JP3326096B2 - 貯留式給水装置 - Google Patents

貯留式給水装置

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JP3326096B2
JP3326096B2 JP18652097A JP18652097A JP3326096B2 JP 3326096 B2 JP3326096 B2 JP 3326096B2 JP 18652097 A JP18652097 A JP 18652097A JP 18652097 A JP18652097 A JP 18652097A JP 3326096 B2 JP3326096 B2 JP 3326096B2
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章斤 石塚
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広幸 桑畑
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は災害対策に好適な貯
留式給水装置に係り、特に、薬品等を使用せずに飲料水
などに適用可能な生活用水を長期に保存することができ
る地下埋設型の貯留式給水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地震のような突発的災害で水道管が寸断
された場合、飲料水を始めとして生活用水の確保が急務
となる。従来は、給水車等による配水が主な手段になっ
ている。
【0003】最近、地下に鋼鉄製のタンクを埋設し、水
道管と接続し飲料水を常時定量確保する給水装置が提案
されている。
【0004】水道法施行規則によれば、給水栓水、即
ち、飲料水は遊離残留塩素は0.1mg/L以上で、結合
残留塩素は0.4mg/L以上に維持されている必要があ
り、上記の鋼鉄製タンクで飲料水を常時定量確保するも
のは、各自治体の水道局から配水されている規定を満た
す塩素濃度の水道水が常に鋼鉄製タンクを一時的に迂回
するだけであるので、塩素濃度の規定を満たすための設
備は不要である利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た鋼鉄製タンクに水道水を一時的に迂回させるものは、
水道管が敷設されている領域でなければ設置できない。
また、末端部での規定遊離残留塩素維持のためか水
道水が一時的に迂回する鋼鉄製タンクは水道管の上流部
に設置することが要請されており、末端部に設置できな
いので末端部領域の各需要者にまで十分な水量が確保で
きない恐れがあった。
【0006】それ故、本発明の目的は、設置場所につい
て制限をうけることなく設置でき、特殊な薬品等を使用
せずに生活用水を長期に保存することができる地下埋設
型の貯留式給水装置を提供することにある。
【0007】また本発明の他の目的は、耐震性を備え、
地盤沈下にも強い地下埋設型の貯留式給水装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴とするところは、地下に埋設した貯水タンク
と、この貯水タンクに貯えた貯留水を給水する手段を有
するものにおいて、上記貯水タンクからその内部に貯え
た貯留水の一部を抜き出して該貯留水に含まれる塩素化
合物を電気化学的処理により分解せしめて上記貯水タン
クに戻し、上記貯水タンク内の貯留水に含まれる残留塩
素濃度を所望値に維持する水処理手段を設けたことにあ
る。
【0009】また上記目的を達成する本発明の特徴とす
るところは、上記水処理手段は上記貯水タンクの抜出口
から戻口に掛けての配管の途上に間歇的に駆動される循
環ポンプと上記残留塩素濃度の計測装置と上記塩素化合
物を電気化学的処理する電解装置と上記電気化学的処理
で発生するガスの一部と上記貯留水を分離する気液分離
装置と上記計測装置による残留塩素濃度計測結果が予め
設定された濃度以下であった場合に所望の濃度を越える
まで上記循環ポンプを継続運転するとともにその継続運
転に合わせて上記電解装置で電気化学的処理を行なう制
御装置を備えていることにある。
【0010】さらに上記目的を達成する本発明の特徴と
するところは、上記配管に外部給水用の分岐配管が設け
られ、上記循環ポンプの駆動で分岐配管を介して外部に
給水を行なうことにある。
【0011】さらに上記目的を達成する本発明の特徴と
するところは、上記貯水タンクと水処理手段を同一基盤
上に設置したことにある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明貯留式給水装置を図
に示めした一実施形態に基づいて説明する。
【0013】図1及び図2において、1は大地Eに埋設
された鉄筋コンクリートの基盤で、基盤1上に貯水タン
ク2と機械室3が設置固定されている。 これらは大地
Eに穴を掘って基盤1を形成し、その上に貯水タンク2
と機械室3を設置固定して後述する所要の配管工事など
をして土砂を穴に戻し、埋設したものである。貯水タン
ク2の給水口2aにはマンホール4が設けられ、給水口
2aは中蓋5そしてマンホール4は外蓋6で地上と遮断
されている。貯水タンク2に外蓋6と中蓋5を開けて給
水車などにより給水口2aから貯留水Wが供給される。
この時、塩分NaClも供給される。貯水タンク2と機
械室3は配管7a〜7dで接続されている。配管7a〜
7cは貯留水Wを循環するためのもの、配管7dは給水
口2aに溜るガスを大気中に放出するためのものであ
る。配管7aと7bは貯水タンク2の抜出口2b,2c
に、配管7cは貯水タンク2の戻口2dに挿通され、配
管7dは貯水タンク2のガス抜出口2eに挿通されてい
る。
【0014】機械室3内の配管7aと7bは電磁弁8
a,8bを介して循環ポンプ9と接続されている。循環
ポンプ9からでた配管7eに順次電磁弁8c,残留塩素
計10,電解装置11,気液分離装置12が接続され、
さらに電磁弁8dを経て配管7cと接続されている。循
環ポンプ9と電磁弁8cの間の配管7eには圧力スイッ
チ13が設置され、また分岐配管7fが接続されてい
る。機械室3内の配管7dには、貯水タンク2側から見
て順次一方通行の電磁弁8e,フィルタ14、吸引ポン
プ15が接続されている。
【0015】機械室3内にはさらに制御盤16,自家発
電装置17および非常用蓄電池18が設置されている。
作業者は、機械室3内に基台19に設けたマンホール2
0を介して梯子21で立ち入ることができる。基台19
上に給水塔22が設置され、配管7d,7fが機械室3
から導入され、配管7fには電磁弁8f〜8hを介して
蛇口23、ホース接続用栓24が外壁に設置されてい
る。なお、25はマンホール20を覆う外蓋である。
【0016】貯水タンク2内の貯留水Wの残量は水位計
26で計測され、計測結果は制御盤16内の後述する制
御装置に送られる。
【0017】貯水タンク2や配管7a〜7fには耐蝕性
の大きいビニエステル,不飽和ポリエステル系の繊維強
化樹脂(FRP)を用いる。
【0018】貯水タンク2と機械室3の間の配管7a〜
7dには蛇腹部を設け、工事や地震の際に生じる僅かな
位置ずれを吸収できるようになっている。残留塩素計1
0は市販品であるが、計測結果は電気信号で得て制御盤
16内の後述する制御装置に送られる(サンプリン
グ)。電解装置12は塩素化合物を含む貯留水Wの電気
分解(電気化学的処理)を行なう。この電気化学的処理
において、電解装置1では下式(1)〜(3)で示され
る反応が生じて次亜塩素酸イオンClO ̄や次亜塩素酸
HClOの遊離残留塩素が発生する。
【0019】 2NaCl →2Na+Cl2 (1) Cl2+H2O →HCl+H +ClO~ (2) H +ClO~ →HClO (3) なお、遊離残留塩素は0.1mg/Lで水中に存在する腸
チフス菌,赤痢菌,コレラ菌などを15〜30秒で死滅
させ(室温,pH6.2〜7.4)、0.2mg/Lでは
大腸菌を瞬時に死滅させるが、水中のアンモニアや有機
物と結合(酸化)して徐々に減少する。
【0020】電解装置1はその電極として、耐蝕性の大
きいチタンに白金を被覆したものを用い、表面にスケー
ルが析出することを防止するために一定時間毎に印加電
圧の極性を反転できるものを用いる。
【0021】電解装置1で発生する塩素ガスCl2や遊離
残留塩素は、直ちに貯留水W中に溶解するが、酸素や水
素は電極周辺から気泡となって湧きあがる。それらを電
解装置1に内蔵のファンで拡散させて機械室3と給水塔
22の間に設置した通気筒27を介して大気中に放散す
る。気液分離装置12は電解装置1で除去できなかった
気泡を貯留水W中よりさらに除去して、内蔵のファンで
拡散させた上で通気筒27を介して大気中に放散する。
【0022】図2において、30は制御盤16に内蔵の
マイクロコンピュータを主体とした制御装置で入力装置
として操作パネル31を備えている。32は循環ポンプ
9や吸引ポンプ15のドライバで、電解装置11や気液
分離装置12に内蔵されたファン33.34のドライバ
も兼ねている。35は電力会社から引き込まれる動力線
に配置されたブレーカであり、36はこの動力線,自家
発電装置17,非常用蓄電池18のいずれから電力を得
るか切り替えを行なう切替器で、平常時には動力線から
制御装置30に電力を供給し、災害発生で動力線から電
力が得られなくなると制御装置30から指令を受けて一
時的に非常用蓄電池18より電力を得たり直ちに立ち上
げられた自家発電装置17から制御装置30に電力を継
続して供給し給水の便を取れるようにする。
【0023】非常用蓄電池18に太陽電池ユニットを接
続して平常の天気の良い日にはこの太陽電池ユニットで
得た電力を蓄えて、切替器36を照度センサの検出結果
に基いて動作させ、非常用蓄電池18から制御装置30
に電力を供給するようにしても良い。
【0024】37は例えば設定震度6であれば震度≧6
の地震の時にその旨を制御装置30に通報する感震セン
サ、38と39は貯水タンク2内の貯留水量がほぼ無く
なったことあるいは電解装置11で電気化学的処理を継
続しても残留塩素濃度計測結果が予め設定された所望の
濃度を越えない時に警報を出す警報機で、貯留水量の警
報機38は罹災者に貯留水減少を知らせるために給水塔
22に設置するのが良い。
【0025】貯水タンク2の貯留水Wは循環ポンプ9の
作動で配管7aより吸い込まれ、残留塩素計10,電解
装置11,気液分離装置12を通過して、配管7cで戻
る循環系が形成されている。貯水タンク2では貯留水W
が均一的に循環するように、配管7aの吸込口と配管7
cの戻口は貯水タンク2の円筒形長手方向軸中心に配置
し、貯水タンク2内での流れを軸対称としている。
【0026】貯水タンク2には給水車などにより塩素イ
オン200mg/L以下,遊離残留塩素1.0mg/L以下
の水もしくは飲料水レベルの水が供給される。塩素ガス
Cl2の一部は大気中に拡散し遊離残留塩素は貯留水W中
の分解したナトリウムNaと結合し、貯留水W中の遊離
残留塩素濃度は徐々に減少していくが、平常時には貯留
水W中の遊離残留塩素濃度を殺菌に有効な濃度に維持し
ている。一方、災害発生時には貯水タンク2から貯留水
Wを汲み上げ給水塔22の蛇口23やホース接続用栓2
4から罹災者に給水を行う。
【0027】そこで、平常時の殺菌処理および災害発生
時の給水処理について説明する。
【0028】図3は制御装置30における動作の処理フ
ローを示している。
【0029】平常時の動作から始り、ステップ1(以
下、ステップはSと略記する)で操作パネル31からの
緊急作動指令があるかどうか判断する。 平常時にはそ
のような指令はないのでS2に進み、感震センサ37の
計測値が例えば設定震度6以上であるかどうか判断す
る。平常時には震度6未満であるからS3に進み、循環
ポンプ9がドライバ32によって始動される。この場
合、電磁弁8a,8c,8dは開放、電磁弁8b,8f
〜8hは閉止の状態に置かれている。従って、循環ポン
プ9が駆動されると、貯水タンク2の貯留水Wは配管7
aから汲み上げられて、電磁弁8cを通って残留塩素計
10−電解装置11−気液分離装置12を経て電磁弁8
dを通って配管7cから貯水タンク2に戻される。
【0030】この時、S4で残留塩素計10での計測値
が制御装置30に取り込まれる(残留塩素測定)。そし
て、S5において制御装置30は残留塩素(濃度)が設
定(既定)の最低値以下であるかどうか判断する。初期
段階で残留塩素濃度は十分高いのでS6に進み、制御装
置30内の図示していないタイマーを一定時間運転(カ
ウント)させて、S7で残留塩素計10からの計測値取
り込みを止め、S8で循環ポンプ9を停止させる。そし
てS9でS6において開始したタイマーの一定時間運転
(カウント)を停止させ、S1に戻る。このタイマーの
運転は図4の時間tを計測するものである。従って、循
環ポンプ9はこのタイマーの作動で時間t毎に始動さ
れ、また、貯水タンク2における貯留水Wの残留塩素濃
度も時間T1毎に計測される。
【0031】S1〜S9を繰り返す間に、図4に曲線C
1で示すように貯留水Wの残留塩素濃度は次第に減少
し、何度目かのS5の時刻t1で残留塩素(濃度)が設
定(既定)の最低値(図4の曲線C2で示しており、例
えば、水道法に規定された0.1mg/L)以下になる
と、図3のS10に進み、電気滅菌装置、即ち、電解装
置11を運転し電圧印加で貯留水W中の塩素化合物を電
気分解し遊離残留塩素を生成させる。同時に内蔵ファン
33を始動し、酸素や水素を大気中に放散する。S10
に続いてS11で気液分離装置12の内蔵ファン34で
電解装置11から気泡のまま貯留水Wと流下してきた酸
素や水素を気液分離して大気中に放散する。
【0032】そして、S12で残留塩素濃度を計測し、
S13で電気滅菌装置(電解装置)11の運転時間が予
め設定した既定値を超えていないかどうか判断し、超え
ていない場合にS14に進んでS12で計測した残留塩
素濃度が予め設定した既定値(図4の曲線C3で示して
おり、例えば、水道法に規定された0.4mg/L)を超
えたかどうか判断し、超えていなければS10に戻っ
て、S14で残留塩素濃度が予め設定した既定値C3を
超えるまでS10〜S14を繰り返す。この間、循環ポ
ンプ9はS3で始動された状態を維持している。
【0033】S10〜S14を繰り返した結果、残留塩
素濃度が予め設定した既定値C3を超えると(S1
4)、S15に進んで電気滅菌装置(電解装置)11の
運転を止め、S16に進んで気液分離装置12を停止
し、S7に戻って残留塩素計10による計測を停止し
(時刻t2)、S8で循環ポンプ9を停止する。
【0034】S3〜S5,S10〜S16,S7〜S8
の間の循環ポンプ9の運転時間を図4に時間T2で示し
ている。S1〜S9を繰返し、ある時にS5からS10
に移ってS10〜S14繰返し、S14〜S16に進ん
でS7〜S9に進むことを繰り返すことによって、循環
ポンプ9と電解装置11は図4の時間T3の間に時間T
2だけ間歇的な運転をして滅菌(殺菌)処理を行なう。
このためS1〜S9を繰返している間は貯留水Wは循環
ポンプ9の作動で電解装置11内を通過していくだけ
で、電気化学的処理は行なわれず電力節約を図ってい
る。
【0035】なお、S13で電気滅菌装置(電解装置)
11の運転時間が予め設定した既定値を超えたと判断す
ることは、電気分解をしても残留塩素濃度が予め設定し
た既定値C3を超えない、つまり、貯留水W中の塩素化
合物量が減少し、殺菌に必要な残留塩素濃度を維持でき
なくなることを予想しているので、S17に進んで警報
機39により警告を出力する。警報機39による警告に
対しては、例えば本装置管理責任元による定期点検で警
告に接した時点で、マンホール4における給水口2aの
中蓋5から貯水タンク2に直接、あるいは気液分離装置
12から間接的に塩素化合物を投与補給し、残留塩素濃
度が予め設定した既定値C3を超えるようにしS1から
再スタートする。
【0036】以上説明したように、平常時には貯水タン
ク2における貯留水Wの残留塩素は水道法で定められた
濃度(0.1〜0.4mg/L)を維持している。
【0037】さて、操作パネル31の緊急作動指令があ
りS1で指令のあることが判断されまたは指令がないと
してもS2で感震センサ37から設定震度6以上の計測
結果が入っていることを判断すると、S18に進んで電
磁弁8fを開き、S19で電磁弁8c,8dを閉じ、さ
らにS20で電磁弁(給水栓)8g,8hを開く。これ
で罹災者等は蛇口23やホース接続用栓24から給水を
受けられる準備ができあがる。そしてS21で循環ポン
プ9を始動し、水圧を高め、S22で圧力スイッチ13
の作動状況を確認し、配管7a,7fにおける水圧が供
給に足りる水圧になっているか上限値との比較を行な
う。
【0038】圧力スイッチ13が作動すれば、S23で
循環ポンプ9を停止させ、S24でさらに圧力スイッチ
13によって配管7a,7fにおける水圧が供給に足り
る水圧を下回っているか下限値との比較を行う。即ち、
循環ポンプ9の作動で給水を受けられるので、給水の結
果、給水できないほど配管7a,7fにおける水圧が低
下すると、S21に戻って循環ポンプ9を再始動させ
る。また、水位を水位計26で監視し、給水の結果、貯
水タンク2における貯留水Wの水位が低下し配管7aで
吸い上げられなくなると、電磁弁8aを閉じ電磁弁8を
開いて配管7bによる吸い上げを継続し、配管7bによ
る吸い上げが不可能かどうかS25で判断し、不可能に
なるまで吸い上げを継続して不可能と判断したところで
給水を終了する。
【0039】給水終了状況は警報機38で報知する。そ
れで給水車などによる貯水タンク2への補給を促す。S
21で循環ポンプ9が始動されたら点灯する表示ランプ
を給水塔22に設けておくと、罹災者などには好都合で
ある。なお、図4ではS18以降の処理に係わる各部の
動作を示していない。
【0040】残留塩素濃度は放置すれば図4に点線で示
すように次第に減少し、水道法に規定する0.1mg/L
以下になってしまうが、上記の実施形態に基いて説明し
たように本発明装置によれば、水道管とは全く独立して
いるけれども、実線で示す曲線C1にように長期間にわ
たって水道法で規定された0.1mg/L〜0.4mg/L
の濃度を維持できるだけでなく、いざというときにはそ
のまま給水を実行できる。水道管と全く独立しており設
置場所に制限を受けないので、水道が敷設されていない
領域や水道管の端末領域などに自由に設置することがで
きる。 さらに、貯水タンク2,機械室3あるいは給水
塔22をユニット化しておくことによって、設置工事を
簡略化することができる。また、貯水タンク2と機械室
3を同じ基盤1の上に設置しているので、地震が起こっ
ても、貯水タンク2と機械室3は一緒に振動し破壊しな
い。少々の位置ずれは配管7a〜7dに設けた蛇腹部で
吸収させることができる。大災害などで電力の供給が止
まった場合には、切替器36で一旦非常用蓄電池18に
より本発明装置の作動状態を維持し、直ちに自家発電装
置17を立ち上げて作動を継続させる。
【0041】気液分離装置12としては内蔵ファンに替
えてJIS B 2063−1994に記載された空気
弁を用い、ガス圧が上昇すると弁が開いてガス抜きを行
なうが、循環ポンプ9により配管7eの水圧が上昇する
と内部のフロートで弁の開孔を塞ぎ貯留水の漏出を防ぐ
ようにするとよい。気液分離を促進するには、配管7e
から気液分離装置12内に滝のように貯留水Wが落下す
る構造とか、内部にあて板を配置して配管7eから気液
分離装置12内に流れ込んだときにこのあて板に貯留水
Wが衝突して乱流を起こして気体と液体が速やかに分離
するものを用いるとよい。
【0042】気液分離装置12においても気液分離され
ず貯水タンク2に至って分離した気泡については、給水
口2aに敷設した配管7dを介し吸引ポンプ15で抜き
出し給水口2aのところが高圧にならないようにしてい
る。逆止弁機能を持つ電磁弁8eやフィルタ14は配管
7dから雑菌が貯水タンク2に入らないようにしてい
る。給水口2aのところに前記の空気弁を設置し配管7
d系を省略してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば設
置場所について制限をうけることなく設置でき、特殊な
薬品等を使用せずに生活用水を長期に保存することがで
きる地下埋設型の貯留式給水装置を得ることができる。
また、本発明によれば耐震性を備え、地盤沈下にも強
い地下埋設型の貯留式給水装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明貯留式給水装置の一実施形態を示す概略
縦断面図である。
【図2】図1に示した貯留式給水装置の配管ならびに電
気系統を示す図である。
【図3】図1に示した貯留式給水装置における制御装置
の処理フロー図である。
【図4】図1に示した貯留式給水装置における各部の動
作を説明するための図である。
【符号の説明】
E…大地、W…貯留水、1…基盤、2…貯水タンク、2
a…給水口 2b,2c,2e…抜出口、2d…戻口、3…機械室 4,20…マンホール、5…中蓋、6,25…外蓋 7a〜7f…配管、8a〜8h…電磁弁、9…循環ポン
プ 10…残留塩素計、11…電解装置、12…気液分離装
置 13…圧力スイッチ、14…フィルタ、15…吸引ポン
プ 16…制御盤、17…自家発電装置、18…非常用蓄電
池 19…基台、21…梯子、22…給水塔、23…蛇口 24…ホース接続用栓、26…水位計、27…通気筒 30…制御装置、31…操作パネル、32…ドライバ 33,34…内蔵ファン、35…ブレーカ、36…切替
器 37…感震センサ、38,39…警報機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹治 正孝 茨城県土浦市神立東二丁目28番4号 日 立テクノエンジニアリング株式会社 土 浦事業所内 (72)発明者 沼田 典之 福岡県田川郡方城町大字伊方4680番地 九州日立マクセル株式会社内 (72)発明者 桑畑 広幸 福岡県田川郡方城町大字伊方4680番地 九州日立マクセル株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−54383(JP,A) 特開 平7−324356(JP,A) 特開 平7−313985(JP,A) 特開 平9−142577(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03B 11/00 E03B 11/14 C02F 1/00 C02F 1/46

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地下に埋設した貯水タンクと、この貯水タ
    ンクに貯えた貯留水を給水する手段を有するものにおい
    て、 上記貯水タンクからその内部に貯えた貯留水の一部を抜
    き出して該貯留水に含まれる塩素化合物を電気化学的処
    理により分解せしめて上記貯水タンクに戻し上記貯水タ
    ンク内の貯留水に含まれる残留塩素濃度を所望値に維持
    する水処理手段を設けたことを特徴とする貯留式給水装
    置。
  2. 【請求項2】上記請求項1に記載のものにおいて、上記
    水処理手段は上記貯水タンクの抜出口から戻口に掛けて
    の配管の途上に間歇的に駆動される循環ポンプと上記残
    留塩素濃度の計測装置と上記塩素化合物を電気化学的処
    理する電解装置と上記電気化学的処理で発生するガスの
    一部と上記貯留水を分離する気液分離装置と上記計測装
    置による残留塩素濃度計測結果が予め設定された濃度以
    下であった場合に所望の濃度を越えるまで上記循環ポン
    プを継続運転するとともにその継続運転に合わせて上記
    電解装置で電気化学的処理を行なう制御装置を備えてい
    ることを特徴とする貯留式給水装置。
  3. 【請求項3】上記請求項2に記載のものにおいて、上記
    配管に外部給水用の分岐配管が設けられ、上記循環ポン
    プの駆動で分岐配管を介して外部に給水を行なうことを
    特徴とする貯留式給水装置。
  4. 【請求項4】上記請求項1に記載のものにおいて、上記
    貯水タンクと水処理手段を同一基盤上に設置したことを
    特徴とする貯留式給水装置。
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