JP3324251B2 - 免震装置 - Google Patents
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Description
る建物等の構造物に与える振動を低減して、構造物を振
動から保護し、特に三次元免震を可能にする免震装置に
関する。
ては、例えば特開平2−47477号公報に記載のよう
に、ゴム板及び金属板を交互に積層した積層ゴム体とゴ
ム膜を設けた空気ばねとを用いたものが知られている。
の免震装置は、ゴム膜を設けた空気ばねが使用されて、
加わる重量が比較的小さい床に生じる振動を免震、除振
しようとするものであるため、これを、建物等のように
大きな重量が加わる構造物自体の免震装置として適用す
ると、ゴム膜の極度の変形が生じ、実質免震機能を達成
しない虞がある。一方、大きな荷重を支えても変形が生
じないようにして免震機能を得ようとすると、大きなゴ
ム膜を設けた空気ばねを必要とし、免震装置自体の設置
場所がかなり大きなものとなる。
あって、その目的とするところは、地震等の地殻変動に
よる建物等の構造物に与える振動を低減して、建物等の
ように大きな重量が加わる構造物自体をも振動から効果
的に保護することができる上に、大きな設置場所を必要
としない免震装置を提供することにある。
は、構造物基礎と構造物との間に配される免震装置であ
って、積層ゴム体と空気ばね装置とを具備し、空気ばね
装置は、積層ゴム体と構造物との間に高圧空気収容室を
形成するためにベローズ手段を具備しており、ベローズ
手段は、金属製の内側可撓性ベローズと、この内側可撓
性ベローズと同心に配された金属製の外側可撓性ベロー
ズとを具備しており、内側可撓性ベローズ及び外側可撓
性ベローズの夫々は、一端で、積層ゴム体に取り付けら
れる中間座に連結され、他端で、構造物に取り付けられ
ており、内側可撓性ベローズの内部に高圧空気収容室が
形成される免震装置によって達成される。
ゴムと積層ゴムの中央に配された円柱状鉛とを具備した
鉛入りの積層ゴム体でも、積層ゴムのみからなる単なる
積層ゴム体でもよく、更には、積層ゴム体の各ゴムを高
減衰ゴムから製造したものであってもよい。
ズと外側可撓性ベローズとの間に高圧空気収容室を形成
してもよい。ベローズは、バルジ式又は溶接式のいずれ
のものであってもよい。
ーズからなるベローズ手段に限定されず、同心状に配さ
れた三つ以上の可撓性ベローズからなるベローズ手段で
あってもよく、各可撓性ベローズ間に高圧空気収容室を
形成してもよい。複数の可撓性ベローズを用いて複数の
高圧空気収容室を形成すると、一つの高圧空気収容室に
空気漏れが生じても他の高圧空気収容室で構造物を保持
し得るため、フェールセーフな免震装置とし得る。好ま
しい例では可撓性ベローズに補強リングを設け、可撓性
ベローズの極端な周方向の変形を阻止するようにしても
よい。
下端が、中間座に取り付けられる下部円筒体と、上端
が、上部座に取り付けられる上部円筒体とを具備してお
り、下部円筒体の上端部と上部円筒体の下端部とは、互
いに入れ子式となっており、ここにおいて、下部円筒体
と上部円筒体とがベローズ手段を取り囲んで配されてい
てもよく、一方、ベローズ手段が下部円筒体と上部円筒
体とを取り囲んで配されていてもよい。
ンプレッサが接続された補助タンク内部に連通させても
よく、この場合、好ましくは高圧空気収容室と補助タン
ク内部との間にバルブ、好ましくはオリフィス機能を有
しているバルブを介在させる。そしてこのような免震装
置において、構造物に与えられる振動を検出する振動検
出手段と、この振動検出手段からの検出信号によりバル
ブの開度及びコンプレッサの作動のうち少なくとも一方
を制御する制御手段とを設けると、免震機能を、振動の
大きさ(加速度、速度又は振幅)又は振動の減衰程度に
対応して可変とし得、言わばアクティブな免震装置とし
得るので好ましい。本振動検出手段は、構造物に与えら
れる振動を検出するため、地殻自体に設けてもよいが、
積層ゴム体、空気ばね装置、構造物基礎又は構造物に設
けてもよい。振動検出手段としては、加速度検出器、速
度検出器又は振幅検出器のいずれであってもよく、達成
しようとする免震機能に対応して適宜選択するとよい。
方向の振動を効果的に低減し、ベローズ手段を具備する
空気ばね装置が縦方向の振動を効果的に低減し、而して
三次元免震を可能にする。そして金属製の可撓性ベロー
ズは、ゴム膜を設けた空気ばねと比較して、数百倍の耐
圧性を有するため、大きな荷重を、大きな設置場所を必
要としないで支持し得る。
基づいて更に詳細に説明する。本発明はこれら具体例に
何等限定されないのである。
は、構造物基礎2と構造物3との間に配され、積層ゴム
体4と空気ばね装置5とを具備し、空気ばね装置5は、
積層ゴム体4と構造物3との間に、高圧空気収容室6及
び7を形成するために、環状の一端8及び9が、積層ゴ
ム体4に取り付けられる円形の中間座10に連結され、
環状の他端11及び12が、構造物3にボルト等により
取り付けられる円形の上部座13に連結された少なくと
も一つの金属製の可撓性ベローズ、本例では金属製の内
側可撓性ベローズ14と、内側可撓性ベローズ14と同
心に配された金属製の外側可撓性ベローズ15とからな
るベローズ手段16を具備してなる。
22との間に、ゴム円環板23と金属円環板24とを交
互に積層してなり、下部円板21が図示しないボルトに
より円形の下部座25に取り付けられており、下部座2
5は図示しないアンカーボルトにより構造物基礎2に固
定されている。上部円板22は、図示しないボルトによ
り中間座10に取り付けられている。本例では、積層ゴ
ム体4の中央部に、積層されたゴム円環板23と金属円
環板24とに取り囲まれて円柱状の鉛26が配されてい
る。
14の内部に、上端面が閉塞された円筒状の部材31が
配されており、部材31の環状下端32は中間座10に
溶接等により固着されている。内側可撓性ベローズ14
の一端8は、中間座10に一体形成された環状突起33
に溶接等により気密に固着され、内側可撓性ベローズ1
4の他端11は、上部座13に一体形成された環状突起
34に溶接等により気密に固着されている。外側可撓性
ベローズ15の一端9は、中間座10に一体形成された
環状突起35に溶接等により気密に固着され、外側可撓
性ベローズ15の他端12は、上部座13に一体形成さ
れた環状突起36に溶接等により気密に固着されてい
る。このようにして本例では、内側可撓性ベローズ14
の内部に高圧空気収容室6が部材31と協同して形成さ
れており、内側可撓性ベローズ14と外側可撓性ベロー
ズ15との間に、更に高圧空気収容室7が形成されてい
る。各可撓性ベローズ14及び15の外側には、補強リ
ング41及び42が設けられている。
が、中間座10にボルト52等により取り付けられる下
部円筒体53と、上端のフランジ部54が、上部座13
にボルト55等により取り付けられる上部円筒体56と
を更に具備しており、下部円筒体53の上端部57と上
部円筒体56の下端部58とは、互いに入れ子式となっ
ており、上端部57と下端部58との間には、上端部5
7に固着された環状軸受60が配されており、こうして
下部円筒体53に対して上部円筒体56は上下動自在で
ある。ベローズ手段16を取り囲んで配された下部円筒
体53と上部円筒体56とはベローズ手段16の水平方
向(横方向)の変形を防止している。
管61及び62を介してオリフィス機能を有するバルブ
63及び64に連通されており、バルブ63及び64は
補助タンク65を介してコンプレッサ66に接続されて
いる。
地震等の地殻変動に基づく構造物基礎2の水平振動成分
は、復元力を有する積層ゴム体4及び鉛26の剪断的変
形により構造物3へ伝達されなくなり、また仮に構造物
3に伝達されたしても積層ゴム体4及び鉛26の剪断的
変形により急速に減衰される一方、地震等の地殻変動に
基づく構造物基礎2の垂直振動成分は、内側及び外側可
撓性ベローズ14及び15により形成された高圧空気収
容室6及び7を具備する空気ばね装置5によって構造物
3へ伝達されなくなる。また本例の免震装置1では、高
圧空気収容室6及び7のそれぞれがバルブ63及び64
を介して補助タンク65内に連通されているため、構造
物基礎2の垂直振動成分は、バルブ63及び64を通過
する際の空気の移動抵抗により好ましく減衰される。
6及び7の内圧が所定値よりも減少した場合には、コン
プレッサ66を動作させ、高圧空気収容室6及び7の内
圧を所定値に維持するとよい。
圧空気収容室6及び7が金属製の内側及び外側可撓性ベ
ローズ14及び15からなるベローズ手段16で形成さ
れているため、大きな荷重をも十分に支えることがで
き、内側及び外側可撓性ベローズ14及び15自体が膨
らんで免震機能を達成しなくなることがない。また各可
撓性ベローズ14及び15の外側に補強リング41及び
42を設けているため、内側及び外側可撓性ベローズ1
4及び15自体の膨らみを更に確実に低減し得る。更に
本例のように二つの高圧空気収容室6及び7を形成する
と、一つのベローズに損傷が生じて一つの高圧空気収容
室に空気漏れ等が生じても、残りの高圧空気収容室によ
り構造物3を支持し得ると共に免震機能の低下もそれほ
ど生じなく、極めてフェールセーフな免震装置とし得
る。
れる振動を検出する振動検出手段71と、振動検出手段
71からの検出信号によりバルブ63及び64の開度を
制御する制御手段72とを設けて、構造物3に生じる振
動が可及的速やかに低減されるように、バルブ63及び
64の開度を制御してバルブ63及び64を通過する際
の空気の移動抵抗を変えるようにしてもよい。この際、
コンプレッサ66の作動を振動検出手段71からの検出
信号により同様に制御してもよい。
地殻変動による建物等の構造物に与える振動を低減し
て、建物等のように大きな重量が加わる構造物自体をも
振動から効果的に保護することができる免震装置を提供
することができる。
図である。
ある。
る。
間に配した例の説明図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 構造物基礎と構造物との間に配される免
震装置であって、積層ゴム体と空気ばね装置とを具備
し、空気ばね装置は、積層ゴム体と構造物との間に高圧
空気収容室を形成するためにベローズ手段を具備してお
り、ベローズ手段は、金属製の内側可撓性ベローズと、
この内側可撓性ベローズと同心に配された金属製の外側
可撓性ベローズとを具備しており、内側可撓性ベローズ
及び外側可撓性ベローズの夫々は、一端で、積層ゴム体
に取り付けられる中間座に連結され、他端で、構造物に
取り付けられており、内側可撓性ベローズの内部に高圧
空気収容室が形成される免震装置。 - 【請求項2】 内側可撓性ベローズと外側可撓性ベロー
ズとの間に高圧空気収容室が形成される請求項1に記載
の免震装置。 - 【請求項3】 両可撓性ベローズには、補強リングが設
けられている請求項1又は2に記載の免震装置。 - 【請求項4】 空気ばね装置は、下端が、中間座に取り
付けられる下部円筒体と、上端が、上部座に取り付けら
れる上部円筒体とを具備しており、下部円筒体の上端部
と上部円筒体の下端部とは、互いに入れ子式となってい
る請求項1から3のいずれか一項に記載の免震装置。 - 【請求項5】 下部円筒体と上部円筒体とは、ベローズ
手段を取り囲んで配されている請求項4に記載の免震装
置。 - 【請求項6】 ベローズ手段は、下部円筒体と上部円筒
体とを取り囲んで配されている請求項4に記載の免震装
置。 - 【請求項7】 高圧空気収容室は、コンプレッサが接続
された補助タンク内部に連通されている請求項1から6
のいずれか一項に記載の免震装置。 - 【請求項8】 高圧空気収容室と補助タンク内部との間
には、バルブが介在している請求項7に記載の免震装
置。 - 【請求項9】 構造物に与えられる振動を検出する振動
検出手段と、この振動検出手段からの検出信号によりバ
ルブの開度及びコンプレッサの作動のうち少なくとも一
方を制御する制御手段とを具備している請求項8に記載
の免震装置。 - 【請求項10】 バルブは、オリフィス機能を有してい
る請求項8又は9に記載の免震装置。
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JP34498593A JP3324251B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 免震装置 |
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JPH07173955A JPH07173955A (ja) | 1995-07-11 |
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-
1993
- 1993-12-20 JP JP34498593A patent/JP3324251B2/ja not_active Expired - Fee Related
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