JP3326941B2 - インデックスチャック - Google Patents

インデックスチャック

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JP3326941B2
JP3326941B2 JP34738993A JP34738993A JP3326941B2 JP 3326941 B2 JP3326941 B2 JP 3326941B2 JP 34738993 A JP34738993 A JP 34738993A JP 34738993 A JP34738993 A JP 34738993A JP 3326941 B2 JP3326941 B2 JP 3326941B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワークを複数の割出
位置に割り出して加工を行うようにしたインデックスチ
ャックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のインデックスチャックに
は、例えば、実開昭61−187609号公報に開示さ
れているように、チャック本体に、その半径方向に摺動
可能としたクランププランジャに第1のクランプ爪を割
出軸線回りに回動自在に支持し、このクランププランジ
ャをチャック本体内蔵の複動シリンダにより揺動アーム
を介して半径方向へ移動させ、割出軸線上でこの第1の
クランプ爪と対向し、チャック本体に回動自在に支持さ
れた第2のクランプ爪との間でワークをクランプ、アン
クランプさせ、ワーククランプ状態で第2のクランプ爪
と一体の割出用角コマを、チャック本体内蔵の2つの割
出用シリンダのピストンプランジャにより交互に押圧
し、第2のクランプ爪を回転させて、ワークを所定の割
出位置へ割出位置決めするものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のインデック
スチャックでは、第2のクランプ爪を割り出すために、
2つの割出用シリンダをチャック本体に内蔵しているた
め、チャック全体が大型化する第1の問題があった。ま
た、前記インデックスチャックでは角コマと、2つのピ
ストンプランジャの係脱による割出のため、2位置割出
しかできない第2の問題があった。さらに、前記チャッ
クでは、第1のクランプ爪のアンクランプを行うため
に、複動シリンダをチャック本体に内蔵しているので、
チャック全体が一層大型化する第3の問題があった。加
えて前記チャックでは、内蔵する各シリンダへ圧流体を
供給するために、チャックを取付ける旋盤主軸の後端
に、回転シリンダを必要とし、この回転シリンダからチ
ャックまで、長い配管でつながねばならない取付け上の
煩雑さがあった。
【0004】こうした従来技術に鑑み、この発明の第1
の課題は、インデックスチャックにおいて、第2のクラ
ンプ爪を割出回転させる割出駆動源をチャック内部に持
たない、コンパクトなインデックスチャックを得ること
にある。この発明の第2の課題は、クランプ爪の細かな
割出ができるインデックスチャックを得ることにある。
この発明の第3の課題は、クランププランジャのアンク
ランプ駆動源をチャック内部に持たない、よりコンパク
トなインデックスチャックを得ることにある。また、こ
の発明の第4の課題は、インデックスチャックの全ての
動作を、流体圧によらないものとして、チャックを取付
ける主軸側の回転シリンダを省略できるインデックスチ
ャックを得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の課題の解決のた
め、請求項1の発明では、チャック本体に、第1のクラ
ンプ爪を割出軸線回りに回転自在に支持したクランププ
ランジャを半径方向に摺動自在に支持すると共に、第2
のクランプ爪を第1のクランプ爪と半径方向に対向して
割出軸線回りに割出可能に設け、クランププランジャを
半径方向へ移動させて第1、第2のクランプ爪間でワー
クを把持し、把持した状態で第2のクランプ爪を割り出
し回転し、割出位置に位置決めするインデックスチャッ
クにおいて、チャック本体に、クランププランジャをク
ランプ方向へ付勢するクランプばねを設けると共に、第
2のクランプ爪を半径方向内端に一体に設けた割出入力
軸を、割出軸線回りに回動自在かつ、半径方向移動自在
に支持し、この割出入力軸を半径方向外方へ付勢すると
共に、割出入力軸とチャック本体間に、割出入力軸の半
径方向移動で係脱するクラッチを介在し、前記割出入力
軸には、外部に設けた割出駆動軸と係合する係合部を設
たことを特徴とする。
【0006】また、第2の課題の解決のため、請求項2
の発明では、クラッチは、第2のクランプ爪の背面と、
これに対向するチャック本体部分との間に設けてあり、
多数の噛み合い歯を円周方向に所定ピッチで備えている
ことを特徴とする。
【0007】また、第3の課題の解決のため、請求項3
の発明では、更に、チャック本体に、外部のアンクラン
プ駆動軸と係脱する係脱部を備えたアンクランプ入力軸
を移動自在に設け、アンクランプ入力軸とクランププラ
ンジャとを、アンクランプ入力軸の作動でクランププラ
ンジャが半径方向移動するように連繋したことを特徴と
する。
【0008】また、第4の課題の解決のため、請求項6
の発明では、請求項1の構成に加えて、チャック本体
に、外部のアンクランプ駆動軸と係脱する係脱部を備え
たアンクランプ入力軸を軸方向移動自在に設け、アンク
ランプ入力軸とクランププランジャとを、アンクランプ
入力軸の作動でクランププランジャが半径方向移動する
ように連繋し、更に、チャック本体には、アンクランプ
入力軸と係脱して、クランププランジャのクランプ状態
をロックするロック部材を、外部の割出駆動軸の作動で
ロック位置と、アンロック位置とに切換る切換軸を備え
ていることを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1の発明によれば、外部に設けた割出駆
動軸(例えば、複合旋盤のタレット刃物台に回動自在に
支持され、モータにより回転されるミーリング軸など)
を、割出入力軸と係合させ、割出駆動軸の回転で第2の
クランプ爪の割出回転を行う。従って、チャック本体内
に、割出駆動源が不要となり、チャック全体が小型とな
る。
【0010】請求項2の発明では、割出入力軸を割出駆
動軸の軸方向移動で軸方向に移動させてクラッチを外し
て第2のクランプ爪をチャック本体に対して回動自在に
し、その状態で割出入力軸の回転で第2のクランプ爪を
割出回転させる。クラッチは、多数の噛み合い歯を有し
ており、噛み合い歯のピッチで細かな割出ができる。
【0011】請求項3の発明では、割出入力軸と別に設
けたアンクランプ入力軸を、外部のアンクランプ駆動軸
(前述のミーリング軸等)と係合させて、アンクランプ
入力軸の作動でクランププランジャを半径方向へ移動さ
せて第1のクランプ爪によるクランプ状態を解除する。
【0012】請求項6の発明では、第1のクランプ爪の
クランプ、アンクランプ動作、第2のクランプ爪の割出
位置決め動作のすべてを、チャック本体外部の割出駆動
軸、アンクランプ駆動軸の作動で行い、更に、第1のク
ランプ爪のクランプ状態をロックするロック部材も、割
出駆動軸の作動で切換軸を介して動作させ、インデック
スチャックに求められる全ての動作を流体を用いること
なく実行し、旋盤の主軸後端に設ける回転シリンダを省
略できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明のインデックスチャック1を備えた
複合旋盤2の平面を示す。複合旋盤2はベッド3の一側
に設けられ、インデックスチャック1を先端に取り付け
た主軸4を回転自在に軸承した主軸台5と、主軸4の前
方側方にあって回転中心線Sの軸線方向と回転中心線S
と直交する方向に移動回転するようにしたタレット刃物
台9とを備えている。タレット刃物台9には図2に示す
ように回転中心線Sと平行な軸線回りにタレット軸6が
回動自在に支持されている。タレット軸6のインデック
スチャック1側に設けたタレットヘッド7にはバイト8
の外、ドリルホルダ11に穴加工用のドリル16が固定
のバイトホルダ12にアンクランプ駆動軸14(図1に
示す)が放射状に夫々固定され、また通常はミーリング
加工を行なうためのミーリング軸13が回転自在に支持
され、このミーリング軸13に割出駆動軸15が取付け
られている。
【0014】タレット軸6には図示しない工具割出装置
により歯車6aを経て割出回転が伝達され、回転中心線
Sと同一高さの水平な割出位置に、所望するバイト8,
ドリル16又はアンクランプ駆動軸14,割出駆動軸1
5をインデックスチャック1に向けて割出可能になって
いる。図3に示すように、アンクランプ駆動軸14は、
後述のアンクランプ入力軸35と係合可能なように軸先
端に嵌入穴14aが設けられている。又、割出駆動軸1
5には、後述の割出入力軸43のクラッチ歯44aと係
合可能なように軸先端に円周方向に多数のクラッチ歯1
5aが設けられている。
【0015】タレット軸6は中空で、中心にミーリング
軸13の駆動軸17を軸受18を介して回転自在に支持
している。駆動軸17は先端部の傘歯車19と、ミーリ
ング軸13の傘歯車20とが噛合し、駆動軸17の後部
に設けられたプーリ21に、駆動モータ22の回転駆動
力がモータプーリ23,ベルト24を経て伝達されてミ
ーリング軸13を回転させるようになっている。駆動モ
ータ22は例えばサーボモータであって、連続回転の
外、ミーリング軸13に取付けた割出駆動軸15を任意
の回転量(後述のクラッチの噛合歯のピッチの整数倍)
だけ回転させ得るように、回転制御手段25により回転
量を制御可能となっている。
【0016】次にインデックスチャックについて説明す
る。図3,4に示すようにインデックスチャック1のチ
ャック本体31の前部には、回転中心線Sと直交する割
出軸線A上をクランププランジャ32がチャック本体3
1の半径方向に摺動自在に支持してある。クランププラ
ンジャ32は、その内端に第1のクランプ爪33をスラ
ストベアリング34を介して割出軸線A回りに回転自在
に支持している。クランププランジャ32外方のチャッ
ク本体31外周部は、塞ぎ部材31aにより塞がれてい
る。クランププランジャ32に隣接してアンクランプ入
力軸35が、割出軸線Aと平行な軸線Cの軸方向に移動
自在に支持されている。このアンクランプ入力軸35と
クランププランジャ32は、チャック本体31に支持し
た揺動レバー36により以下のように連繋してある。
【0017】揺動レバー36は、中間の球面部がチャッ
ク本体1揺動自在に支持され、両端の球形部が夫々クラ
ンププランジャ32の係合部32a及びクランプ入力軸
35の係合部35aに遊合され、アンクランプ入力軸3
5の軸方向移動で、クランププランジャ32が半径方向
内方、外方に移動するようしている。アンクランプ入力
軸35には、そのクランププランジャ32と反対側端部
に穿設した凹穴35bに、アンクランプ入力軸35を軸
方向に押圧して、クランププランジャ32を前記揺動レ
バー36を介してクランプ方向B(図3の矢印方向)へ
付勢するクランプばね37がチャック本体31と一体な
プレート31bとの間に圧装してある。また、アンクラ
ンプ入力軸35のクランププランジャ方向端部は外方へ
露出しており、この露出端には、前述のアンクランプ駆
動軸14の嵌入穴14aの穴底面14bと係脱が自由に
なるように嵌入穴14aの穴径よりも僅かに外径を小さ
くした係脱部35cが設けてある。
【0018】更にこのアンクランプ入力軸35の主軸方
向外周面には、中間に傾斜面35dが設けられており、
この傾斜面35dにチャック本体31の後端に配置さ
れ、主軸4後端の図示しない回転シリンダにより駆動さ
れ、回転中心線S上を往復移動するロック部材38の傾
斜面38aを係脱させることによって、ロック部材38
が傾斜面35dと係合する時は、クランプばね37の付
勢によりワークをクランプしたクランププランジャ32
のクランプ状態をロックし、ロック部材38が傾斜面3
5dから脱している時は、クランプばね37のばね力で
ワークWをクランプしており、その状態でアンクランプ
入力軸35の係脱部35cを押込むと、クランププラン
ジャ32がアンクランプ状態となるようになっている。
尚、本実施例では、このようなロック部材38でクラン
ププランジャ(第1のクランプ爪33)32のクランプ
をロックするようにしたが、加工条件によっては、クラ
ンプばね37のばね力とアンクランプ入力軸35に使用
する遠心力でワークをクランプするようにでき、この場
合、上述のロック部材38は省略できる。
【0019】次に、第2のクランプ爪41は、チャック
本体31に、半径方向摺動自在に、かつ、割出軸線A回
りに回転自在に支持された割出入力軸43の半径方向内
端に取付けられ、第1のクランプ爪33と半径方向に対
向している。第2のクランプ爪41の、第1のクランプ
爪33との対向面にはワークWの位置決め部材42が設
けられており、ワークW挿入時、ワークWに設けられた
位置決め溝Waが嵌め合わされ、ワークWを第1のクラ
ンプ爪33とで把持し、最初の加工面を対応する工具に
向けた位置決めが行なわれるようにしてある。割出入力
軸43には、半径方向外端にクラッチ部材44がボルト
45により取付けられ、クラッチ部材44の外方への露
出端には、割出軸15のクラッチ歯15aと噛合可能な
係合部としての多数のクラッチ歯44aが刻設してあ
る。クラッチ部材44は、ばね受け49とスラストベア
リング50を介してチャック本体31との間に、ばね4
8により半径方向外方へ付勢され、これにより、割出入
力軸43が半径方向外方へ付勢してある。
【0020】割出入力軸43の第2クランプ爪41背面
のクラッチ部材46とこれに対向したチャック本体31
のクラッチ部材47とで構成されるクラッチ46Aは、
ばね48による両者の係合状態で割出入力軸43の回転
割出位置を保持し、また、割出駆動軸15との係合によ
る半径方向内方への移動で両者の係合が外れた状態で
は、割出入力軸43の割出が可能となるようにしてあ
る。このクラッチ部材46,47には、互いの対向面が
円周方向に所定ピッチ(例えば1度毎に)で多数の噛み
合い歯46a,47aが刻設された、例えばカービック
カップリングの如きのもので噛み合い歯46a,47a
が多数あるため、割出位置を多数持つことができる。
【0021】次にインデックスチャック1の作用につい
て説明する主軸4を回転制御し、チャック本体31のア
ンクランプ入力軸35が水平で、その係脱35Cがタレ
ット刃物台方向へ向いた状態で主軸4を停止させ、一
方、タレット刃物台9の移動とタレット軸6の割出で、
タレット軸6のアンクランプ駆動軸14とアンクランプ
入力軸35とを同一軸線C上に対向させる。次に、図5
に示すようにチャック本体31側のロック部材38を後
退させて、アンクランプ入力軸35との係合を外しアン
クランプ入力軸35のアンクランプ方向への移動を自由
にする。アンクランプ駆動軸14がタレット刃物台9の
移動(図5の矢印E)でチャック本体31内に進入し、
アンクランプ入力軸35と係合してこれを軸方向に所定
量移動させる。アンクランプ入力軸35はクランプばね
37のばね力に抗して揺動レバー36を揺動させ、連結
したクランププランジャ32をアンクランプ方向D(図
5に示す)に移動させ、先端の第1のクランプ爪33と
第2のクランプ爪41との間の間隔を大きくしWを挿入
可能にする。そして第2のクランプ爪41の位置決め部
材42にワークWの位置決め溝Waを合わせて嵌め込
み、アンクランプ駆動軸14をチャック本体外に後退さ
せる。
【0022】すると、クランプばね37のばね力でアン
クランプ入力軸35が原位置に戻り、第1のクランプ爪
33がクランプ方向へ移動し、ワークWは第2のクラン
プ爪41との間で把持されワークWの加工箇所は回転中
心線S上に位置される。次に、ロック部材38を後退位
置より前進させてアンクランプ入力軸35をロックす
る。この状態でドリル16を回転中心線S上に割り出す
と共にチャック本体31を回転させドリル16の矢印方
向の移動によりワークWの一つの面W1の加工が行なわ
れる(図6に示す)。
【0023】一つの面W1の加工を終えたドリル16が
ワークWから離れると、チャック本体31は割出入力軸
43を水平にし、かつ、この割出入力軸43のクラッチ
歯44aを、タレット刃物台9方向へ向けて回転停止さ
れる。次に割出駆動軸15がタレット刃物台9の移動
と、タレット軸6の回転によりそのクラッチ歯15aを
割出入力軸43のクラッチ歯44aと割出軸線A上で対
向する位置に移動してきて停止される。この時、アンク
ランプ入力軸35はロック部材38との係合が外され、
割出駆動軸15の進入が可能になっている。割出駆動軸
15がタレット刃物台9の移動により前進され、チャッ
ク本体31内に進入し、自体のクラッチ歯15aをクラ
ッチ歯44aに噛み合わせ、割出入力軸43を押圧し
て、ばね48に抗して半径方向内方へ移動させ、同時に
ワークWを介してクランプばね37に抗してクランププ
ランジャ32を半径方向外方へ移動させ、クラッチ部材
46をクラッチ部材47から切離し、ワークWをクラン
プしたまま割出入力軸43を回転自在にする。次に割出
入力軸43は、割出駆動軸15の所望角度(例えば18
0度)の回転によりワークWを第1,第2のクランプ爪
33,41とで把持したまま割出軸線A周りで割出回転
し、所定の割出位置に割出す。こうしてワークWは他の
加工面W2をドリル16の進入方向に向けて停止するこ
とになる(図7に示す)。
【0024】次に図8に示すように割出駆動軸15がチ
ャック本体31外に後退すると割出入力軸43は、ばね
48のばね力と、アンクランプ入力軸35を介して伝え
られるクランプばね37のばね力によりワークWを把持
したまま半径方向外方へ移動され、自体のクラッチ部材
46がチャック本体31のクラッチ部材47に係合され
ることによって所定の割出位置に位置決めされる。ワー
クWが回転中心線S上に位置されると共にロック部材3
8が前進してアンクランプ入力軸35をロックし、第
1,第2のクランプ爪33,41とでワークWを確実に
把持する。そして、チャック本体31が回転され前記同
様ドリル16の前進によりワークWの他面W2の加工が
行なわれる。勿論、ワークWの形状によって割出入力軸
43の回転角度を、ミーリング軸13による回転でクラ
ッチ46Aの噛み合い歯46a,47bのピッチの整数
倍とすることができることは言う迄もない。
【0025】尚、本発明のインデックスチャック1の他
の実施例では図9に示すように外部の割出駆動軸15の
移動で揺動する前記揺動レバー36に換えてアンクラン
プ入力軸35Aとクランププランジャ32を連結部材3
6Aにより一体に連結してもよい。この場合はアンクラ
ンプ入力軸35Aに前記実施例のようにクランプばね3
7を装着するのではなく、クランプばね37で直接クラ
ンププランジャ32を半径方向に押圧するようにしてい
る。又、アンクランプ入力軸35A及び割出入力軸43
を駆動する2つの各駆動軸14,15を、例えば1つの
ミーリング軸に取付けた駆動軸15Aで兼用してもよ
い。この場合は例えば兼用する駆動軸15Aの先端部を
対応するアンクランプ入力軸35A及び割出入力軸43
と係合可能な形状にしてやればよい。勿論、前述の図3
に示すものでも同様である。
【0026】以上の実施例では、ロック部材38を回転
シリンダで作動させているものとして説明したが、図1
0に示す請求項6に係る発明の実施例では、チャック本
体31との間に介在されたクランプばね37Bによりク
ランプ方向へ付勢されるアンクランプ入力軸35Bにロ
ック部材38Bを軸方向に移動自在に及び図示しないキ
ー等により回動不可に支持してある。チャック本体31
に取付けたプレート31Aには切換軸44Aを回動自在
に支持し、半径中心方向端部の螺子部44Bを前記ロッ
ク部材38Bに螺合し、他端のチャック本体31外方へ
の露出端には割出入力軸43のクラッチ歯44aと係合
する外部のロック駆動軸としても兼用される割出駆動軸
15と係脱自在な係合部44Cを設けてある。この割出
駆動軸15を正、逆回転させて、切換軸44Aに係合し
た状態で切換軸44Aを正逆回転させることで、ロック
部材38Bのロック端部38Cをアンクラアンプ入力軸
35Bの当接部35Cへ押圧してアンクランプ入力軸3
5BをワークWのクランプ状態でロックするロック位置
と、当接部35Cからロック端部38Cが離れたアンロ
ック位置との間で切換えるようにしてある。この発明で
は、全く圧流体を用いていない点で、小型、軽量、安価
となる。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1記載の発
明によれば、外部の割出駆動軸の作動で割出入力軸を作
動させ、この割出入力軸の作動で第2のクランプ爪を割
出回転でき、チャック本体内部に、第2のクランプ爪の
割出駆動源を内蔵することなく、第1、第2のクランプ
爪間に把持したワークを割出できるインデックスチャッ
クを得ることができ、チャック全体をコンパクトにでき
る上に、安価にインデックスチャックを製造できる。
【0028】また、請求項2の発明によれば、上記構成
に加えて、第2のクランプ爪の割出位置を位置決めする
為に、第2のクランプ爪を半径方向内端に一体に設け、
チャック本体に半径方向に移動自在に、かつ割出軸線回
りに回転自在に支持した割出入力軸の、第2のクランプ
爪の背面と、これに対向するチャック本体部分に設けた
クラッチを、多数の噛み合い歯を備えたものとしたの
で、チャック全体をコンパクトにできる効果に加え、更
に、クラッチの噛み合い歯のピッチの整数倍の割出角度
で細かく第2のクランプ爪の割出回転、即ち、ワークの
細かな割出位置決めが実施でき、チャックの機能向上に
なる。
【0029】また、請求項3の発明によれば、チャック
本体内部に、第1のクランプ爪のアンクランプ用の駆動
源を持つことなく、外部のアンクランプ駆動軸により第
1のクランプ爪のアンクランプを行うことができ、第2
のクランプ爪の割出駆動源を内蔵しない請求項1の構成
と合わせて、さらにチャック全体をコンパクトにでき
る。
【0030】また、請求項6の発明では、チャック本体
内に、割出駆動源、アンクランプ駆動源を持たず、クラ
ンププランジャをクランプ方向へ付勢するばねを備え、
第1のクランプ爪のクランプ、アンクランプ動作、第2
のクランプ爪の割出位置決め動作のすべてを、チャック
本体外部の割出駆動軸、アンクランプ駆動軸の作動で行
い、更に、第1のクランプ爪のクランプ状態をロックす
るロック部材も、割出駆動軸の作動で切換軸を介して動
作させるようにしたので、インデックスチャックに求め
られる全ての動作を流体を用いることなく実行でき、旋
盤の主軸後端に設ける回転シリンダを省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインデックスチャックを装着した複合
旋盤の説明図である。
【図2】複合旋盤の一部側断面図である。
【図3】本発明のインデックスチャックの断面説明図で
ある。
【図4】図3のIV視図である。
【図5】インデックスチャックの作用図である。
【図6】インデックスチャックの作用図である。
【図7】インデックスチャックの作用図である。
【図8】インデックスチャックの作用図である。
【図9】他の実施例である。
【図10】請求項7に係る発明の実施例である。
【符号の説明】
1 インデックスチャック、 14 アンクランプ駆動
軸、15 割出駆動軸、 31 チャック本体、 32
クランププランジャ、33 第1のクランプ爪、 3
5 アンクランプ入力軸、 35C 当接部、35c
係脱部、 36 揺動レバー、 37 クランプばね、
38B ロック部材、 38C ロック端部、 41
第2のクランプ爪、43 割出入力軸、 44b 係合
部、 46A クラッチ、 A 割出軸線

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャック本体に、第1のクランプ爪を割
    出軸線回りに回転自在に支持したクランププランジャを
    半径方向に摺動自在に支持すると共に、第2のクランプ
    爪を第1のクランプ爪と半径方向に対向して割出軸線回
    りに割出可能に設け、クランププランジャを半径方向へ
    移動させて第1、第2のクランプ爪間でワークを把持
    し、把持した状態で第2のクランプ爪を割り出し回転
    し、割出位置に位置決めするインデックスチャックにお
    いて、チャック本体に、クランププランジャをクランプ
    方向へ付勢するクランプばねを設けると共に、第2のク
    ランプ爪を半径方向内端に一体に設けた割出入力軸を、
    割出軸線回りに回動自在かつ、半径方向移動自在に支持
    し、この割出入力軸を半径方向外方へ付勢すると共に、
    割出入力軸とチャック本体間に、割出入力軸の半径方向
    移動で係脱するクラッチを介在し、前記割出入力軸に
    は、外部に設けた割出駆動軸と係合する係合部を設けた
    ことを特徴とするインデックスチャック。
  2. 【請求項2】 クラッチは、第2のクランプ爪の背面
    と、これに対向するチャック本体部分との間に設けてあ
    り、多数の噛み合い歯を円周方向に所定ピッチで備えて
    いることを特徴とする請求項1記載のインデックスチャ
    ック。
  3. 【請求項3】 チャック本体に、外部のアンクランプ駆
    動軸と係脱する係脱部を備えたアンクランプ入力軸を移
    動自在に設け、アンクランプ入力軸とクランププランジ
    ャとを、アンクランプ入力軸の作動でクランププランジ
    ャが半径方向移動するように連繋したことを特徴とする
    請求項1記載のインデックスチャック。
  4. 【請求項4】 アンクランプ入力軸を割出軸線と平行な
    軸線の軸方向に移動自在に支持すると共に、このアンク
    ランプ入力軸とクランププランジャとを、チャック本体
    に揺動自在に支持した揺動レバーで連繋したことを特徴
    とする請求項3記載のインデックスチャック。
  5. 【請求項5】 アンクランプ入力軸を割出軸線と平行な
    軸線の軸方向に移動自在に支持し、アンクランプ入力軸
    とクランププランジャとを連結部材で一体に連結したこ
    とを特徴とする請求項3記載のインデックスチャック。
  6. 【請求項6】 チャック本体に、外部のアンクランプ駆
    動軸と係脱する係脱部を備えたアンクランプ入力軸を軸
    方向移動自在に設け、アンクランプ入力軸とクランププ
    ランジャとを、アンクランプ入力軸の作動でクランププ
    ランジャが半径方向移動するように連繋し、更に、チャ
    ック本体には、アンクランプ入力軸と係脱して、クラン
    ププランジャのクランプ状態をロックするロック部材
    を、外部のロック駆動軸の作動でロック位置と、アンロ
    ック位置とに切換る切換軸を備えていることを特徴とす
    る請求項1記載のインデックスチャック。
  7. 【請求項7】 アンクランプ入力軸を割出軸線と平行な
    軸線の軸方向に移動自在に支持し、このアンクランプ入
    力軸に軸線方向にロック部材を移動自在に備え、ロック
    部材に、チャック本体に回動自在に支持した切換軸先端
    の螺子部を螺合し、切換軸には、正逆回転可能な割出駆
    動軸と係脱する係合部を設け、アンクランプ入力軸に
    は、ロック部材のロック端部と係脱する当接部を設けた
    ことを特徴とする請求項6記載のインデックスチャッ
    ク。
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