JP3321979B2 - 赤外線固体撮像装置 - Google Patents

赤外線固体撮像装置

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JP3321979B2 JP07353494A JP7353494A JP3321979B2 JP 3321979 B2 JP3321979 B2 JP 3321979B2 JP 07353494 A JP07353494 A JP 07353494A JP 7353494 A JP7353494 A JP 7353494A JP 3321979 B2 JP3321979 B2 JP 3321979B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はショットキー接合受光部
を有する赤外線固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、赤外線検出装置が注目されてい
る。この装置は、不可視光線である赤外線を感知または
映像化するもので、各種工業計測、監視、医療、宇宙、
防衛など幅広い分野で期待されている。赤外線検出装置
には、焦電体物質を用いた焦電体型装置、HgCdTe
やInSbを用いた量子型装置、ショットキー接合を利
用したショットキー接合型装置が提案されている。この
うち、ショットキー接合型装置は、半導体基板上に形成
して赤外線固体撮像装置をなすことができ、小型、軽
量、信頼性等の面で、その他の装置に比べて優れてい
る。
【0003】図を引用し、従来の赤外線固体撮像装置を
説明する。なお、ここで、赤外線固体撮像装置は、ショ
ットキー型赤外線固体撮像装置と定義する。図2は、従
来の赤外線固体撮像装置における一つのショットキー接
合受光部16と電荷読み出し部17を示す断面図であ
る。受光部16は、シリコン基板1と金属シリサイド層
3aとのショットキー接合4からなる。金属シリサイド
層の具体的物質には、白金シリサイド、パラジウムシリ
サイド、イリジウムシリサイド等がある。金属シリサイ
ド層3aは、シリコン基板1に金属を蒸着させ、熱処理
させることによりシリコンと金属を化学反応させて形成
される。また、金属シリサイド層3a形成と同時に、シ
リコン基板1と金属シリサイド層3aの界面にはショッ
トキー接合4が形成される。ショットキー接合4の周囲
は、一般に、ガードリング5が配置される。これは、シ
ョットキー接合4周囲の電界強度を低減させ、リーク電
流を防止させる。
【0004】電荷読み出し部17は、受光部16に隣接
してシリコン基板1上に配置される。また、電荷読み出
し部17は、ゲート拡散部6と埋め込みチャネル8の各
不純物拡散領域、シリコン酸化膜10を介して配置され
たトランスファーゲート電極7と転送電極9からなる。
ゲート拡散部6はガードリング5に隣接し、さらに、ゲ
ート拡散部6に隣接して埋め込みチャネル8が配置され
る。そして、ゲート拡散部6、埋め込みチャネル8の上
には、シリコン酸化膜10を介してトランスファーゲー
ト電極7と転送電極9が配置される。
【0005】受光部上には、一般に、層間絶縁膜12を
介して金属反射膜13が配置される。これは、ショット
キー接合4で光電変換されずに透過してしまった赤外線
を反射させるものであり、再度ショットキー接合4にこ
れを入射せしめて、感度を向上せさるものである。ま
た、チャネルストップ15は、信号電荷をリークさせな
いために配置される。赤外線撮像装置の表面は、耐久性
を向上させるために保護膜14で覆われる。
【0006】シリコン基板1裏面から入射した赤外線1
1は、ショットキー接合4で光電変換され、信号電荷に
なる。信号電荷は、受光部16で蓄積される。トランス
ファーゲート電極7に電圧が印加されると、蓄積された
信号電荷は、ゲート拡散部6を通って埋め込みチャネル
8に転送される。そして、紙面の垂直の方向に配置され
た複数の転送電極9に順次電圧を印加することで、信号
電荷は順次転送される。
【0007】基板は、シリコン基板の他にゲルマニウム
等の半導体基板も使用される。基板物質により、ショッ
トキー接合を形成するための金属は異なる。しかし、ゲ
ルマニウム基板においては、シリコン基板同様、白金、
パラジウム、イリジウム等である。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、上記のよう
な従来の赤外線固体撮像装置においては、受光部間の感
度は、大きくばらついていた。このため、各受光部間の
感度ばらつきを制御するための信号補正を行っていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであ
り、信号の補正なしに受光部間の感度ばらつきを低減さ
せるものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
の結果、驚くべきことに、上記感度ばらつきの原因が半
導体基板の不純物濃度ばらつきや結晶欠陥によるもので
あることを初めて突き止め、発明するに至った。本発明
は、第1に「半導体基板上にマトリクス状に配置され赤
外線を光電変換し信号電荷を生ずる複数のショットキー
接合受光部、及び、前記受光部と隣接して配置され前記
受光部にて生成される信号電荷をトランスファーゲート
を介して受け取り転送する電荷読み出し部からなる赤外
線固体撮像装置において、前記半導体基板の一主面上に
エピタキシャル層を有し、前記ショットキー接合受光部
は、金属シリサイド層が前記エピタキシャル層上に配置
されることによって前記エピタキシャル層にのみ配置さ
れることを特徴とする赤外線固体撮像装置(請求項
1)」を提供する。
【0010】また、本発明は第2に「前記半導体基板は
シリコン基板であり、前記ショットキー接合受光部は、
前記シリコン基板上に配置された化学気相成長法による
シリコンエピタキシャル層と、金属シリサイド層とのシ
ョットキー接合からなることを特徴とする請求項1記載
の赤外線固体撮像装置(請求項2)」を提供する。ま
た、本発明は第3に「前記金属シリサイド層は、白金シ
リサイド層であることを特徴とする請求項2記載の赤外
線固体撮像装置(請求項3)」を提供する。
【0011】また、本発明者等は、エピタキシャル層の
好適な膜厚範囲を限定した。本発明は、第4に「前記エ
ピタキシャル層は、1μm以上30μm以下であること
を特徴とする請求項1から請求項3記載の赤外線固体撮
像装置(請求項4)を提供する。また、本発明は第5に
「前記電荷読み出し部は、電荷結合素子または電荷はき
よせ素子からなることを特徴とする請求項1から請求項
4記載の赤外線固体撮像装置(請求項5)」を提供す
る。
【0012】
【作用】半導体基板は、一般に、不純物濃度のばらつき
や結晶欠陥を有する。赤外線固体撮像装置の受光部間の
光に対する感度(以下、感度と言う)は、不純物濃度の
ばらつきや結晶欠陥の存在によってばらつくのである。
まず、半導体基板の不純物濃度のばらつきが受光部の感
度に及ぼす影響を式を引用して説明する。
【0013】ショットキー接合部の量子効率ψは、感度
を定量的に示す指標の一つである。これは、入射光量に
対する光電変換により生じた信号電荷の比であり、文献
(J.Cohen et al,Final Report Air Force Cambridge Re
search Lab. AFCRL-68-06510,1968)にも示されるように
式1で表される。
【0014】
【数1】
【0015】なお、ここで、C1 は量子効率係数であ
り、ショットキー接合の種類や受光部の構造で定まるも
のである。hはプランク定数、νは入射光の振動数、e
は電子の電荷量である。φb はショットキー接合のバリ
ア高さであり、これは、式2で表される。
【0016】
【数2】
【0017】ここで、Vbiはショットキー接合の拡散電
位、EF とEV は、ショットキー接合を形成する半導体
物質のフェルミエネルギー準位と価電子帯エネルギー準
位である。更に、EF −EV は、式3で表される。
【0018】
【数3】
【0019】ここで、kはボルツマン定数、Tはショッ
トキー接合部の絶対温度、Na は半導体物質中の不純物
濃度、Nv は半導体物質の価電子帯のエネルギー準位密
度である。式2及び式3より、式4が表される。
【0020】
【数4】
【0021】式1に式4を代入すると、式5が示され
る。
【0022】
【数5】
【0023】C1 、Vbiは、ショットキー接合の種類
(即ち半導体物質とショットキー接合を形成するための
金属物質)、及び、受光部の構造により定まる。また、
Nv は半導体物質により定まる。従って、各受光部の感
度(量子効率ψ)は、受光部の構造、金属物質、半導体
物質が同一ならば、各受光部下の半導体物質中の不純物
濃度により決定されるのである。
【0024】また、感度を定量的に示す別の指標にカッ
トオフ波長λがある。カットオフ波長は、光電変換させ
ることのできる最大波長のことであり、カットオフ波長
が大きいほど光電変換できる波長領域が広く、高感度と
なる。カットオフ波長は、式6で表される。
【0025】
【数6】
【0026】ここで、cは光速である。式6に式4を代
入すると、式7が示される。
【0027】
【数7】
【0028】Vbiは、ショットキー接合の種類(即ち半
導体物質とショットキー接合を形成するための金属物
質)で一義的に定まる。また、Nv は、半導体物質によ
り定まる。従って、この式からも、感度(カットオフ波
長λ)が半導体物質の不純物濃度により決定されること
が判る。しかし、半導体基板の不純物濃度は、同一基板
内においても、一般にばらつく。半導体基板の不純物濃
度が基板内で不均一であれば、その半導体基板上に配置
したショットキー接合の感度は不均一になる。そして、
多数の受光部を配置する赤外線固体撮像装置において
は、各受光部間で半導体基板の不純物濃度が異なり、各
受光部の感度が大きくばらつくのである。
【0029】次に、結晶欠陥が受光部の感度に及ぼす影
響を説明する。赤外線撮像装置の受光部に結晶欠陥が生
ずると、感度は低下する。従って、例えば、同一温度平
面からの赤外線を複数の受光部に入射させると、受光部
で生じる信号電荷の量は、結晶欠陥の有無により異なる
のである。よって、結晶欠陥の有無により、各受光部間
の感度は異なり、ばらつくのである。なお、半導体基板
中の結晶欠陥は、溶存する格子間酸素によって生ずるこ
とが知られている。
【0030】以上の理由により、従来の赤外線固体撮像
装置は、受光部間で感度のばらつきが大きくなっていた
のである。そして、受光部からの信号電荷より得られる
映像は、この感度ばらつきにより見づらいものであっ
た。このため、一般には、各受光部間の感度ばらつきを
制御するための信号補正を行っていた。また、半導体基
板中の結晶欠陥は、いわゆる白傷、黒傷の映像欠陥を生
じさせる。白傷は、結晶欠陥部にてノイズ電荷が大量に
生じ、映像化させると白点が表れることを言う。黒傷
は、結晶欠陥にて信号電荷が消滅し、映像化させると黒
点が表れることを言う。これらの映像欠陥は、やはり見
づらい映像になるのである。
【0031】一方、エピタキシャル層(以下エピ層と言
う)は、基板結晶の上に所望の不純物濃度と厚さの薄膜
結晶を成長させる膜である。一般に、基板と同じ物質を
エピ層として成長させる。エピ層は、不純物濃度の均一
性が優れ、溶存する格子間酸素の極めて少ないこと(従
って結晶欠陥が極めて少ないこと)が知られている。本
発明の赤外線固体撮像装置は、不純物濃度のばらつきが
小さく、結晶欠陥の極めて少ないエピ層を半導体基板上
に覆い、その上に製造するのである。このようにすれ
ば、赤外線固体撮像装置は、受光部間の感度ばらつきが
低減される。各受光部間の感度ばらつきを制御する信号
補正を行わなくても、映像は鮮明になる。さらに、白
傷、黒傷の映像欠陥も低減できるのである。
【0032】しかし、エピ層は、半導体基板の影響を受
ける。すなわち、半導体基板の不純物はエピ層に再拡散
される。半導体基板からの影響を受けるエピ層の範囲
は、半導体基板よりおよそ1μm内の厚さである。従っ
て、1μmよりもエピ層の厚さが薄ければ、エピ層の不
純物濃度のばらつきは大きくなる。そして、エピ層を配
置した目的を達成しないのである。このため、エピ層の
厚さは、少なくとも1μm以上配置せねばならず、さら
に、製造誤差等を考慮するなら、2μm以上がより好ま
しい。
【0033】エピ層は、1μm以上配置されるなら上記
のエピ層を配置した目的を達成でき、エピ層の厚さの上
限値は、上記の目的において限定できるものではない。
しかし、エピ層形成装置の制限により、エピ層は、30
μm以下で使用されるのが一般的である。さらに、エピ
層を形成する作業効率、製造コスト、基板裏面にもエピ
成長されることによる悪影響により、赤外線固体撮像装
置におけるエピ層は、10μm以下が好ましい。
【0034】半導体基板の不純物濃度のばらつきは、同
一基板内においても生ずるが、複数の半導体基板間にお
いても当然ながら生ずるものである。しかし、エピ層
は、再現性よく得ることができるため、半導体基板間の
このばらつきも、エピ層を配置すれば低減される。赤外
線固体撮像装置に使用する半導体基板は、基板に形成さ
れたショットキー接合が赤外線を光電変換できるなら
ば、なんでもかまわない。しかし、一般に、シリコン基
板が使用される。これは、慣用技術であるシリコン半導
体製造技術を利用できるためである。この場合、ショッ
トキー接合を形成するための金属物質は、白金、パラジ
ウム、イリジウム等が使用される。これらの金属は、シ
リコンと反応し金属シリサイド層を形成する。そして、
これらの金属シリサイド層とシリコン基板との界面(シ
ョットキー接合)は、赤外線を光電変換することができ
るのである。これらの金属シリサイドのうち、カットオ
フ波長が大きく、高感度のショットキー接合を形成する
ものに白金シリサイドがある。
【0035】以上、半導体基板上にエピ層を配置した目
的、作用を赤外線固体撮像装置に関して説明した。しか
し、赤外線固体撮像装置の半導体基板にエピ層を配置し
た利点は、これに限られるものではなく、電荷読み出し
部においても、顕著な効果が認められる。すなわち、半
導体基板にエピ層を配置し、電荷読み出し部に電荷結合
素子(CCD)または電荷はきだし素子(CSD)を配
置すれば、結晶欠陥が低減し、電荷読み出し部の転送効
率(信号電荷を失うことなく転送できる割合)は、向上
するのである。
【0036】なお、ここで、CCDとは、多数のMOS
ダイオードを配置し、転送電極(MOSダイオードゲー
ト電極)下の「電位の井戸」中に信号電荷を蓄積させ、
「電位の井戸」ごと信号電荷を移送させる素子である。
一つの転送電極に電圧を印加させると、その転送電極下
には「電位の井戸」と称される領域が形成される。信号
電荷は、この「電位の井戸」に蓄積される。隣の転送電
極の印加電圧を印加せさると、隣の転送電極下にも「電
位の井戸」が生じ、二つの転送電極下に、信号電荷が蓄
積される。そして、先の転送電極の印加電圧を変化させ
て先の転送電極下の「電位の井戸」を消滅させると、信
号電荷は、隣の「電位の井戸」に移送される。この動作
を順次各転送電極に行い「電位の井戸」ごと信号電荷を
移送させるのである。
【0037】また、CSDとは、多数のMOSダイオー
ドを配置し、一連の転送電極に電圧を印加させて、これ
らの全ての転送電極下を同じ電位とし、この部分(広い
「電位の井戸」)に信号電荷を蓄積させ、端の転送電極
から順次印加電圧を変化させて電位を上げて逆の端の転
送電極部へ電荷をはきよせるように移送させる素子であ
る。
【0038】
【実施例】図を引用し、本発明の一実施例を説明する。
しかし、本発明は、この例に限られるものではない。図
1は、本実施例に係る赤外線固体撮像装置の一つのショ
ットキー接合受光部と電荷読み出し部を示す断面図であ
る。結晶方位<100>、p型CZシリコン基板上1に
シリコンエピ層2を配置した。エピ層2は、化学気相成
長(CVD)法により基板温度1170℃、原料ガスS
iCl4 、不純物原料ガスB2 6 、キャリアガスH2
にて成長した。装置完成後、エピ層2の厚さは6μm、
不純物濃度は8×1014cm-3であった。このエピ層2
の上に、ショットキー接合受光部16と電荷読み出し部
17を配置した。基板は、シリコン基板の他、ゲルマニ
ウム等の半導体基板でもかまわない。
【0039】受光部16は、エピ層2と白金シリサイド
層3とのショットキー接合4からなる。白金シリサイド
層3は、シリコン基板1上に白金を真空蒸着法にて蒸着
させ熱処理させることにより、シリコンと白金を化学反
応させて形成された。同時に、この処理によって、シリ
コンエピ層2と白金シリサイド3の界面にはショットキ
ー接合4が形成された。白金シリサイドは、入射した赤
外線11を信号電荷に光電変換させる。3は、白金シリ
サイドの他、パラジウムシリサイド、イリジウムシリサ
イドでもかまわない。ショットキー接合4の周囲にはガ
ードリング5を配置した。これは、ショットキー接合4
周囲の電界強度を低減させ、リーク電流を防止するため
のものである。
【0040】電荷読み出し部17を受光部16に隣接し
たエピ層2上に配置した。これは、ゲート拡散部6と埋
め込みチャネル8の各不純物拡散領域、シリコン酸化膜
10を介してトランスファーゲート電極7と転送電極9
からなるCCDである。ガードリング5に隣接してゲー
ト拡散部6を配置し、さらに、ゲート拡散部6に隣接し
て埋め込みチャネル8を配置した。そして、ゲート拡散
部6、埋め込みチャネル8の上には、シリコン酸化膜1
0を介してトランスファーゲート電極7と転送電極9を
配置した。
【0041】白金シリサイド3上には、CVD装置によ
るPSG(リン含有シリコンガラス)を層間絶縁膜12
として配置した。さらにこの上にアルミニウム蒸着膜に
よる金属反射膜13を配置した。これは、ショットキー
接合4で光電変換されずに透過してしまった赤外線を反
射させるものであり、再度ショットキー接合4にこれを
入射せしめて、感度を向上せさるものである。また、信
号電荷をリークさせないためチャネルストップ15を配
置した。
【0042】この実施例にて製造した赤外線固体撮像装
置と、図2に示した従来の赤外線固体撮像装置の受光部
間の感度ばらつきを測定した。従来の赤外線固体撮像装
置において、受光部間の感度バラツキは1%であった
が、本発明の赤外線固体撮像装置では、0.5%であっ
た。なお、ここでは、光学系にF1.2のコールドシー
ルドを用い300Kの平面黒体炉に近接させて行った。
また、光学系によるシェーディング(照射ばらつき)
は、200KHzのハイパスフィルターを用いることに
より電気的に除去した。
【0043】別の実施例においては、シリコンエピ層2
の厚さを2μm、10μmとした。いずれの場合におい
ても、感度ばらつきは、シリコンエピ層の厚さが6μm
の場合と同様な結果となった。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明の赤外線固体撮像
装置は、不純物濃度のばらつきが小さく結晶欠陥の少な
いエピ層上に受光部を形成することにより、各受光部間
の感度ばらつきを制御するための信号補正を行わなくと
も、受光部間の感度ばらつきを小さくすることができ
る。このため、感度ばらつき補正回路は不要となり、赤
外線固体撮像装置や信号補正装置を含めた全体のシステ
ムが小型化になるという効果もある。
【0045】また、受光部の結晶欠陥が少なくなること
により、固定パターンノイズが小さくなるという効果も
ある。また、電荷読み出し部として電荷結合素子(CC
D)または電荷はきだし素子(CSD)を配置するな
ら、エピ層上にこれらの素子を配置することにより、電
荷読み出し部の転送効率は向上する。さらに、白傷、黒
傷の映像欠陥も低減できるのである。
【0046】また、赤外線固体撮像装置間の感度ばらつ
きも低減でき、品質管理においても効果がある。さらに
Siエピ層の成長条件を調節することによりエピ層の不
純物濃度を所望の不純物濃度にする事ができ、任意のバ
リア高さのショットキー接合を作成することができる。
このため、カットオフ波長を調整することもできるとい
う効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る赤外線固体撮像装置の一つの受
光部と電荷読み出し部を示す断面図である。
【図2】従来の赤外線固体撮像装置の一つの受光部と電
荷読み出し部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板(半導体基板) 2 シリコンエピタキシャル層 3 白金シリサイド層 3a 金属シリサイド層 4 ショットキー接合 5 ガードリング 6 ゲート拡散部 7 トランスファーゲート電極 8 埋め込みチャネル 9 転送電極 10 シリコン酸化膜 11 赤外線 12 層間絶縁膜 13 金属反射膜 14 保護膜 15 チャネルストップ 16 ショットキー接合受光部 17 電荷読み出し部 以上

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にマトリクス状に配置され
    赤外線を光電変換し信号電荷を生ずる複数のショットキ
    ー接合受光部、及び、前記受光部と隣接して配置され前
    記受光部にて生成される信号電荷をトランスファーゲー
    トを介して受け取り転送する電荷読み出し部からなる赤
    外線固体撮像装置において、 前記半導体基板の一主面上にエピタキシャル層を有し、
    前記ショットキー接合受光部は、金属シリサイド層が前
    記エピタキシャル層上に配置されることによって前記エ
    ピタキシャル層にのみ配置されることを特徴とする赤外
    線固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板はシリコン基板であり、
    前記ショットキー接合受光部は、前記シリコン基板上に
    配置された化学気相成長法によるシリコンエピタキシャ
    ル層と、金属シリサイド層とのショットキー接合からな
    ることを特徴とする請求項1記載の赤外線固体撮像装
    置。
  3. 【請求項3】 前記金属シリサイド層は、白金シリサイ
    ド層であることを特徴とする請求項2記載の赤外線固体
    撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記エピタキシャル層は、1μm以上3
    0μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項
    3記載の赤外線固体撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記電荷読み出し部は、電荷結合素子ま
    たは電荷はきよせ素子からなることを特徴とする請求項
    1から請求項4記載の赤外線固体撮像装置。
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