JP3325105B2 - 浸漬チューブ加熱型アルミ溶湯保温炉 - Google Patents
浸漬チューブ加熱型アルミ溶湯保温炉Info
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- JP3325105B2 JP3325105B2 JP33925193A JP33925193A JP3325105B2 JP 3325105 B2 JP3325105 B2 JP 3325105B2 JP 33925193 A JP33925193 A JP 33925193A JP 33925193 A JP33925193 A JP 33925193A JP 3325105 B2 JP3325105 B2 JP 3325105B2
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- combustion cylinder
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
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- Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミ溶湯を溜めて一定
温度に保持する浸漬チューブ加熱型の保温炉に関する。
温度に保持する浸漬チューブ加熱型の保温炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の浸漬チューブ加熱型アルミ保温炉
は、図9に示すように、耐火断熱材で内張りした浸漬チ
ューブ加熱型の炉体101の仕切壁102よりも内側に
電気ヒータ104を設置し、この電気ヒータ104の発
熱によってアルミニウム溶湯105を所定温度例えば7
00℃以上に保温させるようにしている(実開昭64−
5765号参照)。電気ヒータ104はアルミ溶湯10
5の中に浸漬されたセラミックの筒103の中に挿入さ
れることによって設置されている。
は、図9に示すように、耐火断熱材で内張りした浸漬チ
ューブ加熱型の炉体101の仕切壁102よりも内側に
電気ヒータ104を設置し、この電気ヒータ104の発
熱によってアルミニウム溶湯105を所定温度例えば7
00℃以上に保温させるようにしている(実開昭64−
5765号参照)。電気ヒータ104はアルミ溶湯10
5の中に浸漬されたセラミックの筒103の中に挿入さ
れることによって設置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エネル
ギーコストの高い電気ヒータ104によってアルミ溶湯
を所定温度に保温し続けるのではランニングコストが高
くなってしまう。
ギーコストの高い電気ヒータ104によってアルミ溶湯
を所定温度に保温し続けるのではランニングコストが高
くなってしまう。
【0004】本発明は、消費エネルギーコストの安価な
浸漬チューブ加熱型保温炉を提供することを目的とす
る。
浸漬チューブ加熱型保温炉を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は、アルミ溶湯を溜めて一定温度に保持する
浸漬チューブ加熱型の保温炉において、アルミ溶湯の中
に浸漬され底部付近を互いに連通させる連通手段を備え
る直管から成る2本の燃焼筒と、これら燃焼筒に各々に
装着された蓄熱体を備えるバーナと、これら一対のバー
ナを流路切替手段を介して燃焼用空気供給系と燃焼ガス
排気系とに選択的に接続し、各々のバーナに付属する蓄
熱体を通して燃焼用空気の供給と燃焼排ガスの排出を交
互に行い燃焼排ガスの温度に近い高温の燃焼用空気を供
給しながら一対のバーナを短時間に交互に切り替え燃焼
させる蓄熱型バーナシステムとを少なくとも1組設け、
一方の燃焼筒内に噴射された燃焼ガスをアルミ溶湯に浸
漬されている部分で燃焼筒に接触させながら燃焼筒の底
部まで噴きつけ、連通手段を介して燃焼ガスを他方の燃
焼筒側へ吸引し、更に他方の燃焼筒の底部付近から噴き
出して他方の燃焼筒との間で熱交換をしながら他方の燃
焼筒に付属するバーナの蓄熱体を経て排気されるように
している。
め、本発明は、アルミ溶湯を溜めて一定温度に保持する
浸漬チューブ加熱型の保温炉において、アルミ溶湯の中
に浸漬され底部付近を互いに連通させる連通手段を備え
る直管から成る2本の燃焼筒と、これら燃焼筒に各々に
装着された蓄熱体を備えるバーナと、これら一対のバー
ナを流路切替手段を介して燃焼用空気供給系と燃焼ガス
排気系とに選択的に接続し、各々のバーナに付属する蓄
熱体を通して燃焼用空気の供給と燃焼排ガスの排出を交
互に行い燃焼排ガスの温度に近い高温の燃焼用空気を供
給しながら一対のバーナを短時間に交互に切り替え燃焼
させる蓄熱型バーナシステムとを少なくとも1組設け、
一方の燃焼筒内に噴射された燃焼ガスをアルミ溶湯に浸
漬されている部分で燃焼筒に接触させながら燃焼筒の底
部まで噴きつけ、連通手段を介して燃焼ガスを他方の燃
焼筒側へ吸引し、更に他方の燃焼筒の底部付近から噴き
出して他方の燃焼筒との間で熱交換をしながら他方の燃
焼筒に付属するバーナの蓄熱体を経て排気されるように
している。
【0006】
【0007】また、本発明の浸漬チューブ加熱型アルミ
溶湯保温炉は、アルミ溶湯の中に浸漬される燃焼筒と、
この燃焼筒内の前記アルミ溶湯に浸漬している部分で燃
焼ガスを燃焼筒に接触させ、かつ蓄熱体を交互に通して
燃焼用空気の供給と燃焼排ガスの排出を行い燃焼排ガス
の温度に近い高温の燃焼用空気を供給しながらバーナを
燃焼させる蓄熱型バーナシステムとを設け、かつ蓄熱型
バーナシステムが、周方向に3室以上に均等に区画され
各室内を軸方向に流体が通過可能とした蓄熱体と、この
蓄熱体の中心を貫通して燃焼筒内に燃料を直接噴射する
燃料ノズルと、燃焼用空気供給系に接続される給気室と
燃焼ガス排気系に接続される排気室とを有する出入口手
段と、この出入口手段と蓄熱体との間に介在されて蓄熱
体と出入口手段との間を遮断する一方、連続的あるいは
間欠的に回転して出入口手段の排気室と給気室とを3室
以上に区画された蓄熱体のいずれかの区画に重複させず
に順次連通させる切替手段とから構成され、燃焼筒内に
燃料を連続的に噴射すると共にその周りに高温の燃焼用
空気を前記蓄熱体から燃焼筒内に噴射箇所を周方向に移
しながら直接噴射するように設けられている。
溶湯保温炉は、アルミ溶湯の中に浸漬される燃焼筒と、
この燃焼筒内の前記アルミ溶湯に浸漬している部分で燃
焼ガスを燃焼筒に接触させ、かつ蓄熱体を交互に通して
燃焼用空気の供給と燃焼排ガスの排出を行い燃焼排ガス
の温度に近い高温の燃焼用空気を供給しながらバーナを
燃焼させる蓄熱型バーナシステムとを設け、かつ蓄熱型
バーナシステムが、周方向に3室以上に均等に区画され
各室内を軸方向に流体が通過可能とした蓄熱体と、この
蓄熱体の中心を貫通して燃焼筒内に燃料を直接噴射する
燃料ノズルと、燃焼用空気供給系に接続される給気室と
燃焼ガス排気系に接続される排気室とを有する出入口手
段と、この出入口手段と蓄熱体との間に介在されて蓄熱
体と出入口手段との間を遮断する一方、連続的あるいは
間欠的に回転して出入口手段の排気室と給気室とを3室
以上に区画された蓄熱体のいずれかの区画に重複させず
に順次連通させる切替手段とから構成され、燃焼筒内に
燃料を連続的に噴射すると共にその周りに高温の燃焼用
空気を前記蓄熱体から燃焼筒内に噴射箇所を周方向に移
しながら直接噴射するように設けられている。
【0008】更に、本発明は、燃焼筒内に蓄熱型バーナ
システムの燃焼用空気と燃料とが噴射される口の周囲を
覆う内管を設置してこの内管と燃焼筒との間に空間を形
成する一方、内管の蓄熱型バーナシステム寄りの部位に
空間と内管の内方とを連通する連通口を設け、内管で形
成された燃焼ガスが空間を経て連通口より再度内管内に
流入し、一部が燃焼ガスに随伴されて再循環されると共
に一部が蓄熱体を経て排気されるようにしている。
システムの燃焼用空気と燃料とが噴射される口の周囲を
覆う内管を設置してこの内管と燃焼筒との間に空間を形
成する一方、内管の蓄熱型バーナシステム寄りの部位に
空間と内管の内方とを連通する連通口を設け、内管で形
成された燃焼ガスが空間を経て連通口より再度内管内に
流入し、一部が燃焼ガスに随伴されて再循環されると共
に一部が蓄熱体を経て排気されるようにしている。
【0009】
【作用】したがって、炉体内のアルミ溶湯はバーナの燃
焼によって得られる熱で加熱され、一定温度に保温され
る。しかも、燃焼ガスは燃焼筒の溶湯中に浸っている部
分に噴き出され、直管から成る燃焼筒の底に衝突してか
ら他方の燃焼筒側へ誘引されるため、燃焼筒の底部から
温められたアルミ溶湯が対流を起こし撹拌されて均一に
加熱される。また、高温の燃焼排ガスを蓄熱体を通過さ
せて排気する際に、その顕熱が直接熱交換によって蓄熱
体に回収される。そして、蓄熱体に回収された熱は直接
熱交換によって極めて高い効率で燃焼用空気の予熱に使
われて再び燃焼筒内へ戻される。燃焼用空気の温度は蓄
熱体へ流出する燃焼排ガスの温度に近い高温とできるの
で、この高温の燃焼用空気を使って少ない燃料で燃焼を
維持できかつ燃焼筒内温度を急速に昇温させ得る。ま
た、燃焼ガスは燃焼筒内の溶湯中に浸されている部分に
のみ噴出されるため、燃焼筒の溶湯上の保温炉内の空間
部分に露出する部分では直接燃焼ガスにさらされて加熱
されることがなく燃焼筒が割れることがない。
焼によって得られる熱で加熱され、一定温度に保温され
る。しかも、燃焼ガスは燃焼筒の溶湯中に浸っている部
分に噴き出され、直管から成る燃焼筒の底に衝突してか
ら他方の燃焼筒側へ誘引されるため、燃焼筒の底部から
温められたアルミ溶湯が対流を起こし撹拌されて均一に
加熱される。また、高温の燃焼排ガスを蓄熱体を通過さ
せて排気する際に、その顕熱が直接熱交換によって蓄熱
体に回収される。そして、蓄熱体に回収された熱は直接
熱交換によって極めて高い効率で燃焼用空気の予熱に使
われて再び燃焼筒内へ戻される。燃焼用空気の温度は蓄
熱体へ流出する燃焼排ガスの温度に近い高温とできるの
で、この高温の燃焼用空気を使って少ない燃料で燃焼を
維持できかつ燃焼筒内温度を急速に昇温させ得る。ま
た、燃焼ガスは燃焼筒内の溶湯中に浸されている部分に
のみ噴出されるため、燃焼筒の溶湯上の保温炉内の空間
部分に露出する部分では直接燃焼ガスにさらされて加熱
されることがなく燃焼筒が割れることがない。
【0010】しかも、一方の燃焼筒のバーナが燃焼する
とき、他方の燃焼筒のバーナは燃焼を停止し排気系と接
続されている。このため、一方の燃焼筒内では燃焼によ
り圧力が高まるのに対し他方の燃焼筒内では負圧とな
る。このため、一方の燃焼筒内で発生した燃焼ガスは燃
焼筒の底部に噴きつけられた後、連通手段を介して他方
の燃焼筒側の底部付近へ誘引される。そして、他方の燃
焼筒内を上昇する間に熱交換をしてから他方のバーナの
蓄熱体を経て排気される。この燃焼を一方の燃焼筒と他
方の燃焼筒との間で短時間に切り替えて交互に行うこと
によって、2本の燃焼筒の間で偏りなくかつ効率的に溶
湯を加熱できる。
とき、他方の燃焼筒のバーナは燃焼を停止し排気系と接
続されている。このため、一方の燃焼筒内では燃焼によ
り圧力が高まるのに対し他方の燃焼筒内では負圧とな
る。このため、一方の燃焼筒内で発生した燃焼ガスは燃
焼筒の底部に噴きつけられた後、連通手段を介して他方
の燃焼筒側の底部付近へ誘引される。そして、他方の燃
焼筒内を上昇する間に熱交換をしてから他方のバーナの
蓄熱体を経て排気される。この燃焼を一方の燃焼筒と他
方の燃焼筒との間で短時間に切り替えて交互に行うこと
によって、2本の燃焼筒の間で偏りなくかつ効率的に溶
湯を加熱できる。
【0011】更に、請求項2の発明の場合、出入口手段
の給気室と排気室とはそれぞれ間欠的あるいは連続的に
回転する切替手段を介して蓄熱体の異なる室・区画に連
通され、燃焼用空気と燃焼排ガスとが互いに交わること
なく蓄熱体内に同時に流れる。このため、燃焼用空気と
燃焼排ガスとが蓄熱体の同じ室・区画を時間を異にして
流れることとなり、例えば、燃焼排ガスを流した後の蓄
熱体に燃焼用空気が流れることとなり、燃焼排ガスの通
過で加熱された蓄熱体の熱を使って燃焼用空気が燃焼排
ガスの温度に近い高温まで予熱されて供給される。ま
た、蓄熱体の熱が低下すると、燃料は切り替えずに切替
手段の回転によって燃焼排ガスと燃焼用空気だけを切り
替えることによって、燃焼用空気の噴射位置を円周方向
に移動させて今まで燃焼ガスを排気していた燃焼用空気
供給手段の蓄熱体を利用して燃焼用空気を供給する。そ
して、燃焼筒内に直接別々に噴射される燃焼用空気と燃
料とは、燃焼筒内へ噴射された後に混合されるが、燃焼
用空気が極めて高温(例えば1000℃近いあるいはそ
れ以上)であることから、安定した燃焼を起こす。依っ
て、燃料ノズルの周囲を回転するように場所を移して供
給される燃焼用空気と中心に噴射される燃料とで形成さ
れる火炎は燃焼筒内を円周方向に回転して燃焼筒を均一
に加熱する。
の給気室と排気室とはそれぞれ間欠的あるいは連続的に
回転する切替手段を介して蓄熱体の異なる室・区画に連
通され、燃焼用空気と燃焼排ガスとが互いに交わること
なく蓄熱体内に同時に流れる。このため、燃焼用空気と
燃焼排ガスとが蓄熱体の同じ室・区画を時間を異にして
流れることとなり、例えば、燃焼排ガスを流した後の蓄
熱体に燃焼用空気が流れることとなり、燃焼排ガスの通
過で加熱された蓄熱体の熱を使って燃焼用空気が燃焼排
ガスの温度に近い高温まで予熱されて供給される。ま
た、蓄熱体の熱が低下すると、燃料は切り替えずに切替
手段の回転によって燃焼排ガスと燃焼用空気だけを切り
替えることによって、燃焼用空気の噴射位置を円周方向
に移動させて今まで燃焼ガスを排気していた燃焼用空気
供給手段の蓄熱体を利用して燃焼用空気を供給する。そ
して、燃焼筒内に直接別々に噴射される燃焼用空気と燃
料とは、燃焼筒内へ噴射された後に混合されるが、燃焼
用空気が極めて高温(例えば1000℃近いあるいはそ
れ以上)であることから、安定した燃焼を起こす。依っ
て、燃料ノズルの周囲を回転するように場所を移して供
給される燃焼用空気と中心に噴射される燃料とで形成さ
れる火炎は燃焼筒内を円周方向に回転して燃焼筒を均一
に加熱する。
【0012】更に、内管を設けて燃焼筒内を部分的に二
重管構造として燃焼用空気が噴射される口付近で内管の
外と内とを連通させた請求項3の発明の場合、内管と燃
焼筒との間の空間を経て連通口から再び内管内へ流入す
る燃焼排ガスの一部が内管内に噴射される燃焼用空気に
随伴されて燃焼ガスの容量を増大させる。したがって、
燃焼筒が深くても、火炎の浮き上がりを防いで燃焼筒の
奥まで燃焼ガスを到達させて加熱する。しかも、このと
き燃焼ガスの再循環によって低NOx化が図られる。一
方、燃焼ガス排気系に接続された蓄熱体の区画の付近の
連通口では内管と燃焼筒との間から燃焼筒の加熱に用い
られた後の燃焼ガスが内筒内に導入されて排気される。
重管構造として燃焼用空気が噴射される口付近で内管の
外と内とを連通させた請求項3の発明の場合、内管と燃
焼筒との間の空間を経て連通口から再び内管内へ流入す
る燃焼排ガスの一部が内管内に噴射される燃焼用空気に
随伴されて燃焼ガスの容量を増大させる。したがって、
燃焼筒が深くても、火炎の浮き上がりを防いで燃焼筒の
奥まで燃焼ガスを到達させて加熱する。しかも、このと
き燃焼ガスの再循環によって低NOx化が図られる。一
方、燃焼ガス排気系に接続された蓄熱体の区画の付近の
連通口では内管と燃焼筒との間から燃焼筒の加熱に用い
られた後の燃焼ガスが内筒内に導入されて排気される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
づいて詳細に説明する。
【0014】図1及び図2に本発明の浸漬チューブ加熱
型保温炉の一実施例を示す。この浸漬チューブ加熱型保
温炉は、例えば鋼板製ケーシングの内側を耐火断熱材で
内張りした炉体1と、この炉体1の溶湯汲み出し口を形
成する天井の仕切壁20よりも内側に吊り下げるように
して設けられた燃焼筒3と、熱源となる蓄熱型バーナシ
ステム4とから構成されている。本実施例では1本の燃
焼筒3に1セットの蓄熱型バーナシステム4を設けてい
るが、場合によっては2セット以上のバーナシステムを
装備しても良い。
型保温炉の一実施例を示す。この浸漬チューブ加熱型保
温炉は、例えば鋼板製ケーシングの内側を耐火断熱材で
内張りした炉体1と、この炉体1の溶湯汲み出し口を形
成する天井の仕切壁20よりも内側に吊り下げるように
して設けられた燃焼筒3と、熱源となる蓄熱型バーナシ
ステム4とから構成されている。本実施例では1本の燃
焼筒3に1セットの蓄熱型バーナシステム4を設けてい
るが、場合によっては2セット以上のバーナシステムを
装備しても良い。
【0015】炉体1は、アルミ溶湯21を溜めて使用に
適した温度に保つためのもので、例えば図示の如く洋式
のバスタブ形状を成し、中央に燃焼筒3を吊り下げるよ
うに設けられている。燃焼筒3は、特にその形状が限定
されるものではないが、本実施例の場合、底を有する直
管が採用されている。そして、燃焼筒3の上端開口部分
には蓄熱型バーナシステム4を構成する一対のバーナ
(図示省略)が配置されている。また、炉体1の出湯口
部分には天井から仕切壁20が吊り下げられ、アルミ溶
湯21が溜められたときに炉内空間2を外部から隔離し
て熱の放散が抑制されるように設けられている。尚、燃
焼筒3内には燃焼ガスの流れを規制する仕切壁のような
ものを特に設けることは要求されないが、例えば破線で
示すような仕切19を設けて燃焼ガスがU字形に流れて
燃焼筒3の底部を確実に加熱するようにしても良い。
適した温度に保つためのもので、例えば図示の如く洋式
のバスタブ形状を成し、中央に燃焼筒3を吊り下げるよ
うに設けられている。燃焼筒3は、特にその形状が限定
されるものではないが、本実施例の場合、底を有する直
管が採用されている。そして、燃焼筒3の上端開口部分
には蓄熱型バーナシステム4を構成する一対のバーナ
(図示省略)が配置されている。また、炉体1の出湯口
部分には天井から仕切壁20が吊り下げられ、アルミ溶
湯21が溜められたときに炉内空間2を外部から隔離し
て熱の放散が抑制されるように設けられている。尚、燃
焼筒3内には燃焼ガスの流れを規制する仕切壁のような
ものを特に設けることは要求されないが、例えば破線で
示すような仕切19を設けて燃焼ガスがU字形に流れて
燃焼筒3の底部を確実に加熱するようにしても良い。
【0016】炉体1の外に突出した燃焼筒3の端部には
蓄熱型バーナシステム4が配置されている。本実施例の
場合、4本の燃焼筒3を溶湯21中に浸漬し、各燃焼筒
3毎に2基のバーナを備える蓄熱型バーナシステム4が
それぞれ設置されている。そして、各バーナシステム4
の排気系と給気系とが隣接する他の燃焼筒3のバーナシ
ステム4のそれと連結され、更に集合配管によって最終
的に1つの排気系と給気系とに接続されるように設けら
れている。この蓄熱型バーナシステム4はその構造及び
燃焼方式に特に限定を受けるものではないが、本実施例
では図3に示すように、バーナボディ14内に蓄熱体7
を内蔵して蓄熱体7とバーナとを一体化したものを2基
組合せ、一対のバーナ5,6を交互に燃焼させ、燃焼さ
せていない停止中のバーナ及び蓄熱体を通して排ガスを
排出し得るように設けたものが使用されている。本実施
例の場合、耐火耐熱材によって構成されるバーナボディ
14は、一対のバーナ5,6で共用され、2本のバーナ
スロートが並べて形成されると共に各々に蓄熱体7が装
入されている。バーナボディ14は、レベルコントロー
ルの範囲よりも下で火炎が形成されるように、その開口
端が溶湯21の液面あるいはそれよりも下に達するよう
に燃焼筒3内へ装入されることが好ましい。この場合、
溶湯21に浸されている部分だけが燃焼ガスで加熱され
るため、溶湯21に熱が伝達されて過熱状態となること
がない。4本の燃焼筒3,3,3,3のそれぞれに設置
された2基のバーナ5,6は、隣接する他のバーナシス
テム4のそれぞれ対応するバーナ即ち同時に燃焼するバ
ーナ同士と燃焼停止するバーナ同士の蓄熱体7,7に繋
がる流路を合流させてから、四方弁10を介して燃焼用
空気を供給する燃焼用空気供給系8と燃焼ガスを排出す
る燃焼ガス排気系9とに接続し、四方弁10の切り替え
によって燃焼用空気供給系8か燃焼ガス排気系9のいず
れかに選択的に接続可能としている。2組に束ねられた
燃焼用空気供給系8,8は、更に合流されて1つの押し
込みファン13に接続され、1筒の空気量調整弁18に
よって燃焼用空気の供給量が制御されるように設けられ
ている。そして、一方のバーナ5(あるいは6)には蓄
熱体7を通して燃焼用空気の供給を図る一方、他方のバ
ーナ6(あるいは5)からは蓄熱体7を通して燃焼ガス
の排出を図るように設けられている。燃焼用空気は押し
込みファン13によって供給され、燃焼排ガスは燃焼筒
3内に噴き出される新規の燃焼ガスによって燃焼筒3か
ら押し出され大気中に排出される。また、燃料供給系1
1も、隣接する2つのバーナシステム4,4の同時に燃
焼状態となるバーナ同士のそれと燃焼停止状態となるバ
ーナ同士のそれとを連結し、更に電磁弁12を設けてか
ら他のバーナシステム4,4の燃料供給系11と集合配
管によって1つの燃料量調整弁16に連結されている。
燃料量調整弁16はアルミ溶湯21の温度を検出して燃
料の供給量を決定するコントローラ17によって制御さ
れている。したがって、湯温に基づいてコントロールさ
れる燃料量調整弁16によって調整された燃料がいずれ
か一方のバーナ5,6に選択的に交互に供給される。燃
料ノズル15は、例えばバーナボディ14のバーナスロ
ート部分に埋設されて噴射口のみがバーナスロートの内
周面に開口され、内側を燃焼ガスが通過する際にこれに
さらされないように設けられている。また、燃焼用空気
と燃料の一部は図示していないパイロットバーナに分配
されている。
蓄熱型バーナシステム4が配置されている。本実施例の
場合、4本の燃焼筒3を溶湯21中に浸漬し、各燃焼筒
3毎に2基のバーナを備える蓄熱型バーナシステム4が
それぞれ設置されている。そして、各バーナシステム4
の排気系と給気系とが隣接する他の燃焼筒3のバーナシ
ステム4のそれと連結され、更に集合配管によって最終
的に1つの排気系と給気系とに接続されるように設けら
れている。この蓄熱型バーナシステム4はその構造及び
燃焼方式に特に限定を受けるものではないが、本実施例
では図3に示すように、バーナボディ14内に蓄熱体7
を内蔵して蓄熱体7とバーナとを一体化したものを2基
組合せ、一対のバーナ5,6を交互に燃焼させ、燃焼さ
せていない停止中のバーナ及び蓄熱体を通して排ガスを
排出し得るように設けたものが使用されている。本実施
例の場合、耐火耐熱材によって構成されるバーナボディ
14は、一対のバーナ5,6で共用され、2本のバーナ
スロートが並べて形成されると共に各々に蓄熱体7が装
入されている。バーナボディ14は、レベルコントロー
ルの範囲よりも下で火炎が形成されるように、その開口
端が溶湯21の液面あるいはそれよりも下に達するよう
に燃焼筒3内へ装入されることが好ましい。この場合、
溶湯21に浸されている部分だけが燃焼ガスで加熱され
るため、溶湯21に熱が伝達されて過熱状態となること
がない。4本の燃焼筒3,3,3,3のそれぞれに設置
された2基のバーナ5,6は、隣接する他のバーナシス
テム4のそれぞれ対応するバーナ即ち同時に燃焼するバ
ーナ同士と燃焼停止するバーナ同士の蓄熱体7,7に繋
がる流路を合流させてから、四方弁10を介して燃焼用
空気を供給する燃焼用空気供給系8と燃焼ガスを排出す
る燃焼ガス排気系9とに接続し、四方弁10の切り替え
によって燃焼用空気供給系8か燃焼ガス排気系9のいず
れかに選択的に接続可能としている。2組に束ねられた
燃焼用空気供給系8,8は、更に合流されて1つの押し
込みファン13に接続され、1筒の空気量調整弁18に
よって燃焼用空気の供給量が制御されるように設けられ
ている。そして、一方のバーナ5(あるいは6)には蓄
熱体7を通して燃焼用空気の供給を図る一方、他方のバ
ーナ6(あるいは5)からは蓄熱体7を通して燃焼ガス
の排出を図るように設けられている。燃焼用空気は押し
込みファン13によって供給され、燃焼排ガスは燃焼筒
3内に噴き出される新規の燃焼ガスによって燃焼筒3か
ら押し出され大気中に排出される。また、燃料供給系1
1も、隣接する2つのバーナシステム4,4の同時に燃
焼状態となるバーナ同士のそれと燃焼停止状態となるバ
ーナ同士のそれとを連結し、更に電磁弁12を設けてか
ら他のバーナシステム4,4の燃料供給系11と集合配
管によって1つの燃料量調整弁16に連結されている。
燃料量調整弁16はアルミ溶湯21の温度を検出して燃
料の供給量を決定するコントローラ17によって制御さ
れている。したがって、湯温に基づいてコントロールさ
れる燃料量調整弁16によって調整された燃料がいずれ
か一方のバーナ5,6に選択的に交互に供給される。燃
料ノズル15は、例えばバーナボディ14のバーナスロ
ート部分に埋設されて噴射口のみがバーナスロートの内
周面に開口され、内側を燃焼ガスが通過する際にこれに
さらされないように設けられている。また、燃焼用空気
と燃料の一部は図示していないパイロットバーナに分配
されている。
【0017】ここで、蓄熱体7,7としては比較的圧力
損失が低い割に熱容量が大きく耐久性の高い材料、例え
ばセラミックスで成形されたハニカム形状のセル孔を多
数有する筒体の使用が好ましい。この場合、燃焼排ガス
から熱を回収する際に排ガスが酸露点温度以下に低下し
てもセラミックス内に燃料中のイオウ分やその化学変化
物質が捕捉され、下流の排気系のダクトなどを低温腐食
させることがない。勿論、特にこれに限定されるもので
はなくセラミックボールやナゲットなどの他の蓄熱体を
使用しても良い。
損失が低い割に熱容量が大きく耐久性の高い材料、例え
ばセラミックスで成形されたハニカム形状のセル孔を多
数有する筒体の使用が好ましい。この場合、燃焼排ガス
から熱を回収する際に排ガスが酸露点温度以下に低下し
てもセラミックス内に燃料中のイオウ分やその化学変化
物質が捕捉され、下流の排気系のダクトなどを低温腐食
させることがない。勿論、特にこれに限定されるもので
はなくセラミックボールやナゲットなどの他の蓄熱体を
使用しても良い。
【0018】以上のように構成された浸漬チューブ加熱
型保温炉によれば次のようにして燃焼筒3は加熱され、
アルミ溶湯を一定温度に保持する。
型保温炉によれば次のようにして燃焼筒3は加熱され、
アルミ溶湯を一定温度に保持する。
【0019】一対のバーナ5,6を交互に燃焼させ、一
方の蓄熱体7及び燃焼筒3内を温める。例えばバーナ5
を燃焼させれば、アルミ溶湯21の最も低い液面(所定
の液面変動範囲の下限)よりも下にまで占位するバーナ
ボディ14から燃焼ガスは燃焼筒3の溶湯中に浸ってい
る部分に噴き出され、底に衝突してから反転して燃焼筒
3の上方の停止中の他方のバーナ6のバーナスロートか
ら燃焼ガス排気系9を通って排気される。即ち、他方の
バーナ6では該バーナ6向けの燃料供給系11が電磁弁
12で閉じられ、かつ四方弁10の切替えによって燃焼
ガス排気系9と接続されているため、燃焼は行われず燃
焼排ガスの排出路として利用される。燃焼筒3は火炎及
び燃焼ガスの輻射熱によって燃焼筒3の底部から加熱さ
れる。燃焼筒3の底部から温められたアルミ溶湯21は
対流を起こし攪拌されて均一に加熱される。ここで、バ
ーナ5に供給される燃焼用空気は蓄熱体7との短時間の
直接接触によって予熱されてからバーナボディ14内に
供給されるため排ガス温度に近い高温(760℃前後)
である。したがって、燃料ノズル15から噴射された燃
料と混合されたとき、少ない燃料でも安定燃焼し高温の
燃焼ガスが得られる。しかも、燃焼量の増減に伴って燃
焼用空気の温度も即座に変化するので燃焼ガスの温度調
整の応答性が良い。したがって、炉内及び燃焼筒を急速
に保温温度まで昇温させ得る。尚、燃焼と排気の切替え
は例えば10秒〜2分間隔、好ましくは約1分以内、最
も好ましくは10〜40秒程度の極めて短い間隔で行わ
れる。この場合、高い温度効率で熱交換される。また、
蓄熱体7を経由して排出される燃焼ガスが所定の温度例
えば250℃程度となったときに切替は行われるように
しても良い。そして、燃焼筒3内の雰囲気はアルミ溶湯
の保温に適切な温度例えば約700℃に維持される。
方の蓄熱体7及び燃焼筒3内を温める。例えばバーナ5
を燃焼させれば、アルミ溶湯21の最も低い液面(所定
の液面変動範囲の下限)よりも下にまで占位するバーナ
ボディ14から燃焼ガスは燃焼筒3の溶湯中に浸ってい
る部分に噴き出され、底に衝突してから反転して燃焼筒
3の上方の停止中の他方のバーナ6のバーナスロートか
ら燃焼ガス排気系9を通って排気される。即ち、他方の
バーナ6では該バーナ6向けの燃料供給系11が電磁弁
12で閉じられ、かつ四方弁10の切替えによって燃焼
ガス排気系9と接続されているため、燃焼は行われず燃
焼排ガスの排出路として利用される。燃焼筒3は火炎及
び燃焼ガスの輻射熱によって燃焼筒3の底部から加熱さ
れる。燃焼筒3の底部から温められたアルミ溶湯21は
対流を起こし攪拌されて均一に加熱される。ここで、バ
ーナ5に供給される燃焼用空気は蓄熱体7との短時間の
直接接触によって予熱されてからバーナボディ14内に
供給されるため排ガス温度に近い高温(760℃前後)
である。したがって、燃料ノズル15から噴射された燃
料と混合されたとき、少ない燃料でも安定燃焼し高温の
燃焼ガスが得られる。しかも、燃焼量の増減に伴って燃
焼用空気の温度も即座に変化するので燃焼ガスの温度調
整の応答性が良い。したがって、炉内及び燃焼筒を急速
に保温温度まで昇温させ得る。尚、燃焼と排気の切替え
は例えば10秒〜2分間隔、好ましくは約1分以内、最
も好ましくは10〜40秒程度の極めて短い間隔で行わ
れる。この場合、高い温度効率で熱交換される。また、
蓄熱体7を経由して排出される燃焼ガスが所定の温度例
えば250℃程度となったときに切替は行われるように
しても良い。そして、燃焼筒3内の雰囲気はアルミ溶湯
の保温に適切な温度例えば約700℃に維持される。
【0020】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、図4に示すように、1つの蓄熱型バーナシ
ステム4がアルミ溶湯の中に浸漬され底部付近を互いに
連通させる連通手段を備える直管から成る2本の燃焼筒
3,3の間で構成されることもある。この場合、隣接す
る2本の燃焼筒3,3に各々に装着されたバーナ5,6
を四方弁10のような流路切替手段を介して1本の燃焼
用空気供給系8と燃焼ガス排気系9とに接続し、一方の
燃焼筒3内で燃焼させるときには他方の燃焼筒3から燃
焼ガスを排出するようにしている。各燃焼筒3,3内の
溶湯液面下まで装入されているバーナボディ25にはバ
ーナスロート26の他に排気用の流路27が形成されて
いる。そして、この流路27は連結管28によって隣接
する他方の燃焼筒3内のバーナボディ25に形成された
流路27と相互に連結されている。また、流路27には
燃焼筒3の底部近くまで突出する吸排管29が連結さ
れ、燃焼筒3の底部付近で燃焼ガスを吸い込んだり燃焼
ガスを排出するように設けられている。即ち、バーナボ
ディ25に設けられた流路27と連結管28及び給排管
29とによって、底部付近を互いに連通させる連通手段
が構成されている。したがって、例えば一方のバーナ6
側で燃焼させると、バーナボディ25内に組み込まれた
蓄熱体7を通過する間に燃焼排ガスと同じ温度に予熱さ
れる燃焼用空気と燃料ノズル15から噴射される燃料と
がバーナスロート26内で急速に混合されて燃焼筒3内
に噴射され、拡散燃焼を起こす。一方、隣接する他方の
燃焼筒3のバーナ5は燃焼を停止し排気系9と接続され
ているため、燃焼筒3内が負圧となる。このため、隣接
する燃焼筒3内で発生した燃焼ガスは燃焼筒3の底部に
噴き付けられた後、吸排管29へ吸い込まれて隣接する
他方の燃焼筒3側へ吸引される。そして、燃焼筒3の底
部付近で噴き出され燃焼筒3の底部および壁部との間で
熱交換をしながらバーナスロート26内へ引き込まれ、
蓄熱体7を経て排気される。
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、図4に示すように、1つの蓄熱型バーナシ
ステム4がアルミ溶湯の中に浸漬され底部付近を互いに
連通させる連通手段を備える直管から成る2本の燃焼筒
3,3の間で構成されることもある。この場合、隣接す
る2本の燃焼筒3,3に各々に装着されたバーナ5,6
を四方弁10のような流路切替手段を介して1本の燃焼
用空気供給系8と燃焼ガス排気系9とに接続し、一方の
燃焼筒3内で燃焼させるときには他方の燃焼筒3から燃
焼ガスを排出するようにしている。各燃焼筒3,3内の
溶湯液面下まで装入されているバーナボディ25にはバ
ーナスロート26の他に排気用の流路27が形成されて
いる。そして、この流路27は連結管28によって隣接
する他方の燃焼筒3内のバーナボディ25に形成された
流路27と相互に連結されている。また、流路27には
燃焼筒3の底部近くまで突出する吸排管29が連結さ
れ、燃焼筒3の底部付近で燃焼ガスを吸い込んだり燃焼
ガスを排出するように設けられている。即ち、バーナボ
ディ25に設けられた流路27と連結管28及び給排管
29とによって、底部付近を互いに連通させる連通手段
が構成されている。したがって、例えば一方のバーナ6
側で燃焼させると、バーナボディ25内に組み込まれた
蓄熱体7を通過する間に燃焼排ガスと同じ温度に予熱さ
れる燃焼用空気と燃料ノズル15から噴射される燃料と
がバーナスロート26内で急速に混合されて燃焼筒3内
に噴射され、拡散燃焼を起こす。一方、隣接する他方の
燃焼筒3のバーナ5は燃焼を停止し排気系9と接続され
ているため、燃焼筒3内が負圧となる。このため、隣接
する燃焼筒3内で発生した燃焼ガスは燃焼筒3の底部に
噴き付けられた後、吸排管29へ吸い込まれて隣接する
他方の燃焼筒3側へ吸引される。そして、燃焼筒3の底
部付近で噴き出され燃焼筒3の底部および壁部との間で
熱交換をしながらバーナスロート26内へ引き込まれ、
蓄熱体7を経て排気される。
【0021】また、燃焼筒3は例えば図5に示すような
U字型あるいは図示していないがW型であっても良い。
この場合、U形やW形のチューブの両端開口部分に各々
設置されたバーナ4,5を対にして1つのバーナシステ
ムを構成するようにしても良い。
U字型あるいは図示していないがW型であっても良い。
この場合、U形やW形のチューブの両端開口部分に各々
設置されたバーナ4,5を対にして1つのバーナシステ
ムを構成するようにしても良い。
【0022】また、図1〜図5に示される各実施例の蓄
熱型バーナシステム4は、2基で1組のバーナ5,6を
交互に燃焼させるようにしているがこれに特に限定され
るものではなく、場合によっては燃焼するバーナを一定
とし、蓄熱体そのものを燃焼ガス排気系と燃焼用空気供
給系との間で回転させることによって、あるいは固定さ
れた蓄熱体に対し燃焼用空気供給系と燃焼ガス排気系と
を流路切替装置で交互に切り替えることによって、蓄熱
体に対する燃焼排ガス及び燃焼用空気の流れを相対的に
切り替えるようにした構造のものでも良い。
熱型バーナシステム4は、2基で1組のバーナ5,6を
交互に燃焼させるようにしているがこれに特に限定され
るものではなく、場合によっては燃焼するバーナを一定
とし、蓄熱体そのものを燃焼ガス排気系と燃焼用空気供
給系との間で回転させることによって、あるいは固定さ
れた蓄熱体に対し燃焼用空気供給系と燃焼ガス排気系と
を流路切替装置で交互に切り替えることによって、蓄熱
体に対する燃焼排ガス及び燃焼用空気の流れを相対的に
切り替えるようにした構造のものでも良い。
【0023】図6〜図8に1基のバーナで構成される蓄
熱型バーナシステムを組み込んだ実施例を示す。この蓄
熱型バーナシステム30は、燃料Fを燃焼筒3内に直接
噴射する燃料ノズル31を蓄熱体32の中心に貫通さ
せ、燃料Fの噴流の周りからほぼ平行に高温とされた燃
焼用空気Aを噴射させるようにしている。
熱型バーナシステムを組み込んだ実施例を示す。この蓄
熱型バーナシステム30は、燃料Fを燃焼筒3内に直接
噴射する燃料ノズル31を蓄熱体32の中心に貫通さ
せ、燃料Fの噴流の周りからほぼ平行に高温とされた燃
焼用空気Aを噴射させるようにしている。
【0024】ここで、燃焼用空気Aの供給と燃焼排ガス
Eの排気とを図るシステムは、基本的には、周方向に均
等に3室40,41,42以上に区画されて軸方向に流
体が通過可能とされた蓄熱体32と、燃焼用空気供給系
に接続される給気室33aと燃焼ガス排気系9に接続さ
れる排気室33bとを有する出入口手段33と、この出
入口手段33と蓄熱体32との間に介在されて蓄熱体3
2と出入口手段33との間を遮断する一方、同時に同じ
区画に存在しない給気用連通孔35と排気用連通孔36
とを有し連続的あるいは間欠的に回転して出入口手段3
3の排気室33bと給気室33aとを3室以上に区画さ
れた蓄熱体32の室40,41,42のいずれかに順次
に連通させる切替手段34とから構成されている。
Eの排気とを図るシステムは、基本的には、周方向に均
等に3室40,41,42以上に区画されて軸方向に流
体が通過可能とされた蓄熱体32と、燃焼用空気供給系
に接続される給気室33aと燃焼ガス排気系9に接続さ
れる排気室33bとを有する出入口手段33と、この出
入口手段33と蓄熱体32との間に介在されて蓄熱体3
2と出入口手段33との間を遮断する一方、同時に同じ
区画に存在しない給気用連通孔35と排気用連通孔36
とを有し連続的あるいは間欠的に回転して出入口手段3
3の排気室33bと給気室33aとを3室以上に区画さ
れた蓄熱体32の室40,41,42のいずれかに順次
に連通させる切替手段34とから構成されている。
【0025】蓄熱体32としては、特定の形状や材質に
限定されるものではないが、燃焼排ガスのように100
0℃前後の高温流体と燃焼用空気のように20℃前後の
低温流体との熱交換には、例えばコージライトやムライ
ト等のセラミックスを材料として押し出し成形によって
製造されるハニカム形状のものの使用が好ましい。ま
た、ハニカム形状の蓄熱体1は、セラミックス以外の素
材例えば耐熱鋼等の金属で製作しても良い。また、50
0〜600℃前後の中高温では、セラミックスよりも比
較的安価なアルミニウムや鉄、銅などの金属の使用が好
ましい。尚、ハニカム形状とは、本来六角形のセル
(穴)を意味しているが、本明細書では本来の六角形の
みならず四角形や三角形のセルを無数にあけたものを含
む。また、上述の如く一体成形せずに管などを束ねるこ
とによってハニカム形状の蓄熱体1を得るようにしても
良い。本実施例の場合、蓄熱体32はその前後に配置さ
れた分配室37,37によって周方向に3室に区画され
ている。例えば、本実施例の場合、仕切り38によって
3室39a,39b,39cに区画された分配室37,
37によって、蓄熱体32内が図8に示すように流体が
流れない空室40と燃焼排ガスを流す室41と燃焼用空
気を流す室42との3室に区画される。即ち、蓄熱体3
2そのものは、1つ1つが独立した流路を構成するセル
の集合から成るハニカム形状を成していることから、分
配室37の仕切り38によって仕切られた範囲が1つの
区画された室を形成することとなる。分配室37を設け
る場合、連通孔35,36を経て流入する流体を分散さ
せて蓄熱体32の全域に均一に分流させることができ
る。また、蓄熱体32の形状も特に図示のハニカム形状
に限定されず、図示していないが平板形状や波板形状の
蓄熱材料を筒状のケーシング内に放射状に配置したり、
パイプ形状の蓄熱材料を軸方向に流体が通過するように
筒状のケーシング内に充填したものであっても良い。更
には、本実施例では分配室37によって単一の蓄熱体3
2が実質的に3室40,41,42に区画されている
が、これに特に限定されるものではなく、蓄熱体32そ
のものをあらかじめ3室に区画形成しても良い。例え
ば、図示していないが隔壁によって周方向に3室に区画
形成され、軸方向に流体が通過可能とした筒状のケーシ
ングを用意し、これの各室に球状、短管、短棒、細片、
ナゲット状、網状などの蓄熱材料の塊りを充填すること
によって構成されたものでも良い。コージライトやムラ
イトなどよりもはるかに高温で使用可能なSiN等の蓄
熱材料を使用する場合には、複雑なハニカム形状に成形
することは容易ではないが、単純なパイプ形状や棒、ボ
ールなどに成形することは容易である。
限定されるものではないが、燃焼排ガスのように100
0℃前後の高温流体と燃焼用空気のように20℃前後の
低温流体との熱交換には、例えばコージライトやムライ
ト等のセラミックスを材料として押し出し成形によって
製造されるハニカム形状のものの使用が好ましい。ま
た、ハニカム形状の蓄熱体1は、セラミックス以外の素
材例えば耐熱鋼等の金属で製作しても良い。また、50
0〜600℃前後の中高温では、セラミックスよりも比
較的安価なアルミニウムや鉄、銅などの金属の使用が好
ましい。尚、ハニカム形状とは、本来六角形のセル
(穴)を意味しているが、本明細書では本来の六角形の
みならず四角形や三角形のセルを無数にあけたものを含
む。また、上述の如く一体成形せずに管などを束ねるこ
とによってハニカム形状の蓄熱体1を得るようにしても
良い。本実施例の場合、蓄熱体32はその前後に配置さ
れた分配室37,37によって周方向に3室に区画され
ている。例えば、本実施例の場合、仕切り38によって
3室39a,39b,39cに区画された分配室37,
37によって、蓄熱体32内が図8に示すように流体が
流れない空室40と燃焼排ガスを流す室41と燃焼用空
気を流す室42との3室に区画される。即ち、蓄熱体3
2そのものは、1つ1つが独立した流路を構成するセル
の集合から成るハニカム形状を成していることから、分
配室37の仕切り38によって仕切られた範囲が1つの
区画された室を形成することとなる。分配室37を設け
る場合、連通孔35,36を経て流入する流体を分散さ
せて蓄熱体32の全域に均一に分流させることができ
る。また、蓄熱体32の形状も特に図示のハニカム形状
に限定されず、図示していないが平板形状や波板形状の
蓄熱材料を筒状のケーシング内に放射状に配置したり、
パイプ形状の蓄熱材料を軸方向に流体が通過するように
筒状のケーシング内に充填したものであっても良い。更
には、本実施例では分配室37によって単一の蓄熱体3
2が実質的に3室40,41,42に区画されている
が、これに特に限定されるものではなく、蓄熱体32そ
のものをあらかじめ3室に区画形成しても良い。例え
ば、図示していないが隔壁によって周方向に3室に区画
形成され、軸方向に流体が通過可能とした筒状のケーシ
ングを用意し、これの各室に球状、短管、短棒、細片、
ナゲット状、網状などの蓄熱材料の塊りを充填すること
によって構成されたものでも良い。コージライトやムラ
イトなどよりもはるかに高温で使用可能なSiN等の蓄
熱材料を使用する場合には、複雑なハニカム形状に成形
することは容易ではないが、単純なパイプ形状や棒、ボ
ールなどに成形することは容易である。
【0026】ここで、蓄熱体32に区画される室の数は
燃焼用空気を流す室(以下給気用の室という)42と燃
焼排ガスを流す室(以下排気用の室という)41とを1
組として最低1組に1つの空室(流体が流れない室)4
0を組み合わせたものであり、3室を最低室数とする。
また、給気用の室42と排気用の室41との間にそれぞ
れ流体が流れない室40を介在させることによっても上
述のシステムは構成される。この場合には最低室数は4
室となる。
燃焼用空気を流す室(以下給気用の室という)42と燃
焼排ガスを流す室(以下排気用の室という)41とを1
組として最低1組に1つの空室(流体が流れない室)4
0を組み合わせたものであり、3室を最低室数とする。
また、給気用の室42と排気用の室41との間にそれぞ
れ流体が流れない室40を介在させることによっても上
述のシステムは構成される。この場合には最低室数は4
室となる。
【0027】出入口手段33は、本実施例の場合、矩形
状のケーシング43の中に円筒状の仕切壁44を設ける
ことによって、燃焼用空気供給系8と接続される給気室
33と排気系統9と接続される排気室33bとに区画さ
れている。本実施例の場合、仕切壁44の外側に供給室
33a、内側に排気室33bが形成されている。本実施
例の場合、切替手段34は出入口手段33と分配室37
の間で単独に回転するように設けられている。仕切壁4
4と切替手段34の間には切替手段34の回転を許容し
かつ流体が漏洩しないように密閉するシール部材45が
設けられている。尚、切替手段34は、出入口手段33
の仕切壁44と中央の燃料ノズル31によって回転自在
に支持され、その周縁にギア46が形成され、ケーシン
グ43のコーナ部分に配置されたドライブギア47と噛
合してモータ48で回転駆動される。勿論、これに限定
されるものではなく、切替手段3の周縁に圧接される摩
擦車によって回転駆動させるようにしても良い。
状のケーシング43の中に円筒状の仕切壁44を設ける
ことによって、燃焼用空気供給系8と接続される給気室
33と排気系統9と接続される排気室33bとに区画さ
れている。本実施例の場合、仕切壁44の外側に供給室
33a、内側に排気室33bが形成されている。本実施
例の場合、切替手段34は出入口手段33と分配室37
の間で単独に回転するように設けられている。仕切壁4
4と切替手段34の間には切替手段34の回転を許容し
かつ流体が漏洩しないように密閉するシール部材45が
設けられている。尚、切替手段34は、出入口手段33
の仕切壁44と中央の燃料ノズル31によって回転自在
に支持され、その周縁にギア46が形成され、ケーシン
グ43のコーナ部分に配置されたドライブギア47と噛
合してモータ48で回転駆動される。勿論、これに限定
されるものではなく、切替手段3の周縁に圧接される摩
擦車によって回転駆動させるようにしても良い。
【0028】出入口手段33の給気室33aと排気室3
3bとをそれぞれ対応する蓄熱体32の室・区画42,
41にのみ連通させる切替手段34は、流路と直交する
円板から成り、蓄熱体32の或る1つの区画と給気室3
3aとを連通させる給気用連通孔35と、1つの区画と
排気室33bとを連通させる排気用連通孔35とを少な
くとも1個ずつ有している。そして、この排気用連通孔
35と給気用連通孔36とは、同じ室・区画に給気用
連通孔36と排気用連通孔35とが同時に存在し得ない
こと、空室40の次の室・区画に位置する最前列の連
通孔から順次1つずつ前方の室・区画に移り変わるこ
と、給気用連通孔36及び排気用連通孔35の大きさ
は、半径方向に互いに重ならないように配置したときに
1室に全てが同時に収まる大きさであること、の3条件
を満たすように設けられている。このとき、給気用連通
孔36と排気用連通孔35とはほぼ同じ大きさ同じ形状
の孔に設定されているが、これに特に限定されるもので
はなく、給気用と排気用とで大きさや形状を変更しても
良いし、必要であれば連通孔1つ1つ毎に大きさや形状
を変更しても良い。一般に燃焼用空気の量と燃焼排ガス
の量とがほぼバランスする関係に設定されるが、場合に
よっては一方の連通孔を他方の連通孔よりも大きめに設
定されることもある。
3bとをそれぞれ対応する蓄熱体32の室・区画42,
41にのみ連通させる切替手段34は、流路と直交する
円板から成り、蓄熱体32の或る1つの区画と給気室3
3aとを連通させる給気用連通孔35と、1つの区画と
排気室33bとを連通させる排気用連通孔35とを少な
くとも1個ずつ有している。そして、この排気用連通孔
35と給気用連通孔36とは、同じ室・区画に給気用
連通孔36と排気用連通孔35とが同時に存在し得ない
こと、空室40の次の室・区画に位置する最前列の連
通孔から順次1つずつ前方の室・区画に移り変わるこ
と、給気用連通孔36及び排気用連通孔35の大きさ
は、半径方向に互いに重ならないように配置したときに
1室に全てが同時に収まる大きさであること、の3条件
を満たすように設けられている。このとき、給気用連通
孔36と排気用連通孔35とはほぼ同じ大きさ同じ形状
の孔に設定されているが、これに特に限定されるもので
はなく、給気用と排気用とで大きさや形状を変更しても
良いし、必要であれば連通孔1つ1つ毎に大きさや形状
を変更しても良い。一般に燃焼用空気の量と燃焼排ガス
の量とがほぼバランスする関係に設定されるが、場合に
よっては一方の連通孔を他方の連通孔よりも大きめに設
定されることもある。
【0029】燃料ノズル31は、蓄熱体1を貫通して燃
焼筒3に直接露出ないし突出するように配置されてい
る。蓄熱体32は耐火断熱材のケーシング49によって
囲繞され、金属ケーシング43に収容されている。ま
た、燃料ノズル31も耐火断熱材ケーシング49によっ
て抱持されている。ここで、耐火断熱材ケーシング49
には、分配室37の各室39a,39b,39cにそれ
ぞれ連通する3つの噴射口50,50,50が軸方向に
開口するように設けられている。
焼筒3に直接露出ないし突出するように配置されてい
る。蓄熱体32は耐火断熱材のケーシング49によって
囲繞され、金属ケーシング43に収容されている。ま
た、燃料ノズル31も耐火断熱材ケーシング49によっ
て抱持されている。ここで、耐火断熱材ケーシング49
には、分配室37の各室39a,39b,39cにそれ
ぞれ連通する3つの噴射口50,50,50が軸方向に
開口するように設けられている。
【0030】また、蓄熱体32及び燃料ノズル31の前
方には、周囲に燃焼排ガスEが通過できる複数の連通口
52,52を設けた内管51が設置されている。この内
管51の存在は蓄熱体32から噴射される燃焼用空気A
の噴射エネルギーによって排ガス再循環を起こさせ、燃
料噴流中に生成する炭化水素ラジカルによってNOxを
低減させ得る。更に、内管51は、燃焼筒3内を底部を
除いて部分的に二重管構造として燃焼用空気Aが噴射さ
れる口50付近で内管51の外方と内方とを連通させて
いる。このため、内管51と燃焼筒3との間の空間53
を経て連通口52から再び内管51内へ流入する燃焼排
ガスEの一部が内管51内に噴射される燃焼用空気Aに
随伴されて燃焼ガスGの容量を増大させる。したがっ
て、燃焼筒3が深くても、火炎の浮き上がりを防いで燃
焼筒3の奥まで燃焼ガスGを到達させて加熱する。しか
も、このとき燃焼ガスGの再循環によって低NOx化が
図られる。一方、燃焼ガス排気系9に接続された蓄熱体
区画41に連通する噴射口50付近では内管51と燃焼
筒3との間の空間53から燃焼筒3の加熱に用いられた
後の燃焼排ガスEが内管51内に導入されて排気され
る。
方には、周囲に燃焼排ガスEが通過できる複数の連通口
52,52を設けた内管51が設置されている。この内
管51の存在は蓄熱体32から噴射される燃焼用空気A
の噴射エネルギーによって排ガス再循環を起こさせ、燃
料噴流中に生成する炭化水素ラジカルによってNOxを
低減させ得る。更に、内管51は、燃焼筒3内を底部を
除いて部分的に二重管構造として燃焼用空気Aが噴射さ
れる口50付近で内管51の外方と内方とを連通させて
いる。このため、内管51と燃焼筒3との間の空間53
を経て連通口52から再び内管51内へ流入する燃焼排
ガスEの一部が内管51内に噴射される燃焼用空気Aに
随伴されて燃焼ガスGの容量を増大させる。したがっ
て、燃焼筒3が深くても、火炎の浮き上がりを防いで燃
焼筒3の奥まで燃焼ガスGを到達させて加熱する。しか
も、このとき燃焼ガスGの再循環によって低NOx化が
図られる。一方、燃焼ガス排気系9に接続された蓄熱体
区画41に連通する噴射口50付近では内管51と燃焼
筒3との間の空間53から燃焼筒3の加熱に用いられた
後の燃焼排ガスEが内管51内に導入されて排気され
る。
【0031】以上のように構成されたバーナによれば次
のように空気と排気の切替動作を行って回転火炎で燃焼
筒3を均一加熱できる。
のように空気と排気の切替動作を行って回転火炎で燃焼
筒3を均一加熱できる。
【0032】まず、図8の状態において、出入口手段3
3の給気室33aに燃焼用空気Aが導入されると、この
燃焼用空気Aは給気用連通孔35を経て分配室37の第
2の室39cに流入し、更に該当する蓄熱体32の室・
区画42に流入する。このとき、蓄熱体32の該当する
区画・室42は切替前に通過していた高温の燃焼排ガス
Eの熱によって加熱されているため、通過する燃焼用空
気Aは蓄熱体32の熱を奪って高温即ち当該蓄熱体32
を加熱した燃焼排ガスの温度近くの高温とされ、蓄熱体
32の中央に配置された燃料ノズル31の周りから、燃
焼筒3内へ直接燃料Fとほぼ平行に噴射される(図7の
(A)の状態)。他方、出入口手段33の排気室33b
に排気用連通孔36を介して連通された蓄熱体32の該
当する区画41には、排気系9の誘引ファンの働きによ
って燃焼筒3内の燃焼排ガスEが導入される。そして、
この蓄熱体32の区画41部分を加熱することによって
温度が下がった燃焼排ガスは分配室37の第1の室39
bに流入してから排気用連通孔36を経て排気室33b
に排出される。
3の給気室33aに燃焼用空気Aが導入されると、この
燃焼用空気Aは給気用連通孔35を経て分配室37の第
2の室39cに流入し、更に該当する蓄熱体32の室・
区画42に流入する。このとき、蓄熱体32の該当する
区画・室42は切替前に通過していた高温の燃焼排ガス
Eの熱によって加熱されているため、通過する燃焼用空
気Aは蓄熱体32の熱を奪って高温即ち当該蓄熱体32
を加熱した燃焼排ガスの温度近くの高温とされ、蓄熱体
32の中央に配置された燃料ノズル31の周りから、燃
焼筒3内へ直接燃料Fとほぼ平行に噴射される(図7の
(A)の状態)。他方、出入口手段33の排気室33b
に排気用連通孔36を介して連通された蓄熱体32の該
当する区画41には、排気系9の誘引ファンの働きによ
って燃焼筒3内の燃焼排ガスEが導入される。そして、
この蓄熱体32の区画41部分を加熱することによって
温度が下がった燃焼排ガスは分配室37の第1の室39
bに流入してから排気用連通孔36を経て排気室33b
に排出される。
【0033】次いで、切替手段3を図8の状態から時計
回転方向へ連続的にあるいは間欠的に回転させると、ま
ず排気用連通孔36が左隣りの分配室の第3の室39a
にかかり、第1の室39bと第3の室39aとが同時に
排気室33bと連通する。したがって、燃焼筒3内の燃
焼排ガスEは蓄熱体32の2つの区画41,40を通過
してから分配室37の第1の室39bと第3の室39a
とに流入してこれら両室39a,39bに排気用連通孔
36を介して接続されている排気室33bに流出する。
そして排気される。その後、排気用連通孔36が完全に
第3の室39a(図8において符号40で示される空室
であった部分)に切り替えられてから、第2の室39c
に占位していた給気用連通孔35が第1の室39b(図
8において符号41で示される室部分)に切り替えら
れ、第2の室39c(図8において符号42で示される
室)で区画される領域が空室となる。換言すれば、今ま
で流体が流されていなかった空室40に燃焼排ガスEが
流され、今まで燃焼排ガスEが流されていた室41に燃
焼用空気Aが流され、更に燃焼用空気Aが流されていた
室42には流体が流されない。依って、燃焼排ガスEの
熱によって蓄熱体32が加熱され、加熱された蓄熱体3
2を通過する燃焼用空気Aが蓄熱体32の熱によって温
められる。このとき、流体の流れの切替は、空室40を
利用して2室に跨ったときにもそれぞれの室と連通させ
ながら行うので、流体の流れが途絶えることがない。そ
して、燃焼排ガスEの次に燃焼用空気Aと順次流れを途
切らすことなく切り替えられる。したがって燃焼用空気
Aは、加熱された蓄熱体32を通って排ガス温度に近い
高温の熱風となって燃焼筒3内へ供給される(図7の
(B)の状態)。そこで、切替手段34の連続的あるい
は間欠的な回転によって、図7の(A)〜(C)に示す
ように燃焼用空気Aが噴射する位置が順次円周方向に移
り変わり、燃焼筒3内で火炎が円周方向に回る。
回転方向へ連続的にあるいは間欠的に回転させると、ま
ず排気用連通孔36が左隣りの分配室の第3の室39a
にかかり、第1の室39bと第3の室39aとが同時に
排気室33bと連通する。したがって、燃焼筒3内の燃
焼排ガスEは蓄熱体32の2つの区画41,40を通過
してから分配室37の第1の室39bと第3の室39a
とに流入してこれら両室39a,39bに排気用連通孔
36を介して接続されている排気室33bに流出する。
そして排気される。その後、排気用連通孔36が完全に
第3の室39a(図8において符号40で示される空室
であった部分)に切り替えられてから、第2の室39c
に占位していた給気用連通孔35が第1の室39b(図
8において符号41で示される室部分)に切り替えら
れ、第2の室39c(図8において符号42で示される
室)で区画される領域が空室となる。換言すれば、今ま
で流体が流されていなかった空室40に燃焼排ガスEが
流され、今まで燃焼排ガスEが流されていた室41に燃
焼用空気Aが流され、更に燃焼用空気Aが流されていた
室42には流体が流されない。依って、燃焼排ガスEの
熱によって蓄熱体32が加熱され、加熱された蓄熱体3
2を通過する燃焼用空気Aが蓄熱体32の熱によって温
められる。このとき、流体の流れの切替は、空室40を
利用して2室に跨ったときにもそれぞれの室と連通させ
ながら行うので、流体の流れが途絶えることがない。そ
して、燃焼排ガスEの次に燃焼用空気Aと順次流れを途
切らすことなく切り替えられる。したがって燃焼用空気
Aは、加熱された蓄熱体32を通って排ガス温度に近い
高温の熱風となって燃焼筒3内へ供給される(図7の
(B)の状態)。そこで、切替手段34の連続的あるい
は間欠的な回転によって、図7の(A)〜(C)に示す
ように燃焼用空気Aが噴射する位置が順次円周方向に移
り変わり、燃焼筒3内で火炎が円周方向に回る。
【0034】ここで、高温の燃焼用空気Aと燃料ノズル
31から噴射される燃料Fとは別々に燃焼筒3内に噴射
され、燃焼筒3に広がり、燃料ノズル31から離れた燃
焼筒3内で混合される。このとき、燃焼用空気Aと燃料
Fはその流速を急速に低下させかつ混合領域を広範囲に
拡大していることから、本来は燃焼し難い条件である。
しかし、燃焼用空気Aそのものが高温であるため、この
ような条件でも容易に燃焼する。即ち、緩慢燃焼する。
この緩慢燃焼はNOxの発生が少ない。この緩慢燃焼に
よって発生する燃焼ガスは前述した如く燃焼筒3内での
熱利用の後、蓄熱体32の一部の領域を通過して炉外に
排出される。ここで、蓄熱体32の切替は、例えば20
秒〜90秒、好ましくは10秒程度の間隔で行うか、あ
るいは蓄熱体32を経由して排出される燃焼ガスが所定
の温度例えば200℃程度となったときに行う。
31から噴射される燃料Fとは別々に燃焼筒3内に噴射
され、燃焼筒3に広がり、燃料ノズル31から離れた燃
焼筒3内で混合される。このとき、燃焼用空気Aと燃料
Fはその流速を急速に低下させかつ混合領域を広範囲に
拡大していることから、本来は燃焼し難い条件である。
しかし、燃焼用空気Aそのものが高温であるため、この
ような条件でも容易に燃焼する。即ち、緩慢燃焼する。
この緩慢燃焼はNOxの発生が少ない。この緩慢燃焼に
よって発生する燃焼ガスは前述した如く燃焼筒3内での
熱利用の後、蓄熱体32の一部の領域を通過して炉外に
排出される。ここで、蓄熱体32の切替は、例えば20
秒〜90秒、好ましくは10秒程度の間隔で行うか、あ
るいは蓄熱体32を経由して排出される燃焼ガスが所定
の温度例えば200℃程度となったときに行う。
【0035】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように請求項1
記載の発明にかかる浸漬チューブ加熱型保温炉は、アル
ミ溶湯の中に底部付近を互いに連通させる連通手段を備
える直管から成る2本の燃焼筒を浸漬し、一方の燃焼筒
内に噴射された燃焼ガスをアルミ溶湯に浸漬されている
部分で燃焼筒に接触させながら燃焼筒の底部まで噴きつ
け、連通手段を介して燃焼ガスを他方の燃焼筒側へ吸引
し、更に他方の燃焼筒の底部付近から噴き出して他方の
燃焼筒との間で熱交換をしながら他方の燃焼筒に付属す
るバーナの蓄熱体を経て排気することにより、燃焼筒内
の溶湯に浸されている領域で蓄熱体を通して燃焼排ガス
の温度に近い高温とされた燃焼用空気を用いて燃焼させ
ることによってアルミ溶湯を加熱して保温するようにし
ているので、少ない燃料でもアルミ溶湯を保温に適した
温度に保持でき、電気ヒータで加熱する場合に比べてラ
ンニングコストを大幅に低減できるし、加熱効率も高く
できる。しかも、アルミ溶湯に浸された部分のみを燃焼
ガスで加熱するので、燃焼筒の炉内空間での過熱を防い
で割れを回避できる。依って、従来の電気ヒータの場合
と同様の安全性と耐久性を確保しつつ、排熱回収による
熱効率の向上及び省エネルギー化に寄与でき、全体とし
てエネルギーコストを約1/3程度にまで下げることが
できた。しかも、従来の電気ヒータによる浸漬チューブ
加熱型保温炉と比較した場合、熱効率を上げることがで
き、エネルギー消費量が少なくできるため、その分のエ
ネルギーを得るために発生していたCO2 を約36%程
度に削減でき、地球環境の改善に大きく役立つことがで
きる。しかも、燃焼ガスは燃焼筒の溶湯中に浸っている
部分に噴き出され、直管から成る燃焼筒の底に衝突して
から他方の燃焼筒側へ誘引されるため、燃焼筒の底部か
ら温められたアルミ溶湯が対流を起こし撹拌されて均一
に加熱される。
記載の発明にかかる浸漬チューブ加熱型保温炉は、アル
ミ溶湯の中に底部付近を互いに連通させる連通手段を備
える直管から成る2本の燃焼筒を浸漬し、一方の燃焼筒
内に噴射された燃焼ガスをアルミ溶湯に浸漬されている
部分で燃焼筒に接触させながら燃焼筒の底部まで噴きつ
け、連通手段を介して燃焼ガスを他方の燃焼筒側へ吸引
し、更に他方の燃焼筒の底部付近から噴き出して他方の
燃焼筒との間で熱交換をしながら他方の燃焼筒に付属す
るバーナの蓄熱体を経て排気することにより、燃焼筒内
の溶湯に浸されている領域で蓄熱体を通して燃焼排ガス
の温度に近い高温とされた燃焼用空気を用いて燃焼させ
ることによってアルミ溶湯を加熱して保温するようにし
ているので、少ない燃料でもアルミ溶湯を保温に適した
温度に保持でき、電気ヒータで加熱する場合に比べてラ
ンニングコストを大幅に低減できるし、加熱効率も高く
できる。しかも、アルミ溶湯に浸された部分のみを燃焼
ガスで加熱するので、燃焼筒の炉内空間での過熱を防い
で割れを回避できる。依って、従来の電気ヒータの場合
と同様の安全性と耐久性を確保しつつ、排熱回収による
熱効率の向上及び省エネルギー化に寄与でき、全体とし
てエネルギーコストを約1/3程度にまで下げることが
できた。しかも、従来の電気ヒータによる浸漬チューブ
加熱型保温炉と比較した場合、熱効率を上げることがで
き、エネルギー消費量が少なくできるため、その分のエ
ネルギーを得るために発生していたCO2 を約36%程
度に削減でき、地球環境の改善に大きく役立つことがで
きる。しかも、燃焼ガスは燃焼筒の溶湯中に浸っている
部分に噴き出され、直管から成る燃焼筒の底に衝突して
から他方の燃焼筒側へ誘引されるため、燃焼筒の底部か
ら温められたアルミ溶湯が対流を起こし撹拌されて均一
に加熱される。
【0036】加えて、本発明によれば、一方の燃焼筒内
で発生した燃焼ガスが燃焼筒の底部に噴きつけられてか
ら連通手段を介して他方の燃焼筒側の底部付近へ誘引さ
れ、他方の燃焼筒内を上昇する間に熱交換をしてから他
方のバーナの蓄熱体を経て排気される燃焼ガスの流れを
2本の燃焼筒の間で交互に短時間で切り替えて行うよう
にしているので、2本の燃焼筒の間で偏りなくかつ効率
的に溶湯を加熱できる。
で発生した燃焼ガスが燃焼筒の底部に噴きつけられてか
ら連通手段を介して他方の燃焼筒側の底部付近へ誘引さ
れ、他方の燃焼筒内を上昇する間に熱交換をしてから他
方のバーナの蓄熱体を経て排気される燃焼ガスの流れを
2本の燃焼筒の間で交互に短時間で切り替えて行うよう
にしているので、2本の燃焼筒の間で偏りなくかつ効率
的に溶湯を加熱できる。
【0037】更に、請求項3の本発明の浸漬チューブ加
熱型アルミ溶湯保温炉の場合、燃焼用空気を燃料ノズル
の周囲で円周方向に回転するように場所を移して供給
し、火炎が燃焼筒内を円周方向に回転するようにしたの
で、燃焼筒を均一に加熱することができる。
熱型アルミ溶湯保温炉の場合、燃焼用空気を燃料ノズル
の周囲で円周方向に回転するように場所を移して供給
し、火炎が燃焼筒内を円周方向に回転するようにしたの
で、燃焼筒を均一に加熱することができる。
【0038】更に、請求項4の発明の場合、内管と燃焼
筒との間の空間を経て排気される燃焼ガスの一部を燃焼
筒内に噴射される燃焼用空気に随伴させるようにしてい
るので、燃焼ガスの容量を増大させて燃焼ガスを燃焼筒
が深くても奥まで到達させて加熱することができるし、
また、排ガス再循環による低NOx化を可能とする。
筒との間の空間を経て排気される燃焼ガスの一部を燃焼
筒内に噴射される燃焼用空気に随伴させるようにしてい
るので、燃焼ガスの容量を増大させて燃焼ガスを燃焼筒
が深くても奥まで到達させて加熱することができるし、
また、排ガス再循環による低NOx化を可能とする。
【図1】本発明の浸漬チューブ加熱型保温炉の一実施例
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図2】図1の保温炉の縦断面図である。
【図3】本発明の浸漬チューブ加熱型保温炉に適用され
る蓄熱型バーナシステムの一実施例を示す概略原理図で
ある。
る蓄熱型バーナシステムの一実施例を示す概略原理図で
ある。
【図4】本発明の保温炉に用いる蓄熱型バーナシステム
の他の実施例を示す縦断面図である。
の他の実施例を示す縦断面図である。
【図5】本発明の浸漬チューブ加熱型保温炉の更に他の
実施例を示す縦断面図である。
実施例を示す縦断面図である。
【図6】本発明の浸漬チューブ加熱型保温炉の更に他の
実施例を示す縦断面図である。
実施例を示す縦断面図である。
【図7】図6の実施例において使用される蓄熱型バーナ
システムにおいて火炎が円周方向に回転する動作(A)
〜(C)の説明図である。
システムにおいて火炎が円周方向に回転する動作(A)
〜(C)の説明図である。
【図8】図7の蓄熱型バーナシステムにおいて使用され
る切替手段の原理図である。
る切替手段の原理図である。
【図9】従来の浸漬チューブ加熱型保温炉を示す概略図
である。
である。
1 炉体 2 炉内空間 3 燃焼筒 4 蓄熱型バーナシステム 5,6 一対のバーナ 21 アルミ溶湯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三谷 和久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 田中 良一 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53 号 日本ファーネス工業株式会社内 (72)発明者 廣田 寛 愛知県名古屋市中区金山3丁目13番28号 扶桑熱爐株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−219412(JP,A) 特開 平1−222102(JP,A) 特開 平1−300104(JP,A) 特開 平6−323528(JP,A) 特開 平6−257951(JP,A) 特開 平6−265032(JP,A) 特公 平1−20356(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27B 3/00 - 3/28 F27D 17/00 101 B22D 45/00 C22B 21/00 - 21/06 F23L 15/02
Claims (3)
- 【請求項1】 アルミ溶湯を溜めて一定温度に保持する
浸漬チューブ加熱型の保温炉において、前記アルミ溶湯
の中に浸漬され底部付近を互いに連通させる連通手段を
備える直管から成る2本の燃焼筒と、これら燃焼筒に各
々に装着された蓄熱体を備えるバーナと、これら一対の
バーナを流路切替手段を介して燃焼用空気供給系と燃焼
ガス排気系とに選択的に接続し、各々のバーナに付属す
る蓄熱体を通して燃焼用空気の供給と燃焼排ガスの排出
を交互に行い燃焼排ガスの温度に近い高温の燃焼用空気
を供給しながら一対のバーナを短時間に交互に切り替え
燃焼させる蓄熱型バーナシステムとを少なくとも1組設
け、一方の燃焼筒内に噴射された燃焼ガスを前記アルミ
溶湯に浸漬されている部分で前記燃焼筒に接触させなが
ら前記燃焼筒の底部まで噴きつけ、前記連通手段を介し
て前記燃焼ガスを他方の燃焼筒側へ吸引し、更に他方の
燃焼筒の底部付近から噴き出して他方の燃焼筒との間で
熱交換をしながら他方の燃焼筒に付属するバーナの蓄熱
体を経て排気されることを特徴とする浸漬チューブ加熱
型アルミ溶湯保温炉。 - 【請求項2】 アルミ溶湯を溜めて一定温度に保持する
浸漬チューブ加熱型の保温炉において、アルミ溶湯の中
に浸漬される燃焼筒と、この燃焼筒内の前記アルミ溶湯
に浸漬している部分で燃焼ガスを前記燃焼筒に接触さ
せ、かつ蓄熱体を交互に通して燃焼用空気の供給と燃焼
排ガスの排出を行い燃焼排ガスの温度に近い高温の燃焼
用空気を供給しながらバーナを燃焼させる蓄熱型バーナ
システムとを設け、前記蓄熱型バーナシステムは周方向
に3室以上に均等に区画され各室内を軸方向に流体が通
過可能とした蓄熱体と、この蓄熱体の中心を貫通して前
記燃焼筒内に燃料を直接噴射する燃料ノズルと、燃焼用
空気供給系に接続される給気室と燃焼ガス排気系に接続
される排気室とを有する出入口手段と、この出入口手段
と蓄熱体との間に介在されて蓄熱体と出入口手段との間
を遮断する一方、連続的あるいは間欠的に回転して出入
口手段の排気室と給気室とを3室以上に区画された蓄熱
体のいずれかの区画に重複させずに順次連通させる切替
手段とから構成され、前記燃焼筒内に燃料を連続的に噴
射すると共にその周りに高温の燃焼用空気を前記蓄熱体
から前記燃焼筒内に噴射箇所を周方向に移しながら直接
噴射することを特徴とする浸漬チューブ加熱型アルミ溶
湯保温炉。 - 【請求項3】 前記燃焼筒内には前記蓄熱型バーナシス
テムの燃焼用空気と燃料とが噴射される口の周囲を覆う
内管を設置してこの内管と前記燃焼筒との間に空間を形
成する一方、前記内管の蓄熱型バーナシステム寄りの部
位に前記空間と前記内管の内方とを連通する連通口を設
け、前記内管で形成された燃焼ガスが前記空間を経て前
記連通口より再度前記内管内に流入し、一部が燃焼ガス
に随伴されて再循環されると共に一部が前記蓄熱体を経
て排気されることを特徴とする請求項2記載の浸漬チュ
ーブ加熱型アルミ溶湯保温炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33925193A JP3325105B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 浸漬チューブ加熱型アルミ溶湯保温炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33925193A JP3325105B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 浸漬チューブ加熱型アルミ溶湯保温炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07159045A JPH07159045A (ja) | 1995-06-20 |
JP3325105B2 true JP3325105B2 (ja) | 2002-09-17 |
Family
ID=18325689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33925193A Expired - Fee Related JP3325105B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 浸漬チューブ加熱型アルミ溶湯保温炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3325105B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106931778A (zh) * | 2017-03-02 | 2017-07-07 | 马鞍山奥特佳机电有限公司 | 一种铝合金集中熔化炉 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103968666B (zh) * | 2014-05-26 | 2015-09-02 | 苏州卡迪亚铝业有限公司 | 一种铝或铝合金生产用的熔炼炉 |
CN109059539A (zh) * | 2018-08-20 | 2018-12-21 | 重庆华东工业炉制造有限公司 | 一种浸入式保温炉 |
CN113465375A (zh) * | 2020-03-31 | 2021-10-01 | 帅翼驰(上海)铝合金设备有限公司 | 一种挖潜式保温炉 |
-
1993
- 1993-12-03 JP JP33925193A patent/JP3325105B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106931778A (zh) * | 2017-03-02 | 2017-07-07 | 马鞍山奥特佳机电有限公司 | 一种铝合金集中熔化炉 |
CN106931778B (zh) * | 2017-03-02 | 2019-02-15 | 马鞍山奥特佳机电有限公司 | 一种铝合金集中熔化炉 |
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JPH07159045A (ja) | 1995-06-20 |
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