JP3322470B2 - 蓄熱型低NOxバーナ - Google Patents
蓄熱型低NOxバーナInfo
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Gas Burners (AREA)
- Pre-Mixing And Non-Premixing Gas Burner (AREA)
- Air Supply (AREA)
- Combustion Of Fluid Fuel (AREA)
Description
して燃焼用空気の予熱に利用する蓄熱型バーナに関す
る。更に詳述すると、本発明は相対的に回転する蓄熱体
に交互に連続して燃焼用空気と燃焼排ガスとを通すこと
によって燃焼排ガスの熱で燃焼用空気を予熱して供給す
る蓄熱型バーナに関する。
示すように、ウィンドボックス101の中に該ウィンド
ボックス101を貫通するようにバーナガン(燃料ノズ
ル)102を設置し、蓄熱体103を経て供給される燃
焼用空気と燃料とをバーナ内で混合させてから炉内に噴
射するように設けられている。即ち、従来のバーナ10
4は、燃料ノズル102と燃焼用空気の噴射ノズル(こ
の場合、ウィンドボックス101)とが対になって構成
されている。そして、このバーナ104は2基で一対を
成し、一方のバーナ104を燃焼させている間に他方の
バーナ104から燃焼ガスを排出するようにしている。
燃焼ガスは、他方のバーナのウィンドボックス101を
経て排気される際に蓄熱体103で排熱が回収されるよ
うに設けられている。したがって、従来の蓄熱型バーナ
は、1組のバーナに交互に燃焼用空気と燃料とを供給す
るため、燃焼用空気供給系と排気系とをバーナに選択的
に接続するための手段と、燃料をいずれか一方のバーナ
に供給する手段とを必要としている。そして、このよう
な燃焼ガスと燃焼用空気の流路切替には、電磁弁を組合
せたものや四方弁、三方弁などを用いることが考えられ
ている。尚、図中符号105は四方弁、106は電磁
弁、107は押し込みファン、108は誘引ファンであ
る。
ズルと燃料ノズルとを対にした従来のバーナ構造では、
休止中のバーナ側では排気される高温の燃焼排ガスによ
って燃料ノズルが焼損したり残留燃料のコーキングを招
いたりする問題がある。この燃料ノズルの焼損を回避す
るためには燃料ノズルの配置や構造を特開平2−100
02号のバーナのように複雑なものとしなければなら
ず、バーナの大型化を招く問題がある。
電磁弁を組み合わせるときは、高温雰囲気で使用可能な
電磁弁は高価であり設備コストを著しく引き上げるし、
かつ気体配管用電磁弁などはかなり大型であるためその
数が増えると場所を取ることから使用数の低減が望まし
い。加えてこの場合、切り替えの際に燃焼用空気の供給
及び燃焼ガスの排気が瞬間的に低減ないし滞り、火炎が
不安定となったりCOの発生が増加する。また、四方弁
を使用する場合には、切り替えの瞬間に四方弁内で排気
系と給気系とがショートパスを起こしてバーナへ供給さ
れる燃焼用空気の量が瞬間的に減少して火炎を不安定に
する場合がある。
熱型バーナでは、燃焼用空気より僅かに遅れて燃料が噴
射されるように燃焼用空気の噴射に、リードタイムをと
ることが着火の上で好ましいことから、燃焼用空気の流
れが切替えられてから一定時間が経過した後に燃料が供
給されるような複雑な制御が一般に要求される。このこ
とから、燃料の切替を必要としない蓄熱型低NOxバー
ナが望まれる。
れる燃焼用空気の切替だけで燃料の切替を必要としない
蓄熱型低NOxバーナを提供することを目的とする。
め、請求項1記載の発明にかかる蓄熱型低NOxバーナ
は、周方向にN(N=n+1、ここで、nは2以上の正
の偶数で常時流体が流れる室数である。)室に均等に区
画されて各室内を軸方向に流体が通過可能とした蓄熱体
と、この蓄熱体の中心を貫通して燃料を噴射する燃料ノ
ズルと、燃焼用空気供給系に接続される給気室と燃焼ガ
ス排気系に接続される排気室とに環状仕切壁で区画され
た2重管状の出入口手段と、前記蓄熱体と前記出入口手
段との間に介在されて前記蓄熱体と前記出入口手段との
間を遮断すると共に前記蓄熱体を前記給気室に連通させ
る給気用連通孔と前記蓄熱体を前記排気室に連通させる
排気用連通孔とが交互にn/2個ずつ配置され、連続的
あるいは間欠的に回転して前記出入口手段の排気室と給
気室とを前記蓄熱体のN室のいずれかに順次連通させる
切替手段とから成り、かつ前記排気用連通孔と給気用連
通孔とが数式7で表わされる角度αの間隔をあけて配置
され、
8の関係を
りに高温の燃焼用空気を前記蓄熱体から噴射するように
している。
室とはそれぞれ切替手段の給気用連通孔と排気用連通孔
を介して蓄熱体の異なる室・区画に連通され、互いに交
わることなく蓄熱体内に燃焼用空気と燃焼排ガスとを流
し、燃料噴流の周りで絶えず場所を移して高温の燃焼用
空気を蓄熱体から炉内に噴射することができる。
記載の発明のように、N室を1ユニットとして総室数Z
(ここで、Z=a・Nで、aはユニット数を示す0を除
く正の整数)の複数ユニットの室に蓄熱体を周方向に均
等に区画すると共に総数Zの室のうち常時流体が流れる
ことのないa個の空室を1ユニットを構成するN室と他
のユニットのN室との間に配置し、かつ排気用連通孔と
給気用連通孔との配置角度αが数式9の関係を有し、
で示される関係を
のうちa・n/2室に炉内から燃焼ガスが吸引されて流
され、他のa・n/2室に燃焼用空気が押し込まれて流
され、残りのa室はいずれの流路にも接続されずに流体
が流れない空室となる。このため、出入口手段の給気室
に連通される室・区画と排気室に連通される室・区画と
を切替手段の操作によって順次変更すれば、排出される
流体と供給される流体とが蓄熱体の同じ室・区画を時間
を異にして流れることとなる。例えば、燃焼排ガスを流
した後の蓄熱体に燃焼用空気が流れることとなり、燃焼
排ガスの通過で加熱された蓄熱体の熱を燃焼用空気が奪
うことによって熱交換が完了する。そして、流体の流れ
の切り替えは、同じ室・区画に給気用連通孔と排気用連
通孔とが同時に存在することがなく、かつ前方の連通孔
から1つずつ順次前方の室・区画に移り変わるため、排
気用連通孔が蓄熱体の前方の室・区画例えば空気にかか
ってもそれよりも後方の供給用連通孔及び他の排気用及
び給気用連通孔は依然として同じ室・区画内に存在し、
切り替えは始まらない。そして、最前列の排気用連通孔
が空室であった前方の区画に完全に切替わってから、い
ままで最前列の排気用連通孔と連通していた室・区画が
空室となってそこに次の給気用連通孔がさしかかる。こ
のとき、給気用連通孔は、今までの室・区画と新たな室
・区画(空室)との2つの区画に同時に跨り、2つの室
・区画に同時に流体を供給しながら切り替えられるの
で、流体の流れが遮断されることがない。しかも、最前
列の排気用連通孔は給気用連通孔がさしかかった室・区
画よりも1つ前の室・区画に位置するため、排出される
燃焼排ガスと供給される燃焼用空気とが同じ区画内にお
いて混じり合うことがない。
とは、蓄熱体そのものが複数の室に仕切られている場合
は勿論のこと、分配手段によって実質的に複数の室に区
画されている場合の双方を含んでいる。
記載の発明のように、周方向にN(N=n+2、ここ
で、nは2以上の正の整数で常時流体が流れる室数であ
る。)室に均等に区画されて各室内を軸方向に流体が通
過可能とした蓄熱体と、この蓄熱体の中心を貫通して燃
料を噴射する燃料ノズルと、燃焼用空気供給系に接続さ
れる給気室と燃焼ガス排気系に接続される排気室とに環
状仕切壁で区画された2重管状の出入口手段と、前記蓄
熱体と前記出入口手段との間に介在されて前記蓄熱体と
前記出入口手段との間を遮断すると共に前記蓄熱体を前
記給気室に連通させる給気用連通孔と前記蓄熱体を前記
排気室に連通させる排気用連通孔とが数式11で表わさ
れる角度Cの間隔をあけて配置され、
排気室と給気室とを前記蓄熱体のN室のいずれかに順次
連通させる切替手段とから成り、連続的に噴射される燃
料噴流の周りに高温の燃焼用空気を前記蓄熱体から噴射
するようにしている。
記載の発明のように、N室を1ユニットとして総室数Z
(ここで、Z=a・Nで、aはユニット数を示す0を除
く正の整数)の複数ユニットの区画された室に蓄熱体を
周方向に均等に区画すると共に排気用連通孔と給気用連
通孔との間に数式12
のとき、流体の流れの切り替えは、排気用連通孔と給気
用連通孔の双方が同時にそれぞれの前方の空室に移り変
わる。そして、排気用連通孔および給気用連通孔が前方
の室・区画内を完全に占位したとき、いままで排気用連
通孔および給気用連通孔と連通していた室・区画は空室
となる。ここで、排気用連通孔および給気用連通孔が一
度に複数の室・区画と連通する場合、回転方向に向かっ
て最後尾の室・区画が空室となる。このとき、排気用連
通孔および給気用連通孔は、今までの室・区画と新たな
室・区画との2つの区画に同時に跨り、2つの区画に同
時に流体を供給しながら切り替えられるので、流体の流
れが遮断されることがない。しかも、前方の排気用連通
孔は給気用連通孔がさしかかった区画よりも1つ前の区
画に占位するため、排出される燃焼排ガスと供給される
燃焼用空気とが同じ区画内において混じり合うことがな
い。
記載の発明のように燃料ノズルから噴射される燃料と蓄
熱体から噴射される燃焼用空気とがほぼ平行に噴射され
るか、あるいは請求項7記載の発明のように燃料ノズル
が切替手段と同時に回転して蓄熱体から噴射される燃焼
用空気流に向けて側方から常に燃料が噴射されるように
設けられている。
燃料ノズルから燃料を直接炉内へ噴射するように設けら
れることもある。これらの場合、燃焼ノズルの周りから
燃焼排ガスの温度に近い高温の燃焼用空気が瞬間的な減
少や滞りを招くことなく炉内に直接安定して供給され
る。
する請求項5記載の発明の場合、炉内へ噴射された直後
に混合されずに広がり燃焼ノズルおよび空気ノズルから
離れた炉内の随所で混合する。しかし、燃焼用空気は極
めて高温(例えば1000℃近いあるいはそれ以上)で
あることから、混合すれば安定した燃焼を起こす。ま
た、蓄熱体の熱が低下すると、燃料は切り替えずに燃焼
用空気だけを切り替えるとことによって今まで燃焼ガス
を排気していた燃焼用空気供給手段の蓄熱体を利用して
燃焼用空気を供給する。依って、燃焼用空気の供給を切
り替えるだけで交互燃焼と同じ結果を得る。しかも、高
温の燃焼用空気と燃料とが炉内の随所で緩慢燃焼を起こ
し、蓄熱型バーナとしての特性を失うことなくNOxの
発生を従来の蓄熱型バーナよりも大幅に低減できる。
xバーナのように、燃焼用空気流に向けて側方から常に
燃料が噴射される場合、燃料噴流は直進する燃焼用空気
噴流に対し横風噴流となって合流する。このとき、燃焼
用空気噴流中には横風噴流・燃料噴流によって互いに逆
向きの渦領域となる一対の循環流が生じ、燃焼用空気の
噴流内部に燃料噴流を取り込む。その後、2つの渦領域
それぞれの内部に生じた大小複数の渦塊によって燃焼用
空気噴流の高濃度域が複雑に断面内に拡散されると同時
に噴流中央部に取り込まれた燃料噴流も分散されて拡散
される。即ち、燃料噴流が燃焼用空気噴流の中に取り込
まれた後、次第に噴流内部全体に広がり、高温の燃焼用
空気と混合されて燃焼用空気噴流内で燃焼する。その
間、燃焼用空気と混合される燃料噴流の表面で燃焼が起
こりNOxを発生させるが、そのNOxは、循環流によ
って燃料噴流中に取り込まれ急速に還元される。したが
って、燃料噴流が高温の燃焼用空気噴流に取り込まれて
燃焼用空気噴流内部で拡散して燃焼するので、発生NO
xが更に燃料噴流中に取り込まれて還元され、NOxが
著しく低減する。
ら6のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバーナにおい
て、蓄熱体の炉内側の出口に、互いに独立しかつ蓄熱体
の区画された各室毎に連通したノズルを配置している。
この場合、切替手段の回転によって燃焼排ガスと燃焼用
空気とが流れる蓄熱体の区画が切り替えられると、燃焼
用空気が噴射されるノズルが順次円周方向に移される。
したがって、ノズルから直接炉内へ燃焼用空気が噴射さ
れると、炉内において火炎の位置が円周方向に回転して
非定在火炎を形成する。しかも、ノズルで燃焼用空気の
運動量が制御され、所定の形状及び性状の火炎が形成さ
れる。独立したノズルからそれぞれ炉内に直接燃焼用空
気が噴射され、かつそれが燃焼ノズルの周囲で円周方向
に回転するように場所を移し、炉内で形成される火炎が
円周方向に回転する非定在火炎を形成することができ
る。したがって、非常に高温の火炎の場合でもバーナ周
辺に配置される被加熱物例えば水管ボイラのチューブな
どの過熱を回避できる。しかも、ノズルの開口の大きさ
を変えることによって燃焼用空気の炉内への噴射速度
(運動量)を自由にコントロールすることができ、火炎
の形状及び性状を変えることができる。
ら6のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバーナにおい
て、蓄熱体と燃料ノズルの前方に流路断面積を先端側へ
向けて絞るバーナスロートを形成し、かつこのバーナス
ロートの奥と炉内とを連通して炉内排ガスをバーナスロ
ートの奥に直接導入するバイパス孔を設けたバーナタイ
ルを設置するようにしている。この場合、蓄熱体から噴
射する燃焼用空気の噴射エネルギーによって、炉内の高
温の燃焼排ガスの一部が燃焼用空気に随伴されてバーナ
スロート内へ吸引される排ガス再循環を起こすので、N
Oxを低減させると共に燃焼ガスの容量を増大させて炉
内奥まで燃焼ガスを到達させ得る。
ら6のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバーナにおい
て、蓄熱体の炉内側の出口に互いに独立しかつ蓄熱体の
区画される各室毎に連通したノズルを設けると共にこれ
らノズルと燃料ノズルの前方に単一のバーナスロートを
形成しかつ炉内とバーナスロートの奥のノズルの出口付
近とを連通して炉内排ガスをバーナスロートの奥に直接
導入するバイパス孔を周囲に複数設けたバーナタイルを
配置するようにしている。この場合、ノズルの開口の大
きさを変えることで、燃焼用空気の噴射速度(運動量)
を自由にコントロールすることができ、火炎の形状及び
性状を変えることができる。例えば勢いの強い火炎とし
たり、勢いのない弱い火炎とできる。
から7のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバーナにおい
て、燃料ノズルが燃料を直接炉内へ噴射させるようにし
ている。
から10のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバーナにお
いて、給気室に連通して燃焼用空気を通過させる室より
も排気室に連通して燃焼排ガスを通過させる室を多くす
るようにしている。この場合、燃焼用空気の噴射速度に
比べて排気速度を極めて低速にし、燃焼用空気が噴射直
後に排気系へ流れ込むショートパスを少なくすることが
できる。
から11のいずれかに記載の低NOxバーナにおいて、
蓄熱体は、該蓄熱体と切替手段との間にそれぞれ周方向
にa・N(ここで、aはユニット数である)室に区画さ
れ軸方向に流体が通過可能とした分配手段を設けること
によって、a・N室に区画されるようにしている。
は、請求項13から16のいずれかに記載されているよ
うに、軸方向に連通したセル孔を多数有するハニカム状
であることが好ましいが、これに特に限定されず、パイ
プ形状の蓄熱材料を軸方向に流体が通過するように径方
向に多数配列して成る蓄熱体、あるいは平板あるいは波
板形状の蓄熱材料を放射状に多数配列して成る蓄熱体、
若しくは互いに独立させてa・N室に区画され軸方向に
流体が通過可能としたケーシング内に蓄熱材料のブロッ
クないし小片を充填して成る蓄熱体であっても実施可能
である。いずれの場合にも、燃焼用空気と排ガスとが蓄
熱体内で混合することがない。
づいて詳細に説明する。
実施例を原理図で示す。この蓄熱型低NOxバーナは、
従来の拡散燃焼で用いられる300℃〜400℃程度の
燃焼用空気よりもはるかに高温(例えば800℃程度以
上、好ましくは1000℃〜1100℃程度の熱風)の
燃焼用空気Aと燃料Fとを別々に炉内35に噴射させて
燃焼させるようにしたものである。更に具体的には、本
実施例の蓄熱型低NOxバーナは、燃料Fを炉内35に
噴射する燃料ノズル31を蓄熱体1の中心に貫通させ、
燃料噴流の周りからほぼ平行に高温とされた燃焼用空気
Aを噴射させるようにしている。ここで、燃焼用空気A
は蓄熱体1の燃焼ガスを排気した箇所に通して高温とさ
れる。また、蓄熱体1を通して炉内35に噴射される燃
焼用空気Aの量はほぼ全量であって、燃焼用空気Aの一
部(通常数%程度)が常温のまま燃料ノズル31の冷却
用空気として、燃料用ノズル31とその周りの蓄熱体1
との隙間24から炉内35に噴射される場合もある。し
かし、実質的にはほぼ全量となる燃焼用空気Aが蓄熱体
1を経て高温にされてから炉内35に噴射されていると
言える。
供給と燃焼排ガスEの排気とを図るシステムは、基本的
には、周方向に3室以上、例えばN(N=n+1、ここ
で、nは2以上の正の偶数で常時流体が流れる室数であ
る。)室に均等に区画され各室内を軸方向に流体が通過
可能とした蓄熱体1と、燃焼用空気供給系33に接続さ
れる給気室6aと燃焼ガス排気系34に接続される排気
室6bとを有する出入口手段6と、この出入口手段6と
蓄熱体1との間に介在されて蓄熱体1と出入口手段6と
の間を遮断すると共に連続的あるいは間欠的に回転して
出入口手段6の排気室6bと給気室6aとをN室に区画
された蓄熱体1の室のいずれかに順次に連通させる切替
手段3とから構成されている。蓄熱体1は、それ自体が
あるいはその上流側に配置される分配手段などによっ
て、少なくとも3室以上に区画されている。ここで、蓄
熱体1は周方向に均等に区画されることが好ましい。こ
の場合、燃焼用空気が流れる蓄熱体1の区画・室を切り
替えても燃焼用空気の噴射量及び噴射速度を一定にして
燃焼を安定させることができる。しかし、蓄熱体の区画
・室の大きさは厳密に等しく形成される必要はなく、燃
焼性に影響を与えない程度のばらつきがあってもかまわ
ない。
定されるものではないが、燃焼排ガスのように1000
℃前後の高温流体と燃焼用空気のように20℃前後の低
温流体との熱交換には、例えばコージライトやムライト
等のセラミックスを材料として押し出し成形によって製
造されるハニカム形状のものの使用が好ましい。また、
ハニカム形状の蓄熱体1は、セラミックス以外の素材例
えば耐熱鋼等の金属で製作しても良い。また、500〜
600℃前後の中高温では、セラミックスよりも比較的
安価なアルミニウムや鉄、銅などの金属の使用が好まし
い。尚、ハニカム形状とは、本来六角形のセル(穴)を
意味しているが、本明細書では本来の六角形のみならず
四角形や三角形のセルを無数にあけたものを含む。ま
た、上述の如く一体成形せずに管などを束ねることによ
ってハニカム形状の蓄熱体1を得るようにしても良い。
本実施例の場合、蓄熱体1はその手前に配置された分配
室2によって周方向に総数Z(a・N)の室に区画され
ている。例えば、図1に示す実施例の場合、仕切り8に
よって3室9a,9b,9cに区画された分配室2によ
って、蓄熱体1内が図3に示すように流体が流れない空
室10と燃焼排ガスを流す室11と燃焼用空気を流す室
12との3室に区画される。即ち、蓄熱体1そのもの
は、1つ1つが独立した流路を構成するセルの集合から
成るハニカム形状を成していることから、分配室2によ
って仕切られた範囲が1つの区画された室を形成するこ
ととなる。分配室2を設ける場合、連通孔4,5を経て
流入する流体を分散させて蓄熱体1の全域に均一に分流
させることができる。また、蓄熱体1の形状も特に図示
のハニカム形状に限定されず、図10の(A)及び
(B)に示すように、平板形状や波板形状の蓄熱材料2
7を筒状のケーシング28内に放射状に配置したり、図
10の(C)に示すように、パイプ形状の蓄熱材料27
を軸方向に流体が通過するように筒状のケーシング28
内に充填したものであっても良い。更には、本実施例で
は分配室2によって単一の蓄熱体1が実質的にZ室に区
画されているが、これに特に限定されるものではなく、
蓄熱体1そのものをa・N室に区画形成しても良い。例
えば、図10の(D)に示すように隔壁29によって周
方向にa・N室に区画形成され、軸方向に流体が通過可
能とした筒状のケーシング28を用意し、これの各室に
球状、短管、短棒、細片、ナゲット状、網状などの蓄熱
材料27の塊りを充填することによって構成されたもの
でも良い。コージライトやムライトなどよりもはるかに
高温で使用可能なSiN等の蓄熱材料27を使用する場
合には、複雑なハニカム形状に成形することは容易では
ないが、単純なパイプ形状や棒、ボールなどに成形する
ことは容易である。そこで、図10の(C)や(D)に
示すような蓄熱体構造の採用が好ましい。
焼用空気を流す室(以下給気用の室という)12と燃焼
排ガスを流す室(以下排気用の室という)11とを1組
として最低1組に1つの空室(流体が流れない室)10
を組み合わせたものであり、n=2のとき即ちN=n+
1より3を最低室数とする。そして、排気用の室11と
給気用の室12とを組にして、例えば図6には2組の排
気用の室11-1,11-2と給気用の室12-1,12-2と
を組み合わせた例を示しているが、このようにして何組
でも組み合わせ可能である。また、N個の室を1ユニッ
トとして複数ユニットを形成することも可能である。即
ち、室の総数Zは、Z=a・Nで表される(ここで、a
はユニット数を示す0を除く正の整数)。この場合、各
ユニットとユニットとの間に空室が位置するように各連
通孔4,5の位置が設定されている。このようにして、
N室を1ユニットとして総室数Zの複数ユニットの室を
蓄熱体1に形成することも可能である。この関係を図5
に例示する。尚、図5では作図の便宜上、排気用連通孔
4と給気用連通孔5の位置関係や大きさについては正確
に表されていない。
の仕切壁7によって、燃焼用空気供給系33と接続され
る給気室6aと排気系統34と接続される排気室6bと
に区画されている。本実施例の場合、仕切壁7の内側に
供給室6a、外側に排気室6bが形成されている。本実
施例の場合、切替手段3は出入口手段6と分配室2の間
で単独に切替手段3と共に回転するように設けられてい
る。例えば、図2に示すように、出入口手段6は外筒部
13aと切替手段3の支持環23の間に軸受部材15を
介在させて切替手段3を回転自在に保持している。そし
て、出入口手段6と切替手段3の間には流体が漏洩しな
いようにシール部材16,17が設けられている。
をそれぞれ対応する蓄熱体1の室・区画12,11にの
み連通させる切替手段3は、流路と直交する円板から成
り、蓄熱体1のある1つの区画と供給室6aとを連通さ
せる給気用連通孔5と、1つの区画と排気室6bとを連
通させる排気用連通孔4とをa・n/2個ずつ有してい
る。例えば、図1の場合にはnは2、aは1であるか
ら、1個ずつの給気用連通孔5と排気用連通孔4とを有
している。そして、この排気用連通孔4と給気用連通孔
5とは、同じ室・区画に給気用連通孔5と排気用連通
孔4とが同時に存在し得ないこと、空室10の次の室
・区画に位置する最前列の連通孔から順次1つずつ前方
の室・区画に移り変わること、給気用連通孔及び排気
用連通孔4の大きさは、半径方向に互いに重ならないよ
うにn個を配置したときに1室に全てが同時に収まる大
きさであること、の3条件を満たすことが必要である。
即ち、排気室6bと蓄熱体1の排気用の室11とを連通
させる排気用連通孔4と給気室6aと蓄熱体1の給気用
の室12とを連通させる給気用連通孔5とを交互にn/
2個ずつ配置し、かつ数式13で表される角度αの間隔
をあけて排気用連通孔4と給気用連通孔5とが配置さ
れ、
14の関係を
60°/nに設定することが好ましい。このとき、各排
気用連通孔4と給気用連通孔5とが等間隔に配置される
ため、各連通孔の位置設計と穿孔作業が容易となる。
数Zの室のうち常時流体が流れることのないa個の空室
10を各ユニットの間に形成し、かつ数式15の関係を
有する
置され、かつ排気用連通孔4と給気用連通孔5と大きさ
が数式16
(A)に示すように、排気用連通孔4-1,4-2と給気用
連通孔5-1,5-2とが交互に2個ずつ配置されている。
そして、回転方向最前列の排気用連通孔4-1と給気用連
通孔5-2との間に連通孔のない空室10が形成されてい
る。この場合、図6の(B)に示すように、全ての給気
用連通孔5-1,5-2と排気用連通孔4-1,4-2とを1つ
の室に集めたと仮定すると、半径方向において重ならな
いで全てが1室内に収容される。このとき、給気用連通
孔5-1,5-2と排気用連通孔4-1,4-2とはほぼ同じ大
きさ同じ形状の孔に設定されているが、これに特に限定
されるものではなく、給気用と排気用とで大きさや形状
を変更しても良いし、必要であれば連通孔1つ1つ毎に
大きさや形状を変更しても良い。
4-n及び給気用連通孔5,5-1,5-2,…,5-nの孔形
状は、図3に示す円形に特に限定されず三角形や矩形、
楕円形、長方形は言うに及ばず図4に示す非対称な形状
であっても実施可能である。一般に燃焼用空気の量と燃
焼排ガスの量とがほぼバランスする関係に設定される
が、場合によっては一方の連通孔を他方の連通孔よりも
大きめに設定されることもある。または、排気用連通孔
4と給気用連通孔5とをほぼ同じ大きさとする場合に
は、燃焼により膨れ上がった分の燃焼ガスは蓄熱体1を
通さずに炉外へ排出し、他の熱処理設備や対流熱交換
器、エコノマイザー、加熱設備などに供給して熱源とし
て利用するようにすることが好ましい。尚、円形以外の
形状の連通孔であっても、前述の数式13〜16の関係
は成立する。β1 は切替手段3の回転中心Oから排気用
連通孔4に外接する中心角であり、β2 は切替手段3の
回転中心Oから吸気用連通孔5に外接する中心角であ
る。
4-1と給気用連通孔5-1の間の角度αは、蓄熱体1の同
じ室・区画に同時に連通することがないように設定され
ている。したがって、最前列の排気用連通孔4-1を基準
としたとき、最前列の排気用連通孔4-1が仕切り8に差
しかかったとき、隣室の給気用連通孔5-1は仕切り8か
ら少なくとも排気用連通孔4-1の分だけ離れた位置に存
在し、更に隣の室の排気用連通孔4-2は同室の仕切り8
から少なくとも排気用連通孔4-1と給気用連通孔5-1分
だけ離れた位置に存在し、更に4番目の室の給気用連通
孔5-2は同室の仕切り8から少なくとも排気用連通孔4
-1と給気用連通孔5-1及び排気用連通孔4-2の3つの孔
分だけ離れた位置に存在する。即ち、図6の(A)に示
すように、最前列の排気用連通孔4-1が前方の空室10
内に差しかかるとき、同室11-1の隣室(1つ後の室)
12-1との仕切り8には給気用連通孔5-1は達しておら
ず、最前列の排気用連通孔4-1のみが前方の空室10に
跨るようにして2室同時に連通する。そして、最前列の
排気用連通孔4-1が空室10であった前方の室内に完全
に切り替えられたときに、今まで最前列の排気用連通孔
4-1が存在していた室11-1が空室となり、そこに後方
の隣室12-2の給気用連通孔5-1が差しかかり、2列目
の給気用連通孔5-1のみが2室11-1,11-2に跨るよ
うにして空室となった室11-1内に移る。このようにし
て、3列目の排気用連通孔4-2、4列目の給気用連通孔
5-2が順次前方の室に移され、流体の流れが切り替えら
れる。即ち、切替手段3の回転方向とは逆方向に空室1
0が相対的に回転移動するようにして排気と給気とが切
り替えられる位置関係に排気用連通孔4-1,4-2と給気
用連通孔5-1,5-2とが配置されている。
口手段6と軸受手段15によって回転自在に支持されて
いる。そして、駆動機構によって連続的あるいは間欠的
に回転可能に設けられている。駆動機構は特に限定され
るものではないが、例えば本実施例の場合、ディスク状
の切替手段3の周縁にギア22を形成し、これと噛合す
るドライブギア20を有するモータ21を切替手段3の
周りに配置しモータ駆動するように設けられている。勿
論、これに限定されるものではなく、切替手段3の周縁
に圧接される摩擦車によって回転駆動させるようにして
も良い。尚、蓄熱体1と分配室2とを収容するケーシン
グ13bと切替手段3との間、並びに切替手段3と分配
室2との間にはシール材18および19が介在され、シ
ールされている。
いないが押し込みファンと誘引ファンに接続されてい
る。また、立ち上げ用の点火バーナ37が必要に応じて
設置されている。
内35に直接露出ないし突出するように配置されてい
る。燃料ノズル31と蓄熱体1との間には僅かな隙間2
4が設けられ、燃焼用空気の一部が冷却用流体として流
されている。勿論、この冷却用の空気は場合によっては
流さない。更に具体的には、この燃料ノズル31は、出
入口手段6の中心、切替手段3の中心、分配室2の中心
及び蓄熱体1の中心を貫通して噴射口(図示省略)が炉
内35あるいはバーナスロート32内に突出するように
設置され、ケーシング13aなどで支持されている。こ
こで、噴射口は先端の中心に軸方向に開口している。
には、流路断面積を先端側へ向けて絞り、周囲に燃焼排
ガスが通過し排出できる複数の排気孔としてバイパス孔
25を設けたバーナスロート32が設置されている。こ
のバーナスロート32は必ず設置されているものではな
いが、該バーナスロート32の存在によって蓄熱体1か
ら噴射される燃焼用空気Aの放散を防ぐと共に、燃焼用
空気の噴射エネルギーによってバイパス孔25から燃焼
排ガスを吸引して燃料噴流の周囲に排ガス再循環を起こ
させ、燃料噴流中に生成する炭化水素ラジカルによって
NOxを低減させ得る。また、バイパス孔25を経てバ
ーナスロート32内に吸引された燃焼排ガスの一部は燃
焼用空気に随伴されて燃焼ガスの容量を増大させる。し
たがって、燃焼ガスをより遠くまで勢いよく到達させ得
る。
のようにして低NOx燃焼を実現できる。
図3に基づいて詳しく説明すると次のようなものであ
る。まず、出入口手段6の給気室6aに燃焼用空気Aが
導入されると、この燃焼用空気Aは給気用連通孔5を経
て分配室2の第2の室9bに流入し、更に該当する蓄熱
体1の室・区画12に流入する。このとき、蓄熱体1の
該当する区画・室は切替前に通過していた高温ガス・燃
焼排ガスEの熱によって加熱されているため、通過する
燃焼用空気Aは蓄熱体1の熱を奪って高温即ち当該蓄熱
体1を加熱した燃焼ガスの温度近くの高温とされる。そ
して蓄熱体1の中央に配置された燃料ノズル31の周り
から、炉内35へ直接1000℃程度の高温となった燃
焼用空気Aを燃料Fとほぼ平行に噴射する。他方、出入
口手段6の排気室6bに排気用連通孔4を介して連通さ
れた蓄熱体1の該当する区画11には、排気系34の誘
引ファンの働きによって炉内35の燃焼排ガスFが導入
される。そして、この蓄熱体1の区画11部分を加熱す
ることによって温度が下がった燃焼排ガスは分配室2の
第1の室9aに流入してから排気用連通孔4を経て排気
室6bに排出される。
計回転方向へ連続的にあるいは間欠的に回転させると、
まず排気用連通孔4が左隣りの分配室の第3の室9cに
かかり、第1の室9aと第3の室9cとが同時に排気室
6bと連通する。したがって、炉内の燃焼排ガスEは蓄
熱体1の第1の区画と第3の区画(図3に符号10で示
された部分)とを通過してから分配室2の第1の室9a
と第3の室9cとに流入してこれら両室9a,9cに排
気用連通孔4を介して接続されている排気室6bに流出
する。そして排気される。その後、排気用連通孔4が完
全に第3の室9c(図3において符号10で示される空
室であった部分)に切り替えられてから、第2の室9b
に占位していた給気用連通孔5が第1の室9a(図3に
おいて符号11で示される室部分)に切り替えられ、第
2の室9b(図3において符号12で示される室)で区
画される領域が空室となる。換言すれば、今まで流体が
流されていなかった空室10に燃焼排ガスEが流され、
今まで燃焼排ガスEが流されていた室11に燃焼用空気
Aが流され、更に燃焼用空気Aが流されていた室12に
は流体が流されない。依って、燃焼排ガスEの熱によっ
て蓄熱体1が加熱され、加熱された蓄熱体1を通過する
燃焼用空気Aが蓄熱体1の熱によって温められる。この
とき、流体の流れの切替は、空室10を利用して2室に
跨ったときにもそれぞれの室と連通させながら行うの
で、流体の流れが途絶えることがない。そして、燃焼排
ガスEの次に燃焼用空気Aと順次流れを途切らすことな
く切り替えられる。したがって燃焼用空気Aは、加熱さ
れた蓄熱体1を通って排ガス温度に近い高温例えば10
00℃程度の熱風となって炉内35へ供給される。
用空気Aと燃料ノズル31から噴射される燃料Fとは別
々に炉内35に噴射され、炉内35に広がりつつ燃焼す
る。このとき、燃焼用空気Aと燃料Fはその流速を急速
に低下させかつ混合領域を広範囲に拡大していることか
ら、本来は燃焼し難い条件である。しかし、燃焼用空気
Aそのものが1000℃程度の高温であるため、このよ
うな条件でも容易に燃焼する。即ち、緩慢燃焼する。こ
の緩慢燃焼はNOxの発生が少ない。この緩慢燃焼によ
って発生する燃焼ガスは前述した如く炉内35での熱利
用の後、蓄熱体1の一部の領域を通過して炉外に排出さ
れる。ここで、蓄熱体1の切替は、例えば20秒〜90
秒、好ましくは10秒程度の間隔で行うか、あるいは蓄
熱体1を経由して排出される燃焼ガスが所定の温度例え
ば200℃程度となったときに行う。
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、切替手段3は空室を形成するための部分を
除くほとんどの領域に各連通孔を形成しても良い。
す。この実施例の切替手段3は、排気用連通孔4と給気
用連通孔5とをN室に区画された蓄熱体1の各室のほぼ
全域を占める大きさの孔とし、燃焼排ガスEを流す室と
燃焼用空気Aを流す室との間に少なくとも1室以上の空
室を区画できるような配置関係がとられたものである。
即ち、蓄熱体1は、前述の実施例と同様に分配室2によ
る区画あるいは蓄熱体そのものの区画によって、周方向
にN(N=n+2、ここで、nは2以上の正の整数で常
時流体が流れる室数である。)室に均等に区画され、各
室内を軸方向に流体が通過可能とされている。ここで、
蓄熱体1に区画される室の数は燃焼用空気を流す給気用
の室12と燃焼排ガスを流す排気用の室11とを1組と
して最低1組に2つの空室(流体が流れない室)10,
10を組み合わせたものであり、4室・区画を最低室数
・区画数とする。排気用の室11と給気用の室12とは
同数である必要はなく、場合によっては図9に示すよう
に、排気用の室11の数よりも給気用の室12の数を多
くしたり、あるいはその逆とすることも可能である。こ
の場合、排気量と空気量との比率が異なる場合に、それ
ぞれの比率ごとに利用する蓄熱体の伝熱面面積を変える
ことができ、適正な熱収支を保つことができるといった
利点がある。また、複数の室・区画が1つの連通孔によ
って同時に流体が流れるようにしても良い。例えば図7
あるいは図8に示すように、2つないし3つ、あるいは
それ以上の数の室・区画が同時に1つの連通孔に繋がる
ようにしても良い。この場合、切り替えに必要な空室の
大きさが小さくなり、切替時間を短くすることができ
る。更に、N個の室を1ユニットとして複数ユニットを
形成することも可能である。即ち、室の総数Zは、Z=
a・Nで表される(ここで、aはユニット数を示す0を
除く正の整数)。この場合、1つの空室10を介在させ
て1群の排気用の室11と給気用の室12とが交互に配
置されるように各連通孔4,5の位置が設定される。こ
の関係を図8および図9に例示する。尚、図8および図
9では作図の便宜上、燃料ノズル31が図示されていな
い。
るいは2つ以上の室・区画12,12-1,12-2,…,
12-nと供給室6aとを連通させる給気用連通孔5と、
1つあるいは2つ以上の室・区画11,11-1,1
1-2,…,11-nと排気室6bとを連通させる排気用連
通孔4とをユニット数aだけ有している。例えば、図7
の場合にはユニット数aは1であるから、1個ずつの給
気用連通孔5と排気用連通孔4とを有している。そし
て、この排気用連通孔4と給気用連通孔5とは、その間
に相互に少なくとも1室以上の空室10を区画できるよ
うな配置関係を満たすことが必要である。即ち、1ユニ
ットの場合、給気用連通孔5と排気用連通孔4とが数式
17
こで、角度Cは、空室分の角度、即ち(360°/(n
+2))よりも僅かに大きく設定することが好ましい。
この場合には、給気と排気の混合を完全に防いで尚かつ
圧損を最小限に抑えることができる。また、複数ユニッ
トを設ける場合には、排気用連通孔4と給気用連通孔5
との間に数式18
排気用連通孔4と給気用連通孔5とが交互に配置され
る。
流体の流れの切り替えは、排気用連通孔4と給気用連通
孔5の双方が同時にそれぞれの前方の空室10,10に
移り変わることによって行われる。そして、排気用連通
孔4および給気用連通孔5が空室であった前方の室・区
画内を完全に占位したとき、いままで排気用連通孔4お
よび給気用連通孔5と連通していた室・区画はそれぞれ
空室となる。例えば図7に示す1ユニット8室のケース
を例に挙げて説明すると、回転方向の最後尾の室・区画
11-3,12-3が空室となる。このとき、排気用連通孔
4および給気用連通孔5は、今までの室・区画11-1,
11-2,11-3および12-1,12-2,12-3と新たな
室・区画10,10との4つの区画に同時に跨るが、複
数の区画に同時に流体を供給しながら切り替えられると
共に空室10を利用しているので、流体の流れが遮断さ
れることがないことは勿論のこと、前方の排気用連通孔
4は給気用連通孔5がさしかかった区画よりも1つ前の
区画に占位するため、排出される燃焼排ガスと供給され
る燃焼用空気とが同じ区画内において混じり合うことが
ない。
燃料ノズル31を溶接着けなどで一体に回転する構造に
する一方、燃料ノズル31の燃料噴孔23を切替手段3
の給気用連通孔5の半径方向に向けて設け、切替手段3
と燃料ノズル31を同時に回転させて常に空気流A中に
燃料Fを噴射することも可能である。この場合、燃料噴
流は直進する燃焼用空気噴流に対し横風噴流となって合
流する。このとき、燃焼用空気噴流中には横風噴流・燃
料噴流によって互いに逆向きの渦領域となる一対の循環
流が生じ、燃焼用空気の噴流内部に燃料噴流を取り込
む。その後、2つの渦領域それぞれの内部に生じた大小
複数の渦塊によって燃焼用空気噴流の高濃度域が複雑に
断面内に拡散されると同時に噴流中央部に取り込まれた
燃料噴流も分散されて拡散される。即ち、燃料噴流が燃
焼用空気噴流の中に取り込まれた後、次第に噴流内部全
体に広がり、高温の燃焼用空気と混合されて燃焼用空気
噴流内で燃焼する。その間、燃焼用空気と混合される燃
料噴流の表面で燃焼が起こりNOxを発生させるが、そ
のNOxは、循環流によって燃料噴流中に取り込まれ急
速に還元される。
蓄熱型低NOxバーナは、図2に示すバーナの蓄熱体1
の出口側(炉内35側)に蓄熱体1の区画された室数N
と同数の独立したノズル38,…,38が設置されてい
る。このノズル38,…,38はそれぞれバーナスロー
ト32内に開口されている。本実施例の場合、ノズル3
8,38はバーナスロート32と一体的に形成されてい
る。しかし、これに特に限定されるものではなく、別部
材によってノズル38,…,38とバーナスロート32
とを形成しても良い。バーナスロート32には、炉内3
5の燃焼排ガスを排出するための複数のバイパス孔25
が設けられている。このバイパス孔25は、好ましくは
各ノズル38毎に設けられている。尚、ノズル38,
…,38は、その後端側が蓄熱体1の室・区画10,1
1,12の領域に占位する大きさに広げられ、先端側が
所望の大きさに絞られている。このノズル38,…,3
8の開口の大きさを変えることで、燃焼用空気の噴射速
度(運動量)を自由にコントロールすることができ、火
炎の形状及び性状を変えることができる。例えば勢いの
強い火炎としたり、勢いのない弱い火炎とできる。
蓄熱型低NOxバーナは、図12の実施例のバーナのバ
ーナスロート32部分を除き、蓄熱体1の各区画・室と
接続されたノズル38,…,38を直接炉内35に臨ま
せ、各ノズル38,…,38から直接炉内35へ燃焼用
空気を噴射させる一方、燃焼排ガスをノズル38から蓄
熱体1内へ吸引させるようにしたものである。
替手段3の連続的あるいは間欠的な回転によって、独立
したいずれか1つのノズル38から燃焼用空気が噴射さ
れる一方、いずれか1つのノズルを経て燃焼排ガスが蓄
熱体1側へ吸引される。そして、燃焼用空気と燃焼排ガ
スとの蓄熱体1への流れの切替えは、切替手段3の回転
によって行われているため、順次隣のノズル38へと移
る。したがって、図14の(A)〜(C)に示すように
燃焼用空気が噴射する位置が順次円周方向に移り変わ
り、炉内35で火炎位置が常時円周方向に回る非定在火
炎を形成する。このような非定在火炎は、バーナ周辺に
被加熱物を設置する場合、例えば水管ボイラなどに利用
する場合、非常に高温の火炎でもチューブが過熱するこ
とを回避できる。
部材によって形成されているが、こくに特に限定され
ず、六角形、四角形あるいは三角形などの2重筒状体で
形成しても良い。また、上述の実施例はバーナシステム
の最少単位を示すもので、炉体に2以上のバーナシステ
ムを配置することもある。
の蓄熱型低NOxバーナは、排気系と給気系とを周方向
にN室に区画された蓄熱体の室のいずれかに順次連通さ
せて蓄熱体の中心を貫通する燃料ノズルから炉内に連続
して燃料を噴射し、その周りに場所を移して絶えず高温
の燃焼用空気を蓄熱体から炉内に噴射するようにしてい
るので、燃料を噴射し続けながら燃焼用空気を切り替え
るだけで交番燃焼と同様の効果が得られると共に燃料を
切り替えるための設備や噴射タイミングを調整するため
の制御装置などを必要としない。更に燃焼用空気及び燃
焼排ガスが通過する室は空室を利用して切り替えられる
ため、切替時に燃焼用空気が低減したり滞ることがな
く、安定した燃焼が確保できる。加えて、燃料ノズルは
途切れることなく噴射する燃料によって冷却されるた
め、焼損や燃料コーキングの虞がない上に配置位置や構
造等が複雑とならずに済む。また、本発明の蓄熱型低N
Oxバーナは、高温空気の切り替えが連続して行われる
ので、空気過剰率を必要最低限に設定しても、炉内が酸
素不足になることがなく、安定した燃焼を持続してCO
発生量を最少に抑えることができる。そこで、理論空気
量付近の低空気過剰率としても、燃焼排ガスの温度に近
い極めて高温の燃焼用空気と燃料とが炉内で緩慢燃焼を
起こし、NOxの発生を少なくして完全燃焼させ得る。
いて、燃料ノズルから噴射される燃料と蓄熱体から噴射
される燃焼用空気とをほぼ平行に噴射すれば、高温の燃
焼用空気と燃料とが炉内の随所で緩慢燃焼を起こし、蓄
熱型バーナとしての特性を失うことなくNOxの発生を
従来の蓄熱型バーナよりも大幅に低減できる。
いて、燃料ノズルを切替手段と共に回転させて蓄熱体か
ら噴射される燃焼用空気流に向けて側方から常に燃料を
噴きつければ、燃料噴流が高温の燃焼用空気噴流に取り
込まれて燃焼用空気噴流内部で拡散して燃焼するので、
発生NOxが更に燃料噴流中に取り込まれて還元され、
NOxが著しく低減する。
は連続して行われるので、空気過剰率を必要最低限に設
定しても、炉内が酸素不足になることがなく安定した燃
焼を持続し、CO発生量を最少に抑えることができる。
いて、蓄熱体の炉内側の出口に、互いに独立しかつ蓄熱
体の区画される各室毎に連通したノズルを設ければ、独
立したノズルからそれぞれ炉内に直接燃焼用空気が噴射
され、かつそれが燃焼ノズルの周囲で円周方向に回転す
るように場所を移し、炉内で形成される火炎が円周方向
に回転する非定在火炎を形成することができる。したが
って、非常に高温の火炎の場合でもバーナ周辺に配置さ
れる被加熱物例えば水管ボイラのチューブなどの過熱を
回避できる。しかも、ノズルの開口の大きさを変えるこ
とによって燃焼用空気の炉内への噴射速度(運動量)を
自由にコントロールすることができ、火炎の形状及び性
状を変えることができる。
いて、蓄熱体と燃料ノズルの前方に流路断面積を先端側
へ向けて絞るバーナスロートを形成し、かつ該バーナス
ロートの奥と炉内とを連通して炉内排ガスをバーナスロ
ートの奥に直接導入するバイパス孔を設けたバーナタイ
ルを設置すれば、蓄熱体から噴射する燃焼用空気の噴射
エネルギーによって高温の燃焼ガスの一部が燃焼用空気
に随伴される。また、蓄熱体の炉内側の出口に互いに独
立しかつ蓄熱体の区画される画室毎に連通したノズルを
設けると共にこれらノズルと燃料ノズルの前方に単一の
バーナスロートを形成しかつ炉内とバーナスロートの奥
のノズルの出口付近とを連通して炉内排ガスをバーナス
ロートの奥に直接導入するバイパス孔を周囲に複数設け
たバーナタイルを配置した場合にも、蓄熱体から噴射す
る燃焼用空気の噴射エネルギーによって高温の燃焼ガス
の一部が燃焼用空気に随伴される。これらの場合には、
いずれも排ガス再循環を起こしてNOxを低減させると
共に燃焼ガスの容量を増大させて炉内奥まで燃焼ガスを
到達させ得る。
す斜視図である。
す断面図である。
明図である。
明図である。
室数Nを示す一覧図である。
連通孔との関係を示す図で、(A)は全ての連通孔の配
置図、(B)は1室に全孔を集めた状態の説明図であ
る。
室の配置を示す一覧図である。
における流体が流れる室数nとユニット数aとの関係で
室の配置を示す一覧図である。
は放射状に板を配置したタイプ、(B)は放射状に波板
を配置したタイプ、(C)はパイプを束ねたタイプ、
(D)は蓄熱材料をN室に区画されたケーシング内に充
填したタイプを示す。
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
NOxバーナにおいて火炎が円周方向に回転する動作
(A)〜(C)の説明図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 周方向にN(N=n+1、ここで、nは
2以上の正の偶数で常時流体が流れる室数である。)室
に均等に区画されて各室内を軸方向に流体が通過可能と
した蓄熱体と、この蓄熱体の中心を貫通して燃料を噴射
する燃料ノズルと、燃焼用空気供給系に接続される給気
室と燃焼ガス排気系に接続される排気室とに環状仕切壁
で区画された2重管状の出入口手段と、前記蓄熱体と前
記出入口手段との間に介在されて前記蓄熱体と前記出入
口手段との間を遮断すると共に前記蓄熱体を前記給気室
に連通させる給気用連通孔と前記蓄熱体を前記排気室に
連通させる排気用連通孔とが交互にn/2個ずつ配置さ
れ、連続的あるいは間欠的に回転して前記出入口手段の
排気室と給気室とを前記蓄熱体のN室のいずれかに順次
連通させる切替手段とから成り、かつ前記排気用連通孔
と給気用連通孔とが数式1で表わされる角度αの間隔を
あけて配置され、 【数1】 更に前記給気用連通孔及び排気用連通孔の大きさが数式
2の関係を 【数2】 満足する大きさとし、連続的に噴射される燃料噴流の周
りに高温の燃焼用空気を前記蓄熱体から噴射することを
特徴とする蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項2】 前記N室を 1ユニットとして総室数Z
(ここで、Z=a・Nで、aはユニット数を示す0を除
く正の整数)の複数ユニットの室に前記蓄熱体を周方向
に均等に区画すると共に総数Zの室のうち常時流体が流
れることのないa個の空室を1ユニットを構成するN室
と他のユニットのN室との間に配置し、かつ前記排気用
連通孔と給気用連通孔との配置角度αが数式3の関係を
有し、 【数3】 かつ前記排気用連通孔と給気用連通孔との大きさが数式
4で示される関係を 【数4】 満足することを特徴とする請求項1記載の蓄熱型低NO
xバーナ。 - 【請求項3】 周方向にN(N=n+2、ここで、nは
2以上の正の整数で常時流体が流れる室数である。)室
に均等に区画されて各室内を軸方向に流体が通過可能と
した蓄熱体と、この蓄熱体の中心を貫通して燃料を噴射
する燃料ノズルと、燃焼用空気供給系に接続される給気
室と燃焼ガス排気系に接続される排気室とに環状仕切壁
で区画された2重管状の出入口手段と、前記蓄熱体と前
記出入口手段との間に介在されて前記蓄熱体と前記出入
口手段との間を遮断すると共に前記蓄熱体を前記給気室
に連通させる給気用連通孔と前記蓄熱体を前記排気室に
連通させる排気用連通孔とが数式5で表わされる角度C
の間隔をあけて配置され、 【数5】 かつ連続的あるいは間欠的に回転して前記出入口手段の
排気室と給気室とを前記蓄熱体のN室のいずれかに順次
連通させる切替手段とから成り、連続的に噴射される燃
料噴流の周りに高温の燃焼用空気を前記蓄熱体から噴射
することを特徴とする蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項4】 前記N室を1ユニットとして 総室数Z
(ここで、Z=a・Nで、aはユニット数を示す0を除
く正の整数)の複数ユニットの区画された室に前記蓄熱
体を周方向に均等に区画すると共に前記排気用連通孔と
給気用連通孔との間に数式6 【数6】 で表される角度Cの間隔が設定されたことを特徴とする
請求項3記載の蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項5】 前記燃料ノズルから噴射される燃料と前
記蓄熱体から噴射される燃焼用空気とはほぼ平行に噴射
されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
載の蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項6】 前記燃料ノズルは前記切替手段と同時に
回転して前記蓄熱体から噴射される燃焼用空気流に向け
て側方から常に燃料が噴射されることを特徴とする請求
項1から4のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項7】 前記蓄熱体の炉内側の出口に、互いに独
立しかつ前記蓄熱体の区画される各室毎に連通したノズ
ルを設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれか
に記載の蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項8】 前記蓄熱体と前記燃料ノズルの前方に流
路断面積を先端側へ向けて絞るバーナスロートを形成
し、かつ該バーナスロートの奥と前記炉内とを連通して
炉内排ガスを前記バーナスロートの奥に直接導入するバ
イパス孔を設けたバーナタイルを設置することを特徴と
する請求項1から6のいずれかに記載の蓄熱型低NOx
バーナ。 - 【請求項9】 前記蓄熱体の炉内側の出口に互いに独立
しかつ前記蓄熱体の区画される画室毎に連通したノズル
を設けると共にこれらノズルと燃料ノズルの前方に単一
のバーナスロートを形成しかつ炉内と前記バーナスロー
トの奥の前記ノズルの出口付近とを連通して炉内排ガス
をバーナスロートの奥に直接導入するバイパス孔を周囲
に複数設けたバーナタイルを配置したことを特徴とする
請求項1から6のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバー
ナ。 - 【請求項10】 前記燃料ノズルは燃料を直接炉内へ噴
射することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記
載の蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項11】 前記給気室に連通して燃焼用空気を通
過させる室よりも前記排気室に連通して燃焼排ガスを通
過させる室を多くしたことを特徴とする請求項1から1
0のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項12】 前記蓄熱体は、該蓄熱体と切替手段と
の間にそれぞれ周方向にa・N(ここで、aはユニット
数である)室に区画され軸方向に流体が通過可能とした
分配手段を設けることによって、a・N室に区画された
ことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の
蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項13】 前記蓄熱体は軸方向に連通したセル孔
を多数有するハニカム状であることを特徴とする請求項
1から11のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項14】 前記蓄熱体はパイプ形状の蓄熱材料を
軸方向に流体が通過するように径方向に多数配列して成
るものであることを特徴とする請求項1から11のいず
れかに記載の蓄熱型低NOxバーナ。 - 【請求項15】 前記蓄熱体は平板あるいは波板形状の
蓄熱材料を放射状に多数配列して成ることを特徴とする
請求項1から11のいずれかに記載の蓄熱型低NOxバ
ーナ。 - 【請求項16】 前記蓄熱体は互いに独立させてa・N
室に区画され軸方向に流体が通過可能としたケーシング
内に蓄熱材料のブロックないし小片を充填して成ること
を特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の蓄熱
型低NOxバーナ。
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1993
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