JP3320510B2 - オレフィン系ゴム積層体 - Google Patents
オレフィン系ゴム積層体Info
- Publication number
- JP3320510B2 JP3320510B2 JP18959993A JP18959993A JP3320510B2 JP 3320510 B2 JP3320510 B2 JP 3320510B2 JP 18959993 A JP18959993 A JP 18959993A JP 18959993 A JP18959993 A JP 18959993A JP 3320510 B2 JP3320510 B2 JP 3320510B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- olefin
- molecular weight
- rubber
- weight
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
に関し、さらに詳しくは、自動車内装材、シール材など
の用途に有効なオレフィン系ゴム積層体に関する。
シール材の一つであるガラスランチャンネルは耐候性、
シ−ル性とともにガラスに接触する部分には高い耐摩耗
性、摺動性が要求される。したがって、ガラスランチャ
ンネルの材料としては、(1)耐候性および耐熱性に優
れたエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムを主成
分とする加硫ゴムと、接着剤と、ナイロン繊維とからな
る複合材、(2)エチレン・プロピレン・ジエン共重合
体ゴムを主成分とする加硫ゴムと、耐摩耗性に優れた接
着剤とからなる複合材、(3)異型押出成形用軟質ポリ
塩化ビニルが挙げられる。
性および耐熱性に優れたエチレン・プロピレン・ジエン
共重合体ゴムの加硫物を基材としているため、耐候性、
耐熱性および寸法安定性に優れている。しかしながら、
複合材(1)では、ナイロン短繊維を植毛しているた
め、耐摩耗性、摺動性は良好であるものの、ナイロン短
繊維の植毛を行なう際に、基材ゴムの表面処理、接着剤
の塗布、ナイロン短繊維を均一に植毛する作業が必要で
あるため、植毛工程が複雑であるという問題、さらには
植毛部に雨水が保持されやすく、この雨水が冬季に凍結
してガラスが摺動しなくなるという問題がある。一方、
複合材(2)は、基材ゴムのバフ処理、脱脂、プライマ
−塗布、接着剤塗布、加熱硬化処理等の種々の作業が必
要であるため、複合材(1)の場合と同様に、製造工程
が複雑であるという問題があり、しかも、耐摩耗性が不
十分であるという問題がある。
化ビニルを異型押出成形して製造するため、製造工程は
簡略化されているものの、この複合材(3)は、耐熱性
および寸法安定性が悪く、上記の複合材(1)および
(2)と比較して実用性能が劣るという問題がある。
性、シ−ル性、耐摩耗性および摺動性に優れ、かつ、簡
略化された製造工程で製造することができる積層体の出
現が望まれている。
問題点を解決しようとするものであって、耐候性、耐熱
性、寸法安定性、シール性、耐摩耗性および摺動性に優
れ、かつ、簡略化された製造工程で製造することができ
るオレフィン系ゴム積層体を提供することを目的として
いる。
は、オレフィン系加硫ゴム(A)層と、超高分子量ポリ
オレフィン組成物(B)層とから構成されてなる積層体
(たとえば、加硫直後の溶融状態にあるシート状のオレ
フィン系加硫ゴム(A)表面に、超高分子量ポリオレフ
ィン組成物(B)をフィルム状に押出して加硫ゴム
(A)と超高分子量ポリオレフィン組成物(B)とを積
層させた状態で圧着させて得られる積層体)であり、該
超高分子量ポリオレフィン組成物(B)は、135℃デ
カリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10〜40d
l/gの範囲内にある超高分子量ポリオレフィン(たと
えば超高分子量ポリエチレン)と、135℃デカリン溶
媒中で測定した極限粘度[η]が0.1〜5dl/gの
範囲内にあるポリオレフィン(たとえばポリエチレン)
とから実質的になり、超高分子量ポリオレフィン(たと
えば超高分子量ポリエチレン)が、超高分子量ポリオレ
フィン(たとえば超高分子量ポリエチレン)とポリオレ
フィン(たとえばポリエチレン)との総重量100重量
%に対して15〜40重量%の割合で存在し、かつ、超
高分子量ポリオレフィン組成物(B)(たとえば超高分
子量ポリエチレン組成物)の135℃デカリン溶媒中で
測定した極限粘度[η]が3.5〜8.3dl/gの範
囲内にあることを特徴としている。
は、炭素原子数2〜20のα- オレフィンを主成分とす
る無定形ランダムな弾性共重合体の加硫物であり、該弾
性共重合体が2種以上のα- オレフィンからなる非晶性
α- オレフィン共重合体、あるいは2種以上のα- オレ
フィンと非共役ジエンとからなるα- オレフィン・非共
役ジエン共重合体(たとえばエチレン・プロピレン・非
共役ジエン共重合体ゴム)が用いられる。たとえば、エ
チレン・プロピレンゴム、エチレン・ブテンゴムなどの
加硫物が好ましく用いられる。
共重合体100重量部と、融点が125℃以下の低密度
ポリエチレン5〜40重量部と、カ−ボンブラック10
0〜200重量部と、プロセスオイル30〜150重量
部とからなるゴム組成物の加硫物が好ましく用いられ
る。
ゴム積層体について具体的に説明する。本発明に係るオ
レフィン系ゴム積層体は、オレフィン系加硫ゴム(A)
層と、超高分子量ポリオレフィン組成物(B)層とから
構成されている。
(A)は、炭素原子数2〜20のα- オレフィンを主成
分とする無定形ランダムな弾性共重合体の加硫物、ある
いはこの弾性共重合体と他の成分とからなるゴム組成物
の加硫物である。
としては、2種以上のα- オレフィンからなる非晶性α
- オレフィン共重合体、2種以上のα- オレフィンと非
共役ジエンとからなるα- オレフィン・非共役ジエン共
重合体などが挙げられる。
は、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1- ペ
ンテン、1-ヘキセン、1-オクテン等が挙げられる。上記
非共役ジエンとしては、具体的には、ジシクロペンタジ
エン、1,4-ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレ
ンノルボルネン、エチリデンノルボルネンなどが挙げら
れる。
には、以下のようなゴムが挙げられる。 (1)エチレン・α- オレフィン共重合体ゴム [エチレン/α- オレフィン(モル比)=約90/10
〜50/50] (2)プロピレン・α- オレフィン共重合体ゴム [プロピレン/α- オレフィン(モル比)=約90/1
0〜50/50] (3)ブテン・α- オレフィン共重合体ゴム [ブテン/α- オレフィン(モル比)=約90/10〜
50/50] (4)エチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共重合
体ゴム [エチレン/α- オレフィン(モル比)=約90/10
〜50/50] これらの共重合体ゴムのムーニー粘度ML1+4 (100
℃)は、10〜250、特に40〜150が好ましい。
また、上記のα- オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴ
ムのヨウ素価は、25以下が好ましい。
(A)は、上記のような共重合体ゴムを1種使用しても
よいし、あるいは2種以上ブレンドして使用してもよ
い。このオレフィン系加硫ゴム(A)は、加硫剤を用い
て上記のような共重合体ゴムを加硫することにより得ら
れるが、この加硫は、通常一般のゴムを加硫するときと
同様に、未加硫の配合ゴムを一度調製した後に行なわれ
る。
物、多官能性アミン、ポリオ−ル、トリアジン化合物な
どが挙げられる。硫黄としては、純粋な硫黄のほか、変
性硫黄、加硫工程で活性な硫黄原子を放出する硫黄化合
物などが挙げられる。
合体100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ま
しくは0.5〜3重量部の割合で用いられる。有機過酸
化物としては、具体的には、ジクミルペルオキシド、ジ
-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(t
ert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-
ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス
(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1
-ビス(tert- ブチルペルオキシ)-3,3,5- トリメチル
シクロヘキサン、n-ブチル-4,4- ビス(tert- ブチルペ
ルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p-ク
ロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイル
ペルオキシド、tert- ブチルペルオキシベンゾエート、
tert- ブチルペルベンゾエート、tert- ブチルペルオキ
シイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシ
ド、ラウロイルペルオキシド、tert- ブチルクミルペル
オキシドなどが挙げられる。
上記弾性共重合体100重量部に対して、0.1〜10
重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合で用いられ
る。また、加硫剤として硫黄を使用するときは、加硫促
進剤を併用することが好ましい。加硫促進剤としては、
具体的には、N- シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾ−ル
スルフェンアミド、N- オキシジエチレン-2-ベンゾチ
アゾ−ルスルフェンアミド、N,N- ジイソプロピル-
2-ベンゾチアゾ−ルスルフェンアミド、2-メルカプト
ベンゾチアゾ−ル、2-(2,4-ジニトロフェニル)メ
ルカプトベンゾチアゾ−ル、2-(2,6-ジエチル-4-
モルホリノチオ)ベンゾチアゾ−ル、ジベンゾチアジル
ジスルフィド等のチアゾ−ル系化合物;ジフェニルグア
ニジン、トリフェニルグアニジン、ジオルソニトリルグ
アニジン、オルソニトリルバイグアナイド、ジフェニル
グアニジンフタレ−ト等のグアニジン化合物;アセトア
ルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリ
ン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒ
ドアンモニア等のアルデヒドアミンまたはアルデヒド−
アンモニア系化合物;2- メルカプトイミダゾリン等の
イミダゾリン系化合物;チオカルバニリド、ジエチルチ
オユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオユリ
ア、ジオルソトリルチオユリア等のチオユリア系化合
物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスル
フィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタメ
チレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系化合
物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジ-n-ブチルジチオカルバミン酸亜
鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフ
ェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバ
ミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレ
ン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオ酸塩
系化合物;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のザンテ−ト
系化合物;亜鉛華等の化合物を挙げることができる。こ
れらの加硫促進剤は弾性共重合体100重量部に対して
0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部の
量で用いられる。
るときは、加硫助剤を併用することが好ましい。加硫助
剤としては、具体的には、硫黄;p- キノンジオキシム
等のキノンジオキシム系化合物;ポリエチレングリコ−
ルジメタクリレ−ト等のメタクリレ−ト系化合物;ジア
リルフタレ−ト、トリアリルシアヌレ−ト等のアリル系
化合物;その他マレイミド系化合物;ジビニルベンゼン
などが挙げられる。このような加硫助剤は、使用する有
機過酸化物1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは
約等モルの量で用いられる。
(A)を製造する際に、上記のような弾性共重合体10
0重量部に対して、融点125℃以下の低密度ポリエチ
レンを5〜30重量部用いることが望ましい。このよう
な低密度ポリエチレンを上記のような割合で用いると、
充分な強度を有する、加工性に優れたオレフィン系加硫
ゴム(A)が得られる。
あるいは中低圧法により製造されたポリエチレンが用い
られるが、具体的には、エチレン単独からなるホモポリ
マー、エチレンとプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、
1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、4-メ
チル-1- ペンテン、3-メチル-1- ペンテン等のα- オレ
フィンとからなるコポリマ−などが用いられる。
合体および低密度ポリエチレンのほかに、補強材として
カ−ボンブラックを上記弾性共重合体100重量部に対
して50〜150重量部の割合で用いることが望まし
い。カーボンブラックを上記のような割合で用いると、
高い強度を示すオレフィン系加硫ゴム(A)が得られ
る。
体的には、ファ−ネスブラック、チャンネルブラックな
どが挙げらるが、特にSRF〜FEF級のファ−ネスブ
ラックが望ましい。
レ−、炭酸カルシウムを必要に応じて用いても良い。こ
れらの補強材は、単独で用いることもできるし、また組
合わせて用いることもできる。
る際に、上記の弾性共重合体、低密度ポリエチレンおよ
びカーボンブラックなどの補強材のほかに、軟化剤を上
記弾性共重合体100重量部に対して30〜150重量
部の割合で用いることが望ましい。
工性に優れたオレフィン系加硫ゴム(A)が得られる。
軟化剤としては、通常ゴムにプロセスオイルとして使用
される各種鉱油、たとえばパラフィン系、ナフテン系、
アロマ系の鉱油、合成炭化水素油、ポリグリコール油、
ポリフェニルエーテル油、エステル油、リン酸エステル
油、ポリクロロトリフルオロエチレン油、フルオロエス
テル油、塩素化ビフェニル油、シリコーン油などが使用
される。
ン系プロセスオイルあるいはナフテン系プロセスオイル
を上記弾性共重合体100重量部に対して50〜120
重量部程度用いるとよい。
製造する際に、ゴムの配合コストを低減するため安価な
増量剤を加えてもよい。このような増量剤としては、具
体的には、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、
クレ−等が挙げられる。
硫ゴム(A)中に、必要に応じて、耐熱安定剤、帯電防
止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、滑剤などの添
加物を、本発明の目的を損なわない範囲で配合すること
ができる。
(B)の具体的な例としては、以下のような超高分子量
ポリオレフィン組成物が挙げられる。
極限粘度[η]が10〜40dl/g、好ましくは10
〜30dl/gの範囲内にある超高分子量ポリオレフィ
ンと、135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度
[η]が0.1〜5dl/g、好ましくは0.5〜3d
l/gの範囲内にあるポリオレフィンとから実質的にな
り、超高分子量ポリオレフィンが、超高分子量ポリオレ
フィンとポリオレフィンとの総重量100重量%に対し
て15〜40重量%の割合で存在し、かつ、超高分子量
ポリオレフィン組成物の135℃デカリン溶媒中で測定
した極限粘度[η]が3.5〜8.3dl/g、好まし
くは5〜8dl/gの範囲内にある超高分子量ポリオレ
フィン組成物。
よびポリオレフィンの合計量100重量%当り1〜20
重量%の液体ないし固体の潤滑剤を含有してなる超高分
子量ポリオレフィン組成物。
よびポリオレフィンは、たとえばエチレン、プロピレ
ン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、
1-デセン、1-ドデセン、4-メチル-1- ペンテン、3-メチ
ル-1- ペンテンなどのα- オレフィンの単独重合体また
は共重合体からなる。本発明においては、エチレン単独
重合体、およびエチレンと他のα- オレフィンとからな
る、エチレンを主成分とする共重合体が望ましい。
油としては、石油系潤滑油、合成潤滑油などが使用され
る。石油系潤滑油としては、具体的には、流動パラフィ
ン、スピンドル油、冷凍機油、ダイナモ油、タービン
油、マシン油、シリンダー油などが使用される。
化水素油、ポリグリコール油、ポリフェニルエーテル
油、エステル油、リン酸エステル油、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン油、フルオロエステル油、塩素化ビフェ
ニル油、シリコーン油などが使用される。
体潤滑油としては、具体的には、黒鉛、二硫化モリブデ
ンが主に使用されるが、他に窒化ホウ素、二硫化タング
ステン、酸化鉛、ガラス粉、金属石けんなども、使用す
ることができる。固体潤滑油は、単独でも使用すること
ができ、また、液体潤滑油と組み合わせて使用すること
ができ、たとえば粉末、ゾル、ゲル、サスペンソイドな
どの形態で超高分子量ポリオレフィンに配合することが
できる。
は、必要に応じて、鉱物油系軟化剤、耐熱安定剤、帯電
防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、滑
剤などの添加物を、本発明の目的を損なわない範囲で配
合することができる。
オレフィン組成物(B)は、上記オレフィン系加硫ゴム
(A)との共押出積層加工が行なえるため、本発明のオ
レフィン系ゴム積層体の製造に際し、フィルム(シー
ト)成形工程を経ることなく、直接、オレフィン系加硫
ゴム層と超高分子量ポリオレフィン組成物層とを積層す
ることができ、経済的である。
ば上記(1)における135℃デカリン溶媒中で測定し
た極限粘度[η]が10〜40dl/gの範囲内にある
超高分子量ポリオレフィン単独では、オレフィン系加硫
ゴム(A)との共押出積層加工を行なうことはできず、
したがって、上記のオレフィン系加硫ゴム層と超高分子
量ポリオレフィン層との積層に際しては、超高分子量ポ
リオレフィン層を予めフィルム(シート)にしておく必
要があり、上記超高分子量ポリオレフィン組成物の場合
と比較すると経済性に劣る。
オレフィン系加硫ゴム(A)からなる層と、超高分子量
ポリオレフィン組成物(B)からなる層とで構成され
る。本発明に係るオレフィン系ゴム積層体は、上記の両
層を積層させることによって得ることができる。
(A)層と略す]と超高分子量ポリオレフィン組成物
(B)層[以下(B)層と略す]との積層方法は、最終
製品の形状、大きさ、要求物性により異なり、特に限定
されないが、たとえば以下のような積層方法が挙げられ
る。
を、(B)層が溶融する温度以上の温度でカレンダーロ
ール成形機、圧縮成形機などを用いて熱融着する方法。 (2)多層押出成形機で(A)層と(B)層とを同時に
押出成形して熱融着する方法(共押出成形)。
1〜50mm、また、(B)層の厚さは5μm〜10m
mであることが、一般的に好ましい。本発明に係るオレ
フィン系ゴム積層体において、上記のオレフィン系加硫
ゴム(A)層は、耐熱性、耐熱老化性およびゴム弾性に
非常に優れている。
体において、上記の超高分子量ポリオレフィン組成物
(B)層は、耐摩耗性、耐傷付性、摺動性および耐薬品
性に優れている。
は、オレフィン系加硫ゴム(A)層と超高分子量ポリオ
レフィン組成物(B)層との層間接着性が優れている。
また、本発明に係るオレフィン系ゴム積層体は、従来の
加硫ゴムとナイロン繊維とからなる複合材と比べて同等
以上の耐摩耗性、摺動性を有し、しかも、水分を保持す
ることがないため凍結によるガラスの固着が起こらな
い。また、本発明に係るオレフィン系ゴム積層体は、加
硫ゴム表面を接着剤で被覆した複合材に比べて格段に優
れた耐摩耗性と摺動性を有している。さらに、本発明に
係るオレフィン系ゴム積層体は、軟質ポリ塩化ビニルと
比較して、可塑剤などの滲出による表面のベタつきもな
く、しかも、シ−ル性、機械的強度、耐熱性、耐熱老化
性、耐候性、耐摩耗性、耐傷付性、摺動性および寸法安
定性に優れている。
ム積層体は、自動車内装材、シール材(特に、ガラスと
の摺動性が要求されるガラスランチャンネル、ベルトラ
インモールなど)の用途だけでなく、家具、建材、家電
用ハウジング、スーツケース、スポーツ用品、事務用
品、雑貨などの用途にも有効に用いることができる。
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
2、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)100のエチレ
ン・プロピレン・5-エチリデン-2- ノルボルネン共重合
体ゴム[以下、EPDMと略す]100重量部と、高圧
法により重合された融点106℃、密度(ASTM D
1505)0.921g/cm3 、MFR(ASTM
D 1238,190℃、荷重2.16kg)1.6g
/10分の低密度ポリエチレン20重量部と、ステアリ
ン酸1重量部と、亜鉛華5重量部と、FEFカーボンブ
ラック[旭カーボン(株)製、商品名:旭60]150
重量部と、パラフィン系オイル[出光興産(株)製、商
品名:ダイアナプロセスオイルPw−380]80重量
部と、酸化カルシウム5重量部とをバンバリーミキサー
を用いて、150℃で5分間混練した。
に、上記EPDM100重量部に対して加硫剤として硫
黄1.5重量部、加硫促進剤としてMBT[商品名:ノ
クセラーM、大内新興化学工業(株)製]1.5重量
部、TeEDC[商品名:ノクセラーTTTE、大内新
興化学工業(株)製]0.5重量部、ZnBDC[商品
名:ノクセラーBZ、大内新興化学工業(株)製]0.
5重量部、EU[商品名:サンセラー22、三新化学工
業(株)製]0.5重量部およびDPTT[商品名:ノ
クセラーTRA、大内新興化学工業(株)製]0.5重
量部をミキシングロールで添加し、コンパウンド(a)
を得た。
東芝機械(株)製の50mm径のTダイ押出成形機を用
いて、スクリューがフルフライト、L/D=28、Tダ
イがコートハンガーダイ、押出温度80℃、押出速度が
1.5m/分の条件でシート状に押出して、250℃の
熱風加硫槽で5分加硫した。そして、加硫直後の溶融状
態にあるシート状の加硫ゴム表面に、超高分子量ポリエ
チレン組成物を250℃の温度でコンパウンド(a)の
押出速度1.5m/分に合わせてフィルム状に押出し
て、加硫ゴムと超高分子量ポリエチレン組成物とを積層
させた状態で一対のロール間に通して圧着してオレフィ
ン系ゴム積層体を得た。
35℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が28
dl/gの超高分子量ポリエチレン23重量%と、13
5℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.7
3dl/gの低分子量ポリエチレン77重量%とからな
り、135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]
が7.0dl/gであり、密度が0.965g/cm3
である。
ム積層体は、コンパウンド(a)の加硫物層の厚みが
3.0mmであり、超高分子量ポリエチレン組成物層の
厚みが0.1mmであった。
超高分子量ポリエチレン組成物層表面の動摩擦係数およ
び耐摩耗性(摩耗量、試験片の表面状態の変化)を下記
の方法に従って試験した。
kgf/cm) [動摩擦係数の測定試験]50mm角の試験片の重量を
測定した後、固定された水平なガラス面に試験片の表皮
表面が接するようにセットする。次いで、試験片の中央
部に外径50mm程度の円柱で重さ1kgに調整された
おもりを置いた後、100mm/分の引張スピードで試
験片をガラス板面に対して平行に移動するように引張
り、試験片が30mm移動した時点から120mm移動
する範囲で、最大の荷重(F1 )を測定し、下式より動
摩擦係数(μ)を求める。
規定される透明板ガラスを強化加工したもので、JIS
R 3206(強化ガラス)に規定される普通板強化ガ
ラスとする。
00mmの試験片を水平摩耗試験機にセットした後、下
記の摩擦子の面取り加工されている端面を、試験片表面
に押し当てて荷重1kgf、振幅15cm、1サイクル
60回/分の条件で摩耗試験を行なった。
ラス板で、その平面における一方の先端がアール(R)
10mmの半円形状となっており、かつ、その先端部の
端面がアール(R)0.5×(ガラスの厚さ)に面取り
加工されている。
ム]のムーニー粘度ML1+4 (100℃)をJIS K
6300に基づいて測定した。さらに、上記コンパウン
ド(a)を160℃で10分間プレス加硫し、2mmの
加硫ゴムシ−トを得、その引張破断点応力(TB )をJ
IS K 6301に基づいて測定した。
ド(a)を実施例1と同様に加硫して、超高分子量ポリ
エチレン組成物を用いずに、厚さ3mmのエチレン・プ
ロピレンゴムからなる加硫ゴムシートを得た。
について、動摩擦係数および耐摩耗性を実施例1と同様
にして試験した。結果を第1表に示す。
ン組成物の代わりに従来の高密度ポリエチレン[エチレ
ンとプロピレンとの共重合体、エチレン含量:98モル
%、密度(ASTM D 1505):0.957g/c
m3 、MFR(ASTM D1238,190℃、荷重
2.16kg):0.05g/10分]を用いた以外
は、実施例1と同様にして、オレフィン系ゴム積層体を
得た。
結果を第1表に示す。
ン組成物の代わりに135℃デカリン溶媒中で測定した
極限粘度[η]が28dl/gの超高分子量ポリエチレ
ンを用いた以外は、実施例1と同様にして積層体を得る
ことを試みた。
超高分子量ポリエチレンをフィルム状に押出すことはで
きなかった。
分である低密度ポリエチレンを用いずに実施例1と全く
同様にしてコンパウンド(b)を得た。以下、コンパウ
ンド(a)の代わりにこのコンパウンド(b)を用いて
実施例1と同様にしてオレフィン系ゴム積層体を得た。
実施例1と同様の試験を行なった。また、コンパウンド
(b)のムーニー粘度とコンパウンド(b)からなる加
硫ゴムシートの引張破断点応力(TB )を実施例1と同
様に試験をした。
Claims (5)
- 【請求項1】 オレフィン系加硫ゴム(A)層と、超高
分子量ポリオレフィン組成物(B)層とから構成されて
なる積層体であって、加硫直後の溶融状態にあるシート
状のオレフィン系加硫ゴム(A)表面に、超高分子量ポ
リオレフィン組成物(B)をフィルム状に押出して加硫
ゴム(A)と超高分子量ポリオレフィン組成物(B)と
を積層させた状態で圧着させて得られ、 該オレフィン系加硫ゴム(A)は、 エチレンを主成分とする無定形ランダムな弾性共重合体
であるエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体1
00重量部と、融点が125℃以下の低密度ポリエチレ
ン5〜40重量部と、カーボンブラック100〜200
重量部と、プロセスオイル30〜150重量部とからな
るゴム組成物の加硫物であり、 該超高分子量ポリオレフィン組成物(B)は、 135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1
0〜40dl/gの範囲内にある超高分子量ポリエチレ
ンと、135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度
[η]が0.1〜5dl/gの範囲内にあるポリエチレ
ンとから実質的になる超高分子量ポリエチレン組成物で
あり、 超高分子量ポリエチレンが、超高分子量ポリエチレンと
ポリエチレンとの総重量100重量%に対して15〜4
0重量%の割合で存在し、かつ、 超高分子量ポリエチレン組成物の135℃デカリン溶媒
中で測定した極限粘度[η]が3.5〜8.3dl/g
の範囲内にあることを特徴とするオレフィン系ゴム積層
体。 - 【請求項2】 前記超高分子量ポリエチレン組成物が、
超高分子量ポリエチレンおよびポリエチレンの合計量1
00重量%当り1〜20重量%の液体ないし固体の潤滑
油を含有していることを特徴とする請求項1に記載のオ
レフィン系ゴム積層体。 - 【請求項3】 前記オレフィン系加硫ゴム(A)が、硫
黄で架橋されていることを特徴とする請求項1または2
に記載のオレフィン系ゴム積層体。 - 【請求項4】 予め成形されたオレフィン系加硫ゴム
(A)層と超高分子量ポリオレフィン組成物(B)層と
を、該(B)層が溶融する温度以上の温度で熱融着して
得られる積層体であることを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載のオレフィン系ゴム積層体。 - 【請求項5】 予め成形されたオレフィン系加硫ゴム
(A)層と超高分子量ポリオレフィン組成物(B)層と
を、該(B)層が溶融する温度以上の温度で熱融着する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオレ
フィン系ゴム積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18959993A JP3320510B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | オレフィン系ゴム積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18959993A JP3320510B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | オレフィン系ゴム積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0740508A JPH0740508A (ja) | 1995-02-10 |
JP3320510B2 true JP3320510B2 (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=16244012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18959993A Expired - Fee Related JP3320510B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | オレフィン系ゴム積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3320510B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5929165A (en) * | 1995-10-27 | 1999-07-27 | Riken Vinyl Industry Co., Ltd. | Thermoplastic elastomeric resin composition and a process for the preparation thereof |
-
1993
- 1993-07-30 JP JP18959993A patent/JP3320510B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0740508A (ja) | 1995-02-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1888682B1 (en) | Elastomeric structures | |
KR20020032558A (ko) | 올레핀계 발포 적층체 및 용도 | |
CA2377688A1 (en) | Thermoplastic elastomer composition | |
TWI233395B (en) | Laminated products of olefinic thermoplastic elastomer and constructional gaskets | |
US6706385B1 (en) | High lubricity, multi-layer polyolefin laminate | |
JP3320510B2 (ja) | オレフィン系ゴム積層体 | |
JP4059971B2 (ja) | ガラスランチャンネル | |
JP3692739B2 (ja) | 注入スポンジ用ゴム組成物およびその加硫ゴム発泡成形体 | |
EP0320119B1 (en) | Poly-1-butene resin composition and water-proof sheet produced from the composition | |
CA2011543A1 (en) | Rubber for sponge and rubber composition for sponge | |
JP3429013B2 (ja) | 建築用ガスケット | |
JP3055111B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー積層体 | |
JP3110141B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー積層体 | |
JP3210066B2 (ja) | ガラスランチャンネル | |
JP2001232723A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー積層体および自動車用ガラスランチャンネル | |
JP3055112B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー積層体用超高分子量ポリオレフィン組成物 | |
JP3055113B2 (ja) | ガラスランチャンネル | |
JP3083009B2 (ja) | 建築用ガスケット | |
JP2001294714A (ja) | 低フォギング性熱可塑性エラストマー組成物並びに該組成物の製造方法及び用途 | |
US11746221B2 (en) | Thermoplastic elastomer composition | |
JP3365670B2 (ja) | 加硫ゴム用エチレン・プロピレンゴム組成物 | |
JP2006044077A (ja) | 複合部材及びその製造方法 | |
JPH0320339A (ja) | スポンジ用ゴム及びスポンジ用ゴム組成物 | |
KR960000745B1 (ko) | 열가소성 엘라스토머 적층제 및 그로부터 성형된 글래스 런 채널 | |
JPH0820683A (ja) | 加硫性ゴム組成物および加硫ゴム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080621 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090621 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100621 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100621 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110621 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120621 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |