JP3322451B2 - 微小差圧発生装置 - Google Patents

微小差圧発生装置

Info

Publication number
JP3322451B2
JP3322451B2 JP22360193A JP22360193A JP3322451B2 JP 3322451 B2 JP3322451 B2 JP 3322451B2 JP 22360193 A JP22360193 A JP 22360193A JP 22360193 A JP22360193 A JP 22360193A JP 3322451 B2 JP3322451 B2 JP 3322451B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistance element
flow resistance
pressure drop
differential pressure
small
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22360193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0777536A (ja
Inventor
詔夫 秋野
Original Assignee
日本原子力研究所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本原子力研究所 filed Critical 日本原子力研究所
Priority to JP22360193A priority Critical patent/JP3322451B2/ja
Publication of JPH0777536A publication Critical patent/JPH0777536A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3322451B2 publication Critical patent/JP3322451B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小な差圧を高精度か
つ安定に発生する装置に関するものである。差圧測定セ
ンサーの校正には、差圧(及び圧力)を高精度かつ安定
に発生できる差圧発生装置が必要である。発生する差圧
の絶対値が保証される装置を使用する場合には、それだ
けで差圧測定センサーの絶対校正ができる。しかし、発
生する差圧は安定であるが、絶対値が分からない装置の
場合には、基準となる差圧測定器との相対校正が必要に
なる。従って、差圧の絶対値精度が保証され、かつ安定
な差圧を発生する差圧発生器が望まれている。
【0002】
【従来の技術】微小な差圧を測定する差圧測定センサー
等の差圧計測器を校正する相対校正法では、何らかの差
圧発生器を用いて差圧(圧力)を発生させ、連通管等の
精密マノメーターを差圧基準器として使用して差圧計測
器の校正を行う。又、絶対校正法では、絶対圧力発生基
準器(エアーピストンゲージ等)を2台組み合わせて使
用して差圧計測器の絶対校正を行う方法が用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記相対校正法により
微小な差圧を測定する差圧計測器を校正する際には、微
小差圧を安定に発生し得る差圧発生器と精密な差圧基準
器とが不可欠であるが、微小差圧を高精度に長時間維持
することは困難である。又、高精度な微小差圧を測定す
る差圧基準器としては光干渉式マノメーター等がある
が、これらは高価である上に、振動などに極めて鋭敏で
ある等の理由でその取扱上において難しさがある。この
ような現状においては、相対校正法によって10Pa以
下の微小な差圧を測定する差圧計測器の校正を高精度に
行うことは容易ではない。
【0004】前記絶対校正法に用いられるエアーピスト
ンゲージは、精密に加工されたシリンダーとピストンと
で構成された円柱空間に加圧乾燥空気等の気体を供給
し、気体潤滑状態が維持される状態でピストンを浮遊状
態とすることによって構成されている。その際、内部気
体の圧力値がピストン重量(実際には、天秤用の分銅を
加除する)をピストン面積で除した値で示されるという
原理に基づいている。
【0005】従って、エアーピストンゲージは絶対値と
して明らかな圧力を発生することができるが、現実に運
用するには作動気体の完璧な除塵、恒温度状態の維持な
ど極めて繊細な取り扱い技術を必要とする。更に、差圧
測定器の校正には、特性の揃った2台のエアーピストン
ゲージをわずかに異なる圧力において作動させる必要が
あるため、操作は極めて慎重を要し、しかも恒温状態を
保持する必要がある等の理由でその設備費は高価になら
ざるを得ない。又、シリンダーとピストンとの間隙か
ら、作動流体が漏洩するため、長時間(10分以上)に
わたって一定圧力の発生状態を維持することは不可能で
ある。即ち、絶対校正法を使用しても、10Pa以下の
微小な差圧を測定する差圧計測器の校正を高精度に行う
ことは極めて難しい。
【0006】なお、これらの方法は、気体を作動流体と
する方法であり、液体に用いる同様な微小差圧を発生し
得る装置は存在しない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来方法
の困難性を改善しようとするものである。即ち、絶対値
が分かった微小差圧(100から0.01Pa程度ま
で)を、精度良く(1%以内)、しかも簡単に(恒温室
などを要せず)、且つ安価な設備で安定に長時間発生さ
せることができる装置を実現するものである。
【0008】本発明は、層流状態で流体が流れる高流動
抵抗要素と低流動抵抗要素とを直列に接続して流体を流
すと、流体力学の原理により、両者に生じる圧力降下の
値の比を極めて大とすることができるので、圧力降下を
容易に高精度に測定することができる高流動抵抗要素の
圧力降下を測定し、これに予め決定してある圧力降下比
率を乗じることによって、低流動抵抗要素に生じる圧力
降下を高精度に決定できることに基づくものである。
【0009】従って、低流動抵抗要素の上流部及び下流
部から圧力を導出することにより、正確な絶対値の分か
った圧力差を発生させることができることになる。又、
高流動抵抗要素に直列に接続した低流動抵抗要素は、そ
の下流部の圧力降下が微少であれば、上流部の圧力だけ
を利用することにより、絶対圧力発生基準装置となる。
【0010】
【作用】本発明の装置を図1を用いて具体的に説明する
と、安定した流量で流体を供給できる流体供給部1の出
口に、流量を調節し必要に応じて流体温度を一定化させ
る機能を有する流量調節部2を設け、これに温度安定化
部3を接続し、更にこれに高流動抵抗要素4及び低流動
抵抗要素5を直列に接続する。
【0011】設定流量の流体は、流体供給部1から流量
調節部2及び温度安定化部3を経て、高流動抵抗要素4
に流入され、そこで生ずる圧力降下が差圧計9で測定さ
れる。その際必要に応じ、高流動抵抗要素において発生
した差圧値の高次補正を加えるために、圧力と温度とを
それぞれ圧力計8と温度計7とで測定する。次に、高流
動抵抗要素4から流出した流体は低流動抵抗要素5に流
入され、そこに生ずる圧力差が配管を通して導出されて
発生差圧供給対象機器6に基準差圧用として供給され
る。
【0012】流体供給部1は、流体ポンプ、気体圧縮
器、加圧タンク、蒸発タンク等で構成される。又、低動
抵抗要素5の出口側に、流動抵抗を与えるしぼり弁等を
設置することによって、高圧状態で微小差圧を発生させ
て流体を供給することができる。又、流体供給部として
真空ポンプ等を用い、それを低流動抵抗要素5の出口側
に設置することにより、減圧状態で微小差圧の流体を発
生させることができる。
【0013】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明する。この実
施例においては、流動抵抗要素として円管を使用するも
のを示す。高流動抵抗要素を長さLmの1本の円管であ
る『長円管』とし、低流動抵抗要素を長さSmの同一内
径の『短円管』とし、これらを直列に接続し、流体を流
す。
【0014】十分低い流速の層流条件での円管の圧力降
下は円管の長さに比例するから、低流動抵抗要素である
『短円管』に生じる圧力降下は、高流動抵抗要素である
『長円管』の圧力降下に(S/L)を乗じた値となる。
具体例として、両円管の内径を0.5mm、Lを500
cm、Sを5cmとすると、(S/L)は(1/10
0)となる。即ち、『長円管』に水柱10Paの圧力降
下が測定される条件では、『短円管』には0.1Paの
微小圧力降下が生じている。この圧力降下値は、流量、
温度が変化しない限り安定である。このようにして、微
小な差圧(又は圧力)を安定に発生する装置を容易に実
現することができる。このように同一の円管を用いて製
作する場合は計算だけでその特性を知ることができる。
【0015】高流動抵抗要素を長さLmの1本の円管で
ある『単一円管』とし、低流動抵抗要素を長さSmの同
一内径の円管をN本束とした『円管束』とし、これらを
直列に接続し流体を流す。『複数本の円管束』に生じる
圧力降下は、『単一直管』の圧力降下に(S/LN)を
乗じた値となる。
【0016】具体例として、Lを100cm、Sを10
cm、Nを100本とすると、(S/LN)は(1/1
000)となる。即ち、『単一円管』に水柱10Paの
圧力降下が測定される条件では、『円管束』には0.0
1Paの圧力降下が生じている。このようにして、微小
な差圧(又は圧力)を安定に発生できる装置を容易に実
現することができ、それを差圧の基準器として用いるこ
とができる。この場合も、同一の円管を用いて、単一円
管及び円管束を製作するならば計算だけで特性を知るこ
とができる。
【0017】高流動抵抗要素の円管が長大となる場合に
は、『ら旋管』を用いることができる。この場合には、
条件によって、ら旋管の特性は直管と異なるので補正を
必要とする。ら旋の影響が圧力降下に現れない条件とす
ることもでき、そのためにはら旋の内径(d)と巻き径
(D)の比を十分大きくすればよい。
【0018】単一円管と円管束を構成する円管の直径
が、等しくない装置も可能である。この場合、円管内径
の高精度測定、又は校正試験が必要になる。
【0019】
【0020】
【発明の効果】本発明の装置によれば、絶対値が分かっ
た、例えば100から0.01Pa程度までの微小差圧
を、1%以内の高精度で、しかも恒温室などを使用する
ことなく簡単で且つ安価な設備で安定的に長時間発生さ
せることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置の全体構成を示す図である。
【図2】 高流動抵抗要素が単一円管であり、低流動抵
抗要素が円管束である本発明の装置を示す図である。
【図3】 図2の装置のA−A’及びB−B’線におけ
る断面図である。
【図4】 高流動抵抗要素が単一開口のオリフィスであ
り、低流動抵抗要素が複数開口のオリフィスである本発
明の装置を示す図である。
【図5】 図4の装置のA−A’及びB−B’線におけ
る断面図である。
【図6】 高流動抵抗要素に校正済差圧測定センサーを
結合し、低流動抵抗要素に校正される差圧測定センサー
を結合した構成を示す図である。
【符号の説明】
1 流体供給部 2 流量調節部 3 温度安定部 4 高流動抵抗要素 5 低流動抵抗要素 6 発生差圧供給対象機器 7 温度計 8 圧力計 9 差圧計 10 単一円管 11 円管束 12 単一オリフィス 13 多孔オリフィス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 21/00 G01F 1/36 G01L 27/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動抵抗要素を流体が層流状態で流過す
    る際に生ずる圧力降下が流量に比例するという流体力学
    の原理を応用して、圧力降下が大きく異なる2つ又は複
    数の円管から構成される流動抵抗要素を直列に接続し、
    それらに気体又は液体からなる作動流体を層流状態で流
    過させ、圧力降下が大なる長さLmの円管から構成され
    る高流動抵抗要素に生じる圧力降下を基準として用いる
    ことにより、圧力損失が小さな長さSmの円管から構成
    される低流動抵抗要素に発生する微小な圧力降下を、高
    流動抵抗要素に生じる圧力降下値とS/Lとの積により
    計算して決定し、その微小な圧力降下を導出して基準と
    なる微小な差圧を発生させる微小差圧発生装置。
  2. 【請求項2】 圧力降下が大なる長さLmの単一円管か
    ら構成される高流動抵抗要素に生じる圧力降下を基準と
    して用い、圧力損失が小さな長さSmの同一内径のN本
    の円管の円管束から構成される低流動抵抗要素に発生す
    る微小な圧力降下を、高流動抵抗要素に生じる圧力降下
    値とS/NLとの積により計算して決定し、その微小な
    圧力降下を導出して基準となる微小な差圧を発生させ
    る、請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 高流動抵抗要素及び低流動抵抗要素の組
    み合わせが、円管として内径が等しく長さが異なる組み
    合わせ、内径が異なり長さが同一である組み合わせ、又
    は内径と長さが異なる組み合わせからなる請求項1記載
    の装置。
  4. 【請求項4】 高流動抵抗要素の円管としてら旋管が使
    用される請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】 流動抵抗要素を流体が層流状態で流過す
    る際に生ずる圧力降下が流量に比例するという流体力学
    の原理を応用して、圧力降下が大きく異なる円形オリフ
    ィスを開口した板から構成される流動抵抗要素を直列に
    接続し、それらに気体又は液体からなる作動流体を層流
    状態で流過させ、圧力降下が大なる単一の円形オリフィ
    スを開口した板から構成される高流動抵抗要素に生じる
    圧力降下を基準として用いることにより、圧力損失が小
    さな複数の円形オリフィスを開口した板から構成される
    低流動抵抗要素に発生する微小な圧力降下を決定し、そ
    の微小な圧力降下を導出して基準となる微小な差圧を発
    生させる微小差圧発生装置。
  6. 【請求項6】 高流動抵抗要素が単一の円形オリフィス
    であり、低流動抵抗要素が複数の円形オリフィスを開口
    した板である請求項5記載の装置。
JP22360193A 1993-09-08 1993-09-08 微小差圧発生装置 Expired - Fee Related JP3322451B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22360193A JP3322451B2 (ja) 1993-09-08 1993-09-08 微小差圧発生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22360193A JP3322451B2 (ja) 1993-09-08 1993-09-08 微小差圧発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0777536A JPH0777536A (ja) 1995-03-20
JP3322451B2 true JP3322451B2 (ja) 2002-09-09

Family

ID=16800744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22360193A Expired - Fee Related JP3322451B2 (ja) 1993-09-08 1993-09-08 微小差圧発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3322451B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5012973A (en) * 1988-08-26 1991-05-07 Hunter Fan Company Window air conditioning unit having a built-in programmable thermostat with remote temperature sensor
JP5357734B2 (ja) * 2009-12-17 2013-12-04 大阪瓦斯株式会社 差圧計検査装置およびその使用方法
CN103048021A (zh) * 2012-12-21 2013-04-17 上海华强浮罗仪表有限公司 蒸汽一体化平衡流量计

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0777536A (ja) 1995-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4790194A (en) Flow measurement device
US4524616A (en) Adjustable laminar flow bypass
US5750892A (en) Laminar flow element with inboard sensor taps and coaxial laminar flow guides
US5365795A (en) Improved method for determining flow rates in venturis, orifices and flow nozzles involving total pressure and static pressure measurements
KR20010020975A (ko) 도관을 통과하는 유체의 유량 계산 방법 및 질량 유량결정 방법
CN108303149A (zh) 节流组件、整流及流量测量装置
CN109855691B (zh) 一种差分式层流流量测量方法及装置
JP2011501129A (ja) 流量計
JP2009524058A (ja) 段付き取入口を有する縮小口径渦流量計
US6732596B2 (en) Critical gas flow measurement apparatus and method
RU2758191C1 (ru) Способ компенсации значения массового расхода с использованием известной плотности
CN108332807A (zh) 节流组件、整流及流量测量装置
JP3322451B2 (ja) 微小差圧発生装置
JP2006162417A (ja) 全圧・静圧測定ベンチュリ方式流量測定装置
US3252324A (en) Mass flowmeter
GB1573570A (en) Apparatus for regulating and metering gas flows
JP3834534B2 (ja) 流量計
US3103119A (en) Mass flowmeter
US5559279A (en) Method and apparatus for dynamic calibration of a flow monitor
Sârbu Modern water flowmeters: Differential pressure flowmeters
JP3252187B2 (ja) 流量計
JP6249934B2 (ja) 差圧流量計
Powell et al. Use of Coiled Capillaries in a Convenient Laboratory Flowmeter
JP3237366B2 (ja) 振動型流量計
JPS6370119A (ja) 流量測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees