ユニット26が装備されている。この車輪ユニ
ット26は、案内レール9上を転走するためのもので、
第1の架台7を案内レール9上で進退操作する油圧シリ
ンダ10a,10bの荷重を大幅に軽減する。この車輪
ユニット26は、図6に示すように、基底枠20を構成
しているH型鋼にねじ止めされる略円盤状の車輪保持盤
26aと、この車輪保持盤26aに保持された4つの車
輪26bとを具備した構成とされている。図10は前記
車輪ユニット26の平面図であり、図11は同正面図で
あり、これらの図中の符号26cは基底枠20に取り付
けるためのねじ部を示している。なお、車輪保持盤26
aに保持されている4つの車輪26bはいずれも自在車
輪である。従って、油圧シリンダ10aあるいは油圧シ
リンダ10bの操作によって第1の架台7の移動方向が
引張り/圧縮方向から剪断方向へと90゜切り替わるよ
うな場合にも、円滑な移動が損なわれることがない。
【0043】なお、基底枠20の車輪ユニット26が取
り付けられる部分は、ねじ部26cとの干渉をさけるた
めに、H型鋼の中央のウエブが切除される。そこで、図
6および図12に示すように、そのウエブの切除による
強度の低下を防止するために、切除した区間を若干オー
バーラップするように、補助のスティフナ27が溶接さ
れる。また、H型鋼の下面と車輪ユニット26との間に
は、肉厚の座金28が装着される。
【0044】図13は、車輪ユニット26が取り付けら
れる近辺の基底枠20の構造を平面視したものである。
H型鋼同士が交差する場合は、図14に示すように、一
方のH型鋼のウエブSが他方のH型鋼の凹部に係合する
ように、一方のH型鋼のフランジ部Fが切除される。
【0045】前記柱体21は、図4および図9に示した
ように、H型鋼が使用され、そのフランジ部を構造部材
3側に向けた状態で立設される。この柱体21は建物A
の躯体柱の位置に設けるのが望ましい。そして、この柱
体21には、ブラケット30a,30b及び図示略のフ
ァスナー(簡易締め付け金具)を介して、構造部材3が
取り付けられる。なお、図4では、ブラケットの取り付
け位置を明示するために、柱底部筐体22の図示を省略
している。この柱体21の下端部は、図15および図1
6に示されているように、H型鋼の凹部が側面から板材
21aの溶接によって塞がれて、水平断面形状が矩形を
呈している。また、下端部の先端には、矩形の底板21
bが溶接されている。
【0046】前記柱底部筐体22は、図15および図1
6に示すように、横断面形状が矩形の前記柱体21を挿
入し得る筒状部22aと、この筒状部22aの下端に接
合されたフランジ部22bとを備えた構成となってお
り、フランジ部22bはH型鋼20fにねじ22cで固
定される。前記筒状部22aは、挿入された前記柱体2
1の周囲に隙間を残す矩形断面を呈しており、矩形断面
を構成している4つの板部材には、それぞれ上下に2本
ずつの止めねじ32がねじ込まれていて、これらの止め
ねじ32を締め付けることで、挿入されている柱体21
を固定することができる。また、この筒状部22aに
は、構造部材3の架設方向(即ち、前記構造部材3や構
造部材4に対する引張り/圧縮方向)に挿通するピン3
3と、構造部材3の面に直交する方向(即ち、前記構造
部材3や構造部材4に対する剪断方向)に挿通するピン
34とが装備されている。
【0047】柱底部筐体22に挿入される柱体21の底
部側には、前記柱底部筐体22上のピン33の挿通位置
に対応して前記ピン33の挿通する係合孔21dが装備
され、また、ピン34の挿通位置に対応して前記ピン3
4の挿通する係合孔21dが装備されている。
【0048】従って、ピン33またはピン34の一方の
みを挿通させ、かつ、止めねじ32を充分に緩めた状態
では、柱体21は挿通したピン33または34を回転中
心軸として回転することができ、この回転により支持し
ている構造部材3に変位を与えることができる。このよ
うなピン33,ピン34を回転中心とした回動によって
生じる変位が、1階高に生じる剪断変位量の設定に必要
な分量以上となるように、柱体21と柱底部筐体22と
の間の隙間が設定されている。
【0049】また、2本の柱体21の上端部側には図示
されない横架材がわたされ、回転軸として機能する前記
ピン33またはピン34からの距離が1階高となる高さ
位置で、互いにピン結合されている。
【0050】前記ピン33またはピン34を係合させた
状態では、図15に示すように、柱体21の底板21b
と柱底部筐体22のフランジ部22bとの間には、ピン
33,34を回転中心とした回動を許容するための隙間
が確保されている。そして、前記フランジ部22bに
は、前記底板21bに当接させる4本の止めねじ36が
ねじ込まれており、この止めねじ36と前記止めねじ3
2とによって、所望の傾き状態で柱体21を固定するこ
とが可能になる。
【0051】以上から明らかなように、柱体21と柱底
部筐体22との取り付け関係において、ピン33,34
や止めねじ32,36は、柱体21の保持している構造
部材3に1階高分の剪断変位を付与する第3の変位付与
手段40として機能する。
【0052】前記支柱23は、図9に示すように、一端
が基底枠20にピン23a結合され、他端が柱体21に
ピン23b結合されており、柱体21の固定強度を補強
する。
【0053】例えばワイヤロープのような緊張材24
は、柱体21の頂部から両側へ向かって拡がるように基
底枠20との間に剪断方向の面内に張設され、例えばワ
イヤロープのような緊張材25は2本の柱体21間にた
すき掛に張設されている。各緊張材24,25はターン
バックルTを使って緊張状態を作る。前記柱底部筐体2
2に装備された止めねじ32,36の全てを緩めた状態
にしておき、これらの緊張材24,緊張材25による緊
張状態を調整すれば、2本の柱体21の傾き(即ち、1
階高の剪断変位状態或は引張/圧縮方向の傾き)を容易
に調整することができ、これらの緊張材24,25によ
って傾斜状態を調整した後に、前記止めねじ32,36
を締め付けて柱体21の姿勢を固定することによって、
構造部材3には1階高の剪断変位を付与した状態を設定
することができる。
【0054】図17は第2の架台8の拡大平面図であ
り、図18は同正面図である。この第2の架台8は、第
1の架台7と同様の構成をなしているため、同機能の構
成要素に第1の架台7と同じ符号を付けることによって
説明を省略する。第2の架台8の柱体21は建物Bの躯
体柱位置と一致させることが望ましい。
【0055】上記において架台7を支持する車輪ユニッ
ト26はレール部材9Xと9Y1との交叉点に位置し、
架台8を支持する車輪ユニット26はレール部材9Xと
9Y2との交叉点に位置している。
【0056】以上に説明したように、前述の一実施例の
建築用可動ジョイント試験装置では、第1の架台7およ
び第2の架台8のそれぞれが接合すべき2つの建築物に
対応しており、第1の架台7および第2の架台8を変位
させることによって、2つの建築物相互の接合に使用さ
れる可動ジョイント2の許容変位を評価するものである
が、それぞれの架台7,8は互いに個別に変位を付与す
ることができる。
【0057】しかもそれぞれの架台7,8では、1階高
分の剪断変位を第3の変位付与手段40によって静的に
付与できるだけでなく、油圧シリンダを利用した変位付
与手段10,11によって高階層に対応した大きな静
的、動的変位を付与することも可能になる。そして、変
位付与手段10,11では、いずれも、引張り/圧縮方
向(面内方向)の変位と剪断方向(面外方向)の変位と
を個別に付与することができるため、それぞれの架台
7,8において個別に引張り/圧縮方向の変位量と剪断
方向の変位量とを適宜組合わせることによって、前述の
式(4)の条件に応じた多様な静的および動的変位を付
与することができる。
【0058】例えば、第1の変位付与手段10の油圧シ
リンダ10aと第2の変位付与手段11の油圧シリンダ
11aとでそれぞれの架台7,8を進退操作する場合に
は、接合される二つの建築物の双方に引張り/圧縮方向
の変位が生じる状況での評価を行うことが可能になる。
また、第1の変位付与手段10の油圧シリンダ10bと
第2の変位付与手段11の油圧シリンダ11aとでそれ
ぞれの架台7,8を進退操作する場合、および第1の変
位付与手段10の油圧シリンダ10aと第2の変位付与
手段11の油圧シリンダ11bとでそれぞれの架台7,
8を進退操作する場合には、接合される二つの建築物の
内の一方には引張り/圧縮方向の変位が生じて他方には
剪断方向の変位が生じる状況での評価を行うことが可能
になる。さらに、第1の変位付与手段10の油圧シリン
ダ10bと第2の変位付与手段11の油圧シリンダ11
bとでそれぞれの架台7,8を進退操作する場合には、
接合される二つの建築物の双方に剪断方向の変位が生じ
る状況での評価を行うことが可能になる。ここで評価は
例えば可動ジョイント2、構成部材3,4,5に夫々ス
トレインゲージを取り付け各部の応力を計測する。
【0059】 図19〜図21は、一実施例における各
変位付与手段10,11による変位付与方向の組合わせ
によって実施できる試験例(変位付与条件)を示したも
のである。図19〜図21における記載において、‘試
験体A’とは図1における構造部材3に相当し、‘試験
体B’とは図1における構造部材5に相当している。ま
た、各試験例に示した‘変位量’は、基底枠の移動量を
構造部材3,4,5の高さに対する比でもって示し、せ
ん断の有無は第3の変位付与手段40によって付与した
1階高分の剪断変位の有無を示している。また、変位付
与手段10によって各試験体Aに付与する変位は、引張
り方向の場合には‘面内+’と記述し、圧縮方向の場合
には‘面内−’と記述している。そして変位付与手段1
1によって各試験体Bに付与する変位は、引張り方向の
場合には‘面内−’とし、圧縮方向の場合には‘面内
+’としている。また、剪断方向の変位の場合は、図1
で上側に向かう場合を‘面外+’と記述し、図1で下側
に向かう場合を‘面外−’と記述している。
【0060】このように、多様な変位状況において評価
を行うことができ、しかも、大きな変位を付与するため
の駆動機構自体は、一実施例のように、油圧シリンダを
利用することによって、単純な構成とすることができ
る。
【0061】従って、比較的に単純な構成でありなが
ら、数100mmあるいはそれ以上の大きな変位を試験
対象の可動ジョイントに付与することができ、しかも付
与する変位として、静的変位だけでなく動的変位を付与
することができて、高層建築物相互の接合に使われる可
動ジョイントの許容変位量をより適正に評価することが
可能になる。
【0062】なお、二つの建築物相互を接合する際に使
用する可動ジョイントは、前記一実施例に示した構造の
ものに限定するものではない。即ち、本考案に係る可動
ジョイントは、接合すべき二つの建築物のそれぞれの変
位を許容できる構成であればよく、機構学的には、二つ
の回転支点と一つの摺動支点を組合わせた一実施例のジ
ョイント機構のものに限るものではない。
【0063】また、接合に使用する構造部材3,4,5
も、一実施例における壁部材に限られない。回廊や渡り
廊下等の構成要素を該当させることも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る建
築用可動ジョイント試験装置の第1の発明では、第1の
架台および第2の架台が個別に変位を付与することがで
き、それぞれの架台に装備された第1の変位付与手段あ
るいは第2の変位付与手段によって高階層に対応した大
きな変位を静的動的に付与することができる。第2の発
明ではそれぞれの架台では、1階高分の剪断変位を第3
の変位付与手段によって付与した上で、 第1の発明の
作動を行えるので、多様な変位状況において評価を行う
ことができる。しかも各発明は、大きな変位を付与する
ための駆動機構自体は、油圧シリンダ等を利用すること
によって、単純な構成とすることができる。
【0065】したがって、比較的に単純な構成でありな
がら、数100mmあるいはそれ以上の大きな変位を試
験対象の可動ジョイントに付与することができ、しかも
付与する変位として、静的変位だけでなく動的変位を付
与することができて、高層建築物相互の接合に使われる
可動ジョイントの許容変位量をより適正に評価すること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体を示す平面図である。
【図2】接合対象の二つの建築物に生じる変位の代表パ
ターンの説明図である。
【図3】2つの建築物相互の接合例の斜視図である。
【図4】一実施例の第1および第2の架台と各構造部材
ととの関係を示す平面図である。
【図5】一実施例の案内レールの平面図である。
【図6】図1のD−D拡大断面図である。
【図7】一実施例における第1の架台の拡大平面図であ
る。
【図8】一実施例における第1の架台の正面図である。
【図9】一実施例における第1の架台の側面図である。
【図10】一実施例の架台に装備される車輪ユニットの
平面図である。
【図11】一実施例の架台に装備される車輪ユニットの
正面図である。
【図12】図6のE矢視図である。
【図13】図7のG部における基底枠の拡大図である。
【図14】図13のI−I線に沿う断面図である。
【図15】図8のJ部の詳細図である。
【図16】図15のK−K線に沿う断面図である。
【図17】一実施例における第2の架台の拡大平面図で
ある。
【図18】一実施例における第2の架台の正面図であ
る。
【図19】本発明の一実施例による試験例の説明図であ
る。
【図20】本発明の一実施例による試験例の説明図であ
る。
【図21】本発明の一実施例による試験例の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 構造部材 2 可動ジョイント 3,4,5 構造部材 7 第1の架台 8 第2の架台 9 案内レール 10 第1の変位付与手段 11 第2の変位付与手段 40 第3の変位付与手段
フロントページの続き (72)発明者 佐土原 将人 神奈川県川崎市中原区中丸子135番地 不二サッシ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−263834(JP,A) 実開 平1−148844(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 301 E04H 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近接した二つの建築物の内の一方の建築
    物に固定される第1の構造部材と他方の建築物に固定さ
    れる第2の構造部材とを互いに相対変位可能に連結して
    近接した二つの建築物相互の接合構造にそれぞれの建築
    物の変位を許容する変位許容機能を付与する可動ジョイ
    ントに対して、許容変位量の試験を実施する建築用可動
    ジョイント試験装置であって、 前記第1の構造部材を固定支持する第1の架台と、 前記第2の構造部材を固定支持する第2の架台と、 これらの第1および第2の架台のそれぞれを、同一平面
    内で互いに独立に、二つの建築物を接合する構造部材の
    架設方向に沿う引張り/圧縮方向とこの引張り/圧縮方
    向に直交する剪断方向との2方向に移動自在に支持する
    案内レールと、 前記第1の架台を前記案内レール上で引張り/圧縮方向
    と剪断方向との2方向に進退操作する第1の変位付与手
    段と、 前記第2の架台を前記案内レール上で引張り/圧縮方向
    と剪断方向との2方向に進退操作する第2の変位付与手
    段と、を備えた構成を備えたことを特徴とする建築用可
    動ジョイント試験装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の架台には、保持し
    ている構造部材に1階高分の剪断変位を付与する第3の
    変位付与手段が装備されていることを特徴とした請求項
    1に記載の建築用可動ジョイント試験装置。
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